最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
「幕末Rock」 5→4 どんどん壊れていく 製作理念が馬鹿なのは認めるし、その馬鹿部分は割とはっちゃけていたので、予定していた通りの楽しみ方は出来た作品だと思う。幕末+Rockという適当過ぎるテーマの足し算だが、やってることはぶっちゃけ単なる対バンなので、設定を掘りさげるような部分も特になく、「まぁ、マクロスだってシンフォギアだって、歌って楽しかったんだからこれで楽しいやろ」くらいの感覚。間違っちゃいない。しかし、もう少しひねれる部分、もう少し工夫して独自の面白さを加えられる部分があったんじゃなかろうか。 この作品の最大の売りである「馬鹿さ」は様々なところに出ていたのだが、大体、ファーストインプレッションで得た「馬鹿だなぁ」と同じものである。巷では「パージ」などと呼ばれているらしい脱ぎっぷりとか、「結局ロックとヘブンズソングってなんやねん」とか、そういう部分は最初は笑えたんだけど、ずっとそれ一辺倒でお話が続けられるほど魅力的なネタというわけでもないだろう。毎回少しずつ出し方を変えて、「そういうバックグラウンドの世界だから出来るお馬鹿なこと」をもっと大胆にやってもらわないと、せっかくの世界設定が生きない。龍馬たちの馬鹿が極まったのは多分温泉回あたりなので(いや、最終回が一番か?)、そこから先は正直惰性で見ている部分が大きかった。唯一そうじゃなくて人間的にどんどん壊れていったのが井伊だったので、彼が一番気に入ったのである。個人的にはもうちょっと松陰先生が大きな役割を果たしてくれれば盛り上がったのだが……ちょうど放送中に東映チャンネルでやってる「デンジマン」で中尾隆聖がシンガー役で出演している回をやってたので、「こんな昔から歌ってたんやなぁ」としみじみしてしまった。 まぁ、ちょいちょい不満はあるものの、最後まで特に不自由なく見られる作品だったのは事実、他の「歌って戦うお話」と違ってどうしても対象としている消費者層が違っていたのでのめり込むことは無かったが、ファンには充分嬉しい作品だってのは伝わってきたし、楽曲1つ1つのクオリティは非常に高いので、ラストの馬鹿丸出しの引きも鑑みて今後ひょっとしたら続編もあるんじゃないか、っていう期待は持っている。その時には是非、もっと色んなユニットを出して賑々しくやってほしいもんである。アメリカンのロック、一体何が起こるのか……って、もう、どう考えてもかんちがいロンリーナイトじゃんよ。 ムズい、第12話。正直、現段階ではお手上げの状態。いくらでも勝手な「意図」を付与していくことは出来るエピソードなんだろうが、さて、何が正解と言えるのか……ラス前でこれをぶっ込んでくるのはすごい英断だなぁ。 これまでとは何もかもが「逆」になった不可思議な町の景色。あらゆる要素がこれまで描かれてきた物語の中にあるものばかりなのだが、何かが少しずつずれていく。アナザーストーリーとしては短いほんの十数分ほどの「異世界」であったが、何も分からずに見ている身にはものすごく長く、ハラハラする時間だった。一体何がどうなっている? この世界は何を語るべくして生まれている? このタイミングで入ってきた訳は?? 本当に1秒でも目を離したらそのままおいて行かれそうな、とんでもない緊張感。多分、その中には「このままだと全てを放り投げてこのアニメがぷつりと切れてしまうのではないか」というイヤに現実的な不安もあったのだと思う。幸か不幸か、今回もちゃんと幕引きはいつも通りの町の風景に戻ってきてくれたわけだが、わずかな期間の旅路の意味は、いまだ謎のままである。1つだけ確かなことは、あの世界は、「欠片」だったということだ。 何もかもがちぐはぐだった不思議な世界、敢えて「異世界」と呼ばせてもらうが、この異世界の中では全て少しだけが違う。ずっと夏だったはずの景色は冬になり、花火が打ち上がるのは何故か雪の中。町を訪れる異邦人は駆ではなく透子だ。駆は、透子をこの異世界へ迎え入れるホスト役を果たすためか、現実の駆よりもいくらか話しやすく、笑顔も見せるようになっている。他の面々ともきちんと話が通じているし、そのポジションはまるで、現実世界の透子のようでもある。この異世界の「冬」がどのくらいの時期を想定したものなのかは定かではないが、たとえば祐と幸の関係性をみると、これは現実世界の「後の時間」のように見える。祐から幸へのアプローチはいつも通りと言えるが、幸の反応や、2人の割とストレートな距離感からは、既に完成した2人の人間関係が見て取れるのだ。これはやなぎと雪哉の関係にも似たような空気がある。これが「現実の続き」の「冬」であるとしたら、透子と駆の存在を除いてしまえば、まさに「未来」の欠片である。 しかし、そうなると不可思議な部分もある。例えば雪哉の膝のこと。ぼんやりとした表現にしていたのでどちらとも取れるが、「怪我をしたら元も子もないからな」と走り出したということは、この雪哉は「怪我をしていない」ように見えるのである。つまり、「怪我をせず、陸上でドロップアウトもしない、あの夏の松葉杖の無かった雪哉」ということになる。祐と2人で山登りを達成したはずの幸も、今回は部屋で体調を崩して花火を見に行くことが出来ない状態にあり、「夏の一幕」が削られているようである。つまり、この世界は「人間関係こそ完結しているものの、あの夏の何かが足りない」という世界。それなのに、唯一透子の中で決定的に「足りていなかった」はずの駆との関係性だけは、不思議とこちらの世界の方がスムースであり、駆だけが「町」と「透子」を繋いでいたというのも不思議なところだ。 一体何故このような異世界、「未来の欠片」が創造されたのか。その答えは、結局「未来の欠片」が一体何なのかが分からないと解答は出ないのであるが、やはり駆が独りごちていたように「心象風景」というのが一番近いニュアンスということになるんじゃないだろうか。自分が感じている漠然とした「印象」が実体を伴って現れるもの、それが「欠片」。もう、こうなってくると全てイメージだけの読み解きになってしまうので唯一解など出るわけもないのだが、「何となく感じていることじゃないの?」という程度で収めておくと、一応これまでの「欠片」にも何となく説明はつく。一番の問題となっていた「カラスの群れ」については、騒がしくなってきた身辺に対する不安や、自分の周りで次々に進展していく人間関係への焦燥感のようなものが透子をかき立てたものであると理解出来るし、「だまし絵に落下する駆」も、メンバーの中で風当たりが強くなっていく駆への不安感、自分も阻害しているのではないかという疑念の具象化と受け取れる。そしてなんといっても「雪」である。前回は透子のいないところでも具現化していた「雪」だが、やはり、これは「不安」の象徴であり、駆の言葉を借りるならば「孤独」の1つの具現化であろうか。前回の読み解きでは「雪は決して冷たいだけではない」という真逆のことを書いた気もするのだが、今回の「冬の花火」の情景を見ていると、やはりどうしてもネガティブな要素は無視出来ない。透子にとっての「孤独」は、回りの仲間達が自分の与り知らぬところで新たな人間関係を作り出していくことへの焦りや疎外感が主な原因であると考えられるので、そうした面々の回りに「雪」が生まれたことは、彼女の「当たり前の孤独」の表れであると理解出来る。 そしてなんといっても「駆とのキス」である。これまで垣間見てきた欠片の中でも一際異彩を放っていたあの「欠片」が透子の心象であるとするなら(そしてそれを至極単純に理解するなら)、それは自身にすら認識出来なかった恋心の表れということになるのだろう。キスシーンはやはり「孤独な」雪の中、雪哉のせいで「恋愛感情」を強く意識させられた美術準備室でのことであった。「何故あんな危ない駆に心を寄せることがあるのか」と言われれば、やはり「同病相憐れむ」というのが納得の行く説明で、2人とも、「自分の内面を外部刺激として無意識に受信してしまう」という奇特な悩みの持ち主ということになる。積極的にその「欠片」の問題に挑み、これまで自分では読み解けなかった「孤独」へのアプローチが一歩先んじている駆にあこがれを抱くことは、そこまで理解出来ない心の動きではあるまい。彼女の心はいまやすっかり「雪」に覆われ、町1つまるごと創造するに至った。そんな中で唯一「見えて」くれるのが駆であるという今回のエピソードが、最も分かりやすい透子の「中身」といえるのではなかろうか。 今回こうも壮大な「欠片」の旅に出た理由は、どうやら「深水の工房で作られたガラス」と「沖倉の家系を形作った音楽」という2つの外部刺激の重なり合いに原因があるようだ。駆が影響を受けた様子がないのは、彼が最近「欠片」を聞かなくなったためか。しかし、彼も前回は花火が「見えて」いたんだよなぁ。2人の「欠片」は、最終的に共有出来る感覚にいたるのだろうか。今回は本当にこの2人についてしか描かれなかったので、最終話も後はこの2人の問題を片付けるだけ、ということなのだろう。 期待半分、不安半分でドキドキしながら一週間待つべし。 突発的にこんな記事書くよ! なんでかって? 現実逃避だよ! 「こんなコトしてる場合じゃない!」の「こんなコト」だよ!(適当なことを書き殴るのはプレリで事実が分かる今週末より前に片付けたかったってのもある) あと、変異については実際のドラフトが始まる前に一覧にしておいた方がいいかな、っていうのはあったので。事前情報見てない人でも、一覧表があればプレイングである程度考えることは出来るからね。
