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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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 撤回されてないので文学部ガールについての言説は有効なままですね、第3話。そもそも全国の高校に文芸部ってどれくらいあるんだろう……。

 引き続きかっ飛ばし気味で勢いの落ちないアニメ。ここまで各方面に迸るカロリーに遠慮がないラブコメラノベアニメってのは初めての体験かもしれない。一応今回は3人目の「負けイン」である小鞠がメインとなるエピソードだが、なんとついに正式な「勝負」を挑んだ初のヒロインとなり、そのせいで尺が伸びたのか、初の話数跨ぎでの結果待ちとなった。まぁ、よりによってこれを書いてるのが放送から1週間以上経過した後なので世間的には結果が出た後だろうし、そもそもタイトルに書いてあるんだから結果は火を見るより明らかなわけだが……これまでの「事実上の負け」ではなく、正式な黒星が付く初のヒロインとなりそうな小鞠。今まで以上に悲壮感が漂いそうなのだが、これをうまいことギャグに収めてくれるのだろうか。

 今作の迸るカロリーは本当に各方面に隙なく張り巡らされており、今まで出てきたヒロイン勢が全員どっかイカレてるのは当然として(?)、ちょい役で出てきた生徒会の人もおかしいし、なんなら商店街のおっさんが言ってることまで狂ってるので主人公のツッコミが追いつかない。こうして世界の全てが徹底してギャグに塗り固めてくれるのはとても安心だし、もう「そういう世界」だと割り切ってしまえば視聴者サイドは余計なことを気にせずギャグに身を任せることができるのがありがたい。そもそも好きな漫画に「めだかボックス」が入ってる私が「設定盛り盛りでハナからイカれた連中の集まるお話」が嫌いなわけがないんですよ。

 そして本作のエロい、違う、偉いところは、そうしてギャグの種としてばら撒かれた「負けイン」勢が、確かに「ヒロイン」としては欠陥品に見えるが、「主人公」としてはきちんと立脚できているという部分。今回はほぼ食い役に徹していたせいでバーベキューの恐ろしさを伝えるだけの役割になった八奈見ですらほんのちょっとのシーンで男前っぷりを見せてくれているし、映像美として今回感心したのは焼塩と主人公が転んでしまった砂浜のシーンの細かいモーションやカメラアングルの取り方である。あのシーン1つ切り取っただけでも、「焼塩が主人公のラノベ」だったらクライマックスとして置いといてもいいくらいだ。そしてこの2人、まだ3話目だというのに展開される「水着デ合宿!」イベントに万全の調整を合わせ、お為ごかしではない全力の水着シーンを見せてくれている。焼塩は日焼け後のフェティシズム! いいね、最高だ!(CV中村悠一) そして八奈見はワンカットで叩きつける谷間の美学。こいつ、このスタイルでライバルのことを牛扱いしてたのかよ。こいつが「負け」側に回されるメタ環境、いくらなんでもわんぱくすぎませんかね?

 そして、こんだけ「負け」の先輩方が堂々たる立ち回りで存在感を発揮しているというのに、その重圧を押し除け、堂々と「ヒロイン」の座に上り詰めようとする小鞠の奮戦。そうだよなぁ、一度「勝負」を乗り越えなければ「負け」の烙印は押されないわけで、それがどれだけ劇的なものかで今後の印象も変わってくる。これ、真っ向勝負で相手役の部長がどう立ち振る舞うかも重要なのよね。これで適当なあしらわれ方をして男の株が下がっちゃうと、「まぁあんな男ならフられて正解じゃない。こっちからフッてやりなさいよ」みたいな大義名分が成立してしまうため、「負け」要素が大きく減退してしまうのである。部長が100点の返しをし、BL先輩もそれに輪をかけて「イイ女」ムーブを見せてこその「負け」。さぁ、どうなる次回。

