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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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 スク水+パーカー+自転車=犯罪的、第7話。あんな幼女が駆け抜ける町に住みたい。

 ぴっちぴちの水泳女子に胸躍るお話ではあるのだが、正直言って、今回は非常に分かりにくく、もやっとするお話だった。「分かりにくい」とはシナリオの進行だけではなく、何を伝えたいのかの演出意図が見えにくいという意味。コンテは山本秀世なので何も拙い演出にはなっているわけではないと思うのだが、なんだか不思議な構図や、意味を素直に受け取りにくい演出の間が多く、その割にはシナリオに要請された内容が多かったために、なんだか雑多な印象が強い。だんだん当初想定していた方向からずれた物語が展開しはじめているのも、「分かりにくさ」に拍車をかけているのかもしれない。

 いくつかあげておくと、たとえば何故冒頭の透子とやなぎの海岸での会話は回りの風景を白く飛ばしていたのか。普通はああいう絵にしたら回想シーンを表すものだが、今回はそう言った狙いは1つもないのに、どこか浮世離れした風景になっていた。他にも、幸のために病院を訪れた透子を上から写したシーンは誰の目線なのか分からないのに不思議と視点が動いていたり、最後の海岸のシーンでは透子がジュースを買いに離れる時の台詞の余韻が引きずられるように画面に残る意味が分からず、後からやなぎがやってくるタイミングと時間的な違和感がある。なんだか、全体的にそうした「小さな違和感」の多いお話であった。止め絵に残光をのせるいわゆる西村演出の多様も飲み込みにくさを増す要因で、今回は特に「止め絵に台詞だけ載せる」シーンが何度かあったので、「そこは止めなくても……」と思う事が多かった。うーむ、意図を図りきれていないのだろうか……。

 さておき、そんな「飲み込みにくい」お話だが、何も分かりにくいのは演出意図だけではなく、なんだか斜め方向に受け取りにくいシナリオ展開になってきた。ぶっ飛んだのは、今回2度にわたって行われた駆の自分会議である。「自己との対話」というだけならば普通にあるシチュエーションだろうが、駆の場合、何故かこれが2人も増えて、完全に実体化(イメージです)している。挙げ句「君らがいて良かった」とか言ってる。もう、セカンド自分とかいうレベルじゃない。流石に未来の欠片のように超常的な現象ってわけではないと思うのだが(あの演出だとそうとも読み取れてしまうのだが)、これまで充分危なかった駆が、更に危ない奴になっている。また、今回だけでそれなりに穴埋めをしたとはいえ、やはり突如乱入して自転車滑走した陽菜ちゃんのモチベーションは理解出来るとは言い難い。ものすごく安易に捉えるならば「陽菜は雪哉に『恰好よく』いて欲しかった」ということになるので、彼女が雪哉に惚れている(もしくは憧れている)という話になるのだが、ただそれだけのために、突然水着で飛び出したりはしないだろう。もう少し掘りさげると「嘘の下手なお姉ちゃんは雪哉関係で悩んでるようだから、彼に面倒があると姉まで困る」という妹心という想像も可能。ただ、それにしたってあの行動の理由としては弱い。今回のサブタイトルは「自転車」なので間違いなくあのシーンが一番大事なはずなのだが、正直、その意図が見えてこないのである。

 他のキャラクターでぶれていないのは、多分透子と祐の2人だろう。透子はあれだけのもめ事があった後にもかかわらず、回りの駆への感情をまだ認識しきれていないようで、今回はついに嫉妬で幸ちゃんがへそを曲げる事態にまでなってしまった。それでも気にせず、駆や「未来の欠片」を相手取って回りをヤキモキさせるのが透子である。ただ、今回は「未来の欠片」の存在に新たな疑問が生まれたことで、彼女の内面にも未解決の問題が残っていることは確認出来ている。今回の欠片は【欠片6】「入院中の幸と、一緒にいる祐」。もう、これは今回のシーンで解決済みか。【欠片7】「落下する駆」。落下する景色のバックグラウンドには、透子が良く見ていた展望台(?)のだまし絵が確認できるが、背景との関連性は不明。そしてラストが【欠片8】「襲い来るカラスの群れ」。どうも、この驚くべき景色は駆の言うように「未来ではないかもしれない何か」のようなんだよね。見てしまった透子はかなりショックを受けたようで、これまでの「欠片」とは一線を画している。一体どこへたどり着く景色なのだろうか。