全編満遍なく千代ちゃん可愛いよ祭り、第11話。いや、大体毎回そうだけども。今回は特に。 アバンは剣さんネタで軽いジャブから。今作で唯一完全突っ込み役は剣さんだけ。割と貴重だけど、心底面倒臭そうなのでちょっと可哀想でもある。何故野崎は剣さんと話してる時だけ壊れ度合いが増すのだろうか。 さぁ、Aパートはいよいよ千代ちゃんの本気だ。もう、全編可愛いぞ。表情がコロコロ変わるぞ、考え方がいちいち乙女だぞ。あれだけの仕打ちを受けてるのに野崎相手にまだあこがれの気持ちは変わらず持ち続けているぞ。ちょっと女子高生にしておくのは不安なレベルだぞ。いやー、ええ娘やなぁ。そんな良い子に対しての、野崎の仕打ちがな。今回は「どっきり」がテーマになっていたわけだが、初っぱなからいきなり椅子になる野崎に犯罪の臭いすら。千代ちゃんはどういうノリであそこに座ることになったんだよ。そして、女子高生を己に座らせる野崎のド畜生めが。その後、びっくりして教室の後ろに飛び退いた千代ちゃん、角度的には確実に野崎からパンツ見えてる気がします。もうそれどころじゃなかったけど。あんだけやられたのに花を貰えるっていうだけで表情が輝いちゃう千代ちゃん可愛い。そして、今回最大の可愛いポイントは、なんといってもカレーである。こんなことで劇的にテンション上がっちゃう千代ちゃん可愛い。絶対あの弁当食いにくいはずなのに。っつうか多分持ち運びでぐしゃぐしゃになってるし、どれだけ白米で隠しても匂いでばれるはずなのに。むぅ、野崎の技術力は化け物か。頑張れ千代ちゃん。大丈夫、多分その男と付き合うのに女子力はあまり必要ないよ。ただベタさえ塗れればいいし、あとは背景の修行をして堀先輩の代わりを受け持つっていう手もある。なんだかんだで野崎の家にいる時間が一番長いのが千代ちゃんな気がするんだけど、ベタってそんなに時間かかる作業なのかしら。まぁ、消しゴムとかその他諸々やってあげてるんだろうなぁ(千代ちゃんと知り合う前はどうしてたんだろう)。 もう、このまま千代ちゃん可愛いよフェイズが続くのかと思ったら、Cパートはまさかの野郎フェスティバルである。まさか、そっち系のアニメでもないのに「ドキッ! 野郎だらけのお泊まり回!」なんて展開になろうとは。そして、この絡みも無駄に笑えるものになるとは。幸か不幸か、この面子だと鹿島が存在しないので自然に堀先輩は突っ込み専門に回る(一瞬だけ出てきた鹿島君は今回も可愛かったです)。そしてみこりんがいつも通りのいじられ方に。登場直後は「ちょっと問題のあるイケメン」っていう程度だったのに、最近のみこりんはすっかりオレらサイドの可哀想なヤツになってしまった。運動部っていうだけで忌み嫌って避けようとするのって、オタクの心理よねぇ。まぁ、それを言ったら野崎だって元バスケ部だった気がするけど。慣れない野郎だらけの環境に、みこりんが率先して話題をひねり出そうとコミュ障なりに頑張っているのが甲斐甲斐しい。前回堀先輩との関係はリセットされてしまった割に、閉鎖空間だとそれなりに頑張れるのね。まぁ、全部空回りだったけども。 そして、せっかくなので恋バナしよう、っていう流れになったのに、肝心なところは全てスルーされる都合の良い(悪い?)設定。堀先輩は鹿島のこと振られたのに、ものすごく自然に逃げてやがったな。どうなんだよ、鹿島君の一途な思いを受け止める気はないのかよ。いや、ものすごく面倒な思いだろうけども。そして、千代ちゃんの話題になって野崎にせっかく問い合わせようとしたのに、この主人公役に立たない。確かに面と向かって野崎に聞いたことって今まで無かったんだよなぁ。次週の最終回に合わせて、そのあたりの関係性に少しでも結論は出すのかなぁ。でも原作完結してないし、突然野崎が千代ちゃんに気を遣い始めたらそれはそれで違う気もする。ばたばた暴れる千代ちゃんが見られるなら、今のままでいいなぁ。 なぁ、今更改めて確認するけど、これホントに「なかよし」連載作品なの? 第11話。いつも通りに、いや、いつにも増して今回はひどい……。 Aパート、このアニメしては割と分かりやすく「誤解が面白おかしい結果を招く」というお話になっている。モモカたちが通う高校って一体何県のどこにあるのか一切描かれていないのだが(描かれるのはよりによってオーストラリアや熱帯雨林だからな)、「渋谷に出かける」でちょいウキウキ出来るようなロケーションらしい。部長がモモカにお使いをお願いしてて、それをモモカがすんなり了承していたのだけど、今回は美煌とモモカの関係性が色々と不思議だった。いや、そもそも1話時点で美煌がモモカを勧誘してた理由からして未だによく分かっていないのだが……あれって「モモカにサバゲの才能を感じた」っていう理由でいいのだろうか。そして、そんな適当な関係の中で、モモカにとって美煌ってどういう存在なんだろう。単なる金づるなんじゃないかと思っていたのだが、実は案外モモカが美煌に金をせびることはない。それ以外の部分で上手いこと利用しているシーンは何度かあったものの、基本的にはギャグで済まされるレベルだ。一応「部活の部長と部員」っていう関係性は維持しようっていう気持ちはあるのかな。今回「部長に折檻される」って怯えていたのが何とも不思議に見えたもので、そのあたりがちょっと気になった。いつも通りの傍若無人なモモカなら、別に部長のお使いなんてどうだって良い気がするんだけども……、まぁ、適当にやった結果があのバッドエンドだからね。因果応報である。一番可哀想なのはチャラいショップ店員のはずなんだけど、最終的に大口のお得意客が出来たんだから営業的には結果オーライ? それにしても、携帯デコるのってあんなに金かかるのか? Bパート、もう色々酷すぎる。むしろ明日からいちごが食いにくくなるなるレベル。こんなクソ下品な話を「なかよし」で連載出来るものなのか、それともアニメオリジナルなのか、謎は深まるばかりだが……からあげレモン氏はいつまで活躍を続けるつもりだ。そして、モモカは気付かないうちにどんどん仲良くなってるけどそれでいいのか。ハイヒール、ハイヒールねぇ。あれも存在意義のよく分からないものの1つだなぁ。実際、ハイヒール履くのってどれくらい大変なんでしょうね。履いたこと無いから想像つかないわ(当たり前)。女子高生+ハイヒールというちょっと危ない匂いのする組み合わせだったが、残念ながらこのアニメは別方向の危なっかしさしか出ていない。よりにもよってハイヒールの起源なんて無駄な知識ばかりをレモン氏が持っていたばかりに、こんな悲惨な話に……。 そしてCパート、史上初、蟹との友情アニメ。なんだこれ。まったくもって展開に意味がないのがすごい。こんな話が普通に通用するのはギャラクシーエンジェルかスペースダンディくらいだぞ。そして、今回もカモ大活躍。どんどん超人設定が追加されていく。カモの抵抗に協力してた商店街のじいさんばあさんって、ひょっとしてオーストラリアで激戦を繰り広げたあいつらだったのかな。いつの間にか蟹までその仲間に入ってたけども。蟹がせっせと銃火器を輸送する様はあまりにシュール。まぁ、その前の麻耶にひっついてたシーンも無闇にシュールだったけども。前回のオチも似たような絵面だったやないか。そりゃかよちゃんだって「よっ、名人芸!」とか言うわ。麻耶の死に芸もなかなか板についてきたなぁ。ちゃんと死ぬ前に「何となくお色気」シーンやってくれるあたりが親切。 今回もあの謎の音声「カモ語」が飛び交っていたわけだが、何が恐ろしいって、映像を一緒に見てると、何となく彼がしゃべってることが分かる気がするところ。一体どういう次元の言語体系なんだろう。少なくとも蟹には通じるんだよな……やっぱり、カモは宇宙生物っていうことでファイナルアンサーなのかな。ん、どうでもいいな。 次回でもう最終回かぁ。 「ジョジョの奇妙な冒険 スターダストクルセイダーズ」 6→6 まだ全然終わったわけではないのでいまここでまとめる必要も無いのだが、一応放送終了だからカウントだけしておきましょうか。 毎回感想(っつうか無駄話)を書き連ねているので、ここで改めて書くこともないのだが、本当に原作に忠実にアニメ化してくれていることが分かるだけでも満足出来る作品。ただでさえ「アニメ化なんて無理」と思われていた無茶な作風を、ギリギリまで荒木テイストに近づけ、その上でアニメとしても見栄えがするようにブラッシュアップして完成させるバランス感覚は、1部2部の頃から引き続いて素晴らしいものだ。