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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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「俺の妹がこんなに可愛いわけがない。」 5→4

 まぁ、まだ終わってないからね……また例によって特別編を数本やって完結? なんか巷ではすっかりこの作品のエンディングの話題が出まくっているので大体の幕引きは知ってるけど、そんなことはどうでもいいんだ! どうなるかなんてタイトル見りゃ分かるだろ!

 でもな! この2期は一体どういうことだ。まさかメインヒロインがメインとなるエピソードが1話も無いという異常事態が発生するとは思わなかった。あやせ回が2回あるというのは良かったが、バジーナ回まであって、何故メインヒロイン田村麻奈美嬢のエピソードが無いのか。それだけを期待して視聴していた人間は、この虚ろな状態でどれだけフォローしようにも、何もかもが欠けているという印象しか持てない。失策も失策、大失策だ! 今からでも遅くない。麻奈美単体でオリジナルエピソードを作るんだ! 作って下さい!

 まぁねぇ、一応最終話のおかげで多少なりとも溜飲を下げることにはなったけどねぇ。「ダーメ♥」←容赦無く可愛い。「恰好いいお兄ちゃんなんていなかったんだよ」←揺るぎなき正論。「兄が好きな妹なんて気持ち悪い」←戦慄するほど正論。ほら、やっぱり麻奈美さん大正義。早く京介が和菓子職人として一人前になる姿が見たいものですよね。……思えば京介は友人に「田村さんに彼氏が出来ていいの?」と尋ねられて「いいわけ無いだろ!」と理不尽な怒り方をしていた時が一番輝いていたと思う。クズはクズらしい輝き方があると思うんだ。そして、そんなクズを広い心で全て受け入れる終着点が必要なんだ。俺はこれからも、この作品はそういうアニメだと思って見ることにするよ。

 追伸・でも、途中のあやせや黒猫はなかなか可愛かったと思います。

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○「Free!」 5

 ┌(┌ ^o^)┐ …………。京アニ新作ですよ! 京アニ新作! ……………………頑張ろう俺。ちゃんと最後まで見るんだ。オープニングをたっつんが歌っている時点で某忍者聖闘士が頭から離れなくてまず可笑しいこととか、気にしたら駄目。

 まぁ、覚悟してた通りのものが登場しましたね。京アニは一発でそれと分かるデザインが特徴なので、その映像のままでホモォアニメを作ってくれている。キャラ原がいつも通り西屋さんなおかげで、キャラの表情などが非常に繊細で、「女性っぽく」書かれているのが特徴。そっち向けアニメの男性キャラというのは、現実感の乏しさは一緒だが、尖り顎に代表されるような「定番の男デザイン」があり、どんな作品でもそっち方向に寄ることになるのだが、今作の場合、そうした「そっち向けデザイン」の強さに京アニデザインが勝っており、どこか女性的な、「可愛らしさ」が優先された造形になっているのである。……これで軽音部のユルい日常を描くガールズコメディだったら良かったのだが……野郎なんですよねぇ。見慣れた乙女ゲー作画ならば耐性は出来てきたが、こういう新たな方向からの刺客にはまだまだ心の準備が出来ておらず、なんかよく分からんものとの葛藤が凄まじい。「綺麗な絵」であることは分かるが、その綺麗な絵で求めていないものを描かれているのは……でもなぁ、普段から女性目線で萌えアニメを見たらこういう風に映るんだろうしなぁ……。

 脚本は至って普通、今後も特に予想を超えることはないだろう、というスタンダードなもの。こちらもおそらく予告通りに、青春やらなんやらいう言葉がキャッチコピーとなって普通の男子高校生の友情(仮)が描かれることになるだろう。ただ、想定の斜め上を行っていたのは、主人公の水泳狂い設定である。毎朝水を求めて水着を着て風呂に浸かっていたり、普段はツンなのに「泳げるかも」と言われるだけで子犬のように目を輝かせて付いてきたり、流石に人として問題があるレベルで狂っている。なんでそんな奴がスイミングスクールに所属してなかったり、水泳部の無い高校に通ったりしてるのかは本当に謎だが、1話でいきなりキャラが立ったのは凄まじい。そして、そのあり得ない設定のおかげで更に距離が離れていく感じがまた辛い。女性キャラなら萌え属性だけど、野郎だとキモい! こればかりは仕方ないのだよ……。

