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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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 確実にラス前で藁人形の糸を解く流れじゃないか! 第2話。「このエンドレスで鬱な感じはどこかで見た気が……」って思ってたんだけど、夕焼けのすべり台で俯いてるシーンで「あぁ、閻魔あいが来るヤツだ」って気がついた。いっぺん、死んでみればいいんじゃないかしら。

 1話目がすず子の「導入」、そして2話目はダブル主人公の2人目、千夏の「導入」だが、同じ目に遭ってるはずなのに不幸の度合いが桁違い。そりゃね、突然闇のゲームを押しつけられて、「負けたら死ぬ、負けなくても逃げてたらさっさと死ぬ」っていうあり得ない二択を迫られる時点で幸せなんてありえないけど、千夏の場合、そんなゲームに巻き込まれながらさらに私生活が波瀾万丈すぎるからね。父さんの会社が倒産。私大志望だったのを諦めたくないから必死にバイトを続け、成績も落とせないから勉強だって頑張っている。近年稀に見る勤勉で勤労な立派すぎる女子高生キャラである。しかし、人間一人に出来る努力には限界がある。バイト疲れでは授業にも身が入らないだろう。成績が落ちる、気持ちが荒む、交友関係も荒れる。そして親父はさらにリストラ。もう、カードが一切登場しないお話だったとしたら間違いなく藁人形コース。そこに死のゲームという追い討ちが追加され、並大抵の女子高生だったら精神ぱっかーんでおしまいであろう。辛うじて理性を保っていられただけでも千夏ちゃんは大したものである。

 とはいえ、当然人として大切な何かは犠牲にしたのである。まぁ、これだけ実社会の苦しさを味わった人間に、友情だの理想だの、きれい事が通用するとは思えないし、むしろこの状況下でしたたかに生き抜く術を身につけられるのだったら、将来的にはそっちのコースの方がベターな可能性すらある。全てを蹴散らし、生き残れ千夏。

 わずか1話という短い尺の中で、千夏というキャラの成り立ちを過不足無く伝え、これから様々なドラマを上に積んでいく準備をしたという意味では非常に重要なエピソード。はっきり言って、彼女の歩んだ波瀾万丈な数日間をこの尺でまとめきるのはかなりの無理難題なのだが、ギリギリまで間のパートを削り、様々な技術で違和感を消して紡いでいくことで、辛うじてこの「プロローグ」が成立している。コンテは二瓶さん。J.C.の作品で困ったらとりあえずこの人に声をかければ何とかしてくれるのである。こんだけ詰め込んでるのにあらゆるシーンに与えられた「意味」がちゃんと理解出来るようになっているのはすごい。一応野暮を承知で確認しておくと、千夏の精神性を作ったのは幼少期のすず子との交流であり、彼女を慕って憧れていた親友の気持ちを守るために、千夏は戦い続けていた。戦いってのは実社会での「有名私立に受かる」というプライドを守る戦いであり、セレクターバトルにおいてはコイン技を使わずに「正々堂々勝つ」という戦いのこと。はっきり言ってリスクの大きさが目標の矮小さに一切釣り合っていないのだが、まぁ、幼少期にすり込まれた人格形成ってのはそう簡単には割り切れないもんでね。追い詰められて限界に達した時、ようやく千夏は「すず子の呪縛」を解き放ち、彼女の記憶を消すことで貪欲に生き残ることが出来たという。過去の思い出を綺麗なままで保持し続けるすず子に対し、「唾棄すべき縛め」として切り捨てた千夏。この2人の再会は近い将来確実に起こるイベントだが、どんな修羅場になるのかが今から楽しみだ。

 そして、千夏と彼女のルリグ・メルとの対話で色々と今回のセレクターバトルの追加ルールも分かってきた。最大の追加要素は、(これはすず子が得た情報だが)「勝利のご褒美に記憶がなんやかんや出来る」という、今作では初めて「アメとムチ」のアメが登場したこと。いや、こんなこと言われてもあんまりアメにはならないが……。まぁ、過去にトラウマを抱えている人間ならそれを消せるのは一応ご褒美といえるかもしれない。記憶のねつ造にどれだけ意味があるかは分からない。まぁ、例によってこのゲームは「記憶」というものを非常に軽々といじってくるので、今後も様々なキャラの勝ち負けを通じて「記憶」の価値というものを問い続けることになるでしょう。ひょっとしたら、旧バージョンのゲームみたいに負けた時に記憶が消されるだけ、っていう可能性もゼロじゃないしね(まぁ、そんなに甘くはないだろうが……)。

 そして、やたらとメルが推してきたせいで不安要素しか残らないのが「コイン技」という今作のキーとなる概念。これは、各プレイヤーがコインをベットすることで使用出来るキャラ固有技(ルリグ固有技かな?)。いわゆる盤外戦術が多く、最強レベルの能力にはすず子の「オーネスト(相手が嘘をつけなくなる)」があり、今回発動した千夏のコイン技「ベルセルク」に到っては、どうやら「精神隷属器」なみの効果があるらしい(流石にそこまで行くとやり過ぎだし、技名から想像するに「手練れの戦術(RAV)」くらいですかね)。千夏の2戦目の相手のコイン技が単なる「テレパシー」だったことを考えると、あまりにキャラどうしの性能差が有りすぎるわ。最後に戦った小学生の能力は「爆弾をしかける」とかいうキラークイーンみたいな能力だったが、多分これは「パワーストーンの地雷原(APC)」か「光雷原(ROE)」くらい。コイン技は使用者が勝利すれば別にデメリットは無いようで、コインが減ったり、損耗している描写はない。「ベット」と言っているので、おそらく負けた際に余計に消費するっていう設定なんだろう。

 ちなみに今回、千夏以外にも大量のセレクターとルリグが登場しているが、何と言っても驚きは最初の対戦相手となった清衣だろう。やっぱり本人だったんだ。そして、彼女は未だにセレクターなんだ(はっきりは描かれなかったが、オープニングからするとやっぱり相方はピルルクたんだよなぁ)。まぁ、並行世界的な設定かもしれないけど、一応気になる接続要素である。前作におけるふたせ文緒みたいな存在になる可能性もなくはない。その他、2戦目の相手はなんか軽い女の子(CV西明日香)。そして3戦目は小学生で、CVが「くまみこ」の日岡なつみだった。中の人でいうと、途中で千夏を気にしていた高校の男子のルリグがあやっぺなんだよね。実は割とレアな、洲崎と西が現場で顔を合わせる作品である。

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