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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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<緑>
 
Aerial Predation 空中捕食 (2)(G) C
インスタント
対象の飛行を持つクリーチャーを破壊する。あなたは2点のライフを得る。
 
 「垂直落下」+2ライフ=3マナ。まぁ、「垂直落下」は強いからね。あれ、でも同じ2マナのインスタントだった「帰化」が3マナになったら3ライフ回復してたような気が……まぁいいか。コモンでこれが手に入るのは割と気楽で良いな。
 
 
Archweaver 大織り手 (5)(G)(G) U
クリーチャー・蜘蛛
5/5 到達 トランプル
 
 今回の蜘蛛(アンコ版)。……でかい、でかいけどさ。流石にもうちょっと早く出てきてもらわないと飛行クリーチャーのブロックには間に合わない気がするんだ。あー、でも普通に5/5トランプラーだから殴り役として採用される可能性はあるんだなー。ちなみに、旧ラヴニカのでかい蜘蛛は8マナ7/6の「巨体の蜘蛛(RAV)」。8マナまで行くと流石に無理すぎたみたいで、たった1度だけ登場した相手陣営に登場したときはかなりびびった記憶がある。そして、出たら強かった記憶がある。当たり前だ。こいつは7マナなので当落線上ギリギリってところだが……「ジャングルの織り手(ALA)」みたいにサイクリングつけるってことで手を打ちません?
 
 
Axebane Guardian 斧折りの守護者 (2)(G) C
クリーチャー・人間、ドルイド
0/3 防衛
(T):あなたのマナ・プールに、好きな色の組み合わせのマナをX点加える。Xは、あなたのコントロールする防衛を持つクリーチャーの数である。
 
 何故か青と緑にだけ存在している、防衛参照クリーチャー。これがマナソースと絡むという似たようなギミックは「草茂る胸壁(ROE)」にもあったが、あちらは襲い来るエルドラージに対する人類の防衛戦という文脈があったので理解出来た。こいつらは一体何なんだろう。見たところセレズニア所属っぽいのだが、「戦争イクナイ」っていう協調主義の表れなんだろうか。さておき、この多色世界なら喉から手足が飛び出るくらい欲しい多色マナソースである。タフネスも3ならそこそこだし、防衛持ちがこいつだけでも充分採用されるレベルのカードだ。リミテッドでかき集めて3体とか出ちゃうと確実に使い切れないくらいのマナ祭りが展開されることに。今回は活用も含めてかなり重たいカードが多いので、マナはどんだけ出ても困るもんじゃない。
 
 
Axebane Stag 斧折りの雄鹿 (6)(G) C
クリーチャー・大鹿
6/7
 
 いや、もう「新しいステータスのバニラ」枠はもういいんで……ひょっとしてあのゲームを8面体ダイスで続ける気ですか? そんなことしたらあの「氷河期の災厄」が黙っちゃいませんよ? しかし、コモンに「あと一歩で『貪爪』レベル」っていうのがいるってのもすごいよな。あげくそのクリーチャータイプが鹿ってのも意外である。そこはワームか、多少無理してもビーストだろ。なんやねんエルクって、まだ世界に4体しかおらん種族やないか。
 
 
Brushstrider 刷毛履き (1)(G) U
クリーチャー・ビースト
3/1 警戒
 
 2マナ3/1は、一部の熱狂的ビートファンからは羨望のまなざしで見られるステータス(俺調べ)。「第六隊の刃(FUT)」という言葉が聞こえただけで動悸が起こるし、「調和者隊の聖騎士(MBS)」なんて見かけた日にゃ、昇天しかねない勢いだ。だが、そんな神々しい2マナ3/1は、基本的に白の領分であった。そんな不平等があってよいものかと、ついに緑も名乗りを上げる。当然アンコモンになってしまったが、実に綺麗な2マナ3/1だ。そしておまけ能力までもらってやる気満々。そのおまけってのは、警戒だ。 ……あ、うん、警戒ね、いいよね、警戒。ブロックにも回れるしねー。……こいつを採用して殴っている時点で、ブロックするって言う選択肢は残されているんだろうか。普通に考えて、相手にアタック出来るクリーチャーがいるなら、こっちから殴ったらこいつ死ぬじゃん。儚い命ながら、相手が序盤にもたつくと軽々6点以上もっていく悩み無用のビート力。ちょっと出足が遅いかな、と思われるゴルガリなアニキにどうぞ。
 
 
Centaur’s Herald ケンタウルスの伝令 (G) C
クリーチャー・エルフ、スカウト
0/1
(2)(G)、〜を生け贄に捧げる:3/3で緑のケンタウルス・クリーチャー・トークンを1体戦場に出す。
 
 「いや、お前いらないから」というのが第一印象。なんでわざわざこいつに声をかけて、そっからケンタウルス呼び出すなんて伝言ゲームみたいなことしなきゃいけないんだと。それなら最初からケンタウルストークンを出すインスタントを3マナで用意しておいて欲しかった。お前を最初に出さなきゃいけないとなると、奇襲効果も無いし、結局トータルで4マナかかるから「象の待ち伏せ(ODY)」と一緒なんだよ。一応、こいつが一回チャンプブロックしてからケンタウルスに繋げるとか、クリーチャーが死ぬ回数を増やせるとか、「イーオスのレインジャー(ALA)」で持ってこられるとかいう微妙な長所がなくはないけど、本当にだからどうした、っていうレベル。普通に考えて、緑の3/3なら3ターン目にすっと出せる方が強い。なんで2ターン目までにこいつを設置しなきゃいけないのよ。しかも除去られたらケンタウルス呼びにいけないし。……まぁ、最終的に大体の場合は3/3なんだから弱いカードじゃないんだけどさ。一応、セレズニア絡みの正しい使い方としては、居住を行う前にセットしておき、相手のターンエンドなどに起動すれば、居住まで生き延びて欲しいケンタウルストークンをソーサリー除去から守れる、なんて意味はある。……そういうカードなのかな?
 
 
Chorus of Might 力の合唱 (3)(G) C
インスタント
ターン終了時まで、対象のクリーチャーは、あなたがコントロールするクリーチャー1体につき+1/+1の修正を受けるとともにトランプルを得る。
 
 今回のジャイグロ。いや、今回はジャイグロもいるんですけど。じゃ、「今回の重いジャイグロ」。自軍の数次第で効果が変わり、トランプルがつくということは「数の力(TSP)」に近い。いかにもトークン環境らしいスペルで、陣営次第ではこれ1枚で簡単に致命傷をたたき出すこともできる。まぁ、致命傷になるほどクリーチャーがいるならそのまま殴り勝てるんだけども。トランプルもつくとは言え、4マナというちょっと窮屈なコストを考えると、出来れば+5以上は狙いたいところ。安定してそれくらいの効果が出せる自信があるデッキならば、コモンのフィニッシュホールドとして何枚か仕込めるだろう。ただ、やっぱりジャイグロ系に4マナはしんどい気がする。「巨大化」強いなー。
 
 
Deadbridge Goliath 死橋の大巨虫 (2)(G)(G) R
クリーチャー・昆虫
5/5 活用(4)(G)(G)
 
 活用のお目見えとなったレアカード。素材の味をそのままに堪能してもらうために、シンプルにフレンチバニラ程度で提供されたが……しれっと4マナ5/5なあたりが緑クオリティ。まぁ、最近じゃこの程度のステータスもあまり驚かなくなってしまったけども……「翡翠のヒル(INV)」がそれなりに強いと思われていた時代からすると隔世の感。とにかく、普通に唱えてナイス肉。死亡後はちょっと変わった形の「高まる残虐性」として戦場にいらんプレッシャーを与え続ける。むん、流石のレアである。でも起動に6マナかかるから、そこまで使い勝手のいいものではないけどね。リミテッドだと苦情も仕方ないレベル。それにしても、「大巨虫」っていう訳もどうなんだろうな。「Goliath」の定訳は確かに「大巨人」だったので、こいつに「人」を使うわけにいかないから「大巨虫」。理屈は分かるが、そんな日本語ないだろうよ。
 
 
Death’s Presence 死の存在 (5)(G) R
エンチャント
あなたがコントロールするクリーチャーが1体死亡するたび、対象の、あなたがコントロールするクリーチャーに+1/+1カウンターをX個置く。Xは、死亡したクリーチャーのパワーの値に等しい。
 
