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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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 行ってみたいな象牙の塔、第6話。「象牙の塔/Ivory Tower(4ED)」に繋がってるわ、魔城ガッデムに繋がってるわ……この町は本当にまともじゃないな。そりゃ、あれだけぶっ壊れても平然としてるのも納得出来るわ。魔女にこんだけ蹂躙された町って、あと見滝原しかしらんわ。

 ヒロイン勢の留まることのない暴虐の数々。もう、ドMにはたまらない展開の作品である。多華宮君はこれまでお姫様扱いだったが、今回は更に王子様にまでなったし、生徒会長になったりお兄ちゃんだったり弟だったり、回りの女の子(一部は野郎)の我が儘で本当に酷い目にあっている。どさくさに紛れて平然と酷い事やってるのが火々里さんってのがまた酷い。彼女はとても良い子だけど、常識という一番大事なパーツが欠けてるせいで、本当に残念ヒロインだ。なおかつ不死身の肉体と無敵の火力まで持ってちゃどうにもならねぇ。獣を2〜3日眠らせる麻酔銃から数分で起き上がったってことを考え合わせると、範馬勇次郎を越えている。やべぇのに惚れられたな、多華宮君。でも、お姉ちゃんプレイとかはドMにはご褒美なんだよなぁ。

 2番手は、どうやらサイコっぷりがかなり深刻らしいことが判明した妹ちゃん。たがが外れてしまったせいでもうどうにもお兄ちゃん愛は止まらず、自分の部屋を壊すくらいはお茶の子。実母に精神的深傷を負わせてもめげずにお兄ちゃん奪還作戦を決行し、結果的には最強の炎の魔女の「敵」にまで。でもまぁ、病的な妹に追いかけ回されるのも一種のご褒美プレイなわけで。その他、この世界はゴリゴリと押しの強い女性ばかりであり、教師陣を使ってまで姫を守ろうとした生徒会長、憧れの姫の体操着で買収されるアスミスボイスの副々会長、事実上最強と言われるけど娘さんにはてんで弱い理事長、娘の心無い一言でぶっ倒れてしまうが、最愛の友達(結婚前提)からの電話で復活するおかーさまなど、なんかもう、病気しかいない。こんな世界じゃ、最強の敵キャラかと思われてたメデューサさんが単なる居候になるのもしょうがない気がする。ウノ楽しいもんね。魔女と猫耳も楽しくプレイ出来るゲーム、それがウノ。たんぽぽちゃん、出番がなくなりそうでなくならない絶妙なポジションがナイス。

 個人的には、来週にまたがる理事長の活躍に期待がマッハ。そうだよな、あの声だからやっぱり最強の魔女になるよな。あるときは「無限の魔女」、あるときは「次元の魔女」、あるときは「逆理の裁者」、またあるときは変身縦笛少女。最強の声ってのは決まってるもんさね。多華宮ママとのカップルなんて、アイリスフィールとセイバーのコンビなんだよな。キャスト的ご褒美度数の高すぎる困った作品だ。

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 リア充爆雷原、第6話。まぁ、あの2人が幸せなら本望だよ。本望だけども……あぁもう。

 修学旅行回。去年は体育祭で大きくお話が動いたわけで、やっぱり学園ラブコメだったらこういうイベントは欠かせない。ここで動かなきゃ男じゃない。でも、動かれれば動かれたでやっぱり壁は殴りたい! そんな葛藤を楽しむニヤニヤもやもやアニメの真骨頂。まー、回りの御学友が囃し立ててた通りに、「遅すぎる」くらいの進展だからねぇ。文句も出ないわな。さっさとせぇや、とお節介ババアの森サマでなくとも思ってしまう状況だ。一つ屋根の下に暮らしてるくせにあれ以上のことが無いっていう時点でな。

 そんなリア充エピソードであるが、実は「メインキャラが回りのクラスメイトたちとがっつり絡む」というのは割と珍しいお話である。2年生限定イベントのため、冒頭では当然凸守、くみんとお別れせねばならず、「しばらく凸守の出番ないのかよ!」と思ったが、そんな心配はあんまり無かった。凸守は凸守で元気だった。状況が状況だけに、くみん先輩との絡みという珍しいコンビなんだけど、マスターがいないからいつも通りのはっちゃけ方ではなく、なんか変な方向に際どかった。普通は修学旅行イベントって言ったら寝床もあるし風呂もあるのでエロいイベントが目白押しになるはずなのだが、一切そんなことが起こらないのが京アニクオリティで、むしろ今回は1人でばたばたしている凸守が一番扇情的だったんじゃないかという気がする。ほんと、一人前のレディなのに恰好に対して無頓着すぎるのよね、あの子。まー、回りに男もいないし、くみん先輩しか見てないなら気にする必要ないんだろうけどさぁ。短いスカートがひらひらしてすごく際どいのよね。もちろん、中は決して見せないわけだけど、窓にぶら下がるカットなんかはギリギリすぎたし、その後の勇太のうちでも椅子に無造作に座るもんだから危なくて危なくて。森サマがいたら「お行儀悪い」って叱ってくれたのかなぁ。

