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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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 黒幕登場どっかーん! 第12話。ようやくお出まし、この世界の秩序にして、「ダンガンロンパ」の全てと行ってしまっていい、超高校級の黒幕である。ようやくこれでネタバレが出来るようになったね。

 早くも第6章。超特急アニメもまもなくエンディングを迎えるわけだが、作中でもよく分からなかった要素がアニメで分かるわけがない。特に残姉ちゃんこと戦刃むくろちゃんについては一切情報が出てない状態で話が進行したため、アニメ組は絶望的渾沌に陥ること必至だろう。今回の学級裁判、もう完全に説明放棄してたしな。原作でも非常にややこしかった「犯人」「死体」「黒幕」といった入れ替わりの構図、しかも原作中でも突っ込まれていたが、実は一回霧切さんはハッタリでモノクマをねじ伏せている(手の火傷については隠すことが出来るという事実を意図的に伏せて論破している)ため、元から論理が破綻していた箇所なのである。そこを、説明どころか根拠も提示せずにまかり通ったのだから分かるわけがない。そもそも苗木は他のオーディエンスにあの夜襲撃された事実をほとんど話していないはず。なんであんなにすんなりとコンセンサスが得られたのか、謎だらけだがこの際仕方ない。「フェンリルの紋章か」って、十神さん、あんたは校長室調べに行ってたから知ってるかもしれないけど、ただでさえアホの葉隠とか朝日奈ちゃんは確実に意味分かってないぞ。もちろん、視聴者も分からんぞ。

 記憶喪失の件はそれなりに伏線もあったし、もうそれくらいしか抜け道が無いから問題無いと思うのだが、唯一不安なのは霧切さんの記憶とメンタルの問題。元々彼女はあんまり感情を表に出さない人間だから分かりにくいが、今回序盤に登場した学園長室のくだりなんかは、作中で珍しく霧切さんが感情的になるシーンだったはず。パスワードが娘の名前だったことや、その父親に会うことが出来ずにこうして不幸な再会を果たしたことなど、確か原作中では「しばらく一人にしといて」とか言ってたはずだ。その辺ばっさり切られてるし、あんまり彼女がショックを受けたように見えないので、どうしても「霧切さんは全部知ってるんじゃないか」疑惑すら持ち上がってもおかしくない。どうしても理屈で説明出来ないパートは弱くなっちゃうよねぇ。

 でもまぁ、そんな積み重なった苦労と破綻の果てに、何とか今週で黒幕登場までこぎ着けたのだからこれはこれで偉いとも言える。やっぱり最終話前にこのサプライズは必要だからねぇ。ワタクシ様にはここで出てもらわないと、中の人のギャラが残念なことになっちゃうし。いやぁ、いいですね。かっ飛ばし気味の江ノ島さん、大好きですよ。「ダンガンロンパ」シリーズは声オタには本当にたまらないサービスがてんこ盛りで、この1作目も誰が黒幕でも一切問題無いラインナップが揃ってるわけだが(セレス黒幕だけは嫌だが)、この並み居る強豪勢の中から、選ばれたのが豊口めぐみなのである。このチョイスは本当にセンスがある。いいわぁ、楽しいわぁ。やりたい放題だわぁ。キャラ立ってるわぁ。あ、でも出来れば残姉ちゃんの活躍ももっとみたいです。「IF」のアニメ化とかしたら最高なんだけど。あれ、画的にもアニメ映えする話だからお勧めですよ(まぁ、モノクマ部隊の作画すげぇ大変だろうけども)。もしくは「ゼロ」のアニメ化とか。ゼロもアニメ映えするし、なんと言っても絶望姉妹の活躍が一番楽しめるからね。今作が無事に(?)終わったら、「2」の前にIFかゼロでいきましょう。

 えーと、なんの話だっけ。そう、今週のまとめ。江ノ島さん登場シーンが原作まんまで笑える。あのポージングとか、実はモノクマをトレスしてるんだよね。来週以降のうっざいうっざい江ノ島さんも楽しみ。もちろんオシオキもね。そして、あの問題の(?)「街を襲うモノクマ仮面」が見られるのもちょっと楽しみね。あ、あと今週はこの期に及んでジェノサイダーが可愛かったです。今週の生物室でのモーションはアニメオリジナルの絵だったから良かった。笑ったのは、ジェノサイダーのしゃべりって、ちょっとだけ「ベロ出してる風」の発音になってるんだよね。みゆきち、こんなとこでも妥協無し。

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 普通にえぇ話やったやないかーい! 第11話。ナニコレ、オチ無くていいの? ……いいと思う。たまにはもこっちだって幸せになってもいいと思うんだ。まぁ、本人がどの程度幸せと思ったかは微妙なとこだけども。

 Aパートが学祭準備編。彼女の発想は本当に全てが我が事のように共感出来るね。今回一番共感出来たのは「仕事を他に振られないようにするため、1つのタスクでどれだけ時間調整するか」のところ。そうそう、それ考えるんだよ。外の掃除の時に無駄に1人だけやたら遠く行ったりとかね。「この仕事1つあれば余計なコミュニケーション取らずに済むんだ」と思うと、とても大事にお仕事が出来るんです。いや、流石に1/10のスペックに落ちるのはどうかと思うけども。もこっちと同じようなクズコミュ障って、みんなが楽しく準備してて仕事振られないからサボって帰ろう、とは思わないんだよね。「サボって自分だけ帰る」は御法度なのよ。たとえ誰にも必要とされてなくても。「サボる」まで行っちゃうと憎悪してるDQN軍団の仲間になってしまうから、最低限のモラルは維持するんだ。まぁ、かえって邪魔になってる気もするんだけど。もこっちは周りにあんまり気を遣わせてないだけ偉いよ。俺、高校時代の学園祭で飲食系のイベントやるとき、食材の下拵え開始3分で包丁使ってて指切ってリタイアしたからね。あのときの「うん、まぁ、慣れないなら無理しなくていいから……」みたいな遠慮がちな周りの優しさは本当にいたたまれなかったぞ。でも、帰れない。やることないから黙って見てるだけ。真面目系クズって言葉はこういうところで使うのかも。

