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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
「アオハライド」 4→4 うーん、あんまり受けつけなかった。元々こういうストレートな少女漫画ってのは得手ではないのだが……駄目な部分が際だってしまった感がある。 受け入れられなかった理由は非常に明確で、メインの2人がまったく魅力的に見えなかったためである。少女漫画でもこれまで見ていて楽しかったアニメってのはたくさんあるが、たとえば最近の「それせか」もそうだし、「花咲ける青少年」「君に届け」「スキップビート」など、どれもこれも「主人公の女の子に誠意があり、何事にも真剣に向き合っている」ことが、とても重要なポイントであった。そりゃ、男にも女にも好かれるメインヒロインなのだから、そういう人間的な魅力がなければ成り立たないだろう。しかし、本作の主人公である双葉には、そうした人間的な魅力があまり感じられなかった。スタート地点からして「友達に嫌われないために変なキャラをつくっておもねっている」ヤツだったのだから好印象にはならないだろうが、そこから彼女がやったことと言うと、ただひたすら相方の洸の回りをあーでもないこーでもないと飛び回っていただけである。もちろん彼に好かれるための努力はするし、回りの人間に対して不誠実だったってこともないのだろうが、特別に彼女独自の魅力を見出せるような精神性は特になく、「なんか好きだから好き」という気持ちのみで突っ走っていた。 そのことは、相方の洸についても同じである。彼の生い立ちには同情するし、ヒネてしまうことは理解出来るが、だからといって、そこから前向きになることが魅力であるとは言えないだろう。彼がいい顔をするのは決まって双葉の前だけなので、正直、「双葉に構ってもらいたいだけのひねた子供」にしか見えない。おかげで、双葉が何故そんなにも彼にご執心なのかも理解しがたいのである。典型的な「憎いあんちくしょうがちょっといい顔見せたときにドキッとしちゃう」現象の集合体なのではなかろうか。唯一誠実であり続けたのは悠里ちゃんくらいだと思うのだが、結局後半の洸との絡みも含めて、彼女が大きく影響を与えるというシーンもなく、勝手に盛り上がる2人の添え物程度の扱いだったのが勿体ない。いや、添え物っていう点では残りのメンバー2人の方が酷かった気もするけど。結局、「よく分かんないけどついたり離れたりするカップルを遠目から見てる」っていうだけのお話なんだよなぁ。少女漫画ってそういうもんなんだけどね。 結局、メインシナリオに引かれる部分がなかったために、作品としては今ひとつ、今ふたつ。映像自体は良かったんだけど。あと、これは初めての経験なのだが、今作ヒロインの双葉役を演じた内田真礼はちょっと違うんじゃないか、とも思った。まれいの演技に疑問を感じるのは初めてのことなのだが、多分私自身がキャラの心理を追い切れなかったせいで、「これ、単なる媚び媚び女やんけ」というのが鼻についたんだと思う。流石に、「素の自分の媚び成分」と言い放つだけの役者である。いや、好きなんですけどね。 PR 「さばげぶっ!」 6→6 戻ってこいよ! 是非ともこの続きは見せてもらいたいぜ。「野崎くん」と違ってそれなりに原作ストックもあるだろうし、そもそも噂にはあんまり原作関係無いところでガシガシオリジナル展開もしててこの結果らしいので、好き放題やっちゃえばいいと思うよ。 太田雅彦作品にハズレなし。今回も常のように、絶好調のギャグの連打で散々に笑わせてもらった。今作の目玉はなんといっても「ゲスかわ」という新ジャンルを切り開いたメインヒロイン・モモカであり、彼女の大活躍が毎週濃厚すぎる密度でどっぷりと提供された。漫画やアニメで「下衆だよ」「性格悪いよ」と言われているキャラでも、どうしても紋切り型の「どっっかで見たことがある」キャラに陥りがちだが、モモカさんは立派に「ゲスかわ」の看板を背負うに足る活躍だったと思う。