最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
○「魔弾の王と戦姫」 5 今期も容赦無く襲い来るのだろうか、適当な名前のラノベアニメ一発目。一応、タイトルを見ればファンタジーものと分かるし、無駄に長くないのでタイトルとしては普通なのだが、必ず「お前らイゼット信者か」と思ってしまうような無体な振り仮名が振られているのがお約束だ。今作は「戦姫」と書いて「ヴァナディース」と読むらしいです。なんやそれ。FFの舞台か何か? まぁ、そんなわけで「きっと前クールから繋げるとしたら『精霊使いの演舞』あたりが一番近いんだろうな」と勝手に思い込みながら見始めるアニメ。まぁ、当たらずといえども遠からずであるが、少なくとも「ブレイドダンス」よりは第一印象は良い。印象の良さの6割以上は多分椛島さんのキャラデザによるものだ。わーい、相変わらず無駄にエロいよー。姫さんの沐浴シーンの肉付きの良さなんかは、圧倒的椛島デザインだよー。あと、キャラデザの印象のおかげもあるのかもしれないけど、画面も全体的に見やすくしあがっているので、エロいボディラインをじっくり見ながらでもシナリオを追うのには不自由しない。不自由しない程度に分かりやすいシナリオだから、っていうのは秘密だけども。でも、全裸で立ち上がるシーンを下からなめる構図なんかには、このキャラデザを活かしたこだわりは感じられる気がするんです。立ち上がった時にザバーって流れ落ちてきた水は、一体姫さんのどこに溜まっていたものなんでしょうかね! 他に設定部分を見ていくと、「捕虜の身分からスタートした地方領主が主人公」ってのはちょっと新しい設定かもしれない。まぁ、命の取り合いしてる間柄だったはずなのに扱いが甘すぎる気はするけど。あとは主人公がアーチャーであり、まさかの2作続けての「アーチャーアニメ」というよく分からない偶然も斬新ではある。まぁ、結局は能力に恵まれた選ばれし者の贅沢エピソードではあるのだが、今後この「射手というスタンス」がずっと維持され続けるのであれば、他のファンタジーラノベとは差別化が図れるのでちょっとは変化も楽しめるかもしれない(チャイカのガンドとは被っていないものとする)。ただ、敢えてマジレスしておくと、弓が駄目なものだったら、どんだけ射手が優秀でも「飛距離」はのびねぇからな。狙いはどうにか精緻化出来るとしても、飛距離は弓本体の伸性で制限されるからな。主人公は魔法使いでない限りあの無茶な弓使いは実現しません。いや、魔法使いである可能性も充分あると思うけど。 ちなみに、印象が良かった理由の6割がキャラデザなら、残り4割はキャストである。というか、戸松・井口コンビが楽しそうにしてるだけである。この二人が並んだ時のカロリーの高さは当代随一である。ウザさフルパワー! PR ○「Fate/stay night [Unlimited Blade Works]」 6 これ、DEEN版とはタイトルの差別化が出来ないんだな。一応「2作目」とか書くことは出来るけども……まぁ、そんなに混乱することもないだろうから構わないか。何しろ前作は2006年で8年も前のことだからな……8年か……。 というわけで、新たな歴史を紡ぐ「ufotable版」のstay night。個人的には、別にDEEN版に大きな悪感情は抱いていない。というか、アレが私にとっての「Fate」シリーズとのファーストコンタクトであり、他の全ての「Fate」関係のものは、アレを基準に計られるべきものになっている。ちゃんとシナリオを追うことが出来たし、あれ以来「セイバーさんかっこ可愛いなぁ」と思えるようになったのだから、感謝もしているのだ。ただまぁ、シナリオ自体の中身とかがどうだったかはあんまり覚えてないし、そこまでのめり込むこともなかったんだけど。