 もう1人、一応スタンスがぶれていないのは相変わらずの祐。多分幸ちゃんのいう「ボーイフレンド」は「男の友達」というそのまんまの意味だと思うのだが(もしくは、幸ちゃんが自分の性向を親から隠すためのダミーか)、まぁ、祐は喜んでいるから良しとしよう。しかし、順風満帆だと思っていた祐だったが、幸ちゃんが嫉妬にかられてちょっと悪いことをしてしまい、それに何の断りもなく自分が巻き込まれたことで、なんだか歯車がずれてしまった。憧れていた幸が、「汚いことをする」実体を見たことで、純心で自分勝手な男の子は、少なからずショックを受けてしまったようだ。その辺の感情をストレートにぶつけるのも祐らしいんだけど。ということで、幸ちゃんは今回ちょっと暴走。もちろん、後になって反省して涙を見せていたものの、流石に祐を使ってしまったという無神経さはよろしくないかも。ちゃんと謝った方がいいと思うよ。

 そして、相変わらず悩ましいのが雪哉・やなぎのコンビである。雪哉は今回、プール脇を走っていただけではあるのだが、勝手に回りが色々とちょっかいを出してややこしくしてくれている。雪哉からしたら「振られた上に気にくわない男にコケにされた」っていう状態でストレス発散のために走ってただけだと思うのだが、陸上で世話になったコーチにも声をかけられ、「もういいか」って感じでそちらに傾いているのかもしれない。逃避といえば逃避。現実といえば現実。そんな雪哉に釈然としないのはやなぎさんであるが、雪哉が「格好悪く」なってしまったそもそもの原因は駆ではなくて透子への告白失敗。もし成功していたらやなぎさんとしては忸怩たる気持ちを残さなければいけなかったわけで、良かったのか悪かったのか。とにかく、ほとんどの連中に共通してることは「ダビデさえ居なければ」なんだよね。

 現在、視聴者目線においても駆に肩入れする理由がほとんど無いのが、このアニメをいくらか見にくくしている原因なのかもしれない。結局、あいつ何やりたいねん。

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 QTの性別って女性なんだろうか? 第19話。まさかの合コンイベントでモテてたぞQT。確かに可愛いけども。ロボっぽい星人と違って、QTってあれだけ「ポンコツ」扱いされてるんだから純正品のロボットだよな。……ウォーズマンみたいな扱いなんだろうか……。

 さて、普段記事なんていちいち書かないダンディに突然触れるということは、つまりそういうことである。スカーレットさんメイン回だ。しかも、作中で散々遠慮なく「可哀想な女」扱いされるスカーレットさんだ。行き遅れだ。男運が欠片も無い人だ。そして男を見る目もない人だ。もう、この薄幸状態が見られただけでも私はこの作品に満足した。普段は仕事一筋みたいな顔してて、舞台裏では同僚と男漁りの算段をしている。そのくせいざ合コン会場に行くと喰うことくらいしかやる事がない。だのにちょっとそれらしい男が出てくるとヒロイン然としてコロッと転げてしまう。ちょろい! あさはか! 救えない! やっぱり不幸が似合う人なのだ。不幸が似合う声なのだ。中の人はあと1年でめでたく不惑の大台に乗るわけなんですが……結婚、してるかなぁ……。

 その他にも、一応ハニーの正体が判明(?)したり、今までになくゲル博士とダンディの距離が縮まったり、よく分からんコンセプトのエピソードながらも気になる点は多いんだけども、個人的にはスカーレットさんしか見てなかったからあんまり覚えてないな! そういやミャウが「ゾンビの時よりも死んでますね」っていう台詞吐いてたけど、ここはどういう世界線なんだ? まともに考えるだけ無駄だけども。