常に自分が最優先という行動原理に加え、女子高生特有の我が儘加減が上手い具合に「苛つくだけじゃない不可解な魅力」として結実し、ギャグアニメのヒロインという大役を果たすことが出来た。画面は終始ユルユルのはずなのに、「じっとしてりゃモテるくらいに可愛いのに」という残念さもちゃんと伝わってくるあたりに、「萌えもの」としての残滓もきちんと残そうとする製作スタッフの周到さがうかがえる。 もちろん、そうした「残念可愛らしさ」はサブキャラ勢にもしっかり行き渡っており、気付けばサバゲ部の5人はキャラがはっきりと掘りさげられ、個々の「救いようの無い」魅力が発揮されていた。個人的には、最初は「こいつキャラ弱いやろ」と思っていた麻耶が徹底的にいじられ続けることで輝きを増していく様子がとても印象深い。あからさまに浮いているようなキャラクター性でも、回りの基盤を固めてしまえばシチュエーションコントで輝けるというのは新鮮であった(まぁ、あそこまでとことん蔑まれたからこその輝きなのだが……)。もちろん、それ以外の面々は素材の味からしてクド過ぎるくらいに前に出てましたよ。まー、やっぱりトップはうららになるのかな。まさかのうららオチっていう結末が、スタッフのうららにかけた愛情を物語っているような気がするよ。 こういう勢い重視のギャグってのは2期目を作っちゃうと慣れてきて1期ほど楽しめないっていうことも往々にしてあるのだが(gdgdとか、ミルキィとかね)、今作はまだ残ってる鉱脈が多そうなので、今後の展開に期待しておこう。中の人については毎回わーきゃー叫んでいたのではしょるが、「ゆーみん最高や! へごも頑張った!」とかいいながらも、結局一番好きなのはるみるみなんだろうな、っていう自分の節操の無さが確認出来ました。しょうがない。このキャラじゃな。 終わっちゃったか……最終話。いや、逆にポジティブに考えるんだ。これで、衝動買いしたのに封印していた原作コミックの続きが読めるのだと。意地でも放送中には読まないのがポリシー。どんな一人縛りプレイやねん。 最終回は当然、千代ちゃんの溢れ出る恋心をたっぷりとお届けである。おかげで今回は時間軸が錯綜するが、バレンタイン、夏祭り、入学式での馴れ初めと、もうそっち系のイベントがてんこ盛り。おかげで野崎もあかん方向に随分ハッスルしておった。どんだけ告白イベントの多い高校なんだよ。その割にルックスの良さそうな面々にはほとんど浮いた話も出てこないのが謎。鹿島君とか、バレンタインでも大量にチョコもらってそうだし、多分堀先輩やみこりんだってそういうターゲットになるとは思うのだが……まぁ、その辺はおいおい語られることになるのかもしれません。 千代ちゃんメインとはいえ、この作品が輝くのはサブキャラあってこそ。というわけで、今回は編集部関係以外の学園メンバーは総出演でフル回転。個人的に嬉しかったのは、鹿島君が部長にチョコをちゃんと渡していたことが分かったこと。入学の動機までもが堀先輩って、もう完全に鹿島君の気持ちは定まっているのだよね。なんか嫌がらせみたいにしてチョコを渡してはいるけど、「全力で手作りが渡したかった」っていう乙女心なわけでしょ? 可愛いなぁ。堀先輩は鹿島のことをあれだけ嫌ってはいるものの、結局は悪友同士みたいな付き合い方だからね(そしてどうしようもないくらいに顔が好きだからね)。今作はメインで3組のカップルが活躍しているわけだが、個人的には堀×鹿島カップルが一番ストレートかつ面倒臭くて好き。っつうか鹿島君が好き。 もう一組のカップル(?)は若松×結月であるが、こちらは今回はそこまで前に出てこなかったかな。結月が語る岡田君の末路がちょいと気になるが、それよりも「結月は3歳の頃からあかんヤツだったのかよ」っていうのが衝撃ではある。でも、不思議とハブられたりしないで回りに友達はいるんだよなぁ。あれかな、どんだけKYでも裏表が無いから付き合いやすいのかな。私の回りにも1人いるんだよ、そういう人。とにかくひでぇことでも一切空気を読まずにあけすけに言うし、自分大好きっぽいのもむっちゃ鼻につくんだけど、「まぁ、逆に全部本心って分かるからやりやすい」みたいな人が。