 他のキャラも割とはっきりと方向性が打ち出されているので見やすく、地味ながらもメインでいい仕事をしてたの突っ込み役(?)の子なんかは、割とさりげない台詞なんかでサポートに回っていて好印象。これでホモォ要素が無ければ普通にいい奴なのだが。完全にそっち向けでデザインされている作品なので、「なんでもかんでもホモとかいうなよ! 勝手に観てる側が想像してるだけだろぉ!」と文句を言いたくてもいえない。多分、奴らはホモだ。でも、そういうニーズなんだから仕方ないんだ。

 3人目のキャラは声がウィングだ。もう、最近ウィングがしゃべっているだけで笑えてしまうのが辛い。キャラ設定もいつも通りだしな。しかし、この作品の場合、ウィングボイスのなよなよ男子でも、やってることは水泳なので身体がガチムチというギャップがすげぇ。背中に鬼を飼ってるんじゃないかと思えるくらいに極限までデフォルメされたマッスルボディは、既にギャグの領域である。水泳というテーマは「合法的に脱ぐ手段」としてしか認識されない。いや、何を見せられてもホモには目覚められないので、これを見ても笑いしか起こらないのだが……まぁ、一流のギャグとして楽しめればいいかなぁ。そして4人目のキャラは宮野なわけだが、「何故かたまたま1人で廃墟のプールにいる」「練習時間中はプールにいなかったのに、3人が真っ暗な中で遊んでいるのを何故か感知してプールに来る」という霊能力を保持する謎キャラである。ゴーグルのバンドを頭の後ろでパチンってやる意味は分かるが、普段のキャップでそれは出来ないだろ。

 まぁ、いいですよ。好きにやって下さい。私は私なりに「うぁぁ京アニぃ」とか思って見ていると思います。ギャグアニメとして楽しめるようになることを祈りつつね。幸か不幸か、数少ない女性キャストがやたら打率が高く、メインで登場したのが少年役をこなしつつもメインヒロイン(?)として女の子らしい声を出す明乃であり、脇のお友達ポジションにしゅが美がいるという、非常に許し難いキャスティングになっている。じゃぁ、見るしかないじゃない!

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「翠星のガルガンティア」 6→7

 今期一番楽しかった作品は総合点でここになるだろうか。特に目の覚めるような何かがあったわけではないが、非常に「まとまりのよい」、1クールで作れるオリジナルアニメーションとしては、お手本のような出来の作品だったと思う。ロボットもの、SFものでこの規模を無理なく収めた例というのは、実はかなり珍しいのではないかと思う。

 アニメが楽しく見られる最低条件として、やはり画の品質維持は最低限必要なものだ。今作はロボCGでは安定した実績を残せるI.G.の制作なわけだが、想定されていたロボット戦闘はあくまで一要素でしかなく、最も描くべき部分はその名の示す通りに星の色、広々とした空や海の青であった。ハナハルデザインの非常に扇情的なキャラがアニメで動いてどうなるかと不安だった部分もあったのだが、どうやら村田監督はこの辺りのバランス感に優れた人だったらしく、健康的な画面の中で、実に見事に躍動感を持って動いてくれた。同じハナハル絵で作られた「かみちゅ」も素晴らしい出来だったが、あちらの持つ近しさとはまた違った、理想化の進んだデザイン性。海の上でたくましく生きる人々の姿が実に気持ちよかったし、これに次第に溶け込んでいく異分子としてのレドの存在感も、埋もれることなくしっかり現れていた。レドが最後までレドとして立脚できたのは、異分子であることを主張し続けつつ、最終的にガルガンティアに内包されていくまでの過程が見えやすかったおかげであろう。バックグラウンドをきちんと整えた上で、動きを出しながらも破綻しない範囲に抑えるさじ加減が見事。少なくとも13話という限られた尺の中では非常に楽しませてもらいました。とある知り合いが中盤あたりで「世界名作劇場みたいな雰囲気で好き」と言っていたのだが、そういう楽しみ方も出来たあたり、見た目にも懐の深い作品である(まぁ、後半の展開をその知り合いがどのように見ていたのかは定かでないが)。