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 普通の話だー、第5話。早苗ちゃんが完全にヒロインとして特権的階級に落ち着いた記念すべきエピソードとなる。

 やっぱり全員が1つの目標に向かって一丸となっている姿が見ていて気持ちいいのが「長屋もの」。今作の場合は長屋じゃなくてワンルームだけども、とにかく敵対してたころな荘の面々が、全員早苗の救出という1つの目標に向かって団結するお話である。これまで(茶番臭いとはいえ)敵対関係にあったのが、すっきりと協力プレイに移行するのは実にいい最終回感。一応全員がそれぞれのイデオロギーに則った宣言で早苗の救出に向かってるんだけど、結局考えてることは一緒なのよね。直接戦闘での立ち位置とか、その後のアフターフォローの役割分担とか、各々が集団戦闘なんてやったことないはずなのに自然と落ち着くところに落ち着いてるってのも家族っぽさ。ハニワに全部任せてる割にはキリハさんの立ち位置がなかなかおいしい。魔法少女ゆりかの立ち位置は謎が多いのだが、この感じだとアニメ後半戦の焦点は彼女に当たることになるのかなぁ。早苗ちゃんが割と可愛いので、このまま彼女中心でもええんやで。

 それにしても、今回の敵キャラはものすげぇ安易な存在だったな……。考えてみりゃ早苗たち「イレギュラー」が存在するんだから外世界でも幽霊やらなんやらが暗躍してても構わないわけなんだけども、こうやってホイホイイレギュラーな存在が出てきてしまうと、早苗たちの存在感が薄れてしまうのだよなぁ。あげく、敵のおねーさんの目的意識もあまり見えないままに「普通の悪役」っぽく巨大化→殲滅という流れ。どこまで行ってもラノベ的である。この辺は、仕方ないか。

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 これでメインキャラは大体出たのかしら、第6話。少なくともオープニング映像で見かけるキャラは全部出たと思う。最後に登場した若松は、今までのキャラの中ではかなり常識人の部類という意外性。

 最後のメインキャラとおぼしき、野崎の後輩、若松君。これまでのキャラクターのようにはっきりとした属性は特になく、単に「割と野崎に懐いている後輩」というキャラ。野崎たちは高校2年生で、実はこれまで後輩キャラというのが1人も登場していなかったので、唯一の1年生キャラということになる。バスケ部時代の野崎を尊敬しているらしいのだが、視聴者側としてはまず「野崎ってバスケなんてやってたのかよ」という方が意外。確かにあの長身をスポーツに活かさないのは勿体ないので当たり前ではあるのだが、今までそういう姿を一切見せない完全インドア系だったので、「突き指怖いから」と言ってる現在の野崎を見る方が安心する。後輩に尊敬されるってことは、バスケはそれなりに出来てたんだろうなぁ。多分そっちの活躍の方が千代ちゃんも喜んでくれただろうに……。

 そんな縁で野崎にくっついていた若松は、妙な属性というと「ちょっと馬鹿」くらい。野崎への憧れからか少女漫画を盲目的に信用してしまい、それが世間的な常識とずれていることに気付いていない。まぁ、これだけだったら単に野崎の持つキャラクター性と同じなのだが、それがきっかけであの「ローレライ」こと瀬尾との面倒なつながりが出来てしまったのが全てのはじまり。だから、実質的には若松回というよりも瀬尾回だったりするのである。空気を読まないことにかけては右に出るもののいない瀬尾が、真面目に頑張っている若松の心をガンガン砕いていく外道エピソードが見どころ……と思いきや、なんかこいつら、案外うまいことつきあえてるやないか。若松は迷惑をかけられているとしか思っていないようだが、これって単なる姉さん女房のカップルなのでは……。どんな性格だろうが、あの声の女の子とつきあえるというだけで若松はうらやま死刑である。おかげで今回のエピソードも最終的に自虐風自慢にしか見えませんでしたとさ。男連れでファミレスに行って驕ってくれる瀬尾さんマジ姉御。

