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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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12月2日 ドラフト模様(ISD×3)
ピック順 【Mei】→【Sangriter】→【Metallica】→【Alessi】→【Thraxi】→【Serra】
 
 久し振りのドラフト。更新若干遅れて、この記事を書くのにも「何があったか思い出さないとな……」って思ったら、開始時に一瞬だけ「あれ? パック足りない?」って思ってテンパったのが一番怖い瞬間だったことを真っ先に思い出した。絶対にやっちゃいけないことだと思ってるからね……
 ボチボチ年末調整も考えなきゃいけないくらいの時期だけど、こっちは同じタイミングで出始める次のセットのことがそろそろ気になり始めてるよ。ラージエキスパンションが地味めなので、これをどういじってくるのかは気になるところだ。しかし、magicの新セットは2月発売だからいいけど、ドミニオンの日本語版ってなんで年末年始なんだろうね。最速で手に入れてもプレイしにくいっちゅうねん。

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 学芸会でこどもにちくわの役をやらせる学校はどうかと思う第8話。一体どんなお話をやったんだろう……あ、「おでんくん」みたいな奴か。

 さて、関西では一週空いてしまったおかげで特に切り替わった印象が強いが、とにかくラストに向けての再スタートとなった今回。堂々登場の新キャラ姉妹は、CVにやまとなでしこを配するという万全の体制である。ここのところ、またこの2人の共演が増えてきたような気がしますね。まぁ、パッと浮かぶのは「ツインエンジェル」なわけだが。今回は双子姉妹設定ということで本編中のほぼ全てのパートで絡んでいる状態なので、ファンにはたまらない1本であろう。あたしゃやまなこファンじゃないんでそこまで引き込まれるもんでもないが、長年の経験からの阿吽の呼吸で展開される二人のテンポの良い掛け合いは、「音響さんも楽なんだろうな」と思えるだけの安心感がある。

 とはいえ、今回はこの作品の胆である弁当争奪バトルが無く、どちらかというと地味目な回。何度も入れ替わり立ち替わり佐藤の病室に乱入してくる双子を細かく区切って天丼風味に繋いでいくカット割りなんかは特徴があったのだが、普段のような「シリアスな笑い」ではなく、本当にベタな(そしてそこまで質の高くない)お笑いネタがベースとなっていたために、そこまで楽しかったという印象が無いのは残念。いや、そこまでハイレベルなものをこの作品に求めているわけじゃないんだけどさ。どっちかっていうと、今回は役得である佐藤のエロシチュエーションの方を堪能する回っていう解釈が正しいのかなぁ。出来たらこういうときこそシャガさんに頑張って欲しいもんだけど。

 というわけで、私が楽しんだのは相変わらず脇で着実に与えられた役割をこなしている花ちゃんの方です。知り合いが窓の外を落下していく情景が、素早く創作意欲に繋がるバイタリティ・クリエイティビティが恐ろしい。そろそろ「筋肉刑事(マッスルデカ)」が本編をのっとったりしないもんだろうか。そして、今回は案外出番が多くて美味しいところを持っていったのが竹達少女ことあせびちゃん。「なんでそこでホットミルクやねん」とか、突っ込む部分は多いのだが、声が可愛いのでオールOKだ。結論、そういう楽しさを見付けたら勝ち。

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 「遠坂さんちの家庭事情」っていうと一気にエロ同人っぽくなるな、第10話。遠坂家の素晴らしいところは以下の3点だ。
1,娘さんが父親思いで可愛い
2,魔法が使える
3,父親の声が速水奨

 なかなか異色のエピソードとなった今回。毎回壮絶なドラマが展開されて30分が短いことで有名な本作だが、今回はメインストーリーはほぼ進行せず、外縁から世界観を補完する役割を果たすこととなった。そして、そんな「他者視点」として抜擢されたのが、まだまだ幼い遠坂凛だったというわけだ。凛ならば「stay night」を知っていれば立ち位置は理解出来るし、ある程度魔法についての素養もあり、完全に何も分からずに見るわけではないので、実に良い塩梅で冬木の町を見ることが出来るのである。

