「SHOW BY ROCK!!」 5→6
最終回の展開になんか疑問が残ったけれども、毎週感想書いてた通り、やっぱり面白いアニメだったぴゅる。色々と革新的だったと思うぴゅる。
今期は奇しくも、これと「えとたま」という2つのアニメが「萌えデフォルメ形態」のCG技術を意欲的に盛り込み結果を残している。そのうち、ライブシーン(とそれに準じる戦闘シーン)のみをCGで処理するという、比較的穏当な方策を採ったのがこちらの作品。しかし、そんな方策も実は色々と野心的な挑戦が盛り込まれており、特に演奏シーン、格闘シーンをはっきりと「普段の世界」と分け隔てるという「線引き」の概念が面白い。何が面白いって、今作で普段のアニメーションで描かれているパートも、主人公のシアンからしたら「ゲームの中の世界」なのだ。つまり、穿った見方をするならあのシアンが迷い込んだミディシティという町は、シアンにとっても1つ目の仮想空間であり、シアンは我々視聴者同様、まるでアニメを観るようにしてあの町の中に入っていた。そして、そこから更に次元があがって演奏パートになると頭身が更にさがり、完全に「イメージの産物・偶像」としての「アイドル」にまで昇華されるということが、CGによって描かれるわけである。おそらく、ダル太夫なんかはあの世界でなければ巨大なダルマを動かすことは不可能だっただろう(逆に、ダガーさんもあの世界でなければ巨大なダークモンスターを動かすことは出来なかっただろう)。「想像世界としてのミディシティの更に内側に、シティの住人の理想としてのCG空間がある」という入れ子構造はなかなか興味深いもので、それを表現するためのツールとして、CGというのはドンピシャだった。ま、一言でいうと「どっちも可愛かった」。
あとは個人的にはレトリーとの仲直り合宿、モアのどさくさカミングアウトあたりがピークですかね。その後のチュチュさんの暴走も面白かったけど、あれは出来たらもう少し深刻な部分を掘りさげてほしかったパート。どっかの誰かは「描くにはあと40話足りなかった」なんて無茶なことを言っていたが、まぁ、あと4話あれば最終決戦の内実も含めて、もう少し掘りさげられたかな、という気はする。その辺はしょうがない。全部途中で余計な食い散らかしをしやがったシンガンさんが悪いのである。でも、シンガンさん面白いんだもん。故に。
やっぱり「バンドもの」「歌もの」ってのはアニメにすると盛り上げやすい素材のようで、今作は「けいおん」と「シンフォギア」の間を取ったような内容ながら、どちらとも共通して、立派に歌も聞かせてくれる作品になっている。作中曲はそこまで多くないが、その分登場するバンドの数が多く、シンガン、霧幻庵、クリクリなど、バリエーション豊富な中から好きなユニットなり、メンバーなりを見出せればそれで儲けもん。受けの広い堅実な(つまり金になりそうな)デザインである。流石サンリオさまやで。それだけに、1期の終わり方があれだと続きが作りづらそうだが……あ、ひょっとして高校生チームが主人公の2期が……でも、シアンを失って廃人になってるレトリーさんのその後とか見たくないなぁ……。
今期一番のヒロインは……社長かな……。
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