 死体大好きゴルガリ軍団のこだわりが詰め込まれたエンチャント。死んだ後の死体を有効利用するのが活用能力なわけだが、もう、それでも遅すぎるってなもんで。誰かが死んだなら、もう、その瞬間に死体を頂きます。もちろん活用能力がついているカードならば2度美味しいぞ。……まぁ、6マナエンチャントですけども……。だからさぁ、緑はなんでいちいちこういうクソ重たいエンチャントで個性を主張したがるんだろうね。使われたこと無いって知ってるくせにさ。まぁ、今回は割と時間は引き延ばしやすい環境みたいだから、リミテッドならこれを張った後で間に合うこともあるだろうけどさ。
 
 
Drudge Beetle 蠢く甲虫 (1)(G) C
クリーチャー・昆虫
2/2 活用(5)(G)
 
 カードを見た瞬間、2マナの虫が書いてあったので「また場に出たとき+1/+1カウンターを乗せる気か!」と思ったが、決してそんなことはなかった。単なるボーナス熊である。このカードを見ると、やっぱり活用ってのは重たいんだな、というのが分かる。この傾向は緑の活用持ちに多く、黒の方は流石に墓地のスペシャリストだけあって、活用コストはそこそこ軽い。まぁ、その分緑は素出しした時の体躯に恵まれているのだから仕方ないってことだろう。普通に先陣を切るクリーチャーとして採用し、試合後半、頭がボーッとしてきたくらいのタイミングで思い出せるとプチラッキー。まぁ、いくらアドバンテージとはいえ、6マナでやる仕事ではない気もするんだけどさ。
 
 
Druid’s Deliverance ドルイドの講話 (1)(G) C
インスタント
このターン、あなたに与えられる全ての戦闘ダメージを軽減する。居住を行う。
 
 今回のフォグ枠。ただ、テキストがちょっとだけ変わっていて、「あなたに与えられる」戦闘ダメージだけが軽減される。つまり、クリーチャーどうしの戦闘はそのまま影響を受けるので、とにかく通せるだけ通して1体のボス格をよってたかって殴りにいくとかすると、一応得することもあるかもしれないのだ。まぁ、プレインズウォーカーが守れないっていう難点はあるんだけども。そして、このカードは現時点ではコスト最小の居住カードでもある。効果が効果なのであまり「使うついでに」っていう感じにはならないかもしれないが、もしこのカードからケンタウルスが増えるのだったら、それだけのために使わない理由も無いだろう。インスタントブロッカーとしてサイが飛び出したり、実に色々と嫌らしいことが出来るのである。テキストを読み飛ばして「フォグか、イラネ」とか無視してると、超絶居住デッキに圧殺されることになるかもしれない。注意して集めよう。
 
 
Gatecreeper Vine 門を這う蔦 (1)(G) C
クリーチャー・植物
0/2 防衛
〜が戦場に出たとき、あなたのライブラリから基本土地カードか門カードを1枚探し、それを公開して手札に加えても良い。その後、あなたのライブラリを切り直す。
 
 文字通りに門絡みのカードである。何で蔦が茂るだけで門が自分の手元に駆けつけるのかはよく分からないが、とにかく便利な、今回の緑の本気が感じられるナイスカード。同様に「地勢」が1マナ重たくなっただけでクリーチャーつきになったカードとしては「森のレインジャー(M11)」がおり、あちらは1/1のエルフだった。この蔦はアタックに使えなかったり、種族的に何のシナジーも見込めなさそうなのは先輩に劣る部分だが、その代わり、今回の特殊ギミックとして「門」が集められるのは本当にでかい。マナ環境が劇的に改善されるだけでなく、「オーガの脱獄者」のような門関係のカードもあることから、「門がサーチ出来る」というのは意味があるのだ。

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<赤>
 
Annihilating Fire 滅殺の火 (1)(R)(R) C
インスタント
〜は対象のクリーチャー1体かプレイヤー1人に3点のダメージを与える。この方法でダメージを与えられたクリーチャーが死亡する場合、代わりにこれを追放する。
 
 この世界の基本火力。3マナで3点のインスタントとすごく普通。この世界にぴったりのおまけもついてるし、まぁ悪くないんじゃない? と思ったが、すぐに「山伏の炎(CHK)」の下位互換だと気付いた。大して強い環境でもなかった神河の火力よりしんどいって、割と駄目な気もするのだが……まぁ、単にマナシンボルが重くなっただけですし。……この環境でダブルシンボルか……せめて再生不可をつけて「炭化(SCG)」のパチモンにしてくれれば大義名分は立ったのになぁ……
 
 
Ash Zealot 灰の盲信者 (R)(R) R
クリーチャー・人間、戦士
2/2 先制攻撃 速攻
いずれかのプレイヤーが墓地から呪文を唱えるたび、〜はそのプレイヤーに3点のダメージを与える。
 
 なんかキター! ついにこういうカードも出ました。これでこそラヴニカ! これでこそ時代の反逆児たる多色環境! って単色かーい!! いや、いいですよ。どこをどう見ても「瞬唱死ね」って書いてあるね。「2マナで出る」「肉体派」「瞬唱するととにかく3点痛い」。完璧ですね。というか、素のボディも見たことが無いくらい優秀。2マナで2/2の先制速攻って、多分史上初なのではないかい? とにかく強い。2ターン目から2点入れられるカードってそれだけで優秀保証でしょう。それが先制持ちってどういうことですか。赤の濃いビートならとにかく詰んでおけレベル。そして瞬唱さんが顔を出すのを躊躇う恐ろしいダメージ能力、もちろん単なるフラッシュバックも取り締まるのでコントロール全般は頂きますだ。ビバ! ビートダウン! まぁ、わたしはビート苦手だから、大体「どうやって処理しよう……」って悩む側なんだけどね!
 
 
Batterhorn 乱打角 (4)(R) C
クリーチャー・ビースト
4/3
〜が戦場に出たとき、対象のアーティファクト1つを破壊しても良い。
 
 でっかい「躁の蛮人(M12)」。5マナ4/3なら赤コモンとしては割と優秀な部類だし、それにアドバンテージ内蔵っていうんだから、コモン戦力としてはなんの不満もない。ただ、この世界ってアーティファクト割と少ない。あと「踏み吠えインドリク(DIS)」と比べようとか、間違っても考えちゃ駄目。
 
 
Bellows Lizard ふいごトカゲ (R) C
クリーチャー・トカゲ
1/1
(1)(R):〜はターン終了時まで+1/+0の修正を受ける。
 
 赤の1マナトカゲというと、何故か未だに史上屈指の神レア「片意地な使い魔(ODY)」のことを思い出してしまうのだが、どんだけトラウマになってるんだろう。あれがレアを名乗っていた意味が全く分からん。そもそも刷られた意味も分からんけど。さておき、こちらはコモンなので(?)すごい普通。赤いトカゲなので「ピグミー・パイロザウルス(7ED)」よろしく火を噴くことが出来る。出来るが、これが2マナで1点。そりゃね、1マナ1点だと強すぎるからね。……ほんとに強すぎるのかなぁ。「火の突撃者(SHM)」のスペックとか見たら、別にこれが普通にブレスつきでも驚かないような気もするが……まぁ、とにかくマナがかかる。2ターン目以降にタフネス2と相打ちになれる1マナクリーチャーと考えると、そこまで馬鹿にしたもんでもない。褒めたもんでもない。
 
 
Bloodfray Giant 血暴れの巨人 (2)(R)(R) U
クリーチャー・巨人
4/3 トランプル 解鎖
 
 質実剛健な解鎖クリーチャー。素のステータスが4マナ4/3トランプラーの時点で、過去の色々な赤クリーチャーに謝罪しなきゃいけないスペック。いや、それどころか緑のクリーチャーでもここまでのものは少ないはず。そして、キャストオフした時には赤アンコとしては異次元の領域である5/4に突入する。ブロック出来ないからなんぼのもんじゃい、という恐ろしい圧力だ。多分、能力が紹介された時にみんなが一番期待した解鎖って、こういうカードだと思うよ。
 
 
Chaos Imps 混沌のインプ (4)(R)(R) R
クリーチャー・インプ
6/5 飛行 解鎖
〜の上に+1/+1カウンターが置かれている限り、それはトランプルを持つ。
 