 Bパートは、そんな若松を加えて千代ちゃん、堀先輩という珍しいスリーショットでお送りするアシスタント奮闘記。元来夢見る乙女だったはずの千代ちゃんが少しずつこのおかしな関係性に馴染んでしまったせいで歪んでいくのがちょっと切ないお話である。交友関係で出てくるのが瀬尾と鹿島しかいない時点であんまり「普通の」連中ではないんだよなぁ。千代ちゃんの瀬尾に対する印象も「普通にいい子でしょ?」みたいな感じで、やっぱり価値観が普通じゃないし。この世界に普通の女の子はおらんのか。相変わらず堀先輩の歪んだ鹿島への愛情は業が深すぎてよくわからねぇや。今回鹿島って笑い声だけの登場だったなぁ。

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 おい、原作1巻軽く立ち読みしたけどモモカの外道度合いが全然違ったぞ、第6話。アニメでの改変が結構入ってたんやな。全部が尖る方に。原作ファンからするとどっちがいいのかは定かじゃないが、アニメスタッフの冒険は恐ろしい効果を生み出したと思うよ。

 今回は3話構成でなくて長めのAパートとBパートの2本。Aパートはサブタイトル通りに新キャラの生徒会長が頑張るお話。生徒会長自身のキャラはそんなに強いものではなく、傍若無人な美煌に対して並々ならぬ敵対心を持っている部分だけがクローズアップされている。まー、会議中の美煌の態度を見れば、普通の感覚ならキレるのが当たり前。このやよいさんの尽きぬ対抗心は全く持って正常な感性である。しかし、何故かこの学校の女子生徒たちは頭のおかしい奴ばかり。何故か美煌のことが恰好良く見えるファンの子が多いのである。つまり、美煌のことをまともにジャッジ出来るのは生徒会の2名とさばげぶの面々(うららはちょっと怪しい)だけなのである。どうしてこうなった。

 そして、やよいの熱心な調査によって、さばげぶの他の部員たちの秘密も少しずつ明かされていく。ただ、かよちゃんのコスプレ好きは知ってはいたが、「IQ160の天才」ってのは初耳なんだけど。一体どこでその賢さを活かすチャンスがあるというのだ。これまでのお話では大体サバゲフィールドに入ったらモモカにぶっ殺されてるわけで、あまりスペックが高いようには見えないのだが……。あとうららの「ドM」っていう設定も、どう考えても虚偽表示だと思うんだよね。「ドMだからファッションドSが許せない」っていうことだが、そもそもうららは嗜虐志向の方が強いと思って見てたんだけどな。もしくは「極端に趣味の悪いレズビアン」。最初におっかけてたのが美煌で、その後でモモカにべったりって、単に人を見る目がないガチクズ好きっていうだけの話では……。そもそも生徒会もどこを調査したら「うららはドM」なんてデータが手に入ったんだよ。唯一モモカに対する調査だけはそれなりに実を結んで意味があったようだが、やっぱりモモカの「外面設定」っていうのは外部には漏れないようになってたんだな。「久しぶりに外面の良さが見られた」って言われてたけど、別に学校での日常生活は大体あんな感じじゃなんじゃないんかね。そういえば、Aパートはモモカの外道設定が機能しなかった珍しいお話であった。

 その分たっぷりお届けするのがBパート。こんなにも「ヤクザのまねごとして違和感のない女子高生集団」も珍しい。みんなしてドスの効いたなんちゃって広島弁を楽しそうに話すのが聞いてて楽しい。うららが上手いのはもちろんのことだが、相変わらず声のアクセントが良い美煌さんや、何やらせても不思議と形になるモモカの器用さも注目に値する。そしてたっぷりとお届けされるモモカの外道っぷりにファンも一安心。ちゃんと1人ずつ仲間を殺害していって、最後のどんでん返しまでもを予期してひっくり返しちゃうあたりがモモカイズムである。麻耶はこういうシーンだと真っ先に死ぬから「サバゲ部で一番地味」とか言われるんだよなぁ。鳳美煌(留年中)。

