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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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 「最後は褒められたい」って大事な言葉だよなぁ、第13話。そう、お仕事のモチベーションってのは結局それが一番なのです。うすら寒いきれい事並べるよりもよっぽど信頼出来る一言だよね。木下監督はいちいち正しいことを言える人なのだが……それ以外の部分がちょっとね……。

 「お仕事女の子アニメ」という、ある意味では単なる日常作品なのに、気付けばあっという間の2クール目。「えくそだすっ」のドタバタも一段落し、作中でも年が明けた。もちろん、アニメ制作会社は年が明けたからってお役ご免になるわけではない、次の作品のために走り出さなければならない。今度の作品は「第三飛行少女隊」、略して「三女」。今回も萌えものらしいが、ハードな戦闘描写が売りってことはアニメーションにすると大変なヤツだ。更に原作は人気作品ってことで、視聴者からの期待も高まっている。これを「えくそだすっ」でそれなりに成功を収め、勢いに乗るムサニが担当することになったのだから、おそらく世間からの期待も高まっていることだろう。たとえるなら「最近の動画工房は割と安定して良い仕事してるし、楽しみだな」みたいな状況だろうか。あ、でも監督は木下さん固定だから、「ぷる天とえくそだす、次はどっちになるか……」みたいな書き方されてそう。

 視聴者連中は分からないが、そんな大仕事を任されたムサニの台所事情は決して楽ではない。何しろ制作進行のメインが一気に2人も抜けており、社員はいくら走り回っても手が足りない状態。入社2年目にすらなっていない宮森のところにデスクが回ってくるとなると、おそらく普通のスタジオでは「緊急事態」と言われるレベルなんじゃなかろうか。アップアップになって沈んでしまいそうなこの状況だが、だからといって悩んでばかりもいられない。渡辺さんの指示を受けつつ、宮森もなんとかデスク仕事を開始する。前回の「えくそだす」で色々と煮え湯を飲まされたこともあり、彼女の働きは回りから見ても案外悪くないようだ。優秀な後輩、みどりちゃんの手腕にも助けられ、作品の船出はなんとか成功。便利な「でぃーぜるちゃん」は、実は上山高校の5人の中で一番ポテンシャルが高い可能性すらあるな。知的好奇心が旺盛なのは、クリエイターとしてはかけがえの無い才能だからね。

 しかし、だからといって順風満帆とはいかないのも当然のこと。第一の障壁は、まさかの小笠原さんのキャラデザ辞退。この人の浮世離れ感も尋常じゃないが、スタジオの命運がかかった一大プロジェクトでもサラリと自分の我を通してしまうあたりはまさに女傑。彼女に言われると周りの人間も押し黙ってしまうしかないのが恐ろしい。ただ、彼女も単にワガママのために断ったわけではなく、その仕事を頼れる後輩、井口ちゃんに回すという意味もあったのだろう。はじめは尻込みしていた井口さんだが、彼女は割と空気を読む方だし、ここが一発ステップアップのきっかけであることを理解し、この大役を受けることに。彼女の仕事ぶりもここまでのシリーズでは安定して評価されていたものなので、小笠原さんのサポートがあればきっと上手くいくに違いない。どこで絵麻ちゃんのサポートが入るのかは注目。

 その他、背景を依頼しに行ったら随分職人堅気なおっちゃんから禅問答のような問いを投げかけられたりもした。なんだか気むずかしげではあるが、こういう人がいてこその業界でもある。受けてくれればきっと責任ある仕事をこなしてくれるのだろう。空戦がメインのアニメなのだから、おそらく雲の描写は作品のテイストを決定づける重要なパーツになるはず。確実に任せられそうな人が出てきたのはむしろ喜ばしいことなのかも。唯一にして最大の懸念材料は、いざ会議をしにいった出版側の人間が「変なハナシ」すげぇヤバげなやつだったこと。これ、あの会社におけるタローポジションの人間なのでは……ここから予想されるトラブルといえば、なんといっても「原作者との折り合い」であろう。キャラデザが初挑戦の井口さんに変わったことについては現物を見てもらえば納得してくれるところかもしれないが、それ以外にもいくらでも問題なんて後から出てくるもので。原作が進行中だから1クールだとどこに着地させるかすら決まっていないし、ただでさえ優柔不断な木下監督のこと、原作者がごねだしたり、いざもめ事が起こっても解決する能力はなさそうである。さて、一体何が出てくるやら。