 そして、いつものメンバーから離れた2年生3人組は、それぞれの立ち位置でクラスメイトにいじられる。高校2年生であれだけはっきりカップル成立してたら、旅行中にいじられない方が嘘だろう。おっちゃんも高校時代にそんなことやった記憶があるわ(もちろん、いじる方である)。あと、気付いたら旅行後にくっついてるヤツとかもいたわ。どういうことなのかしら。世の高校生は勇太と六花を見習って健全な男女交際をなさいな。いや、夜中に男子の部屋に忍び込む時点で完全に不健全だけども。

 回りの友達がちょっかいを出しているのを見て、久しぶりに「この世界は本当に優しい世界なのだ」ということを思い出す。六花の中二病にも理解があり、決して悪意を持つ人間がいない、本当に恵まれた世界。男友達は冷やかしながらも楽しそうに接してくれるし、女友達の六花への気遣いはまさに世話焼きババアのそれである。こんだけ回りにサポートされたら……逆に怖じ気づくのも分かるなぁ。「みんなに気にされてるんだ」と思ったら、そりゃ六花は萎縮するかもね。最後のキスシーンは本当に頑張った結果だと思うので、今回は彼女を褒めてあげたい。一応あんなんでも成長してるのよねぇ。あれを見た森サマはもう何も言えなくなるんじゃなかろうか。森サマが回りの人間と絡んでいる光景はこれまで何度かあったけど、なんかもう、どんどん可哀想な方向に転げてるよね。まだ光の精霊が抜けきってないのはどうかと思うし、過去の悪行も大体ばれてるんやないか。「森サマー」じゃなくて「丹生(にぶ)」って呼ばれてるのがせめてもの救い。もう、ここから最終回までは森サマの恋人探しのお話にしたらいいんじゃなかろうか。

 それにしても、この修学旅行って変な日程だよなぁ。最初にサブタイトル見た時はどないやねん、と思ったけど、筑紫島っていうのは九州の旧名なのね。だから色んなところを回ってる。最初に行ったのってどこなんだ? 福岡とか佐賀の関係施設なのかな。その後吉野ヶ里、そして宿泊は鹿児島。まぁ、こんだけ色んなところを回れば観光地もさぞ多かろうが、移動時間だけでけっこう消耗しそうなんだよなぁ。六花たちが住んでるのって関東近郊の設定だっけ? 流石に京都にくるのは定番過ぎるから避けたんだろうけども、何とも独特な修学旅行であった。食べ物も美味しいみたいで何よりである。

 結論:窓に干してある凸守を持ち帰りたい。

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 今年もやってまいりました、年に1度の勝手なお楽しみ、『声優名鑑』の差分チェックです。声グラって別に購読してないんだけど、毎年この2冊だけは買うようにしてます。まぁ、差分チェックは非常に面倒臭い仕事なので、女性編しかやらないんだけどね。もちろん、男性編も大切に保管はしてありますよ。ちなみに、昨年分はリンク参照のこと。

 


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 今回も追加キャラは1体。なかなか増えないし、ネタの中身はキャラが増えないから同じなんだよな……いや、キャラ増えても一緒だけども……。ちなみに、放送中にテロップが出ていたが、「47都道府犬R」のソフトは5月21日発売予定らしい。ちゃんとソフトが出ることが事前に決まっているだけでも、旧作とは扱いが違うよな。ただ、BDで4000円ってことは、間違いなくソフトは1本だけ、収録時間もそんなに長くはない……だろうなぁ。やっぱり1クールで終わるのかな。全然尺足りないやんけ。

 

 

○第13話 「江戸前といえば…」

登場犬:福島、茨城、沖縄、東京(本田貴子)

 旧作ではラスボスポジションに位置していたのが「東京兎」だったわけだが、今回はこのタイミングでさっさと登場。CVは「恰好いいお姉さんといえば」でお馴染みの本田貴子である。東京という最大激戦区から選ばれて野沢雅子の後を受け継いだのは、流石に新人ではなくて大御所であった。ちなみに、前作では唯一の「都」であることから北海道や京都・大阪を無視して特別待遇だった「東京都」であるが、今回ははっきりと「東京犬」と呼ばれており、他の46体と同じ扱いであることが分かる。

 「江戸前寿司」ののれんを出して(道ばたで?)寿司屋をやっている様子の東京犬。ぶらりと顔を出した福島に「何か一つ握ってくれ」と頼まれる。コロコロと転がってきたイガを見て「ウニは好きかい?」とやる気を出すものの、当然ながらそれはウニじゃなくて茨城。うっかり間違っちゃったみたいで「勘弁してくんなっ」と軽い様子。しかし、そんな茨城が「やっぱり江戸前のネタっつったらアナゴじゃね?」と持ち出され、急に歯切れが悪くなる江戸っ子東京犬。隣にいる沖縄を見て「ゴーヤを使ったカリフォルニアロールってのはどうだい?」と話題を逸らすも、福島からは「カリフォルニアロールってゴーヤじゃなくてアボカドだなし」と当たり前の突っ込み。茨城と2人で「穴子が食べたい」と繰り返す。「何いってんだい、オイラ、アナゴじゃなくてウナギだぜ」と必死に食べられたくないアピールをする東京なのである。「蒲焼きもないからね」。