今回は1部や2部のドロドロと薄暗い空気以外にも、ロードムービーとしての「広大さ」をきっちり作品内に持ち込む必要があり、より微妙なバランスが要求される世界観になっていた。そうした部分についても、ちゃんと「元々何が描かれていたのか」という部分を考えて作劇してくれているので、どこか不可解なジョジョ世界も余すことなく表現出来ていると思う。まぁ、1部2部に比べるといくらか尺に余裕が出来たので、多少間延びしたような部分も無いではないが、余った時間に差し挟まれるアニメオリジナル要素は原作からあったかのようなマッチングを見せてくれているし、多少時間を長めにとって大仰に描いてくれた方が、いかにもジョジョらしい嘘臭さも引き立つ。個人的には、今回のアニメで無駄な部分、ガッカリした部分ってのはほとんど無かったです。むしろ「そんなところもアニメで拾うのか!」とか「そういう風に表現されるのか!」って感心したことばかり。どこまでも愛されている作品だし、ファンに対して責任があるってことをよく分かったスタッフの功績ですわ。 毎度書いてることなので一応中の人についても改めて触れておくと、巷で大人気、私も大好きになってしまったポルナレフの小松史法氏が一番の収穫だったのではないだろうか。愛されキャラのポルポル君がみんなのイメージ通り、完璧に形作られているのは驚くばかり。いや、ジョースター御一行は他の連中も全員げっぷが出るくらいに満足出来るんですけどね。それ以外の襲い来る敵キャラにも、ホントに「こんなとこで使ってしまっていいのかよ」と心配になるくらいにガンガン突っ込んでくるし、毎回ゲストキャラを見ているだけでも飽きない作品。一番酷かったのはやっぱりフォーエバーの勝平ちゃんだと思うけど、はまってて好きだったのはスティーリーダンの岸尾だいさくかな。あー、でもエンヤ婆もカメオもすごかったしなぁ。やっぱり選べないや。 さぁ、3ヶ月後はいよいよエジプトに突入し、より濃くてえげつないキャラが多数登場することになる。とりあえずの興味はやっぱり「イギーが誰か」ってところなんだけどね。登場後しばらくは鳴き声とうなり声だけでしゃべらねぇからなぁ(しゃべるのってペットショップ戦だけだからなぁ)。流石に女性声優を当ててくるかな。イメージとしてはうりょ子あたりだといいかも。もうちょっとクソガキっぽくしたいなら田村のむーちゃん。イギーと対峙するンドゥールもどんな格好いい声になるんだろう。アレッシーは? ヴァニラアイスは? ダービー弟はテレビCMもやってたから多分諏訪部さんで確定かな。今回コミックス換算で12巻〜20巻が2クールだったから、残りの28巻までが2クールになるのは大体つじつまは合う。あー、はやくアレッシーが見たいんじゃぁー。 Alabaster Kirin 雪花石の麒麟 (3)(W) C クリーチャー・麒麟 2/3 飛行 警戒 麒麟?! なんでまたこんなクリーチャータイプが……。まぁ、確かに微妙なオリエント感があるセットなので間違いじゃなかろうが……神河環境の麒麟とは一切関係の無いところで突然こんなんが出てきたら、そりゃびびるわ。そして、クリーチャーとしてはすげぇ普通なのである。いわば「警備隊の鷲」が1マナ重くなった代わりにタフネスが一気に2もあがったヤツ。パワー2フライヤーなので当然有用だし、防御面も任せられるので適当な変異クリーチャーに素通りされる心配もない。ま、変異解除されると負ける可能性は高いんだろうけど、そこはそれだ。「警備隊の鷲」も現在それなりにニーズがあるし、より頑健なこちらも、ちょっと昔懐かしい4マナフライヤーのテイストでちょいちょい出撃するんじゃなかろうか。
Brave the Sands 砂への挑戦 (1)(W) U エンチャント あなたのコントロールするクリーチャーは警戒を持つ。 あなたのコントロールするクリーチャーは、追加でもう1体のクリーチャーをブロック出来る。 「セラの祝福(9ED)」の上位種。警戒ってのは決して悪い効果じゃないのだがどうしても地味なもので、なかなか「それをばらまくよ!」と言われてもわざわざ1枚のエンチャントを採用してまで貰おうとは思いにくい能力。そこで、じゃぁもう1つボーナスをあげるよ、ってんで、警戒によって得られた守備力を更に高めることになった。ここまでやるなら2マナのカードとしては割とお得ではあるのだが……使うかな? どうせまとめてブロックしても接死でもない限り結果は見えてるから、片方のブロックはチャンプ扱いになっちゃうんだよね。つまり、クリーチャー1体サクって本体ダメージをいくらかプリベントするエンチャントってことに。むー、延々1/1トークンがデカブツ2体を止め続けるとかいう展開になったら強そうだけども。警戒が付く部分だけを見れば、上手くいけば「アタックしながら長久修行が出来る」と見ることも出来るが、アタックが素通しされる前提だったら、わざわざ修行せんでも勝てる気もする。
Dazzling Ramparts まばゆい塁壁 (4)(W) U クリーチャー・壁 0/7 防衛 (1)(W)(T):対象のクリーチャーをタップする。 最初のリークでは2マナってなっててどうしたらいいのかと困惑したカードだけど、公式が出たら5マナだった。そりゃそうか。単なる壁なので5マナで積極的に出したいかどうかはデッキ次第であるが、流石にここまででかいと洒落にならない。これを戦闘やクリーチャーの自力だけで突破しようと思ったら、5マナのカードではほぼどうしようもないはずだ。更に、「どうにかなる」カードを用意出来たとしても、今度はそれをタップ能力が阻んでくるという。鉄壁、よって無敵である。カードに輝くアブザンシンボルからすると、「これで堪え忍んで長久しろよ」ってカードになるんだろうが、こいつ自体もタップし始めたら、もうクリーチャーが延々タップだけを繰り返すカオスデッキになりそうだな。
Defiant Strike 果敢な一撃 (W) インスタント 対象のクリーチャーは、ターン終了時まで+1/+0の修正を受ける。 カードを1枚引く。 毎度お馴染み白の低マナコンバット、と思いきや、今回は先制攻撃も絆魂もつかず、タフネスも上がらない。代わりにキャントリップがついたので損は出ないが、まさに「ちょっとした小呪文」というキャントリップの名に恥じない効果である。主な効果は果敢クリーチャーのサポートってことになるだろうが、強引にティムールボーナスをクリアする時にも一応使える。1マナキャントリップが無駄になるタイミングなんてほとんどないんだから、とりあえず入れとけの精神。
Erase 消去 (W) C (M13などから再録) インスタント 対象のエンチャントを追放する。 最近はもう、製作チームはこの手のユーティリティをいちいち開発するのが面倒になってきたのだろうか。今回、コモンに収録されたエンチャント除去、アーティファクト除去はことごとく定番カードの再録になっている。まぁ、どうせ基本セットも無くなるんだし、使いやすいお約束カードがリミテッドで使えるならそれはそれで良い気もする。「自然な最期(AVR)」みたいに無理矢理オリジナル要素をつけても「フーン」って言われるだけだしね。今回白が担当するエンチャント破壊は、3年前に基本セットに復帰していたこのカード。当時は同じセットに「怨恨(M13)」がいたので同時収録されていたわけだが、今回はおそらく、まだまだ環境で元気に頑張りそうな各種神々対策も兼ねてのことだろう。一応、カードが墓地に落ちないことはこの環境でも意味はあるし。まぁ、スタンで使うなら「神討ち」でええやん、って話だが。ゼナゴスさんの可哀想な姿を見たくない心優しい人のために。
Feat of Resistance 抵抗の妙技 (1)(W) C インスタント 対象の、あなたのコントロールするクリーチャーの上に+1/+1を1つ置く。それは、ターン終了時までプロテクション(あなたの選んだ色1色)を得る。 毎度お馴染みプロテクション付与呪文だが、なんと今回は+1/+1カウンターのおまけつき。サイズがでかくなり、なおかつ死ななくなるという、2マナインスタントにしては破格の効果。適当に使っても十二分に戦況をひっくり返せる白のリミテッド基本戦術である。カウンターを積み込めばアブザンボーナスが広がりやすくなるし、インスタントで恒常的な増強なんてジェスカイもウハウハ。軽量呪文で押し込めるのだからマルドゥだって喉から手。「神々の思し召し」以上の人気カードになりそう。
Firehoof Cavalry 炎蹄の騎兵 (W) C クリーチャー・人間、狂戦士 1/1 (3)(R):〜はターン終了時まで+2/+0の修正を受けるとともにトランプルを得る。 お、おう。…………1マナで殴れるからね。……つってもなぁ……。そういや「勇猛な反対派(GPT)」なんて完全に名前負けしてるクリーチャーもかつて存在してたけど、おかげですごい既視感。あれよりは使える? か?