 脚本については、まぁ、1クールアニメなのでまだまだ書き足りない部分はあったかと思うが、それでも最終話まで無理なく話が展開出来た。テーマ性もしっかりしていて、考える部分も、受け入れる部分も過不足無く組み上げられていたと思う。ちょっと距離を置いて見ると「人間の個としての存在を主張する主人公側と、それを押しとどめて社会秩序の際だった正義を邁進しようとする敵キャラ」っていう構図はまんま「PSYCHO-PASS」のシビュラと同じだった気もするのだが、あちらはあくまでサイバーなサスペンスであり、こちらは最終的には人間賛歌だ。最後の最後でチェインバーが大幅に「機械の領分」から逸脱してしまうことも、シナリオの整合性を優先するなら妙な部分なのだが、お話としての全体像を見るに、何とも不可解な収束性が感じられるのだ。この辺りの采配が一番評価したい部分である。

 話としては難しすぎず、ほどよく顧客への訴求力のある道具立ても用意出来て、すとんと落ちて後腐れがない。多分こういうのが、業界がやりたがってるオリジナルコンテンツなんだろうなぁ。まぁ、あまりにすとんと落ち過ぎちゃうとそのままするっと忘れられる可能性もあるので痛し痒しではあるのだが。少なくとも、毎週続きが気になる「楽しいアニメ」としての存在感は充分でした。もうすっきりしちゃってるので続編云々なんて話は出ないでもいいが、今後のガルガンティア船団の物語がどのように続いて行くのか、気になるところではあるね。

 最後は当然中の人。今作で注目すべきは、期待の新人石川界人。いい仕事してました。他はまぁ、安定の面子ばかりだったからいいか。杉田がずるい、っていうことくらい? 藤村歩がラスボスやった、っていうのは嬉しかったね。

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○「たまゆら〜もあぐれっしぶ〜」 6

 たまゆらだなぁ。もう、それ以外の説明は必要無い。何も変わらない竹原の景色に、いつも通りの人々。再び出会えたことが至上の幸せ。こういうアニメを見ながらたくさんの孫に囲まれて静かに眠るように死にたい。そんなアニメである。あ、でもBDとか納棺しなくていいからね、勿体ないから。

 戯れ言はさておき、圧倒的安定感の2期目。気付けば1期目ってもう1年半も前なんだなぁ。確かにこの空気は久しぶりではあるのだが、間に「わんおふ」とか挟んでたから「いつも通りの空気」っていう印象しかないね。作中でもほとんど何も変わってないのだし。ただ、一応1期の1年(hitotose)が終わった後ということなので、あの発表会のくだりは終わっている。おかげで今回は4人が「更なる一歩」を目指して「もあぐれっしぶ」になることがテーマとなっているわけだ。具体的には楓が写真部を作るかどうか、というところからお話は始まりそう。ただでさえ動きを作るのが難しい作品なので、こうした大目標からお話を動かしての1クールというのが正しい姿勢なのだろう。もちろん、そこまで驚くような事件が起こっているわけじゃないのだが、この作品世界ではこのくらいの事件が一番身の丈に合っている。1期も「進むべき道」というテーマは根底に流れていたので、より具体的に動き始めた楓を中心にして、4人がどのような道を進むことになるのか、今から楽しみであり、1期同様、あまりにもネイキッドな青春を見せられて心が死ぬことが怖くもあり。まっすぐな作品を真っ直ぐ見られる真人間になりたいなぁ。

 中の人についても1期目と同じなので特に書くこともないのだが、1話目で目立った新キャラとしては、ちひろちゃんの友人である友ちゃんがいる。いきなりなかなか濃いキャラであったが、中の人は飛ぶ鳥を落とす勢い、東山奈央。集う若手のパワー、恐るべし。他にもオープニングで出てきた新キャラ(CVかやのん)もそれなりに絡んで来るのだろう。あ、もちろん若手じゃない人も充分過ぎるパワーがありますけどね。ほぼろさんとか。あと、最近「ロンパ」のラジオ聞いてるせいか、緒方恵美の地声のパワーばかりが脳裏に定着しているため、穏やかなお母さん役が凄い染みる。若い子がきゃぴぴきゃぴしながら収録してる現場に、あの貫禄抜群の金髪がいる姿はなかなか面白そうである。まぁ、儀武儀武しい人もいるし、恐ろしく賑やかな現場なんだろうなぁ。