 Aパートもう1つの見どころは、もこっちがコスプレ衣装を見た時の脳内一人芝居。流石のいず様、千変万化。もこっちボイス、お嬢ボイス、そして男の子ボイスという最近大活躍している3つのパターンをフル回転させている。ああいう一人遊びが見られるのもこの作品ならではのことだ。あと、地味にゲストが面白いわね。今回登場した文化祭実行委員長(名前は今江)は、何故か野中藍である。「そこに入るのか」っていう微妙なマッチングが良いね。この上なくいい人そうだった。それにしても、今回本当にもこっちは委員長によく遭遇してたな。「重要人物に偶然会うスキル」って、完全に主人公補正なのだけども……有効利用出来ないのがなー。

 Bパートは主に優ちゃんのエロさを堪能するパート。今までそこまでおかしくなかったはずのもこっちが突然エロ親父として覚醒し、あの手この手で優ちゃんを手込めにしようと試行錯誤するという。まぁ、アレに抱きしめられたらたしかに理性のたがは飛ぶかもしれないけども……中の人じゃないんだからもう少し自重しろよ。「メス」っていう言葉が本当に好きな子やな。全部優ちゃんがビッチ(間違った使い方)なのが悪い? そうかもしれませんね。この作品のキャラクターデザインの中で優ちゃんだけ1人だけやたら浮いてるからな。特に胸部が。あんなんいたら、こいつはマジぼっ(略)

 結局、優ちゃんと久しぶりのデートを堪能したもこっちは、「友達がいると楽しいなぁ」ということをしみじみ感じて学園祭の幕を閉じる。最後に寂しげにしていたあたり、委員長絡みで何か酷いオチがくるのかと思ったら、まさかの平和エンドであった。相変わらずエンディングテーマも謎だが、まあ、たまにはこういうのもいいでしょう。本当にこの世界は悪人が1人もいない世界なんだから、もこっちだってもう少し真正直に生きてれば幸せをつかめるはずなんだけどねぇ。あ、でもクラスメイトの女子は、シフト組む時にもこっちの存在をどう処理したのかは気になる。「黒木さん? シフト入ってなかったと思うけど」って、最初から入れないでシフト組んでるやないか。怪我したっていう情報が入ったから除外されたのかな。クラスメイトの様子を見てると、悪意からハブられてるわけじゃないんだよねぇ。

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 言葉が出ない、とにかくすげぇ、最終話。やりたいことマジでやり尽くしやがったな……。こんな投げっぱなしエンドなのに、これしか無い気がする。あえて言おう、完璧や、これ。

 今回も「まさかの」が山ほど詰め込まれたお話。その中でも一番の「まさかの」は、「まさかの死人ほぼゼロ!!!!」 いや、ジアート様は流石に無理かな。しかし、2期があるとしたら生きてても何の不思議もない演出な気がする。ジアート様が無理だったとしても、まずイズル生存(意外性0%)、アサギ・タマキ・スルガ生存(同じく0%)、ケイ生存(20%)、アンジュ生存(25%)、テオーリア・ダニール組生存(40%)、チャンドラ生存(50%)、司令生存(80%)、ドルガナさん生存(99%)。すげぇぞ、あれだけ「最終決戦」の演出しておいて、死んだ人間がほとんどおらず、この作品最大の武器である死ぬ死ぬ詐欺がラストでフル回転したのである。30分の中で何回「死んだわー!」って思ったか! ケイは正直アカンと思った。アンジュはあっさり突貫で死ぬと思った。ドルガナさんは「もう退けぬ!」でダメだと思った。司令に至っては既に哀悼のコメントまで考えてた。どさくさに紛れてみんな生きた。いやぁ、びっくりした。

 そんなちゃぶ台返しは置いておくとして、シナリオ面では本当に図太いことをやっている。何しろ、「ゲートに向かって突撃するぞ!」という同じイベントを3週連続でやっているのだ。「ゲートまであと○○」って、3週連続でやらされたオペレーターコンビも大変である。その中で、序盤の劣勢はどこ吹く風、戦場で暴れ回るアッシュ軍団は、やりたいことを全部やりきっていた。あまりに戦場でのはっちゃけぶりを濃くやり過ぎたせいで、幕引き、エピローグなんてものは一切無い。「え? 終わり?!」てなもんである。これ、2期を示唆する情報が出てなかったら流石にポカーンだ。いや、もし2期があるとしてもポカーンだ。しかし、実は投げっぱなしといいながらも不足分の情報はほとんどない。今回不確定なのはせいぜいジアート様の生死くらいなもので、イズルは間違いなく生存しており、更にジュリアシステムを乗り越えてアッシュに打ち勝ったことも明示されている。つまり、地球軍はオールOKで終わったことに疑いようが無い。まぁ、平和が戻った地球で各国の腹の探り合いがどうなるか分からないし、テオーリアさんが表舞台に出ちゃったから今後アッシュ関係の技術開発で多分かなりのいざこざがあるだろうけど、何はともあれ外敵排除には成功したのだ。