 相変わらず食べられるのを嫌がるこの世界の住人たち。そして、分かっているはずなのに容赦無く「食べたい」という客たち。結局、東京犬はウナギなのかアナゴなのか。まぁ、見た感じはウナギだと思うけどね。犬の癖に「オイラウナギだぜ」って、どういうことやねん(今更)。道ばたで突然寿司屋をやってる意味もよく分からないが、設備が貧相で突如転がってきた食材を調理しようとする姿勢もどうかと思う。いきなり巨大なウニが転がってきたら怖いだろ。

 

 

○第14話 「もうい〜かい?」

登場犬:茨城、兵庫、群馬

 季節ネタか。頭にバケツをかぶってゴロゴロと雪玉を転がしている茨城。通りがかった兵庫に「なにしてるん?」と尋ねられると、「みての通り雪だるまを作ってんだっぺよ」とのこと。器用に前足を使って雪玉を転がしているので、なにげに余裕の二足歩行である。「運動すれば暖まれる」ってことで、兵庫も協力してもう1つの雪玉を作り、無事に雪だるまは完成。「そういえば、あんた今日群馬犬と遊ぶってゆーてへんかったっけ?」と思い出した兵庫。1人で遊んでいる茨城に訝しんでいると、どこからともなく「もうい〜かい?」という声が響いてくる。怯える兵庫を他所に、茨城はしれっと「もういいべ〜」と返事。それを受けて、雪だるまを突き破って爆誕する群馬。「これがほんとの雪だるまだいね〜」と兵庫を驚かすと、兵庫は青い顔でぶっ倒れてしまった。どっきり大成功。末期の兵庫は「えぇネタもってるやん」と漏らすのであった。

 群馬のだるま要素をフィーチャーした(?)お話。取り立てていじるべきポイントもないが、誰もかれもが余裕で二足歩行出来るっていう部分と、自分の身体と同じくらいのサイズもある雪玉を軽々と担ぎあげた兵庫の腕力に感心するお話。雪玉って重いんだけどな。映像的には、雪だるまから群馬が出てくるシーンがわざわざスローになっていて無駄に迫力がある。でも、喜色満面の群馬よりも、驚きで歪んだ兵庫の顔の方が見どころかも。

 

 

○第15話 「ナンバースリーを決めて!」

登場犬:群馬、茨城、栃木、沖縄

 まだやってたんか、いつもの3人でのナンバースリー決定会議。「3人で話してたってらちがあかねぇ」ってことで、「物知り」沖縄犬に相談に来たらしい。「誰がナンバースリーか決めてくれ」と頼まれても、そんなことは決められるわけもない沖縄は「みんなそれぞれにいい所があるさー」と当たり障りのない返事。「争いごとは良くないさー」と平和な沖縄らしい物言いである。しかし、3人はそんな平和な解決では終われない。「ボクらにも名誉と維持がある!」と群馬。「このままでは枕高くして寝られない」と栃木。ジリジリとにじり寄る3人に閉口し、沖縄はそのまま眠り込んでしまう。「やっぱり駄目だ」ってんで、結局いつも通りの口論になってしまう3人を尻目に、沖縄は「困った時は寝るのが一番さ〜」と素知らぬ顔であった。

 はよ決めろよ。どれだけこの3人で引っ張るんだ、っていうネタで、ジャッジ役を振られた沖縄も良い迷惑である。新しい情報はほとんど無いのだが、一応沖縄が「物知りキャラ」として周知されていることが分かった。現時点ではフランス語にちょっと詳しかったくらいだけどな。他の連中がアホ過ぎるだけのような気もする。また、面倒ごとを避けて無難に付き合う賢さも沖縄の武器なのかも。案外したたかなヤツだな。

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 JOJO1部なのか3部なのかはっきりせぇよ、第5話。相変わらずジョジョのパロディは使いやすいようだが、既にその原作がアニメ化されたこのご時世に、アニメ化してパクるのは何が正しいのかよく分からなくなってくるな。「YES! I AM!」ってなんでこんなに出てくるんだろう。「チッチッ」まで含めればそれなりに劇的なシーン……かなぁ。

 ここで新キャラ投入のてこ入れ(?)。これだけのギャグ作品なので、当然出てくるのは変態ばかりである。「四天農」を冠する変態軍団が各クラスに潜んでいるらしいのだが、サブタイトルが「5人の」で、実際作中で紹介されたのが3人で、その上で四天農。もう訳が分からない。なかなか容赦無いカオスである。こうして「学園での変態四天王」なんて設定を見ていると直近に放送されていた某作の「お断りファイブ」と表ランキング勢を思い出しますね。どっちがまともかは……一概には決められないな。双方とも負けず劣らずの飛ばし方で甲乙つけがたい。いや、丙丁つけがたい。一応どっちの作品も「成績は優秀」っていう部分がつながってはいるんだよなぁ。学園もので際だつキャラなんてそんなもんかな。