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「ハヤテのごとく! Cuties」 4→4

 今期数多製作されたサンデー作品の1つであるが、どうにもこうにも、サンデー作品は地味なものが多い。個人的に興味が無いせい、というのが一番でかいのだろうが、いつの間にか一番面白いのが「ムシブギョー」だったりするのが驚きである。

 しかしこちらはなんと言っても4期も製作され続ける人気作品のアニメ。面白くなければ製作されるわけない! とは思いたいのだが、どうも3期同様のもやもや感は抜けきらないまま終わってしまった。やっぱり作画に藤井さんが絡んでないからピンとこないのか……いや、多分あまり熱心な視聴者じゃないせいでキャラの区別がろくについてないのが悪いんだと思うけどね。今のアパート生活設定がどこから出てきたのかも結局知らないしなぁ。今回は「Cuties」ということで1話で1ヒロインをメインにして攻略する、という構成だったわけだが、既にその半分近くがよく分からないのである。しかも初期しか知らない人間からしたら「牧村さんの担当回はいつなの?」とか思ったら無いとかいう酷い仕打ちだし(まぁ、マリア回で我慢しろってことなんだろうけどさ)。あ、そういや雪路回ってのも無かったのか(最終回か?)。中身は本当にヒロインの性質次第といった感じで、意外だったのはメインなのだから期待出来るだろうと思っていたヒナギク回があんまりピンと来なかったこと。まぁ、普段からいいポジションに陣取ったままなので、ことさら特別扱いされてもあまり変化が無いのが原因かもしれない。

 個人的に一番楽しかったのは、実は泉回である。3期に入っていこうは特にだが、三馬鹿はあんまりメインで扱われるチャンスが無くて、割と楽しく追いかけている人間からすると不満だった。画面端からの賑やかしポジションも、ふみちゃん・シャルナちゃんの謎コンビに持っていかれてたし。ようやく回ってきたメインエピソードで、泉の可愛らしさが大暴走していたので、あの1話だけはとても満足。矢作パイセンが可愛い子を徹底的にやるのを聞いてるのが楽しいのですよ。まぁ、一番好きになったのはふみちゃんですけど。やっぱり阿澄ボイスのアホの子は癖になるな。

 まぁ、そんなわけで、大体3期と同じくらいの評価で終わってしまったのです。出来ることなら、もっとキレが良かった2期までの野放図ギャグが見たいです。マングローブ版は私の見たい「ハヤテ」とはちょっと違う、ってことで。

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○「BROTHERS CONFLICT」 4

 今期新番組のトップを飾るのはこちら。十数年ぶりに現れた「シスタープリンセス」の続編である。……ん、まぁ、あながち間違いでもないよな。ちなみに第一印象は、「神谷のポジションそこかよ!」です。べーやんとさくちゃんがまた新しい次元に突入してしまったようだ。これまたキツいのが出てきたもんですな。

 いや、でもさ、当時「シスプリ」見て苦笑いして、最終的に「俺、千影派」とか言ってた人間に文句を言う権利は無いんだよな。骨組みは全く一緒なわけだし。歌プリ終わったと思ったらこれでまたコンスタントにSAN値が削られていく気がするのだが、こういう奇天烈なものは見ていて案外引き笑いみたいな妙な感覚が生まれるから侮れなかったりするのだ。ほら、「AMNESIA」っていう恐ろしい先例もあるじゃない。いや、あれとは方向性が違う異常さなので、やっぱり歌プリの方が近いと思うけど。一応「シスプリ」との比較で男女差を見ておくと、一番面白い違いは、今作はあくまで「BROTHERS」ということで、そこに年齢制限がない。最年長の興津君(中の人の名前)から末っ子の梶まで、そこには「兄」と「弟」が混在しており、「妹だけで13人」のシスプリと比べると純度はやや劣る。男性向けの場合、シスプリと同時期に5人の姉属性(母属性?)を売りにしたハピレスが出ていたわけで、「上か下か」というのは重要な差別化要因であった。女性向けの場合にその差が重要でないとは思えないのだが、一応、今作はズラリと年齢層を変えて並べてある。まぁ、13人いる中の11男が同級生ってことなので、ほとんどが「兄」属性ですけどね。いやぁ、やっぱり「兄」っていうと違和感あるなぁ、単なるスケコマシ集団だからな。