 そして、最後にガルキエさんがニヤリしたのも当然の幕引き。今回のオペレーションはあくまでもゲートを破壊して一時的にウルガルを足止めしたに過ぎず、「ものすげぇラマタ」を見つけちゃったウルガルは、また同じようにゲート建造して突っ込んでくることになるだろう。その時のためにドルガナさんは生き残ったし、ルメスさんだって元気だ。多分仮面を被ったジアート様とかも出てくるだろう(しつこい)。きちんと「未来に起こりうる事態」も示唆されてのエンディングなのである。「この戦争が終わったらどうなるか」が事前に全て知らされていたおかげで、「終戦」=「最終回」で何の問題も無いようになっていたのだ。まぁ、心情的にはエピローグが薄いのはやっぱり寂しくはあるが……。

 でも仕方なくない? あれだけのバトルやられたら、文句は言えまいよ。圧巻だったのは、スターローズ激突後、流血状態でのジアートVSレッドファイブの激戦。それまでのシーンでも延々納豆みたいに糸を引きながら高速戦闘を続けていたわけだが、激突後のシーンのディティールの描き込みが半端じゃない。CG部分だけでなく動画リソースの大半があのわずかな時間に全部注がれており、なんかもう、見たこと無い絵面に。あのすさまじさを形容する語彙を持ち合わせていないのがあまりにもどかしいが、とにかく「言葉で表せないすさまじさ」。ホント、あそこさえ出来りゃ良かったんだろ。鳥肌立ちっぱなし。これ、冗談でなしに歴史に刻まれるシーンになったと思うよ。最後にモジュール引っぺがして決戦兵器にするっていうアイディアも秀逸。画的に凄く分かりやすくて、インパクトがでかいし説得力もあるんだわ。序盤にあれだけ合体に四苦八苦してたイズルが、そのアサルトイェーガーで最後の一撃を決めるっていうカタルシスはたまらんものがある。「そりゃジアート様も対応しきれないわ」っていう。

 メンタル面での収束性も完璧で、ちゃんと「闘争本能から防衛本能へ」っていうイズルのアイデンティティが綺麗に昇華されていて、最終的なきっかけになったのがスルガの「残念」っていうフレーズだったのもナイス。わざわざアサギがケイを説得要員として引っ張り出してきたのに、結局そのケイにはほとんどしゃべるチャンスが無くて、残りの連中が散々罵詈雑言を浴びせた結果帰ってくるっていうあたりがいかにもイズルらしくて微笑ましい。決め台詞が「ヒーローになるんだ!」っていうね。ケイの気持ちは完全スルーやー! スルガが言ってた「本能よりも煩悩」っていうのが一番的を射ていたねぇ。仲間が大事とか、夢が大事とかそういう「あとからついてきた物」を全て背負い込んだ人間が、本能というたった1つの目標だけに向かって突っ込んできたウルガルを打ち破るっていうのは、あまりにもお手本通り過ぎるじゃないですか。いやー、やっぱり残念ファイブは最高だわ。

 他にもいっぱい突っ込みどころがあったんだけど、もう書ききれないな。「ブルーいち」って、アンナちゃん、これまでずっと整備してたのに間違って呼んでたの、とか。「トメィト、ポティト」は言いたかっただけだろ、とか。結局、アンジュって何だったのか良くわからん存在だったが……面白かったからいいかぁ。そういえば、地球に帰ったあとに当然おやっさんは樽ごと呑むわけですよね。アマネさんとリンリンは飛んでくる大量のおしぼりに悩まされる事になるわけやな……。ハッピーエンド!!

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「たまゆら〜もあぐれっしぶ〜」 6→6

 終わってしまいましたなぁ。毎回毎回過ぎ去っていくことが本当にもの悲しい本作。日常ものというと、普通は何事も無かったかのようにヌルッと終わっていくのでむしろ喪失感が増すのであるが、今作は幸い、先輩の卒業と楓たちの進級という節目のイベントで幕引き出来たため、「ちゃんと終わった」感があるのは救いだろう。4期がもしあるなら、次は楓たちが3年生になるのか……。

 「いつも通り」と言ってしまえば大体片付く作品であるが、今作はこれまでと比べて少し変化があったシリーズだった気もする。タイトル「もあぐれっしぶ」に体現されているように、ゆったりまったりが信条であるこのタイトルに、動的な要素が多く盛り込まれた。3期目だから何か変化をつける必要があった、というのが内的な事情ではあろうが、作中では楓が「よりアグレッシブに」という決意をしたことから、写真部の設立をきっかけに、様々な人々と交流していくことになったわけだ。新キャラも多く登場し、1クールの中での動きはかなり大きく、賑々しいものになった。もちろん、「賑やかな」とは言ってもそれは舞台要素としての意味で、作品自体の空気はこれまで以上に静かに、丁寧に続いていた。1つ1つの些細な出来事をさもおおごとであるかのように紡ぎ上げる世界観は相変わらず。「日常もの」のカテゴリでありながら、一本のドラマとして通底したテーマが一貫しており、きちんと積み上がったエピソードが作品世界を広げていく。この辺りのドラマ作りについては、やっぱりサトジュンが妥協しないんだろうな、ということが伝わってくる。昔気質の「アニメ監督」っぽさというか、「何もない話」に対する厳格なチェックというか。この徹底した線引きがあるからこそ、「たまゆら」はシリーズを重ねても色褪せることが無いのだろう。