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 子役の苦悩を訴えるキラに、シャチョウの中の人は一体何を思っただろうか、第6話。本当に天才って言われてたんやで。まぁ、あの人の場合は居場所に悩む必要なんて全くないと思うけど。彼もものすげぇ苦労があって今の地位を築いているのだろうなぁ(男性声優なんて大体そうだろうけど)。

 順番にお当番回が回ってきていたが、前回のエアボーイズでちょっとインターバルを置き、今回改めて生馬回である。ちゃんと前回1人だけとちってしまったことには意味があったわけだね。彼の性格からすると、たまたま舞台上で1回とちったことがそこまで気になっているというわけではないだろう。そりゃ唯一人致命的なミスをしてしまったのだから申し訳なさとか悔しさはあるのだろうが、それくらいで落ち込んで人生に悩むっていう性格でもない。ただ、その失敗がわずかな違和感となり、それが彼の「居場所への不安」を喚起してしまうことになった。

 「居場所」なんてのは随分曖昧で、便利な言葉である。それを決めるのが自分なのか他人なのかも分からないし、一度決めたらずっとそのままなのか、それとも時代とともに移りゆくものなのかも定かじゃない。しかし、「自分」が分からないという思春期特有の悩みの中で、「居場所」という言葉は生馬の不安ばかりを喚起するタームになってしまっていたようだ。「これは自分の望む生き方ではない」と粋がる青少年なんてのはたくさんいるだろうが、その「違う」という感情の持ち上がり方は人それぞれ。これまで否定に否定を重ねて生きてきた生馬にとって、今回の「違う」は割と自然に出てきてしまったものなのだろう。普通に考えれば、「俺の生き方はアイドル業なんだ」なんて何の疑念もなく信じ込める人間なんているはずもないし、多分「アイドルになるべき人間」なんてのは世の中にほとんどいないと思うのだが、「自分は駄目なんだ」と思って一歩退いてしまうのは、非常に楽な選択肢なのである。

 生馬の判断については、別に浅慮だとは思わない。「アイドルに向いてる人間」がほとんどいないのだから、おそらく少年ハリウッドの面々だって、根本的に「アイドル向き」な人間などほとんどいない。今回正面からぶつかったキラのように「敷かれたレールを覚悟の上で渡っている」人間でもなければ、その道はいつでも閉ざされてしまうものであろう。レールを探して彷徨う生馬からすれば、その「覚悟」へ至ったキラの人生は、幸せなものに見えてしまうのは仕方ない。しかし、当然キラ本人はその物言いが泣くほどに悔しい。「お前のそれは努力じゃない。努力の一歩手前でばたばたしているだけだ」なんて、なかなか他人に言える言葉じゃないと思うが、それが言えてしまうくらいに、キラの人生は覚悟に満ちたものであったのだ。今更になって、生馬はその事実を突きつけられたのである。根は真面目な生馬のこと、そう言われてしまったら、改めて自分の人生のレールについて考えなければなるまい。

 結局、「分からない」のはしょうがないのだ。未だにメンバーの中で覚悟が定まっているのはキラとトミーの2人くらいだろう。生馬も含めて、まだまだ若者は悩んで進んでいく。「それで良いのだ」というのが、1話からずっと続いているこの作品の主張なのではなかろうか。今回も、ただ一人で部屋にぽつんと佇む生馬を執拗に描いたシーンなど、不思議と印象に残る場面が多かった。あの通販の商品、一体どのくらい売れたんだろう……。

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 結論を急ぎすぎる若者たち、第6話。ここに来て急に距離を詰めてきた感のある展開。みんなして物事を短絡的に考えすぎじゃないですかね。

 ここまでは割とのんびりと1つ1つの出来事を観察出来たわけだが、今回は4人のキャラクターがそれぞれの思いを急に行動に移し始めている。これまでの展開でも割と生き急いでる部分はあったのだが、今回はそれがかなり顕著に表れた形だ。

