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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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○「俺の妹がこんなに可愛いわけがない。」 5

 さて始まりました、「俺の幼なじみはとにかく可愛い」。もう、1期のときからそれしかないし。ホントにね、麻奈美さんさえいればいいのに、なんか色々と余計なおまけがついていて、何故かおまけの方がメインみたいに扱われてるのが釈然としない作品です。しかも、漏れ聞こえてくる噂だとどうにも田村麻奈美さんはここからあまりいいポジションじゃないみたいです。駄目だよね、主人公をそんなに虐げる作品は。脇役はどっか行けばいいのに。

 というわけで、麻奈美さんが出る時のみ特別ボーナス、それ以外はダラダラと見る形になりますが、一応2期目だし、1期放送後のTrue routeと称した特別編なんかもあったので、ストーリーは進んでいるのでバックグラウンドもちゃんと出来てるはず。……その割に京介と桐乃の関係性って進んでないようにも見えるけども。いや、進んでも困るな。少なくとも1話を見た時点だと、桐乃が更に「単なる嫌な奴」になっていたような気もするが……これが受ける人には受けるんだろう。その感覚は分からなくもないんだ。本当に不愉快になるほどに振り回されるのが快感な人もいるだろうしなぁ。ある意味ツンデレとしては正しいのかもしれないが……僕はいいです。麻奈美さんがいるから。今回も1クールあるわけだから、そのうち何話か麻奈美さんに割いてくれれば我慢しようと思います。優先順位としては麻奈美さん>>>あやせ≧瀬菜。瀬菜はまだ出てきて日が浅いけど、こういうタッチの伊瀬茉莉也ボイスって貴重な気がするので、割と好みだったりする。メイン2人にいまいちときめかないので、多分この作品を楽しむにはハードルが高いとは思うのだけども。

 結局「どのヒロインがいいか」の話しかしてない気がするけど作画とか作劇がほとんどブレないから、結局「どういう方向に萌えを先鋭化させるか」が勝負の作品になるんだよね。だったらやっぱりヒロインを追いかける目線で見るのが一番正しい。たとえむなしい行為でも、僕はそう思うのです。そうやって身も世もなく楽しめるようになるなら、案外良いアニメなのかもしれないと思う。

 でも開始2秒で「えろーい」って言えるエロゲーっておかしくないか?


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○「ハヤテのごとく! Cuties」 4

 気付けば4期とか。すげぇのは間違いない。なにしろ他の作品(ひだまりとか、ゼロの使い魔とか)とは訳が違い、この作品の場合は1期目が4クール、2期目が2クールだったのだ。今期は1クールなので、3期と併せてトータルでまる2年もの間放送し続けたことになる。深夜アニメジャンルでのこれは間違いなく快挙だろう(まぁ、1期1年間は朝番組だったわけだが)。

 ただ、その4期の蓄積がそのままプラスに転じていれば良いのだが、残念ながらそうでもないのがこの作品。ま、私がファンでもなんでもないせいなのかもしれないが、1期2期までの繋がりが3期では一切無くなっており、今回はその3期の続き(?)としての続編。シリーズ物として一本の縦軸があった3期とは違い、今期はタイトル「Cuties」が示す通り、1話で1人のヒロインを掘りさげるというオムニバスになっているらしい。正直言うと、オムニバスの方がありがたい部分はある。3期はシリアスをがんばっちゃったものだから、最終的に「別にこれハヤテじゃなくてもよくね?」という感想しか出てこず、あまり盛り上がらなかった。今期は完全にハーレム状態となったアパートを中心に、シリアスに寄らないギャグ中心の作劇になるだろうから、少なくとも3期の終盤よりは見ていて退屈しないものになりそうである。