Jeskai Student ジェスカイの学徒 (1)(W) C クリーチャー・人間、モンク 1/3 果敢 ジェスカイの武芸者は1つの武器を定めたら生涯使い続けて道を究める傾向にあるらしいが、はてさて、なんでお前さんはそんな武器を選んでしまったのか……。厨二臭いなぁ。コモン基本果敢。2マナ1/3は最低限のステータスだが、タフネスが高いので序盤の戦闘では殴りやすい。これに多少のトリックや追加呪文が加わり、3ターン目から2/4程度のサイズで殴れれば悪くない。普通の環境であれば、2マナ域のクリーチャーなんてものはパワーが高く、なるべく序盤にダメージを稼げるようになっている方が評価が高いのだが、3ターン目にほぼ確実に捨てブロッカーが出せてしまう世界ではちょっと話が違う。変異を止められるタフネス3にも意味があるし、仮に変異ブロッカーが現れても突破出来る可能性があるこのクリーチャーは、攻めを続けるデッキでは充分選択肢たり得るのである。
Kill Shot 必殺の一射 (2)(W) C インスタント 対象の攻撃クリーチャー1体を破壊する。 今回は多色にブロッククリーチャーのみを破壊する攻めの呪文があるが、これはその真逆で、アタッカーのみを懲罰する守りの呪文である。「神聖なる評決」が役割分担した形になり、柔軟性が減った代わりにコストが軽くなった。似たような呪文に1マナの「強打(GTC)」があるが、ブロッカーを用意せずとも使えるので、威嚇や飛行などの回避能力を持つクリーチャーも殺せるこちらの方がより堅実である。どうしても時間がかかってしまうアブザン戦術には必須の除去呪文。いや、正直どんな戦略だって無駄にはならないんだろうけども。何故かカードが描いているのはマルドゥの射手がティムールの戦士を倒しているところ。このカードはマルドゥ向けじゃないけどねぇ。
Mardu Hateblade マルドゥの悪刃 (W) C クリーチャー・人間、戦士 1/1 (B):〜はターン終了時まで接死を得る。 今回もラヴニカやテーロスブロックに続き、各色コモンにこうして「他の色で起動する能力持ち」が配備されている。ただ、今回はそのサイクルのどれもが「別に起動にマナがかかるくらいだったら、最初からその色でその能力を持ってるクリーチャー出した方が早くない?」という地味で迫力のない連中が揃っている。白のこいつを見てもそれは分かりやすく、カラーリングを考慮しなければ単純に「菅草の蠍」「ファリカに選ばれしもの」の下位互換だ。一応戦士ボーナスが得られるので「完全に」とは言い切れないが……確実に前の2つの次元よりもコモンの質が下がっていることの証左である。でも仕方ないんだよね。変異環境って、「3マナ2/2バニラを出すことが意味を持つセット」にしなければならないため、クリーチャーの質は13年前のレベルに戻る必要があるから。……まぁ、良いブロッカーなのは相変わらず。
Mardu Hordechief マルドゥの軍族長 (2)(W) C クリーチャー・人間、戦士 2/3 強襲 - 〜が戦場に出た時、1/1で白の戦士・クリーチャー・トークンを1体戦場に出す。 変異に一方的に勝てる2/3というほどよいステータスと、先攻してる遊軍がいれば更に1/1トークンがおまけでついてくる。「歌鳥の売り手(RTR)」のステータスがちょっぴり上がったくらいの感覚? でもトークンは単なる1/1だからなぁ……こいつをフル活用したいなら、マルドゥにはそこそこ存在している戦士サポートのカードからのアプローチが一番良い。戦士が必要なデッキだと割り切れば、このカードは1枚で2体の戦士が確保出来る優秀な3マナ域となる。それ以外のデッキでも無駄ではないし、ここから更に攻撃が展開出来るのでマルドゥならそこそこか。ひたすらこいつだけを連打し続けると無闇にトークンが増えるので、そこから「ラッパの一吹き」で勝負をかけるちょっと前の基本セットみたいなデッキが作れるかもしれん。
Rush of Battle 戦場での猛進 (3)(W) C ソーサリー あなたのコントロールするクリーチャーは、ターン終了時まで+2/+1の修正を受ける。あなたのコントロールする戦士・クリーチャーは、ターン終了時まで絆魂を得る。 戦士サポートその1。単体で使っても(割と弱くなった)「正義の突撃(GTC)」なので、序盤から攻め立てるデッキならば1枚くらいは入れておいていいかもしれない。変異どうしで向かい合った時に一方的に勝てるようになるため、4ターン目にクリーチャー1,2体の状況から使われても結構なダメージに繋げることが出来る。戦士デッキになればその有用性は更に高まり、ライフ差を上下につけて相手の心を折りやすくもなる。ただ、攻め続けて息切れを考慮しないマルドゥの場合、絆魂で幾ばくかのライフを得ることがどの程度重要になるかは定かじゃないのだけども。ジェスカイサポートにもほどよくマッチしているので、ソーサリーだからと忌避せずに使ってみると案外馬鹿にならない呪文だ。
Sage-Eye Harrier 賢者眼の侵略者 (4)(W) C クリーチャー・鳥、戦士 1/5 飛行 変異(3)(W) 固い空の見張り番。これもアブザンサポートなんだろうと思ったら、何故かクランシンボルはジェスカイなのね。フレーバー優先なのかな。この世界の変異は、「4ターン目に表向きになって相手の変異を一方的に殺せる」というシチュエーションが設定されていないらしく、このクリーチャーもそのルールを守り、4ターン目に表になっても、むしろパワーが下がる。タフネス5はそりゃ固いだろうが、これを変異でセットした場合、正体を現すタイミングはなかなか難しいところ。もし攻めの姿勢が維持出来そうなら2/2のまんまで天寿をまっとうする機会も多そうである。今回の変異は、単純に「表になったら強いぞー!」と暴れるのではなく、長期的な計画で2/2を維持するかどうかを考える必要がありそう。こいつの場合、5マナで素出しした時にも微妙に無駄といえないあたりがイラッとするよな。
Salt Road Patrol 塩路の巡回兵 (3)(W) C クリーチャー・人間、スカウト 2/5 長久(1)(W) 「長久ってちょっとずつ強くなる能力らしいけど、素のステータスがクソ弱いでしょう」という奥様方のご意見を元に作られた新たな長久クリーチャーがこちら。なんと素のステータスで4マナ2/5というコモン。もう、これだけで「大アカシカ」が転職考えるレベル。バニラだったとしても、このサイズなら下手したらニーズが生まれるステータスだ。そしてそれが抜群のタフネスを後ろ盾に、ゆっくりと成長を始めるという。イメージとしては、鬱陶しさ抜群だったレベルアップクリーチャー「イキーラルの先導(ROE)」みたいな感じだろうか。「長久戦術なんてリミテッドで間に合うのか?」というのは環境開始直後にしばらくはついて回る懸念だろうが、とりあえずこうして「長久なんて無くても何とかなるかも」というところから初めてみると安心安全。こいつ、どうやって殺せばいいんだよ。やばいやろ。
Seeker of the Way 道の探求者 (1)(W) U クリーチャー・人間、戦士 2/2 果敢 あなたがクリーチャーでない呪文を唱えるたび、〜はターン終了時まで絆魂を得る。 人が何かを目指す時には、そこに必ず道が見えるって水木一郎アニキが言ってた。そんな大胆不敵ジャーニーの途中にあるクリーチャーだが、いうなれば「果敢熊」である。素のステータスだけでも変異と殴り合うくらいの根性は見せるが、サポート1枚で3/3絆魂。能力が1回でも起動出来れば元が取れるくらい。そのうまみをたっぷり味わうためにはパワーを上げる呪文を使うのが良くて、パワーを上げるキャントリップである「果敢な一撃」、パワーが2もあがる「戦場での猛進」や「殻脱ぎ」、「ラッパの一吹き」あたりが追加のライフをもたらすナイスサポートに。こういうシンプルにまとまった1枚を見てるとジェスカイも楽しそうな気がしてくるから不思議なものです。
Siegecraft 包囲戦法 (3)(W) C エンチャント・オーラ エンチャント(クリーチャー) エンチャントされたクリーチャーは+2/+4の修正を受ける。 「武勇の誇示(M14)」の修正を恒常的に与えるオーラ。なーんか地味だな、とは思いながらも、この世界にはエンチャント対策カードなんてものは大して存在しないので、一度張ってしまえばその鬱陶しさは格別である。どうせ変異だらけのもっさりした世界になるのだし、今回強力な能力を持った変異クリーチャーのほとんどはその解除コストが5マナに設定されている。「アブザンの先達」あたりの優秀な5マナ変異を3ターン目に設置し、4ターン目にこれを配備、5ターン目に変異解除だけでも案外勝てるゲームがあるんじゃなかろうか。……ヤな環境だな。ちなみに、カードの効果は地味だが、カードに描かれているシチュエーションはかなりとんでもない。こいつらの戦争、規模でかすぎだろ。