 まず1人目、B組からは乳酸菌腐女子のバイオ鈴木。「発酵の美少女」ってのはなかなか良いネーミングで、放っておくとかもされそうでなかなか刺激的だ。CVはまさかの大坪由佳。バウムは正直あんまりうまくない娘であったのだが、このバイオ鈴木はかなりいい感じで声のテンションがはまっていた。割と早口でまくし立てる役だけど、良い具合にキンキン声があっていたし、トーンの変化も緩急があった。ぼちぼち自分の声の特性を分かって活かせるようになってきたってことかな。回りを見れば花澤・田村・英美里と大看板ばかりが控えている現場だが、バウムは伸び伸びと仕事が出来たでしょうか。あ、えみりんはゆるゆりファミリーだから大丈夫か。ちなみに、バイオ鈴木絡みの顛末で、継がマジモンのそっち系になりそうだったのが怖いと思いました、まる。

 2人目は、F組からウッドマン林太郎。リーフシールドがくぐれないっぽい名前であるが、見ていて出てくる感想は「最近の檜山はこんなんばっかりやな」というのが第一。「ディーふらぐ」でもなんか変なヒーロー役でちょい出演してたし、この歳になっても全然扱いが変わらんのはすごいと思う。そして、このウッドマンパートが今回のハイライトである。何しろ、耕作が中二の冬までみのりと一緒に風呂に入っていたという事実が判明したのだ。耕作曰く「それまで魚のようなぺったんこだったからなんの感想も無かった」とのことだが、そんなこたぁ関係無い。流石に中学2年生の男女が一緒に風呂に入って何も無いわけが無いだろうがッ。不能か! こりゃもう、ウッドマンを応援するしかないぞ。耕作は死んでいい。確かにみのりはヒロインとしては難ありだが、だからといって一緒に風呂に入っていい道理は無い。最低だ、アイツ。これをチャンスとばかりにみのりがアプローチかけに行ったのもスルーするあたりが最低だ。もう、誰かに薄い本を書いてもらわないかぎりはおさまらない。どこかのサークルさん、お願いします。

 そして3人目は、E組からローズ花園(CV:きーやん)。そういやE組だけなんの略称だか言ってなかったな。どういうクラスなんだろう。上2人は「バイオ」も「ウッド」も仕事を表していたわけだがこの男だけは違っており、「ローズ」は本人の性質を表していた。そして、耕作がその魔の手に落ちた。せっかく女の子がいるから萌えアニメになれるのに、一番盛り上げたのが野郎どうしのキスシーンって……。今週はネタの7割がホモじゃないか!(歓喜しない) ……耕作もすぐに泥水で口をすすげば良かったのにねぇ。ちなみに、耕作が「こいつはみのりにもちょっかいを出していたんだ」と怒ってきたので、「あれ、一応みのりを気遣う気はあるのかな」と思っていたら、そのすぐ後に理由が説明されてがっかりしたものである。でもなぁ、あの学校ならみのりくらいの子はそれなりに声かけられてもおかしくない気はするんだが(実際にF組のアイドルっぽかったし)、そのたびに耕作に自慢しに行くんだろうか。この2人の関係性もほんとに面倒臭ぇな。やっぱり、中二まで一緒に風呂に入ってたせいで倫理観がおかしいんだよ(しつこい)。

 今週の結論:べっきーと良田さんどこ行った。

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 「彼らがやっているのはガンプラバトルではない」、第18話。いや、多分この世界の連中のは全部違うよ。サブタイトルの「ブラッドハウンド」はレナート兄弟が使っていた自走砲の名前であるが、それではここでMagicのクリーチャーである「血の猟犬/Blood Hound(MMQ)」をご覧下さい。がっかりエキスパンションであるマスクスの名に恥じぬ、なかなかの駄目っぷりです。

 流石に決勝ブロックともなると気合いが違う。違い過ぎる。1回戦で番狂わせを達成したレナート兄弟と名人川口の試合は、たっぷりと1話を使って描かれる贅沢仕様。試合会場も、ダークなスナイパーと漆黒の重爆撃機というマッチメイクに相応しい、雨の市街戦で雰囲気抜群。重量感たっぷりに疾走するケンプファー・アメイジングの機体が容赦無く恰好いい。とにかく技術力万歳で、持てる限りの武器を詰め込んだ強キャラというシンプルな名人。それに対し、魔術とも揶揄されるような不可解な戦術を持つジムスナイパーという、どこか地味で不気味なレナート兄弟。実にアダルトな対決であり、レナート兄弟の方はこの試合を「試合」ではなく「戦争」と呼んでいた。彼らがどんな大望を抱いてこの大会に臨み、名人とどんな因縁があったのかはよく分からないまま終わってしまったのだが、結局、どういう対決構図だったのだろうか。

