最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
どんなイベントなのか、告知を見ても見当がつかなかったのでちょっと悩んだのだが、わざわざ近くに声優さんの方から来てくれるってんだから、やっぱりいかない理由は無かろう。ということで、行ってきました京都文教大学。企画タイトルは「京都文教大学社会学部 開設記念講演会・アニメ『らき☆すた』聖地鷲宮から学ぶコンテンツツーリズムーアニメ声優・商工会職員・研究者と考える地域振興ー」というもの。……ほら、やっぱりわかんねぇ。一応「オープンキャンパスの一環」って言ってるし、メインの登壇者は大学の講師だし、どんなイベントなのかは未知数。これでいざ言ってみたら回りに真面目くさったおっさんが固まってたらどうしよう、とか一瞬不安もよぎったのだが、今をときめくアイドル声優2人呼んでおいてそんなわけないよね。
一応、不安はあったので一時間ほど前に会場入り。話によると朝7時から並んでいた剛の者もいたらしいが、実際には一時間前の段階でも会場の前列1/3程度が埋まっているくらい。講堂クラスの大教室だったので、キャパは500人といったところだろうか。それなりに前の方に席が取れたし、最終的に講堂は大体埋まるくらいのレベル(いかにも講義らしく、ちらほら席に隙間が空いているくらいの状態だったので、多分入場者は400〜500程度と思われる)。まぁ、やっぱり企画が怪しいから遠慮した人もいたのかもね。 オープンキャンパスということで、メインとなる講義開始前には学部の案内アナウンスが入る。「これこれこういう学部があって、こういう売り文句で学生を募っていて」という話。ただ、いかんせん観客の大部分は明らかに入試など金輪際縁のないおっさん、もしくは少なくとももう受験はしたくない学生だらけなので、しゃべってるメインの先生(講義をやる岡本健という先生)も半笑い。ただ、声優を呼ぶっていう時点でどういう客層が来るかは既に理解済みだったようで、いかにも講師らしい、軽快なしゃべりのおかげで観客との相性は悪くなかった。まぁ、そもそもこんな企画を実行する時点で、先生自身も「そっちの気がある人」なわけで。オタク連中の扱いは手慣れたもの。ただ、やっぱり「講義」っていう意識があったのか、最初の説明が終わった後に起こった拍手にはびっくりしていた。そりゃ、声優イベントならことあるごとに拍手するけど、講義で導入が終わって拍手が起こることはないだろうさ。 今回の主旨となる「コンテンツツーリズム」についての概念導入を15分ほどのレクチャーで済ませ、いよいよゲスト入場となる。鷲宮の商工会の人と一緒に現れるかとふくの2人。前日にツイッターで散々京都を歩いていた写真が出ていたので、なんか「おー、ほんとに来てた」みたいな印象。大講義室だったおかげで多少距離があったのであんまり細かいやりとりが出来るロケーションではなかったのだが、まぁ、この2人はいつも通りのテンションでしたね。ホームグラウンドじゃない特殊なイベントだったので多少緊張してた、というか探り探りだった部分はあったものの、互いに気を遣わなくていい手慣れたコンビだし、一緒にいた鷲宮商工会の人とも何度か交流があったおかげで顔見知りだったこともあり、トークは終始和やかムード。 やってる内容は、まぁ、ネット上でネタにされてるようならき☆すた神社の今昔物語ですね。大学の講義っていうのはちょっと緩い、でも、声優イベントというにはちょっと固めで色々生臭い、そんなお話。適度にネタ動画やスライドも交えてしゃべってくれていたので、90分眠くなることもなく、主催者側の想定した通りの楽しみかたは出来たと思います。まぁ、メインでしゃべってる岡本先生はちょっとオタク連中に気を遣いすぎ、とは思ったけどね。自分のホームなんだからもう少し「講義なんだ」っていう自信を持ってしゃべってもらっても良かった気がする。ずっと平身低頭じゃ、不純な(?)動機で聞きに来たこっちが申し訳なくなっちゃうよ。いや、ありがたかったけども。 で、あとはメインの(?)2人のことですよ。福原香織は、多分髪を切ってから初のイベントじゃなかろうか。ツイッター写真なんかだと、ロングに慣れてる身としては「なんか思い切っちゃったなー」程度の印象だったけど、今日は衣装と合っていたこともあり、「短くした方がいいかも!」と思えるくらいのものだった。そして、これまでの鷲宮関係のイベントはほぼ全てに携わっている「らきすた大使」みたいな立ち位置のおかげで、今回の講義のテーマにそったトークがきちっと出てくるのが好印象。こうしてみると「らきすた」は本当に愛されてるなー。今日も何回か出てきた言葉だけど「二期」はあるのかねぇ。 加藤英美里の方は、まぁ相変わらずですわな。前日にちゃんと「アドリブアニメ研究所」を見て気持ちの準備をしていったので耐えられたが、遠目で見ても分かる可愛らしさである。これは2人に共通して言えることなんだが、イベント中ずっとやたら姿勢がいいので、綺麗さが倍増しに見えるのかもしれない。