 今回登場した高校生チーム、宮森、絵麻ちゃん、ずかちゃん、そしてみどりちゃん。少しずつ人が集まってきて、1つのものを作り上げるために力を合わせている姿は見ているだけでも楽しいものである。ただ、明らかに1人出番が無い人がいるんですが、彼女は就職先ちゃんと決まったのかな……。

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○「東京喰種トーキョーグール√A」 5

 えーと、今どういう状態なんだっけ? ……金木君がさらわれて、なんかフルボッコにされた上で助けに来た人達まで惨殺されてイカれちまったところだったっけ? 1期も中盤以降あんまり本気で見てなかったもんで、3ヶ月空いたらどんな空気だったのか思い出すのに時間がかかる。

 1期の時には「いやいや、こんな終わり方ありえへんやろ」というので不満たらたらだったわけだが、当然2クール目があるわけだ。ただ、どう考えても今回のって「1話目」じゃないよね。「13話目」だよね。噂に聞くところによると、この2クール目からは原作を飛び出してアニメで完全オリジナルルートに突入するらしいのだが、おそらく今回のラストシーンがその転機となる部分なのだろう。それだったら、なおさら今回のは13話だったのでは。いきなり1話目からこれをやられても、テンションについて行くだけで大変やん。まー、「1話目はとりあえず盛り上げておかないと」っていうのが現代アニメの不文律みたいなところもあるので、バトルばんばん流しておいてシナリオを追うのは次回から、みたいな感じですかね。

 気になった点を上げておくと、1期目では割と壮絶で良いな、と思っていたバトルシーンが、今回そこまで響くものになっていなかったこと。ところどころ作画が怪しいとこなんかもあって、せっかく分割にしたけど大丈夫なのか? という不安がよぎる。いや、そこまでひどい崩れではないので気分的なものかもしれないけど、せっかくバトルを冒頭に持ってきたのに、そこであまりこだわりが感じられなかったのはなんだか気になる。ガジェットが細かすぎて画面が見にくいのかもしれん。何をメインで見せたいのか、目的意識が希薄なのかなぁ。ただ、言い換えれば1期の時にもセールスポイントになっていた背景なんかのディティールはかなり作り込んであるってことで、雪が降り始めるシーンの背景に見える東京の夜景なんかはすごく綺麗。せっかくの「東京」要素なので、こういうところで独自性を打ち出していきたいところだ。

 ま、まだ全体が見えてこない話だったので、しばらくは「アニメオリジナルで何がしたいか」っていう部分に注目しながら見守っていきたいですな。こういうときに原作知らない人間は気楽で助かるわ。

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○「黒子のバスケ(第3期)」 5

 もう、ド安定の3期目。約1年の休憩を挟んでなので、1期と2期の間の休憩期間と大体同じ。「バクマン」もそうだったけど、こうしてたっぷりと尺を取り、確実に最終回までやってくれるからジャンプ漫画ってのは幸せだよね。あれ、でも「めだかボックス」は……まぁ、あれも2期やったし……。

 1期も2期も充分楽しませてもらったし、今期はまず間違いなく最終話まで走り抜けるだろうことが分かっているので特に心配はいらない。原作の完結も無難な仕上げ方だったし、そこまでの流れをのんびり追いかけるだけである。久しぶりに見るとやっぱりこの超次元バスケ漫画、もしくはバヌケアニメは面白いよな。今回はAパートが軽い総集編になっていたが、黒子の活躍シーンだけ集めたくだりなんかは完全にギャグだった。あれを毎回やってたんだからそりゃぁ賑やかなもんである。残す相手は「相手の技をドレインする」灰崎、相手の能力を上書きコピーでパクる黄瀬、そして2人の赤石と無冠の五将である。うわー、バヌケすげー。

 それにしても、この世界のスポーツ記者も大変だよな。「イーグルアイってすごい能力だね」って、雑誌には一体どんな記事が掲載されてるんだよ……。

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○「デュラララ!!×2 承」 6

 ひゃっほう! 帰ってきたぜ! お帰り池袋、そしてお帰りセルティ!