 幼い凛の目から見た要素は、大きく3つある。1つは、父親である時臣。普段のエピソードならば綺礼には軽んじられ、アーチャーには馬鹿にされ、なんだか似非貴族みたいなイメージしかない残念な奴なのだが、それでも娘さんから見たら立派なお父さん。魔法に精通してるし、娘が無茶しても懇切丁寧に問題点を指摘し、褒めることで伸ばしてくれる優しさを持っている。今回凛が助かったのは間違い無く時臣のおかげだし、凛とのコミュニケーションが柔らかかったおかげで、時臣自身の株も上がっただろう。ケイネス先生もそうだけど、この世界は「なんだかショボそうww」とか思われてる人の方が世間的には優秀だったりするんです。全部切嗣と綺礼がぶっ壊れてるのが悪いんだわ。

 2つ目の要素は、禍々しいオーラで街を混沌にたたき込んだキャスター陣営、雨生龍之介。キャスター謹製の魔法の腕輪で好き放題に幼児を誘拐し、パーティーを開催しようとしていた明るく朗らかな殺人鬼だ。今回の聖杯戦争参加者の中ではイレギュラー中のイレギュラーである龍之介だが、やはりその素体は化け物である。激烈バトルばかりが見せ場と思われがちなこの作品で、今回は彼の醸し出すドロドロしたホラー風味が素敵。最終的に幼女1人に負けてるわけなんだから本当に大したことは無いのだが、得体の知れない暗闇に飛び込んでいく凛に与えたあの緊張感は、龍之介の持つ独特の不気味さがもたらしたものだろう。

 そして、最後の1つはこれら要素の総括であるが、幼い凛が伝えたかった今回の最大のテーマは、冬木市、聖杯戦争というステージそのものの異質さである。化け物達が跳梁跋扈する聖杯戦争は、対戦者どうしには単なる「戦場」であるが、外部の人間から見れば「呪われた魔都」である。あらゆるところに魔法の痕跡が残り、一般人がどうなるかなど考えずに張り巡らされた謀略が渦巻く町。普段は見えにくいそんな異質さが、今回は凛の視点を取ることで存分に描かれた。メインシナリオを考えれば「別に要らない話」だったかもしれないが、こうして一度外からの補強が施されたことで、今後作中で描かれる要素が、更に凄絶さを増すことは確実だろう。こうしたメリハリを、きちんとシリーズ構成の中に盛り込むことが出来るのはお見事である。

 考えてみりゃさ、凛って立派な「魔法少女」なんだよね。「stay night」までを通じて、彼女は苦労こそしてるけど、あまり悲劇っぽいことには直面してないし、案外作中では一番真っ直ぐに幸せな人間なのかもしれない。これで間桐との関係性がスムースだったら本当に幸せなんだけどねぇ。

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 なるほどそう来た第21話。一気に見通しが良くなった今回のエピソード、毎度毎度視聴者をひっくり返してくれる本作だが、このエピソードは、最後の舵取りとなる決定的な転換点になりそうである。

 今回新たに判明した事実を列挙していくと、まずは「やはり高倉の両親は(少なくとも父親の方は)死亡していた」ということ。これまで幾度となく冠葉がラーメン屋で密会している様子が描かれていたわけだが、それは何か、冠葉の精神性を表していたものであると解釈出来るだろうか。これまでの描写でも、全国的な指名手配犯であり、目的意識の高い彼らが単に息子に会うためだけに危険を冒して自宅の近所に現れるのはおかしいとは思っていたが、これで得心がいく。もちろん、これまで冠葉が会っていたのが「実在の両親」であるという見方も可能だ。何せ渡瀬医師は今回自分のことを「幽霊」であると言っている。こと「飢餓の会」のメンバーに関しては「死者の遺志」に出会うことは驚くべきことではない。

 そして、決定的事実として浮かび上がったのは渡瀬の存在であろう。彼については既に「超越者」であることは示されていたが、その旗幟は未だ鮮明ではなかった。「桃果に勝利を阻まれるもの」であることは知っていたわけだが、その渡瀬が「飢餓の会」の創始者としての立ち位置を獲得することによって、世界は一気に視界が良くなったのである。今回はせっかくなので、多少無理矢理ではあるが、この「ピンドラ」で描かれた世界の解題を試みてみよう。

 まず、この世界には大きく2つの勢力が存在している。分かりやすいのが「飢餓の会」。これには高倉の両親が筆頭として数え上げられていたが、その更に上に、今回渡瀬医師が名を連ねた。他にも、暗躍を続ける冠葉や、その妹であり、奇怪な力を使うことが出来る夏芽も、こちらの陣営に所属していると考えられるだろう。