声優さんってのは発声のためにいつでも姿勢を気して生活しているんだろう、椅子に座ってもしゅっと背筋が伸びていて、すごく真面目な印象になる。当然発声は圧倒的であり、登場時に他の登壇者と同じマイクでしゃべってるのに、この2人だけうるさいくらいに音量が違うという。「声優たちが集まった飲み会は声のでかさが桁違いだからすぐ分かる」という業界あるあるを聞いたことがあったのだが、あながち嘘じゃないんだろうな。ものすごい声量だもの。 とりあえず今期一発目の声優イベントは、ちょっと変化球だったけどもお手軽に堪能出来ました。こういうイベントが出てくるあたり、現代の声優産業の特殊さがよく分かる。ちゃんと人が集まるしなぁ。ちなみに、客席には鷲宮を支える精鋭のらきすたファンも駆けつけているらしく、商工会の人からは何度か客席いじりをされていた。御輿担ぐだけじゃなくて、御輿作るとか、わざわざ上海の万博まで御輿を届けて担ぐとか、何がそこまで狩り立てるのかと畏敬の念すらいだくパワーを持つ純血のらきすたファン。すごい存在である。他には、最前列に「七森中歌合戦」のTシャツ着た人も。うむ、中の人的には合ってるが、イベントの銘柄にあわせようよ。まぁ、多分ファンの人も今回のイベントがどうなるかは探り探りだった部分はあるんだ。声優登場! と同時にリウムを取り出して振りだした人もいたのだが、回りが制止したのか、「これは違う」と思ったのか、すぐに引っ込めてたし。まぁ、良いバランスの客席だったんじゃないかしら。 かくいう私の隣には、真面目にルーズリーフを取り出して熱心に講義をノートに取る若者が。「高校生なのか、ちゃんとオープンキャンパスの目的にそって参加しているんだな。俺みたいなおっさんが参加してたら申し訳ないか」と思っていたのだが、とりだしたペンケースには「Sphere」の文字が。……うーん、グレーゾーン。 PR
燃やせ命のライオネットボンバー! 第23話。集結イベントと見せかけて、実は蒼摩の修行と成長を描く蒼摩メイン回だったでござる。「敵陣突入!」っていうサブタイトルのような緊張感は無かったものの、暑苦しいバトルシーンにお約束の友情描写、そして久しぶりの噛ませ臭全開の白銀聖闘士と、この作品のテイストがちゃんと思い出せる回になっています。
どこで示し合わせたのかさっぱり分からないが、気付くと再会している光牙組と栄斗組。のんきに飯を食いながら「ちょっとバベルにでも行ってみるかぁ」というお話。「忍者を舐めるな」とはおっしゃいますが、何で敵陣本拠地の情報まであっさり入手出来てるんだか不思議で不思議で。その能力があるんなら、お前ら忍びだけで何とかアリア奪還くらいやってみせてよ。龍峰も一緒に行動してたんだったら、「なんだこいつ、いつの間にそんな情報手に入れるんだよ……」と気持ち悪くなってもおかしくないんだがな。スパイ疑惑が湧かないのはやっぱりこいつらが基本的にアホだからなんだろうか。 そして、「たまたまほとんどの白銀聖闘士が出払っている」という、とてつもないラッキータイミングで突入をかける4人。バベルを守っているのは私闘に明け暮れることに一切の躊躇いが無いという、将としては問題有りのソニアさん。唯一守りについていたのが「パーフェクトスクェア!」という素晴らしい防御技のみをもつ盾座の人だけ。こりゃぁ本当に風が来てます。ただ、やっぱりソニアさんは普通に強かったらしく、栄斗・龍峰コンビをホーネット・スティンガー一撃で吹き飛ばすという活躍を見せる。前回蒼摩と戦った時は火の遺跡という相手のホームで戦ったからこそ後れを取ったわけで、ハンデが無い状態ならばまだブロンズごときに負ける人ではなかったらしい。 しかし、そこに登場するのが因縁の蒼摩なわけだ。彼の修行イベントについては「回想で描かれただけ」というちょっと軽い扱いであるが、教えを請うたのがあの邪武だった、というのがサプライズである。登場時はどこか主人公のライバルキャラに見えていた邪武。その割には単なる跳び蹴りしか撃てない邪武。気付いたらレギュラーキャラでも何でもなかった邪武。最終的な思い出としては「沙織さんの馬」というキャラしか残らなかった邪武。アナザーストーリーのユニコーンの方が圧倒的に出番が多かった邪武。そんな邪武だが、ひよっこ聖闘士から見れば立派な大先輩だ。なにしろ、先代ライオネット、蛮さんを倒した因縁の相手だ。彼に教えを受ければ、きっとライオネットの魂が呼び覚まされるに違いない。 邪武の描写についてはほとんど具体的な説明はなく、なんか砂漠っぽいところでテンガロンハットを被り、馬に乗って登場するという、聖闘士星矢というよりもテリーマンを意識したような現れ方。「昔は聖闘士をやっていた」とさりげなく引退済みであることを臭わせながらも、心身ともに落ち着かない蒼摩を見て「そんなんじゃ俺にも勝てない」と先輩風を吹かせる。でも、割と貫禄はあったなぁ。ひげなんか生やしてちょっとダンディさを演出した引退聖闘士は、あれだけアテナに忠誠を誓っていたはずなのに「アテナへの反逆者」の触れ込みであるはずの蒼摩に快く力を貸してくれた。以前の氷河たちといい、こいつらはマルスのお達しについては全然聞き及んでいないんだろうか。 