 とはいえ、やっぱり3期のデザインはあまり好みじゃなくて、1期の川口版、2期の岩崎版が好みだった身としては、どうも集中できないのは厳しい。好みの問題だけじゃなくて、あんまりギャグとしての勢いの付け方とか、キャラの可愛らしさの見せ方とかが上手くない気がするんだよね。あれだけヒロイン勢が出ているのにピンと来ないし、1期2期で可愛かったはずのヒナギクやナギもなんか微妙だ。ヒナギクはまだメインヒロインオーラを出しているからいいとして、ナギなんて本当に単なるわがまま娘だ。これから先、1人1人スポットが当たるときにこのイメージを改善出来るのだろうか。多分、この絵だと無理な気がする。まぁ、俺がキャラクターについての関係性とかさっぱり分かってないっていうのも問題だと思うけどさ。だって、原作読む気にはならないし、「そうだ、キャラクターだけでも把握するためにwikiでも調べてみよう」って思ったら、「ハヤテのごとく!」→「登場人物」→「三千院ナギ」って3段階も階層化されてるんだぜ。心も折れるわ。どんだけこの漫画のためにwikiの容量使ってるんだよ。

 一応、良い点はフォローしておくと、やっぱり1話区切りなので視聴後にもやもやは残らず、良かれ悪しかれすっきりしているのは美点。印象が薄い回はそのまま忘れてしまいそうだが、もしここから面白いエピソードが出てくれば、区切りが分かりやすいので1つ1つのネタまわしに苦労はしないだろう。また、オープニングをヒナギクが歌ってるのも個人的には嬉しい。2期のときの「本日、満開ワタシ色!」は好きだったのです。御前が楽しそうにしているのは何より。放送前の特番でNG出してる御前が凄く良かった。


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○「ゆゆ式」 4

 あれやな、きららやな。それ以上に何を言えばいいのかさっぱりですわ。かつて無いほどにユルくて、メインの3人に百合要素あり。「ユルい百合という意味のゆるゆりというのはどうかな?!」でもこれを見た後だとゆるゆりの方が圧倒的に緩くないよな。ネタは割と勢いがあったし、変態性も割とガチだったし。全く同じようにるみるみが津田ちゃんのことを「ゆい」って呼んでるアニメでも全然違う。それにしても「ゆい」って名前の子が最近やたら多いな。

 いわゆる日常系。「みかみこまたのゆゆしき!」っていう文字列はまんがタイムのCMで嫌と言うほど聞いてきたが、実際に作品を見るのはこれが初めてである。日常系に対する敷居は低い方だが、これは果たしてどうかなぁ。「Aちゃんねる」はあんまり好かんかったのだが、今作はあれに空気が一番近い気がする。いや、あれよりもメリハリに乏しい。このユルさがくせになればひょっとしたら価値を見出せるのかもしれないが、1話目時点では「ちょっとキツい」としか思えなかった。そりゃね、前クールで「女子高生4コマ」アニメっつったら「あいまいみー」だったわけで、クルーンの登板後に星野伸之がマウンドに上がったようなもんだから。そりゃ打てるわけもない。もう少し目が慣れてから考えることにする。

 でもなぁ、あんまり興味を惹く要素が無いのも事実なんだよなぁ。監督が誰なのかさっぱり分からない人だし、脚本は私が苦手としている数少ない脚本家の1人高橋ナツコである。制作スタジオもピンと来ない名前だし、ここから何か大きな収穫があるかといえば、多分答えはNOだ。いや、そもそもこの手のアニメで大きな収穫を期待する方がおかしいけども。別に「あっちこっち」だって嫌いじゃなかったんですよ。何とかそのレベルにまで到達すればいいけども。

 中の人的には「結衣+ちなつ」コンビに加えての種田梨沙。津田ちゃんはこのポジションしか回ってこないよな。るみるみがかっ飛ばしてくれれば何かが目覚める可能性はあるが、この急速だと「直球表題」の10分強にはとても勝てないと思われる。「なんなん?」


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○「翠星のガルガンティア」 6

 今期2本目のロボ作品。宇宙作品のくくりでいうならヤマトも加えて3つ目だ。今期は更にもう1作品控えているので、やたらロボットの多いシーズンである。去年はやたら少女漫画のシーズンとかもあったし、こういう傾向って被るものなんだろうか。まぁ、年中無休で「やたらラノベと日常ものが多い」国ですけどね。

 さておき、制作はI.G.、監督にはギアスなどで長年サポート役を続けてきた  村田和也がクレジットされている。かなり本気のメカ戦闘に期待がかかる体制である。脚本が虚淵というのが吉と出るか凶と出るかは分からないが、なかなか見慣れないジャンルだし、ハナハル絵ということもあるので雰囲気は初回では想像出来ない方向になっている。相変わらずのハイブリッドっぷりから何が飛び出して来るかは今から楽しみだ。1話目では、導入となる「巻き込まれ」の顛末が描かれているが、素直に面白そうだと思えた。