 この「飢餓の会」に対立するのが、彼らが「革命」しなければならないと考える「一般社会」の陣営。敵対意識を取り上げることでその勢力は明確で、まずは自分たちの両親を絶対に認めないと頑なな晶馬がこちらの陣営になる。更に、渡瀬医師と敵対関係にある荻野目桃果がこちら側に見えるし、桃果の信者である多蕗とゆりも同じ勢力である。

 ここで問題となるのは、ここまでで名前が挙がらなかった存在、具体的には陽鞠とプリンセスオブクリスタルが、どのような扱いになるかという部分である。そこで考えるのが、これまでの世界で描かれてきた「高倉家」という存在だ。今回衝撃的だったシーンに、幼い陽鞠が泣いているのをなだめるために晶馬と冠葉が2人で家の壁を塗ったり、内装を変えたりする場面があった。あの現実離れした高倉家のガジェットには、全て意味があったのだ。「高倉の家」という存在は、何度も繰り返してきたがこの作品では最も大切で、最終的に帰ってくるべき「核」である。その部分を読み解くことで、この世界の全貌が見えてくる。

 まず、晶馬を代表とした「世間一般」サイドを、単純に「善」のサイドとして見よう。言い換えればこちらは「正義」陣営となる。他方、冠葉を代表とした「飢餓の会」サイドは、16年前の事件などを考えれば「悪」のサイドだ。ただし、これを言い換えれば「正義」に対する「もう一つの正義」という言葉を使うのが正しい気がする。何故なら、高倉の両親たちは、「犯罪者」ではあるものの、現時点でなお「悪人」として描かれていないのであるから。そして、晶馬と冠葉がそれぞれの仁義に基づいて守りたいと切に願うのが「陽鞠」である。つまり陽鞠は、「未来」の象徴として現れているのではないだろうか。「この国の未来」「この世界の未来」、どのようなスケールでも構わないと思うが、とにかく陽鞠という存在は、「これから」の象徴たる「幸せ」のきっかけとなるものである。「正義」も「もう1つの正義」も、目的は等しく「幸せな未来」であろう。

 陽鞠が幼い時に手を差し伸べた第一義としての「善」は晶馬である。「運命の人」である晶馬は、理想的にはそのままの状態で陽鞠を導くべき存在だったはずだ。しかし、「未来」は「病んで」しまう。こればかりは、単なる「善」ではどうしようもない局面にもなる。そこで現れるのが「もう1つの正義」である冠葉だ。彼は強引な手段をとり、金を手にして陽鞠に「薬」を与えた。これが冠葉が「未来」に対して与えた方策である。渡瀬が与えた薬によって陽鞠は命を長らえ、「善」が立ち往生した局面を打開した。これこそが「飢餓の会」が取ろうとした「革命」である。しかし、一時の「薬」は、次第に未来を支えるための効果を薄れさせていく。未来は、再び行き場を失う。

 そして最終的に帰結するのが、プリンセスオブクリスタルの唱える「ピングドラム」なのである。現時点において、ピングドラムとは「善」の象徴たる荻野目桃果の日記であると考えられているが、おそらく桃果は、善悪を超越した「奇跡」の象徴。彼女の日記は、どのようなイデオロギーでも手にすることがあり得る、何らかの奇跡の1手だ。それを最初に手にしたのが、主義主張を持たないただの女の子だった苹果であり、次に「別たれた」のが夏芽とゆりという陣営を異にする2人だ。奇跡は常に、どちらの「正義」にも平等に与えられていたということ。事ここに至って、その奇跡の代行者は、再び袂を分かった晶馬と冠葉に帰結していき、陽鞠は、どちらの手にも渡ってはない。

 ここまでの図式を描けば、話は簡単だ。「高倉家」というステージは、様々な主義思想が一緒に団欒を産み出した一時の平和の象徴だ。その壁面には、色もバラバラで全く統一感の無い装飾が施され、部屋の中もあまりに雑多。だが、その意志は明確であり、とにかく幸せな未来を守りたいという思いだけがある。陽鞠の揺籃たるベッドだけが特別扱いだったのは、全ての人々が夢見る「幸せな未来」の象徴である。未来が果てようとした時に、この作品の主人公たるプリンセスオブクリスタルが現れる。彼女は「ピングドラム」を探せというが、その正体は未だに分かっていない。当たり前のことだ。この世界で誰一人、「幸せな未来」を手に入れるための方策など知りはしないのだから。