人によっては絶対仲良くしたくない、って思う場合も多いみたいだけど、「本人は不自由してない」っていうのも結月と共通している。世の中には漫画みたいな人間が案外いるものなのです。 ただ、この現代社会に千代ちゃんのようなピュアで真っ直ぐな女の子がいるかどうかは保証出来ない。今回語られた馴れ初めエピソード、本当に大したことないな! あれだけでベタ惚れする千代ちゃんがすごい。まぁ、「一緒に行動し始めてからの5ヶ月でますます好きになったよ」と言っていたので、そもそも野崎みたいな人間がタイプだったんだろうけども。普通に考えたら野崎みたいな面倒臭いのに惚れる理由なんて……「器用でなんでも作れる」「料理がうまくて女子力が無駄に高い」「月刊雑誌で連載しているという高収入っぷりと将来の安定感」。……意外と野崎はいい物件だった。 いや、もちろん千代ちゃんはそんな打算で惚れ込んでるわけじゃないんだけどね。どこまでも鈍感だが、意外と千代ちゃんには気を遣ってくれる野崎と、そんな野崎にやっぱり気を遣いながら、そっと後をついていく千代ちゃん。いいカップルだなぁ。こんなに素直に幸せになってほしいカップルばかりのアニメも珍しいんじゃなかろうか。しかし、こうして並べると不思議なことにみこりんが余るんだよな……あと登場してる女性キャラって……ゆかりさん? 接点ないなぁ……。 ひとまず、このアニメの区切りはどことなく少女漫画っぽい、素敵な幕引きでした。原作ストックの量を考えると2期目は難しいんだろうなぁ。もっと続きが見たい。多分、これから毎月Web連載はチェックし続けるんだろうなぁ。 さ、最終回っぽい話やーーー! 最終話。……うん? 原作はまだ続いてるってことは、これってアニメ完全オリジナルなのかしらね。普段は3話構成のところを2話にしてまで作り上げた、なかなかひどいネタであった。 もう、メインのストーリーの方はどうでもいいわ。「最終回っぽい脚本」を徹底的にやって、最後に相も変わらずのひどいオチをつける、っていうだけのお話なのでね。問題となるのは、それを彩るこまごまとした「さばげぶらしさ」の方である。ひとネタひとネタ拾っていったらきりが無いのだが、序盤の方から思い出すところでピックアップしてみると、まず、冒頭でいきなり「カニwwww」ってなる。前回入部したのは事実なんだろうけど、「まさか出てくるわけないよな」って思ったら、マジで出てきた。カモとの友情は本物だったらしく、冒頭ではオセロうってるし、クライマックスでは巧みな操縦技術で軍用ヘリをコントロールしてみせた。やべぇ、こんなに頼りになるカニは見たことがない。これ、万が一アニメの2期があったら、何食わぬ顔で部室にいたりするんだろうか……。怖い。 そして、モモカが部室に入ってきて「二重音声ウイルス」の話が始まる。最初は「風邪引いてる演出なの? しゃがれ声くらい声優なんだから自分で出さんかい! このへごめ!」と思ったのだが、まさかの「二重音声で合ってる」パターンだった。そうだよね、へごだったら普通に風邪の演技くらい出来るよね。疑ってごめんへごちん。このアニメが想像の斜め上なだけだったよ。そしてウィルスの影響の1つに「身体の一部が緑色になる」というのがあるわけだが、そこでめくったモモカのお腹が微妙にだらしない。なんでこんな細かいところでまでモモカdisを忘れないのか。素晴らしいスタッフ。最後の最後まで「腹の肉」はネタとして活用されたのである。そして、ウィルスのニュースが出た直後のカットからガスマスクつけてるかよちゃん。割と早めに気付いたんで、作中でのディレイ突っ込みには思わず「遅いわ!」と。 謎の集団、国家サバゲ部との対決。あとはもう、「妄想サバゲ」のテンプレ通りなのだが、「感染者は消毒だぁ−!」でマジで消毒したり、とてもじゃないけど公務員には見えない連中。トゲトゲつきの肩パットって支給品なんだろうか。名乗りのときの火薬とか使い潰したパトカーの予算も税金? ひでぇ部署だな。味方キャラではこれまで登場したキャラクターはほぼ全員参加していたわけだが、生徒会長のスタンスが最後まで可哀想だった。他のキャラたちは、ヤミー、モモカママ、金髪ツンデレ、痴呆老人夫婦、レモン氏、盗撮3人衆。