 まず、冒頭屋良さんのナレーションから幕を開ける宇宙大戦争。なにやら凄いことが起こってはいるが、正直、何が起こっているかまでは細かく理解出来なかったのは善し悪しである。バジュラのような異形のエイリアンを前にして、人類はコールドスリープによる人海戦術をとり、秘蔵の新兵器で一気に片を付けようと挑みかかった。これまでにない労力をかけたおかげでいいところまでは行ったようだが、相手の戦力はまだまだ想像を超えており、結局主人公を含む大隊は敗走。隊長の命は犠牲となり、ワープ的なものを使って帰還しようとした主人公機も、ギリギリでバジュラに取り付かれてしまい、ワープの次元断層的な何かに引き込まれてしまったという。

 うむ、専門用語は分からないが、分かる言葉で説明すれば状況は理解出来る。分からなかったのは「どういう兵器で何をしようして、どういう風に失敗したのか」という部分だけである。で、最初はそういう部分が分からんのはいかんでしょ、と思っていたのだが、後半の展開を見てそれもやむなしと理解した。何しろ、我々の理解が及ぶ範囲、つまり現代科学が及んでいるのは、主人公が飛ばされた「地球」の文化レベル程度なのだから。あのガレージの中で「原始人」たちが必死に主人公機をぶっ壊そうと四苦八苦していたように、我々も冒頭の宇宙シーンで主人公達がやっていたことは理解出来るはずがないのである。「分からない戦争」をたっぷり尺を取って見せつけることで、その後に待ち受けていた主人公と原始人たちの異文化遭遇の衝撃がより分かりやすいものになったのである。

 あとはまぁ、女の子のおしりが可愛いアニメになった。流石のハナハル絵、野郎もそれなりだがやっぱり女の子がぴちぴちする。メインヒロインになりそうなひーちゃんボイスの娘のつやつや感は実に良い。それまでが無機質な宇宙での孤独な戦いだっただけに、突然人に触れての泥臭い空気は、やっぱり生きてる実感があった方が気持ち良い。全体的にむちむちぎみのキャラが多いので、そこは良いと思いました。異文化接触のあり方も割と丁寧に描かれており、言語はわからねーし、お互いの意図は読み取れないし、色々と大変。主人公機(CV杉田)のおかげでボチボチ言語での意思疎通は可能になるだろうが、しばらくは主人公の受難も続きそう。地球が今どういう状態なのかとか、結局あのバジュラたちは何だったのかとか、まだまだ分からないことが多いので今後の展開は全く読めないが、少し新鮮な気持ちで見られる作品にはなりそうである。ハナハル絵のキャラが見やすいだけじゃなくて、背景のメリハリもあって凄く情感が出てるのがお気に入り。地球は空があって海があってまさに「翠星」ってな感じなのだが、主人公が逃げ惑っていた工場の錆び臭い雰囲気が対照的に際だっていたのが良いです。

 絵も悪くないし、話の引き込み方もそれなり。あとは中の人さえ揃えば完璧。宇宙連合の連中はしばらくお預けだろうから、地球上のキャラだけで見ていくと、まず主人公は石川界人という新人さんのようであるが、そうとは思わせないだけの下地があるので感心。この子はまだ若いのだが、所属は安定のプロフィットである。プロフィットの若手発掘ヒット率が半端じゃないな。そして、メインヒロインは安定の金元寿子だし、サポートにはこにやんや御前で固めている。そしてこちらのロボットものにも安定のさぁや出現。今期は宇宙が絡むロボット戦で2つともサポート役やってます。なんかもう、それだけでもいいや。


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「イクシオンサーガ DT」 5→5

 今期最後に感想を書くのがこれってどうなのよ(一応「直球表題」は残ってるけども……)。でもまぁ、半年間楽しませてもらいましたよ。監督が最後の提クレ横で書いてた通り、あと半年やってもらっても全然構わないくらいに。