 今期は、特に楓が父親の陰を追うシーンが多く、彼女の家族との関係性を再認識することが大きなサブテーマとなっていた。「アグレッシブになる」ことは、彼女が父親の死という現実に向き合い、それを乗り越えることで結実する。最終回の母親との対話は、まさに今期の全てを総括するためのものであり、あまりにも清浄過ぎる母子の関係性を見て、やっぱりもらい泣きしてしまった。昨今は「泣かせる」アニメってのが多いが、今作のように、人の死や別れ、喪失ではなく、「得ること、分かること」で成長を描き、ドラマを作り上げることはなかなか出来ない。悪人も悲劇も無いまっさらな世界で、たくさんの人に見守られて子供たちが大きくなっていく様子を見守ることが出来る、本当に優しい世界である。こうしてまた1つ季節が過ぎ去って、次の時間に物語は繋がる。是非とも4期では3年生になった楓が部員を集め、立派に写真部を盛り立てていく姿が見たいものである。

 今期は新キャラも多く、本当に賑やかだったおかげで、中の人的な盛り上がりもひとしお。新キャラかなえ先輩は本当にどんぴしゃりのかやのんボイスで、新規加入とは思えないくらいに作品世界に溶け込んでいた。最終話も泣かされたけど、先輩との関係性が極まった11話も本当に良いお話。「卒業式で泣く」じゃないっていうのがまた気が利いていて良かった。その他のキャラだと、こちらも堂々乱入のともちゃん。東山ボイスのかっ飛ばしキャラで、おそらく今作で一番のテンション。愉快である。写真部顧問には西村ちなみが配され、相変わらずサトジュン作品には欠かせない癒しオーラを醸し出してくれた。こうして見ると全員癒し系か。いや、グリリバボイスのナイスミドルとかも出てきましたけども……あの人、今期一番の萌えキャラだったよね。

 そして、最大級の問題(!?)だったのが、今期ついに始まってしまったラジオのコンビだろう。作品世界とは完全に切り離して聞かなきゃいけない酷い(褒め言葉)ラジオ。ゆかもこ改めがぼもこコンビとなった2人に敵はない。ブギー・チャンを加えたクラッシャーぶりは神がかっておった。サトジュンも遊び過ぎや。愛されてる作品やなぁ。是非とも続きをね。あ、でもサトジュンはとりあえず「ファイ・ブレイン」を全力でお願いします。

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 一応全ドール登場といえるのかしら、第11話。雛は結局台詞無しだったけどね。まさに死人に口なし。まぁ、今回だけで見たら死人じゃないっていえるのは3体しか残ってない気もするけど。

 これまで展開されてきた「なんかよく分からない話」を「なんかよく分からない方法」でまとめにかかった展開になっている。現在ジュンたちがいるフィールドが一体何を表しているものなのかがよく分からないし、これが巻いたジュンのいるフィールドと接点を持っているのかどうかもよく分からない。金糸雀が飛行能力だけで渡り歩いてるんだから同じフィールドなのだろうけど、どういう区分で隔てられているのかがはっきりしていない。現在ドールたちが集まっている方には、舞台装置だった大時計が設置されており、その針が時を刻めば、再び世界は周りだし、「正しい姿」に戻るという。そして、それを戻すことが出来るのは翠星石と蒼星石の双子姉妹の能力だけ。そのあたりのセッティングが、「何故起こり」「何故解決されるのか」は、多分分からないままなのだろう。とりあえず、現在のフィールドが「大人ジュンの決意を試すものである」というシナリオ上の要請だけは確かなようである。

 そんなこんなで、なんだかお膳立てを無理矢理整えられたようにも見えるが、未だかつて無いほどに賑々しくなったフィールド上で、6人の姉妹が集まってのすったもんだがあった。今回Aパートはこれまでにないくらいにへちょ絵シーンが多く、やっぱりドールの愛らしさが集まった瞬間こそが、この作品のクライマックスなんだな、ということを感じさせる。本来ならば命のやりとりをしている最中なのだから和気藹々としている暇はないのだが、「奪い合いながらも姉妹として共同生活を続けている」というこの作品最大の肝が、今週の掛け合いにはたくさん詰まっていた。タイムリミットの迫る真紅は、相変わらずのスタンスの水銀燈に対して珍しく「お姉さま」という言葉を使ってみせた。完全に茶化しているだけなのだが、そういえば関係性だけで言ったら真紅は妹だったのだな。言われた水銀燈も、慣れない呼ばれ方にたじろいでたけども。

 今回最大の見どころは、蒼星石と水銀燈の「交渉」の部分である。蒼星石があまりに男前すぎるので一切のひっかかりなくスルッと解決してしまったが、まさに「仲良く殺し合い」の真骨頂とも言える対話になっている。あれだけ偏屈だった水銀燈だが、蒼星石の「ボクは嘘が嫌いだ」の一言でローザミスティカを渡してしまっているのだから、なんだかんだいいながらも彼女たちの間にはちゃんと信頼関係が成立しているのだ。同様の関係性は、蒼星石と翠星石、そして真紅と雛苺などの間にも見られる。結局、ジュンが諭していた通り、このお話はどこまで言っても「面倒臭い姉妹喧嘩」でしかないのである。末妹の扱いが悪すぎたせいで、こんなホラーじみた話になってしまっただけなのだ。そう考えると、欠陥があるばっかりに他の6人から総スカンをくらった雪華綺晶って、可哀想な子なのかもしれない。今回もようやく見つけた(一方的な)マスター候補からはっきりと袖にされて自壊してしまうという、何とも物寂しい結末を迎えているしなぁ。彼女は彼女なりに必死に生きてきた結果だったのだから、もう少し違う未来が無かったものかとも思う。