そのあたりの記憶は、4年前に見た劇場版の「Unlimited Blade Works」の感想でもちょっと確認できるかな。要約すると「せいばーさんがしゅじんこうじゃないなんてがっかり」ってしか書いてないんだけどさ。 さて、おそらく製作サイドでもすったもんだはあったのだろうが、とにかく改めて作られることになったufotable版のstay night。放送されるのは知っていたので、再び時を越えて「またセイバーさんの活躍が見られるんだ!!」と思ってたら……アーチャーさんやないかー! こっちもUnlimited Blade Worksやないかー! くそぅ! 期待してた分だけ裏切られた気持ちは大きいよ! まさかの凜・アーチャーでエンドレスだよ! 士郎なんてろくすっぽでてきやしねぇよ! ……まぁ、良いんですけどね……「Zero」の後にこれじゃ、どんどん世間的にセイバーさんの立場が悪くなっていく気がする……。 さぁ、改めて、「Zero」から繋がる系譜でのstay nightだ。あらゆるものが「ufotable版」でリライトされているので、「Zero」との比較という部分でも楽しめるし、当然、DEEN版とはガラリと変わった空気感も非常に独特のものになっている。個人的に嬉しかったのは遠坂家の書斎の風景で、あの時臣さんが散々ドヤっていた部屋が久しぶりに登場して、「あー、あそこやー」って思ってちょっと嬉しくなる。綺礼さんが凜相手に親切な知り合いのおっちゃん役を楽しそうに演じているのも、「Zero」を見た後だとなんだかおかしくてしょうがない(そして、同時に中の人のTwitter実況とか見てると完全にギャグである)。DEEN版で描かれた「アニメの基盤としてのFateの世界」とはまた違った、「Zeroから受け継がれた冬木の物語」として、新しい楽しみ方が出来るのは間違いなさそうである。 画面は当然、考え得る最高品質のものになっているわけだが、なんか凜の顔の形にちょっと違和感がある。いや、女の子の顔は全体的に能面みたいになっててちょっと気になる部分はある。凜の友達の1人に終始レイプ目の子がいたんですが、大丈夫かな、誰かに操られたりしてないかな。あくまで「ufotableが製作する」という部分だけが「Zero」との共通点であって、監督はあおきえいではないし、スタッフも同じというわけにはいかないことには注意が必要だろう。今後、「思ったよりも映像面がショボいな」っていう展開にならないことを祈りたい。まぁ、今回の戦闘シーンとか、アーチャー召喚シーンを見る限りでは、そんな心配は不要だとは思うのだが。 というわけで、今作はアーチャーメイン、徹底的にダンディじゃんよ。「この世界のダンディはアーチャーをやっているんだなぁ」としみじみ鑑賞しましょう。もちろん、その他Fateキャストの皆さんはいつも通りに、息の長いこの作品に改めて息吹を吹き込んでくれていますよ。こうして聞いてると……やっぱりワカメだなぁ。あいつの苛つく話し方、もう、最高の神谷兄ぃだなぁ。今後は更に、中多さんが出てきたりミキシンが荒ぶったり、金ぴか王と綺礼さんのコンビ芸が見られたり、注目ポイントは尽きません。出来れば、出来ればでいいから、少し意識的にセイバーさんの出番を増やして頂ければ言うことなしなんですけどね……。 ○「デンキ街の本屋さん」 5 なんか最近漫画家さんとアシスタントさんのお話多くないッスか? 漫画原作だったら漫画家の話が一番やりやすいのは分かるけども……。まぁ、全部全然やってることは違うからいいんだけどね。 原作は知らぬ。だからてっきり小さな本屋さんで頑張って働く女の子のお話だと、何となく勝手に思っていた。「Working!」みたいなやつだと思ってた。でも、割と違ってた。そうか、電気街って秋葉原のことやんな。ちょっと想像すれば分かるとこだな。 中身としては割と普通の萌えもの。