……ほんとにろくでもないヤツしか登場しないアニメだな……。カモのやつもドヤ顔でこんな連中連れてこんでもええやんけ。そもそも盗撮三人衆との絡みとか、カモのいないところでのエピソードだったのになんで知ってるんだよ(麻耶以外の他のサバゲ部面子も初対面だよな)。ちなみに、活躍シーンでヤミーが巨大化していたのは、中の人的には「七つの大罪」の先取りである(適当)。 中二病発症時にはモモカ回りで色々と人間関係の総括を行っていたわけですが、こうしてみると、モモカも割と素直に部員には好かれていたということだろうか。ただ、結局部長は「遊んでると退屈しない」っていう理由でモモカを入部させたってことでいいんですかね。モモカの方は「最高の相棒でした」って言ってたけど、2人でチーム組んで活躍した印象なんてほとんど無いぞ。同様に、かよちゃんに対して「けんかばっかりしたけど」っていうイメージもない。モモカなんて大体の人間とは対立関係だったろうに。あ、そういえば、モモカの二重音声は教会の外で殲滅戦をやってるあたりで既に普通の声に戻っていたので、ウィルスはサプリ云々とは関係無しで治癒していたものと思われます。おかげで「もう直ってるじゃん」オチだと思ったんだけど、そうじゃなかったのが意外である。いや、大差ないけども。 そして、普通ならこの適当エピソードでアニメを終わらせることになると思うのだが、何故かそこからもうワンエピソード。どうしても風呂シーンで終わらせる義務でもあったのだろうか。中身については心底どうでもいいエンディングになるわけだが……うらら×モモカエンドってのはある意味最高だな! もう、あのエロ漫画シチュエーションからどんなめくるめく饗宴が繰り広げられたのか、是非OVAとかでつくってほしいです。なかなかさばげぶでエロ同人も無いだろうなぁ……って思ったら、すでに月野定規が夏コミで出していた模様。流石やで! 丸く収まってるのかよ、第12話。前回のギスギスムードのままでライブに行くとは思っちゃいなかったけど、いくら何でも生馬の溶け込み方があっさりしすぎじゃないのか。それだけミミズク偉いってことかね。 「1話まるまる○○」シリーズとはちょっと違うが、今回もほぼ「1話まるまるステージの練習」。アイドルアニメならばあってもおかしくないシチュエーションなのかもしれないが、「30分ず〜〜〜っと薄暗いステージの上で振り付けの練習してる野郎たちを眺めるだけ」っていうのは今まで見たことがないかなり異質な雰囲気である。そりゃそうだよな、普通「アイドルアニメ」っつっても、画面に変化を出さなきゃいけないって考えたら、まるまるステージ練習だけで終わらせるはずがない。こんな地味な画面が1話ぶっ続けなんて、普通は耐えられないと思うからだ。でも、それをやってしまうのがこの作品なのである。途中で楽屋に引っ込んだり、エンディングテーマに合わせてこれまでの回想が流れたりはしたが、基本的にはオンリーステージである。この「ものすごく狭い世界の中で若者があれこれ悩んでいる」感は凄まじい。メンバーとてっしーを「ステージの中の世界」とすると、「外」にいたのはシャチョウ(とミミズク)のみ。つまり、この世界を俯瞰視点で見られるのはこの世界ではシャチョウのみなのである。何とも象徴的なシチュエーションだ。 結局、前回のもめ事についても「アイドル観」の統一を図れば自然に収束するものであったようだ。各々が自分の夢を語り、信念を見据えて練習に取り組んでいたが、「夢ってなに?」という部分が決定的にバラバラな5人。そんな連中が簡単にまとまるわけないのだが、今回は「夢ってなに?」ではなく、もっともっと根源的な部分。「結局アイドルってなに?」である。答えの模範的な部分はシャチョウやてっしーの口から語られたものであるが、今回もっとも主張が強かったのはようやく前に出てきた主人公、颯であった。彼の訴える「頑張ってればいいじゃない、アイドルだもの」理論はあまりに安易で、甘っちょろい戯れ言でしかない。これまでのイデオロギーを考えれば、キラあたりとは決定的に決裂する考え方である。