 明らかにサイズを間違えてしまった感のあるインプ。どう見てもそのサイズはドラゴンだろ、と思うのだが、イラストや名前を見る限り、図体がでかいインプ、というのではなく、あくまで徒党を組んだインプの大軍勢、ということなのでこのサイズになるようだ。バカ騒ぎするインプはラクドス教団の破壊活動の象徴なので、フレーバー的には合ってるよ。ちなみにインプがレアってのも驚きであるが、史上初かと思って調べてみたら、遙か昔に「荒れ狂うインプ(TMP)」と「テフェリーのインプ(MIR)」という先輩が存在していた。覚えなくていい豆知識な。で、このクリーチャーだが、6マナで6/5のドラゴンと考えればサイズはかなりのもの。「シヴ山のドラゴン」と同じコスト域でインプが楽々このサイズになるというは驚きである。更に、解鎖も含めればなんと7/6トランプルつき。ここまで来れば止めるのは不可能と言っていい。リミテッドならば相手の意気を挫くに充分過ぎるカードである。まぁ、リミテッドの王様以外のなにものでもないわけだが。
 
 
Cobblebrute 暴れ玉石 (3)(R) C
クリーチャー・エレメンタル
5/2
 
 はい、黒のナメクジのところで書いたことを覚えているでしょうか。そうですね、バニラにはまだ存在していない組み合わせのパワー・タフネスがあるというお話。史上初の2/6が黒のナメクジ。そして、史上初の5/2がこちらのエレメンタルだ。これでめでたく1/1から6/6まで、全てのバニラが出そろった。Magicもまた新しい領域に到達しましたね。ん、だからどやねん。バニラのコストとステータスの比というと、黒が4マナで4/2か5/1なので、5/2というのは単純に優秀なのである。ただ、4/2だろうが5/2だろうが割と相打ちは確定なので意味はないのである。黒のラクドスエンチャントをつけて7/3トランプルで突貫するのがいいかもしれません。
 
 
Dynacharge 馬力充電 (R) C
インスタント
対象の、あなたのコントロールするクリーチャー1体は、ターン終了時まで+2/+0の修正を受ける。
超過(2)(R)
 
 ダイダイダイダイダイナチャージ、ダイダイダイダイダイ爆発〜だ〜ッ、ダダッダ! 普通に使うと 2点火力だ 超過にすれば 全軍強化だ〜 コストも軽いし 超過上等だ コモンの1マナ こんなもん〜 (「科学戦隊ダイナマン」の節で)
 
 
Electrickery 電謀 (R) C
インスタント
〜は対象のあなたがコントロールしていないクリーチャー1体に1点のダメージを与える。
超過(1)(R)
 
 単発なら「霊炎」なみ、超過だと「逆鱗」なみ。超過は2マナ。なら、そっちで使わない理由は無い。被覆も、呪禁も、ないんだよ。今回苗木トークンが少ないのが惜しいなぁ。一応鳥トークンってのがいるので、そちらの対策に。
 
 
Explosive Impact 爆発の衝撃 (5)(R) C
インスタント
〜は対象のクリーチャー1体かプレイヤー1人に5点のダメージを与える。
 
 ありそうで案外無かった、素直過ぎる5点火力。基本的な名称で呼ぶなら、2点火力インスタントが「ショック」、3点は「稲妻」や「灼熱の槍」になり、4点なら「電撃破(8ED)」である。しかしその上というのは存在しておらず、「マナのみをコストとし」「プレイヤーにもクリーチャーにも撃てて」「他のおまけがない」「インスタント」はこれが史上初である。最近だと「轟く怒り」がかなり近いが、あれはコストの比較がしにくいので、敢えてもう1つ例を出すなら「破壊の標(5DN)」がもっとも近い。あちらもレアなので比べにくいのだが、赤マナ2つの5マナでおまけ付きだった。こっちはコモンなのだから、6マナというのは大体帳尻があうのではなかろうか。重たい火力とはいえ、プレイヤーにも撃てるというのはかなり大きい。ラクドスタイプならさっさとこの火力2発圏内まで相手を殴るのはそれほど難しいことじゃないだろうし、もちろん、これで除去れないクリーチャーもそうそういない。リミテッドならば6マナのくせに複数枚詰んでも悪い気はしない、珍しいスペルになりそうである。

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<黒>
 
Assassin’s Strike 暗殺者の一撃 (4)(B)(B) U
ソーサリー
対象のクリーチャー1体を破壊する。そのコントーラーは手札を1枚捨てる。
 
 さん、ハイ! 「重〜い!」 ……でも、実は案外つじつまは合ってるんです。条件付きで同じ効果になった「憂鬱の槍(SHM)」が5マナなので、無条件で手札を捨てさせるこのカードは確かに6マナになる。誰がなんと言おうと、無条件で使える除去はそれだけで価値があるのだし、それがアドバンテージに繋がるってんだから悪い相談じゃない。「それでも重すぎるじゃん」っていうのも、ポジティブに考えれば、これだけ試合後半には相手の手札もどうせ1枚か2枚、そしてそれが虎の子のカードかもしれないのだし、試合終盤の1枚ディスカードだって刺さると致命傷になるかもしれない、と捉えることが出来る。……まぁ、相手に手札がない可能性もあるけども……
 
 
Catacomb Slug 地下墓地のナメクジ (4)(B) C
クリーチャー・ナメクジ
2/6
 
 ちょっと前に公式記事で紹介されていたアホなあそびがある。「6面体ダイスを2つ振り、出た目のパワーとタフネスを持つバニラクリーチャーを当てる」というゲームだそうだ。まぁ、36体全部覚えちゃえばいいわけだが、とにかくそういう暇つぶしをやった人がいる。このゲームには当然「答えがない」目もあり、わざわざそのために(?)イニストラードには1/6の「要塞ガニ」が作られ、「よし、これでコンプか?」と思ったらしい。しかし、まだ埋まっていないスロットがあった。それがこの、「2/6」(と、あと「5/2」)である。これにより、くだんの遊びはまた一つ新たな正解が生まれたのであった。めでたしめでたし。……黒のくせにタフネス偏重とか……でも、パワーが1増えた「要塞ガニ」は強そうだよね。ちなみに、他の目のバニラクリーチャーについては、wikiにまとめがあるので気になる人はそこで覚えよう。
 
 
Cremate 死体焼却 (B) C (ギルドパクトなどから再録)
インスタント
対象の、墓地にあるカード1枚を追放する。
カードを1枚引く。
 
 こちらは初出がインベイジョンだが、一度ラヴニカを訪れてギルドパクトでも再録されていたカード。なんでこんなフツーの単色カードが必ず多色環境に収録されているのかは謎。まぁ、ラヴニカは死体大好き集団がいらっしゃるので、自然とニーズが増えるわけだけども。確か当時もそこそこ使われてはいたと思うし、現在ならば「瞬唱」に合わせて唱えることで相手のアドバンテージを押さえつけることが可能(あと、自分で瞬唱使えばアドバンテージにもなるな)。まぁ、もっと派手な墓地対策は多いから、リミテッドのほどよいサポートということで。
 
 
Daggerdrome Imp 短剣広場のインプ (1)(B) C
クリーチャー・インプ
1/1 飛行 絆魂
 
 旧ラヴニカで「影の槍(GPT)」なんかを握って突っ込んでくるだけで戦意を削ぎまくった「哀悼のスラル(GPT)」の下位互換クリーチャー。2マナで飛行と絆魂というのは実は破格の能力で、チクチクと殴ると事実上2点のライフ差が広がっていくので、黒が使える戦力としてはかなりの高品質である。そんなスラルがようやく黒の専用兵器となり、序盤から大きな下支えを産みだしてくれることになった。もちろん、たかだかパワー1なので決定力になるわけではないが、トータルで4〜6点もの差をつけてくれれば2マナクリーチャーとしては充分だろう。そういや旧ラヴニカにはそこそこいたはずのスラルが、今回はまだ出てきてない。オルゾフが出てきてからが本番か。
 