 順に見ていくと、まずはやなぎあたりだろうか。前回の日乃出橋での告白で勇気を見せたやなぎ。「告白できればそれでいい」とばかりの一方的な発言で雪哉にプレッシャーをかけ始めたわけだが、そんな彼女の今回の衝撃発言は「うちは何なの?」である。「返事は求めていない」と言いながらも、早くも「なんか意思表示しろよ」という無茶な言いがかりである。しかし、その気持ちは分からないではない。せっかくの仲良しグループが5人で和気藹々とやっていたところに、駆が乱入してきたことで歯車が狂いはじめ、その結果として雪哉が先走り、追いかけるようにして駆も行動に出た。その結果、やなぎの与り知らぬところで勝手に男どもがもめ事を起こし、自分はすっかり蚊帳の外。そりゃぁ控えめなやなぎさんでもイラッと来るのはしょうがないところだろう。やなぎ自身の「雪哉に結論を出してもらおうとは思わない」というスタンスは変わっていないのだろうが、まるで自分が部外者であるかのような男どもの態度が気にくわないのだろう(いやまぁ、透子というお姫様を2人の男が取り合っていることへのやっかみもあるのだろうが)。最終的に、駆の独りよがりな行動に腹を立てたやなぎは、パンチならぬビンタでメンヘラ気味の男を牽制。「自分が雪哉派である」ことを端的に示すことになった。これだけ気の強い性格ではあるが、別に透子との関係性は悪化してないあたりはこの作品の優しいところである。

 一方、事態がどんどん望まざる方向に進んでいらだっているのは雪哉も同じ。透子にぶつかって玉砕、更にやなぎにコクられてテンパるという、今までの人生で最も濃密な数日を経験している男子高校生。まともな判断力が無くなるのはしょうがない。そのくせ当のやなぎはあっけらかんとした様子で接してくるのだから、純真な男の子にはたまったものではない。必死に解決の糸口を探すも、駆というやっかい者が更に傷口を広げ続けるせいで、なかなか精神の平静は訪れないのである。多分、本作一番の被害者体質は雪哉だろう。空気を読まない祐の一言から、花火イベントに駆を招く案が持ち出され、「そんなん嫌や」と暴れるために駆のところに言ったら、気に入らないアイツは「やなぎから告白されたの? ん?」とか「まさか返事してないの? マジで?」と煽ってくる。そりゃ誰だって殴りたくなる。別にやなぎについては独占欲も無いし、恋愛感情はまだ芽生えてないが、それでもぽっと出の部外者がいきなり「俺の方が先にやなぎの気持ち知ってたわー」と言われたらキレるのもしょうがない。あげく、煽られたゴールが「もう、お前走るしか能がないんだろ? 走るぜ?」とか言われる始末。やなぎの啖呵のおかげでこの申し出は単なる駆のこけおどしだと分かったわけだが、それでも「透子の前でかっこわるい姿は見せられない」っていうプライドもあるし、結果的にやなぎにはどんどん迷惑かけちゃってるし、雪哉君は回りに対して申し訳ない気持ちでいっぱいだろう。ホントに可哀想。

 そんな雪哉の気持ちを考えたくても考える余裕が無いのが透子ちゃん。彼女の凄いところは、こんだけ回りの勝手な感情に振り回されていても、まだ動き続ける「KYなバイタリティ」である。回りに煽られているせいだからか、超常現象が結んだ仲だからか、気にしないようにすればするほど、どんどん駆を意識してしまう負のスパイラル。駆の野郎が輪をかけてKYなものだから、2人の相乗効果でどんどん俗世から切り離された2人の世界が構築されている。今回登場した【欠片5】はまさかのキスシーン。画面上では誰と誰のものか明示されていないが、後で透子が「駆君ばっかり見える」と言っていたので、やっぱりあれは駆だったのだろう。そりゃ意識するなって方が無理な話で、頭がいっぱいだとどうしても他のことはおろそかになってしまう。透子は雪哉に対してはきちんと返事をしているので罪悪感を感じる必要はなさそうだが、それでもあの面倒極まりない駆をメンバーの内部に呼び込んでしまったのは(本人が望んだのではないが)透子に責任の一端があるのだし、このもつれ絡まった現状を打開するために、自分なりにできることをなんとかこなそうと必死である。んで、慌てて駆のところに行くと「うち寄ってく?」とか言われて更に泥沼なのである。現状を打破するために一番簡単な方策が「とりあえず透子が駆の扱いを特定方向に定める」っていうルートだと思うのだが、透子ちゃんの状況を鑑みるに、まだまだそれは難しそうである。