Smite the Monstrous 大物潰し (3)(W) (イニストラードより再録) インスタント 対象の、パワー4以上のクリーチャーを破壊する。 2年のブランクを経てイニストラードから蘇った白除去。かつてはモンスターだらけの次元で「狼男死すべし」と気を吐いていた除去であったが、今回はイラストからも分かる通りに「ティムール死すべし」である(まぁ、長久クリーチャーも殺されるだろうが)。「やったー、パワー4以上になったぞー」「じゃあ死ねー」ってなもんである。4マナかかるのでどうしてもスピードには欠けるカードなのだが、ピンポイントで要所が落とせるのでやっぱりデッキに1枚忍ばせておきたくはある。今回、白のコモン除去はかなりデッキを選ぶが、どれも確定除去で安定している。どういう順目で押さえることになるのかねぇ。
Take Up Arms 武器を手に (4)(W) U インスタント 1/1で白の、戦士・クリーチャー・トークンを3体戦場に出す。 今回取り扱いが難しいデッキ選択の1つに、「横に伸びる戦略」がある。各クランのキーワードを見ると、かつてのボロスのように「横に並べる」意味がある戦略は存在しておらず、前のめりのマルドゥでさえ、最低条件だけを見ればアタッカーは1体存在していればよいのである。しかし、そんな中でも白と赤にはトークンを生むカードがちょいちょい用意されており、白はこれ、赤は3マナソーサリーで3体のゴブリンを生む「軍族童の突発」、マルドゥ3色の多色カードに同様の効果を持つ「小馬乗り部隊」と、一気に頭数が増えるカードは複数枚存在している。これに「戦場での猛進」「ラッパの一吹き」を加えるだけで、変異もクランも関係ねぇ、単なる「トークン圧殺」が組めなくもないのである。まぁ、今のうちから色々とアーキタイプを夢想するのは楽しくていいわよね。
Timely Hordemate 機を見た軍族朋 (3)(W) U クリーチャー・人間、戦士 3/2 強襲 - 〜が戦場に出た時、対象の、あなたの墓地にある点数で見たマナコストが2以下のクリーチャー・カードを戦場に戻す。 「軍族朋」ってなんやねん。漢字を見れば何となく意味は分かるし、英語が「Horde mate」なので「そういう和訳なのか」と理解は出来るが……こんな「朋」の使い方って他にあるんかな。さておき、そんなホーは味方のピンチにやってきて、素敵なリソースアドバンテージを提供してくれる。自身は4マナ3/2でそれなり、ここに、戦争で散っていた2マナ以下のお友達、理想的には2/1とか2/2あたりのクリーチャーが戻ってくれば4マナの働きとしては優秀な部類。「墓地に仲間がいる」「なおかつアタックもする」と二重の利用制限があるのでちょっと使いにくい気もするのだが、はまれば最低限の仕事は出来るだろう。まあ、慌てて引きたくなるようなカードではないのだけどね。結局リミテッドだと「テツモスの大神官」とか活躍してるのみたことないしなぁ。
Bellowing Saddlebrute 吠える鞍暴れ (3)(B) U クリーチャー・オーク、戦士 4/5 強襲 - (あなたがこのターンクリーチャーで攻撃していない限り)あなたは4点のライフを失う。 今回唯一収録された、「デメリットを消す」方向性で強襲が採用された珍しいクリーチャー(おかげでテンプレが使えないので表記をちょっと変えてます)。4マナ4/5という無体なボディは三顧の礼でもって迎えたいところだが、雇用条件が4ライフってのはちょいと考えるところだ。まぁ、過去の黒は3/3を雇うのに3ライフを払ったりもしてたのだから、このくらいは妥当な取引なのかもしれない。もちろん、強襲条件を満たしてしまえば手数料当社負担で単なるファッティ、ありがたく頂ける。どうせ前のめり、自分のライフを気にしててもしょうがない方向性のデッキになるのだったら、条件を気にせず採用しても良いのではなかろうか。アブザンメインとかの場合に悩ましいのだよなぁ。
Dead Drop 死の投下 (9)(B) U ソーサリー 探査 対象のプレイヤーは、クリーチャーを2体生け贄に捧げる。 相手だけ「血のやりとり(AVR)」。アドバンテージが得られる除去なのだからそりゃ強いに決まっているのだが、「ガラクの目覚め」すら上回るこのコストは流石にひく。探査呪文だから大体使うターンの半分くらいはコスト低減出来る(つまり6ターン目に撃つなら3マナくらいは減らせる)見込みでいいんじゃないかと思うんだけど、それでも7ターン目まで待たないと撃てない勘定になってしまう。うーむ、相手が展開しきっちゃうと効果も薄れるしなぁ……いや、でも流石にこの効果は強い……。多分「やっぱなんだかんだ言って強いじゃん!」か「何このゴミ」のどっちかの評価にしかならないと思うんだが、現時点ではなかなかイメージ出来ない。どっちかっていうと後者の可能性の方が高いような気が……。
Debilitating Injury 消耗する負傷 (1)(B) C エンチャント・オーラ エンチャント(クリーチャー) エンチャントされたクリーチャーは−2/−2の修正を受ける。 「死の重み(ISD)」が1マナ重くなった完全下位互換の除去呪文。……うん、効果は全く一緒だな。完全に、下位互換だな……。それでもリミテッドだと強い。確実に変異殺せるしね。そもそも「死の重み」が強かったからね。下手したらこれでもこの世界の黒のトップコモン除去の可能性すらある。……強かったんだな、イニストラードの連中。
Despise 蔑み (B) U (新たなるファイレクシアより再録) ソーサリー 対象のプレイヤーは手札を公開する。あなたはその中からクリーチャー・カードかプレインズウォーカー・カードを選ぶ。そのプレイヤーはそれを捨てる。 しばしの休息をおいて帰還した質実剛健の1マナハンデス。最近は基本セットの定番が「強迫」になっており、「村八分(7ED)」などが担当するクリーチャー捨てさせはサブカテゴリーどまりになっていたが、ここいらで直接的な対策カードの弾数を増やし、黒にも序盤での選択肢を与えておこうということだろうか。まだまだ「思考囲い」は現役であり、優先されるべきはそっちなのだろうが、このカードだって充分構築級。ライフロスにリスクがあったり、とにかくクリーチャーデッキがやばいんじゃぁ、という場合には出番があるに違いない。今の環境って「英雄の破滅」もあるし、黒の単発対策カードってどんどん強くなる一方やな、って思ったけど、入れ替わりで「戦慄掘り(RTR)」が落ちるからトントンか。
Disowned Ancestor 縁切られた先祖 (B) C クリーチャー・スピリット、戦士 0/4 長久(1)(B) アブザン氏族は、日本語訳だとしばしば「アブザン家」と表記され、氏族全体が家族のようなつながりを持つ。つまりコミュニティ全体には本当の家族のような強い結束があるわけだが、そんな中にも例外があり、儀式的に縁切りを受けてしまう者もあるらしい。そうした連中はコミュニティの同じ居住区に住めなくなり、居住区の回りに住まうことになるし、本来死後に葬られるはずだった「族樹」という各家庭に伝わる墓所にも眠らせてもらえず、寂しく死んでしまうことになる。そうした連中の霊が黒いクリーチャーとなってこうして彷徨っているわけだ。はぐれちゃったんですっかりパワーもなくなったけど、それでも長久の技だけは覚えているらしい。1マナタフネス4のがっちりボディはかなり固いのでじっくりと育てる時間は稼げるものの、使い物になるパワーを蓄えるまで延々マナと時間がかかり、そのためにはタップしてブロッカーの任を果たさないので割と悠長。まー、1回でも長久すりゃ1/5というウザステータスが光るので、自分の防護は後回しにして、突っ立って味方の修行をサポートするのに回るのがいいんだろう。フレーバー的にも、「見捨てられたけどまだ一族のみんなを見守っているよ」って方がなんか綺麗じゃない。どっかで見た仕事だと思ったけど、多分「マキンディの盾の仲間(ZEN)」だ。
Dutiful Return 従順な復活 (3)(B) C ソーサリー 対象の、最大2枚までのあなたの墓地にあるクリーチャー・カードを手札に戻す。 「蘇りし者の行進」と完全に一緒。「行進」はそもそも過去にあった「病的な略取(MBS)」のコスト調整版だったが、ついにこのカードは完全に一緒である。名前を変更したのは、「蘇りし者/Returned」がテーロス次元の固有表現だったためだろう。そんなことするなら最初からもっと一般的な名前つけとけよ、とは思うが、どの辺をフレーバー優先にするかは開発段階では難しいところだな。「行進」は現在の環境ではあまり活躍していないカードだが、タルキールはテーロスよりは遅い環境になりそうだし、「とりあえず変異」で出しておいた重くてでかいクリーチャーが序盤からコロコロ墓地に落ちる展開も少なくない。「どうせ墓地に大したカードおらんし」という、回収スペルにありがちなお悩みは割と緩和出来るのだ。そう考えれば、そこそこ出番はあるアドバンテージカードになる。かな?