 実に寓話的、悪い言い方をするならば陳腐なテーマ性での分析になるが、そうした見方が出来れば、これまでのこの作品の紆余曲折も非常に分かりやすい解釈が可能になるだろう。まだまだ終わるまでには一波乱ありそうなのだが、個人的には、やはりこの作品のラストシーンは、高倉家の食卓であるべきだと考えている。それこそが、この作品の象徴なのだと、そう考えている。

 さて、どうなることやら。

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ギスギスギスギス、第33話。やっぱり宗匠は黒い方がキャラが立つなー。それにしても怖いなー。

 ついに明かされてしまった、利休の過去の罪。これまでひた隠しにしてきた自らの暗部を、いくら全幅の信頼を置くとは言え、織部に話したことは、利休の決意が固まったが故とみることが出来るだろう。彼が「信長殺しの主犯は秀吉であると織部が知っている」ことを知っていたかどうかは定かでないが、「秀吉と自分が信長を滅したのだ」と告白することは、自分を苛むと同時に、秀吉の罪を暴くことにも他ならない。そして、そんな恐ろしい秘密を吐露したことは、既に自分と秀吉の間には、協定が成立しないほどの状態であるということを漏らしていることにもなるのだ。織部は利休の変化にのみ目が行ってしまっているようだが、この変化は、時代を動かすだけの充分な「変革」に結びつく。

 老い先短い人生の最後の目標を見いだしてしまった利休。彼は茶の湯を使い、商人としての才覚をふるい、諸将に手を伸ばし始めている。既にリストアップされていることからも分かる通り、今回の「変事」はかなり具体的なところまで構想が進んでいるようだ。きっかけはやはり山上宗二の一件からであったと思うが、一度は修復されたと思われた秀吉との関係は、今や回復不可能なところまで進んでしまっている。そして、それは秀吉も既に察知しており、遠巻きながらも、予防線は張り始めているのだ。「娘を寄越せ」という秀吉の要求は、「これが叶えば、まだ関係修復の芽もあるぞ」という最後通牒と受け取れるかもしれない。もちろん、利休にとっては「とどめの一撃」にもなり得るものなのだが……

 「黒さ」を久し振りに全開にしている利休とは打って変わって、こどもの落書きを手にしてはしゃいでいる織部は、今回も本当にひどい。いや、今回は特にひどい。何だか「ミスター味っ子」みたいなベタな過剰演出で描かれるテンションの上がり方は、今までの織部にも観られなかった馬鹿馬鹿しいまでの盛り上がりだ。「なんか妙なテンションだなぁ」と思ったら、今回コンテは全く関係無い外部の人がやってるんだね。前田真宏という名前は始めてみるのだが、割と実績のあるベテラン監督か。良くも悪くも癖が強い。単なるアホの子みたいに見えるのはどうかと思うけども……ただ、「明るい道」と「日陰の道」を選ぶという象徴的なシーンで、織部が自然に「暗い方」へ歩を進めているのはちょっと気になった。彼は、この先利休をどのような対象として見ていくことになるのだろうか。

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 謎の映画に行って参りました。妙な話ですよね、現在絶賛放送中の作品が劇場でも観られて、しかもその内容がわずか45分、公開は2週間ぽっちでレイトショーばかりと。今まで聞いたこともないような公開形態である。正直、この作品はそこまで肩入れして観ているわけではないので、わざわざ金を払って観なくてもいいかなぁ、とは思っていたのだが、知り合いに誘われてしまい、まぁ、そんなら行こかと。この奇妙な形態が、一体どんな意図の下で展開されているのかを知りたいっていうのもあるしね。
 

 で、観てきたわけなんですが……まずは、おそらく視聴した人間がほぼ確実に感じるであろう感想を真っ先に書いてしまおう。「なんでこれ、劇場でやったん?」。別にアニメを2話ばかり伸ばして地上波で前後編を放送しても全く問題無かったと思うのだが……一応、スタッフとしてはそれなりのウェイトで伝えたかった話、ということもあるだろうし、「このエピソードが無くても地上波だけでも楽しむことが出来るので、本当に観たいファンだけが目にすることが出来るボーナストラック」という位置取りだったとも考えられるが、正直、そんな軽いものでも、全く別なものでもない。この映画のエピソードを知っているのと知らないのでは、おそらく地上波版の理解度も没入度もかなり違う。「無くてもいい」と言われたらそうかもしれないが、「あった方が良い」のは確実だろう。これを、ニッチで視聴機会の少ない形態で発信するのはどうしたことなんだろう。「戦国BASARA」や「そらのおとしもの」、「ハルヒ」なんかの劇場版とか明らかにスタンスが違うわけで、今ひとつその意図が分からないのである。