 1期はもう、とにかく好きな作品だったので、こうして5年越しで帰ってきた2期目はまさしく望外のもの。とにかくセルティが、静雄が、杏里が、三ヶ島沙樹ちゃんが元気に動いてくれているだけでもわたしゃ満足ですよ。良かったわー、生きてるうちに続編が拝めるとは思ってなかったからなー。

 もちろん、5年もの間が空いてしまったという部分に不安がないではない。時代は変わっているわけだし、アニメの制作体制だって変化はしているだろう。今回、制作スタジオが聞いたことない名前だったので「すわっ」となったわけだが、幸い、元々ブレインズベースで制作を担当していた部署がそのまま独立した形らしい。大森監督の太鼓判もあるし、1話を見る限りでは1期の頃に比べて失ったものがあるようには見えない、一安心である。そう、これは久しぶりの大森貴弘作品だ。現役監督の中では、私の信頼がトップレベルの大森さんだ。彼の評価を確実なものにした「デュラララ」がこうして帰ってきて、彼以外の人間が采配をふるうことはあり得ない。更なる伝説を産みだすためにも、是非とも全力でこれに取り組んでほしいところである。1話目は当然、監督自らのコンテ回になっており、いきなりこの曲者だらけの池袋でしっちゃかめっちゃかやるお話。事前の特番でキャスト勢が「2期は1期以上に忙しいし、目を離したら大変なことになる」みたいな脅しをかけていたのでビクビクしていたのだが、流石の大森さん、これだけコロコロと場面の切り替わるせわしい構成にも関わらず、ややこしかったり、もやっとしたりする部分は一切なく、ごく自然に筋を追いながら、改めてこの池袋の街へと入っていくのにこれ以上無い導入になっている。そうや、俺はこれが見たかったんだ。今後は更なる混乱の中を突き進むことになるだろうが、このスタッフなら大丈夫。きっと良い作品になるよ(まぁ、原作知らないからこの後どういう展開になるか予想も付かないんだけど)。

 唯一懸念材料があるとするなら、タイトルに「承」と題された非常に特殊な放送形態だろうか。つまり5年前の1期を「起」とし、ここから全4部構成で「転」「結」とつないでいく。「転」は分割して7月から、「結」は来年1月からということで、1クールずつ、ブランクをおきながらの放送になる。この不可思議な大計画、視聴者を満足させる構成ははっきり言って大難行である。分割2クールだけでも間で忘れてしまったり、モチベーションが切れたりするのに、更に一カ年計画ともなると……予想もつかないな。まぁ、勝負出来るという判断があってこそのこの構成なのだろうが。ドキドキしながら見守っていくよ。

 なんか外延の話しかしてないけど、1話の中身は「セルティマジ可愛い」と言っておけばそれでよいのではなかろうか。1期の時はここまでドジっ子成分の強い萌えの権化みたいな存在ではなかった気もするのだが、今回は容赦無く可愛い。ドジっ子、健気、強い、セクシー、美人(?)。完璧やないか。その他のヒロイン勢も、懐かしさと相まって魅力2割増し。沙樹ちゃん元気そうで何より。臨也のところの双子妹も愉快。杏里ちゃんエロい。そして狩沢さんチョー可愛い。狩沢・湯馬崎ペアの安定感ね。狩沢さんはダボッとしてボディラインの出にくい服を着てるのに、なんであんなにエロいんだろう。あと、1期から2ヶ月しか経ってないはずの池袋なのに、ラノベの新刊がものすごく時代を駆け抜けているのが謎だ。ちょっと前までシャナだのとらドラだのと言っていたはずのドタチンカーが、何で深雪さんの痛車になってるんですかねぇ。そういやセルティのトークもハンディキーボードがあったはずなのにフリック入力になってやがるな。これが時代の進化ってやつか……。

 中の人については、とりあえずセルティ万歳なので(以下略)。新羅のところにやってきた後妻のエミリアさんは、かっ飛んだテンションで誰だか分からなかったのだが、なんと中の人は種﨑敦美である。相変わらずピンポイントで良い仕事押さえてくる子やなー。それ以外の面々も、とにかく全部引っくるめて楽しみじゃい!