しかし、引退した身とはいえ、地力で聖衣をもぎ取った先代聖闘士もなかなか馬鹿にしたもんではない。二人で暑苦しく修行した結果、蒼摩は目に見えるほどに成長を成し遂げ、奥義(?!)ライオネットボンバーを習得。多分邪武から先代ライオネットについての情報を得ていたのだろう。「必殺技? あぁ、そういや蛮がなんか叫んでたな。一コマだけwww ボンバー!とか言ってwww あれやればいいじゃんwww」みたいなサジェスチョンがあったに違いない。これが受け継がれる魂かー。 しかし、実は意外に馬鹿にしたもんでもないライオネットボンバー。光牙が感心していたところを見るに、おそらく「ライオネット・バーニングファイヤー」よりも威力は高い。盾座のおっさんなんか瞬殺であるし、因縁の再戦を果たしたソニアさんからも太鼓判。彼女の大技と相打ちになるという栄誉を賜った。まさかこんなにも早く再戦が叶うとは思っていなかったが、ソニアさんも今回は全力で挑んでくれたおかげで、なかなか良いタイマンバトルになったのではなかろうか。ホーネット・スティンガー以外にも「トワイライト・マリオネット」なるオリジナル技も披露してくれたし、ソニアさんも案外多芸である。蒼摩の親父さんの因縁を残して次への布石を残し、今作のライバル関係の中では一番見栄えのする二人は、再び別れたのであった。 実を言うと、蒼摩の設定ってなんだかんだで恵まれている。ソニアさんがライバルキャラとしてきちんと引き立ててくれているのに加えて、5人の中では光牙についで2番目に修行シーンに力が入っていたのだから。現時点での修行プロセスは、光牙が氷河との直接対話という一大イベントであり、蒼摩が一応レジェンドである邪武とのトレーニングで2番目。そして栄斗は「忍びの父親」(笑)で、残りの2人に至っては修行すら出来ていない。まぁ、龍峰はあんまりしんどいトレーニングに励むとぶっ倒れそうで怖いけど。あいつの場合、何が起こっても「紫龍の血」っていう売り文句で逃げ切れるだろうしね。 さぁ、いよいよ次回はエデンとの再戦だ。雷の遺跡でのバトルってことは、当然このままエデン改心イベントも用意されているってことだろう。二人の間で揺れ動くアリア嬢がどうなるのかも注目したい。あと、シャイナさんが何か大事なことを言うらしいのだが、果たして光牙の宿命とは? ごめん、あんま興味ないな。
9月7日 ドラフト模様(キューブ×3)
ピック順 【Sangriter】→【Serra】→【Alessi】→【Thraxi】→【Mei】→【Metallica】→ キューブ3回目。流石に、こんだけ手間をかけた企画だと案外飽きずにやってもらえるもんですね。毎回毎回ピック中に聞こえる悲鳴が愉快で仕方ない。やろうと思えば似たような企画でオールシーズン出来そうやな……まぁ、これってその時期のドラフトにあんまり魅力がないっていうのが条件になると思うんだけど。アヴァシン環境はなー、悪いってわけじゃないんだけど、どうもパンチが今ひとつなー。やっぱりラージ1本のドラフトよりも色んな種類のパックが剥ける方が楽しいと思うんだ。その点、次のラヴニカの組成はよく考えたと思う。期待したいところですよ。 次週は連絡通りにお休みになります。翌週からの残り2週は、パック消化の必要からアヴァシンに戻ります。もしくは、欠員が出たらイニストも可。しばらくタダのドラフトが続いたから、金払うのに抵抗が出そうで怖いな……
Skyline Predator (4)(U)(U) U
クリーチャー・ドレイク 3/4 飛行 瞬速 ん? お、おう……なんだこれ。多色でおかしな嵐が吹きすさぶラヴニカ世界にしちゃ普通過ぎる。特別弱いというわけではない。3/3で同じ能力の「フェアリーの侵略者」が5マナなんだから、タフネスが1増えて6マナでもまぁ、分からんではない。ただ、あちらはコモン、こっちはアンコモン。タフネス3と4の間には除去耐性で大きな差があるとはいえ、5マナと6マナの差はそれ以上に大きい。わざわざレアリティをあげてまで習得したいものだったのかと言われると、とてもとても不思議なのである。そして同じ環境には何もかもが上で比べるのも馬鹿馬鹿しくなる「解放の天使」がいたりいなかったり。もう、こいつが世をはかなんで自死を選択しても文句言えないレベル。リミテッドでも使われるかどうか…… Syncopate 中略 (X)(U) U (オデッセイから再録) インスタント 対象の呪文を、そのコントローラーが(X)を支払わない限り打ち消す。 その呪文がこの方法で打ち消された場合、それを墓地に置く変わりに追放する。 思わず「ほう」とうなってしまった何とも懐かしい再録カード。オデッセイの時にはコモンの基本カウンターとしてリミテッドでお世話になった「中略」の再録である。オデッセイ当時は墓地環境ということでこのリムーブ効果も意味があり、「象の待ち伏せ(ODY)」とか「炎の稲妻(ODY)」なんかがカウンター出来たら気持ちよかったものである。現在の環境も、あのときと同じようにフラッシュバックがとても元気であるし、ゴルガリ陣営を筆頭に墓地に行くことがプラスになるカードも数多い。