 結局、「もっとずっと高松&大和屋作品」という以外に表現のしようもないアニメ。何から何まで全ておふざけで構成されており、一度たりともその手を休めることはなかった。考えてみりゃ、こんなくだらない(褒め言葉)ギャグで、飽きもせずに延々半年やり続けるのってけっこう大変だ。「銀魂」なんかは原作があってそれを使っているのだから労力は少なかろうが、こっちは完全にアニメオリジナルである。よくやりきったものだと心底感心する。別の言い方をすると、心底アホだと思う。企画とか脚本会議とか、楽しかっただろうなぁ。あと、多分アフレコ現場も楽しかっただろうなぁ。

 何が凄いって、基本的に無駄になったキャラがいないってところ。メインとなる紺ご一行とインコグニートご一行は、全員方向性の違う馬鹿なのにそれぞれに個別エピソードで活き活きしており、最後の最後まで1人たりとも自己主張をおろそかにしなかった。持ちネタも大して多くなくて、ギュスターヴなんか単に延々「キャバクラ」って言ってただけなのだか、それでも何となくキャラが立ってる気がするのだ。良いタイミングであの酒場回とか入ってるし、存在感が薄くなりそうでならない。この持続力が凄い。あとはゲームやアニメのお約束を紺がいじり、世界がいじるというのがメインボディなわけだが、気付けばちゃんと紺が最後に英雄譚としてそれなりの格好を付けているのもすごい。最終回だけ見れば、割といい話な気がしてくるのだから不思議なもんである。やっぱりエレクさんが完治したのが大きいよなぁ。あのままEDで世界が終わってたら、本当に不憫でしかたなかったもんなぁ。

 あとは特に書くこと無いです。しいて1つだけ結論を書くなら、「やっぱり福山潤はすごいよな」。これを見ればイクシオンサーガがやりたく…………なるか?


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○「フォトカノ」 5

 懐かしい雰囲気だネー。キミキス、アマガミ、そしてここへ。ゲームに興味が無いので中身は全く知らないが、つまりそういう流れの作品ということらしい。ま、CGモデルバリバリの画面ばかりが出てくるので前2作とは似て非なるものになっているようだが、アニメにすればどうしたってコンセプトは似てくるからね。

 非常に分かりやすいギャルゲ設定で、今回はそのメインテーマに「写真」を据えている。ゲームでは実際に写真を撮ることを目標にしているが、アニメの場合にはそういう楽しみ方はできないので、写真というツールを使ってどのように女の子といちゃいちゃしていくか、という部分が焦点になるだろう。基本的に大勢のヒロインからルート分岐させていく形だろうから、最終的にどういうルートになるのか、というのも1つの焦点になるだろう。今回は1話目でほぼ全てのヒロインを出し切っており、更に個々のヒロインとの接触もちゃんと描いている。ということはシナリオは一本道ということになるはずだが……さて、どうなるのだろうね。ファンからしたらあの「キミキスの悲劇」は繰り返して欲しくないと思うのだが……だからといってアマガミ形式にするにはまだ土壌が整っていないのか。見た感じだと幼なじみヒロインがメインのようなので、やっぱりそこに収束する設定になるのかなぁ。

 基本設定は分かりやすいし、お話自体も割と入り込みやすくて悪くない。主人公にカメラが与えられた、という切り出し方は物語が進み始める1つ目の刺激として分かりやすいし、そこで初めて写真部に入り、カメラを通じてヒロイン勢とコミュニケーションを取るというのも、無難な設定である。どう考えても校内でカメラを構えてうろうろしてる奴は不審者だが、写真部という大義名分が出来れば一応理屈は通るし、元々カメラってのはコミュニケーションツールとして有用なのだから、(下心なしで)振りかざせれば武器になるのは道理。あとはこのままの主人公の性格を維持しながら、どこまでエロに転じていくかだ。正直言うと、この設定ならあんまり露骨なエロも必要無い気もするんだけどね。「女子高生が写真を撮られる」ていうシチュエーションだけでもそれなりに雰囲気が出てるわけだし。安易なラッキースケベとかにするよりも、もっと「写真部らしさ」を見せてくれると個性が出るんじゃなかろうか。まぁ、既に今回登場した写真部の設定の時点でその辺は怪しいけどさ。