 結局、雪華綺晶の存在が否定され、蒼星石のローザミスティカは収まるところに収まりそう。そうなると、時間が動き出してしまったがために、今度は真紅の命がアウトになってしまう。もうボチボチお話も終わりであり、子供ジュンがボディを見つけた後なので一切心配はしなくていい状態だとは思うのだが、関節から砕け、無惨に頭がこぼれ落ちた真紅の図は、やはり壮絶なものであった。今作は本当に「人形感」が強いが、動いていたものが突然「物」に帰る瞬間って、やっぱりおっかないものがあるね。

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BROTHERS CONFLICT」 4→3

 ひどい……事件だったね……。ん、まぁ、例によってそっち方面の方々には評判も上々のようで何よりである。しかし、何回でも繰り返して書くが、わたしにゃ無理だ。そして、この作品は、こういう作品の「琴線に触れない要素」が凝縮されている。このアニメが全力を持ってやろうとしていたことが、私にとって何の価値も無いものだった。意味は分かるが意義は分からない、そういうアニメである。

 もっと端的に言うなら、「壮大な出落ち」ってところだろうか。最初はそりゃ笑いましたよ。特に諏訪部坊主あたりには爆笑した記憶もあるんだけど、結局どのキャラクターも登場時のインパクト以上のものは特に無いんだよね。「妹ちゃんに全員無条件で惚れる」という属性が全員同じベクトルになってしまうわけで、そのキャラ属性に与えられたものがだんだん薄れて画一的になってしまうんだ。もちろん、ツンデレだのクーデレだのとアプローチの仕方は違うのだろうが、13人いたら限界があるだろうよ。尺の問題もあるのだろう、「野郎どもが妹ちゃんに惚れるまでの経緯」は全部すっ飛ばしているので、馴れ初めの段階で区別することもままならない。全キャラクターが「妹という属性なら無条件で惚れるモラルハザード軍団」にしか見えない時点で、この作品はまともに見ることを許容していない。

 まぁ、この手の作品の「まとも」ってなんだよ、って話だけど。過去に私が見てきた作品でいうなら、たとえば「薄桜鬼」なら惚れた腫れた以外のところでのお話が見るべき部分としてあったし、(そこまで好きではないが)「歌プリ」なら訳の分からないアイドル伝説が異次元へ視聴者を引きずり込む一因となっていた。「AMNESIA」の超次元設定などは完全にギャグとして楽しめるもので、話が進めば進むほどカオスが増していく高品質なネタ作品だった。しかし、この作品は本当に「女性向けのシスプリ」以外の何ものでもなく、作中に山も谷も無い。各キャラクターが当番制で一列に並んでヒロインに告白するのを眺めるだけである。これじゃぁ流石に何もひっかかりゃしない。「こいつら妹相手にマジになりすぎだろ」だけでひとしきり笑える時代は終わってしまっているのだ。

 やりたかったことは分かる。「意味は分かる」。おそらく適当なキャラに入れ込んで見ていれば案外ネタとしても楽しめただろうし、色々とこの作品にオリジナルな要素もあったのだろう。しかし、残念ながらそこまで入り込むこともままならないまま終わった。男性視聴者を繋ぎ止める最大の入り口はヒロインだと思うのだが、今作のヒロインはどうしてもデザインがね……完全受け身体質だからキャラの押しも弱かったしね(まぁ、作品の性質上致し方ないのだろうが)。同じ設定で、主人公が「ベルゼブブにちょっかい出される佐隈さん」だったらどんな話になっていたのかは気になるんだけども。今作で一番楽しかったのは、多分アフレコ現場で大量のおっさんに囲まれたサトリナを想像することである。神谷・鈴村・諏訪部・小野・浪川……地獄のような現場だな。これ、サトリナでなかったら心折れてないかな。あ、でも一度でいいからエンディングをキャスト全員がマジで踊ってるところは見たい気がする……。

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Fate/Kaleid liner プリズマ☆イリヤ」 6→5

 これも10話でおしまいなんだよね。最近は変則的な構成の作品も増えてきたなぁ。小学生は最高でした。基本的にそれだけ言ってれば事足りる作品である。

 1話時点ではなんと言ってもそのキャラクターデザインとぷに萌え感を評しての点数だったが、中盤以降、多少作画がガチャついたところもあり、取り立てて盛り上がる部分も無かったので評点は下げさせてもらった。盛り上がる部分はそりゃ盛り上がるのだが、本当に部分区切りでのテンションのあげ方であり、なかなかシリーズ通じての高品質という印象には繋がらなかった。流石に筋立てが分かりやすすぎたってのはあるかなぁ。ラスト3話くらいは延々美遊とイリヤの友情の話を続けていただけで、そこからどうなるかは誰でも分かっちゃうし、取り立てて新規性のあることをやっていたわけでもないし。「そういう話」なのだから別に一本調子でも構わないとは思うが、もう少し作品の特色を踏まえた上での描き方があったのではなかろうか。

