最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
この国の日曜アニメは情緒に影響を及ぼしすぎる、第8話。まぁ、私は日曜には見られてないんですが……毎週毎週このメンタルブレイクをくらい続けて、まともに勤労とかできる奴おるか? 先に取り上げておくと、今回コンテを担当したのは3話でもコンテ演出を任された以西芽衣さんという方。なんだろう、やはりこの人の画作りはじわりじわりとにじり寄るような作劇が秀逸で、京アニのテイストというか、ユーフォのテイストにがっちり噛み合っててとても好き。出来れば何も悩まずに見られるハッピーなエピソードでもどうなるか見てみたいところなんですが……まぁ、今回はそれどころじゃないのでね。 なまじ原作既読でどういう展開になるか全部知ってるので(まぁ、今回の展開は未読でも予想できただろうが)、ほんとにラストに向けて追い詰めていく展開が地獄。前回多少なりとも攻略の糸口が掴めたと思っていた黒江真由だったが、攻略も何も、あっちは正しいことしか言ってない慈善モンスターである。真っ向からぶつかる以外に選択肢はなく、その結果力負けしたら即死、そういうタイプの厄介極まりないステージだったのだ。そしてこの度、ついに黄前久美子は敗北した。それは部長業という多忙な役職に回されたことが理由だったかもしれないし、性格が悪くても人が良すぎる久美子が、真由という異質な存在にどこか怯んでしまった結果なのかもしれない。少なくとも付け入る隙を与えたのは間違いなく久美子自身である。 そうして「北宇治の体制」をめぐり、さまざまな部員の思惑が交錯している。一旦オーディション云々を差し置いてそれどころじゃなかったのがコントラバス師弟。求はこないだの一件で一皮剥けてあの久石奏をして「いじりにくく」成長したが、その成長は、避けて通れぬ痛みを伴うものである。以前この世界における川島緑輝の特異性と絶対性について触れたが、そうは言っても彼女だって単なる女子高生。真正面に迫る後輩の悩みになんて、全てにおいて無敵ではいられない。求の痛みと進歩、そしてそれを受けた緑輝の進歩。一夏の経験を超えて、少年少女は強くなっていく。 オーディションで吉報が訪れたのはチューバ組。前回の結果に涙を飲んださっちゃんがめでたくメンバー入りを果たし、これにて葉月・美玲・さつきの先輩組にすずめちゃんを加えた最強のカルテットが完成。ある意味で一番幸せな形を手にしたパートと言える。それもこれも滝センの編成判断のおかげなのだから、チューバ組は感謝しなければいけないだろう。 しかし、全体の構成人数が変わらない限り、どこかのパートが増えればどこかが削られる。今回一番の悲劇に見舞われたのはまさかの久石奏。どこまでも飄々と、冷やかし半分みたいなテンションで物事に接していた彼女に、ここで1つの裁定が下されてしまった。まぁ、元々奏は要領の良さこそ評価されていたが、実は今まで演奏の実力についてはあまり取り上げられてこなかったんだよな。去年は比較対象として素人上がりの中川夏紀がいたわけだが……「さらに上」が来たこと、そして編成が変わったことでまさかの押し出し。流石の久石もこれには動揺を隠せなかった。この部における「本気」の度合いが上か下かなんて誰にも測れないはずだが、こうして結果は出てしまったのだ。 今回は結果的に奏に引導を渡すお話になってしまったが、フォローというか慰めというか、そんな彼女の人となりをチラ見せするシーンが多く採用されており、特に求との絡みはなんだかんだ言って最終的に憎めない彼女の愛らしさがよく表れているパート。是非とも「次こそがんばれ」と声をかけ、今まで以上にがむしゃらに本気で取り組んでほしいところである。 そんな奏に対して平然と「裏表がなくて好きだよ」とのたまう超越存在・黒江真由。約束されしラスボスポジションの彼女は常に「周りの空気」に合わせて自分を調整してきたが、合宿という空気、そして本番間近という部全体の空気に背中を押され、彼女は大きな一歩を踏み出した。「部長が言ってんだからしょうがない」、それが全てである。久美子が言っていたことは全てが事実。この北宇治は絶対的な実力主義を表明しており、部長がそれを曲げることなんてありえない。かつては学年の差による忖度は当然存在しており、かの吉川優子の乱で明るみに出た問題を高坂麗奈が叩き潰すという形で決着を見たはずだが、気づけばあれから2年。あの時の凄絶な空気を知らない1、2年生からしたら、「実力主義の痛み」はまだどこか遠くのお話だったのかもしれない。