 
Dark Revenant 闇の帰還者 (3)(B) U
クリーチャー・スピリット
2/2 飛行
〜が死亡したとき、これをそのオーナーのライブラリの上に置く。
 
 小型の「復讐する天使(TMP)」、もしくは空飛ぶ「墓いらずのゾンビ(6ED)」とでもいうべきクリーチャー。色合いや能力が強制であることを考えると後者の方がしっくり来るか。「墓いらずのゾンビ」の難点は、それ自身の戦力が本当にそこそこだったという部分。決定力のないクリーチャーを何回も出し続けても、結局除去されたときにドローが止まってしまう効果の方が怖くて、中盤以降はなかなかキャストに踏み切れずに手札で腐ってしまうのがオチだった。しかし、このカードは飛行という決定力を手に入れたので、多少ドローが滞ろうとも、リキャストするだけの価値がある場合が多い。相手が緑などの飛行を苦手とするデッキなら、2/2フライヤーをそう何度も除去するのは困難であろう。性質上、あまり大量に詰め込みたいカードではないが、1枚入れておくと、攻め方の選択肢が増えるので面白い。
 
 
Dead Reveler 死の歓楽者 (2)(B) C
クリーチャー・ゾンビ
2/3 解鎖
 
 実にシンプルな味付けの解鎖クリーチャー。黒であることを考えれば3マナ2/3でもそれなりに頑張ってくれている数値であるが、これに解鎖も乗せればなんと3マナで3/4だ。黒単色とは思えないコストパフォーマンスである。過去の歴史を振り返ればこいつが2/2で与えられても文句は言えないくらいのクオリティになるのが黒の宿命だったのだから、「解鎖クリーチャーはバニラみたいで地味」なんて毛嫌いせずに、これが使えることを素直に喜ぼうじゃないか。ラヴニカと入れ替わりで各種増殖カードが落ちてしまうのが悔やまれるなぁ。
 
 
Desecration Demon 冒涜の悪魔 (2)(B)(B) R
クリーチャー・デーモン
6/6 飛行
各戦闘の開始時に、いずれかの対戦相手はクリーチャーを1体生け贄に捧げても良い。そうしたなら、〜をタップし、その上に+1/+1カウンターを1つ置く。
 
 なんだかイニストラードにいそうな、フレーバー優先の無茶めなデーモン。テイストは明白で、4マナ6/6と超強いのだが、デーモンの常として操作性は悪くなっており、相手プレイヤーが餌をぶん投げると戦闘そっちのけでお食事に席を立ってしまう。タップするのでこちらの戦闘時に起動されると攻撃もブロックも出来ないでくの坊なわけだが、その分、お食事が終われば満足してちょっと大きなこいつに出会える。ただでさえでかいんだから食事療法でビルドアップなんかせんでもいいのに、肉体作りに余念がないのは流石のデーモンである。ちなみに食事の量はどれだけ多くても1ターンで食い終わるし、どんなファッティを食らってもサイズ変化は一定だ。「世界棘のワーム」なんかを1ターンで食えるって、どんなフードファイターやねん。ふざけた能力なので、相手次第じゃぁそりゃ強い。何しろ世界を牛耳ったあの「深淵の迫害者」と同じコスト、同じサイズであり、ステータスだけで見たら規格外に違いない。しかし、その弱点を突かれると綺麗に役立たずであり、特にトークン量産手段を持つセレズニアあたりとのマッチメイクは単なる食べ歩き。攻防に一切使えなくなるのでしょんぼり感もひとしおである。とはいえ、毎ターン相手のクリーチャーを1体減らせるのはそれだけで強いだろうし、デーモンにしては珍しくこちらにデメリットは存在していないので、余計な期待さえしなけりゃコスト分の働きは出来そうである。
 
 
Destroy the Evidence 証拠隠滅 (4)(B) C
ソーサリー
対象の土地1つを破壊する。そのコントローラーは、自分のライブラリを土地・カードが公開されるまで公開する。その後、それらのカードを墓地に置く。
 
 今回は黒コモンにも土地破壊がある環境。まぁ、多色環境は多少なりとも土地破壊のニーズがあがるし、別にあるならあるで悪くないか、という気もする。気もするのだが、なんかよく分からんカードである。5マナであることはこの際もう問題ではない。土地破壊効果以外のおまけがついているのだから、今のコスト基準ならこれは普通だ。しかし、そのおまけが意味不明。過去のカードで近い効果を探すなら「精神の葬送(ARB)」。つまり、どこからどう見てもライブラリアタック用のカードだ。黒もディミーアカラーなので、おそらく彼らが出張してきてこの効果を与えたのだろう。でもさ、なんでよりによって土地破壊に混ぜ込もうと思ったんだろう。効果も中途半端で、下手したら土地が1枚ぽろりと落ちるだけかもしれない。中途半端な効果を中途半端なカードにつけた結果中途半端に重くなったのである。奇しくも私は「ライブラリ破壊好き」であり「土地破壊好き」でもあるのだが、そういうこっちゃない。ラーメンとチョコが好きな人間はチョコラーメンが食べたいわけじゃない。確実に迷走してるよ、ディミーア家。
 
 
Deviant Glee 逸脱者の歓び (B) C
エンチャント・オーラ
エンチャント(クリーチャー)
エンチャントされたクリーチャーは+2/+1の修正を受けるとともに、「(R):このクリーチャーはターン終了時までトランプルを持つ」を得る。
 
 ラクドスカラーの軽量オーラ。素のステータスは「邪悪なる力(M11)」まんまであり、そこに起動型能力でトランプルがつくだけ。なんで赤でトランプルやねん、という気もするが、先制攻撃だと1マナコモンとしては優秀になりすぎるっていう配慮なんだろうね。速攻じゃないだけマシだと思えるし、ラクドスは「相手にダメージを与えること」に意味がある場合もあるので、一概に的外れでもない。ま、「邪悪なる力」は基本セットのリミテッドでもそこそこの採用率なので、これだって前のめりラクドスが尖りきった時には出番があるかもしれない。ただ、「捕食者の計略」に慣れた身にはちと物足りないかな。
 
 
Drainpipe Vermin 下水の害獣 (B) C
クリーチャー・ネズミ
1/1
〜が死亡したとき、あなたは(B)を支払っても良い。そうしたなら、対象のプレイヤーは手札を1枚捨てる。
 
 軽量化を追究した形の「貪欲なるネズミ」。とにかく1ターン目に出られるクリーチャーである、というところに存在意義を見いだしたおかげで「貪欲なるネズミ」よりも1マナ軽くなり、ディスカードに関わるもう1マナは後払いOKになった。当然、1ターン早い分だけ戦力としてはプラスである。ただ、正直言って「貪欲なるネズミ」にアタッカーとしての戦力を期待している人間など世の中にほとんど存在しないだろう。殴れたところでせいぜい1〜2回だし、その1点のダメージのために妙な変形を施すくらいなら、そのまんま貪欲な方を採用してくれて良かった気がする。このクリーチャーの場合、キャスト後に常にマナをキープしておかないと露骨に損した気分になってしまう可能性があり、速さが売りの割にはその後でもっさりしてしまう可能性が低くないのだ。これでディスカードがランダムだったりしたらそれなりに魅力的だったのだが、残念ながら現時点では採用したいと思わせるだけの魅力はない。「黒猫」と比べるとその差は歴然。やっぱりネズミより猫やな。
 
 
Grave Betrayal 墓所の裏切り (5)(B)(B) R
エンチャント
あなたがコントロールしていないクリーチャーが死亡するたび、次の終了ステップの開始時に、そのクリーチャーを、あなたのコントロール下で+1/+1カウンターを1つおいて戦場に戻す。そのクリーチャーは、本来の色とタイプに加えて黒のゾンビでもある。
 
 素直なカード名、そして素直な無茶効果。「テキストが長い」「レアの」「エンチャント」という条件を満たしてはいるものの、これはこれでおっかないカードである。何しろ置いておくだけで「屍術士リム=ドゥール(TSP)」先生がやっていた能力を自動解決。「相手クリーチャーを除去ると仲間が増える」という信じられないアドバンテージの取り方でもって、リミテッドクラスなら容易くゲームブレイクが可能。これを置いた後に全体除去を炸裂させると一風変わった「暴動」みたいな状態になり、非常に愉快な反逆ゲームが楽しめる。これだけの効果ならば重たいとは言っても7マナ払って出した後にも充分役立てることが出来るだろう。ちなみに、死んでから復活まではややタイムラグがあるので、不死クリーチャーなどは相手優先で復活するし、墓地にいる間に活用なんかでリムーブされると仲間になってくれないのでちょっとだけ注意。これを置いておくと相手に裏切ったと見せかけた「奈落に住まう騙し屋」が再び自分の膝元に戻ってきてくれるという、劇的なドラマを演出することが出来る。あいつの尻軽ぶりも大したものだ。