 勿体ないと思ったのは、あまりに美遊ちゃんとの友情を優先させすぎたせいで、周りのガジェットをあまり活かせていなかったこと。たとえば、この作品はFateシリーズであり、Fateといえば英霊との関係性、英霊とのバトル要素が最大の肝となるわけだが、今作の場合、対戦した英霊のバリエーションはほとんど無いと言っていい。小学生女子が戦ったせい、というのもあるかもしれないが、相手がキャスターでもライダーでもセイバーでも、全て力押しの魔法力で叩き潰すだけであり、相手の攻撃も「とにかく高出力、高火力」というので圧力をかけてくるだけ。アサシンだけちょっと毛色が違ったかもしれないが、それでも最終的にはイリヤが暴発してぶっ飛ばしてしまったわけで、あまり「ならでは」の展開とは言い難い。たとえば美遊は「空を飛ぶ魔法」の開発に四苦八苦してオリジナルの技法で課題をクリアし、それを利用して敵を倒すことが出来たわけだが、そういう「この作品のバトルならでは」の要素がもっと多ければ、シリアスな戦闘シーンでももっと楽しむことができたのではなかろうか。

 基本的にこの作品はギャグ寄りだからあんまりバトルとか考えても仕方ない、という考え方もあるが、ギャグ要素にしても、もっと全編通じて掘りさげる要素はあったはずだ。個人的には、無闇に豪華なキャストを配したクラスメイト4人組にはもっと前面に出て活躍して欲しかったのである。まぁ、彼女たちが活躍するように話を作っていくと、本当に学園ほのぼのアニメになりかねないが……今作の一番の見どころは、「魔法の杖や魔法少女達の身の回りはギャグなのに、バトルだけは無闇にガチで下手したら死ぬ」というギャップの部分だと思うので、クラスメイトももう少し使いようがあったと思うのですよ。

 まぁ、原作があるんだからアニメでそうそういじれない部分なんだとは思うけど。せっかく「Fateシリーズのスピンオフ」として書いてるのだから、もっと作品の厚みを活かすとか、思い切り羽目を外してふざけるとか、ぶっ飛んだところも見てみたかった、というのが素直な感想です。「もしもっと良い物が見られるなら」っていう仮の話だけどね。決して質の低い作品だったわけじゃないし、こういう「ベタな友情物語」のシリーズとしては、平均的な満足度ではあったと思う。とにかく絵が可愛かったしね。

 あとは中の人の話。今期の門脇主人公1つ目であるが、ぶっちゃけ、こっちの主人公の方が舞太の良さが出てると思う。阿漕なまでの甘ったるさと、いい感じでの上下の振れ幅。美遊相手にキマシパワーを前回にしてイカれた時とかすごく良い。そんな舞太の相手をするのが名塚佳織という布陣も鉄板で、どこの501小隊やねん、ってな感じ。今となっては2人とも子持ち(1人は予定)だもんなぁ。イリヤが子持ち、美遊も子持ち、ルヴィアも所帯持ち……後は凜の中の人くらいですかね(サファイアの中の人は略)。ちなみに、もう1人の所帯持ちといえば今作でもちゃんと出てきてくれた、アイリスフィールさん。アイリが可愛かっただけで個人的には満足なんだけどね。やっぱり良いお母さんである。切嗣には勿体ない。

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 斑目ェ……斑目よぅ……泣いた、マジでげんしけんで泣かされることになるとは思っていなかったが……辛いよなぁ。針のむしろってレベルじゃない。針の寝袋みたいになってましたやん。女って怖いな……。

 波戸問題が解決したので、シナリオは自然にこの作品のメインヒロイン、斑目へと収束していく。春日部さんが来てしまったことで、げんしけんは「二代目」から「初代」の空気へと揺り戻しが起こり、気付けば全メンバーが揃う事態に。一昔前とは随分雰囲気が変わったげんしけんを見て、春日部さんもちょっと浦島気分、本当だったら嫌々付き合っていたはずの集団だったのに、懐かしさもあって普通に「良いOG」になっている。波戸問題の余波で相変わらずこのサークルの中心には「ヒロイン」斑目がいることが持ち上がり、咲ちゃんたら、いつものようなちょっとした悪戯心でか弱い斑目を刺激してしまう。当然、斑目はいつものように尻込みしてはぐらかすだけだったが、周りを固めている面子が悪かった。気付けばあれよあれよと舞台が整い、いつの間にやら数年越しの告白強要イベントが成立してしまうという。そりゃまぁ、放っておけない気持ちも分からないではないが、斑目側からしたら当然「放っておいて欲しい」以外の何ものでもないわけで……世間はそれすら許してくれないというのか。

 あとはもう、あの部室のシーンだ。ホント、斑目の気持ちってのは1つ1つが手に取るように分かる。何をしていいか分からない。何をしても傷つく未来しか見えない。そんな中にありながら、目の前には憧れたあの人がいるのだから、格好悪い姿を見せることも出来ない。精一杯粋がって、張り子の虎とは知っていながらも、スタイルを崩すことだけは許されない。オタクの矜恃、喪男の拠り所。自分自身に許され、世間に許されるギリギリのラインを全ての処理能力を費やして必至に探し求める。その結果が、あの「鼻毛」云々である。まぁ、誰がどう見ても苦しすぎる主張ではあるのだが……。しょうがないんだ。自分が何を言っても彼女には響かないはずなんだから。自分はそんな格好悪いこととは無縁の存在なのだから。それが、斑目がこれまで培ってきた人生なんだから。