 
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 なんやこの強度……第2話。現状、今期新規枠では頭1つ抜きん出たクオリティ。このオープニングが作れるアニメが弱いわけがなかろう。負けヒロインが勝ちアニメかよ。

 というわけで、2話目でのトーンダウンを覚悟していたがむしろ初速をそのまま活かして2話目も一瞬で走り抜けていった。それこそ今回のメインヒロイン・焼塩のごときバイタリティである。とにかくどこのシーンを拾っても何かしらの小ボケは交えてくるというサービス精神がお見事で、原作の小説媒体ではどれほどの密度でねじ込んできているかが気になるところ。ほんで小説でも滑ってないのかも気になるところ。アニメの場合、画がついて、声がついてのネタになってるわけじゃないですか。だからこそ許されてるようなネタ回しもありそうな気がするんだよなぁ……前回もちょっと触れたけど、メインヒロイン(?)八奈見は普通に考えたらうぜぇ奴になりそうなもんだしなぁ。いや、でもこれはこれで可愛い……のか? もちろん、アニメではこいつのウザさも綺麗に魅力の一部へと昇華されており、彼女が出てきて画面脇で百面相やってるだけでも笑いに繋がるし、台詞回しの1つ1つが変なとこから飛んでくる不意打ちのボケにもなっている。主人公・温水の小回りの効いたツッコミも見事なものだ(妹さんとの対話のあたりとか、あの短時間できっちりまとまったネタになってるのが実によく分かる)。

 そうして八奈見が整えてくれたフィールドに、早速第2の「負けヒロイン」焼塩が堂々と名乗りをあげた。「負けヒロインなんて数を集められるもんじゃねぇよ」と初見では思っていた訳だが、なんとまぁ、ここまできちんと、徹底して「負けたーーー!!!」って分かる状態に叩き込んでくるのか。しかもご丁寧に焼塩が狙ってた相手が主人公属性だったっていうのもメタ視点では「負け」度合いを加速させる要素になっている。まー、CVが小林千晃だしなぁ(そんで相手がうえしゃまだしなぁ……ラグナとアルテマティア様のカップリングじゃん)。

 「負けヒロイン」という属性だけを統一させるために必ずヒロイン勢は残念要素を入れる必要性があり、焼塩も八奈見同様、根本的なところで「馬鹿」には違いない。体育倉庫イベントは暑さでおかしくなってしまったようなので割引いて考える必要はあるが、その後の温水との対話なんかを見てるとやっぱどこか抜けてる子なのは間違いない。ただ、単なる馬鹿だと八奈見と被ってしまう可能性があるため、彼女のスポーツ少女要素はきっちり本物として仕上げてあるのだろう。真面目で一生懸命な負けヒロイン。これはこれでなかなかに愛らしい(そしたら努力要素すらない八奈見はどうなるんやって話だが)。

 そしてすでに第3の負けヒロインも土俵際ギリギリの状態でエントリーしており、多分来週には負けが確定する。3人目にして一番はっきり「おめぇさっさと負けろ」と言われそうなコミュ障クレイジー文芸部員。いちいち「どっから声出してんねん」という奇声が漏れてるのが愉快だが、キャストを確認したら寺澤百花という名前はなんと「柚木さんちの四兄弟。」の岳さんの声だった。あとユーフォの1年生ユーフォの子。ユーフォのラジオで「笑い声が1つの芸」とともよにいじられていたが、その声の出し方がこんな武器になっているとは……とりあえず彼女が負けるってことで前回「どっちだ?」と思ってたBL先輩は純然たる勝ち組に。こちらの勝ち組はヒロインの方が「なんかやっちゃいました?」体質である(まぁ、中の人が歴戦の魔女すぎるからしょうがない)。

 さらにさらに、1話目では「お前もはやノイズなのでは?」と訝しんだあまりにイカレすぎた先生に、さらにもう1人やべぇ大人が追加されている。もはやアニメ演出の定番となった「止まれ」のハザードシンボル(?)がよりによって先生の凶行のシーンで用いられるとは。ヒロインは負けるわ、教育者は全員畜生だわ、この学校はどうなってやがる。しかもCVがすみぺ&千和だぞ。どうなってやがる。