口では「うまい方がやる」と分かったように言いながら、現実にその裁定を叩きつけられた時、この部がどのように変容するのか。それは、当事者である久美子すら、まだ甘く見ていた部分だったのかもしれない。ソリで名前を呼ばれた時にうっかり返事しそうになってしまった久美子の油断・慢心。それら全てを押し流す黒江の濁流。名前を呼ばれた真由は、その事実を噛み締めた。久美子は、まだそれを乗り越えられていない。様子を見守っていた麗奈さんも「何してんだ久美子」と苛立ち気味である。 次の曲を始めるために、何を超える必要がある? PR お客様の中に作画スタッフはいらっしゃいませんか! 第7話! ……もったいねぇ、もったいねぇよ……めちゃめちゃ大事な回だったと思うのだが、まさかの作画がギャグマンガ日和状態という……戦慄しなきゃいけないライブシーンが完全に笑いものになってしまっては、作品としては破綻するのよ。スタッフロールを見たら作監がアジア系ネームの列挙という、確実に「ダメだったんだろうな」と思えるものだったし……久しぶりに「ソフト化する時に修正版出せよ」と思ってしまうクオリティだった。いや、ここ最近劇場版以外にアニメのBDとか買った記憶ないけど。 とまぁ、ほんとのほんとに口惜しさが先に立つ話数になってしまった。まぁ、大事な回という意味では告白エピソードの前回の方が大事ではあるし、そっちでそれなりに力を入れた皺寄せが今回にまわってしまったと考えることもできるのだが、そんな勝手な想像には「いや、毎回頑張れよ」というセルフツッコミを入れてしまう。前回頑張ったから今回作画崩壊してもいい、とかいうルールは無いねん。そう、今回は普段あまり使いたくない「作画崩壊」という言葉を使うしかなかったお話。自宅でしっぽり話し合うヨリと亜季のシーンの亜季の顔とかも「お前誰だ?」みたいになってたけど、やはりそのピークは一番負担がかかるライブシーンに出てしまった。ヨリたちのライブもいつも通りになおざりではあったが、こちらはまぁ、柔らかい雰囲気もあってなんとなく誤魔化せたシーン。しかしその後に出てきた泉志帆ら、ローレライのライブは今作ではこれまで一切無かったテイストをぶちこんでくる必要があり、ひまりが受けた衝撃のデカさを表すためにも画面に存在感を出す必要があったのだ。ここでバシッと決まれば今後の色恋沙汰も含めた修羅場な雰囲気に向かって、一気に世界を変転させることが出来るシーンだったのだ。そこが「ベースの手の動きwwww」とかいうお笑いシーンになってしまっては、作品ファンは涙に溺れるしかない。ほんとのほんとに残念だ。しっかりしろよ横ラボォ! ……というわけで作画への文句で文字数を費やしてしまったが、そこに目をつむればあらゆる局面がグリングリン動いていかにもなトレンディドラマ展開。ひまりの周りの人間関係、あやとりのごとくぐるぐるに絡み合って奇跡の陣形を形成しているのがあまりにお見事。よりによって亜季・ひまり・ヨリのすでに片付けられたと思った三角関係に介入できる唯一のポジションに志帆が介入してくるとは……こいつがやろうと思えば、ヨリに向かって「こいつお前にガチ恋だぜwww」とチクることも可能であり、そうなった時にはバンド内で2人がまともなコミュニケーションが取れなくなる恐れがある。 それと同時に、ひまりに大きな衝撃を与えてしまったというのも志帆の大きな問題点で、何しろひまりはヨリのライブを見て一目惚れ(仮)した人間。他の素人のライブを見て、あの時以上の衝撃を受けてしまってはダメなのだ。しかし今回の志帆のライブはそんなひまりの狭い狭い世界にヒビを入れるものだった。まーひまりがこれで「あっちのバンドの方がすごかったから鞍替えするわ」なんて思うような人間でもないし、そうならないようにこれまでの関係性を構築してきたわけだが、それでも「ヨリよりあっちの方がセンスあるわ」と思ってしまったのは事実。これまで手放しで誉めてきたヨリの歌を誉めづらくなってしまい、2人の関係にも変質を余儀なくされる。これでヨリの方から「どっちが上手いと思った?」なんて聞いた日にゃぁ地獄だが……できればヨリさんにはそういう言動はしてほしくないですね。 唯一の朗報(?)はというと、百々花部長が下手したら志帆に惚れてるんじゃねぇかと心配してたのだが、どうやらバンドのもう1人のメンバーである王子様系のドラムが相手っぽい。志帆の尻馬に乗って百々花までがひまりたちを害するポジションにまわっちゃったらどうしようと恐れていたのだが、流石に部長に限ってそんなことはしないか。