 あとはなんと言っても個々のヒロインがどの程度魅力的か、という話になってくる。既に1話で一気に女の子が登場したわけだが、登場のタイミングやきっかけはそこまで無理矢理詰め込んでる感じもしないので、割と自然に認識出来る。各キャラのパート分けは相変わらずアマガミキミキス設定だから「いつもの奴やな」という感じだが、一応「写真が撮りやすそう」な配置にはなっているだろうか。何よりも、これ以上無いくらいに高カロリーなキャスト陣のおかげで、もうお腹いっぱいである。かな恵ちゃんを筆頭にして、沢城・中原・千和・ミズハス・ひーちゃん、伊瀬茉莉也。もう、これだけで確実に重量オーバーだ。そういえば、ゲームの第1作の情報が出たときにも、「このキャストは……PSP買うか?」と真剣に悩んだものである(なお、キミキスの時もアマガミの時も壮絶に悩んだ模様)。もう、キャスト目的だけで見続ける、聞き続けることはほぼ確定だろうな。

 あ、沢城、ほんと休め。(今期4度目)


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○「やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。」 3

 臭い。もしくは痛い。これらを引っくるめて書くと「ラノベ」になる。典型的なラノベ作品なのだからいい加減慣れたものだとは思うが、気持ち悪いという意味ではやっぱり一歩引いてしまう部分がある。

 この手のものをこき下ろすのもいい加減飽きてきたし、つい最近まで「はがない」を見ながら「やっぱり理科かなぁ……あ、小鳩は別枠でね」なんて独りごちていた身では何を言ってもむなしいのだが、それだけに、続いて登場した作品に何一つ進展はなく、むしろ劣化すら感じられるとなると、そこに価値は見いだしにくい。方向性は完全にはがないと一緒なのだから、後発のこちらは「はがないに無かった何か」が出てこないことには意味が無い。果たしてそれが得られるのか分からないし、そもそも「はがないの後追い」って、なんか「僕は将来長嶋一茂みたいな立派な野球選手になるんだ!」って言ってるのと同じくらいのわびしさがある。そこって、目指したくなるような高みなのかよ、っていう。

 ということで、基本的にはがないとの比較になるのだが、現実感を潔く削ってしまった分だけ、先輩作品の方が見やすかったと思う。学園の設定や肉の諦めきったハイパースペックの設定など、完全にギャグレベルになっていたし、その方が無茶な設定にも諦めがついて、お話として楽しめる部分があった。今作の場合、1話目だからということもあるのかもしれないが、まず主人公とヒロインの人となりがさっぱり分からない。お互いに「友達がいない」をステータスにしてるわけだが、主人公なんていかにもやれやれ系のラノベ主人公らしく、独白も含めて恐ろしく饒舌である。女の子にもてないことに異論は無いが、別にこの程度の奴ならそこら中にいるのだから、それなりの友人くらいいるだろう。何故そこまでして「ぼっち」を強調したキャラになったのかが分からないので、見ていて共感も同情も、そして忌避すら出来ない。なんとも中途半端で「設定のために理屈抜きで作られたキャラ」である。

 メインヒロインも同様で、まだ説明されていない部分なのかもしれないが、彼女が四六時中あそこに座っている意味も分からないし、嫌悪感を抱いているはずの見ず知らずの男子に突然自分語りを始める意味も分からない。夜空のような徹底した残念系にも設定されておらず、こいつも普通に友達の1人や2人いるだろう。今回登場した2人目のヒロインがすぐにまとわりついていることからもそれが分かる。最初からあり得ない設定をあり得ない導入で持ってこられても、まったくピンと来ないのである。どう見てもリア充臭いのに友達が出来ないと嘆くという茶番ははがないで散々見てきたので今更文句を言うのも間抜けだが、今作の場合はそうした設定を作ろうとせずに、最初からあるものと考えているのがイラッとするのだと思う。

 まぁ、多分ここから女の子はいっぱい出てくるだろうし、今後はそういうキャラに期待を寄せて見守っていくしかないが……キャラクターデザインもなんだか独特で、1話目の時点ではあんまり好きになれないんだよなぁ……最後の頼みの綱ははやみんボイスの暴君キャラだということ。あの声で罵られたいというニーズはおそらく一大レジャー産業クラスなので、そこに一点突破の望みをかければ視聴動機にはなるだろう。ま、俺妹でいいんじゃないかって話もあるのだが……