 13人の属性も笑いを堪えるのが無理なレベルで尖っており、金髪で襟足のウザい坊主に始まり、日本語が片言で不安定になる美容師や、何故かゴールデンタイムにテレビでライブが生中継されてるアイドル、Vチェックもしないで二人でホモプレイに励む声優など、昨今の女性オタが憧れそうなシチュエーションがそろい踏み。……いや、やっぱり坊主はおかしいな。あいつが一番おかしい。声がべーさんなのも致命傷レベルでおかしい。アイツ1人でヘヴン状態になるゲームが成立する。どんだけふざけてるんだよ、と突っ込もうかと思ったが、考えてみればシスプリも(略)。まぁ、歌プリとかで慣れてしまえばこの程度の設定は屁でもないですわ。AMNESIA時空ならこれくらい雑魚の範疇ですわ。あとは好きにシチュエーションを妄想して楽しげなコントを繰り広げるといいんじゃないでしょうか。

 野郎どもを見ていても引き笑いしか出てこないので、もし今後視聴を続けるならば当然メインヒロインが勝負の鍵を握る。記憶を失った名塚佳織や、類い希なる作曲能力を持つ沢城みゆきに続き、今作のヒロインは非常にレアな妹属性を持った佐藤利奈だ。これは貴重。ちょっとおどおどしながら控えめに声を出すサトリナというのはなかなか見られるものではないので、今後の展開次第では要注目。ただ、難点として、デザインがあまり可愛くないんだよな……なんであの性格なのにツリ目なのかなぁ。慣れてくれば可愛く見えてくるのかもしれないけどね。この手の作品のヒロインって、案外大事なファクターなんだぜ。

 ちなみに、エンディングアニメでまたひと笑いあり、どこまで拷問のようなプレイを続けるアニメなんだ! と思っていたのだが、エンディングのデザイン性、なんとあの幾原監督が絡んでいるらしい。あぁ、なるほど確かに……今後の変態性加速に期待したい。

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「フォトカノ」 5→4

 いや、悪いアニメじゃないんだ。ただ、アホなことをするならもっと吹っ切れてアホになってほしかったなぁ、という物足りなさがあったんだよ。分かりやすい比較対象のあるアニメなので、どうしても先人と比べてしまうのはしかたないよね。

 当然、比較対象となるのは同じ流れを組む「キミキス」→「アマガミ」のライン。この中で、一番の成功を収めたのは「アマガミ」シリーズだろう。三者三様なので単純な比較は出来ないかもしれないが、潔くヒロインごとのエピソードを区切り、完全オムニバスとすることで一切迷いのない作り込みが出来たのが単純な勝因に違いない。今作は、そんな「アマガミ」のオムニバスいいとこ取り路線と、その前身にあたる、メインヒロインゴールを無理矢理迎えさせたことで色々と壊れてしまった「キミキス」の中間(だいぶ「アマガミ」寄りだが)に位置している。1〜4話を共通エピソードとして基盤に配置し、そこから2話使うことでメインヒロインを新見さんに決定。そこから個別エピソードだけをリセットさせ、残りのヒロインは1話ずつ処理していくという構成である。なるほど、基盤エピソードとして4話までを置いておくことで、話数が少なくて個々に避ける時間が足りないという問題をいくらかでも解消しようという狙いは理解出来る。実際、この構成でなければ、とてもではないが1クールで全員分を駆け抜けるのは不可能だっただろう。