……しないでね? Oh,シラタマサン……第8話……。「こいつが巨悪か……」と思って登場したキャラがわずか1話で「それどころじゃないやつだった……」ってなる展開、とても心臓に悪い。 宗家の女官・早桃の死はただでさえ不穏な宮中の空気をさらにピリつかせる。まぁ、人が1人死んでる割にはみんなしてぼーっとしてるしかないあたりは貴族らしさではあるが、入内争いという背景もあり、疑心暗鬼は嫌でも加速する。もちろん一番傷ついたのはこれまで早桃と仲良くしていたあせび。そして女房として取り立ててしまったことに責任を感じる藤波も、ただシンプルに人の死を悼み、悲しみに暮れた。 しかし残念ながらそんな事件も政争の道具の1つでしかなく……もはや建前も何もなく、明け透けにぶつかり合う四家の姫君たち。いや、ぶつかり合うというのは正しい表現ではないか。一方的に喧嘩をふっかけてくる白珠に対し、ただ狼狽するばかりのあせび、庇い立てて怒りを露わにするススキ、そして何かを知っている様子の浜木綿。いわば1対3の構図であり、北家だけがこの事件に対して何か特別なスタンスに立ったような状態だった。 そして事件は続く。今度は西家に侵入者あり。みんなして烏に変身できちゃうこの世界だとそのままの姿で誰だか分からないので全人類がナチュラルにシェイプシフターというすげぇ厄介な状態。不届な侵入者は烏状態で首を斬られてしまい、その素性もよく分からぬ状態だったが、その正体に気づいてしまった者がただ1人。皮肉なことに、それを一番望まぬ白珠その人である。 権力争いが人を狂わせることはよく聞く話だが、白珠の場合、北家に生を受け、生まれながらにして入内を迫られるという立場そのものが、すでに彼女のことを壊していた。きっと誰よりも真面目な性格だったのだろう。一家の悲願である入内のためには私を滅し、ひたすらに目的に邁進しなければならないと自分に言い聞かせていた。たとえ北家に思い人がいようとも、である。偶然にも若宮に取り上げられた庭師・一巳は、わざわざ宮中まで隠れて白珠の様子を見に行くほどに繋がりの強かった人物。2人の間には「何もなかった」。白珠はそういうが、一巳の方はそう思っていない。もちろん、白珠だって、本心からそう思ってはいない。思ってもいないことを「思い続けなければいけない」環境。それは最も容易く人を壊してしまうのだろう。 一巳は久しぶりに見た白珠の姿にこらえが効かず、宮中へと入ってしまったのか。「あんな醜い骸なわけがない」。白珠の弁が虚しく響く。彼女の限界は浜木綿だけが理解していた。以前のなりふり構わない行動の全てが、白珠の最後の抵抗だったのだ。もはや入内闘争は4家の争いではなくなった。北家は、もはやその拠り所を失ったのだから。 問題は、早桃殺しの犯人がまだ定まってないところなのよね。今回の顛末を見る限りでは、別に北家とつながる理由がないのだが……櫛の件は早桃と窃盗団を繋げる直接的な証拠ではあるが、裏事情を知っていた人間の工作の可能性もあるわけで。……これ以上何かを腹に抱えてる人物には出てきてほしくないけどなぁ……。 久しぶりにハイパークレイジー釘が見られて満足でしたが。白珠様のお顔がとても怖かったです。これはこれで良いキャラデザになったものだ。 声が届いた、第8話。本当に良きタイトルがついたもので、こいつらってばとにかく泣く(Cry)し叫ぶ(Cry)。その声は、どこかに届けたくて。 仁菜のステージ上での行動に桃香はまずお怒り。「ステージはお客さんに見せる場所」とはまさに正論で、それを勝手に私ごとに使ってしまった仁菜は叱られて当然である。そのことにはバンドメンバーも依存はない。しかし桃香ですらまだはっきりとことを認識してはいなかったのかもしれない。そう、この井芹仁菜という女、本当のクソ野郎だし、空気を読んだり、礼節を知ったりは絶対にしない。お前が見出した才能ではあるが、なんともはや生粋のロックンローラーなのである。「当たり前の反省は後からでいい、とにかく今はバンドのいく先のことを考えさせろ」。それが仁菜の一方的な申し出。自分はもう予備校中退で覚悟を決めたから、テメェらも覚悟を決めろと。その辺のことを納得づくで加入したルパ&智コンビはまだいいとして、仁菜目線でもそんなこと認めてもらえるわけがないことが分かりきっている家庭環境のすばるからしても寝耳に水だろうし、業界から足を洗おうと思っていた桃香からしても「知らんがな」の一方的な申し出。