少なくとも1話目時点では「本屋」要素はそこまで強くなく、問答無用でコミケが舞台になったり、最近ありがちな「とりあえずオタク文化をネタにした漫画」。特に独自性を売り出すわけではなく、コミケなんかに絡めて「本屋さんらしさ」要素は混ぜてあるものの、同人誌を作る人間の話なんてのは割としょっちゅうアニメになっているので、目新しさがあるとは言えない。映像面では、書き文字がふよふよ出てくる演出なんかはちょっと目を引くが、取り立てて驚くような部分もない。「普通やな〜、スタジオは……シンエイ動画?!」ってなった。最近あんまりこういうシリーズアニメは作ってなかったはずだけど……突然こういうジャンルに切り込んできたか。驚きだな。いや、中身は普通だったけどね。 ここまでのお話で、結局「総じて普通」という結論になるわけだが、萌えものの要所といえば当然「女の子」である。1話目時点ではメインヒロインとおぼしき幼女チックな子、そして「先生」と呼ばれる同人作家な子の2人がフィーチャーされている。そして…………可愛いじゃないか。なかなか良いじゃないか。金髪の子(ひおたん)はとてもとても阿漕。ロリ寄りなのに乳はあるあたり、なっつんのキャラはこっち側に寄りやすいんだろうか。中の人の魔力やな。そして、「センセイ」の方は津田ちゃん。これまで「CV:津田美波」にはあまり感心した記憶は無かったのだが……この子は良かった。普通にしゃべってる時は単なる津田ちゃんであるが、夜にテンパって暴れ出した時の声が可愛い。そうか、こういう仕事もちゃんと出来るようになったか……良いことだよ。 前クールの「野崎くん」ほどのスマッシュヒットにはならないだろうが、これはこれでゆるりと楽しめそうです。 10月3日 ドラフト模様(TKT×3) ピック順 【Sea-chicken】→【Thraxi】→【Alessi】→【Serra】→【Mei】→【Sangriter】→
この環境、いいねとあなたが言ったから、10月3日はシーチキン記念日。 ついに時代に1つの変革が。この春に正式参入を果たしたメンバーの初優勝である。スタートは今年の3月14日、通信ナンバーにして152号、そこからの苦節半年、長きに渡るBクラス生活で苦渋を舐め続け、毎度毎度ドラフト後には苦悶の表情を浮かべていたのだが、この新しい世界に来て何かが変わったのか。まさかの新環境2回目での優勝である。もう、初心なねんねとは言わせない。今後は全力で叩かせて頂く(今まで全力じゃなかったかのような物言い)。
○「ログ・ホライズン2」 5 半年の休憩を挟んでの復活祭り。放送前の特番の様子とか見てると、NHKもそれなりに力を入れて作ってくれているのだろうか。 意外にもスタッフが多少変更されているが、一番の変化はスタジオそのものが変わったことだろう。監督がそのままでスタジオが変更されるってのも珍しい現象ではあるが、そのために下部スタッフがちょいちょい入れ替わっているのだと思われる。サテライト→ディーンという変更だが、少なくとも1話目を見た時点では特に大きな違和感はないかな? デザイン面でちょいちょい印象は変わってるが、これも2期目に新たに描かれる物語に合わせたイメージチェンジだと思えば、特に問題無いレベルのものだろう。指揮している監督が一緒なおかげか、イメージコンセプトは大きく変化しているわけではないので。 記念すべき1話目は、既に特番などで過去の振り返りはやってしまっているので割と真っ直ぐ本題に突入した。シロエとアカツキがまさかの別行動になってしまうまでの流れと、アキバの町が抱えている予想の斜め上の問題。ゲームシステムそのものを原因とした、とてもネトゲ世界とは思えないような不可解な問題意識は、この作品ならではのものだろう。既に「ゲーム外世界」など無いような扱いになっている作品ではあるのだが、そのおかげでまるで「ゲーム内のキャラクターが、自分たちがゲームキャラであると理解したメタ的存在である」かのような不思議な状況になっている。