 シナリオ:映像:キャスティング、3点とって何一つ抜かりなし。来週も楽しみだ。

 
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 アジ食わば すぐに死ぬなり アンドロイド(字余り)、第8話。それにしてもなんてぇサブタイトルだよ……こんだけ意味深でおもたそうな話しといて、一番の注目ポイントがそこっていう……。

 だいぶ不穏な感じも加速してきましたね? 元々機械生命体のやたらと人間味あふれる所作は気になっていたところだし、さらにパスカルの登場や、機関を裏切ってるのにあんまり悪そうに見えないA2の存在など、どうにも「何が正義なのかしら?」という部分に若干の疑問がよぎる展開。アンドロイドなんてものはおとなしく上の命令に従ってりゃいいもんだと思っていたが、実際は上で指令だしてるのもアンドロイドだったわけで、果たして「人類のための戦い」とはなんぞ? というのはあやふやな状態にまで移行していた。そしてそこに今回の9Sの行動である。ふむ、どうやら一筋縄ではいかない物語のようですね。そして、多分1クールで何がが収まるような物語でもなさそうですね。

 その辺の背景はもう黙って見守るしかないので余計な考察とかは特に無いのだが、今回はそんなメインの筋を差し置いて、とにかく映像でのインパクトがギュギュッと詰まっているのが良い。「海水浴」を楽しむため、あっさりと目隠しをとっちゃう9S。彼の美少年な風貌は別に何もおかしなところはないのだが、今まで平然とつけていた目隠しをああもあっさりと取ってしまったので「何で今までつけてたん?」という逆の疑問が湧き上がってくる。そして、それに釣られるようにしてゆっくりと目隠しを解く2B。その容貌のあまりの美少女っぷりに惚れ惚れしてしまう。もう、あの部分のキャラ作画だけでも文句は出ません。さらに今回は拾ってきたお花にも注目が集まったせいで2Bの戦場的な胸元にもやたらフォーカスがあたるし、海水に浸かる時にタイツ(?)がそのままでミニスカから漏れるむちむちの太もももやたらエロい。なんでアンドロイドがこんな扇情的なのだろう。そのくせ、後から出てきた完全な「水着」の方は言うほどエロティシズムを感じず、やはりキャラと見せ方が大事なのだということも教えてくれるし、アジの生きた魚のような目のキラキラっぷりも無駄に力作。変なアニメである。

 

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 パスカルさんの生きてるって感じ、第7話。作中で一番人間味があるのがパスカルさんと、それと掛け合ってる機械生命体なのよねぇ……。迷子探しの切り出しコント、やたらツボってしまった。

 どうにも話が行ったり来たりしてる感があり、今度は前回の話がなかったかのようにしてパスカルさんたちのところに戻ってきた。いや、大局で見ればやってることの流れはあるのだろうが……どうにもミッションが局所的なもんで、どうにも現状を掴みにくいのが悩ましい。まぁ、こればっかりはゲームをやってない方が悪いと言われればそれまでなのだが……ソシャゲ原作アニメでは「ケッ、どうせ一見さんお断りのファン向け作品だろ。ノットフォーミーなら観なくていいよ!」って砂かけて終いなのに、この作品については「わかりにくい展開になってんなぁ……惜しいなぁ……自分で調べなあかんのかなぁ……」という気になっているあたりは贔屓といえば贔屓かもしれん。でも、そうさせるだけの引きはちゃんとあるのよねぇ。一番はとにかく画面が綺麗なことだけども……1つ1つの要素がどこに関わってくるのか、分からないなりに気になってしょうがないのよね。