 結局、こうして並べて見ると一目瞭然だが、全ての原因は駆にあり、状況をややこしくするのは全部駆である。たまたま雨の坂道でやなぎの人生相談を聞いたのは彼の責任ではないが、そこで得た情報を雪哉に対して平気でぶつけていったり、一切の遠慮なく透子を「自分のもの」にしてみたり、彼の行動は基本的に自分本位で相手のことを考えていない。そりゃま、別にその必要がないと考えているからだろうし、幼少の頃から長年抱えていた「未来の欠片」案件の答えが目の前に転がっている(かもしれない)のだから、テンションが上がるのは分かるが……もう少しこいつが日本語の通じる奴だったら、話し合いで済ますことが出来ることも多いと思うのだけどなぁ。単なる阿呆に見えるならば処理のしようもありそうだが、駆の場合、なまじ「世間が見えている」風なのが質の悪さに拍車をかける。全部上から目線で物事を語るから1話で2人に殴られたりするんや。

 こうしてみると、やっぱり祐・幸コンビは平和でいいよな……今週の幸ちゃんはマジで本読んでるだけだったしな。この2人にはこのまま平穏無事で幸せになってほしい。幸の入院ビジョンは、単なる検査中の一幕であってほしい。百合精神については……まぁ、我慢してもらうとして……。

 今週は(今週も?)やたらと西村演出的な止め絵が多く、「画面はとまっているけど時間が動き続けている」というシーンが頻出したのだが、なんと、こちらのコンテも川面真也の手によるものであった。この人の引き出しの多さは素直にすげぇなぁ、と思う。まぁ、今回の演出方向はくどさが目立ってた気もするが。ちなみに、今回の作監は川面恒介という名前で、まさかのコンテ・作監の名前被り。なんで業界って珍しい名前で被ったりするんだろうね。

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 ほぼ半分風呂、第5話。ありがたいといえばありがたいのだが、これまでみたいな濃厚な絡みはないのであしからず。むしろ濃厚なのは男湯の方で……なんやねんあのエンドカードは!

 お風呂回といえば聞こえはいいのだが、実は中身は割と重い。いや、大した話をしてるわけではないのだが、どうもギクシャクしている部分が解消しないので、せっかくの幼女たちのきゃっきゃうふふがあまり華やかに見られないのは残念なところである。結局、今回のごたごたはクロやイリヤが言っていたように「また振り出しに戻っただけ」なので、シナリオ的には全然進まずにもっさりした印象を与える。ここで再びクロとの関係性がリセットされてしまっては、前回の流れは何だったんだ、って話になってしまうしなぁ。出来ればこの「繰り返した」ことが後になってきちんと意味を持つ展開になって欲しいものであるが。突き詰めれば「クロが本当のことをさっぱり話してくれないまま、回りの人間のイライラだけが募っていく」っていう状態だものなぁ。あまり精神衛生上良い状況ではないです。

 一応先に進んだ要素があるとすれば、それはクロと美遊の対話による双方の意思確認くらいだろうか。確かに、イリヤの漏らした「元の生活に戻りたい」は、軽率な部分もあったかもしれないが、美遊の場合はクロのように純正魔力生成物ではないので、そこまで深刻に受け止めるような発言でもなかっただろう。ドタバタが無くなった方がいいっていう感情は美遊にだって理解出来るものであるし、「元の生活」というのは「魔力もなく、凜たちとの関係性も全て無く」ということではなく、「小うるさくて面倒な魔法の杖に振り回されない穏やかな学園生活」であると理解すれば、イリヤの発言は美遊にとってはそこまでネガティブなものにはならないはずである。美遊がそこまで分かっていたのかどうかは定かでないが、結局クロの脅しじみた説得は美遊の心を動かすにはいたらず、むしろ美遊のクレイジーでサイコ気味な友情を確認するだけに終わった。クロの声を聞いているとクレイジーサイコ方向に何が現れるかとハラハラしてしまうのだが、美遊ちゃんはあくまでも冷静に、常識の範囲内での求愛行動に留まる良識を持ち合わせてるから大丈夫(多分)。