どう考えても「ふざけんな」で終わりのお話。 ただ、桃香さんも過去とのしがらみがあったもんで負い目となる部分はあった。確かに「バンドで食って行くなんてまっぴらだよ」という表明はこれまでもちょいちょいやってきたとは思うし、「そんなこと考えてるとは夢にも思いませんでした」も通るといえば通る理屈だが、だからとていきなり長野県まで引っ張り出して「はいここでラストライブです」はいささか一方的すぎた。そうでもしないと仁菜を丸め込めないと思ってしまったのだろうか。もしそうなら、すでに仁菜には借りを1つ作ってしまった状態。どちらに正当性があるかは難しい問題だが、何かしらの隙を作ってしまったのも桃香の方だ。 あとはもう、ただ互いのエゴをぶつけ合うしかない。何しろ、どちらの言い分も実に身勝手で、相手のことなど考えちゃいないのだから。それぞれの目指した方向性が、各々の回想シーンに結び付けられていることから、「過去に勝手に決めてしまった生き方」だったことは表れている。桃香が青臭い仁菜の夢を毛嫌いするのは、すでに一度自分が挫けてしまっているから。かつての自分に仁菜が重なれば、夢破れてうらぶれた今の自分がかえって情けなくも見える。賢しく大人ぶって説教するが、その実単なる言い訳、逃げだというのもまた事実。弱いと思われるところを突かれればこそ、人間はムキになってしまうもので。 ただ、だからとて仁菜が正しいかといえばそんなこともない。「バンドやろうぜ!」については元々仁菜は嫌がってる側だったし、手のひらクルンで猪突猛進してしまったら周りの人間だって急にはついていけない。また、最大の原動力になっているのは過去にダイダスの桃香に救われたことがあるというこれまた身勝手な思い出である。この度仁菜は桃香に対して「私を思い出にするな」、つまり自分を勝手に完結させるなと暴れたわけだが、桃香という偶像を勝手に打ち立て、そこに依存しようとしているのは仁菜の方である。「お前はもっとすごいやつだ」と勝手な人物像を押し付けられた桃香もたまったものではない。挙句「手を出してきたら遠慮なく軽蔑できる」とぬかしておきながら、最終的に手を挙げているのが自分という暴挙。感極まった末の極限行動ではあるものの、一度走り出した井芹仁菜には理屈など通用しないということがよく分かる。「大人ぶってんじゃねぇよ、勝手に言い訳して私との夢から逃げるんじゃねぇよ」。彼女の主張に対し、桃香は「知らんがな」の一言で済ませることができる程度の話であった。 しかし、そうはならなかった。桃香が必死に目を背けていた夢。変わってしまったダイダスの存在。結局、一番現状を動かしたかったのは桃香本人だったのだろう。すったもんだの末にかつて誓い合った仲間たちからも背中を押され、ロックな軽トラは走り出す。ふかしたエンジンはもう止まらない。いよいよ、バンドが動き出した。 この度の演出も実に強烈で画面の求心力が強く、特に「学生時代の若かりし桃香」のシーン、わざわざ現代のバリバリCGテイストからちょっと淡めのアニメ調に露骨に映像表現が変えてあるのが憎らしい。「青かったあの日」と「辛くて叫び出したい現在」の対比がこうしてダイレクトな映像表現で表せるってのは、今作がわざわざCGデザインを採用してインパクトを強くしていたが故の強烈な効果だった。こういう表現が出てくるから現代アニメはあなどれない。 今日の一句:安和すばる 伊地知虹夏に 椎名立希 田井中律に 二葉つくしや (苦労性、まとめ役ドラマーの句。すばるさん、今週も可愛かったです) 今年の漢字は「尊」です、「尊」に決まりました、第17話。てっぺんの猫耳を見て分かる通り、「尊」という漢字は猫の象形なんですよね。歴史の果てにたどり着いた、たった1つの真実です。 もう、ボロ泣きです。恐ろしいことです。1ヶ月以上前、なんなら3ヶ月前くらいにはほぼ約束されていた王道展開、誰もがこの回が来ることがわかっており、今か今かと待ち構えていたお話。心の準備は万全だったし、本当に楽しみにしながら日曜日を迎えました。それくらいに当たり前で、ベタすぎる1話だったのに、もうダメです。後半は全カットで涙腺アタックです。プリキュアおじさんは気持ち悪いとよく言われますが、俺はこの話で泣かない人間とは話が通じなくても構いません。 ここまでの猫屋敷家絡みのお話に私が入れ込んでいる理由は、今作が本当に「猫」という存在に対してどこまでも真摯だからなんですよ。