Gurmag Swiftwing グルマグの速翼 (1)(B) C クリーチャー・コウモリ 1/2 飛行 先制攻撃 速攻 コモンのくせに色々つけてすげぇぜ! っていうコウモリなんだけど、感覚的には「性急な太陽追い」がめっちゃ強くなったバージョンである。なんか違和感があるなー、と思ったら、このカード、実はすげぇ珍しい「黒単色のコモンで先制攻撃を持つクリーチャー」なのである。過去にそんなカードが存在していたかどうか、せっかくなので確認したら歴史上4体存在していたのだが、スリヴァー全軍に先制をばらまく「吐毒スリヴァー(PLC)」を別枠と考えると、他の連中はアライアンスだのアラビアンナイトだの、遙か昔のカードばかりである。このコウモリから、新たに目覚めた黒の歴史が始まるのだろうか? で、そんな貴重種であるが、2/1程度のフライヤーに一方的に勝てるし、パワーを上げるオーラ「殻脱ぎ」あたりと組み合わせると、先制攻撃が噛み合ってコモンとは思えないビートを刻む事も可能ではある。まぁ、そこまで頑張るもんでもないけどな。
Kheru Bloodsucker ケルゥの吸血者 (2)(B) U クリーチャー・吸血鬼 2/2 あなたのコントロールするタフネス4以上のクリーチャーが死亡するたび、各対戦相手は2点のライフを失い、あなたは2点のライフを得る。 (2)(B)、他のクリーチャーを1体生け贄に捧げる:〜の上に+1/+1カウンターを1つ置く。 どうも、今回スゥルタイは「タフネスが高い」を重要視するギミックがいくつか用意されているようで、この吸血鬼もそんなタフネス万歳クリーチャーの1つ。でかいクリーチャーが死ぬだけで自動的に「吸魂(ONS)」が発動するのはかなり強力。すっかり灰色商人に慣れきった身体には「どうせ2点でしょー」なんて思ってしまうこともあるかもしれないが、それは傲慢というもの。かつては「盲目の狩人(GPT)」なんかが大活躍したんだから、これだってきっと充分なお仕事ですわ。おまけに吸血鬼らしいサクり能力でもって、強引にドレインを発動させる事も可能だし、カウンターが乗ればアブザンボーナスのおこぼれにも与ることが出来る。メイン戦術とまではいかないが、ジワジワ育ったタフネスをおいしく頂くエコロジーの精神で、オルゾフ的な絡め手Winを狙いたいところ。
Kheru Dreadmaw ケルゥの戦慄の大口 (4)(B) C クリーチャー・ゾンビ、クロコダイル 4/4 防衛 (1)(G)、他のクリーチャーを1体生け贄に捧げる:あなたは、生け贄に捧げたクリーチャーのタフネスに等しい値のライフを得る。 まだいるよ、タフネス万歳クリーチャー。ただこれは、上の吸血鬼のように積極的に攻めるカードではなく、あくまでも存命のための「死体処理機構」である。どういう状態なのかは、スゥルタイに伝統的に伝わる懲罰機関、「クロコダイルの穴」の様子をご覧下さい。そういうことだ。防衛クリーチャーなので、デッキデザインが合わなかったら無用の長物。長期戦こそがアブザンの主戦場とはいうものの、せっかく育てたクリーチャーをサクってばかりでは勝ち目など無い。マナカーブに余裕がある時に考えるくらいでいいかな。いや、出されたらかなりウザイとは思うんだけどね。
Krumar Bond-Kin クルーマの盟族 (3)(B)(B) C クリーチャー・オーク、戦士 5/3 変異(4)(B) バニラ変異サイクルの黒は、素のステータスだけならまんま「グールの大群(10ED)」。つまり、変異がついてる分だけ純正上位互換ではある。「パワーの高いクリーチャーも入れたいけど、やっぱりマナカーブが大事」ってなお願いを優しく受け入れてくれる適度な穴埋めカード。殺されてもそんなに悔しくない変異を何枚か入れておくと、精神安定上有効かもしれないゾ(デッキで遊んじゃ駄目です)。
Mer-Ek Nightblade マー=エクの夜刃 (3)(B) U クリーチャー・オーク、暗殺者 2/3 長久(B) あなたのコントロールする+1/+1カウンターの置かれたクリーチャーは接死を持つ。 アブザンボーナスの接死担当。接死は強いのでこいつも強い。そりゃ当然なのだが、その分4マナとちょっと重い。5ターン目に自分がタップして、6ターン目からようやく3/4接死でお仕事に出撃。あんまり本人の活躍に期待は出来ないので、回りにどれだけ長久持ちが配備出来るかで評価は乱高下しそうだ。どんな数合わせ長久でもカウンター1個で必殺部隊に早変わりするので、アブザンデッキの純度が上がれば上がるほど評価はうなぎ登りになる。……そういうクリーチャーってリミテッドだと鬼門だよなぁ……。
Molting Snakeskin 殻脱ぎ (B) C エンチャント・オーラ エンチャント(クリーチャー) エンチャントされたクリーチャーは+2/+0の修正を受けるとともに「(2)(B):このクリーチャーを再生する」を持つ。 シンプルなオーラだが、1マナでパワーを2あげる黒に伝統的な「邪悪なる力(M11)」の系譜はやっぱりリミテッドレベルだとちょっと気になる存在。普通のオーラは「どうせクリーチャーと一緒に除去られてアド取られるんでしょ」といわれておしまいだが、このカードなら、再生も合わせてつけてくれるのでアフターケアもある程度は出来ている。1マナオーラとしてはそれなりなので、マルドゥあたりの攻め手の選択肢としては悪くない。環境が変わって、エンチャント対策はぐっと薄くなるだろうしねぇ。
Rite of the Serpent 大蛇の儀式 (4)(B)(B) C ソーサリー 対象のクリーチャーを破壊する.そのクリーチャーに+1/+1カウンターが置かれている場合、1/1で緑の、蛇・クリーチャー・トークンを1体戦場に出す。 ひたすらに重たい除去。「一口の草毒」と同じ立ち位置である。「草毒」の2ライフルーズは一応ゲームを決められる能力としてギリギリ許容されてきたが、6マナ払った見返りがこの子供のお駄賃程度ってのは流石にどうなんだろう。しかも相手を限定した上でのボーナスだしなぁ。まぁ、どうせ環境は遅くなるし、無条件除去のこのカードの出番はむしろ草毒より増えるとは思うのだが……もっとこう……あるだろ!(画像省略)
Rotting Mastodon 朽ちゆくマストドン (4)(B) C クリーチャー・ゾンビ、象 2/8 アヴィトーラ将軍! 大変だよ! あんたのマストドン、腐っちまったよ! そしたら結果的にタフネスがめっちゃ増えたよ!! ……まだ製作チームはあのチャレンジをやめていなかったらしい。そう、「パワーとタフネスの値がまだ存在していない組み合わせのバニラ」である。サイコロで表現されるパターンは全部達成したので、現在はそれよりも多い数のバニラにチャレンジ中なのである(「フィーリーズ団のケンタウルス」が最新作だった)。この2/8というステータスは、過去のクリーチャーでは「ジャディの生命歩き(ROE)」という絶妙に地味なアンコモンのみが実現していたステータス。それが今回、わずか5マナのお手軽コモンとして! ……えぇぇ。でもな、「フィーリーズ団のケンタウルス」も出されたら案外ウザイしな。この象だって、意外と戦略的には重要なのかも……ほら、タフネスでかいとボーナスのカードいっぱいあるし。いや、だからってなぁ……。
Sultai Scavenger スゥルタイのゴミあさり (5)(B) C クリーチャー・鳥、戦士 3/3 探査 飛行 フレンチバニラに探査がついた。黒のフライヤーは比較対象が少ないのでちょっと難しい。試しに調べてみたら、なんと「黒の」「コモンで」「3/3の」「フライヤー」というのは、過去に1体も存在していないのである。緑にすらいるってのに、そこそこ空を飛べる黒がこんなベーシックなカードを持っていなかったのは意外である。代わりに「4マナで3/2のフライヤー」は何体かおり、そこそこ近いところでは「ギザ蜂の群れ(WWK)」という普通のカードがいた。この鳥についてはその辺をベースに考えることになるわけで、大体5マナなら普通、4マナで優秀、っていう計算に。つまり、割と優秀なことが多いクリーチャー。加えて意外なことに、今回白や青の単色ではパワー3のコモンフライヤーが存在しておらず、なんと「単色コモンのパワー3フライヤー」はこいつただ1体である。割と制空権は取りやすそうだぞ。
Swarm of Bloodflies 血蠅の大群 (4)(B) U クリーチャー・昆虫 0/0 飛行 〜は+1/+1カウンターが2つ置かれた状態で戦場に出る。 他のクリーチャーが死亡するたび、〜の上に+1/+1カウンターを1つ置く。 蠅のくせに強い嫌なクリーチャー。「増強出来るとはいえ、5マナで2/2フライヤーだから普通以下やん」と思われるかもしれないが、「最初からカウンターが乗っている」というのが加点要因となっており、出すだけでアブザンボーナスが全部貰えてしまうのである。つまり、有効利用したいならばアブザンデッキで使うのが一番いいってことになるが、それ以外のデッキでも適当に設置しておけばジワジワ大きくなって対処出来ないサイズのフライヤーになる可能性も充分ある。悠長なカードなのは間違いないが、拾っておくとごっつぁんゴールは狙えるかもよ。
