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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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 「ときめくお名前です」ってなんか元ネタあるのかしら、第10話。ゲインさんが発信者だったとしたら一応サンライズ繋がりだけども。あちらは本当にイカしたすけこましっぷりだったけど、リカルドさんは大したことなかったな。イタリア男性のくせに酒に弱いとは情けない。

 いよいよ世界大会が開幕したが、規模が大きくなればなるほど、この世界特有の突っ込みどころはよりエネルギッシュにたぎるわけで。今回ラルさんの車で連れてってもらったってことは、会場は日本国内なんだよな……多分ベイブリッジとかそのあたりなんだろうけど、既に選手村が用意されていたり、専用(?)のスタジアムがあったり、おそらく選手の受け入れ用であろう巨大なモールがあったり、至れり尽くせり。流石ガンプラ。多分オリンピック招致と同じレベルでガンプラ選手権の国際誘致活動があったに違いない。しかし、リカルドを始めとする各国代表って、一体何語で会話してるんでしょうかね。

 世界大会という大舞台には様々なキャラクターが集っており、そのうちの1人があのガンプラアイドルキララちゃんだったのは嬉しい限り。流石に1回きりの捨てキャラじゃ勿体ないよね。彼女の克己心と野心は世界大会を逃すはずもなく、これ以上無い適任っぷりで国内のリポーターを任されているようだ。これだよ、この仕事が取れたんだから、彼女の青春を賭けたガンプラ猛勉強も無駄じゃなかったんだよ(ただし、本人はガンプラ嫌い)。リカルドに「08小隊の〜〜」ってくだ巻かれたときも、「あぁ、あれよね」ってちゃんと分かっていたのだろうかね。一方、キララちゃんが会場にいるせいで現時点ではお役ご免になってしまったのが委員長である。まー、戦闘メインになってきたら「セイの正妻はレイジ」みたいな描き方しなきゃいけないだろうし、しばらくはお休みですか。ママさんとお茶の間で和気藹々やってればいいんじゃないでしょうか。レイジにお守り渡す時に「セイのついでだろうけど」って言われて一切否定をしない委員長マジ図太い。

 そして、大会の中心に踊り出てきたもう1人のヒロイン、アイラが本格始動。これまでは単なる素直クールだと思われていたのだが、会場外でのレイジとの接触で、予想以上に様々な表情を見せてくれて、一気に好感度アップである。「見た目クール」「食い意地が張ってる」というだけで何か幸せなはやみんボイス。もう、「ばかー」って言ってくれるだけで世界的ご褒美。しかも、レイジはラルさんセレクションなのでやたらと食いもんのチョイスが渋いのは分かるのだが、アイラちゃんの場合は自分の意志でかりんとうやら亀まんじゅうやらを大人買いしてるわけで。あざといくらいに萌えファクターを盛りまくっておる。

 そして、そんなアイラちゃんのあまりにチートっぷりがなかなか酷い。まだ全貌を明らかにするわけにいかないための瞬殺プレイなのだろうが、これまで散々強さをひけらかしてきたユウキ先輩やらニルスなんかとは次元が違う、本当に小指一つで3機撃破。あんなもん、どうやって勝てと。今回の試合を見ていると、どうやらファンネルの使い方が肝であるようだが、はたしてガンプラとはいえ常人にファンネルの機動操作なんてできるものなんだろうか。現実的に解釈するなら、ある程度オートパイロットでパターンを組み込んでおいて、あとは中枢制御を何とか人の手で行うってことになるのだろうけども。やっぱりミノ……プラフスキー粒子反応が読めるニュータイプなんでしょうかね。

 ファンネルの技術が非常に高難度であると仮定すると、試合中の「操縦スキル」というものは単なる動体の強さだけではなく、それ以上に管制が大切なのだということになる。各国からいい歳したおっさんが集まってくる世界大会でセイたちみたいなガキンチョが勝ち残っているのは不思議だなぁ、と思って見ていたのだが、彼らが実機操作とオペレーションという分業スタイルになっていることを考えれば、ある程度は納得出来るのかもしれない。他のプレイヤーたちは全部1人でやってることを同時進行で分業出来るわけだからね。……そう考えるとちょっとずるい……上に、同い年で単身活躍してるマオの方が偉いってことにもなるな。マオきゅんは今回も可愛かったですね。ジト目がクセになるわ。

 大量のモビルスーツが溢れかえる大会なので、もう私みたいな人間は各機体の名称なんかも分からなくなってきたんだけど、流石に世界大会にギラドーガはどうなのよ、とかいうことは何となく分かる。そして、ゲルググが恰好いいことも。やっぱりビームナギナタってすげぇ発想だよなぁ。次回、先輩っぽい名人がまっくろケンプファーで出撃。ケンプファーも素敵よね。チェーンマインは? チェーンマインはあるの?!