このカードが与えてくれる追加効果には大きな意味が生まれるだろう。ただ、当時コモンだったカードがなんで再録にあたってアンコになってしまったのかはよく分からないが……アンコクラスの強さ……かねぇ。確かにカウンターへの警戒が厳しい今の裁定だとそれくらいが無難かもしれないけど、当時を知ってる身からすると、「なんか偉そうになったよな」と思ってしまう部分もある。当時だってそこまで一線級っていう活躍でも無かったし、何より今回のはイラストがやけにイラつくのである。誰やねんお前。 Guild Feud ギルドの抗争 (5)(R) R エンチャント あなたのアップキープの開始時に、対象の対戦相手は自分のライブラリを上から3枚公開し、その中からクリーチャー・カードを1枚選んで戦場に出しても良い。その後、残りのカードを墓地に置く。あなたは、同じ手順を行う。この方法で2体のクリーチャーが戦場に出たとき、それらのクリーチャーは互いに格闘する。 テキストだけを見るとややこしいが、こういうカードはイメージで処理すれば分かりやすい。毎ターン、アップキープにお互いが「野生の呼び声(8ED)」的なことをやってクリーチャーに声をかける。これが各陣営の代表。上手いことクリーチャーが見つからなかった側は不戦敗となり、めくった方が一方的にアドバンテージを得てウマーすることになるわけだ。そして、お互いに出すことが出来たらその2者でバトる。殴り合って最後に立っていた方が、その後に戦場で暴れる権利を得られるというわけだ。カード名の通り、ギルドどうしが威信を賭けて決闘に挑んでいる姿をイメージしやすいカードだろう。是非ともクリーチャー登場時には「でか〜い! 説明不要!」などバキ風なアナウンスをつけて盛り上げて欲しい。で、フレーバー優先の6マナエンチャントなので基本的にはネタカードなのだが、今をときめく「実物提示教育」やら「だまし討ち」、そして「全知」のようにクリーチャーのコストを踏み倒せるカードであると考えると案外馬鹿には出来ない。当然エムラクール様を仕込んでしまえば確実に格闘では勝てるわけだし(あぁ、今回登場した緑のワーム相手だと完敗ですけども)、肉の多いデッキならば相手次第で不戦勝からのごっつぁんゴールも期待出来る。構築次第では案外面白いデッキが狙えなくもない。187クリーチャーで確実なアドバンテージを刻んでも面白いし、カラーリング的には解鎖つきのラクドスクリーチャーを呼んで強引に殴り合いで主導権を奪うのはOKだ。普通に使っても、代表選手を選ぶのはコントローラーの後出しなので、都合の良いマッチメイクを狙うことも(一応)出来るのは強みといえるだろう。墓地にクリーチャーを溜める手段にもなるし、何とかしてコストをクリア出来れば、結構色々と愉快なことは出来そうだ。 Abrupt Decay 突然の衰微 (B)(G) R インスタント 〜は呪文や能力によっては打ち消されない。 対象の、点数で見たマナコストが3以下の土地でないパーマネント1つを破壊する。 出た瞬間に話題沸騰の、なんでも潰せる「燻し(WWK)」。レアになったとはいえ、マナコストが増えずに対象が一気に拡大し、しかもどさくさに紛れてカウンター防止までついたのだから驚きである。よくよく考えれば、一応コストのつじつまはあっている。黒は「クリーチャーが壊せる色」であり、緑は「クリーチャー以外が壊せる色」(かつカウンターされない色)なのだから、この2色が組み合わさればそりゃぁなんでも壊せる。「疫病沸かし(RAV)」や「破滅的な行為(APC)」などのマスデスカードがそれを示している。ただ、やっぱり2マナっていうのは早いし強い。これの対象となるカードが1枚も入っていないデッキというのはほぼ存在しないと言っていいだろうし、メインで詰んでおけば「燻し」4枚耐性に加えてエンチャント・アーティファクトがナチュラルに対抗可能。何の因果か安いことが売りだった「ヴェールのリリアナ」や「群れの統率者アジャニ」といったプレインズウォーカーまで巻き込んでしまう。もう、世の中には「呪禁がなくばカードにあらず」という流れが固まってしまいそうである。他人事のように眺めているであろうトラフトさんがマジでムカつく。さぁ、トラフトさんのことを考えなければ、色さえ合えば必須のカードのように見えるが、今後の世界でゴルガリカラーはどのようなスタンスになるのだろう。意外に、ゴルガリの先鋒となりそうな「ロッテスのトロール」が再生持ちでこのカードを弾くっていうのは案外面白いメタ設定になるのかもしれない。 Collective Blessing 集団的祝福 (3)(G)(G)(W) R エンチャント あなたのコントロールするクリーチャーは、+3/+3の修正を受ける。 集団であることを信条とするセレズニアが、「もう、とにかくでっかくしたらいいよ」とばかりに適当に打ち出したひどいエンチャント。効果にして「栄光の頌歌」3枚分。なんと「敗残のレオニン(NPH)」2体で殴るとゲームが終わる。まぁ、6マナもかかるんだから何してもいいカードではあるのだが、かつて一世を風靡した「エルドラージの碑(ZEN)」と似たような、流石に洒落になっていない臭いを感じる。