そして、それがキャラクターの行動原理を直接左右し、作品ないでの「強さ」や人間ドラマそのものに関わってくる。このオリジナリティこそが、1期を予想外の出来に仕立て上げたセールスポイント。2期目もそのあたりは容赦無く、まさかの「モンスターが金を落とすのは何故だろう」問題からスタートし、財政難を打開しようというトンデモ展開である。一体ここから何が起こるってんだ。 まぁ、そうしたシナリオのメイン部分を除いても、お祭り騒ぎで一気に全部のキャラが出てきて騒いでいるのを見るだけでも割と面白かったですけどね。考えてみりゃ1期だけでも2クールやってたわけで、キャラの数はやたら増えている。こんなに賑やかになってたんやなぁ。とりあえず、セララちゃんが可愛かったです。今期って「七つの大罪」「WIXOSS」で壮絶な久野ちゃんシーズンになりそうだ。 ○「まじっく快斗1412」 5 金田一を打倒し、まさかの青山剛昌アワーが1時間に拡大。もう、土曜日なのに1時間まるまるサンデーアワーである。 実をいうと、「名探偵コナン」ではなく「まじっく快斗」という作品に触れるのはわたしゃ初めてである。原作読んだことないんだ。元々あんまりサンデーとの接点のない人生なのでね。ただ、コナンだったら昔はそれなりに嗜んでいたので、その中で出てくる「怪盗キッド」の存在なら割と知ってる。私みたいなこういう視聴者も割と多いのじゃなかろうか。 そういう視点から見るとすこぶる普通の中身。特に言うべきこともなく、「あぁ、こういう話やんな」というくらいのもの。ただ、同じ時間帯の前番組である「金田一」に比べると、画面に動きは多くなりそうなのでアニメーションにする意味はこちらの方が大きいだろう。製作はA−1だが、まぁ、夕方アニメのそこそこ品質といったレベルか。相変わらず青山絵の斬新にカクカクしたキャラクターデザインはアニメで動かすの難しいよなぁ。ヒロインの鼻、どないなってんねん。 ま、特に目を血走らせて見るような作品でもないので、いつものように、土曜の夕方をダラダラと消化するのに使いましょう。一番の見どころは、「イケメンボイス」「3枚目声」「幼少期」と全部一人でこなし続ける山口勝平の頑張りである。最近の流れだと、どうしても高音域の台詞は語尾に「クマ」ってつけたくなるクマ。 ○「牙狼-GARO- 炎の刻印」 4 なんとも意外なところから現れた新作アニメ。まー、最近はCG技術の発達のために、アニメと特撮の境界も徐々に曖昧になってきてはいるのだけども。こうしてシームレスに繋がっちゃった作品ってのは、日本国内では珍しいのではなかろうか。 元々の特撮作品の方は未視聴である。好きな知り合いがカラオケでこれの歌をよく歌うもんだから映像は何度も見たことがあるし、それを見るたびに「うわぁ、すげぇな」とも思ったのだが、知った時には既にシリーズを重ねており、特撮は東映のせいで週に5本も10本も観なきゃいけない時期が続いていたので、結局スーパー戦隊シリーズどまりで、それ以上を開拓しようという意欲が湧かなかったのである。そのため、本作に触れるのがこのアニメーションで初めて、というなんだか不思議な出会いになった。 ぼんやりと映像イメージだけを知っている状態でアニメを観ると、やっぱりちょっと違うかな、という気はする。バトルシーンに入ってからのCGワークは確かに一緒なのだが、「実写に挟まれるCGバトル」と「アニメに挟まれるCGバトル」では、仮に全く同じ映像だったとしてもイメージは変わってくるだろう。今作はそのあたりの差分を減らすためにアニメのキャラクターデザインも多少等身は高くしてあるが、それでも「実写からの導入」との差ははっきりしている。もちろん、違うから悪いというわけではない。1話目を見る限り、やや癖のあるキャラクターデザインも意匠としては面白いし、決して見づらいということはない。