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○「ムシブギョー」 4

 夕方枠で始まったサンデー漫画のアニメ化。サンデーは読んでないので、当然原作は未読である。

 そういえば少し前にサンデーのCMの中でアニメとして制作されていた作品で、こうして夕方に放送が始まったということは、それなりに人気がある作品なのだろうか。1話目の感想といったら、もう「うわぁ、サンデー」ってなもんで、ラノベだらけのアニメに毒されて身にはいっそ清々しいくらいに分かりやすい少年漫画の導入部であった。こういうのも久しぶりに見ると悪くない気もするのだが、盛り上がるかどうかは未知である。1話目の筋立てだと、主人公の少年にあまり魅力を感じないのがやや難。真っ直ぐなのは分かるのだが、今のところ「単なる無鉄砲」だな。もう少し見ていって義理堅さとか極まった暑苦しさが出てくれば面白さも出てくるかも。この手の作品の1話目で何かをくみ取るのはちょっと難しいわね。時代背景が江戸ベースなのに、あんまりそちらの雰囲気を強く押そうとしていない設定面も半端で気になってしまうが、どの程度ギャグにしたいのかもまだ分からないしね。

 制作は、ちょっと名前が変わったけど大体セブン・アークスだと思っていいのだろう。そして監督は浜名孝行氏である。浜名さんの担当作品は当たりも多いし、「韋駄天翔」のファンだった身としては、まっすぐな少年漫画でセオリーを守りながらの良作作りに期待したいところである。今後の焦点は、分かりやすすぎるとどうしても夕方番組は視聴が続かないことが多いので、どこかで一つでもいいから「この作品ならでは」の部分を出してくれるかどうか。とりあえず1話目は「巨乳でエロい」っていうのが話題になっているが……別にそういうのじゃなくてね。そんなもん、別に深夜アニメ見ればいくらでも転がってるんだから。最近はこれとか「ジャイロゼッター」とか、夕方アニメが無闇にエロい。青少年の健全な育成を考えると、大変良い傾向である。

 中の人的には、1話目の段階では特に触れるところもないのだが、3人の業師みたいな連中の中の1人に、芹澤優という名前があった。最近どこかで見たような気がしたので調べたら、「プリティーリズム」のようだ。割と可愛い声だったので、今後どのようになるのか、ちょっと気にならないでもない。まだ分からんけど。


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○「悪の華」 4

 さぁ、凄いのが出てきた。巷ですっかり話題になっていたので、覚悟を決めての視聴。原作は未読なので作品情報はほぼ皆無の状態。この作品をどのように受け取るかで、今後のアニメ視聴にも大きな影響が出そうな問題作である。

 まず、第一印象であるが、世間での有象無象の意見を見てしまった後だったためか、思ったよりもネガティブな印象は無かった。どうも騒ぎ立てる声ばかりが大きいので悪印象がほとんどだったのだが、やはりそうした発信者は悪意を多分に含んだ情報を出しているのは事実だろう。そこかしこに散らばるキャプチャ画像は「ひどく見える」部分が多く、実際に動画として流れてみると、ほとんどのシーンについてはそこまで「キツい」ものではない。もちろん、なんの事前情報も無しにこれをぶつけられたら「なんじゃいこりゃ!」となって拒絶する気持ちも当然理解出来るので、自分がそういう立場だったらどうなっていたかは分からないのだが。まぁ、原作を知らないのもある意味助かっている部分なのかもしれない。

 今作の特徴は、とにかく「全編ロトスコープ撮影」というその1点である。このことについての長所と短所を、1話目の段階で判断出来る部分だけでも検討してみよう。まず、長所であるが、やはり「実写取り込みからの書き出し」ということで、問答無用のリアルさがあげられる。普段のアニメでは背景がどうこうとかモーションがどうこうというのが話題になるわけだが、今作の場合にはリアルもなにも、実写なのだから「現実への近さ」は疑いようもない。キャラクターのモーションだってそのまま人が演じたものを使っているわけで、そりゃ「リアル」になるのは当たり前の話である。こうして産みだされた画面は、既存のアニメの尺度では測ることが出来ないものであろう。何しろコンテ担当も演出担当もクレジットが無いのだから。「リアルさ」の超越によって普通のアニメでは実現出来ないレベルの画面が産みだされ、たとえばクラスメイト全員が一斉に起立、着席するシーンなどでは、1人1人が全て違うモーションで動くことを許すし、紙に何かを記入するシーンでは、紙がぺらりとめくれる細かい動きにまでアニメが「ついていっている」。登校シーンでたくさんの生徒たちが自由に動くシーンなども、まさに「実写さながら」である。こうした画面が産みだせるのは、当然ロトスコープならではの結果といえるだろう。そして、普段の画面が「リアル」に寄ればこそ、主人公の心中に芽吹いた「悪の華」は唯一のアニメ的存在となり、その存在感を際だたせることとなる。原作を知らないので推測でしかないが、このまま中学生の男女の心情に切り込む作品になるのだとしたら、この拭いようのない「リアル」は武器になると思われる。