しかし、どうやら今回の議論は実際のハードトレーニングの後だったこともあり、もう一歩進んだところに論点がある。「頑張っている姿をお客に見せることこそが、最大のファンサービス、ファンの望むものである」と。 なるほど、そう言われれば一応筋は通っている。続いて生馬も「息を合わせるのはメンバーではなく、客の視線である」という案を出して議論を引き出した。そう、結局、誰が頑張るでもなく、何が完成形でもなく、「偶像(アイドル)とは、お客に永遠に終わらない物語を見せるだけのものである」というシャチョウの箴言の通り、あくまでも目指すべきは「ファンの見たい物」なのである。それならば、「完璧な振り付け」でなくとも良いという理論は成り立つ。颯が散々悩んでたどり着いた答えは、そういうものだったのではないだろうか。まー、一体どのあたりからそういう結論にたどり着いたのかはいまいち分からなかったが……単に「いくら何でも生馬が下手下手言われすぎじゃないかな」っていうんで同情したくなっただけかもしれん。同じサボり仲間としてね。一応チーム内でのユニット編成でも生馬と颯は2人組みたいだしなぁ。 まぁ、すったもんだはありながらも、今回の最後の台詞は「揃った……」である。ついに揃った少年ハリウッド。次回はいよいよクリスマスライブ? ……次回予告に初詣での様子しかなかったんですがね。何が起こるか、何も起こらないか。 「ベイビーステップ」 4→5 バレーの次はテニスが幕を閉じる。まぁ、こっちは既に2期の放送が決定しているので、終わりっていうよりも「一旦休止」だけども。NHKアニメも最近こういう形で分割しながら淡々とやっていく形式が増えた。「バクマン」なんて3期もかけてじっくりやってくれたし、秋から再開する「ログホラ」も同じ形式。なかなか話題に上りにくい枠ではあるのだが、実は大きな失点もなく安定してまとめてくれるので、非常に貴重な枠なのです。 「地味だが安定」はこのベイビーステップにも同じことが言える。始まった直後は「いや、こんな地味で淡々としたプレイヤーのテニスとか、アニメでどうやって盛り上がったらええねん」と心配していたものだが、実際2クールの放送を見ていて、ダレるタイミングというのはほとんど無かった。直前にやっている「ハイキュー」と比べても動画のダイナミックさは一歩二歩劣るし、原作と比較しても何か新しい要素が加わっているというわけでもないのだろうが、淡々とした中にもきちんと「エーちゃんの成長物語」という軸が際だっていし、この平坦さのおかげなのか、逆に「わずかな期間でみるみる成長していく超サクセスストーリー」という苛立たしい設定も不思議と飲み込めるようになっている。「ひたすら主人公が頭の中で考えたことをやっていくだけのスポーツもの」っていうのは実は案外珍しいスタイルで、視聴者はこれでもかというくらいにエーちゃんの考えていることを覗けるようになっているので、一人称視点がものすごく見やすい。1つ1つのシーンの意味がとても丁寧に理解出来るのである。まー、おかげで「くどい」とか「長い」とかいう感想も出てきそうであるが、このどうしようもないくらいに「冷静でいられる」視点がこの作品の特徴なので、それを正面から描いて、退屈にならなかっただけでもアニメとしては成功なのではないだろうか。やっぱりこれ、原作がすごく特殊なんだなぁ。 アメリカ遠征で一旦区切りというのは良い節目だろう。アメリカに行くと「勝ち残り云々」が関係する試合とはしばらく縁がなくなって緊張感が緩んでしまうので、そのあたりはここからダラダラやるには辛いパートだ。2期目で遠征編(つまり修行)から始まって、残りの試合に畳みかける構成が見やすいはず。その頃には原作のエーちゃんはどこまでいってるんでしょうね……。 「ハイキュー!!」 5→6 良いアニメでした。日5は相変わらず相性が悪い(多分、時間帯の置かれ方のせいだと思うんだ)が、それでも割ときっちり楽しむことが出来ました。お手本のような「漫画原作のアニメ化」だったのではないでしょうか。 原作既読なのでほとんどそれに付け加えて語るべき事が無いくらいなのだが、正直、原作の今の絵はあまり得手ではない。