 救いがあるとすれば、斑目が惚れてしまった女、春日部さんは、本当にいい女だったということである。後輩達の意図を汲んで舞台に躍り出た春日部さんは、全てを知った状態で、なお斑目の侠気を優先させる気配りを見せた。彼が傷つかないように配慮しながらも、彼にとってただの甘えだけで済まぬよう、きちんと段取りを踏ませ、せっかくの舞台が無駄にならないよう、きちんと義理を通してみせた。そんな彼女が相手だったからこそ、斑目も最後の最後で、なけなしの勇気から一歩だけ踏み出せたのだと思う。一歩間違えれば女性恐怖症にでもなりかねない壮絶な現場ではあったが、春日部さんが春日部さんだったおかげで、斑目は笑って済ますことが出来たのである。本当に、彼女はいい女だ。

 歪みきった斑目の心情がじわりとにじみ出て本当に切なくなるエピソードだったが、これまでずっと紡がれてきた「男×男」の話でなく、至極真っ当な恋愛観を描いたものだったおかげで、この「いい最終回」は本当にクる仕上がりである。何の画面変化も無い部室で繰り返される、ギリギリのせめぎ合いがこうも緊張感のあるシーンになるあたり、やっぱり一筋縄ではいかない作品だ。水島さんは「動」の作劇も「静」の作劇も、いちいちドラマを引っ張り上げる勘所をよく心得ている。

 そして、今回ホントにたまらなかったのは、咲ちゃんの中の人がサトリナだったところ。ホントにね、彼女の優しさは刺さるよね。飄々とした外面の咲ちゃんだが、声の影響もあって内面の優しさ、思慮深さが5割増し。全てが終わったあと、何故か斑目ではなく春日部さんが泣き出してしまうシーンがまた切なくも温かい場面だが、このシーンで、最初に春日部さんがしゃくりあげるその一息が本当に切なくてたまらない。なんでこんなにいい女なんだろう。外の人も中の人も。

 実にいい最終回だった。……で、来週何すんのよ。

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Agent of Horizons 彼方の工作員 (2)(G) C

クリーチャー・人間、ならず者

3/2

(2)(U):〜はこのターンブロックされない。

 他色起動サイクルの敵対色緑。なんとここでもアンブロッカブル。起動に3マナかかるとはいえ、パワー3のアンブロッカブルならば充分にその価値はある。起動出来ずとも3マナパワー3ならそれなりに仕事は出来るわけで、わざわざ帰ってきた3/3の「ネシアンの狩猟者」がちょっと可哀想な気もする。この世界は「オーラの土台にちょうどいい」が多すぎて困るのだが、考えてみりゃこの世界でシミックカラーが組めるのかというと、不安ではあるのだな。でも、あんまり友好色と敵対色の差がないよねぇ。他色カードも全部均等だしな。

 

 

Artisan’s Sorrow 職工の悲しみ (3)(G) U

インスタント

対象のアーティファクト1つかエンチャント1つを破壊する。占術2を行う。

 占術つき「帰化」。占術1ではなく2なので重くなるコストが2マナ。ちょっと動きにくいコスト域になってしまったが、何はともあれエンチャント破壊だ。ミラディン世界における「真っ二つ(SOM)」的な存在としてありがたく頂こう。なんか、カード名が被害者視点なのが気になるけども。

 

 

Defend the Hearth 拠点防衛 (1)(G) C

インスタント

このターン、プレイヤーに与えられる全ての戦闘ダメージを軽減する。

 毎回微妙な差で必死に違いをアピールするために「どこが違うか分かりずれぇよ」と言われる「今回のフォグ」のコーナー。前作はシミック製の「遮り蔦」やセレズニア製の「ドルイドの講話」など、主義主張の見えやすいスペルだったので良かったが、今回はなかなか難しい。一応再録ではなく新規のカードで、特徴は「プレイヤーへの戦闘ダメージ」だけを軽減すること。クリーチャーどうしの殴り合いは全て解決するし、火力や能力などで発生したダメージも軽減されない。「濃霧」と「カメレオンのぼやかし(TSP)」の間くらいの呪文。まぁ、この違いが生まれたからなんやねん、という話ではあるが、一応フォグを使うタイミングってのはほとんどが防御時なわけで、戦闘結果を有利に導きやすいブロック側には「濃霧」よりもややプラス寄りの設定と見ることは出来るだろうか。いや、使うかって言われたら微妙だけども。

 

 

Fade into Antiquity 古代への衰退 (2)(G) C

ソーサリー

対象のアーティファクトかエンチャント1つを追放する。

 アンティキティといえばMagicのエキスパンション名にもなった単語で、このカードはその単語が含まれる初のカードである。効果は見ての通り単純明快かつ強力なものになっており、面倒な授与オーラも、やっかい極まりない神様たちも、一切の後腐れなしに異次元へ追放。この設定で3マナソーサリーなら充分納得のお値段である。もちろん「帰化」再録でも良かっただろうが、再生や破壊不能を無視出来るこちらの方が、この世界では安心だろう。たかだかコモンに追放されちゃう神様って……。

 

 