 アニメ的な視点で見ると、今回の試合の立ち位置は非常に明確だ。この試合の目的は「名人の強さと、気高さを示すための試合」である。どうやらレナート兄弟の取ったジオン兵戦術は、スポーツマンシップに則るとやや微妙なラインだった模様。ラルさんの「ガンプラバトルではない」という言葉は当然そういう意味だろう。でも、ぶっちゃけ彼らの戦術があかんのかどうかはよく分からない。確かに「1/144ジオン兵フィギュア」を使うとあんまり「ガンプラバトル」っていう感じではないが、ファンネルやビットの類はOKで人型フィギュアだとあかんのかい、ってのは疑問ではある。いや、あかんことはないのか。レギュレーション違反で失格になってるわけではないしね。多分、名人やラルさんなんかの「ガンプラ好き」からすると、機体の性能ではなくトリックで勝負する部分が「邪道」だと感じるんだろう。まぁ、その辺は個々人の意見の相違だわな。レナート兄弟だって単なる誘導爆弾じゃなくてフィギュアを使ってるあたり、ちゃんとモデラーとしてのこだわりはあると思うんだけどね。

 結局、名人は相手の作戦に翻弄されながらも、ちゃんと「機体をチューンする」ことでピンチを辛くも乗り切り、機転と実力で勝利をもぎ取った。とどめを刺したガトリングの掃射シーンなどはものすげぇど迫力で文句なしの大一番だったわけだが、機体が傷ついちゃったことで名人のプライドにも傷がついた。頂点に君臨する名人だからこそ、もっとスマートに勝たねばならないようだ。面倒なこだわりがあったもんである。予選でボロボロになったセイやフェリーニが聞いたら「全力ならそれでいいじゃん」と反論しそうなところではあるが。まぁ、この完璧主義な敵と決勝で泥臭い試合をするのが楽しいのかもね。

 そんなわけでメインシナリオも着実に進行中だが、その脇でつつがなく紡がれる、「今週の女の子」のコーナー。今回はついにアイラちゃん(改めアイナちゃん)がセイたちに合流し、ダブルデートが実現した。似たもの同士の2人を微笑ましく見守っているもう一組の方も割と似たもの同士に見えるという、爆発して欲しくてしょうがない現場。セイと委員長の「そろそろ僕らも所帯を持とうか」みたいな雰囲気を何とかして欲しい。逆にレイジの本当になんにも思ってない感も何とかしてほしい。アイラちゃんは微妙に気があるっぽいのになー。まぁ、彼女の好意はまず食い物に向けられるのが先なんだろうけども。お嬢さん、中華もお好きですか。いいですな。なお、復帰1戦目となったマオは惨敗した模様。このエロガキ、割と節操なかった。ミサキさんも「早すぎるわ!」って言ってたってことは、「しばらくしたらOK」ってことやで。今はエマさんの映像でも見て我慢しておきなさいね。

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 今年もまた、1つの歴史が幕を下ろしました。1年間のお疲れ様、戦隊ヒーローの最終回には、独自の寂しさと、「また1つ歳を取ったのか……」という絶望感が付きまといますね。これでリアルタイム視聴が達成出来た戦隊は3本目とまだ多くはないのだが、必死に追いかけているので実際に完走した戦隊はこれで21作目になった。よし、半分越えた。もう一頑張りやな。「戦隊なんて、週に何本も一気に見るもんじゃねぇよ」って言われたんだけど、まぁ、そこはそれさね。

 結論から先に行ってしまえば、1年間たっぷりと楽しませてもらってかなり満足したキョウリュウジャー。ギャグに寄せたテイストだったので中盤は非常に気楽に見られたが、終盤の締め方はかなりシリアスな方向に振れて、一番最初に思っていた「ガオレンジャー」にやっぱり近かった気がする。「ガオ」との類似点をあげていくと、パワーアニマルと獣電竜の立ち位置が非常に似通っていたこと、メンバーのノリがかなりお気楽であること、敵組織も横の繋がりを大事にしてコミカルであったこと。あとは追加戦士が敵側から登場するあたりも似てるかな。もちろん、他の戦隊も色々似てるところを取り出せばきりが無いのだから「何に似てる」という意味はあまりないのだが、全体を通した総評的に近いのは「ガオ」だ、というのが個人的な印象なのである。ガオレンジャーとの違いで一番嬉しかったのは、敵側から最終的に離反・改心したキャラが出てくれたところかな。あれだけ愛らしかったツエツエとヤバイバは結局敵としてのスタンスを貫き通してしまったからねぇ。キャンデリラ様の最終回の活躍はお見事でしたよ。