嫌いってわけでもないのだが、こちゃこちゃしててリーダビリティはお世辞にも高いとは言えないと思う。お利口さんにまとまった絵じゃなくて好き、っていう人もいるんだろうけど、この辺りは好みの問題。それがアニメになると、色もつくし、主線もはっきりするし、とてもとても見やすくなるのである。逆に、こっちの絵が大人しくて嫌い、っていう人もいるんだろうけども(実際、知り合いのジャンプファンは「アニメのキャラデザがあんまり好きじゃない」って言ってたのでね)。「見やすく」なったおかげで余計なことを考えずにスッとストーリーが追えるようになっていたし、そのストーリーもごくごく分かりやすいもの。もちろん、単なるスポ根テンプレだからといって決して退屈というわけではなく、日向と影山の関係性は、ダブル主人公として見ていて気持ちが良いし、なかなかキャラクターの1人1人を見ていても分かりにくいバレーボールという競技についても、アニメで全体を俯瞰しつつ、必要に合わせてキャラに焦点を絞ってくれるので、ゲームとキャラが両立して見やすくなっている。 やはり、こうしてみると最大限にプラスに働いた要素は「動き」そのものだろう。半端にリアルに寄せるわけではなく、とにかくアニメ的な見得を追求した「嘘くさい」くらいのアクションは見ていてとても気持ちが良い。最終的にアタック&ブロックに集約されるためにクライマックスが作りやすく、視点もプレイヤーの位置取りで様々に見え方が変わるので、本来どうしても単調になりがちなバレーの試合でも、一切中だるみすることがない。多分原作漫画もしっかり読めばそのあたりは考えて描いているのだろうけど、アニメになったおかげでより分かりやすい形になってありがたかったのである。「おお振り」のときもそうだったけど、やっぱりI.G.にスポーツものを作らせると本当に安定感がある。満仲さんのディレクションも安定していたし、この辺りのスタッフに任せておけば大きな失敗はないってことだろう。やっぱり日5だからってのはあるんだろうが、スタッフがかなり贅沢なのよね。ラスト前の24話で監督がコンテ演出に回ってて、「まぁ、事実上のクライマックスはここだろうから、ここに全力入れるのは納得だけど、これって最終話にプレッシャーかかるよなぁ」って思ってたら、なんと最終回コンテは安藤真裕っていう。いやぁ、お見事でした。 中の人については「安定のスポ根キャスト」ってなもんだが、やっぱりメインを務めた2人がまず偉いかな。村瀬歩はこれで大看板を1枚確保して次の仕事に挑める。最近はこういう「高音域男性キャスト」はやたらと多い気がするけど、ここから一歩抜け出せるか。そして、こうした「高音域男性キャスト」とコンビを組むのは決まって石川界人である。むしろこっちの音域が今となっては貴重なんだもんなぁ。おいしい役回り。その他注目したいのは、アニメ声優としてはほぼ初レギュラーとなった田中役の林勇。田中のキャラがおいしいってのもあるけど、なかなかいいポジショニングでした。とりあえず男性キャストはガンガン新しい名前が出てきてほしいのです。 あ、あとマネージャーの可愛さが神がかってた。原作だと特に目立たなかったけど、アニメでは唯一の女の子成分を独り占め。ずるい。 「東京喰種トーキョーグール」 6→4 うーん、この終わり方。なんか噂で聞いたけど原作の方も良く分からない終わり方したらしいじゃないの。そういう様式美があるのだろうか? 流石にアニメオンリーの視聴者からすると、こういう幕切れは印象が悪いばかりですよ。 基本的な画面のクオリティは非常に高かった作品。タイトルにもある「東京」という都会の喧噪と、その陰で静かに蠢くグールたちの抗争、葛藤など、「人の明るさ、生きている実感」に、「グールの影、追われる者の苦しみ」みたいな対比は綺麗に画面に出ていた。徹底的に悪辣に、グロもリョナもそのまま画面に出し、独自のセールスポイントにしていたのも大事な部分で、おそらく原作がそのままなのだろう、いかにも青年誌らしいあけすけな部分は見ていて楽しかった(しんどい部分も少なからずあったけども)。出来れば放送用の規制の無いバージョンで見てみたいと思えるだけの完成度ではある。