 アンドロイドVS機械生命体の構図だったところに、この度いよいよ敵性(?)のアンドロイドが登場。ただ、考えてみりゃ向こうさんが言ってた「アンドロイドが機械生命体の肩を持つのか」という考えの方がもっともではあるので、彼女を裏切り者と断じるのもなんか違う気はする。どんどん独自進化を遂げている機械生命体について、全て敵だと断じて無差別に切って捨てるのも怖いといえば怖いのだろうが、だからとて個体差を1体ずつ確認して選別するわけにもいかない。そもそも、末端部隊であるアンドロイド勢にそうして敵を選り分ける権限があるとも思えない。その辺でだいぶ揺れてしまっている2Bを、9Sは許容しているわけだが、この2人の考え方について、上層部はどう考えてるんでしょうかね。

 いや、でもやっぱり目の前であのコント見せられたら、そりゃ切って捨てるのはためらうよな……。

 

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 だから種﨑敦美ボイスのアンドロイドは色々とアレだと言うとろうに、第6話。滲み出る悲壮感、そして救いを求めるような人間感。

 さて、視聴時に「あれ? 1話すっ飛ばした?」と不安になっちゃうくらいには話が繋がってない感のある容赦のない展開。正直、現時点でも繋がりがよく分かってないのだが、確認したらちゃんと5話目の後に6話目を観てるんだから間違っていないはず。前回の機械生命体村のお話は、あれはあれで終わりってことなのかしら。なんか……救いとか解決って概念はこの世界にはなさそうだな……。よく考えりゃ、これまでの話数も特に単品で解決があった話ってほとんどないんだわ。もう「そういう構造のアニメ」ってことでまるっと飲み込んでしまう他はなさそうだ。

 とはいえ、それが苦痛だとか物足りなさに繋がる訳でもないのが不思議なところで、今回のお話はいきなりあんまり注目されてなかったレジスタンス部隊の過去話にスポットが当たり、過去のいざこざの思い出話と共に「アンドロイドとは何か」という問題が掘り下げられており、これはこれで気になるエピソードだった。そして、何よりも私の盛大な勘違いが1つ明るみに出ることになった。………………地上で戦ってるのってアンドロイドなのね。てっきりお空の上にはアンドロイドを使って支援してるえらい人たちがいて、地上では生き残った人間たちが泥臭い戦いを演じてるのだと思っていたのだが、地上で戦ってるのも2Bたちと大きくは変わらないアンドロイドだったようだ。……今までそこって言及してたっけ? 確かに「アンドロイドと機械生命体が戦争を繰り広げている」っていう説明はあった気がするが、てっきりここで言う「アンドロイド」って派遣された2Bたちのことを言ってるものだとばかり思ってたわ……そうか、レジスタンスも機械で、そしたらもう地上にいるものは全部メカなのだね。まぁ、その上で「夢を見ない」アンドロイドではあるわけだが。もう、関わり合う全部がメカだっていう前提に立っちゃうと、そりゃ機械生命体たちがあんだけ感情豊かになっていくのもなんの不思議もないよな。いっそ人類も争いをやめてみんなで仲良くしろよ、と思えてくるくらいである。

 それでも許されぬ何かがあるから、戦ってるのだろうけども……多分、このアニメシリーズだけで深淵は覗けないようである。そりゃしょうがない、実際のゲームのプレイ時間がどれくらいかは定かじゃないが、少なくとも1クールのアニメに収まるような話じゃないだろうからな。せいぜい外枠の雰囲気だけでも楽しませてもらいますよ。

 それにしても、コンピューターウィルス的なものでアンドロイドもコントロールされてしまうほどの技術力が敵側にもあるのか……ちょっとしたゾンビものみたいなテイストになってたな。そりゃ千年規模で戦争が長引く訳だ。そんで、それだけ長けりゃ両陣営に色々と変なことも起こるわけだ。お互い、末端兵士が色々と変化を起こして戦場に影響を与えてるんだろうね。機械生命体は「存在そのものに疑問を持ち、銃を捨てる」という方向での変化だったけど、アンドロイドの方は「夢は見ないけど自分たちの生きてる意味を貫き通す」という健気な変化である。目隠しを外した後の激情の表れが、美しくもあるがなんだか物悲しい。あの目隠し、果たしてどう言う意味があるのか……。