 しかし、やはり余裕のあった先輩、「アマガミ」の重量感には抗うべくもない。純粋に1クールという尺の短さ故なので無い物ねだりにはなってしまうのだが、流石に1話でぎゅうぎゅうに詰め込まれてしまったサブヒロインたちのお話は手放しで褒めるわけにはいかないだろう。せめて1人に2話使えれば、まだ形になったのだろうが、個別のエピソードとして見ていくと、どうしたってダイジェストに見えてしまうのは仕方ない。また、アマガミ主人公橘純一という男は、このジャンルでも前人未踏の偉業を数多成し遂げた傑物であった。今作の前田君もそんな大先輩を目指して奮戦してはいたのだが、尺不足に抗うには限界があり、結果的には最大限に個性をアピールするには至らなかった。やはり変態紳士としての格は純一の方が上手であろう。原作を知らない人間からすると、「カメラを持って合法的に変態行為が可能になった雰囲気ナイスガイが、必死に女のケツを追いかけるジェットコースターオムニバス」という何ともくたびれるものを見せられていたのである。

 しかしまぁ、そんなくたびれるものになったということは、しんどいだけの中身を詰め込もうとした結果である、という風にポジティブに解釈出来なくもない。前田君の人となりは結局固まらないまま終わったような気もするが、今作の最大の武器である「カメラ」というスケベツールは最大限に活用されており、どんなヒロインでも前田カメラを前にすれば遠慮無く痴態を見せつけてくれるという便利設定は、駆け足のエピソードを支える大切な要素であった。本来ならば数時間から数ヶ月を要するであろうヒロイン攻略が、「じゃ、カメラあるから脱げ」で成立してしまうのだから、ある意味男のロマンの塊とも言えるお話である。「カメラを前にして恥ずかしげにポーズを取るヒロイン勢」というシチュエーションもオリジナルのセールスポイントとして充分であり、原作でゴールにたどり着くのが面倒臭い人間からしてみたら、「これはこれでダイジェストとしてはごちそうさまです!」といえるくらいの販促アニメにはなっていたのではなかろうか。まぁ、流石に室戸先輩に対する脅迫行為は下衆過ぎるとは思うけども……公式自ら薄い本を出す手助けをしてくれなくてもねぇ……。

 というわけで、トータルで見れば「身の丈にあった努力の結果が出た」という作品ではある。キャストの豪華さは言わずもがなであり、「こんな人やあんな人の嬌声が聞ける!」というのも大事なプラスポイント。深角さんが「綺麗な腐川さん」に見えてドキドキしたのは秘密だ。そして次回予告で毎回ハジけてくれた部長役のグリリバさんの熱演なんかも良かったのである。で、そんなトータル評価なのに最終的に評点を下げた理由はというと……

 ステルスさんのエピソード無いのかよ!! 攻略キャラじゃないの?! 作中の色んなところであんだけフラグ立ててたのに!! 「普段は隠れて撮る側なのに、コスプレ衣装以外で撮られるなんて!」みたいな羞恥プレイは無いの?! ずっと楽しみにしてたのに!

 以上です。

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「やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。」 3→3

 これやな、個人的に「ラノベ」って言って指すラノベ作品は。今期もたくさんのラノベアニメがあったわけだが、これだけはどうしても水が合わなかった。見ていてどんどん気分が悪くなる作品ってのも珍しい。

 ラノベの設定なんて大同小異でどれも「臭いがする」ものだが、この作品もそういう意味では数々の旧作と「同じ」である。典型的な醒めている型の主人公に、何がしたいのかよく分からないヒロイン、画に描いたようなオタクキャラも出てきて、「こういう世界観が今のラノベユーザには受けるんだろ」的な要素は豊富。その上で、この作品が徹底的に辛かったのは、どのキャラクターについても、何を考えてこれまで生きてきたのか、バックグラウンドが全く理解出来なかったこと。いや、結衣やギャル風の子(三浦さんというらしい)あたりはまだ分かる。というか、多分あのギャル風の子が一番理解出来るし、感情移入しやすいキャラだった気がする。残りの連中の気持ち悪さと敵対する関係性にあったのだから、当然といえば当然なのだが。