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 毎度当ブログをごらん頂きありがとうございます、第82話。何故突然お礼のあいさつから入ったかというと、実はうちのページ、閲覧数と反応が一番多いのがこの「Ω」記事なんですよね。ありがたいことです。拍手コメとかにお返事する場所ってのが無いので、突発的にここで御礼申し上げます。こんなアホなこと好き勝手書いてて反応もらえるっていうのもありがたい話です。

 

 閑話休題、不死鳥劇場の第82話。前回の予告の時点で「一輝とアイガイオンがぶつかるだけだろー、兄さんが出てくるからそれだけで楽しそうだけど、シナリオ面はすげぇありきたりなガチ殴り合いだよなー」と思っていたのだが、サイドでも案外色んなファクターが出てきて予想以上に面白かった今回。大きく分けると、主戦場となったアイガイオン戦が当然メインだが、その脇では「黄金聖闘士達が紡ぐ温かい大人の語らいコーナー」なんてのも用意されているし、相変わらずイチャイチャが止まらないパラス・タイタン組を中心とした四天王昼ドラパートもアツい。正体問われて悩む昴を「志が同じなら頑張れるよ!」とほだされちゃった栄斗・エデン組を見て、なんかすげぇ忌々しそうにしてる氷河さんなんて一幕も。エデンは「まだお前のことは警戒してる」ってはっきり言っちゃうあたりがいい人。

 さて、主戦場の話である。一輝の登場でまたテンションが上がるアイガイオンさん。まともに殴り合える相手が登場したことで他のことなんてどうでも良くなってしまったらしく、前回立ち上がることすらままならなかった光牙たちが何事も無かったかのように元気に横を駆け抜けるのも気にしない。一輝に対して「こないだの試合は手加減してたからネッ!」と強がってみせる余裕があるなら、一応パラスに気を遣って光牙たちを妨害しながら一輝と対戦して欲しかったものだが、基本的にパラスの護衛云々はどうでもいいと思ってる人たちなので、むしろ人間サンプルとして興味深い一輝に集中する方がいいと思ってしまったのだろう。「お前を見て人間の可能性に結論を付けてやろう」と語るアイガイオンだが、出来ればその人外としか呼べない化け物をサンプルに人間を語るのは勘弁して欲しいです。

 技が1つしかない似非インテリと、鉄板テンプレを持つ一輝兄さんの試合ということで、試合内容は至ってシンプル。最大出力の重爆雷斬刃で一度は聖衣を消し飛ばす展開になったものの、「聖闘士は脱いでからが本番」はこの世界の基本理念。既に聖衣が壊れるところまでが技の一部となっている一輝は、そこからすぐに立ち上がり、聖衣を復活させ、なんとワンパンで雷斬刃にひびを穿ち、そのままの勢いであっという間にへし折ってしまった(ついでに作画が面倒そうなグラビトンテクターの背中ギミックも吹き飛ばしてくれるあたりが優しい)。あまりのあっけなさに「流石にチートだろ、玄武さんの頑張りがかすみすぎるわ」と思ったものの、「既にその剣は死に体だったのだ」というフォローが入ったおかげで、一応大義名分は立った。加えて、光牙がひびを入れたことを考えると、ひょっとしたら重爆雷斬刃は他の聖剣に比べると硬度に重きを置かない品だったのかもしれない。そもそも「聖闘士には同じ技は2度通用しない」ですからね。拠り所である聖剣をへし折られたアイガイオンさんは幻魔拳にも打ちのめされかけ、謎の黒幕の記憶を脳裏に浮かべるところまでいったものの、そこは四天王の矜恃か、無理矢理ご自慢の脳を傷つけることでギリギリ背信行為は踏みとどまった。まぁ、宣言をした後の幻魔拳って実は割と破られることが多いのだけど、こうして諜報目的で使われたものを真っ向から打ち破ったのは割と偉い。というか、アイガイオンさんは聖剣へし折られた後のガチモードの方が容姿にもフィットしていて恰好良かった気がする。

 結局、最後は拳と拳の語り合い。お互いの実力が伯仲していることを認め合い、理屈抜きのタイマンで決着を付けた2人は、お互いの合意の下、跡形もなく消え去ったのであった。拳を交えている間、一輝が後の世代にアテナを託す旨の話をしていてなかなかアツかったのだが、このときにポロッと出てきた無視出来ない情報に「Ω」についてのお話がある。これまで作中で小出しにされてきた「Ω」という謎概念の情報であるが、「セブンセンシズをも凌駕する」という以外に何も分からず、「エイトセンシズとちゃうんか」と思われていたものに、新たに「仲間と一緒じゃないと駄目」という要素が追加された。なるほど、一輝が「一人では到達出来ないから俺には無理」と言っていたのは分かりやすい制限で、チーム戦闘を基本としている今作にはしっくりくる概念である。アイガイオンさんは「俺も目指したけど無理だった」なんて失敗エピソードをポロッと漏らしているが、そう考えるとやっぱり四天王って仲良くないのかな……。