 どうしても最終回の印象が強くなってしまうのは仕方ないところだが、実はラスト1話だけを見ると個人的にはあんまり好きな終わり方じゃないんですよ。デーボスがショボかった、というのもそうなんだけど、最終的にキングが1人で片付けちゃったでしょう。もちろん「その背中を預けられる仲間がいて、みんなの力があったから勝てた」ということは強調しているのだが、実際に戦ったのがレッド1人だけ、というのは最終決戦のエピソードとしてちょっと残念。やっぱり5人or6人全員に活躍の場が欲しかったなぁ、と。ただ、それは1話だけ切り取った場合の話で、今作はラスト3話全部込みでの最終回だからね。先週既に素顔名乗りをやってしまったのだから、文句を言うのも無粋ってもの。その他では特にアイガロン、ドゴルドの最期が非常に印象的で、そのあたりも含めて敵側の見せ方がとても良かった。アイガロンなんて最初の非道な行いがあるからどれだけ改心したって許せないだろう、と思っていたのに、あの散り様を見せられたらイアン同様に納得するしかないんだよ。「悲しみの戦騎」のエピソードがやっぱり一番泣けるってのは憎らしくて良い。ドゴルドさんも、うっちーとのコンビネーションで最期を飾るあたりが本当にそつのない脚本で、1つ1つのバトル、個々のキャラの絡みが全て綺麗に収まるのがお見事だった。イアンとアイガロン、ドゴルドとうっち−、そしてソウジはトリンとの繋がり、もっさんはキャンデリラだ。残るキングとアミィがどうなるのか、と思っていたら、最終回が完全に2人の世界。流石に戦隊ヒーローでそこまで完全にラブしちゃうのもどやねん、と思ったけども……まぁ、落としどころとしてはあの二人をくっつけるのが一番手っ取り早いからなぁ。弥生ちゃんがあまりにも可哀想なんだけども、そこでドロドロして第2のジェットマンにしてしまうわけにもいかんし。キングとアミィの破天荒なカップリングが一番しっくりくるんだよね。「キング1人のカリスマで強引に引っ張る戦隊」っていうデザインは、奇しくも同年放送のドキプリに似てたような気もするな。

 全体的なシナリオ展開は、本当に無駄が無くて、キャラの1人1人が活きたのはお見事だ。その他、戦隊シリーズとしてのエポックメイキングなところは、やはり「10人戦隊」という無茶な設定をきちんと消化したところが一番の手柄だろうか。スピリットレンジャーっていう設定がうまくて、8人目以降のメンバーは「そこまで前面に押し出さずとも不自然じゃない追加戦士」という独特の立ち位置を守った。更には4人ものメンバーが作中で世代交代をするという挑戦的な試みも行われており、延べ人数で言うと14人もの人間が変身した壮絶な戦隊ファミリーである。まー、流石に2代目グレーは無理があるだろ、とは思ったけども。「1作で2人の戦隊メンバーを2役でやった」というのも史上初かなぁ? ボウケンシルバーにお疲れ様。

 そしてなんと言っても、声優オタにはたまらない中の人の優遇っぷりも目を引くポイントだ。戦隊シリーズは割と中の人で遊ぶことも多いのだが、今作は戸松の大活躍に加えて、ほぼ敵側キャストが顔出し総出演しているのが嬉しい。トリンの中の人も出てたし、本当にキャストの垣根の低い作品。最終回のダンスで菅生さんにまで踊らせてたのがすげぇよ。あんなお仕事して下さって、本当にありがとうございます。もう、どうせだったらデーボス役の大川さんにも踊ってもらえば良かったのに。

 とにかく、好きか嫌いかで言えば間違いなく大好きだった戦隊でした。来週からアミィのおみ足やのっさんの親父ギャグ、うっちーの困り顔が見られなくなるのはやっぱり寂しい。でもまぁ、次があるのが戦隊だから。シリーズ38作目は、話題騒然のトッキュウジャー。ブレイブからイマジネーションへ。さて、どんな奴らが飛び出すやらね……。

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 間に入るCMで劇場版BDの映像が見えるとちょっと切なくなる第5話。劇場版の画は良さそうなんだよなぁ。ほんと、何話になっても安定しないのがなぁ……。

 今回はなんと小俣真一によるコンテ回。なのだけど、氏の妙味を味わおうにもどうにも画の崩れの方が先に出てしまうのでなかなか入り込みにくいのが非常に勿体ない。これまでに比べるとまだいい方なのかもしれないけど、やっぱりモブ寄りのキャラになるとすぐに崩れてしまうのだよなぁ。あのブラックロックシューターを作ってくれたOrdetはどこへいってしまったんや。

 まぁ、画のへなへな感について毎週愚痴っても仕方ない。今回はいよいよ動き出したライバル(?)、I−1との対決を描いたエピソード。もちろん、「対決」とは言っても誰が見ても分かる通りに格が違い過ぎるため、正確に言うなら「完膚無きまでに打ちのめされる」回ということになる。ここまでレベルが違えば、負けた方もあんまり悔しくはないけどね。I−1というグループは、現代でいうならAKBみたいな「勝ち組アイドル」の象徴。もしAKBが仙台公演に来て、それを見て地方アイドルの駆け出しが「勝ってやる」なんて言ってたらそれこそお笑いぐさである。あくまでも目標としての「ライバル」であるが、そこに負けること自体には、今作のテーマ的にあまり大きな意味は無い。どちらかといえば、中心となっている島田真夢のごたごたを処理するエピソードとしての性格の方が色濃いだろう。