 

 

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 なぜか知らんけどモブのキャストの中に「初美メアリ」「柚木尚子」という人狼界隈でしか見たことない「声優」が並んでいるちょっとした奇跡、第5話。今更だけど、村中先生、ご結婚おめでとうございます(どこ向けの発信だ)。

 まぁ、モブのキャストは聞いてても誰が誰だかはよく分からんのだが、あんだけ加工しまくってもがっつりわかる悠木碧ボイスというのはやはりすごいもんである。今回は1体だけ他の機械生命体とは声が異なる個体・パスカルが登場し、さらに機械生命体の謎文化に切り込んでいく。これまで散々「人間味」を見せてきた機械生命体だが、ここで一気に振り切れて人間味どころか生活感まで出してきた。もう、こいつら普通の人間と同じだと捉えて問題ないよな。そもそもアニメで初見の私の場合はアンドロイド連中との技術レベルの差というか、概念の差がいまいち分かってないからな。

 此の期に及んで確認しておくと、この地球はかつて人類が繁栄しており、そこに宇宙から侵略してきた謎の勢力が機械生命体を放ち、人類と機械の長きにわたる戦争が幕をあける。……そこまではわかるんだが、アンドロイド連中って人類が作ったものっていう認識でいいんだっけ? 宇宙ステーションみたいなところからきてたよね? 元々人類にはそれくらいの科学水準があり、機械生命体なんかよりもよっぽどスマートな「機械」が作れたけど、いつの間にか人類は「レジスタンス」へと追いやられてるっていう間の時間がすっぽり抜けてるんだよな。数にものを言わせた機械に地表の大部分を征服され、一旦宇宙に逃げて限定的な戦力だけで版図回復を狙っている、みたいな認識になるのかしら? まぁ、よく分からんけどとりあえずみんなして人間らしさが増し増しになってきているのでヨシとする。

 人間味が増しているのは何も機械生命体だけではなく、さまざまなミッションやヘンテコ機械との交流により、2Bと9Sという2体のアンドロイドも色々と状況は変わっている様子。まぁ、9Sの方は最初からだいぶちゃらんぽらんではあった気がするが。今回のTシャツの件なんかからすると、普通に考えたら今作は2Bがどのように「心」を学んでいくのかっていう話が主軸になりそうなもんだが……もう、ほぼヴァイオレットヴェヴァーガーデンじゃん(中の人しか見てないかのような発言)。

 とりあえず、機械生命体のわちゃわちゃを見てるだけでもなんとなく可愛いのでヨシとする。いや、でもそんだけ可愛らしいフォルムで愛嬌をアピールしてくるくせして、どうしても作品の性質上不穏さが拭えないからなぁ……。なんか、物語の後半で自分の情緒がどうなるか、今から不安である。

 

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 お待たせしました、第4話。いや〜、長かったね。今期は本当に制作スケジュールがズタボロの作品だらけで珍しくもなんともないわけだが……今作に関しては、「まぁ、このクオリティなら遅延もやむなしか……」というだけの説得力があるので、フルパフォーマンスを発揮してくれてればなんの文句もありません。