 ともあれ、シリーズ史上何度目となるかはよく分からない「一輝の死亡」イベントは完遂された。多分瞬なんかは「また兄さんが旅に出ちゃった……」くらいの寂しさなんだろうが、小宇宙の消失を感じた他の面々は流石に慣れていないのでショックが大きい。「かっこつけやがって!」と悔しがるのは、過去にも何度となく主人公のポジションを脅かされた経験がある星矢。まぁ、今回はラスボス戦まで一輝が残っていないので、多分一番いいポジションは残されてますよ。そういえば、今回珍しく星矢がアテナの下を離れて前線で戦ってましたね。既にお家芸となった謎の進軍ポーズで迫るパラサイト兵を蹴散らして、何かと悩みがちなハービンジャーさんを茶化しながらの道行き。このハーさんを中心とした黄金どうしの掛け合いも今回の見どころで、星矢はハービンジャーのことを信頼し、「仲間だ」というところを強調していたし、そんな星矢を見て在りし日の栄光を思い出す貴鬼の表情にも思わずニヤニヤ。そうだよなぁ、当時追いかけていた背中に並んだっていうのは、やっぱり感慨深いものがあるよなぁ(まぁ、当時の星矢もまだ小学生とか中学生くらいの歳のはずなので、実はほとんど世代に差は無いはずなんだけど)。そして、一人アテナに付き従っていたフドウは、未だ人の世が救う価値のあるものかを迷っているのである。去年のシリーズであれだけ駄々をこねた男である。そう簡単にアテナに鞍替えしてはちょっとキャラとして弱いな、と思っていたが、まだ彼の持ち味である「物騒なまでの平和の理念」はちゃんと残しているようでちょっと嬉しい。ここからハーさんなんかと一緒に黄金どうしのアツい触れ合いを通じて正式に仲間入りして欲しいところだ。暴れ者で群れるのが嫌いなハーさんが一輝の最期(仮)を見て悩ましげにしてたのも良いセッティングであった。

 そんな和気藹々としたアテナ側と対照的なのが、ついに四天王の一角を失うことになったパラス陣営である。アイガイオンのスタンドプレーにマジおこだったパラス様は、ついに神らしい力を発現させて側近たちを焦らせる。幼女の世話をするのが面倒になったハイペリオンさんが「もう、あれいらないじゃない?」と刀を取り出しかけたが、そこは当然タイタンさんの愛が鎮める。必至にパラス様を抱きかかえるタイタンの一途な姿を見て、感極まると同時に「真性か……」とため息。ハイペリオンさんも苦々しげな表情である。ちなみにその後のシーンでハイペリオンはガリアさんと一緒にアイガイオンの死を悼んでいるわけだが、「アイガイオンは四天王の中でも最弱」っていう台詞が出てこなくて本当に良かったよ。

 そんなアイガイオンの遺品となる重爆雷斬刃の破片を回収しに出てきたのは、なんとあのエウロパさんだった。そういえば、一輝が消えてしまった現時点において、ミラーさんの相手をする聖闘士がいなくなってしまい、エウロパ陣営は割とやりたい放題な気が。彼が誰の意志で動いているのかが未だに読めないのだが、どうも、四天王以上の何かが彼のバックにはついているようだ。単にクロノスの直属部隊なのかしらね。2級のくせになぁ。そして次週は、そんな2級パラサイトの中から、割と地味めなのに強さが印象的だったレアさんが登場。どうやら紫龍のエクスカリバーと対決する模様。……って、おまえライブラちゃうんか! エクスカリバー使うなよ! いやまぁ、シュラさんの遺志はずっと胸の内に秘めててもらって構わないですけども。ちょうど天秤座のソードは玄武が使って破損しちゃってるしね。Ωシリーズでは扱いの悪かった山羊座がこんなところでねぇ。ちなみに、「ずっとライブラ聖衣着っぱなしじゃ調子でないだろ。紫龍、いつ脱ぐの?」と思いながら次回予告を見ていたら案の定脱いでるシーンが出てきて「やっぱり!」と思ったのだが、脱いだのは、龍峰の方だった。受け継がれるキャストオフの血脈。それでこそ真のドラゴンよ。

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 濃いな! 第40話。でも意外に良い話だった気もするのがノッさんの人徳なのでしょうか。ノッさん一人で頑張ってると、他の面子のくつろぎっぷりが酷いようにも見えてくる。

 さて、濃厚な戸松回ということで期待して待っていたわけだが、きちんとその期待に応えてくれるだけのボリュームがあった。こんだけ人間形態での登場シーンが多い敵幹部ってのもなかなか珍しいのではなかろうか。固定したキャストで変身を繰り返した敵っていうと、記憶にあるなかではドルネロさんが印象的だったけど、それに負けないパワーがあるよ、キャンデリラさん。しかしまぁ、朝一から戸松の顔芸は本当に濃い。何しろ元があのキャンデリラなのだから、そりゃまぁオーバーアクションでやってくれっていうディレクションなんだろうけど、しかめ面やら泣き顔やら笑顔やら、コロコロ変わる表情がいつも通りの戸松テンションなので、本当にハマリ役になっておる。ノッさんのギャグで笑ってるところとか、もうノッさんの後ろに彩陽の亡霊が浮かび上がっているかのようである。

 更に、今回はそんなキャンデリラ様がお見合いってことで、ラッキューロの人間体も登場。当然、ここにも中の人が登用されているわけで……折笠愛の、年齢を感じさせないラッキューロそのまんまみたいな動きが愉快である。声優顔出し出演は戦隊の花形。もうこのままいっそ今回の怪人役だった髙木渉も出てこねぇかな、とか一瞬期待してしまった。今回のデーボ・カントックはいつも以上にネタ臭の濃い怪人だったけど、あれ、どのくらいアドリブ入ってたんだろうな。ちなみに乱戦模様の殴り合いシーンは、キョウリュウブルー、キョウリュウシアン、デカイエロー、フラメンコルビーが暴れ回るカオス模様であった。ジャスミンは相変わらず恰好いいまんまやね。