Feral Invocation 残忍な発動 (2)(G) C

エンチャント・オーラ

エンチャント(クリーチャー) 瞬速

エンチャントされたクリーチャーは、+2/+2の修正を受ける。

 かつては緑のコモンの質を左右する存在だった「+2するオーラ」。最近は基本セットで「トロール皮」が暴れ回るくらいで、あんまり拡張セットに存在感はないが、反則的存在「アルマジロの外套」(「ひるまぬ勇気」)や「シートンの願望(ODY)」といったカードは、がっつりと緑のサイズを支えてきた。このカードは、そんな懐かしのシンプル素材を、より柔軟に楽しめるようにした味わいのある一品。「瞬速」の文字をつけただけで無骨な増強オーラがコンバットトリックに早変わりし、インスタントタイミングでのヒロイック発動にも一役買うことが出来る。今回はこれに加えて「蛮族の血気」がコモンにあり、割と頻繁に+2の修正されるチャンスがある。逆に言うと緑のトリックは今回この2つだけなので、緑を相手にしているときの1つの目安として覚えておくといいだろう。

 

 

Nemesis of Mortals 定命の者の宿敵 (4)(G)(G) U

クリーチャー・蛇

5/5

〜を唱えるためのコストは、あなたの墓地にあるクリーチャー・カード1枚につき(1)少なくなる。

(7)(G)(G):怪物化5を行う。この能力のコストは、あなたの墓地にあるクリーチャー・カード1枚につき(1)少なくなる。

 イニストラード・ラヴニカと、墓地を参照する環境が続いてきたが、今回のセットではほとんど墓地というものに触れる機会が無い。本職の黒は最低限の接点をもっているが、他の色はまったく見向きもしない状態だ。そんな中、黒についで墓地との相性が良い緑が唯一残した接点がこちらのクリーチャー。素出しの状態でも6マナ5/5と素敵サイズであるが、中盤にはこのコストがどんどん軽くなる「グール樹(DKA)」仕様である。こんなのが2マナで出てきたらどんなタイミングだろうがびっくり確実だし、その場合には怪物化コストだって5マナで足りる。何の遠慮もなく殴りかかる10/10の巨大蛇に全世界震撼。なんでアンコに「グール樹」がおんねん、とイニストラードの住人の方々からもクレームの嵐である。まぁ、単なるバニラと思えば対処は出来るのかもしれないが……ホントにこの世界の怪物の皆さんは遠慮が無くて良いね。

 

 

Nylea’s Disciple ナイレアの信奉者 (2)(G)(G) C

クリーチャー・ケンタウルス、射手

3/3

〜が戦場に出たとき、あなたの緑への信心に等しい値のライフを得る。

 各色に与えられた信心クリーチャーの緑版だが……久しぶりに見たな、ライフゲインによる緑いじめ。いや、「サルーリの門番」もそうかもしれないけど、アイツのゲイン量は割と半端じゃないし、他の色の門番もそこまで強い訳じゃなかったから納得出来たんだ。しかしこいつは……ま、まぁ、コモンだからね。各色の信心状況を確認すると、コモンに信心カードがあるのは黒と緑だけ。他のカードはアンコ以上なので、それらのカードが強くなるのは仕方ないのだ。……まぁ、黒が「アスフォデルの灰色商人」の時点で、単なるライフゲインはどう見ても割を食っているようにしか感じないが。4マナ3/3の時点でお仕事してるんだから文句を言うもんじゃないよね。最低でも「ケンタウルスの癒し手」を超えるお仕事はしたいものだ。ちなみに、クリーチャータイプに射手って書いてあるのにピンガーも到達も無くってご立腹したのは俺だけでいい。

 

 

Nylea’s Emissary ナイレアの使者 (3)(G) U

エンチャント クリーチャー・猫

3/3 トランプル 授与(5)(G)

エンチャントされたクリーチャーは+3/+3の修正を受けるとともにトランプルを持つ。

 使者サイクルのトリを飾るのは当然緑の神様、ナイレアからの使いだが、色々と凝った能力を提供してくれたこのサイクルなのに、何故か緑だけはすげぇシンプルに、トランプル。白:タップ。青:カササギ。黒:吸血犬。赤:ブロック制限と来てるのに、トランプル。まぁ、余計な捻りを加えずとも、+3の修正を与える授与オーラと相性が良いのはトランプルだとは思うけども。授与にまで到達出来れば「ガイアの抱擁(USG)」クラスのオーラなので当然強い。素出しすると緑にしてはサイズが普通なのでコモンの中に埋もれてしまうのは残念だが、素でトランプルを持つ貴重なクリーチャーなので、こいつ自身をオーラの土台にしてしまうという手もある。同じカードを被せるとすげぇややこしくなりそうだな。

 

 

Nylea’s Presence ナイレアの存在 (1)(G) C

エンチャント・オーラ

エンチャント(土地)

〜が戦場に出たとき、カードを1枚引く。

エンチャントされた土地は、本来のタイプに加えて全ての基本土地タイプである。

 キャントリップオーラサイクルのラスト。唯一エンチャント(土地)というあたりが緑らしさであるが、効果としては「豊かな成長(AVR)」とほとんど一緒なので、キャントリップにされてもあまり得した気がしない。一応、今回コモンで土地サーチ呪文が無いので、多色を安定させようと思ったらこれを使うしかない。でも、そもそもこのサイクルって「対象にとった上で手札が減らないよ!」というのが売りだったはずなのに、クリーチャーを対象に取れない時点で魅力は9割減である。まぁ、今回はセットを通じて渡り能力持ちが1枚も無いという珍しい環境なので、これを使ったところでデメリットは無いのが救いだけど。せっかくなので基本土地タイプに言及しているカードをリストアップしておくと、相手に島があると殴ってくるのが「海檻の怪物」、山を割るのが「峰の噴火」、山にクリーチャーを捕まえておける「岩への繋ぎ止め」。全部アンコモン以上だから割とどうでもいいな。

 


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