 間が空いちゃったことでちょいテンションを捉えるのに手間取る部分もあるのだが、やはり今作の持つ不穏すぎる空気は好みにストライクなんですよね。「機械の心」なんてぇのは手垢のついたシンプルなテーマ設定だし、そこに何か新しい展開があるとも思わないのだが、今作の場合はそうして機械生命体と戦ってる主人公サイドもアンドロイドだってのが倒錯してて面白い。今回のラストシーンで9Sがとった行動についても、「ちくしょう! これじゃどっちがマシンか分からねぇぜ!」という皮肉の効いたものになっており、この世界における「心」がどこにあるのか、そして「正義」がどこにあるのかを考えさせられる。2Bたちがあまりに滑らかに、あたかも人であるかのように動けるのに対し、機械生命体が露骨にメカメカしすぎるのも残酷な対比構造を際立たせており、前回登場したモノマネアンドロイド機体みたいな連中ばかりならいっそ諦めもつくのだが、「やろうと思えば瞬殺できちゃう雑魚機体が、やけに人間味がある」というのがやるせないのである。

 そうして「人間性」を見せるやり方も実にエグく、前回は機械生命体たちが人類の神秘について考える、ってんでみんなしてエアセックスしてるシーンが実にエグかったが、今回のテーマは「演劇」。演じること、すなわち真似ることを機械が行っているというのはある意味で「生命の模倣」、つまりは憧れを表し、決して到達し得ない悲劇を描いた断絶の物語なのだが、そんな機械生命体たちの粗雑な演劇を見守る2Bたちが「あれは何をしている?」と、よりによってもっと理解してない風な反応しか返せないのが辛いところ。現時点での「人間性」に尺度を設けるなら、明らかに「ほんとの人間>機械生命体>ヨルハ機体」なのである。この断絶は創造主の想定した通りなのか。そして機械生命体はどこから来て、何を求めているのか。謎は深まるばかりである。

 そうしてエグさの際立つプロットを冷酷に描きつつ、アクションゲームとしての魅力もアニメからきっちり滲み出ているのも本作の見どころの1つ。1話の巨大ボスを見て「はえー、ゲームやってみたいな」と思ったわけだが、今回の舞台マシン戦も実にエキサイティング。「一度入ったら出られません」というボス戦のお約束をきっちり明文化しつつ、多種多様な攻撃方法で2Bたちを翻弄していくギミックの多さは素直にワクワクする。「こんなん、初見じゃ絶対勝てねぇよ」と思える難易度の高さが実に刺激的だし、それをアニメに落とし込んだ際、単なるステージギミックの表出ではなく、アクションシーンとして見応えのあるものになっているのも良い。そりゃ製作に1ヶ月かかってもしょうがないってわけだ。

 まぁ、できればちゃんと全部完成してから放送をスタートして欲しかったとは思うが……来週は放送ありますかね? これは毎週どっぷり浸かりたい作品だよなぁ。

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 オッパイ、スキスキ、第3話。いちいち画面が衝撃的でどうしても見入ってしまいますな。しかし、残念ながらこちらの作品はいただいた情報の通り、制作遅延のために一旦ここで中止となる様子。こんな気になるとこでお預け食らうのはしんどいなぁ。

 というわけで、再開後に少しでも思い出しやすいように現時点での覚書き程度に記録していくが、とにかく不穏な空気の出し方がうまいな、というのが全体的な印象。2話目もサイレント劇を中心とした機械生命体の物語が何とも不可解なものに仕上がっており、「機械の心」みたいなベタベタなテーマを扱っていて何度も見ている展開なはずなのに、どうにも目が離せない。ひとえに美麗なグラフィックのおかげもあるのだが、今回のお話のロボットセックスの描写なんかも含め、要素の出し方がピンポイントに刺激に溢れているのが実に良いですね。主役である2Bと9Sの2人も人工生命体であるにも関わらず、そこに過剰なまでの「生」を感じさせつつ、2Bの方はそれでも「機械らしさ」を残しているため、見れば見るほどにどんどん機械と人間の境界が曖昧になっていく感覚が実に不安定で気持ち悪いのだ(褒めてます)。