 今回はいわゆる「七変化回」に分類されるエピソードだが、女性戦士だけが参加することが多い中、メンバー全員で仮装しちゃうあたりがキョウリュウジャー。恐竜学園の時のキングがどう見てもフォーゼにしか見えなかったり、ウッチーが何着ても似合ったり。唯一ご不満だったのは、せっかくセーラー服でスカートを履いたのに、アミィが名乗りシーンでいつも通りのモーション(思いっきり足を上げるやつ)をやらなかったことである。そこは頑張れよぉぉ! 今回撮ってんの坂本さんだろぉぉぉ! まぁ、アミィがゴロゴロしながらDVD見てるシーンが嘘みたいにエロかったので、そこは勘弁するけども!

 今回のお話で完全にデーボス軍でキャンデリラ・ラッキューロの部隊だけが特別、っていうフラグが立った。基本的にハッピーエンドが信条の作品なので、最終的にはこの2人だけは幸せになる結末を期待したいよね。もうキョウリュウジャー側もこの2人をやっつける理由無いし。そう考えると、ドゴルド・アイガロンの2人はきちんと悪人として描かれているのははっきり区別を付けて退治するためなんだろうな。

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 うつうつしました、第8話。世界崩壊から真実が明かされる……はずなんだけども、分かったような、分からんような。ひどく残念な話ばかりが漏れ聞こえてくるようなお話。

 鏡都崩壊の原因はコトだ。今回改めて本人がショックを受けていたわけだが、まぁ、前回からそんなことは分かっていたわけで。これまで外界と完全に隔絶していたはずの鏡都だったが、「なんか知らんけど」コトは入ってくることが出来た。そして、そんなイレギュラーのコトだからこそ、内側から介入した時の衝撃はことさら大きく、その衝撃で世界が崩壊することに。ひびが入ったような状態になったために、まずは稲荷が帰還。彼がこの顛末を何とかしてくれるのかと思ったのだが、絶対神のように思われていた稲荷も、今回はなんだかいいとこ無し。上層部である「神社」も続けて世界介入を行い、上に無断で勝手な次元を想像した稲荷に対して責任を追及する構えのようである。「鏡都は絵の中の世界ではなく、13番目の並行世界」というのが今回のサプライズとして用意されていたわけだが、ぶっちゃけ何が違うのかはよく分からないよね。説明された相違点としては、「平行軸は全て干渉しあうため、鏡都の崩壊は他の次元にも影響が出てしまう」ということだったが、それって「並行世界」っていうのかしら。まぁ、とにかく世界干渉の結果、鏡都だけじゃなくて外側もそれなりにピンチになったってことなんだろう。

 知らずにやったとはいえ、いきなりそんな事実を突きつけられてはいくら健気なコトもショックは大きい。鏡都が潰れてしまうっていうだけでもかなりショックなのに、それ以上の被害をもたらすような大惨事を自分が産みだしてしまったと聞かされたら、誰だってヘコむ。未だかつて無いほどにしょげかえったコトを見ると、なんだかこちらまで悲しくなってしまう。そして、今回はそれだけでなく、悲しい事実は更に加速する。まず、鏡都の崩壊にあわせて、これまで作り上げてきたこの町は物理的にも、精神的にも大きな影響が出始めた。特に顕著だったのが八瀬への影響で、なんと彼女は都と一緒に記憶までが崩壊してしまったという。あれほど愛していたはずの母親に向けて「どちら様?」と尋ねる様子は、これまでの彼女の活き活きとした人柄を知っているだけに、非常に切ないものがある。冒頭、彼女が見向きもせずに蹴り倒してしまったティーカップのカットが何とも痛々しく、とことん鬱にさせられる底意地の悪い演出が憎らしい。

 同時に、コトがぶっ壊した領域は「神社の聖域」が中心であり、コトをうんだことで神通力を失っていた古都は、守られたフィールドでしか命を長らえなかったという。つまり、聖域が崩壊した今、古都はその不安定な命を繋ぐ術が無い。八瀬の場合よりも更にはっきりした悲劇である。このような惨状に、稲荷は全く役に立たないというのが意外である。思わせぶりな態度で煙に巻き、一人飄々としていたせいで古都に怒られてしまうわけだが、平手打ちをただ受けるのではなく、自分の手で改めてぴしゃんと叩かせたのは、自分の意志ではどうしようもないという、この現状への悔悟の表れだったのだろうか。