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<白>
 
Angel of Serenity 静穏の天使 (4)(W)(W)(W) M
クリーチャー・天使
5/6 飛行
〜が戦場に出たとき、あなたは他のクリーチャーと、いずれかの墓地にあるクリーチャー・カードを最大3つまで対象にとり、それらを追放してもよい。
〜が戦場を離れたとき、これにより追放されたカードをそのオーナーの手札に戻す。
 
 今回のトップを飾るのは神話天使。いや、ちょっと待て、お前どこの組のもんじゃい。今回収録されてる白ギルドはあんまり天使が入る余地が無い気がするんだが。能力的にもアゾリウスともセレズニアとも言えないし。前のセットであんだけ出たんだから、1回くらい休んでろよ。まぁ、1枚もないとどこぞの天使マニアががっかりするかもしれないけどさ。今回の天使はイラストの迫力はそこそこ、顔が見えないが高貴さは出ているのでコレクター的にはぼちぼちの部類だろうか。で、能力だが、そりゃ7マナなので強い。最初にサッと見ただけだと「案外微妙?」とか思ったのだが、条件が手札からのキャストじゃないし、実際使われるところを考えると存分にキモい部類。このカードは一見すると3倍「悪鬼の狩人」だが、決定的に違うのは何故か帰還先が手札であるという点。「狩人」なら除去ってしまえばデメリット無しで取り返せたのに、何故かこの天使は最低限バウンスの役割だけは果たしてしまう。多分出し入れで187を使い回すコンボなんかを制限する働きなんだろうが、出された方はたまったものじゃない。あと一応墓地のカードも選べるっていうギミックもあるが、まぁ、こちらは相手のカードを選択する機会はほとんど無いので、「相手にクリーチャーが3体いなかったときのボーナス」程度に考えておくべきだろう。こいつがいなくなって初めて手札に戻る「墓暴き」はそこまで使いたいもんじゃないしね。さぁ、色々と悪さが出来そうですよ。ここまで完璧に「場に出て、場から離れること」がお仕事のクリーチャーじゃ、まともに手札から出す必要もない。「その場しのぎの人形(LRW)」とか「騙し討ち(USG)」で充分仕事が出来るんだもの。当然、出した瞬間にサクって相手クリーチャー3体にアナザーディメンションっていう技もあるし。今更ながら、「修復の天使」のテキストを「target non-angel creature」にした人を褒めてあげたい。
 
 
Armory Guard 武器庫の護衛 (3)(W) C
クリーチャー・巨人、兵士
2/5
〜は、あなたが門をコントロールしている限り警戒を持つ。
 
 白の門フォロワー。ちなみに、結局門が関係してくるカードはセット中に3枚しかなかった。そのうちでもそこそこどうでもいい部類なのがこちら。2/5で警戒を持ったクリーチャーのウザさは現環境の「幽体の門護衛」さんが身体を張って証明してくれているので、それが更に1マナ軽く手に入るようになったらウザさも更に増す。門が無いと警戒は無くなるが、まぁ、たかだか警戒だし、無くてもそんなに気にならない。4マナ2/5の時点でサイズ的には割とおかしいんだし、気になるなら殴らないで門がくるのを待とう。……護衛のくせに門が出てくるのを待つとか、本末転倒もいいとこだけどな。「あ、こんなとこに門がある、ちょっと警戒しとこ」って、どんな性癖だ。
 
 
Arrest 拘引 (2)(W) C (ミラディンの傷跡などから再録)
エンチャント・オーラ
エンチャント(クリーチャー)
エンチャントされたクリーチャーは攻撃もブロックも出来ず、起動型能力を起動出来ない。
 
 ミラディンの傷跡がスタンダードから落ち、環境から去るかと思われた瞬間に見事復帰を果たした白の基本除去。まぁ、構築レベルで使う機会は無いから、実際に使うのはミラディン以来の1年ぶりになるわけだが。今回はアゾリウスの留置という全く同じ効果が出回っており、フレーバーを考えれば帰ってくることが必然であったとも言えるカードだ。しかし、今回は何故か分からないがレアリティが1つあがってアンコモンになっていることには注意。アゾリウスの逮捕権はなかなか価値が高い模様。ちなみに、「拘引」の初出はマスクスで、そのときもアンコモンだったんですよ。2度のミラディン世界ではコモン、ラヴニカやメルカディアのような都市国家ではアンコモン。警察組織の機動力って、文化が高じると鈍くなるもんですかね。
 
 
Avenging Arrow 報復の矢 (2)(W) C
インスタント
対象の、このターンダメージを与えたクリーチャーを破壊する。
 
 「ダメージを与えられたクリーチャー」を破壊するという泣き面に蜂効果なら、黒の「命取り(6ED)」の系譜で黒、赤あたりに与えられていた効果だが、このように「ダメージを与えたクリーチャー」を壊すというのは珍しい。似たような効果で「あなたにダメージを与えたクリーチャー」にお返しをする「返礼(CHK)」や「応酬(5DN)」はあったが、このカードはクリーチャーどうしの殴り合い、プレインズウォーカーいじめに荷担したクリーチャーなども全て対象になるし、白によくあるアタッカー排除ではないので、ティム系クリーチャーも対策出来たりする。まぁ、結局は後手を踏む殴られ前提カードなのでちょっと痛いが、3マナインスタントで大体のクリーチャーに対応出来てしまうのだから、文句も出ようはずがない。割と必須カード。「捕食」みたいな格闘カードで無理矢理ダメージを与えさせておいて使うとかいう自作自演も一応可能。
 
 
Azorius Arresterアゾリウスの拘引者 (1)(W) C
クリーチャー・人間、兵士
2/1
〜が戦場に出たとき、対象の、対戦相手のコントロールするクリーチャー1体を留置する。
 
 留置の基本カード。187で1回留置ということで、基本的には「熱血漢の聖戦士」の速攻抜きバージョンがちょっと便利になったと思えば分かりやすい。2マナパワー2なのでさっさと出たら出たなりに仕事が出来るし、中盤以降に引いても1回留置出来るだけでもそれなり。悩ましいのはせっかくだから留置を有効利用したくて出し渋っちゃうことがあるかもしれないってことくらい。正直、2ターン目に出すときも迷ってしまいそうだな。
 
 
Azorius Justicar アゾリウスの大司法官 (2)(W)(W) U
クリーチャー・人間、ウィザード
2/3
〜が戦場に出たとき、最大2体までの、対象の、対戦相手のコントロールするクリーチャーを留置する。
 
 留置官憲、アンコモン版。187能力で起動するのも基本だし、4マナ2/3とあまり武闘派でないのも普通。まぁ、このステータスでアンコモンってことは、留置能力がかなり強力であることの証左ともいえるだろう。そりゃそうだ、「交差路の吸血鬼」みたいなブロック抑止だけでも充分強かったのに加えて次のターンのアタックも制限出来るのだから、事実上2体タップよりも強いのだ。今後アゾリウスを相手にするときは、どれだけクリーチャーを並べても突然の拘留生活が始まることに怯えなければいけないのである。その性質上、出来たらあんまり戦闘には関わらずにバウンスで行ったり来たりしてパトロールを強化したいクリーチャー。でもアヴァシンと違ってちらつき能力なんかはあんまり無いから、出すタイミングに迷うカードになるのかもしれない。
 
 
Bazaar Krovod 市場のクロヴァド (4)(W) U
クリーチャー・ビースト
2/5
〜が攻撃したとき、他の対象の攻撃クリーチャー1体は、ターン終了時まで+0/+2の修正を受ける。そのクリーチャーをアンタップする。
 
 攻撃の道中で1人だけ背中に乗せて行けるのでちょっとだけ安全になるよ、という輸送手段。5マナパワー2なのでそこまでの信頼感ではないかもしれないが、同道したクリーチャーも死ににくくなり、擬似的に警戒まで持つようになるので、相手にすると結構嫌なもんである。こいつ自身もタフネス5と死ににくく、「なんか自分で使うのは面倒だけど、相手には使われたくない」みたいなカード。これが2体並ぶと2/7警戒で2体が殴ってくることも。うわー。
 