むしろCGパートとの繋ぎという観点から見ればよく出来ている部類である。実写作品とはまた異なった形で、新たな「GARO」の世界を描くという目的自体には期待してもよいのではなかろうか。 ただ、そうした前提をおいた場合には期待する部分も少なくないのだが、これ単品のアニメ作品としてみた場合、そこまで強いセールスポイントがあるとも思われない。ぶっちゃけ、最近のアニメならそこまで珍しくないクオリティである。どうしてもこうした実写に繋がる作品というとマーベルのアニメ化作品(「スパイダーマン」とか、「ブレイド」とか)にイメージが近くなり、残念ながら今まであの手の作品で面白かった記憶が無いのである。海外作品だと「日本のアニメ」に慣れてしまっている身には違和感が先立ってしまうせいなのだろうが、「結局お話はいつものアメコミだろ」ってな事になってしまうのも、盛り上がりに欠ける理由であった。本作は純正国産作品なのだからそうした懸念は必要ないのだが、今のところ中心となる筋立てが「単なる特撮だろ」であり、「これからどうなるんだろ?!」という期待には繋がらない。単純な「正義のヒーロー」だけのお話では、これだけ「物語」で溢れかえっている昨今のアニメ業界において、抜きんでることが難しいのである。 とはいえ、あくまでこれは1話目を見た時点での雑感でしかない(いや、新番チェックは全部そうだけども)。脚本は小林靖子ということなので、何か一捻り、二捻りくらいした、新鮮なドラマを見られるかもしれないという期待もあるのだ。しばらくは黙って視聴して、新たなアニメヒーローの誕生に繋がるかどうかは見守っていきたい。なお、1話目の感想は「やっぱり賢雄さんは飄々としたキャラからのギャップが格好良すぎるよなぁ」である。あの声で口説かれちゃぁ、オチるしかないわなぁ。 ○「ガンダム Gのレコンギスタ」 6 文句無し、今期アニメの最注目作と言ってしまっていいだろう、ガンダムシリーズの新作である。そして、ついにあの禿が、あの男が立ち上がった。富野由悠季その人が送るテレビシリーズは「キングゲイナー」以来実に12年ぶり。干支がぐるりと一周する間テレビシリーズと無縁だった巨匠が、現代アニメ界に渇を入れるために舞い降りたのである。 いや、正直言って、わたしゃ富野御大についてはよく知らないのである。世代的にガンダムをリアルタイムで見られたはずもない。その後も一般教養として初代やZなどは見たし、ターンAだってそれなりに見たはずなのだが、やはりいかんせん「リアルタイム視聴にプラスαで」見なきゃいけないスケジュールがきつかったこともあり、そこまで強いこだわりを持ったわけではない(Vガンダムに至っては録画だけしてるけど見てすらいない)。つまり、「巨匠」だとか「鬼才」として富野由悠季を祭り上げる資格を持ち合わせておらず、そこまで盛り立てるつもりもないのである。よりによって本作は宇宙世紀の延長線上にあり、ターンAの時同様、全てのガンダムシリーズをフォローしてないと理解出来ない可能性もあるとなればなおさらである(石像になってもリックディアスのフォルムは素敵だと思います)。 しかし、しかしである。やっぱり、そんな数少ない視聴経験の中でも、やはりこの男が異質であることは理解出来る。映像作家としての富野由悠季、脚本家としての富野由悠季は、「素晴らしい」かどうかはおいといて、「すげぇ」し「替えが効かない」のは間違いないことだろう。富野作品で唯一ちゃんと視聴出来た作品「キングゲイナー」一本で、その恐ろしさは充分に堪能出来た。どれだけ現代アニメに毒を吐こうと、どれだけトンチキなものを作り上げようと、唯一無二のこの感性は、アニメ史に残るものであるのは間違いないだろう。そういうわけで、私からするとこの作品は「ようやく2本目の、真正面から受け止められる富野作品」という、実にありがたくもチャレンジングな一本なのである。 