 結局、既に崩壊が始まった世界をどうすることも出来ず、神社側も「何とかけじめ付けろ」と迫ってくるばかり。コトがふさぎ込んで捨て鉢になったままでは本当に救いようの無い状態だったのだが、ようやくここに来て、主人公の位置に立ち上がったのが、明恵であった。既に家族を失い、自らの命すら失っていた男が、再び訪れた大きな喪失を前にして一人奮起する。「まだ残っている家族を大切にしろ」とはっぱをかけ、コトに頭突き腹パンを見舞うことで何とか目を覚まそうと苦心した。明恵の奮戦を見ても「東映の割りに力の入ってない腹パンだぜ」と思ってしまうくらいのものだったのだが、もちろん、彼の腹パンはあくまで前座。力の入ったコトのカウンターでもって、復活ののろしはあがるのである。ずどんと明恵に一撃を見舞ったコトは、いつものようにその赤い眼に力を取り戻し、返す刀で宮司にずどん。世界がぶっ壊れるなら、もういっそ全部ぶっ壊しちまおう。それが彼女の脅し文句だった。何とも酷いヒロインには違いないが、そりゃまぁ、あの父親から生まれたならば、こういう娘でもしょうがない。顔を見る限り、稲荷の血を一番濃く受け継いでいるのは間違いなくコトなのだ。

 ここからがクライマックスか。残りの2話でこの世界にハッピーエンドは訪れるのか。せめて、八瀬にだけは幸せになって欲しいのです。

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 驚いたことに、このドラフト通信のNo.100はちょうど1年前の12月6日である。つまり、我々はこの1年でドラフトを42回行ったというわけだ。うーむ、まぁ、多いとも少ないとも言えないけど……。

 他に書くことが無いのでどうでも良い話をしよう。今回ピック中に某氏の口から漏れた「それは聞き捨て……なるな」という発言。「聞き捨てならない」という定型表現のみで用いられるこの表現だが、ちゃんと辞書には「聞き捨てる」という言葉は記載されている。しかし、「聞き捨てなる」という表現はほとんど前例が無く、google検索にかけても、「聞き捨てなるまい」という否定形を取り除くと、わずかに2件の用例がヒットするだけだった。なるほど、新しい。常に新しい表現を探し求め続けるこの姿勢は大事にしていきたいところである。ちなみに、「銀河叡山電鉄」は相変わらず大したヒット数じゃない。「葡萄浣腸」も大体同じくらい。

 


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 ある意味普通だよね! 第10話。このアニメ見てると、何が「普通」なのかがさっぱり分からなくなるんだよなぁ。流子がやってることは全部真っ当な主人公がやること……だよね? ちょっと忙しすぎるけども。

 犬牟田戦で1話は使わないだろうな、とは思っていたわけだが、こういう形での決着になるのはちょっと予想外。何がずるいって、犬牟田の変身を含めた彼の自己紹介パートを見て、大体の視聴者は「この手のデータ至上主義の野郎は『お前のデータは全て分析済みだ』とか言うんだぜ」と思ってたら、それを当の本人である流子がさっさと言ってしまったことだ。ずるい。みんなそう思ってたのに。実際テンプレ通りの策士系キャラだったはずなのだが(全身キーボードのギャグとしかいえない衣装はこの際置いとくとして)、流子がそんなことを言ってしまい、更にメタレベルをあげた「無茶すればいい」という無茶な解決により、犬牟田さんったら割とあっさり窮地に。「どこにいるか分からなければ全部攻撃すればいい」は、まぁ、割とありそうな解決なんだけど、そのビジュアルがいちいちおかしいのが本作ですね。

 で、結局「鬼龍院からスタンドプレーが認められている」とのことらしく、犬牟田さんは致命傷にならない段階でさっさとリタイア。前回全てをかなぐり捨てて戦い抜いた蟇郡先輩とはエラい差だが、この個性が共存してたのが四天王なんだよなぁ。そのまま第3ラウンド、蛇崩との対戦にもつれ込むことになり、こちらは正々堂々、大艦巨砲主義の分かりやすいボスキャラだ。この辺りも、実際の見た目とのギャップを狙った分かりやすいサプライズではある。いや、流石に蛇崩ちゃんの回想シーンは適当過ぎる気がしたけども。蟇郡の忠誠心と義心、犬牟田の実力と向上心については鬼龍院が評価するのは分かるけど、蛇崩って何か褒められるところはあったっけ。単に幼なじみっていうなら、あの幼稚園にいた全員が四天王ポジションにいてもおかしくないわけで……まぁ、あれだけの無茶をやった鬼龍院に怖じ気づかないで「同じ目線で見てやる」と言い切った胆力が評価されたのかしらね。

 1週で四天王を2人倒す展開かと思いきや、蛇崩はそう簡単にはやられずに次週へ引いた。そして、次回予告は謎の新キャラが出てきて混迷を極めている。はてさて、ここからどういう方向に悪ふざけが進むやら。ちなみに、今回のエピソードの最大の功績は、マコ×蟇郡という、何ともナイスなボケボケコンビを結成させたことである。この2人の掛け合い、すげぇバランスで見ていて爽快だ。マコの無茶苦茶も蟇郡先輩ならある程度受け止めてくれるのが偉い。もう、いっそのことマコが蟇郡先輩のジーンズで鼻の脂を拭く展開になれば完璧だったんだけどな! こんなマコを見ても心が安らぐらしい流子、どうかしてるわ。

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 ふわっとした絶望感、第10話。このどうにもつかみ所の無い雰囲気、なかなか前例の無い筋立てである。分かるような分からないような、この感覚は維持されたまま話が続いて行くのだろうか。思考を追うのが本当に大変。