なんかよく分からんグールなりの武器を振り回す戦闘シーンも、シンプルながら見応えのあるものになっており、ちゃんと「アニメで動かす意味」というものが与えられたという点は、原作ファンには嬉しいアニメ化だったのではなかろうか。 ただ、その裏で難点もいくつかあったのは事実。1つは、結局「喰う」という独自のテーマ性が、あまり本筋に関わってこなかったこと。序盤でこそ金木君は色々と悩んだり、苦しんだりしてくれていたし、大変態月山さんの「食べる」ことへの異常な執着なども楽しかったのだが、オリジナルテーマはその辺で見納め。あとはぶっちゃけ単なるバイオハザードチームとの対戦や、チーマーどうしの縄張り争いみたいなお話である。「ゾンビ側からのバイオハザード要素」みたいな部分が見られるかと期待していたのだが、結局あんていくチームってのは良識ある「正義の味方」なんだよね。主人公側が「正義」であり、生きること、「喰う」ことについても結局人間を第一に考えてしまった時点で、強めに押し出した変態的要素も「普通の敵キャラの描写」に収まってしまうわけで、心躍るシナリオ展開とはいかなかった。そして最終回の尻切れエンドは致命的にマイナス印象。最終回自体は悪くないんだ。ようやく活躍してくれた花澤ゴーストのたっぷりとした陵辱プレイとか、覚醒した金木君の吹っ切れっぷりとか、見ていてワクワクする要素は多いのだが、だったらやはりあと1話必要だろう。あそこで終わられてしまっては何一つ納得出来るはずがないし、そもそも金木救出に向かったはずのあんていくの面々が誰一人描かれていないのでは、尻切れというか打ち切りである。流石にこの構成は受け入れられるものではないだろう。 最近のアニメは13話という短い尺の中で決着をつける必要があって大変な場合が多い。本作は12話とより短いのだから原作をどうまとめるか、っていう部分で難しかっただろうとは思うのだが、いつも言ってるように「難しいならその尺でアニメ化するなよ」と。もう、アニメはクールっていう概念から脱却して、やりたい話数で放送出来るスタイルがあればいいと思うのだが……BSとかの有料チャンネルを使えばそれくらい出来ると思うんだけどねぇ。なんだか勿体ない話である。 ま、おそらくアニメはこれで終わりってことは無いだろうから2期も計画されているのだろうが、出来ることなら、「ちゃんと決着をつける」ことに加えて、この作品独自のこだわりを見せてほしいと思う。 「キャプテン・アース」 5→4 うーむ、分からんかったな。「分かり始めたら面白かろう」と思っていたのだが、最後まで分からんかったな。「分からない」→「視聴モチベーションが下がって適当に観てしまう」→「ますます分からない」という負のスパイラルが働いてしまった残念な作品。 五十嵐卓哉作品であまり受け入れられなかったのって、今回が初めて。いや、どっちかっていうと「榎戸作品で」って言った方がいいのか? スタッフの揃え方のためにいちいち「スタドラ」と比較してしまうのだが、スタドラの笑える「意味のわからなさ」と比べて、こちらの「意味のわからなさ」はいちいち視聴モチベーションに繋がらなかったのである。どのあたりに差があったのかは改めて考えてみる必要があるが、おそらく、「設定が設定として離れすぎていた」のが失敗の原因なんじゃないかって気がする。 スタドラの場合にもいかにもな榎戸センスで訳の分からない言葉は出てくるし、見たこともないエキセントリックな舞台はガンガン登場する。「どないやねん」と思うような出来事が、敵味方に入り乱れて発生するのもお約束。それでも「なんか楽しいからいいや」という方向性でどんどんまとまっていったのは、ひょっとしたら「島のせまっくるしさ」が功を奏したのかもしれない。もっと範囲を狭めれば「学園としての狭さ」である。スタドラワールドは、あれだけイカれた敵味方があったにも関わらず、その関係性は驚くべき事に「全員同じ学校の生徒」というだけでくくれてしまう(ウテナもそうだな)。