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○「ローリング☆ガールズ」 6

 なんかすごいのハジマタ。これは、あれだ。ズヴィズダーが始まった時と同じ期待感だ。

 オリジナルアニメってのは何がでてくるか分からないから楽しい。今作は、開始1分で「あ、これ、どっかネジ外れたアニメや」とすぐに分かる素っ頓狂な設定と演出がいきなり視聴者の変なところをえぐってくる。もちろん設定を聞いても、そして1話目を全部観ても何がなんだかよく分からないのだが、大丈夫「幼女が世界を征服する」よりはこっちの方が分かる気がする。気がするだけだけど。「所沢大統領」の時点で何が言いたいのか良く分からないし、気にしたら負けだ。

 監督は「銀の匙」でも結果を出した期待の新鋭監督出合小都美。1話目のぶっ飛んだエフェクト部分とか、どこまでもカラフルで、目に痛いくらいに毒々しいまでのポップな色彩は実に分かりやすく個性が出ている。アクション部分の作画もキレッキレで、冒頭のマッチャグリーンと東村山のよく分かんないおねーちゃんの戦闘は、どこまでもユルい空気のくせに動きだけはマジモードで、空中でくるくる旋回する技モーションなんかは無闇に格好いい。第2ラウンドとなるラーメン対決も煽りの構図からの熱闘が無駄に大仰に描かれており、何をさせても楽しい画面になる。どんな場面でも「モブ」たちが忙しなく動き回り、「そこまでせんでも」と思えるほどに画面を賑やかにばたばたと盛り上げてくれる。こういうサービス精神ってのは本当に嬉しいところで、いかにも「アニメ見てるなぁ」という実感が湧くので満足度が高いのである。制作はWIT STUDIOということで、今後もこのクオリティが続くことは期待してもいいのではなかろうか。

 また、メインプロットには「ご当地色が無駄に強くなった日本でのロードムービー」というテーマが掲げられており、個人的にはこれがすごく楽しみだ。1話は「東村山と所沢の小競り合い」という、関西の人間にはさっぱり分からないご当地性になっているのだが(それでも割と笑えるが)、これが今後は狭い東京を飛び出すことになるのか、はたまた、なんちゃって東京をもっとめちゃくちゃにかき回すのか。「47都道府犬」にハマって以来、「都道府県」っていうテーマがやたら自分の好みに合っていることに気付いてしまったので、今後はそういう「投げっぱなしな県民ギャグ」でもやってもらえれば笑いにも繋がるんじゃないかと。「魔法少女大戦」も無茶苦茶ながら最後まで観ちゃったしなぁ。まー、1クールでどこまでやれるのかは知らないけどさ。

 中の人は、メインヒロインの望未ちゃん役には、「パラスの中の人」こと小澤亜李ちゃんが抜擢。やっぱり可愛いよねぇ。「野崎くん」の時はプレスコだったからより自由度の高い芝居で楽しめたが、今回もきっちり「主人公」の枠を守りながら伸び伸びやってくれている。こういう新人さんは好きです。1話目だとそれくらいかな。藤村歩VS大浦冬華っていうバトルは、なんだか似たような路線のキャストが火花を散らしている様子が新鮮で面白かった。おねーさんキャラも恰好よく描ける作品になるといいねぇ。

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○「DOG DAYS”」 5

 まさか、再び帰ってくることになろうとは。だいぶ前に発表されていた気がするが、ようやく復活した第3期である。確認すると1期が2011年、2期はそこからちょうど一年空けて2012年、このたびは約2年半の休憩を挟んでの復活だ。なんだかんだで望まれてる作品なのだなぁ。

 かくいう私も、感想を振り返ってみると1期はしかつめらしい顔で「これはシナリオがとっ散らかってて駄目だな」というので3点,2期も「別にこの作品じゃなくてもいいんじゃないかな」というので4点という評価になっているのだが、今回3度のフロニャルド探訪を経て、何故か初期配点は5点になった。まぁ、なんだ、「継続は力なり」だ。もしくは、日常生活がくさくさしていると、こうした何でもないものが欲しくなるのかもしれん。あと、今期は回りのラノベ枠が勝手に沈んでる感があるので、「おっ、普通だ」と思ったのかもしれん。トータルすると、「慣れ」だな。