 やはり最大要因は主人公の比企谷だろうか。この手の「世間を醒めた目で見ている」系の主人公キャラは他にも何体か見てきたはずなのだが、この男の存在価値だけはさっぱり分からない。人嫌いのコミュ障ならそれはそれで構わないから、一番ムカつく形で他人に介入してくるのだけはやめて欲しい。人間はどういう人生を歩んだらこんな迷惑な性格になれるのだろう。一応「回りの無理強いで他人と関係せざるをえない」風にお膳立てはされているわけだが、本当にコイツがモノローグで描いているような人生観を持つ男なのだとしたら、まずはこの時点で唯々諾々と回りに巻き込まれることを拒み、孤立するべきであろう。途中から少しずつ回りとコミュニケーションを取るようになり(というかさせられて?)、次第に描写が「比企谷の捻れた人生観と曲がったコミュニケーションでまた人が救われたぞ」みたいな英雄扱いの空気が出始めるにつれて、もうこの世界は倫理観が全く違う別な星系の話なのかと思えてきた。小学生を肝試しで喧嘩別れさせてドヤ顔してるくだりなんかは、実に胸くそ悪い話だった。これで回りが「あいつ何してやがる、最低だな」と思うなら納得なのだが、何故あのコミュニティはこんな男を輪の中に迎え入れているのだろう。多分みんなして思考が止まっているんだろうなぁ。

 まぁ、文句はまだいくらでも出てくるのだが、何故こんなに嫌悪感を抱くかといえば、多分自分も充分過ぎるくらいにコミュ障だからだ。だからこそ、「こんな訳の分からない事態があるわけないやないか!」という違和感しか生まれない。コミュ障はあんなことしないし、その結果あんなことになるわけがない。お話なのだから別にリアリティなど無くても構わないだろうが、ことさらに本人が自分の性格を卑下するような嘯き方をしているのが、いちいち癪に障るのである。いやぁ、久しぶりにラノベの主人公が大嫌いになった。もちろん、行動原理と因果関係の意味不明さでいうなら由比ヶ浜あたりも同じ。彼女が外界をどのように捉えているのか、視点がぶれまくっていて最後まで性格が分からなかった。まぁ、これを見て面白いと感じる人もたくさんいるようなので、ひょっとしたらコミュ障のコミュニティ(なんじゃそら)も時代とともに様変わりしているのかもしれません。おっさんには辛いことです。

 ま、ラノベの筋立てに抵抗を感じることは多々あるのであくまでその1つでしかないのかもしれないが、今作の場合は画的にもなんだかしょうもない部分が多く、なんだかブレインズベースらしからぬ手の抜き方だった。キャラ絵の癖が強くて動かすのが面倒臭かったんだろうか。まぁ、おかげで途中からは本当に気にせずに済むようになったわけだけども。これで「さくら荘」みたいになまじ画が嫌いじゃないと悩ましいところだったが。

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 チェインバーさんの侠気に思わずもらい泣き、最終話。このアニメの主人公、チェインバーさんだったんだな……。惜しい男を無くしたものだ。

 ストライカーの狂い方は、ある意味非常にシンプルなものだった。どうやらクーゲルは船団形成をはじめた直後にはまだ生存していたようだ。彼がレドと同じようにこの世界のあり方、自分のあり方に悩んだのかどうかは分からないが、あくまで彼も人間だ。おそらくはそこまでトチ狂った希望があったとは思われない。「現状で可能な限り、組織的で効率の良い集団組成を考えよう」くらいのニュアンスだったのではなかろうか。しかし、残念ながら風土病によって彼は志半ばでこの世を去った。残されたのは、考えることを仕事にしているはずだが、考え思い至ることの出来ない機械のみ。ストライカーは、クーゲルの提言を全て「彼女なりに」解釈し、結果的にあの船団を産みだすに至った。別に悪気があったわけではない。あくまでも彼女が産みだされた同盟の倫理観でもってこの世界を睥睨したならば、あまりにも無駄とムラが多すぎたのだ。それを運営しやすいようにまとめるのには宗教という形が一番手っ取り早く、自らが超越的な力で「神」として君臨することが、組織の運営、並びにヒディアーズの殲滅に最も効率が良かったのであろう。どこまで言っても機械は機械。彼女の意志で何かを願ったわけではないのだから、そこに憎しみを求めるのはお門違いというもの。