Throttle 絞首 (4)(B) C インスタント 対象のクリーチャーは、ターン終了時まで−4/−4の修正を受ける。 それ、しっぽじゃなくて鞭ですよね。知ってるよ俺。それ鞭だって、エレボスさんが振り回してた鞭だって。……つまり、「テーロスにおけるエレボスの鞭」=「この世界のシディシのしっぽ」。シディシさん超優秀。まぁ、やっぱり重たい除去のニーズはテーロスよりは上がってると思うので、「鞭の一振り」よりも優先度は上げていいと思うよ。だからっていっぱいデッキに入れたいカードではないんだけどね。
Unyielding Krumar 不撓のクルーマ (3)(B) C クリーチャー・オーク、戦士 3/3 (1)(W):〜はターン終了時まで先制攻撃を得る。 「他の色での起動型能力」サイクル。クルーマとは、戦争終結後にアブザンの人々が戦場で回収した戦災孤児の総称であるらしい。大抵は敵氏族の子供であり、そのほとんどはオークなんだそうな。オークが放逐されてるってことは、戦ってる相手はほぼマルドゥな気がするな。さておき、そんな捨て子の一団は割とまっとうなボディでガチバトル出来るコモン。4マナ3/3というだけで黒なら合格だし、先制がつくならかなりの範囲で戦場を制圧出来るはずである。捨て子たちもなかなか一途だな。フレーバーを読むとなかなか複雑な生い立ちで涙が出るのよ。ラーメンマンを慕うブロッケンJrみたいな感情かねぇ(多分違う)。
Awaken the Bear 熊の覚醒 (2)(G) C インスタント 対象のクリーチャーは、ターン終了時まで+3/+3の修正を受けるとともにトランプルを得る。 「巨大化」+トランプル。これは13年前に開発された「捕食者の一撃(MRD)」と全く同じ効果。そして残念ながら、「捕食者の一撃」は2マナのコモンだったのである。つまり、完全に下位互換だ。最近のカードに負けるなら仕方ないけど、ミラディンの呪文に負けるのはちょっと……。まぁ、充分実用の範囲内だから使うけどね。このコストだと「増強して獰猛ボーナスを確定させてから他のカードを!」っていう使い方がやりにくいんだよなぁ。
Become Immense 強大化 (5)(G) U インスタント 探査 対象のクリーチャーは、ターン終了時まで+6/+6の修正を受ける。 間違い探しみたいな名前の巨大化呪文。効果はなんと「巨大化」の倍の+6。そして、コストは驚きの6倍である。ま、探査がついてるから額面通りじゃないけども。緑のダイナミック増強といえばやはり「樫の力(M10)」だが、あちらは4マナで+7。レアリティの差を考えても、やっぱり4マナくらいで唱えたいところだ。使いどころさえ間違わなければゲームを決められる一発。大事に使っていきたいところ。
Dragonscale Boon 龍鱗の加護 (3)(G) C インスタント 対象のクリーチャーの上に+1/+1カウンターを2つ置き、そのクリーチャーをアンタップする。 アンタップした上で+2する。つまり「蛮族の血気」であるが、これが恒常的に維持出来るカウンターの形になってバージョンアップ。「カウンター2個のせる」効果は「旅の準備(ISD)」の例を持ち出さずとも非常に強力。インスタントなのでコンバットトリックにもなり、相手の思惑をひっくり返した上で更に後々の盤面にまで影響が残るのだ。もちろんアブザンは大喜び。これがコモンの4マナってのは緑にとってはかなり力強い。コモンのトリックだけでもこれと「熊の覚醒」の2枚があるってのは、なかなか油断出来ない配置である。
Feed the Clan 部族養い (1)(G) C インスタント あなたは5点のライフを得る。 獰猛 - 代わりにあなたは10点のライフを得る。 緑が執拗にいじめられ続ける、ライフゲインスペル枠。誰も使わないジャンルなのでどんどんサービスが良くなっており、素の状態でも2マナで5点。そして獰猛ボーナスならお値段据え置き、驚きの10点満点だ。たとえ勝てずとも、パックから出たこのカードを全部かき集めて連打するだけでも、ライフが50点とか越えそうでちょっと怖い。でも、このスペルがいっぱい入ってるデッキは怖くない。不思議ラビリンス。
Highland Game 高地の獲物 (1)(G) C クリーチャー・大鹿 2/1 〜が死亡した時、あなたは2点のライフを得る。 胃に優しい癒し系の緑。最低限のステータスに、死んだ時にちょっとしたライフ。おいしさで言えば「斑の猪(M14)」と同じくらいかしら。鹿って割と癖が無くておいしいんだよね。まぁ、色んな意味でこのカードが欲しいかは自分のデッキとよく相談して下さい。ボクは鹿カレー食べてればそれで足りてるかな。
Incremental Growth 増え続ける成長 (3)(G)(G) U (ローウィンより再録) ソーサリー クリーチャー1体と、他のクリーチャー1体と、他のクリーチャー1体を対象とする。1体目の上に+1/+1カウンターを1つ置き、2体目に2つ、3体目に3つ置く。 なんと、意外なところから意外な呪文が再録。「ピン、ポン、パン」の三拍子でお馴染みの3段加速増強装置である。その有用性は一言で言えば「アンコのくせに」。一気にブーストされる謎のカウンター大量輸入ははっきり言って暴虐。たった1枚のカードとは思えないだけの傷跡を盤面に残して去っていく。1引き当然のエンドカードである。これ、後のセットでちゃんと「増え続ける荒廃(SHM)」も再録してくれるんですかね? まぁ、−1/−1カウンターがテーマにならないと厳しいけども。
Kin-Tree Warden 族樹の管理人 (G) C クリーチャー・人間、戦士 1/1 変異(G) (2):〜を再生する。 「族樹/Kin-Tree」とはアブザンに伝わる伝統的な樹木のこと。なんでも各家族には先祖代々伝わる一本の果樹があり、一家の長子はその「族樹」を守る役割を負うらしい。家族が死ぬと、墓地の代わりに族樹の根元に埋葬され、後の世代を見守りながら、我が身を糧となすとか。一番の働き頭である長男が自宅警備員になってしまっていいのか、って気もするのだが、まぁ、管理はしながら別の仕事(兵役とか)もこなすんだろうね。そんな族樹を守っているおっちゃんだが、マジで自宅警備を専門にするために「守る」側に特化してしまっている。1マナで置ける再生クリーチャー、再生コストもそこそこなので守りの堅さは平均値。今の環境でも「アスフォデルの放浪者」はそこそこ見かけるので、そのくらいの働きは出来る。別にそんな微妙な防御役がいらない、って時には2/2になるオプションもついているので、使いやすさはかなり上。家庭を守り、プレイヤーを守り、その隙にみんなで長久修行だ。先祖代々、幾久しく。
Longshot Squad 遠射兵団 (3)(G) C クリーチャー・猟犬、射手 3/3 長久(1)(G) あなたのコントロールする+1/+1カウンターの置かれたクリーチャーは到達を持つ。 アブザンボーナスの到達版。到達をわざわざ全軍にばらまいてもそこまで嬉しくないことは「霊の罠師(AVR)」で証明済みな気もするのだが、まぁ、あって困る能力でもないし、相手次第ではこれ1枚で投了したくなる場合だってあるだろう。コモンで拾える蜘蛛が今回はこのへんなんだ、ってこと。自身をブロッカーに使おうと思ったら更に一手間必要だが、素のステータスが割と優秀なので、カウンター1個のせるだけで4/4。むしろ殴りに行きたくなるサイズだ。ここは一つ、回りの長久持ちにブロックを任せてしまい、サイズ自慢の自分はちゃちゃっとカウンターを貯めて殴りに行くのが現実的なのかもしれない。ただ、そもそも多色環境なんで、「うちは緑だからフライヤーがいないので到達で我慢しよう」っていう発想より「色広げて他の色のフライヤーを雇おう」っていう方が積極的で正しい気がする。
Naturalize 帰化 (1)(G) C (毎度の再録) インスタント 対象のアーティファクト1つかエンチャント1つを破壊する。 OK、特に言うことはないぞ。次に行こう。