 
Concordia Pegasus 協約のペガサス (1)(W) C
クリーチャー・ベガサス
1/3 飛行
 
 調べてみてびっくりしたのだが、過去にこのコストでこのステータスを持ったフライヤーというのは、なんと1体たりとも存在していない。逆にもっとパワーがあがれば「セラの報復者」とか「コーの空漁師」みたいなカードはあるものの、純粋に「タフネスと飛行」だけを売りにしたカードはこのペガサスが初めて。なんか、必死に記録を調べて無理矢理作った「初」な気もするけど。タフネスがそこそこなのでアタッカーというよりも空の防衛役という方がしっくり来るカードで、リミテッドの花形であるパワー2フライヤーをわずか2マナで止められるのはそこそこ優秀。出来れば装備品の土台などに使ってやりたいところだが、この世界はほとんど装備品が無いからなぁ。
 
 
Ethereal Armor 天上の鎧 (W) C
エンチャント・オーラ
エンチャント(クリーチャー)
エンチャントされたクリーチャーは、あなたがコントロールするエンチャント1つにつき+1/+1の修正を受けるとともに先制攻撃を持つ。
 
 旧ラヴニカもそうだったのだが、何故かこのラヴニカ世界というのは、エンチャント関係を妙に応援したがる次元である。たとえば「三つの夢(RAV)」なんかは分かりやすいだろうし、各色に与えられた187能力持ちのオーラサイクル、そしてギルドパクトの魔法印サイクルと、何故かオーラが多い。一応都市文化的で魔法によるエンチャンターが多いイメージを作ってるんだろうか(ゼンディカーに装備品が多かったみたいに)。今回もざっと見た感じではリミテッドレベルで関係してきそうなオーラの数が多く、特に普段からエンチャントカラーである白には、こうした露骨なプッシュ装置まで用意されているのだ。こちらのカードは「祖先の仮面(MMQ)」の効果を小さくまとめて、そこにエッセンスとして先制攻撃を練り込んだもの。このカード自体もカウントするので最低限+1と先制がつくので1マナオーラとして充分な働きだし、デッキ次第では1マナで化け物を作ることも不可能ではない。一度はリミテッドで狙ってみたい気もする戦術なのだが、そういやエルドラージ覚醒の時も「コーの精霊の踊り手(ROE)」から志して失敗した気がする。今回はコモンである程度そろえられそうだが、どうだろうね。
 
 
Eyes in the Skies 天空の目 (3)(W) C
インスタント
1/1で飛行を持つ、白の鳥・トークンを1体戦場に出し、その後居住を行う。
 
 みんな大好き「未練ある魂」がコモンになった姿。ただ、コモンと言っても性能は馬鹿にできない。「未練ある魂」よりも1マナ重たいだけでインスタントになったんだからそこまでの劣化とは言えないだろうし、最大のセールスポイントである居住能力は無限の可能性がある。「未練ある魂」が3ターン目、4ターン目に打ってナンボな性格だったのに対し、これならば、多少出遅れても中盤以降に作った一番強いトークンを増やすことで盤面に与える影響を拡大出来る。これって、ひょっとしてトラフトさんで殴った後にプレイしたら天使が出せて、しかもそのトークンってトラフトの影響を受けないから場に残ったりするんじゃなかろうか。その辺のルーリングがよく分からないが、テキストを見る限りでは出来そうな気がするんですが。だとしたら、4ターン目に4マナインスタントで4/4と1/1飛行、軽く昇天気味。

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「輪廻のラグランジェ Season2」 4→4

 うん、思った程悪くはなかった。1期目はちょっと期待しすぎていたこともあって最終的にがっかりすることになったけど、2期目は最初から過度の期待を持っていなかったので、「あ、これなら悪くないか」というくらいの印象。まぁ、だからって何か嬉しいかっていうとそんなこともないんだけど。

 2期目は1期目の反省を活かしたのか、最初からそういう予定だったのか(まぁ、分割2クールなんだから後者なんだろうが)、ジャージ部のダラダラした生活要素が多めの配分。クライマックスの壮絶バトルに食い込むのはラスト3話だけだったので、基本的にそれ以外は「鴨川ジャージ部物語」であった(まぁ、最終回もそうだけど)。そして、個人的には当然そっちの方が好き。元々ウォクスのデザインなどでメカものとしての見せ方があるのかと思ったらそうでもなかった、というのが腰砕けポイントだったわけだが、「女子高生の割とどうでもいい日常に時たま流線型を強調したメカ」だと、違和感は強めで面白い。あんだけご大層なメカなのに、お祭りの日にでっかい風船作られてふわふわしてたりね。ヴィラジュリオたち異星人軍団も、今回はほとんど狂言回しとしての役割だったのでなんだか憎めないキャラになっていたし、最後の決戦が無ければこのまま「鴨川ドタバタ宇宙人交流記」として見ていてもいいんじゃないか、っていう印象。

 まぁ、そのために用意した舞台としてはちょっと乱雑過ぎた気もするけど。2期目はスタート直後からなんだか作画面に不安が残っていて、「この手の作品ってメカものだろうが萌えものだろうが、絵がしっかりしてないと客がつかねーぞ」と他人事ながら心配になってしまった。筋立ても存外適当で、結局最終決戦に転がり込んだ理由も良く分からんかったし、分かったところであまり楽しいバトルになっていたとも思わない。糸目のにーさんが行進曲でぶっ飛ばされたのは流石に笑えたが、ネタっていうよりも「悪ふざけ」っていう印象が近いのかも。いっそのことまどかが「まるっ!」と叫んだら世界中の全ての問題が解決する、くらいの爆発力があった方が楽しかったと思うんだけど、最後まで「なんか分からんけどメカにのってる女の子達」っていうだけだったからね。ヒロイン3人がバトル要素で上手く絡めてなかったなぁ、というのが気がかりなのですよ。

 2クールやってみて、最終的には「何を売りたかったのか、いまいち絞りきれなかった『楽しそう』が集まったもの」というのが結論。世界観もキャラも、決して嫌いということは無いし、個々のシーンを見ていたら楽しい部分もいっぱいあったとは思うので、もう少し統制の取れたシナリオラインにのせて、同じスタッフが描く鴨川の姿を見てみたい、という気持ちもある。そうした「面白くなる気がする」という期待感も込めて、今作は「今ひとつ」ということにしておこう。

 ちなみに、中の人には不満は無い。やっぱりきゃりさんの仕事は悪くないと思うんだ。瀬戸・茅野という残りの二人ももちろんね。特に瀬戸麻沙美は同時進行でやっていた「TARITARI」と聞き比べてもやっぱり器用な子。ランが即位した振りしてホントにどうでもいい話を延々喋り続けてるシーンが好きでした。

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 どっちかっていうと今回の事件の方が「キズランダム」だよね、第12話。時間退行で間の悪いタイミングまで遡ると綺麗にその時期のトラウマまで蘇るって、流石にキツすぎないか? たとえばちっちゃい頃に「明日はクリスマスだー」みたいな時期に戻ったら、「え? 明日サンタさんこないの? なんなの?」ってなるんだろうか。「2人目」はざっくりしてんなー。

 毎度のことながら、同じ事件の中でも1人1人について個別にトラウマを刺激し、それを1つずつ解決していくのがこの作品のお約束。前回からのターゲットは、改めて唯さんである。結局、一番直接的に厳しい過去を持っており、それを現在でも引きずっているおかげで、唯が絡む事件が一番分かりやすくヘヴィーな内容になる。それだけに外野からも理解がしやすく、ある意味「解決しやすい」問題ともいえるのだが(もちろん、リアルで性暴力被害にあった女性がそんな生半可なもんじゃないとは思うが)。少なくとも、とにかく己をひた隠しにしている伊織の問題や、完全に内面的な性格から現れていた姫子の問題に比べると、回りから認識しやすいという差異はあるだろう。

 唯が可哀想だったのは、過去の自分と現在の他人という、2つもの面倒を一気に抱え込んでしまったこと。よその町にいるはずの三橋さんが何であそこまで執拗に唯に絡んできたのかはよく分からないが、多分、武道一直線の彼女は、本当に修造なみの暑苦しい性格なんだろう。過去の自分のライバルが落ちぶれた(彼女視点で)のを見て、怒りも覚えただろうし、「救ってやらなければ」という義憤に駆られた部分もあるのかもしれない。だからこそ、最初は強くあたっていたのに、途中からしおらしくなって頭を下げにきたものと思われる。まぁ、ああいう思い込みの激しい人間を相手にするといつだって疲れるのは間違いないだろうが、今回の唯はタイミングが悪すぎたんだろう。