おかげで、戦闘中のモチベーションはしばらく理解出来ないし、その後の顛末だって何が起こってるか分からなくなりそうなのに、全ての話を「学園のワンシーン」「島暮らしのワンシーン」として語ってしまう強引さがあった。おかげで、綺羅星があり、タウバーンがあり、四方の巫女がいる世界は、どうにか「理解出来る気がする」範囲に収まり、とんちきな世界が笑いにも燃えにも繋がったのである。 翻ってこのキャプアスの世界はどうか。まず、組織体系が面倒臭い。ミッドサマーズナイツが異界の人間である遊星歯車装置と地球の覇権を賭けて争う、というだけなら分かりやすい「エイリアンもの」になるはずなのだが、間にソルティドッグが入ってきて「人VS人」みたいに見えるのが面倒臭い。最終的にはちゃんとパックがキルトガング側の存在であることは分かるので構図はシンプルになるのだが、そこにいたるまでの三極の戦いが、「頭空っぽにして楽しむ」雰囲気を著しく削ってしまった。また、エイリアンたる遊星歯車装置の設定が、アニメーションとして説明するが非常に面倒臭いものになっており、「なんで単体で侵略してくるの?」「エゴブロックって何?」「でも地球でも暴れてるよね?」「2人してアイス屋さん?」といった基本的な展開がいちいち理解を阻害してくる。この辺の「設定のための設定」をもう少しシンプルにして対立構図を見えやすくしてもらえば、序盤の食いつきもだいぶ違っていたのだろうが。 そして、正直言うと主人公側、ミッドサマーズナイツの中の人間関係にあまり魅力が無い。ダイチは最初から最後までハナのことを考えているだけだし、ハナはどうせ不思議ちゃん、テッペイは優等生的で、この3人の絡みがなんだか大人しい。魔法少女アカリちゃんだけは序盤に色々引っかき回してくれたが、設定があまりに完璧超人過ぎるのと、根幹となるシリアス部分に直接関わりにくいため、中盤以降にいささか存在感がぼやけてしまった。これに比べて、遊星歯車装置の面々は色々と個性が強くてもっと描写が増えれば楽しそうだったのだが、こちらは「あくまで敵対勢力である」という制限のためか、単体でメインを務めるようなことはなく、あくまで「その時々の敵キャラ」どまりになってしまっていた。アイちゃんの単独行のエピソードなんかは割と楽しく観られてたんだけどなぁ。 他にもまだまだ「なんか勿体ない」部分は色々とあって、「設定は盛り込んでいるし、やりたい方向性は分かるのだが、その魅力を最大限に伝えるシナリオをまとめきれなかった」という感じ。あくまで「宇宙ロボットもの」なので、戦闘シーンの時にバリエーションがあまり無かったのも勿体なかったかなぁ。比較していいかどうか分からないが、やっぱりサイバディのバトルの方が楽しかったです。結局、ライブラスターって何だったんだろうね。あ、それでももちろん映像面は見事なもんでしたよ。戦闘に関してはもう少しバリエーションを増やして具体的な描写がほしいとは思ったけど、やっぱりボンズ作画の全力だから綺麗よね。そこは毎回満足してた。 最後に中の人……については、あまりに多すぎるからいちいちピックアップはしなくていいかな。世にも珍しい「かやのんのラスボス」が見られたのは眼福。あとは相変わらずアカリちゃんが好きです。日高里菜ボイスのロリっ子で世界が満ちあふれますように。そういえばキルトガング側のリーダーが工藤晴香だったのだが、彼女もなんだかんだ芸歴を重ねているはずなのに、あまり上手くなっていないのは何故だろう。 |
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HN:
Thraxi
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男性
趣味:
声優のこと全般
自己紹介:
関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
大原さやか 桑島法子 ーーーーーーーーーー ↑越えられない壁 沢城みゆき 斎藤千和 中原麻衣 田中理恵 渡辺明乃 能登麻美子 佐藤利奈 佐藤聡美 高垣彩陽 悠木碧
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