 こういうお話を見ていると、どうにも日本人のDNAに共通して刷り込まれているトラウマ要因に「ロビタ」っていう名前があるんじゃねぇかという気がする。手塚治虫が生み出したSFキャラの最高峰の1体、多分、これまでの人生であれ以上の「ロボットの描き方」の衝撃を受けた存在っていまだに無い気がするのよね。今作の機械生命体も、どこかロビタの面影をまとっているようで必要以上に過去の記憶を想起してしまう。別にパクりとか二番煎じとかいう話ではなく、昔からある根源的な問題意識を、改めて掘り下げてくれるシナリオ展開になっているんじゃないかと。

 てなわけで、やっぱり返す返すも中断は惜しいわね。なるべく早く復帰できるように願っているが、この作画クオリティあってこその話でもあるので、半端な妥協も見たくないという気持ちもある。さて、どうなるものやら。

 

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 最後のカットがやりたかっただけだろ、第11話。まぁ、我々が観たかったものでもあるので、そこで利害は一致してるんですがね。

 というわけで、千束とたきなが再会するまでを描く分かりやすいお話。おかげで話の中身はあんまり無いのだが、とりあえず困った時には「クルミちゃんすげー」って言っておけばいいんじゃなかろうか。空港で座ってるだけであんだけ情報解析が捗るのはあまりにもドラえもん過ぎる働きである。でもまぁ、「そんなん出来るわけないやろが!」と突っ込みつつも「でももしかしたら科学技術がちょっと進めばこれくらいは可能なのかもしれんな……」と思わされるのが現代社会のすごいところでね。ご存知の通りAIによる解析速度なんてのは信じられない速度で進歩しているわけで、あとはその上に乗せるデータさえあればなんとかなりそうな世界。作中の日本はすっかり監視カメラによるチェックが一般化している極度の監視社会になっているので、「ありとあらゆる監視データが自由に使えるならば」という条件付きなら、もしかしたらこの国の中で起こっているあらゆることを観測できる存在だってあり得るのかもしれない。そして、その一部の機能を実装したのがDAであり、リコリスだったわけだ。

 そうして情報をまるっと管理し、さらには隠蔽することによって成立していたリコリスによる統治社会。一般市民は知らなければそれはそれで幸せだったのだろうが、真島さんの頑張りによってその存在は明るみに出ることになる。その手法は多少強引だし、それこそ「そんなん出来るわけないやろが!」なのだが、真島さんの主張自体は割と真っ当なものだ。たとえ見せかけの平和があったとしても、その裏で政府中枢が暗躍して都合のいい命の刈り取りを行なっているのだとしたら、やはりそれは健全ではないだろう。問題が起こらなければ表面的に目立たないことではあるが、もしこれが悪意によって操作されたらどうなるか。独裁政治の発端になりかねない、危険なシステムには違いないのだ。まぁ、今の日本も統一教会がどうこういう話題で似たような問題を抱えているわけだが……どこまで支配の根が食い込んでいるのか。それは一般市民の与り知らぬところである(当方、別に陰謀論者じゃないので別に悲観してるわけじゃないけども)。

 そんな真島さんの主張は分かるのだが、如何せん人間的に問題があり過ぎるため、訴えかける手段は無茶苦茶。当然、そこは正義の鉄槌が振り下ろされるべきである。幸か不幸か、真島は目的達成を第一としながらも、千束というおもちゃでもっと遊びたいという欲求に対しても素直。おかげでメインミッションの片手間で千束という危険物をいじって楽しもうというかなりデンジャラスな二面作戦に挑んでいる。もちろん、直接対決の際の勝算があってのことで、千束の「目」に対し真島は「耳」らしい。自分の得意分野に持ち込むための真っ暗大作戦を立案し、因縁のフィールドでワンサイドゲームを狙う。目論見はほぼ叶ったはずなのだが……文字通り、そこに「光をもたらす」たきなの乱入。いったいどこから飛び込んできたのかはよく分からんのだが、とにかく千束のピンチには間に合った。さぁ、あとは手に手をとってのゴールインだけだ。

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関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
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