 そして、そんな唯の「今」を支える役割を任されたのが青木義文さんである。「脳天気に生きる」ことを人生の目標として掲げたというよく分からない御仁だが、少なくとも5人の中ではもっともシンプルであるし、それだけに軸がぶれずに分かりやすいキャラクターである。ただ、それは「平凡であること」とは一線を画しており、「脳天気であること」に対する情熱は誰にも負けない。一時は過去とのせめぎ合いの中で悩んでいたようだが、「とりあえず今は今のことを考えるのだ」と決めた瞬間から、自分の今を楽しむために即行動。彼が一番やりたかったことは、とにかく一番大切な唯のために出来ることを全力でやることだけだ。高校生の財力では新幹線代だって馬鹿にならないだろうし、時間的にもなかなか厳しいはずなのに、そこには迷いもなく、一気に走る元カノの家。そして、一目見ただけで満足して帰ってくるという、この散らかった計画性。回りから見たら本当にぽかーんな状態なのだが、「青木だったらやりかねないか」という不可思議な説得力がある。結果として、それが唯の心を解かすことにもなったのだ。すげぇな、義文。

 最初の「ヒトランダム」では、唯の抱えた悩みを太一が解決してみせた。しかし、それはあくまでスタート地点であり、今回の唯の頑張りがゴールだったとしたら、それはやっぱり義文がゴールだったということになる。一時は「太一が全てを解決したことに嫉妬すら覚えていた」という義文だが、事ここに及んで、唯に対する思いは完全に打ち勝ったということだ。まぁ、2人の女に挟まれてぐらぐらしている最近の太一は本当に頼りないので……当たり前っちゃぁ当たり前なのかもね。とにかく、これで2人の問題は全解決かしら。

 次回予告から見るに、残された大きな問題は伊織のことがある。今回も家庭のことを問われた伊織が顔を背ける描写があったが、一度は解消されたと思われていた伊織の家の問題も、まだ何か残っているものがあるようだ。はたしてどうなることだろう。アニメも放送的には次回が13話で終わりのはずなのだが、なんだかよく分からない構成になっているみたいなので先行きが見えてこない。今回、この時期にオープニングが変わったのは例の騒動の影響もある気がするが、本編中の作画が崩れていたのは流石に気になったのでね。せっかくのクライマックス、唯の顔がなんか微妙だったのがなぁ。

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「TARI TARI」 6→6

 無事に終わりました、今期の目玉作品の1つです。予想通りの秀作になったことは言うまでもないだろうが、敢えて「予想通りではまだまだだな」という、ものすごく上から目線の感想も重ねて書いておきましょう。

 純度の高さでいったら一二を争うアニメスタジオ、P.A.Works。その技術力が遺憾なく発揮された今作は、とにかく画面が綺麗、女の子が可愛い、動きが愉快。アニメとして必要なものはおよそ取りそろえられている。その上でシナリオもそつなくこなし、印象的な青春絵巻をとりまとめがらも、ギャグ有り、萌え有り、感動有りと、本当に「期待された通りのもの」を提供してくれた。現時点でP.A.が制作した作品というのはこの点においてほぼハズしたことはなかったわけだが、その連勝街道を更に突き進むことになったわけだ。個人的に「水があう」スタジオなので観ていて楽しいというのはあるだろうが、客観的にみても「面白くならないわけがない」スタジオだと言ってしまっていいだろう。

 今作の場合、最大の売りはなんと言っても「合唱」という要素であり、キャストにはじまり、サポートに本物の合唱部を起用するなど、ディティールにこだわった作劇は相変わらず。「歌うことは楽しい」という、何とも分かりやすいテーマ性ながら、それを伝えるのには充分過ぎるくらいの脚本だったと思うし、それだけでは終わらないだけの魅力もあった。「ご当地もの」として「聖地商法」に働きかける仕事もしっかりこなしており、江ノ島に息づく高校生達の日常に、リアルさを出しつつも1つの「憧れ」として昇華させていた。「高校時代ってこんなんだったなぁ」という懐かしさもありつつ、「こんな高校生活だったら楽しかったろうなぁ」という羨望も混じる絶妙なさじ加減は、おっさん達が観る分にも丁度良いし、おそらく現役の中高生にも楽しく観られたのではないだろうか。こうした「等身大の物語」の立て方は、本当にそつがない。

 ただ、そうした「そつの無さ」は「無難さ」とも紙一重、というところが一応けちの付けどころだ。まぁ、こんだけ堪能しているんだから文句を付ける必要もないのだが、あまりにも「想定通りの脚本」であったがために、中盤以降は既定路線に添って「見たことがある物語」が進行したのは事実で、そこに「現代アニメとして作り上がる」必要性がちょっと弱かったかな、という気がした。今更「斬新なテーマ」なんてものはなかなか無いだろうとは思うのだが、たとえば同社の作品における「True Tears」のガチンコのドロドロ恋愛もの、「花咲くいろは」における女細筆奮闘記、家族三代における旅館経営ものなど、かっちりと的を絞った見せ方は、芯が通っているおかげで作品の丁寧さが何倍にも活きた作品だった。シナリオに粗が目立った「CANAAN」であっても、「つながりの形」というテーマ性は短い中にギチギチに詰め込まれており、それを描くためだけに筆を裂いたと思えば、あれだけの完成度もなかなか無いだろう。

 本作の場合、テーマは「歌うこと」であり、ざっくり大きくくくれば「青春と目標」である。そのことになんの不満もないが、最終的に一番のセールスポイントだった「歌うこと」から多少目線がぶれてしまったのが気になった。具体的には、最終話を見ても分かる通り、和奏の活躍がもう一つである。なんだか最後だけ見てたら紗羽が主人公みたいになってましたやん。「歌うことの楽しさを伝えるお話」であるなら、やはり最後は和奏に収束してお話を締めるのが正しい姿だったと思うし、駆け足でシナリオを辿るよりも、もっと「歌うシーン」に時間を割いてほしかったと思うのだ。もちろん、そうなったら脚本構成も画面構成も難度は上がるのだろうが、それが出来るスタッフであったと思うからこそ、そうした感想も出てくるのである。

 とまぁ、無理矢理いちゃもんをつけてはみたが、基本的にこの13話に不満があったということではない。今までのP.A.作品は「想像以上のもの」ばかりだったので、「予想通りの良作」ということがちょっと勿体なかったのである。まぁ、こんだけの仕事してると、作品作るたびにハードルは上がっていきますけども。いや、それをクリア出来るスタジオなんですよ。もちろん、次回作もそんな高い高いハードルをご用意して待ちたいと思います。

 で、最後は中の人。もうまひるさんの中の人についてはこの際置いておくことにして、やはり本作はメインの3人である。歌にメインに走り回って作品の根幹を作り出した屋台骨、高垣彩陽。かき回し役として尖った演技を見せ、また新しいステージに歩を進めた感がある最年少の瀬戸麻沙美。一番人気となった超人キャラ紗羽を作り上げる最大要因となった早見沙織。この3人だったからこそ作れたキャラ、作れた世界である。サポートに回った男2人、島崎信長と花江夏樹君もお見事。特に、ウィーン役の花江君はこれがほぼデビュー作といってしまってもいい。あれだけの大役を見事に果たしたのは大したものである。男性声優って、どうしても女性に比べてデビューが遅れる傾向にあるのだが、花江君はなんと御年21歳の若手。今後の活躍に期待したい(まぁ、島崎信長も大して歳は離れてないが)。

 あと、最終話でも触れたけど校長役の宝亀さんが本当に素敵。あらゆる所で声が聞ける「お馴染みのあの人」なのだが、ここまで印象に残ったのは初めてかもしれません。教頭役の田中敦子、志保さん役の能登麻美子など、おねーさん()がたも頑張ってくれていました。そうそう、年上といえばまひるさん役(略)

