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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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 心のどっかがずっとキシキシ言い続けている、第5話。ほんとどうしよう、すべてのシーンで何かが揺さぶられるよう。これ、解体しようとするとどこをとっても自分語りというか、自分の人生に還ってくるみたいでちょっと怖い……。

 どーしても書きたいので最初に一番頭の悪い感想を落としておくと、本作の中核にいる実里・槙生の姉妹、キャストが私の中の「女王」と「怪物」なんですよ。毎回そのお仕事ぶりにくらくらしているんですが、今回は特にこの姉妹にスポットが当たったことで凄まじさが際立っていた。中でも分かりやすいのが「現代(生前)」→「中高生時代」→「幼年期」って記憶がどんどん時代を跨ぐ時の描写で、2人の掛け合いの調子や声のトーンが本当に時代を飛び越えるんですよ。それ以外にも槙生ちゃんのほんとに言葉では説明できないような厄介な人間性を一呼吸で持ってくる沢城みゆき、そしてすべての元凶である実里の「母」「姉」「人」としての側面をまるっと飲み込む大原さやかの役作り。こういうお仕事を聞いている時が、僕の一番幸せな時間です。

 閑話休題、今回は(今回も)そんな実里をハブにして若き朝の人生と悩み多き槙生の人生が並行し、ねじれ、つながっていく。最初に悩みを抱えたのは朝。彼女は高校に進学し、部活だのさらなる進学先だの、新たに「選ぶ」ことを迫られる時期。そこで何度もフラッシュバックする母の言葉は「あなたの選びたいことを選びなさい」というもの。世の素晴らしき母親は子供の自主を尊重し、無限の未来を謳ってくれる。何をやってもいい、何を選んでも応援する。そう言ってくれた母は間違いなく存在した。しかし、同時に朝の脳裏をよぎるのは、自分の人生の「選択」にことごとく介入していた母の面影。好きで選んだ合唱部も、思い返せば「絶対ここがいい、間違いない」と母の太鼓判が決定打になっていた。その他些細な諸々に、母の影響は色濃く残る。そしてそんな母は「何を選んでも応援する」はずだったのに、勝手にどこかへ行ってしまったのだ。これから先の朝の人生を、何も支えてくれないところへ。「嘘つき」とはあまりに無体な誹り方ではあるが、朝の心情からしたら致し方なし。

 それでも、いつか選ぶ時は訪れる。何気ない学校の日常風景にも朝はそれを感じとっている。新たな学校、新たな友達。ずっと一緒と誓い合った親友のえみりすら、クラスが離れれば別なコミュニティで別な人生を歩んでいる。今まで通りではいかないことは、これからもっと増えていくのだ。この朝の「変わらなければいけない」という感覚が本当に辛い。いや、普通の人には当たり前の光景なのかもしれないが、常々泣き言を言っている通り、私はとにかく「何かが変わってしまうこと」への恐れが人一倍大きいのだ。「高校生の未来」なんてその最たるものでして、朝がそんな「無限の未来」への不安をどこかでチリチリと感じとっていく様子が、とてつもなく恐ろしい。自由とは、それ自体が幸せではないのである。

 転じて、槙生の話に移ろう。槙生の実母(朝の祖母)・高代京子から朝に連絡が入り、久しぶりに実家に帰った槙生。そこでの母との関係性はなんとも絶妙なもので、実里と違って喧嘩別れしたわけではないが、互いにいい歳の大人どうし、単なる「母娘」では終わらない絶妙な距離感。おそらく京子はまだ実里という愛娘を失った傷が癒えていない。それを知っているから、槙生も久しぶりに里帰りし、最低限のコミュニケーションを図った部分もあるのだろう。完全なる家族愛などというものはすでに過去になってしまっているのだろうが、そこに縁がないわけではない。

 槙生の中ではある程度片がついているであろうその関係性を、朝は「姪」として、「孫」としてじっと観察している。目の前の2人のつながりも「母と娘」であり、朝が自分と実里の関係を見直す鏡の役割も果たしている。そして、どれだけ槙生が拒否しようと色濃く流れる血のつながりというものは存在するわけで、京子が分けて考えていた長女と次女の間にもやはり「姉妹」のつながりがある。朝は祖母が槙生に向ける目線から、改めて「母とは」を考える。もしここに実里が存在していたら、京子は実里にどんな視線を向けていたのか。

 「色々と口出しする母」を久しぶりに見てか、槙生は頑なに朝に対して束縛しないスタンスを表明し続ける。髪色も好きにすればいい、部活だってどこに入るも自由だ。しかし、今回ただ1つだけ、槙生が朝に対して下した命令があった。それは「母を好きなままでいなさい」だった。別々な道を歩いている姪に、自分の道を塞いでいた障害物を押し付けるつもりはないのだ。

 槙生のこのスタンスは本当に立派で、実に理知的ではあるが、残念ながらそれが最上のコミュニケーションではないというのがまた難しいところで。最後に飛び込んできた後見監督人の塔野さん。彼のご心配は本当にもっともで、槙生たちの関係性は一触即発……と思われたが……まだまだ2人の間には時間が必要なようですね。朝のどうしようもなくて起こした行動、これもまぁ、話を聞けば気持ちはよく分かっちゃうんだよなぁ……今作の何が辛いって、大人の方の辛さも分かるし、朝の子供っぽい悩みも全部分かっちゃう気がするところ。みんな、ほんとに不器用に人生を自分の生きている。

 しょうがない、他人なのだもの。話せば分かるなんてのはお題目。分からないままで、どこまで他人の人生を尊重できるようになるか。朝は、まず自分の人生を見定めるところから始めなきゃいけないんでしょうね。

 
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