 しかし、そんな純粋な遂行意識も、やはり場所が変われば単なる圧政になる。地球の人々が求めていたものはストライカーの願うような「思考を放棄した上での安寧」ではなく、自分たちの足で立ち、自分たちの頭で考えて生きていく面倒臭い世界である。効率化を極めた世界で産みだされた機械には決して到達出来ない領域が、地球には存在していた。

 しかし、やはりミライ科学は恐ろしい。そんな不可侵の領域にまで食い込んでしまったマシンキャリバーが1台存在した。レドの「啓発」だけを目的とし、レドと共に悩み、成長した機体、チェインバーである。何が正しいか、などという白黒を付けることは出来ない。人間にだって出来ないのだから、機械に出来るはずがない。しかし、チェインバーにとって、レドの成長こそが全ての結果であり、レドが至った結論が、彼にとっての理想となる。これまで全ての正否判断に同盟の基準、大原則を掲げてきた彼であったが、この度ストライカーの提言に対し、初めて反論を行った。突如漏れ出した「懐疑提言」に、思わず鳥肌全開である。その後のチェインバーの行動は、全てレドのために費やされた。どう考えても機械の領域を超えたような選択も含まれていたような気もするが、多少ぶっ飛んだところは全て「ミライ科学すげぇ!」ということで解決するだろう。最終的にはレドが「啓発を完了させた完成品」であるとの判断をくだし、レドが生きるための世界を残すために、チェインバーは自らの最後の仕事を全うした。もちろん、彼にだって「レドが完成を見たのか」「レドがパイロットとして相応しくないのか」などといった判断は出来るはずがないのだが、彼なりの最善手を機械の言葉で翻訳したがために、あんなツンデレになってしまったのだ。末期の捨て台詞は、きっと彼のAIがフル回転で相応しい語彙を探し求めたのだろう。結局、そこから出てきた一言は、彼もまた、ガルガンティア船団で育ち、立派な乗組員として成長したことを表すものであった。偉大なる戦友に、今一度弔意を表したい。

 さて、そんな主人公チェインバーの活躍は言わずもがなだが、その傍らで、他のキャラクターたちも粛々と最終回の準備を整えていた。レドは戦う決意を固めたし、ピニオンはこの期に及んで男前度数をアップさせるために仲間達を逃がして自分だけは貴い犠牲になる目論見。ただ、野放図なラケージ姐さんのおかげでこれは叶いませんでした。そしてちょっと突飛過ぎる気がしたけど、何故かガルガンティア船団にも搭載されていたミライ兵器、「天のはしご」。リジットさんが責任者としてわざわざ操縦桿を握り、案外迷い無く斉射。多分、ストライカーさえ居なければガルガンティアは放っておいても最強だった気がするぞ。そして、レドを奮い立たせる大事な役目は当然エイミーのものである。光線系の技や実体弾が飛びまくるばけもんどうしの戦場に貧弱な飛行機械単体で突っ込んでくる命知らずぶりであるが、今回メカ戦以外で一番作画に気合いが入っていたのは、滑空するエイミーがレドと顔を合わせて振り返る一連のカットである。流石のメインヒロイン。彼女の一声が無かったらレドはそのままチェインバーと心中していた可能性もあるので、やはり大事なお仕事であった。

 最終的には、異分子となるチェインバー・ストライカーの2体が消滅したことにより、この世界にはただ1人、レドだけが残される結果となった。しかし、彼にはもうチェインバーの支援は必要無い。自分が何故地球に飛ばされてしまったのか、宇宙での戦争は一体どうなっているのか、まだまだ分からないことばかりではあるが、現状を受け入れた彼は、きっとガルガンティアで新しい希望を見つけていくのだろう。「最終回でレドは宇宙に帰ってしまうのか?!」なんて疑問も始まった当初は議論されていたが、この「居残りエンド」が一番お話としてはすっきりするし、ハッピーエンドに見える。是非とも、エイミーたちと末永くお幸せに。

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Thraxi
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声優のこと全般
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関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
大原さやか 桑島法子
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