猫耳を筆頭に可愛らしい「猫」というモチーフはあらゆる萌えに用いられ、すでに陳腐すぎるガジェットにすら成り下がっているが、そんな安易なテンプレートに終わらず、徹底的に「猫とは何が素晴らしいか」をプリキュアという歴史あるシリーズの中でどのように描いていくか。そこに余念がない。もちろん過去にはキュアマカロンという素晴らしい先人がいるが、彼女は純粋な「猫」ではなく「猫のような性格の女の子」を描いていただけであり、ニャミーはそこからさらなるパラダイムシフトを起こした純正猫存在。そこで描くべきテーマは当然練り直す必要があるだろうし、この世界でしか描けない「猫」がある。 今回のお話、制作側も当然大事な大事な節目の回であることは理解しており、作画が適当になりがちなニチアサ東映作品の中でもかなり気合が入った本気の仕上げ。序盤には「赤ちゃんツアー」という動物の赤ちゃんをめぐる情景が描かれるが、この時点ですでにだいぶ可愛い。冒頭の猫屋敷母娘の交流の時点でそうとうに可愛い。まぁ、猫屋敷ママンの愛らしさは今更説明する必要もないが(中の人は直近の別作品で「猫の王」という役で登場しました)、そんなママンが温かく見守る愛娘の表情も実に愛らしい。作画の妙も相まって、額に入れて飾っておきたい何気ない日常風景。 そこから「この街の生態系は大丈夫なのか?」と不安になるくらいに雑多な動物たちの赤ちゃんの様子が描かれ、ここにもまた可愛いが溢れている。人間の親子愛という尊みから直で「生まれたばかりの赤ちゃんはどんな生物でもみんな可愛い」というこれまた絶対不変の真理である尊みへ。全カットがサービスシーンと言っても過言ではないのである。 そうしてたどり着いたいつも通りのガルガル騒動。猫屋敷まゆはどこまで行っても優しさの子。重大な局面ではいつも誰かのことを考えて動いてしまうのだ。そして、そんな子だからこそ、ユキは放っておけないのだ。先週の次回予告でも印象的に取り入れられた決定的ワンシーン。ユキの介入・威嚇・人間への変身・そしてプリキュアへの変身。ただただ押し寄せる「尊」を無抵抗で受け入れるしかない。期待の変身バンクも実に巧妙で、ここまで堅持してきたニャミーのクールビューティーな雰囲気をわずかばかりズラし、なんともコケティッシュな魅力に溢れたものになっている。身も蓋も無いパクトのデザインも秀逸で、多分私史上初、「ぷいきゅあの変身アイテム欲しい!」と思ってしまうくらいのデザイン。中のにゃんこデザインが可愛すぎる。 最大級の親愛の情に、迷惑をかけられたことへのちょっと憤慨。それらの感情を全て込めた結果の一言が「仕方ない、かまってあげる」である。そこから展開される戦闘スタイルもこれまで描かれてきたニャミーのものに加えて隠すことなく発揮される愛情が込められており、猫の持つ気高さ、高貴さにどこか気まぐれな雰囲気も滲む奔放な振る舞い。今回バトルフィールドが竹林だったのは、相手のガルガルが「虎」だったことが最大の理由だろうが、そんなニャミーのしなやかさの表現にも効果を付与するためだろう。 「まゆを守る」、ただその1点のみで振るわれる拳(肉球)。剥き出しの闘争心が噛み締めた口の犬歯に垣間見える獰猛さも肉食獣の危険な魅力を感じさせるが、そこで徹底して相手をねじ伏せるようなことはしない。突然ふいといなくなってしまうその振る舞いはやはり猫。あの後、2人きりでの時間には会話はあったのだろうか。多分まゆはそれどころじゃなくてあんまりユキに声はかけられなかっただろう。そして当然のように突きつけられるこむぎたちへの絶縁宣言。そりゃそうだ。ユキさんはこの街のガルガルのことなんて知ったこっちゃないのだから。「わたしとあなた」。それがユキの世界なのだから。 猫屋敷ストーリー、もう少しだけ続きます。あと2週くらいは、このめくるめくにゃんだふるワールドにお付き合い願おう。 話がどんどん謎の方向に、第21話。ダンジョンが舞台の話のくせして、何故か世界が広がっていく……。 どうにもこの世界の構造は謎だらけである。ここまでライオス御一行の周りから得られる情報だけでなんとなくこの島のこと、この世界のことをイメージしてきたが、その漠然としたイメージが色々と今回でひっくり返ってしまった気がする。島にやってきたエルフたちは何やらとんでもない力を持っているようで、なんとかダンジョンを(ファリンを)守りたいシュローや、ライオスたちにダンジョンのことを託すしかないカブルーは必死にエルフたちの介入を阻止しようと奮戦する。しかし「エルフたち長命種からすればトールマンなど赤子のようなもの」とのことで、エルフの集団を前に島主たちも及び腰。