リミテッドで考えればイメージはしやすい。6ターン目だろうが7ターン目だろうが、1体に+3のオーラが張られるだけでもゲームはそこそこ動く。それが一気に全軍となれば、それって「オーバーランでとどめをさしに来たとき」のイメージなのだ。つまり、「終わる」だ。加えてこのカードを擁するのはトークン大好きセレズニア。苗木やスピリットが突如「巨大化」したら、そりゃジャッジも呼びたくなるだろう。構築レベルでは6マナというコストがネックになるが、ひたすらトークンを並べた後のデザートとしてのカロリーはかなり高い。1ターン目マナ加速から「未練ある魂」をフラッシュバックし、5ターン目にこれをおけばほら、終わる。個人的には突如現れる3体のボディビルダーのような屋根職人とかも見てみたい気がするし、5/5のトラフトを救援に現れる7/7の天使とかも吹く。異次元のゲームやで。 Loxodon Smiter ロクソドンの強打者 (1)(G)(W) R クリーチャー・象、兵士 4/4 〜は打ち消されない。 いずれかの対戦相手がコントロールする呪文や能力によって〜があなたの手札から捨てられたとき、それを墓地に置く代わりに戦場に出す。 何一つ弱いことが書かれていない象。3マナ4/4というだけでもよっぽどだが、これがとにかく何が何でも盤面に着地出来るという徹底した予防線が凄まじい。白と緑の敵対色である黒と青を完全に狙い撃ちにしているわけだ。現在、そこまで捨てられる機会は多くないだろうし、カウンターだって「魂の洞窟」1枚でくぐり抜けられることもあり、そこまで警戒レベルを上げる必要のある状況でもないのだが、相手からすると、そもそもこいつが3ターン目(いや、2ターン目か?)に舞い降りることを考えたら、もうデッキに軽量カウンターやハンデスを入れる気が起きなくなってしまう。実際には場に出た後で処理する除去は少なくないのでそこまで大きな影響力があるとも断言出来ないレベルではあるのだが、「こいつが環境にいる」というだけで、世界は大きく歪んでしまう恐れがあるのだ。やっぱりでかいというだけで正義ではあるしなぁ。これって旧ラヴニカでいうと「番狼(RAV)」ポジションかな。だとすると、やっぱりそれなりに怖いのは間違いないよね。 Supreme Verdict 至高の評決 (1)(W)(W)(U) R ソーサリー 〜は打ち消されない。 全てのクリーチャーを破壊する。 ついに出た、打ち消されないラスゴ。「時間停止(CHK)」も「精神壊しの罠(ZEN)」無い状態では、基本的にこれは解決されるだろう。つまり、白青のコントロールバンザイということである。M13で「次元の浄化」の再録が決定され、「審判の日」が退場すると決まったとき、私は「これでラヴニカでよっぽどのカードが出ないとキツいんじゃね?www」と書いたわけだが、まさにその「よっぽどのカード」が来てしまったわけだ。もちろん、多色になった影響は一応無いこともない。全てのコントロールに青が入っているわけではないのだし、このコストになったことによってラスゴが使えないというデッキタイプもあるかもしれない。しかし、ラヴニカ世界のもたらす豊潤な多色マナ環境の下では、そんなこたぁ大した問題じゃないだろう。とにかく、カウンターは使えない、そういう次元なのだ。まぁ、もともとラスゴってのはコントロールがビートに対抗するために使うのだから、カウンターを恐れる必要性はそこまで無かったのかもしれないが、どこぞの昆虫というクロックパーミに最適なカードが暴れ回る環境では、同色どうしのボードの奪い合いは日常茶飯事。このカードは一石どころか二石も三石も投じるカードになるのは間違いないだろう。アゾリウスが本気出すとここまでの強権を発動出来るっていうのが驚きである。イスペリアさん、馬鹿にしてごめん。 Slitherhead 滑り頭 (B/G) U クリーチャー・植物、ゾンビ 1/1 活用(0) 最軽量の活用クリーチャー。燦然と輝く0コストが、「最低限ですよ〜」と(愛生ボイスで)囁いているわけだが、格安コスト、ゾンビという種族、そして墓地に落ちても一切苦にならないステータスと、実は色々便利な奴である。事実上コストがかからない「旅の準備」のフラッシュバックみたいなもんなので、今回登場した「忌まわしい回収」や、イニストラードの「根囲い」「禁忌の錬金術」などで墓地に直行してもらうカードに最適である。おっちゃんはこういうカードが好きですよ。「息せぬ群れ」に頑張って欲しい。ゾンビファンとして悩ましいのは、今回のゾンビはゴルガリカラーだけど、イニストゾンビは基本的に青黒なんだよねー。これ、シミックが乱入したらもっと盛り上がるのかなぁ。
「うぽって!!」 5→5