 取り立てて盛り上がるほどの作品じゃない、ってのは引き続き持っている感想ではあるのだが、いうてもここまで純粋に「可愛ければいいじゃない」に特化した阿漕な萌えファンタジーというのは、極めてしまえばレアなもの。「女の子可愛い、動物可愛い、じゃぁケモっ娘はとても可愛い」という駄目足し算のシンプルな答えがここには取りそろえられており、1期目で既に「キャラ多すぎるやろ」と思っていたところにまだ増える模様。ハーレム、動物園を越えて、もう既に「市場」である。よくもまぁ、これで体裁が保てるものだと感心するくらい。そして、これだけのファンタジー住人が大挙する世界ながらも、2期目では腹をくくって一切のシリアスを廃するという英断にも至っている。今期がどうなるか分からないし、1話目でいきなり「不穏な影」も登場しているものの、多分今回もまたなんとなーくユルい自然災害的なものとして処理され、悪意は存在しない世界としてまとめられるんじゃないだろうか。ファンだってそれを望んでいるだろうし、この世界を売り出すのに「巨悪との戦い」は必要とされてないからね。この「ヌルいけど何となく戦ったりするよ」世界が、3期目にまで至って「単なるマンネリ」になるのか、それとも「この作品の唯一無二のセールスポイント」になるのか。気になるような、気にならないような。でも見ちゃうような。

 結局、2期と同じ「リス姫可愛い」の一言で片付けたいです。ボクはもうそれでいいです。尻尾をもふもふするんじゃぁ。

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 柏木さんは唇がもっちり可愛い、第12話。たらこ唇キャラって不思議と色気が出るよね。

 年をまたいで心機一転、OPEDも変更された2クール目である。前回までで公生の復帰話は一段落。諸々の悩みは抱えっぱなしだし、今回のお話を見た限りでは未だ母親の呪縛は完全に抜けきってはいないのだが、それでもいくらかすっきりしたのは間違いないし、コンクールの壇上で一曲演奏しきったという事実は大きいだろう。今後は多少なりともプラスの方向に進むはず。「下を向かなくなった」という宮園さんの指摘も、彼の変化を分かりやすく表している。

 もちろん、全てが綺麗さっぱり無くなったというわけではなく、公生と母親の関係については、宮園さんの手を借りて最後の一押しも加わっている。新しい課題は、宮園のコンクールで演奏する因縁の曲。彼女が勧めてきた「愛の喜び」は、「愛の悲しみ」につながって今一度公生が母親との記憶を刺激されるとのこと。この期に及んで引きずっている公生は渋っていたものの、蘇ってきた記憶は以前ほどに暗澹たるものではない。ピアノの下で眠りこける公生に声をかける母の顔は穏やかなもので、「悲しみ」となってマイナスイメージが覆い被さるシーンにしても、瀬戸さんからは「子供の成長を喜ばない母親などいない」と諭されており、因縁のあのシーンですら、母親の思い出は笑顔に変わっていた。まぁ、正直あのシーンで喜ばしいと思うのもどうかと思うし、「成長」といっても公生の幼少期の情操教育を考えたら母親の仕打ちは間違ったものだとしか思えないのであるが、「全てがマイナスだったわけではない」というのが今後の落としどころなのだろう。メトロノームの化身となった公生も、今に至るための大切な一歩だったとも考えられるし、打ち破る殻があってこその成長でもある。これまで抱えてきた「母親の負の記憶」に重なるように、今回の「愛の悲しみ」は公生に母親像を刷新させる最後の一押しとなるのかもしれない。