かなり危うい状態になっているダンジョンから一旦あらゆる接触を断つことを提案し、なんとか折衷案の形で飲み込んでもらう結果となった。 ……「エルフたちからすれば人間は赤子のようなもの」ってびっくり情報じゃない? つまりエルフやドワーフ、ハーフフットのメンバーたちはライオスのことをそういう風に見ていた……とも思えないのだよな。そしてライオス側だってセンシたちを恐れ敬うものだと思って見ていたとも思えないし、当然マルシルが怖いなんて考えもないだろう。この度島に押し寄せてきたエルフだけが、なんか特別な存在であるように見える。まぁ、それもこれも全部「いや、ライオスの頭がおかしいだけやねん」で説明できてしまいそうなのがこの世界の一番怖いところではあるんだけど。 悲痛な過去が明かされたカブルー。彼がライオスに対してどういう感情で接していたのかはずっと不透明なままだったが、この度彼の口から何故接触を持ったかという事実が明かされ、「あんなちゃらんぽらんに頼りたくないし、多分頼れないと思ってるけど他に選択肢がない」みたいな苦境が痛いほどに伝わってきた。今回のお話で作中のキャラの大半が思っている「世界中がライオスの肩に期待と負担をかけすぎだろ」という事実。なんかもう、ここまできちゃったらライオスに創造主にでもなってもらうしかないのだろうか。今更カブルーたちに何ができるとも思えないのだが、仮に再会できたなら、彼はライオスにどんな言葉をかけてやるのだろうか。 そんな事情はつゆ知らず、ダンジョン最奥でいつも通りに美味しいご飯を食べるだけのライオスたち。狂乱の魔術師に向かうための確固たる手がかりもなくお手上げ状態だったが、イヅツミの猫的振る舞いのおかげで「ライオスさん、実は魔力周りの感覚がヤバいことになっていますよ」という事実が判明。以前よく分からんところでお助けに回ってくれた亡霊さんからまさかのご招待。もう、このダンジョンで何があろうと、どんな異次元に飛ばされようといちいち驚かなくなってきたぞ。振り返れば、だいぶ序盤に絵の世界に放り込まれたのがとんでもない伏線になってたんやな。 辿り着いたのはダンジョンの底に封印されていた呪われた集落。魔術師によって永遠の呪いを受け、死にもしないが何もできず、ひたすら日常を維持し続けて1000年あまり。まぁ、地の底の「日常」はセンシやライオスたちからしたら刺激だらけのトンデモワールドだったが……ミノタウルスのお乳は当然そこについているんですね。主人公が初対面の女性の乳首に異様な反応を示すアニメ(2週連続で乳首に大興奮)。しかし、ライオスからすればワクワクモンスターパラダイスな世界も、一皮剥けば呪いの苦しみに必死に耐え続けた結果の産物。歪んだ世界に終わりを告げるべく、突然勇者として担ぎ上げられたライオス。まぁ、ここまできたら彼のイカれた価値観がこの歪んだ世界をぶっ壊すことに期待するしかないのかもしれないが……一番信じてないのは長い間連れ立った仲間たちなんだよなぁ……そりゃそうだよなぁ……マルシルさんは魔術関係で何か革新が起こせる可能性はあるので、なんとかこの2人の手で現状をひっくり返せませんかね? センシは……セクシーショット連発のサービス係。 追伸:ネコ強めのイヅツミはとても可愛い。
オールハイルブリタァァニア! どうも僕です。劇場に行きました。 折り返し前に書いとくと、ギアス関係の劇場企画は実はそこまで熱心にフォローしてなかったんですよね。元祖「反逆のルルーシュ」については文句なしにファンだったと思うし、テレビシリーズは2クールとも大好きだったんですが、シリーズが完結した後の劇場作品(なんか和っぽいテイストのやつ)は結局1回も見なかったから全然知らないし、その後の再編集劇場版も確か1本目だけ見てその後いけずじまい。なんとか「復活のルルーシュ」だけは見られたのでその時に「やっぱギアスおもしれーな!」と一安心したわけだが、だからってそこから何かにつながるわけでもなく。だから今回は新シリーズがあると知っても正直行くかどうか微妙なところだった。 微妙な理由としては「劇場に行くとなんか損した気にならん?」というのが一番大きくて、確認したらこちらは6月からシリーズ全編がディズニープラスでの独占配信となるらしい。そりゃま、私はそうしたサービスに加入する気が無いので視聴したかったら劇場に足を運ぶしかないわけだが、なんかこぅ、配信されるものを劇場に観に行くのってなんか悔しくないですか? 最近はそういう作品も増えてて悩ましいんだけどね。