Roar of Challenge 挑発の咆哮 (2)(G) U ソーサリー 全てのクリーチャーは、可能ならばこのターン対象のクリーチャーをブロックする。 獰猛 - そのクリーチャーは、ターン終了時まで破壊不能を得る。 いわゆる「寄せ餌(M12)」ソーサリー。赤のブロック禁止スペル同様、入れておいて上手いタイミングではまればゲームに勝てる、そういう呪文だが、輝くタイミングが本当に一瞬なので、どう採用するかが難しい。まぁ、どんなデッキでも1枚入れておく分には悪くないだろう。今回の特徴は、獰猛ボーナスで破壊不能までもらえること。「どうせこのアタックでゲームを終わらせるんだから、生きていようが死んでしまおうが一緒じゃないか」と思われるかもしれないが、この手の呪文で一番怖いのは、「ブロックしてねー、全軍アターック」→「それ除去しますわー、好きにブロックしますわー」という展開である。獰猛モードなら、殴った対象が除去られる心配が無くなるので、より確実なルアーエンドを導くことが出来るのである。また、カード損がなくなるので、ゲームエンドのタイミングでなくとも、適当にパワーのでかい奴に使って単体で殴りにいかせるっていう選択肢も取りやすくなった。バウンス? 知らんよそんなもん。
Sagu Archer サグの射手 (4)(G) C クリーチャー・ナーガ、射手 2/5 到達 変異(4)(G) コモン到達の2枚目。こちらは変異持ちなので、相手フライヤーが不用意に殴ってきた時に「ヒャッハー! だまされやがった!」と突如正体を現してブロックするのが無上の喜びである。普通に出した場合でも5マナ2/5蜘蛛なら割と普通。どうしてもフライヤーが揃わずに空に不安を抱えるなら、1枚2枚入れておくだけで寿命がだいぶ変わってくるだろう。やや重たい割にパワーが低いので枚数を入れにくいのが「大蜘蛛」とか「そびえ立つインドリク」なんかの悩みだったが、変異モードで気軽に出せる分、適当に突っ込みやすくなったのはありがたい。しかし、なんでこいつにスゥルタイシンボルがついてるだろう。別にスゥルタイ要素無いんだけども……「サグ」がスゥルタイの地名だからか。
Scout the Borders 境界の偵察 (2)(G) C あなたのライブラリを上から5枚公開する。あなたはその中からクリーチャー・カードか土地・カードを1枚手札に加えても良い。残りをあなたの墓地に置く。 毎度お馴染み、緑の「めくって選んで加えるよ」呪文の新作。「神々との融和」とか「クルフィックスの洞察」とか、私はやたらこの手の呪文が好きな傾向があるのだが、ひょっとして自分のライブラリを削ることにまで快感を覚えてしまう危険な身体になっているのだろうか。怖い。いや、でもやっぱりサーチスペルの安心感ってあるよね。多分「獣狩り(ZEN)」とか「巣穴の探査(AVR)」とかのお世辞にも質の良くない同型スペルもずっと見てきたので、最近の安定感が好ましく感じるんだと思う。で、今回は何をサーチ出来るかというと、緑の原点に立ち戻ってクリーチャーか土地である。これだけなら普通だし、1枚しか選べないのでアドバンテージも取れない。同型スペルの中では間違いなく弱い方なのだが、そこは魔法の言葉「墓地が増える」である。同じ現象は墓地環境のイニストラードで「追跡者の本能(DKA)」にも言えたことである。あの環境は、めくってフラッシュバックやスカーブの餌となるクリーチャーを落とさなきゃいけないのであまり当たりくじは多くなかったが、この環境で墓地にカードを貯める理由は「探査したい」のただ1点。1枚のカードで5枚の燃料が貯められるこのカードはかなりのブーストになる。レッツ墓荒らし。
Seek the Horizon 地平の探求 (3)(G) U (ラヴニカへの回帰などから再録) ソーサリー あなたのライブラリから基本土地・カードを最大3枚まで探し、それらを公開して手札に加える。その後、あなたのライブラリを切り直す。 ラヴニカで再録されたことに気をよくしたのか、スタンダード落ちを拒否するかのようにもう一回再録された土地サーチ呪文。確かに書いてあることは強いし、多色環境に入れるのはとても簡単な処置ではあるのだが、そんな安易でいいのか製作チーム。もう少しなんか無いのか。この呪文の場合、「書いてあることは強い」ってのは単純に手札が2枚増えるから。4マナ揃った時点で大体のデッキは「土地事故」はクリア出来ているわけで、そこから更に3枚土地が増えても体感的には「ちょっと嬉しい」くらいになる場合が多いのが残念である。マナブーストになるわけじゃないからなぁ。
Smoke Teller 煙の語り部 (1)(G) C クリーチャー・人間、シャーマン 2/2 (1)(U):対象の裏向きのクリーチャーを見る。 今回収録された、数少ない「変異見ちゃうよ」カードの1枚。2マナ2/2の熊に、とても安直にのぞき見能力がつけられている。もう1枚ののぞき見カードは1マナアーティファクトの「鮮明のレンズ」なので、「めっちゃ変異が見たい」ならレンズの方がお手軽だが、クリーチャーとして展開する片手間で見られる丸い選択肢ならこちら。変異を見られると気分は悪いのだが、2マナ払ってくれるならしょうがないかな、っていう諦めもつくか。まぁ、見られたからってどの程度戦略的に影響が出るかも分からないからねぇ。余談だが、このカード名を見ていてふと「血の語り部/Blood Teller」っていう名前のカードがそのうち出そうだなぁ、って思った飛蘭ファンの私。残念ながら「血の語り部/Blood Speaker(CHK)」が既にいることに気付いてがっかり。マジでBlood Tellerっていう名前のカードが登場したら和名は何になるのだろうか。その他、引き続き「Mind As Judgement」とか「Doubt of Instinct/本能のダウト」もお待ちしております。
Sultai Flayer スゥルタイの剥ぎ取り (3)(G) U クリーチャー・ナーガ、シャーマン 3/4 あなたのコントロールするタフネス4以上のクリーチャーが死亡するたび、あなたは4点のライフを得る。 4マナ3/4の力強いボディに、優しく癒すライフゲイン能力。最近ありがちな「他のクリーチャーが」という制限がかかっていないので、こいつが死んだだけでも確実に4点もらえる。それだけでも充分一線級の能力だが、大タフネス+死ねばいいじゃないってのはスゥルタイ名物なので、他にも色々とおいしい思いをするシナジーは多い。ライフゲインは軽んじられる能力ではあるが、流石に1回4点はかなりでかい。かつては「貪欲なるベイロス(ONS)」や「ロクソドンの教主(RAV)」みたいなレアに分類される能力だったんだしね。よし、「製油の壁」でよりよいゲインライフを。
Tusked Colossodon 大牙コロッソドン (4)(G)(G) C クリーチャー・ビースト 6/5 名前もうちょっとひねれや。なんやねんコロッソドンて。「もう一回ころっそドン!」みたいなことか。Colossoの時点で「Colossus」と同じ語源なんだろうから、もうちょっと意訳しても良かったと思うんだけど。まぁ、「モストドン(ALA)」も「テラストドン(WWK)」も「クーガドン(SCG)」も全部そのまんまだったからなぁ。というわけで、新作ドンはバニラだドン。単にトランプルを剥ぎ取られた「巨体の狐」だドン。残念だドン。
Windstorm 暴風 (X)(G) U (M14などから再録) インスタント 〜は飛行を持つ各クリーチャーにX点のダメージを与える。 圧倒的フライヤー対策呪文が、初めて拡張セット入り。1枚握っておけば特定のデッキは根絶やしに出来る決定力があるので、緑を使っているなら出来れば手頃な順目で1枚かすめ取っておきたい呪文ではある。ただ、多色環境であるが故に、緑メインでも普通にフライヤーを出すことは出来てしまうので、一方的アドバンテージを狙うのは案外難しいかもしれない。そして、現環境でも「空掃き」ってあんまり上手く使えたことがないのよ。この環境ではどの程度のキラースペルになるかねぇ。
Woolly Loxodon 長毛ロクソドン (5)(G)(G) C クリーチャー・象、戦士 6/7 変異(5)(G) どうみてもマンモスマンや……しかも牙がちょっと伸びすぎて制御仕切れなくなった時代のマンモスマンや……彼が6/7ってことは、ネプチューンマンで4/4くらいかな。さておき、バニラ変異の緑版だが、流石の緑はサイズが馬鹿でかい。一緒に収録された「大牙コロッソドン」を軽々と上回っちゃうハイパーサイズ。マナコストも1マナしか変わらないし、変異コストだと完全に一致しちゃうので、もうコロッソドンが何のために出てきたのかがよく分からない事態に。サイクル中では一番解除コストが重いのでなかなか表になれずにやきもきすることもありそうだが、気軽に入れられるファッティっていうだけでも充分存在意義はあると思うし、単なるバニラのくせして表になった時のインパクトは破格。やっぱり象たるものはこうでないとな。ウメーウメー。
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関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
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