 ただし、やはり反面でアニメとのかみ合わせの悪さ、新しいものへの拒絶心が強いのも事実である。「実写に近いからすげぇ」と手放しで褒めるのだったら、そこにアニメの存在意義はない。「じゃぁ実写でやれよ」と言われておしまいである。もちろん、今作の場合は「実写とアニメに折り合いを付けて、アニメの良い部分は使っていこう」というのが意気込みとなっているわけだが、現時点においては、未だ食い合わせの悪さによる短所の方が目立っている、というのが正直な感想である。

 「アニメで描く」ことの利点というのは、制作過程において必然的に産みだされる「捨象すること」「誇張すること」そのものである。横文字で書くとデフォルメ、ということになるが、現実にあることないことから描きたいことだけをピックアップし、それを際だたせるのがアニメや漫画に共通する特徴だ。今回のロトスコープの場合、そうした「捨象」の度合いがどうしても低くなり、画面に乗せられた情報量は多くなる。すると、せっかくアニメにして「掘り込むこと」が可能になったはずなのに、その集約性は弱いものになってしまう。

 具体的に映像的な部分で見てみると、詳しくは知らないのでこれも推測になるが、ロトスコープによる映像処理は、おそらく「動いた部分」をアニメーションとして反映するというデジタル的な処理が大きいと思われる。登下校時の生徒たちを遠景から撮ったカットなどに分かりやすいが、遠くに映る学生たちの顔は、最初のっぺらぼうであり、近づいて動きが認識出来るレベルになると、まず目と口が表れ、次にディティールが分かるようになり、口元の動きが見える。遠くにいる人間は、表情の情報が捨象されるのだ。現実の「見え」を反映すればこれは「リアル」でこそあるが、結局、そこに情報を載せることが出来ない。主人公が憧れの女子生徒を遠くから見守るカットでも、対象の女性は遠くにいるため、彼女の目線が何を見て、その顔が何を語っているのかが伝わらない。普通のアニメならば、この状況にいくつでも意味を載せることが出来るはずなのだ。残念ながら、ロトスコープ製の「リアル」にはそれが出来ない(もしくはしていない)。動きと認識されないような細かいモーションも画面上に表れず、アニメでお馴染みのリップシンクなども少なくなるので、どこで誰がしゃべっているのかが分かりにくい、なんていう端的なデメリットもあるし、流石に動画処理にも限界があるのだろう、どうしてもコマ送りのように動きが飛び飛びで処理されるのも見た目に分かりやすい難点だろう。

 1話目で全てを判断するのは早計だろうし、まだ監督ら制作陣の意図は汲みきれないのでしばらく様子見になると思うが、現時点に於いては、ロトスコープという思い切った手法を採用したことによって産みだされたプラスの要素は、アニメーションという媒体が元々持っていたメリットを損なっている部分が多く、こちらの目が慣れていないこともあり、まだまだネガティブな部分の方が目立っている。総合すると「やや不可」である。もちろん、わざわざこのようなとんでもないスタイルを採用しているのだから、その利点を活かすような見せ方ががこれからどんどん広がっていく可能性もあるわけで、新しい物好きとしては何とかそうした萌芽を見つけられるよう、じっくりとこの「実験」には付き合いたいと思っている。しかし、どうしっても既存のアニメに慣れてしまうと、退屈な部分が多いのは事実です。どうしたってカット数が少なくなるし、焦点が定めにくいのでダラダラと間延びすることになっちゃうんだよなぁ。あと、完全に個人的な事情を付け加えると、主人公の中の人があかんのがね……事務所を見る限り、少なくとも声優ではないよなぁ。


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関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
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