 ただ、一応美遊も少しはクロの発言に揺さぶられた部分があったし、クロ自身はイリヤの発言にへそを曲げたのは事実である。これまでだって決して「仲良く」というわけではなかっただろうが、今回の騒動を通して、いよいよ各々のレゾンデートルをぶつけない限りは関係性が落ち着かない段階に来てしまった。これはネガティブなことではなく、今までのらりくらりと真意を明かさずにかわしてきたクロが、ようやく本気でイリヤたちと対峙する気になったともとれるだろう。たどり着くのが結局殺し合い、みたいな次回予告ではあったが、これを乗り越えることが今期の目標ということになりそうである。

 ま、そんなドラマ部分はおいといて、あとは幼女のお風呂バトルロイヤルを楽しめばいいんじゃないでしょうか。今作の相変わらずのこだわりなのか、あけすけな風呂シーンでも不思議と「サービスカット」を意識させるような露骨な構図が少ない。いや、リズの乳だけは別なんだけど、それ以外のシーンは割と普通に「バトルものの構図」とかで極力「風呂サービス」を意識させないようなカット割りになってる。そのために湯気とかの露骨な隠し方はほとんどなく、ギリギリで写しちゃいけない部分が隠れるようになっているのである。ふざけたコンテやなぁ、と思ったら、川面さんの仕業だった。こんなシーンでも仕事してくれるのはすげぇ。

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 もう、やっぱりるみるみは大正義としか言いようがない、第3話。このアニメ、BS日テレだから正規放送よりも2週遅くて、楽しくても感想書かなくていいかな、って思ってたんだけど(「それせか」と同じ)、今回はちょっと別格。

 冒頭のなるちゃんの謎形相の時点でまず爆笑できる。「何が起きた?!」って一瞬訳分からんようになるが、あのくらいの歳の子供って、すぐに色んなものに影響されるから、あながち誇張表現ともいえんのだよな。いや、流石に骨格は変わらないけどね。リアル幼女の原涼子ちゃんのマンダムな演技もなかなかの笑いどころでございます。なるちゃんは素直で真っ直ぐで良い子だのう。

 そして、今回大本命のAパート。これまで元気っ子美和ちゃんの影に隠れていた地味眼鏡だったタマちゃんだが、まさかの漫画きっかけからの大爆発。このイカレ具合は尋常じゃない。これができるからこその大久保瑠美なのである。もう、たまらん勢い。救いようの無いテンション。まくし立てる時のテンションが、スイッチ入っちゃった時の中の人まんまである。そうかー、タマちゃん腐女子だったかー。いや、まだ違ったんだろうね。覚醒には至ってなかったんだろうね。でも、今回の事件で決定的な何かが切れてしまったんだろうね。本当に悲劇的なまでの運の悪さ(運の良さ)であることよ。本当にどうでもいい話のはずなのに、今回一番作画に気合いが入ってたのは間違いなくタマちゃんのあれやこれだからね。衝撃のワンシーンから記憶が消し飛ぶまでの無駄なドラマティック演出。こういう本気が楽しめるからこそ、アニメってのは素晴らしいのです。

 Bパートは落差が激しいので一瞬戸惑うが、ドラマとしてはこちらが綺麗。未だに島暮らしに納得していない先生だが、きちんと「この島ならでは」の出来事から、一歩ずつ人間としての成長を感じられるように出来ている。まー、単なる餅拾いなのだからそんなご大層なもんでもないはずなのだが、人間、感じ入る時にはどんな些細なことからでも勉強出来るもんですよ。やすばぁの言ってることも、きちんと深い経験から得られた格言なので実のあるものになっているしね。いいじゃない。こういう「良い話」を楽しく見せられるってのは、本当にありがたいことだと思うよ。

 何故BS日テレはこうも良作が続くのかねぇ。

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関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
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