 前回取りざたされた「ぬくみ雪」という現象。マリンスノーか何か? とか適当なことを書いたわけだが、なんとこれ、ある意味では「死の灰」と呼んでしまって差し支えないような物騒な代物。人々の生活から海神様が離れていったことにより発生する天変地異であり、「陸にも海にも降り積もり、世界は灰色に冷え切ってしまう」のだそうな。どこが「ぬくみ」やねん、とは思うが、とにかく軽く恐竜を絶滅させるくらいのポテンシャルはありそうな現象だ。これが「海神様の仕業」ならば「どんだけひでぇ奴なんだ」というシンプルな筋立てになるのだが、どうやらバックグラウンドは逆であり、海神様の力が及ばなくなると始まるのがぬくみ雪。卑近なところでは、お船引がちゃんと実行されていれば海神様とのコネクションも上手くいき、もう少し延命出来ていたかもしれないというレベル。うーむ、やっぱりこの世界はリアルとは随分かけ離れた秩序の下で成り立っている世界ということらしい。

 難しいのは、「ぬくみ雪を警告と受け止めて、汐鹿生はそのまま眠りにつく」というイベントが、どの程度世間に浸透しているのかが分からないところである。少なくとも宮司は知っていたと思われるし、汐鹿生の村の大人連中も、大体のあらましは了解していた。まるで台風が来るのに備えるかのようなノリで、「あー、また面倒が起こるなぁ」という程度の対応である。植物の世話を頼んできたばぁちゃんとか、ちょっとした海外旅行くらいの気分である。ってことは、この大人たちは「眠り」を経験したことがあるんだろうか。いや、これまでの話から考えるに、その答えはNOであるはず。何せ滅びと言っても50年、100年スパンで考えるようなゆっくりした動きであるらしいし、陸の村にも年寄りがいて、文明が花開いているわけで、とてもここ数百年で人類が滅亡しかけたなんてことがあったとは思えない。ぬくみ雪の件は地上にとっても事件であるが、汐鹿生にとっても寝耳に水の大事件のはずなのである。

 しかし、だがしかし、なんだか汐鹿生の連中は落ち着いている。光は「そんな馬鹿げた話を信じられるか!」とうろこ様にキレたわけだが、普通ならそりゃそういう反応になるだろう。しかし、村には子供と呼べる人間は光たち4人しかおらず、他の大人たちがさっさと眠りへの準備を始めてしまうと、大人の力に抗うわけにもいかない。一応「地上に秘密を漏らす」という形で反抗はしてみるものの、地上の方だって「そのうち人類が滅ぶ……かもしれない」とか言われたってピンとこない。大変なことになるっぽいけど、だからって対応も出来ないし。この点において、宮司の言っていた「陸の人間に教えてもしょうがない」という言葉は事実ではある。また、これまで汐鹿生の連中がことあるごとに陸の人間を差別し、軽んじていた理由も、ことここに至ってなんとなく見えたような気もする。何しろ汐鹿生はエナという「選ばれしものの印」を持っているわけで、地上の人間はいざというときに生き残れない欠陥品みたいなもんである。海神様に選ばれ、終末の危機でも守られることが保証された数少ない血統であることを自覚していれば、多少なりとも差別意識を持ち、地上と壁を作るのも仕方ないことなのかもしれない。でもなぁ、海神様って5/5破壊不能のアイツだろ? そんなに影響力あるかなぁ……。占術で見通すのも1ターン程度だしなぁ。

 そして……やっぱりぼんやりしてるよなぁ。本当に地上がまずいのかどうか、それが誰にも実感出来ない形で進んでいるし、陸も海も、別に悲壮感は無いのだ。この状態で光たちに決断をしろと言っても難しいし、選んだとしても正解が分かるのはしばらく後になるだろう。現時点において、紡たちを「見捨てる」という行為なのかも分からない。確かに「滅び行く」世界を見捨てて眠りにつくのは光にとっては裏切り行為に見えるが、実際はなかなか地上もピンチにならず、紡が天寿を全うしてしまう可能性だってあるかもしれない。そんな状態では、「友情を選んで茨の道を進むか?!」みたいな大々的な選択にも見えないのである。そもそも、お船引を実行したら助かるのかどうかもよく分からんしな。そのくらいでいいなら地上の人間だってさっさと船の1つや2つ出すだろうに。

 うーむ、なかなか実感が伴わないので、共感が得にくく、どうやってみたらいいのかよく分からん話になっておる。これでうろこ様とか親父さんが悪人だって分かるなら、その反対を行けばいいだけなので簡単なのだが、別にうろこ様も悪役ってわけじゃないんだよねぇ。単に事実を述べて最善と思われる対抗策を提示しているだけだし、ぬくみ雪はうろこ様のせいじゃないし。むしろ光との対話で「人に恋した海神様の鱗」と語り、光やあかりの気持ちにいくらか共感すら示している。あかりが村を抜ける時も、本気で潰すつもりならもっと直接手を出せただろうに、多少の見せしめの後に解放しちゃってるんだよね。うろこ様の今回の行動が、光を焚き付けて何とかお船引を成功させるための一案だと見ると、すげぇ頑張り屋さんっていう可能性すらある。本当に捉えどころがない。