しかも今作は「特別上映」ということで料金も特別設定。1回の上映で3話分観られる設定で価格が1900円なので、1話あたり600円くらいの計算。ほんでぶっちゃけディズニープラスが月額1000円くらいなので、ちょっと加入してすぐ退会すればもっと安価で全部観られる。そんなビンボくさい考え方するとちょっと勿体無いのだけど……でもまぁ、やっぱ気になったのよねぇ。 今回わざわざ試聴する決心をした最大の理由は遠慮なくぶっちゃければ中の人である。そう、キャストクレジットの2人目が上田麗奈だったためである。こないだの「トラペジウム」でも痛感したが、やはり劇場で聞いてもうえしゃまボイスはとても素晴らしい(当たり前)。というわけで、私からネタバレ無しで伝えられる唯一のメッセージは「全国80億の上田麗奈ファンはマストフォロー作品なので絶対見ろよ」である。多分これまでのギアスシリーズを知らなくてもなんとなく観られるとは思う。「主人公が絶対遵守の呪われた力を手に入れるよ」くらいの予備知識さえあれば無問題ですよ。あ、あとだいたいのキャラのおっぱいがでかい(木村貴宏氏のご冥福をお祈りいたします)。
<以下、今作においては割と根っこの部分で大事なネタバレ注意なので、ファンの方はちゃんと視聴してからにしようぜ>
こいよ! こっちこいよ! 第7話。ベルディアさんの安定のお仕事ぶりはほんとに感心します。魔王軍5人ともお元気で(??)ほんとによかった。 実家のような安心感、ていうか実家に戻ってきた安心感。王都に別れを告げてアクセルに戻ってきた面々、なんとまだシルビア討伐の報奨金をもらっていなかったとのことで、そちらを受け取ると同時にいつも通りにバニルからも手間賃をもらって冒険者カズマさん御一行は全く冒険する必要がないくらいにウッハウハ。異世界ファンタジーにあるまじき安定生活だが、だからとて刺激が減るわけでもないのがカズマさん達の偉いところ。こういうダラダラした日常の延長線上でこそ、4人の絶妙な関係と際立ったキャラが楽しめるというもの。 今回一番影が薄かったのはめぐみんだろうが、彼女も短い出番でぐちゃぐちゃ作画の酷い顔をたくさん披露してくれたし、ヒドラを前にした時にいつも通りに大仰なポージングを決めてくれるカットなんてめぐみんのくせに(めぐみんだからこそ)ちゃんと格好いいのがズルい。そして、立ち上がる時の小さなカット割でも、太ももにクローズアップしてなけなしのえっちぃ要素を見せてくれるのも好感触。今回のお話を見て、「洗濯物のワンピース、ダクネスだけじゃなくて絶対カズマさんだって悪用してると思うんだけどどうだろう」という救いの無い妄想をしてしまった。 そうだ、我らがヒーロー・カズマさんだ。いつも通りに持ちつけない金を持って「成金」という言葉の模範みたいな振る舞いをしてくれるカズマさん。ただ、レストランではアクアが全く実知識を伴わないトンチキなことしか言ってなかったのに対し、カズマさんは別に嘘ついたりしてないので最低限の常識があることは伝わってくる。いつも通りにウィズの店での活躍ぶりは轟いているわけだし、今週の展開だって、最後の最後にはダクネスの泣き落としでちゃんということ聞いてくれてるあたり、なんだかんだで根はいいやつなのである。うん、きっと。……バニルがブチ抜いてた「もうちょっと押したら成り行きで云々」は多分マジで考えてることなんだろうけど、果たしてカズマは3ヒロインズとそれぞれどういう関係になりたいんでしょうね。冒頭のレストランの一幕とかを考えると、どーしてもアクアとだけはすでにヤることやってる関係にしか見えないんだよな……でなきゃあんなミニスカノーパン女神といつも一緒にいて平然としてる理由がないんだよ……マジでアクアという女神が1人の女として一切の魅力がなく、逆フェロモンみたいなものを振り撒いて性的なイメージを全て遮断してるとかしか考えられないのだが。 というわけで今回もぶっ飛んでいたアクア様。特売のお酢でも大満足できる馬鹿舌は連れ回す彼女としては安上がりでとても助かります。ほんとにピーピー騒ぐだけでクソ邪魔な奴なはずなのだが、ドラゴンの卵をめぐるやたらと無邪気な一面とか、見てて退屈しない部分はやっぱり神性と言えるのかどうか(?)。ウィズの店に行った時だけはやたらと攻撃的になって魔族を忌避する部分にはかろうじて神としての矜持が残ってはいるものの、やはりこんだけ堕落した生活で身の丈にあった幸福で満足してしまってる時点でありがたみはもはや無い。