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「ファイブレイン 神のパズル2」 5→5

 コメントに困る作品の大団円。1期2期のインターバルが一切無かったので、事実上4クール作品が終わったようなもんですよ。来年にまた帰ってくるらしいんだけど、この作品ってそんなに人気があったのか?! やっぱりNHK教育だからお子様からの声があったのか? いや、だとしたら嬉しいことだけど……やっぱりサトジュン作品ってことで子供には何か訴求するものがあったのだろうか。

 1期は確か最終的に4点だった気がするんだけど、2期目はお疲れ様の意味も込めて加点。なんかねぇ、あの適当な世界観も、適当な絵面も、見慣れてくるとこれが結構愛おしいんですよ。たとえば、現在キッズステーションで「魔神英雄伝ワタル」をやっているんだけど、あれと同じくらいの作画の質、って言ったらいいのかな、すげぇ適当なんだけど(現代目線だとね)、それでも「汚い」っていうんじゃなくて、「なんか散らかってる」っていう感じが出る。「ARIA」とか「たまゆら」で写真のような世界を切り出してきたサトジュンスピリットとは真逆の方向性だ。いや、2期目でサトジュミスがどんだけ絡んだのか知らないけども。

 シナリオの方も、1期は真面目に「ひでえパズルだな!」とか「この世界パズルに左右されすぎだろ!」とか突っ込んでたんだけど、2期目になっちゃったらそれが日常ですから。「人の命を賭けたパズル」が、命どころか国の命運までかかってる規模の施設で繰り広げられるんだけど、最終的にはなあなあになってみんな死なない。1期のうちは必死でカイトが「敵の裏をかいて味方も敵も死なないようにする抜け道」を探していたはずなんだけど、最近は「もうとにかく勝ったから死なないぜ!」っていうだけで、パズル自体も「それどっちかっていうとアスレチックだから」みたいな体力勝負なものまで出てきて、笑いどころには困らない。やっぱり、お子さんに見せるにはこういうのがいいですよ。理屈も何もあったもんじゃないが、とにかく見た目に「すげぇことが起こってる!」って思えるのが大事。アニメって、そういう原体験でいいと思う。

 今回はカイトチームが完全に味方陣営として定着したので、そんなチームの交流を描くために敵側も団体。この団体戦設定もこの作品の面白さと噛み合っていて、「単なるパズル」のくせしてギャモン、キュービック、アナで全員対応が違ったり、それに合わせてオルペウス・オーダー側もちゃんとそれっぽい敵を用意してくれたり。今期はオルペウス・オーダー側の連中が憎めないキャラだったのも良かった。フリーセルは最後まで単なるキチピーだったけど、ミゼルカとダウトが途中からいちゃいちゃし始めて「もう好きにせいや!」と投げっぱなしになったり、単なる賑やかしだと思っていたメランコリィが実は中心人物だったり、そうかと思えば負けるときにはパズル勝負すらさせてもらえなかったり、なんだか好き放題なシナリオがいっそ気持ちよかった。クロンダイク様の登場時の存在感と、負けた時の噛ませ感が半端無い。おっさんが魅力的なアニメは良いアニメ。

 というわけで、初期の予想に反して、これはこれで随分面白い作品でした。サトジュンに期待してたのも、サンライズに期待してたのもコレジャナイ気はするけど、最終的に面白ければそれでいいや。中の人的には……正直、「もっともっと神のパズル」のコーナーでのどこまでアドリブだか分からん掛け合いが一番の見どころだったので、メインキャストは全員好きだ。キャラの吹っ切れ具合だと後期ルークがお気に入り。あと常に反則気味の軸川先輩。軸川先輩が敵に回りかけたお話のときには「やっぱりな! やっぱりその声は裏切るだろ!」と思ったが、最終的にそれすらお遊びだった先輩すげぇ。生徒会長をやっている石田彰に勝てるのは悠木碧だけ(男子高校生調べ)。

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 さらば江ノ島、最終話。2本のアニメでぶっ続けに半年間お世話になった江ノ島の景色も、本日ついに見納めでございました。

 やぁ、予定通りの最終話だったね。驚いたことといえば、いきなり紗羽ちゃんが留学決めちゃったことくらいか。ただでさえ騎手になるなんてハードルの高い夢だったのに、更に海外渡航なんて難問に平気でぶつかっていくあたり、あの家系は相当女性が強い一家なんだろう。残されたサブレの世話はやっぱり志保さんがやってるのかしらね。紗羽がいなくなった後は寂しかろうなぁ。

 さておき、無事に行われることになった白祭。「時間が勿体ない」とか言ってる割には休日に律儀に校門前で張っているというよく分からないこだわりを持つ理事長の猛攻撃にあったが、最終的に致命傷を負ったのは校長だけ。教頭の反乱などもあり、停学処分もおとがめもなしで、晴天下の白祭が無事に行われたのである。そして、この白祭、予定通りっちゃぁ予定通りなのだが、なかなかショボい。何せ素人軍団が突如考え出した歌唱劇一本しかないのである。これで教頭が気を利かせて吹奏楽部を連れてきていなかったら、多分上野さん協力によるピアノ伴奏が精一杯だったわけで、イベントの成功はほぼ全て教頭の手腕に依るものと言っても過言ではない。改心モードの教頭は普通に良いおねーさんになってらっしゃったなぁ。

 まぁ、ステージイベントがしょぼいのはある意味当然のことであろう。これで必要以上に大仰なものが出てきたりしたら、それこそ胡散臭い。外から見たら理事長の意見の方がもっともなものであり、「たかだか歌うだけ」のことにあそこまで必死になる方がおかしいのである。そして、そんなおかしなことが出来るのが、青春っちゅうやつなのである。歌うことになんの躊躇いもなかった5人の熱気に気付けば回りの観客もあてられており、いつの間にか、ショボいだけのお遊戯会は、この学校の最後を締めくくるにふさわしい一大イベントへと成り上がった。どうでも良いことに全霊を傾けられるその姿勢こそが、一番の見せ場だったのかもしれない。

 実際、今回は最終回ってことなのでどういうところで泣かせに来るだろう、と身構えたのだが、主に泣きそうになったのは2カ所あった。1つ目は、個人的には今回のベストシーンだった「校長の反乱」。今まで何も出来なかった校長、あんな衝撃的な場面にはせ参じる時にもおっかなくって音叉を手放せなかった校長。そんな彼が、台詞を噛みまくり、しどろもどろになって、何をしているかもよく分からない状態で理事長に組み付く。「何が教育だ!」と叫ぶ彼の必死の思いが、今回一番の見どころ。やっぱりおっさんが頑張るシーンは目頭が熱くなるのです。宝亀さんのこんな演技は初めて聞いたけど、鳥肌もんでした。

 そして2カ所目は、実際の白祭中のワンカット、高らかにメインテーマを歌い上げる合唱部の面々は楽しそうではあったが、一番輝いていたのは、そんな彼らを優しげな目で見つめながら、高々と指揮棒を振る教頭である。彼女が画面手前におり、遠景に見える合唱部の5人に対して指揮をする構図は、おそらくこのアニメで一番見たかった形の「ハッピーエンド」だ。彼女が指揮をしていたのはあくまで吹奏楽部に対してだが、彼女が最後に「教育」を施したのは、間違いなく、来夏達5人に対してであった。彼女たちが歌っていた噴水の土台は、毎度毎度のエンディングで5人が歌っていたあの場所である。最終話で「教頭と歌う」という願いこそ叶わなかったものの、彼女の指揮で歌えたということで、1つの物語が綺麗に閉じていくことを感じることが出来た。

 結局、彼女たちの頑張りが何を残したかは分からない。みんな離ればなれになっていくし、紗羽と大智の関係がどうなったかは、はっきりとは分かっていない。和奏に至っては進路だって未だ決まらないまま。とばっちりを食らった校長はどうなったか定かじゃないが、多分あの理事長のことだからあの後きっちり解雇はしたんだろう(卒業式に姿が見えないのである)。ハッピーエンドなのかと言われたらまだ分からないお話。それでも、「時々歌ったり」した彼女たちの青春は1つの形を残せたのだから、これはこれで良い終わり方だったのではないでしょうか。

 ちなみに、結局最終回でまひるさんの出番が無かったのがちょっと残念だったが……まひるさんみたいな声の男の子がいたし、まひるさんそっくりの声のニュースキャスターなんかもいた。多分、もう色んなところに転生してるんじゃないかな。

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