 そして、そんな深刻でワールドワイドな問題を他所に、子供たちの色恋沙汰も別問題として続いていくのである。前回まなかにどつかれてしょんぼりしていた光だが、それどころじゃない問題のおかげでメンタル面は何とか復帰。逆に、申し訳ないことをしちゃったまなかの方が一方的に気にする展開。丁度良いところにウミウシ(あんまりそうも見えないけど)が現れ、こんなところで「あのね、ウミウシ」である。うーむ、2人とも自分の気持ちは分かってるんだけどねー。今度の事件が2人の関係性を動かす上でプラスなのかマイナスなのか。分かっていることといえば、多分、まなかに面と向かって「子作りわっしょい!」と煽った近所のおっさんが最低だということくらいだ。女子中学生にアレって、我々なら確実に事案ですがな。まー、田舎のおっさんってああいうところでデリカシー無いことも多いし、多分悪気も無いんだろうけどさ。薄い本なら「どれ私が」ってズボン脱ぎ出すレベル。

 そして、実はラスボスなんじゃないか疑惑すらあった要の見事な吹っ切れ方が最後のサプライズ。「いやぁ、何ともアポカリプスなんで、告白しておきますわ」って、こいつ、ほんとに何者なんだよ。この歳でこの達観のしかた、こえぇよ。流石にあの空気で言われたからって、ちさきの方も「じゃ、OK!」って絶対いわねぇだろ。大小入り乱れてのカオス時空。解決の糸口はどこにあるのでしょうね……。

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 ジョスト大会コネー! 第9話。なんやねん、今週からいよいよ試合開始でアツい展開になるのかと思ってたら、単なるベルティーユ先輩可愛い回じゃないですか! もう、あの人万能過ぎるだろ!

 ジョストの専門校として歴史を刻むウィンフォード学院。その学院のジョスト大会なんてよっぽど格式高くて名誉あるものなのだと思うのだが、その前日に何故か完全にチャラい大学生みたいなノリでミスコンやっちゃう不思議。しかも客席を見るとこの学園の関係者は結構マジである。いや、それなら審査員席に座る面子はもう少し選んだ方が良かった気もするのだが……なんでその辺の厩舎のおっさんが座ってるんだよ。ひょっとして彼って大物なのか? 保険医は大物かもしれない。あと、司会の子がスク水でノリノリなのも大物かもしれない。この世界のスク水はどこでもあるのだな……リサは何故スク水だけを所有していたのか。アウトブレイクカンパニーの世界の末裔だと考えれば説明が??

 さておき、そんな謎めいた世界でのミスコンイベント。事の発端はいつも通りにベルティーユ先輩の神がかったおっちょこちょいからであるが、事後には「あなたはトラブルメーカー過ぎる!」と憤慨していた面子も、何故か事の起こりでは疑問を差し挟まずに彼女のお花畑脳に付き合うことにするあたりがハートフル。みんな突然の提案にも関わらず堂々とミスコンに参加出来るあたり、彼女らもそこそこ自分の外見には自信があるんだろうな。まー、一芸については難の多い連中ではあるが。消しゴム彫刻や耳かきで何故いけると思ってしまったのか。そして、このイベントの観客は一体何を求めていたのか(約1名、求めているものがもろ分かりの審査員のおっさんはいました)。

 ま、あとはいつも通りなので突っ込みどころもそんなに多くないが、個別に見ていくと、まずトリをつとめておいしいところを全部持っていった会長のキャラはやはり強烈。彼女は一体熊でどんな隠し芸を見せてくれるつもりだったのか。そして、万一それを見せた場合、ミスコンの結果はどうなっていたのかが凄く気になるところ。茜ちゃんは刀持った状態でそんな会長を見ながらハァハァしていたので、今にも喘ぎだすのではないかとはらはらしてしまった。また、全ての原因であるベルティーユさんは、いざ本番になると怖じ気づくあたりが阿漕可愛い。「普段の鎧の方がよっぽど恥ずかしいですわ」って、アンさんとエマさんは全部分かった上であの人に付き従っているのね。やっぱり人望あるんだなー。どこかで見た構図だと思ったら、多分婚后さんと湾内さん、泡浮さんのグループだ。タカビー素直なお嬢キャラは可愛くてよいね。寝所に入ってくるくる頭を解いたベルティーユさんが割とストレートに可愛かったりする。

 そして、今回はそんな諸先輩方を差し置いて、一応リサ回だったのだろうか。フィオナとの関係がなんかギクシャクしてるのが残念だが、彼女が「すっかり馴染んで」いるらしいことが分かるのは良いことである。次回予告を見る限りでは来週分もリサにそれなりにスポットが当たるようなので、出来れば大会の結果でフィオナの愛情に応えてほしいものであるが。それにしても、激辛タルトってどこで売ってるんだろうか。

 今週も貴弘君はいつも通りの活躍で、ラッキースケベ力も格段に上がってきているようだが、ウィンフォード君のくだりが他のシナリオから完全に浮いてて笑ってしまった。あのパート、いらんやん。「外側の触り心地がいい着ぐるみ」ってなんやねん。そもそもウィンフォード君ってなんやねん。