今期最初の終了番組が、正確には今期の作品じゃないという悩み。でも、私にとっては7月期新番だったのです。そして、ちゃんと最後までしっかり観られた、充分な評価対象なのです。 始まった当初は、分かりやすい「もうやだこの国」枠の番組の予定であった。擬人化萌えキャラ女子中学生。ミリタリーオタクにも訴えることが出来る、アニメと武器との便利な融合戦略は、単純な萌えとして、非常に阿漕な方向性だと。もちろん、そうした方向性での結果は出ていると思うが、最終的にはなんだかよく分からない方向性のアニメとしても案外面白いものになってしまったのは嬉しい誤算。クライマックスのシリアスバトルは、このアニメの孕んだ様々なゆがみをどうしようもないくらいに明示的にしたが、その分オリジナルな魅力も出ていたパートなんじゃなかろうか。原作がどういうストーリーなのかは知らないが、アニメの盛り上がりは充分に唯一無二の魅力でしたよ。脚本の荒川さんも、無茶な世界につじつまを合わせたり合わせなかったりする作業は案外楽しかったんじゃなかろうか。 大別すると、単純に「萌え」方向の見せ方と「燃え」方向の見せ方の二方向の楽しみ方が出来る、という分け方が可能だと思うので、その2つのカテゴリを分けて見てみよう。まず、シンプルな「萌え」方向は言わずもがな。擬人化ものとして、高見明男のまるっとした萌え画は分かりやすい魅力だし、荒事をこなす銃がモチーフということで、セーラー女子があられもない姿を披露しながら荒れ野を駆けるだけでもラッキーハプニングはナチュラルオプション。性格や外見を銃の特性に合わせて(こじつけて?)作っている部分がギャグとしてもいじりやすくて、キャラクターの性格付けがそのまんまネタとして使いやすかったのは初心者にもありがたい部分。もとが「無茶な擬人化」なので、デフォルメにしたり、銃としての性能をネタにしたイメージ映像を作ったり、画的にも見せやすいセールスポイントがあったのは楽しかった。まぁ、これを見終わったからといって銃器に関する知識がついたとはとても思えないが……ひとまず「銃火器に対して何らかのフェティシズムを感じる層」の気持ちは伝わって来た。 そして、中盤の学園争奪戦、そしてラストの熱海戦と、2つの大きな戦闘を通じて描かれた「燃え」寄りのパート。こちらの方がアニメとしては見せ場が多く、ディティールにこだわった銃の運用方法や、原野戦、市街地戦とバリエーションに富む戦闘描写が、なかなかこだわっていて見応えがある。むちむちの女子中学生が銃器を抱えてしゃきしゃきと戦場を駆け回るなんて構図はどう考えてもおかしい絵になるはずなのだが、この作品の場合には「いや、彼女らは銃ですから」という、説得力があるんだか無いんだか分からない理由付けで説明される。おかげで、銃を扱ったプロフェッショナルとしての様々なシチュエーションが「萌え」を維持したままお楽しみいただけるわけだ。加えて、「銃であること」が「人殺しの道具であること」と同一であるというテーマも維持しており、ラストバトルではそのあたりの深刻な問題にも一応タッチしているという、謎のメッセージ性まである。まぁ、そのへんのシリアスが必要だったのかっていうのは議論の分かれるところだろうが、どうせ「マジバトル」をするんだったら、そういう「ミリタリーものならではのハードさ」をどさくさに紛れて入れ込んでくる節操のなさは、むしろ賑やかさの一部として受け入れて良かった部分じゃないか、と思う。ふんこの最後の気持ちって、現国に対する愛情っていうよりも、「銃器が願う人類不偏の平和への思い」だという風に解釈するとメッセージ性が際だつのですよ。 原作自体がそこまでメジャーなもんでもないし、ジャンルもイロモノだったおかげで冗談半分のアニメになるかと思ったら、予想以上に画作りがしっかりして、飽きずに最後まで見られたのは嬉しい不意打ちでした。こういうのがあるから、油断出来ないのよね。 そして中の人に関しては、「現在のプロダクション・エースがどういう状態か」という報告会みたいな意味合いが強い。エースのエースである野水伊織が順調に仕事をこなしている他、富樫美鈴、美名、合田彩、古谷静佳などが悪くない仕事を保持している。個人的に注目したいのは、エンディング歌唱も担当して今後が期待されていると思われる、しぐ役の佐土原かおり。声質としては若手の頃の川澄綾子に近いだろうか。メイン4人の中でも良い存在感を見せてくれていた。エース勢は無難な仕事をこなす印象が強いが、こういうバーター作品から少しずつキャリアを積ませて安定した状態を作ったあとで表舞台にでるっていう戦略は面白いよね。 あとはラストバトルの敵方が彩陽・明乃っていうのが個人的にツボだった。低音で輝く仕事師はほんとに好きなんです。
センスで乗り切れ第10話。まさかの開闢の物語。そして、前回に引き続いての妖精さんフェスタと相成った。前回同様ながらも、初対面ということでそのでたらめさが際だつ妖精さん達の悪行と、あっという間に順応するわたしちゃんの「神がかった」活躍には、この作品で求められている全てが詰まっている。
