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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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「荒野のコトブキ飛行隊」 5→4

 野心的な作品だったのは間違いない。いかんせん、その挑戦がユーザーの望むものを提供できていたのかどうか、そこは残念ながら疑問が残った。

 見せたいものは分かるんだ。とにかく戦闘機のディティールを追求し、精緻なCG作画でできうる限りの「嘘空戦」を作り上げる。そのついでにキャラクターデザインも全てCGで起こすことで、今度は戦闘機の空戦シーンとキャラクター部分の融和も狙っていく。一般的なアニメーションの「ロボや機械だけCGだけどキャラはいつも通りの手書き」という過渡期の現代アニメに新たな可能性を与え、メカの魅力的な描き方を追求するのだ。もちろん以前もこうした作劇を行った作品はいくつもあるが、今作の場合、キャラクターが純正の「萌え志向」でこの組み合わせに挑んでいるのが新しい。過去にこれに挑戦した「アルペジオ」なんかと比較すると、どういう部分で「アニメらしさ」を追求していたかは理解できるだろう。

 そうしたチャレンジの価値は認めつつ……やっぱり足りないものが多かったかなぁ。どんなものが足りなかったのかを一口に説明する言葉が浮かばないのがなんとももどかしいのだが、なんというか、「没入するとっかかり」みたいなものがなかった。それはたとえばキャラデザで言えばやはりCG作画であるがゆえの違和感だっただろうし、シナリオで言えば何を見せたいのかがなかなか分からなかった見通しの悪さだ。空戦を見せたいという意識が強く働き、尺をたっぷりと取っていたのは意欲の表れだろうが、あまり戦闘機に詳しくない視聴者にとって、空戦シーンは「なんか飛行機が追いついたり追いつかれたり回ったりして機銃をパラパラ撃ってるだけ」のシーンである。どれだけテクニックを駆使しようとも、結局ボタンが2つだけの格闘ゲームでは見せる要素に限界があるのと同じことだ。

 また、キャラクターどうしのドラマについても、特に見どころが出てきたという印象がない。ぶっちゃけ、コトブキの面々ですら全員名前を覚えられなかったくらいで、印象が本当に薄い。もちろん不真面目に観ていた方にも責任はあるのかもしれないが、この印象の薄さ、とっかかりのなさを全てCG作画のせいだけにしてしまうわけにもいかないだろう。空戦シーンのせいでどうしてもその下のドラマを描く時間がない、というのが今作最大の構造的欠陥で、実際に「地上」におけるドラマがどうにも浮ついていて頭に入ってこない。最終盤では世界設定が大きな要因としてそれぞれのイデオロギーに関わるようになったが、それまでの話数で政治的、世界的な要素があまりおおっぴらにされず、まさに西部劇のように「小さな勢力の小競り合い」の図だけを見せていたため、急にクライマックスに向かって盛り上げようとしてもテンションの差についていけなくなってしまった。こうした「何が一番見せたい部分なのか把握しきれない」という部分は、どうしてもCG作画について回るリスクである。もちろんコンテ構成でいくらでもフォローできる部分だが、今作は残念ながら技術的な部分の見えを優先するあまり、そうした細かい描出にまで気が回っていなかったのではなかろうか。

 まぁ、色々と書いたけど一番言いたいのは、「さっさとガルパンやれ」である。以上。

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