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 どこから来て、どこへ向かうというのか、第8話。いや、冷静になって考えると、別に向かってる方向性は一切ぶれてないんだけども……どうしてこうなってる? これ、作画がもう少し安定してくれれば適当に笑ってられるんだけどなぁ。

 結局、「シリアス突入だー!」は前回の一瞬でおしまい。夢オチやドッキリオチにたどり着いてくれればそれでも問題無かったのだが、なんと、前回のギロチンゴリラのくだりは全て現実であり、その上でいつもの温度に戻りつつあるという脅威。この世界にキングトーチャーは間違いなく存在しているし、彼は上空に謎のビジョンを浮かべたり、突然全てのテレビを電波ジャックしたり、人間(?)を改造して恐ろしい怪力や、目にも止まらぬスピードを与える科学力を持っている。でも、何故か世界は恐慌に陥らない。いや、そりゃ警察官があれだけ犠牲になっているのだから、当初は政府だって全力で迎え撃つ覚悟だったわけだが、気付けば相手のしょうもなさばかりが目立ってきて、特に対策する必要も無く……って、すげぇ展開だな、オイ。

 間違いなく世界矛盾を孕んでいるわけだが、これ、もちろん多分シナリオの手落ちとかそういうレベルの話ではないよね。全てに何か意味があるんだ。いや、「何か」っていうか、もう一度状況を考えてみようじゃないか。怪人は実在する。そしてギロチンゴリラで知らしめた人外の力も持っている。でも、いの一番の脅威だけで収束し、あとは週一回(これ大事)のペースで新たな怪人を送り出し、毎回、「なんだか微妙に人類の脅威になりそうもない」作戦で町を混乱させる。そして、綺麗にサムメンコの開発した武器で倒されやすいような形にもなっている。今回のトーチャーの蜂起で一番特をしているのは誰か。トーチャー以後の世界で、最も私生活が充実しているのは誰か?

 まー、トーチャーさんも本気は本気で攻めてきているようなので、全てが1つの意志の下で動いている事件とは思わないが、やっぱりこれって「羽佐間の理想」を具現化した世界。もう少し突っ込んで言えば「サムライフラメンコの世界」である。羽佐間のじいちゃんは間違いなく他界しているわけですが、その上で、サムメンコの理想を理解し、活躍させるための最良の場を提供してくれているキングトーチャン、もとい、トーチャーとは一体何者なのか……。まー、多分、「アキバレンジャー」におけるツー将軍みたいなものだと思うんですけどね。ヒーローも悪の組織も、双方が「ヒーローものの美学」に憧れた戦いを演じ続けるだけの世界だ。だからこそ、最初は脅威を知らしめるためのギロチンゴリラだったが、そこから少しずつ怪人がコミカルになり、回りの人間に害を及ぼさなくなっていったのだ。うーん、だからって最初の蛮行は許されるもんでないし、ギャグにはなりきらないのが問題なのだが……やっぱりゴリラのくだりだけ絶対に浮いてるよなぁ。あれさえなければなぁ……

 トーチャーさんが繰り出す怪人は一応禍々しくも「処刑機具」しばりのアニマロイドで統一されている。そして、初代戦隊ものである金字塔のゴレンジャーよろしく、あっという間にコミカル路線を強めた。カマユデライノはCV藤原啓治の時点でもう出落ちみたいなところもあるが、「サイに比較的興味はねぇか?」などのいちいち小粋な台詞が笑いを誘う。空からの狙撃という脅威を見せつけたチュウヅリトンビは鳴き声がいちいちトンビである。三角木馬は細かく馬ネタをねじ込んでくる紳士だし、シャリンコブラは作戦が「果物を買い占めて人心を殺伐とさせる」という、かつてどんな悪の組織も思いつかなかった極悪な作戦に出ている。ついでに「先週引き分けた」なんて設定を親切に視聴者に教えてくれるおまけ付き(確実に週1で襲ってきていることがよく分かる)。うーむ、完全にギャグだな……いや、一応攻撃方法はガチのはずなんだけど、いつの間にか無敵のボディを手に入れたかのようなサムメンコにもガールにも効かないんだよな。「打撃攻撃は痛そうにするけど命は取られない」というのが特撮のお約束だからなぁ。もしくは、原塚さんがものすげぇショックアブソーバーとか開発してるのかもね。

 結局、羽佐間中心に世界が回っているので、いくらなんでも世界はそれにつきあいきれなくなってきている。サポートに回っていたガールズにまでだんだん退屈に思われてきているようで、この辺りで正しい戦隊ものならばてこ入れをしなければならん。新製品によるパワーアップは既に何度も経験しているみたいなので(地味だが)、次は追加戦士か、それとも新メカか……「抗えぬノルマ」って一体何なんでしょうね。心配なのは、変な方向に吹っ切れてしまった羽佐間のイデオロギーであるが……サムメンコの本懐を忘れてしまうと、今後のトーチャーとの連携(?!)も危うい気がするのだが、はたして大丈夫なのだろうか……。そして、このアニメの品質も大丈夫なのだろうか……

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