わざわざ時系列をいじって今回出会いの物語が出てきたことにも、きちんと意味がある。今回の無茶苦茶な展開も、わたしちゃんの変化も、「最終的にどのような関係性になるか」が分かっているからこそ安心して見ていられるもので、これが1話目だと「なんかやりたい放題だな」で終わってしまう可能性がある。1話完結の短い話だし、やってることが「野放図」だけでは、案外笑い飛ばすだけで終わってしまう可能性があった。妖精さんのフリーダムさと、それを乗り越えられるわたしちゃんの強靱な精神力を認識して改めて観ることによって、この出会いの物語の妙味が増すというものだ。いや、今観ても「野放図」以外の何物でもないんだけど。 観ている間は、「なんだ、妖精さんってコンタクトも捕縛もコミュニケーションも簡単なんじゃん。わたしちゃんが特別優れた人間にも見えないし、前任者達は一体何してたんだよ」と思っていたのだが、最後のおじいさんの話からすると、前任者たちも全部このくらいのルートは通っていたってことで至極納得。みんな真面目に仕事をしていなかったわけではなく、真面目に働いた結果、真面目なことに意味が無いと気付いただけだったのだ。そりゃぁビフ酒にもなるわ。調停官が心配すべきは、実務の内容とかじゃなくて、多分摂取カロリー。まぁ、前回の島エピソードのことを考えると、ビフテキだろうが酒だろうが、一体何から作られているか分からないから気味が悪いのだけれども。 今回も妖精さんは非常に愛らしい。初対面のわたしちゃんが繰り広げる名付けや意思疎通といった通過儀礼によって、充分分かっていたはずの妖精さんのでたらめさがますます印象強く刻み込まれていく。こいつら、言語は通じるし、デフォルトで神の概念はあるはずなのに、何故か文化が(長期にわたって)成立しないんだよなぁ。国の概念、個の概念が生まれる土壌は充分あるのに、いつまで経っても「流される」まま(まぁ、前回エピソードでいじめは発生してたけど)。人間とサイズ以外に決定的な相違点があるのは間違いないのだが、ソレが一体どういう要素なのか、はっきりと言い表せないのが何ともムズかゆい。妖精さんには何かが「欠けている」のか、それとも「足りすぎている」のか。まぁ、考えても分からないけどね。彼らの言葉で説明するなら、「ニュアンス」です。 そういや1つ不思議だったのだが、衰退が激しい「旧」人類は人口も減っているし、エネルギー事情などもなかなか厳しいはずなのだが、既に戦争をする気力も残ってない割には、案外産業は残っている。スパム缶なんかは市場に出回っていたし、今回キーとなった金平糖なんかも普通に売られている(閑職のわたしちゃんが買えるくらいなのだから、そこまでの高級品じゃなかろう)。金平糖って、製造過程を考えるとかなり高度なお菓子だと思うんだけど、まだ世界のどこかに製造ラインが残ってるってことなのかね。本当に緩い世界だなぁ。神様いちぬーけた。 <黒>
まだまだイニスト産。嫌いなカードじゃないが、どっちかっていうと「血の署名(M13)」再録が誤報だったという事実の方がショック。「労苦/苦難」だとやっぱり重いのよね。
この子も好きですよ。「税収飲み」のせいでちょっと扱いが軽いが、このコスト域に求められてるものってそんな大層なもんじゃないと思うの。
「Corrupt/堕落(M11)」 U これか「魂の消耗(M12)」が交代で基本セット、っていうイメージだったけど、そういやM13ってどっちもいなかったんだな。ギルドランドがあるから沼の枚数は稼ぎやすい時代ですぜ。
エンチャント推し環境でなくとも、割と簡単に人を殺せるオーラの入門編。でも今回ベストフレンドの「苛まれし魂(M13)」が姿を消してしまったのが残念。
「Diabolic Tutor/魔性の教示者(M12)」 U 前回は何故かレアに変なカードがいたせいで一回休んでの復帰。やっぱり黒いデッキ組むと入れたくなるんだよなぁ。
アンコモンになっとる……コモン除去が「泥沼病」でアンコモンがこっちか。まぁ、確かにリミテッドならアンコクラスではあるんだよな、これ。
「Duress/強迫(M13)」 C 黒スキーがほっと一息。何はともあれ、1マナにコレがあることで黒は戦える。
「Liliana of the Dark Realms/闇の領域のリリアナ(M13)」 M 闇アナさん、なかなか出番無い……ヴェールがいなくなった後にどうやって権威を維持するかね。
「Mark of the Vampire/吸血鬼の印(M13)」 C 生まれて1年の若造カードだが、リミテッドバランスが割といいという評価なんだろう。まぁ、使ったこと無いですけど、多分使ったらそれなりに満足するんだろうなぁ。
「予言」が再録されてこれが入らなかったら嘘ですよね。まぁ、ラヴニカと同時にスタン落ちするセットですけども。
久しぶり。多色環境のあとにいきなり単色推しが帰ってくるあたりが基本セットらしい。まぁ、ギルドランドがあるうちは沼並べやすいけどね。
今回のシェイド枠。「リリアナの影(M13)」が2年連続登板はならなかったか。この子はコモンのくせに色々まとまってて、たまにリミテッド決めちゃうお茶目さん。
コモン黒除去枠は2年ぶりの復帰組。「ひどい荒廃(M13)」は悪くなかったけど立ち位置が微妙だったので、分かりやすいこちらの方が基本セットっぽくて使いやすそう。
「Sanguine Bond/血なまぐさい結合(M10)」 R 急げ!「極上の血(AVR)」と一緒に使える期間はものすごく短いぞ! ギルド魔道士さんがこっちを見ている!