でも巨大な湖の浄化くらいだったらできる。……ほんとにスペックと人間性(神様性)が釣り合わない歪なヒーローである。 そして、やはり私としては放っておけないナンバーワンヒロイン・ダクネスさん。今週も彼女の魅力がそこらじゅうにばら撒かれて素敵なお話でしたね。王都編では貴族としての側面が押し出されていたためにどうしてもイメージが釣り合わないような妙な感覚があったが、アクセルに戻って腹筋プレートアーマーの脳筋クルセイダーに戻ってくれると遠慮なく性癖のいろんな部分がいじれるのでとても助かります。何が素敵って、こんだけカズマパーティー内で爛れた関係が横行しているのに(??)、此の期に及んでピュアを保ち続けているという阿漕すぎる設定をこれでもかと叩きつけてくるところ。やはり女騎士たるもの、どこまで行っても貞淑でなければならぬのだ。童貞冒険者の憧れの存在はフォーエバーなのである。 そんなダクネスさんのご実家とか縁談とか、そんな諸々に巻き込まれてのヒドラ討伐。今回は魔王軍が直接関係してるかどうかは分からんが、あの爆殺貴族が何やら怪しげな人物と接触していた描写があったはずなので、もしかしたら新たな魔王幹部とかも出てくるかも。新しい芸人さん紹介してもらえるみたいでワクワクしますね。 今週のまとめ:ちょむすけかわいい。 え? ……茶番? 第7話。なんだったんだ、今回の話。 というわけで正直困惑している。なんかこう、いよいよティナーシャの生まれの秘密に迫ったからこのお話が本流なのかと思ってたのに、まさかの2話であっさり解決。しかも解決というかなんというか、そもそも問題すらなかったんじゃないかみたいな扱いで、先週のティナーシャさんやオスカーさんの苦渋の表情とかはなんだったんだとドキドキのやり場に困ってしまう。マジで、あいつなんやってん。 先週時点での謎は、「ラナクっていう旧魔法王国のお偉いさんは、かつてティナーシャとの実力差に焦って狂っちゃったんだよね。その彼が復活して、以前ははらわたを切り裂こうとしてた相手と現在は結託してるわけだけど、2人の間にどういう変化があったんだろうね!」というものだったのだが、その答えは「なんか、相手さんが寝ぼけてただけで、ティナーシャ側は当然仲良くする気がないし、正気に戻ったラナクさんもティナーシャがやべぇ奴だと思い出しました」っていう。なんやそれ。マジで先週の流れなんやってん。 そして「以前もティナーシャの魔力の暴走を抑えきれずに自爆エンドだったけど、今回もティナーシャに太刀打ちできずにボコられて終わり」というなんの学習もしてない天丼展開だし、ティナーシャさんが一旦寝返ったかに見えたのも、ちゃんと人命に影響が出ないように配慮しながら戦争のケアしてました、という当たり前の真相。もう、出会って5秒でぶっとばしておけばよかった気もするが、一応ラナクが旧魔法都市のなんか大事な鍵を握ってたから、それを教えてもらうまでは付き従うふりをしていたとかなんとか。よく分からんけど、ティナーシャさんほどの実力があったらもっと手っ取り早い方法があった気もするんですがね。オスカーたちは無駄に心労が溜まっただけでは? なんかね、今回のお話を見てて勝手に想像しちゃうのは、多分原作だともう少しディティール掘り下げてるんじゃねぇかな、ということ。いや、原作読んだことないから完全に妄想なんだけどさ、たとえば今回振り回されてた宗教国家(?)の王子様とか、ぽっと出でティナーシャに説教されてたけど、流石にあれだけだと急すぎるというか、展開上いらない話すぎるんだよ。多分、元々はもう少し「なんか間違った方向に進んじゃった大国があるんですよ」みたいな脇の話があった上で、ティナーシャが旧魔法国家・タァイーリの再滅亡を防ぎつつ、周りの国々との折衝をこなす描写があったんじゃないかと思うのよね。そうでなきゃ、わざわざあの立ち位置に行く意味が分からんし。バトルシーンももうちょいケレン味に溢れた魔法ドッカンバトルを想定してて、今回みたいな「スタジアムに人の形した固定砲台置いときますね」みたいな描写じゃなかったと思うんだよな。別に「作画崩壊」とかじゃないんだけど、どうにも盛り上がりにかける展開と画面でした……。 まぁ、「この話がきっと作品のクライマックスに違いない」は私が勝手に勘違いしただけなので悪いのはこっちかもしれんが……ここから最終回に向けてちゃんとそれっぽい盛り上がりが作れるんやろな?
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