 「アイドル崩れ」としてWUGに参加している真夢。彼女の下へ、わざわざI−1メンバーの1人が訪れ、すげぇ嫌味なことを言い捨てていった。「戻ってくるのは勝手だが、迷惑を受けた人間がいることだけは覚えておけ」って、わざわざ会いに来てまでいいにくるのはどんだけ粘着質なんだ。確かに、立場の確立したアイドルグループから誰かが抜けるとなるとそれなりにスキャンダルだし、グループ内でも何かとギスギスしそうであるが、彼女らの場合はそんな脱退を乗り越えて現時点で成功してるんだから別にいいと思うんだけどね。よっぽど真夢に固執する理由があるんだろうか。そのあたりは劇場版も見てないのでちょっと想像がつかない。真夢が過去にセンターに位置していて、彼女が抜けることで大打撃を受けたとかいう事実もないよな。I−1候補生のトレーニング現場を見る限り、彼女たちの中ではアイドル活動は戦争であり、生存競争だ。もう、レッスンスタジオっていうかアイドルブロイラーみたいなところだ。そこから1人転げ落ちていったのだから、残った連中は貪欲に感謝してもいいくらいだと思うのだが……割り切れない何かがあったんだろうなぁ。

 そして、そんな真夢が参加しているWUGは、当然のようにライブで客を呼ぶのに失敗した。あのサイズのステージであの客数ではちょっと寂しいのだが、ステージパフォーマンスを見ると、そりゃ仕方ないか、って思えてくる。本当に「地方アイドルの駆け出し」なんだよな。「これからがんばろう」と克己するお話だとは分かっちゃいるが、流石にあのクオリティのライブで板に上げるのはちょっとプロ意識に欠ける。熱血重視の物語なら、ライブ後にもっと落ち込んでもいいレベルの出来。あの会場にいた熱心なファンはどうか知らないが、少なくともテレビの前で見てる人間は「頑張ってくれ!」と応援するよりも「もっとしっかりやれや」と思ってしまう。でも、ひょっとしたら本当の駆け出しなんてこのくらいがリアルなもんなのかな……失敗の原因は多々あるだろうが、先輩ユニットからは「距離感」の問題を出されていた。仲間内のギクシャク感。やっぱりまずは実践的な練習より、グループ内での呼吸の合わせ方なのかね。後はひたすら慣れること。こればっかりは数をこなさないとどうにもならん。どの程度の覚悟で1つ1つのステージに挑めるかで、今後の成長度合いも変わってくるだろう。真夢が気持ちを新たにしたことで、今後の進展があるものと期待したい。まぁ、社長がまた胡散臭いのに捕まってたけども……。

 今週も色々と沈む話題の多い本作だが、個人的に勝手な盛り上がりポイントは、先輩ユニットが練習を見て苦言を呈するシーン。何せ戸松・花澤という当代きっての舞台数をこなす芸人、違う、アイドルからの助言ですからね。sphereRO-KYU-BUも、ちゃんと喧嘩してる? sphereは割としてそう(してそう)。

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 ハーさんの男一匹晴れ舞台、第90話。冒頭からしばらくは色々と茶化そうと思ってたんだけど、どんどん恰好良くなってきてしまい、最終的にはいじるのが申し訳なくなった。これまでために溜めてきた大舞台への挑戦権、見事に実ったあっぱれな花道である。

 思えば、黄金聖闘士というのも不思議なスタンスである。88(+α)ある聖衣の中でも最強の12の聖衣。それを着られるものはアテナに選ばれた真の聖闘士のみであり、この世界では最大の名誉である。しかし、この「聖闘士星矢」の世界も時を重ねて、いつしか黄金聖衣の価値も下落をはじめる。バトル漫画の常であるインフレの影響がもちろん大きいわけだが、それ以外にも、「なんでお前が黄金聖衣着られるの?」みたいな間違った連中が現れてしまったためだ。古くはあじゃぱーデスマスク。ただし、彼は「聖衣に見放される」という結末を迎えたために、なんとか黄金聖衣の矜恃は守っている。他にも変な奴らはちらほら見受けられたが、まぁ、それなりの理由があったり、なかったり。そして世界は「Ω」に入り、黄金聖闘士が完全なる逆賊として現れてしまった時点でその価値は底値を更新する。変態としか思えない蟹座、どう背伸びしても白銀レベルがいいところの蠍座、確実に「悪」以外の要素が見あたらない魚座、そしてついに呪いの聖衣とまで言われるようになってしまった水瓶座。黄金聖衣業界もさんざんな風評被害に悩まされる。

 そんなΩの時流の中で、何とも微妙な立ち位置だったのが、牡牛座だった。確かに彼は矜恃を守っていた。元々タウラスの聖闘士の持つ特性は豪放磊落。分かりやすい獅子座のような気高さとはちょっと毛色が違うが、そこには正面から戦闘を楽しむ器の大きさと、その中に見え隠れする気高さを併せ持つ。過去の牡牛座は誰もが「牡牛」の名を頂くのに充分な人物だったといえるだろう。しかして、この世界の牡牛座であるハービンジャーはどうだったか。正直、今までの彼は合格水準に達してたとは言い難かった。唯一のまともなバトルは昨年の光牙戦のみだが、ただひたすら「骨が折りたい、心が折りたい」と叫び続ける壊し屋は、迫力こそあったものの、そこに気高さは欠けていた。正面から戦って若者の強さを認めるおおらかさこそあったものの、大望を抱くだけの器の大きさを見せることはなく、気まぐれな喧嘩屋のイメージは払拭していなかっただろう。そんな彼が、突如アテナの聖衣を任されることになり、その守護のせいでこれまでガリア・ハイペリオンといった強豪との戦闘にすら参加させてもらえない始末。残された敵はタイタンのみとなってしまい、世間ではいつしか、こんなハービンジャーを「噛ませ牛」と揶揄することさえも。しかしそれもしょうがない。何しろ、タイタンはパラス軍最強の男なのだ。黄金聖闘士3人がかりでも聖剣しか折れなかったハイペリオンすら凌駕する(とおぼしき)男に、単なる喧嘩屋が挑んで勝てる道理などない。誰もがそう考えるのは仕方ないことだ。「ハービンジャーは負ける」。これが世間の当然の認識だった。