 公生が「浮かび上がる」ことは、今回のプールのシーンで非常に分かりやすく描かれている。「こいつ、いっつも沈んでばっかだな」と思わないでもないが、回りの人間の賑やかさのおかげで不思議と暗いシーンにはなっていない。完全にアホの子だった椿、一日に二度も急所を強打されて今後の人生が心配になる渡、渋いサポートの柏木さん、そして、こちらもアホの子宮園さん。賑やかな中学生最後の夏が、楽しくありながらもちょっと寂しげな余韻を残しながら終わっていく。未だに公生は宮園&渡のコンビを「いいカップル」として見ているようなのだが、もう、視聴者側からしたら宮園&公生のコンビの方が見てる時間がずっと長いので、どう考えてもカップリングが違うんですけどね。渡が誰とくっつくのかは知らんが。

 更にイベントは重なり、まさかの「夏の夕べに彼女のご両親とご対面」。宮園家の暖かい環境は何とも微笑ましく、「なるほど、ここで育つとあんな娘さんになるということか」と納得がいく。まぁ、彼女が何故バイオリンをはじめて、あそこまでの技能を持ったのかはよく分からないけど。才能ってのはこういうところからポッと出てくるもんですかね。宮園さんがお菓子作ったらどんなものが出来るんだろう。公生の前に致死量のケーキが置かれてるのに、しれっとせんべい食ってる宮園さんも鬼畜だ。まー、食べ飽きてるだろうしなー。あの両親じゃぁ、娘の健康状態考えて食べさせないなんてこともなさそうだし。その割にスタイルの良いかをりちゃん、やりよる。

 ただ、彼女の抱えている問題は家庭環境ではなくてあくまで彼女自身である。公生の成長物語が一段落した今、いよいよお話は宮園かをりに移っていく。念願のコンクール当日に姿を見せない宮園。どうやら店も閉まっているようだが、一体彼女はどこに行ってしまったのか。両親ともども姿が見えないとなると……うーむ、重そう。公生がまさかの「伴奏者が1人で受け持つ」という恐ろしい選択をしたみたいだが、これによって事態がどう転がるのか、全く予想がつかない。次週、無事に元気な姿の宮園さんの姿が見られればいいけどなぁ。

 なお、絵見ちゃんもポンコツ可愛いことが判明したので私はちょっと嬉しい模様。なんやあのマスク。

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○「美男高校地球防衛部LOVE!」 5

 視聴前「おぅ! ひどいタイトルやな! 一応無駄な責任感から1話目だけは録画しとくけど、今期は観るもん一本減らせそうで助かるやん!」

 視聴後「金曜日も重たいンゴwww」

 そうかぁ、高松作品だったかぁ……いや、オープニング明けの提クレの時点で分かっちゃったからその時点で覚悟は決めてたけど……相変わらず馬鹿だなぁ……。今のご時世、「変態魔法少女(仮)」ものなんてのは特に驚くべき設定ではなく、巷には齢40過ぎのおっさんどもで結成された魔法少女戦隊があるともいう。そんな中で、別にイケメン男子高校生が魔法少女に変身して戦っても、それだけでネタになるようなこともないのだが、まー、1つ1つが安定して馬鹿である。とりあえず、ちくわぶ業界に全力で土下座しに行った方がいいことだけは分かった。こういうギャグって合う合わないが極端に分かれそうな気もするんだけど、ヌルッと大した突っ込みもせずに不条理だけが突っ走っていくこの熱の低さ、やっぱり嫌いになれないんだよなぁ。突っ込みに回ってるのは辛うじてウォンバットだけなんだが、あいつ自身が一番の不条理生物だし。声が麦さんだし。たわらやま先生はまだまだ喜寿には見えないよね。

 どうせ設定としてはテンプレそのものだから、あとは魔法少女もの(っつうか戦隊もの?)の設定からどういじっていくか、っていうパロディメインの方向性になるのかしらね。イメージとしては「サムメンコ」のフラメンジャー編を延々シリーズでやる感じ。うーむ、このアニメのメインの客層は一体どこになるんだろう。視聴前の印象である女性ファンは……これに食いつくのかなぁ……男性視聴者は俺みたいにタイトル時点で0話切りする人間も多いだろうし……変なアニメだ。そういや「銀魂」が4月から放送再開するみたいだけど、もう高松さんは関わってないのかしらね。あと、今気付いたんだけどこれも制作ディオメディアなのか。流石に1クールで4作品同時ってのは初めて見た気がする……大丈夫か? この作品は割と画は安定してたし、そこまでこだわらなくていい作品だから楽そうではあるが。