そしてこの1話目(2話目)である。もう、序盤からお腹いっぱい。溢れ出る富野コンテ、襲い来る富野節。止められないこのオリジナリティ。富野リスペクトで彼の真似をしたり、パロディとして彼の芸風を模倣する作品も数多いが、やはり「本物」は密度が違う。誰が描いたか一発で分かるコンテワークと脚本構成は、本当に1秒でも油断すればおいて行かれそうな画面の密度を持ち、アニメ的な押しつけ、視聴者優先の「作られた画面」を良しとせず、徹底して「現実としてのドラマ」を作り上げる。オフ気味で流れるところに容赦無く状況を説明する重要な台詞が紛れ込んできたり、キャラクターのアクションと台詞がてんでバラバラで、その両方を合わせて見ないと意味が分からなかったり。この「不親切さ」がたまらない。1話目から圧倒的理不尽さを伴う「富野節」全開の台詞回しは、本当に訳が分からなくてゾクゾクする。個人的に最高だったのは「ビームサーベルを使います」「えっ、なんだってー!(迫真)」のところと、「あんたは、ベルをひっぱたいた!」のところ。すげぇ適当に何となくビンタするのが富野流。そして、それをわざわざ丁寧に解説してくれるのも富野流。オレらが知りたいのはそこじゃねぇよ! 吉田健一によるキャラクターデザインも(1話目ということもあるだろうが)完全な映像で構築されており、1つ1つのモーションにも容赦無く「イズム」が溢れ出る。ロボット戦闘に関しても、現代アニメの主流など知ったことかと昔ながらの技法を駆使しつつも、そこかしこに「今、新しいガンダムを作る」ことへの野心のようなものもきちんと感じられ、まさに温故知新、新旧の不可思議な折衷っぷりが強烈なインパクトになっている。モビルスーツデザインなんかは本当にバタ臭くて昔ながらのものなのに、さりげなくコックピットの中はタッチパネルが採用されているところなんかが、どうにもおかしくて笑ってしまう。このドキドキ感がこれから毎週楽しめるかと思うと、この時代まで衰えずに荒ぶり続けているじいさんには本当に感謝である。すでに今年で73歳かよ。元気だなぁ。73歳がはっちゃけるとあのエンディングテーマの歌詞を書くわけですね。妖怪体操以上に流行らせなきゃ。みんなで踊ろう、Gのレコンギスタ。 富野といえば、いわゆる「声優」嫌いの文脈でも有名。「最近の声優の声は娼婦の声」と宣った宮崎駿と同様、彼の作品は舞台関係者などから本人のコネクションで引っ張ってくる場合が多い。しかし今作はメインを務めるのはほぼ「声優」であり、唯一主役を任された「石井マーク」なる謎の人物だけよく分からないが、一応スペースクラフト所属なので「新人声優」のカテゴライズと見て良いのだろう。全体的には安心して見られる配役になっている。まぁ、実際のところ、富野と宮崎で決定的に違うのは、後者が「別に嫌いなのは構わんけど、それならせめてまともに演技出来る人間連れてこいよ」と思ってしまうのに対し、富野の場合は純粋に「演技が出来る人間」だから声優枠以外から引っ張ってくるし、もし見込みがあると思えば、一からたたき上げて(本当に殴るように)、きちんと「一人前の声優」を育て上げてくれることだ。阪口大助の逸話もそうだし、朴璐美なんかも富野の文脈から登り詰めた人材だろう。彼は別に「声優嫌い」というわけではなく、あくまで「下手な奴が嫌い」「不自然な声が嫌い」なだけである。そういう意味では、今回キャスティングされた面々は実に貴重な経験を得る機会を持ったと言える。件の石井マーク然り、ヒロイン役の嶋村侑然り。個人的には、チアガールの中心人物に寿美奈子がいたことに注目したい。彼女は御大の前でどのような悪戦苦闘をしているのだろう。あと、何故かハロ(的な何か)に彩陽もキャスティングされており、チアガールの子も兼ね役で担当。スフィアからこの2人だけの参加作品って珍しいかも。まぁ、一言でいうなら「GJ!」