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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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 芦屋という存在を考える、第11話。もう、なんかあいつ放送されてる時間の半分ぐらい寝込んでる気がしてきた。

 一気にラストに向けての締めに向かう展開。当然最後は「魔王は魔王だから倒さなきゃいけないよ」派と「魔王だけどもう単なるフリーターだから放っておいてもいいよ」派の抗争ということになる。その争いに「地球での魔王はいい奴だから殺すなんて許さないよ」派が加わった3人の絡みが今回のメインであり、その全部の派閥がヒロインで固められているのが実に阿漕であることよ。見やすくていいんだけどね、今回はAパートの作画が割とへなへなだったので、対比してBパートの議論部分は見応えがありました。やっぱり「迫真の顔を描く」っていうのがこれまでの顔芸で培われてきたので、シリアス顔もちゃんと溶け込むようになっているのが良いね。

 そんなヒロインたちの関係性だが、魔王に対する立場が二元的なものだとすると、その両端にいるのが鈴乃と千穂ちゃんということになる。鈴乃は、あの怪しげなケンタッキー店長にそそのかされたこともあり、エンテ・イスラでの記憶を鮮明にさせ、やはり何が何でも魔王の悪行を許すわけにはいかないという思想を固めた。これまで穏健でやってこられたのは勇者の顔を立てていた部分が大きかったのだろうが、流石に外野から突っつかれると辛抱たまらなくなったということだろうか。テンションとしては初期の勇者と全く同じなのだからおかしなところはないのだが、これまでずっと潜伏していた思慮があるだけに、最後に突然エンジンがかかっちゃったのはやっぱり違和感はある。裏付けを作るための回想シーンだったわけだが、回想に対して抱えていた思いはこれまでのギャグシーンでもずっと同じだったはずだからねぇ。どっちかっていうと回想で浮き彫りになったのって魔王軍以外の人間側が一枚岩じゃない現状だし、鈴乃も「人殺し」には違いないという事実であるから、あんまり裏付けにもなってなかった気がするし。むしろ鈴乃は魔王の存在を通して自分の過去の罪を見てしまっているのかもしれない。

 それに対して、ちーちゃんの立ち位置はとても明確。「何も悪いことしてないんだから魔王が殺される理由は無い」。すごくもっともなご意見。そして、今回嬉しかったのは、この二項対立の図式の中で、きちんと勇者ちゃんが自分の立ち位置を表明したことだ。「地球人としての千穂」「エンテ・イスラの急進派としての鈴乃」という2極の間に、「エンテ・イスラの穏健派としての勇者」というポイントが出来たわけだ。元々は急進派代表だった勇者が、様々なコミュニケーションを経て穏健派へと回ることの説得力は、これまでのシナリオできちんと補強されてきた。勇者も単なる妄信的な正義の提唱者ではなく、魔王という1人の人間を見た結果の判断として現在の立ち位置にたどり着いたことが分かるし、その上で監視をやめずに地球に滞在していることで使命も満たすことが出来ている。無茶苦茶だと思っていた勇者ちゃんのOL生活も、実は割と理にかなった選択だったってことですね。あとは、鈴乃が訴える急進的な(そして真っ当な)主張を退けるだけの実際的な証拠がフォロー出来れば完璧なのだが……こればっかりは魔王があの調子だからどうしようもないよな。

 ぶっちゃけ、ここで突然魔王が鈴乃の思っていた通りに本性を現して暴れ始める、っていう展開だったらものすげぇ面白いんだけど(千穂ちゃんのレイプ目とか見られそうだし)、残念ながらこの作品でそれは絶対にあり得ない。残りの話数でとりあえずのハッピーエンドに落ち着くためにも、魔王は鈴乃を背中で説得できるような良い仕事をして欲しいものです。あと芦屋は寝てろ。

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