 中の人については、まず主人公サイドの5人が割と新人多め。メインが和臣君っていうのがまず笑えるところだが、その他、増田俊樹は知ってるけど他はほぼ知らない。青の人は「フロ事情」の若狭役の人か。何故か2作品続けて水属性である。逆に、敵側(CMによれば「地球侵略部」側)の方がお馴染みのキャスティングになっており、どうも監督つながりと中の人つながりで敵ボスがEDにしか見えない。そして最大の出落ちが、敵側マスコットっていうね。しゃべるだけでなんか面白い安元ずるい。

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○「銃皇無尽のファフニール」 4

 OK、分かった。これでもう足りてるよ、あとはいらない。もうラノベアニメは充分なんだ。親戚連中に宣伝して配っても余るくらいなんだ、気持ちだけ受け取っておくよ。……まだあるか……そうか……(今期、まだ放送してないヤツも何本か残ってます)。

 現時点での比較対象は「アブソリュート・デュオ」ならびに「新妹魔王」ということになる。その3つを並べると、実は話が一番分かるのはコレである。ご丁寧に「どの程度知識があるか確かめてやる」っていう出題形式で世界設定を説明してくれたので、やりたいことは大体分かった。そういう意味では、何がやりたい世界だかさっぱり分からなかった「アブソリュート・デュオ」よりも親切だし、やりたいことは分かったけど世界の作り方が雑過ぎる「新妹魔王」よりも好感が持てる。まぁ、あくまで比較対象の問題ではあるのだが。それより何より驚いたのは、今作が草川啓造監督のディオメディア作品だということである。完全に「艦これ」と同じセッティングやないか。もちろん制作時期が重なってるかどうかは分からないし、その他のスタッフは完全に別班なのだろうが、こういう被り方ってあるんだろうか。あげく、ディオメディアは更にもう一本似たようなラノベアニメの制作も担当している。1シーズンに3本もまとめて放送されると、裏の事情が分からない視聴者はそれだけで不安だ。そういや「DOG DAYS」も今期放送されているわけだが、草川さんは完全にそっちからは手を引いてしまったのね。

 草川作品という意味では、艦これよりもこっちの方が分かりやすく、多分「向き」であると思う。ただ、こちらのクレジットは「総監督」なのでどういう風に携わっているのかは謎。監督の高橋順という名前は初めて見るのでよく分からない。1話目を見ると、なるほど実に分かりやすいラノベであり、映像面は可もなく不可もなくといったところか。ちょっとロリ度が強すぎる上に、時代錯誤の感すらある目の大きなキャラクターデザインは好みの分かれるところ。お話自体はシリアスっぽいのに、何故ロリエロを優先するのだろうか。何故ヒロインはすぐに発情するのだろうか。ちゃんとした「お話」がやりたいのだったら、別にロリもエロもいらんと思うのだが……。ただ、今作はその部分を除くと何故か全然関係無い作品とやたらイメージが被るのが罪作りである。「龍の要素を持ち、油断すると龍化する人間」が「クロスアンジュ」と完全に被り、「外界から襲い来る怪物と対決する離れ小島の組織」は「ファフナー」と被っている。萌え要素に至っては何と被ってるとかいうのも空しい。一応、戦闘に赴く際に用いられるダークマター(笑)の設定なんかを丁寧に説明して、必死に今作独自の設定をアピールしようとはしているものの……多分、これ設定を扱いきれずにどんどん陳腐化していくパターンやで。もう既に陳腐? そうかもしれんが。この時点で邪険にしちゃうと、流石に生産性が無くなっちゃうからしばらくは見守っていくよ。

 あとはとにかく日高里菜ちゃんのロリ成分を堪能しろ、っていうアニメなのだろうが、音域が流石に上の方に作りすぎじゃないかね。小倉唯みたいにかすれ声が魅力になる声優ってのもいるけど、里菜ちゃんは元々声量もあるし声の張りもあるタイプだから、個人的にはこういう音域じゃない方が好きなんだけどね。まぁ、色々聞けるならそれだけでいいか。他のキャラは、顔で全然区別が付かないのでちょっと困ってます。

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関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
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