である。他にも1話目でまさかの森川死亡など、相変わらず容赦無い展開で今後はキャスト面でも目が離せない。富野作品といえば? そう、子安はどこにいるかな! ○「テラフォーマーズ」 5 さぁ、まだ前期の感想も全部終わってないのに、10月になったから容赦無く新番組はやってくるぞ! 今期は一体どれくらいの数になるのか、オラすげぇワクワクすっけど勘弁して欲しいぞ! そんな不安な秋の幕開けを飾るのは、秋の夜長に相応しいゴキブリアニメである。……マジ勘弁して下さい。だから俺、虫ホントに駄目なんだってば。あんまり自宅でゴキブリとの遭遇は無いけど0ではないから、たとえアニメの映像でもアレが這い回ってる映像は見たくないんだってば。もー、悪趣味なアニメねー。原作はちょっとだけ既読。接し方としては「進撃の巨人」と全く同じで、おもろいと話題になってから、その時点で出ていた既刊分のコミックを知り合いに読ませてもらったのだが(確か3巻くらいだった気がする)、正直「つまらなくはないけど、俺は別に追いかけなくていいなぁ」と思ったのでそのままほったらかしになった。それが今やヤンジャンを代表する大ヒット漫画となり、今週なんてジャンプに出張してきたのだから分からないもんである。そんなに一般受けする内容だったっけか。 まぁ、そんなおかげで放送序盤はどういう展開になるか知ってる……はずだったけど、もう読んだのがだいぶ昔のことだからあんまり覚えてねぇな。こんなスタートだっけ? 虫関係無いな。いきなりの格闘イベントで「掲載誌つながりで東京喰種と被るな」とかいう印象から始まった。映像部分は可もなく不可もなく。ヒット作のアニメ化なのだからそれなりに気合いは入っているのだろうが、1話目で度肝を抜かれた「進撃の巨人」のような衝撃は一切無く、淡々と進む画面、特に押し出しのない構成に、「もう、売れ筋って分かってるから余裕で構えてるのかな」とちょっと不安がよぎる。わざわざ売るためのアピールを1話目から強くせず、原作を忠実にフォローすることだけを心がけてるのかな。初見の人間(私も似たようなもんだが)はそこまで引き込まれない気がするぞ。冒頭、地下闘技場の観客の表情を描く部分が、なんていう技術だか分からないけど「ダイショーグン」と同じぐにゃぐにゃ演出だったのでちょっとイラッとした。あれ、手抜きな上に画面の効果として違和感しか出てこないからあんまり好きじゃないんだよなぁ。そう言うところでリソース削るのはどうかと思う。製作会社の名前に覚えが無かったので確認したけど、なんや、ショートアニメ専門だったところやないか。看板となる長編アニメはほぼ初めて? 大丈夫なんかな……。 色々と不安を覚えるスタートにはなってるが、まー、火星についてからが本番なんで、とりあえずは様子見かな。中の人は割と充実しているので、しばらくは御前の罵詈雑言を聞いて心癒されてれば何とかなるのでは。メインで2人がしゃべってると連勝さんと野ばらさんのコンビだ。そのままデュエットどうぞ。 |
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Thraxi
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声優のこと全般
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関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
大原さやか 桑島法子 ーーーーーーーーーー ↑越えられない壁 沢城みゆき 斎藤千和 中原麻衣 田中理恵 渡辺明乃 能登麻美子 佐藤利奈 佐藤聡美 高垣彩陽 悠木碧
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