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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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終わった……終わりましたよ、最終話。はぁぁ……

 何から書けばいいだろうか。予想通りの展開で終わるかと思ったらエピローグがぶっ飛んだこととかに触れるべきだろうか。でもなぁ、もう終わってしまったら、なんだか放心してしまってなぁ。

 いや、書こう、とにかく、最後の最後に島尾がやりきって逃げたのは、なんと「六花さんを誘う」という恐ろしい選択だった。いや、島尾は既にかなり早い段階から(おそらく亮介に出会う前から)、もし六花と意思疎通がはかれたときにどうするか、ということは決めていたのだろう。彼は自分が「いてはいけない」ことを知っていたし、六花が不幸になってはいけないとも思っている。あそこで彼女を「伴う」ことだけは、彼は間違ってもしないはずなのだ。それが分かっていながらも、六花さんのどこか虚ろな決心を見ていると、「もしかして」と思えてしまうのが恐ろしいところ。亮介もあり得ないくらいに取り乱し、その「万が一」が起こってしまわないかと果敢に飛び込んだわけだ。

 結局、島尾は自分のやるべきこと、やりたいことをやりきった上で「脱出」し、残された二人に全てを任せた。彼はひょっとしたら、自分が出てくることで半ば強引に六花さんを前に進めることを狙っていたのかもしれない。彼があのタイミングで行動に出て、無理矢理存在を気付かせたからこそ、六花さんは亮介への想いも確認してしまったのであるわけだから。「昔」も「今」も本当なら、当然退くべきは「昔」の方。それでもあの亮介に素直に明け渡すのもちょっと癪だったので、置き土産代わりに吸血鬼のまねごとをして、島尾は去った。多少の荒療治ではあったものの、六花さんが正しい道を進むための、彼なりの最善策だったのだろう。

 結局最後まで亮介は傍観者になってしまっていたのはなんだかなぁ、という気もするのだが、彼が六花さんに向けて漏らす言葉っていうのは、1つ1つがこっぱずかしいくらいにまっすぐで、あけすけだ。彼のこういうどうしようもない性格があったからこそ、六花さんも向き直ったし、島尾も安心して任せられると思ったのだろうけど。なんや、終わってみれば単に一組のバカップルが出来ただけやないか。くそう、お幸せに。

 いや、違う、お幸せだったんだよ。もうそこも片付いたんだよ。エピローグの部分は、これまでのじわりじわりと推し進むシナリオラインとはかけ離れた大ジャンプだったおかげで、正直ぽかーんだった。しかし、あの山中のシーン以降、亮介も六花も一言もしゃべってはいないのに、彼らの生涯がどうなったか、というのが全て分かってしまうというのも、すごいといえばすごいエピローグである。娘さんの年齢を考えるとあまり大往生って歳でもなかったみたいだが、きっとあの店で過ごし続けた六花さんは幸せだったんだろう。そして、「彼女の生涯全てをもらった」亮介も、当然幸せだったのだろう。「恥ずかしい台詞を飛ばし続けるバカップル」だとイラッとするのに、「生涯二人で幸せだった老夫婦」だとすごく良いものに見えるのは不思議なものである。

 最後に残されたのは、全てを見続けた島尾だけ。一瞬、「結局成仏してないんか、ひょっとして六花さん達の新婚生活はずっと監視し続けたのか?! 亮介もおちおち家庭が作れやしない!」と思ったが、流石に島尾は彼女たちには干渉せずにいた、もしくはきちんと還るべき場所に還ったんだろう。「開かずの間」が在り続ける限り彼の存在も現世に残ってはいたようだが、少なくとも「島尾の未練」はあの山の中で断ち切れたわけで、それから先は現世に関与することは無かったはず。あのシーンで再び舞い降りたのは、おそらく「六花(と亮介)の未練」であるところの島尾の最後のパーツ、つまり「開かずの間」が、完全に必要無くなった、ということを子孫に知らしめるためだろう。それをするのは六花たちの仕事ではなく、やはり島尾が蹴りをつけるべきだったのだ。まぁ、あんなちっちゃい子に処分を頼んでも伝わったとは思えないが……どうなるんでしょうね、あのお花屋さんは。

 なんだろう、結局、11話分はものすごい密度で、じわりじわりと牛歩の趣だった今作が、最終話で一気に数十年分を巻き返し、しかもそこに取り立てて違和感も残さなかった。語られるべきは、全て語られていた。何も後腐れがない。空に消えていった島尾みたいに、多分この「お話」もすっと消えていくものになるんだろうなぁ。そう考えると、満足感の中にも、やっぱり寂しさが残ります。

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