 そして今回、Aパートでは実際に予想通りの展開が続いた。猪突猛進、「闘牛の牛のよう」とタイタンに馬鹿にされたハービンジャーは、いつものように悪ぶった様子で突っ込むだけ。今更タイタンが黄金聖闘士たった1人に臆するはずもなく、黄金聖衣は容易く砕かれ、天神創世剣で紙のように切り裂かれた。「ゴミための虫けら」では、神にも並び立つタイタンに一人で挑むなど無謀過ぎたのである。しかし、ハービンジャーはそれだけで終わる男ではなかった。圧倒的な実力差を見せつけられてなお、彼は立ち上がる。タイタンの持った疑念は、実は視聴者サイドと同じものだ。「何故立ち上がる?」と。「守るものもない、戦士たる誇りもないお前が、何故そうまでして戦う」と。

 その答えは、「怒り」であったという。「何故奪う」と問いかけるハービンジャー。彼は、パラスの非道を、最も当たり前の視座から問いただしていた。事ここに及んで、神と神の対決、愛のあり方など、ややこしい事態が紛糾する中で、彼の胸中にあるのは実にシンプルな反感、「何故奪う」。彼を奮い立たせていたのは、「怒り」を発端とした義侠心。罪もない人々を苦しめ、守るために生きた仲間達を亡き者としてきた暴虐に対するものである。神の意志も、神の愛も関係無く、ただ人が虐げられることに対するものである。ただの荒くれ者だと思われていたハービンジャーだったが、その目で見てきた仲間達の戦いの中で、彼も様々なものを受け取っていたのである。そんな彼の訴えに、誰が異論を挟むことが出来るだろう。純粋な怒りは力となり、たった1人で天神創世剣をへし折るまでに至った。「アテナ・エクスクラメーションでようやく天地崩滅斬を折れたのに、1人で聖剣壊せるのか!」と驚く部分はあるが、彼の激情を目にした後ならば、その信念にもなんだか納得出来る気がする。この長い戦いの中で、彼は黄金聖闘士として、立派に成長していたのである。その猛々しい勇姿には涙を禁じ得ない。

 最大の見せ場で、片角の折れたメットを取り出したハービンジャー。今までどこに持っていたのか、なんて疑問はあるものの、最大最強の一撃を放つための「牡牛座」としての見せ方はけれん味たっぷり。問答無用のグレートホーンを放ち、相手の武器をへし折り、ギリギリで踏みとどまってアテナの聖衣を守りきった。彼の生き様の全てがあの一瞬に凝縮され、それが見られただけでも今週はなんの文句も無い。黄金聖闘士という立場が危うかった本作の中で、最後の最後に、立派に「黄金聖闘士らしさ」を見せつけてくれた彼の大活躍に感謝したい。そして、彼が実にシンプルな「正義」の姿勢を打ち出し、それをアテナと共有出来たことにより、次週に続く「女神の戦い」の動機付けも補強されることになった。冒頭、1人テラスに立つパラスに忍び寄るエウロパ。彼の陽動によって、パラスはアテナを殺すことを決意する。一見するとこのシーンはエウロパが「我が神」の陰謀によってパラスを焚き付けたように見えるが、別にエウロパがおらずとも、パラスはどこかで彼女の抱える自己矛盾と向き合う必要はあった。「愛しているが故に殺す」という結論も、おそらくは不可避のものだったのだろう。この「殺すほどの愛」という純粋なエゴイズムを、ハービンジャーは真っ向から否定し、タイタンをたじろがせたのである。ハービンジャーを形成するに至った「真の愛」であるアテナと、「悩める愛」を抱え続けるパラスという対決図式をはっきりさせた上で、次週の女神対決がすんなりとはじめられる。何ともそつのない脚本ではないか。

 非常に気骨のある、よいエピソードだったわけだが、最終的に水入りの形でハービンジャーとタイタンが双方生き残ったのは意外であった。ハーさんは深傷を負っているが、まだ戦えないという状態でもなさそうだし、ひょっとしたらここからもう1段階の活躍があるのかもしれない。となると、割とアテナ側にも戦力は残されてるんだよな。星矢がパラス・タイタン戦である程度消耗する流れになれば、後は「あのお方」との最終決戦が青銅勢のお仕事ということになるのか。……今の流れだとタイタンと共闘する流れもなくはないけど……それだとちょっと強すぎるかなぁ。

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