「Sengir Vampire/センギアの吸血鬼(M12)」 U セラ天は必ずいるのに、この人は何故かちょいちょい休みをとっていなくなるタイミングがある。やっぱりいっぺんレアになった人はちょっと態度がでかいな。
「Shrivel/減縮(ROE)」 C 微妙なところから全体修正呪文の再録。イラストがそのまんまなので、この世界で唯一エルドラージの姿を拝むことが出来ます。
誤植が直るよ! やったねゾンビちゃん! でもそのままのデザインなので、ゾンビトークンがタップ状態じゃないあたりにやっぱり空気読めてない感。
「ひどい荒廃(M13)」とのバトンタッチ。これが一昨年登場した時は「まぁ、リミテ用除去だな!」とか思ってたものだが、まさかスタンで活躍するとは思ってなかったよ。
泣きっぱなしで第9話。あ、僕がじゃなくて、六花さんがね。流石にこんだけ毎週生きた死んだの話をしている作品で、いちいちお涙してはいません。しかし大変な回である。何せ後半は六花さんずっと泣きっぱなし。これは中の人の負担もものすごかったはずだ。そして、プレスコの恩恵である生々しい音声がずっと流れ続けるわけだ。すごかったです。泣きの演技の難しさは言わずもがなだが、こういう嗚咽を漏らすシーンで一番しんどいのは、やっぱり「本当に泣いたらそれはそれで駄目」っていう部分だろう。感情移入しすぎてマジ泣きするとノイズが強くなるからNG出ちゃうらしい。適度に感情移入しつつも、その上で明瞭な「演技」にならなければいけないというギリギリのラインで仕事をし続ける役者の皆さんには頭が下がる。そういえば、同じく松尾監督のプレスコ収録だった泣きの演技で見初めたのが「紅」で紫役をやっていたあおちゃんだったなぁ、なんてことも思い出したりするのです。
味も素っ気もない中の人トークから書き始めてしまったが、相変わらず本筋の方はじりじりするばかりで進みはしない。今回はいよいよもって六花さんが島尾の存在を確信して接触するという一大事件が発生しているのだが、視聴者からすれば「ようやくか」という話であり、しかもその出会いのシーンもまた次週に引いた。この接触が物語のラストステージってことなんだろうなぁ。ファンタジー世界にいる亮介にも異変は起こっているわけだが、果たしてどういう収束を見せるんだろうか。気になるような、「どう考えても無難に終わるしかないだろ」という気持ちがあるような。 今回は(今回も?)とにかく島尾と六花さんの思い出ばかりが積み重なっており、どんどん島尾の存在感が増している。数々の記憶の中にはそれぞれの場面で新しい姿の島尾がおり、その横には新しい姿の六花さんがいる。木登りのシーンのあけすけな会話なんかは、島尾の病のことを覚悟の下で受け入れながらも、どこか冗談めかして笑い飛ばしてやろうとする2人の関係に、誰も立ち入れないような絆が感じられるし、病室での離婚届のくだりでは、六花さんの「分かれ方を知らない」というしれっとした台詞に、この2人の世界がどれだけ満たされて、どれだけ完成しているかがにじみ出ている。「終わった世界」には違いないものだが、ここに亮介が立ち入るのか、と思うと彼の苦労を思ってげんなりしてしまう。亮介は亮介で「島尾の世界」に立ち入っているのだから権利は充分あるはずなのだが、やはり「培った過去」が、「あり得べき未来」よりもよほど現実的で、今という時間に比較するものとしては不充分に見えてしまうのである。 島尾なのか、亮介なのか。様々な意味で揺れ動く2人の男の存在が、今回は今作には珍しい忙しいコンテワークで刻一刻と切り替わっていく。もちろん画面自体はゆっくりしたものではあるのだが、「走る島尾」「追う六花」という基本的な構図もあり、次第にあがっていくボルテージは静かな画面の中にも変化が生まれているようだ。今回のコンテ演出は神保昌登氏であるが、切り替わる「顔」の演出がなかなか印象的だった。あと、不覚にも笑ったのは「ガラスの棺をぶち破って目覚める姫」のシーンね。パワフル過ぎる姫様に振り回される亮介君が本当に大変そうだ。 そういやあのシーンで童話に習ってたくさんの小人が出てきたわけだが、時節柄妖精さんに見えないこともない。「姫起きぬです」「目覚めぬです」「遅刻確定ですか?」「ままならぬです」。このアニメでこんだけキャストが増えたの初めてだな。 |
カレンダー
ブログ内検索
リンク
最新記事
(09/02)
(09/01)
(08/31)
(08/31)
(08/30)
(08/29)
(08/29)
(08/28)
(08/28)
カテゴリー
プロフィール
HN:
Thraxi
性別:
男性
趣味:
声優のこと全般
自己紹介:
関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
大原さやか 桑島法子 ーーーーーーーーーー ↑越えられない壁 沢城みゆき 斎藤千和 中原麻衣 田中理恵 渡辺明乃 能登麻美子 佐藤利奈 佐藤聡美 高垣彩陽 悠木碧
アーカイブ
|