 「別に地上波でやっても良かったんじゃないか」というのは、シナリオの位置取りの話もそうなのだが、作品のクオリティとしてもそう言える。はっきり言ってしまえば、今作の品質は、世間一般の「劇場クオリティ」ではないだろう。大画面で観るものなので多少印象は変わるが、元々地上波でもさして画面の質が低くないものが、そのままの水準でスクリーンに場所を変えただけだ。「大画面でやるなら!」という意気込みで作る劇場版というとやたらにど派手なアクションが増えたり、とにかくディティールにこだわったりという「スクリーンならでは」の労力が割かれる場合が多いのだが、この作品にはそうした区別が無い。作品の内容を考えればそんな大仰なことは出来ないし、する必要もないとは思うのだが、本当に「すげぇでかい画面でいつものUN-GOを観ている」という状態になる。いくらかのお金を払って観るものとして、こいつはどうなんだろう。

 何がびっくりしたって、この劇場版のコンテ演出は、監督が直接筆を割いてないという。スタッフロールを流し見しただけなので不確かだけど、確かコンテは三條ななみ名義だった気がする。普通、こういう作品って少なからず監督が手を尽くすものだという印象があるのだが……(まぁ、難波さんだからって不満があるわけじゃないんだけどさ)。どうにも、この企画に対するスタッフの思い入れがよく分からないのだ。

 
 とまぁ、ここまでが全力でネガティブな評価である。ここで総括しておくと、「何も知らない状態でわざわざ劇場に観に行く」作品としては、この企画は不可だと思う。ただ、1つ忘れてはならないのは、あくまで「わざわざ2週間という短い期間を選んで劇場まで足を運ぶのは、よっぽどこの作品が気になる人間だろう」ということ。そういう搾られたターゲットを相手にする商売としてなら、この企画はそれなりの意味を持っている。

 まず、「普段家庭で見ているアニメが、リアルタイムで劇場作品としても見られる」というのが、未だかつて無い経験である。「だからどやねん」と言われればそれまでかもしれないが、普段自宅の小さなテレビでしか観ていないいつものオープニングなんかを劇場で見るというのは、なんだかよく分からない高揚感があるものだ。普段の作品よりもまとまった長時間の放送形態というのも、物語のディティールを気にせず一気に見てしまえる不思議な推進力にはなる。おそらく、今回のエピソードを本当に地上波で前後編構成にしたら、劇場での印象よりもはるかにもやっとしたものになっただろう。「わざわざ劇場に持っていった普通の話」というよりは、「劇場でやったからこそなんだか普通に見えた話」というのが正しいのかもしれない。そりゃま、ど派手なアクションも感動のストーリーもいらんわな。

 ストーリーとしては、前評判通りの、純粋に新十郎と因果(あと海勝たち)の出会いの物語。新十郎を巡ってちょっとしたサプライズなども設けられているが、メインプロットは地上波の各話と同じように「なんじゃそら」と腰砕けるようなお話だ。そのへんは、既に気にしたら負け。一応因果の「正体」に迫ることは出来たし、新十郎と海勝の捻れた腐れ縁にも「腑に落ちる」説明がなされた。その上で、このよく分からない設定の世界が何となくすっきりして見やすくなったのだから、やはりこのタイミングでの放映は正しい判断といえるだろう。これからクライマックスを迎える(であろう)地上波版のブースターとしては、なかなかいいアクセントになっていたのも事実である。

 中身の具体的な話については、ネタバレにもなるし「ネタ」を明かしても何だか雲を掴むような話で誰も得しない気がするので端折るが(実は私がよく分かっていないという背景もあるが)、地上波版を受け入れて観に行った人たちなら何となく「ま、いいか」っていうレベルだから大丈夫。大丈夫? 一応付記しておくと、風守は出ません。大人因果がちょっとエロいくらいです。

 本当にヌルッとして評価しにくい作品なので、最後にとっておきのネタに逃げてしまおう。そう、中の人の話だ。地上波版では、新十郎が映画の撮影をしており、そこに3人の女優が登場する。わざわざ無茶な兼ね役まで使って、寿・高垣・豊崎というsphereを3人固めており、当然誰もが「なんで戸松だけおらんねん」と思うだろう(思うよね?)。その答えが、劇場版だ。戸松は、そこにいたんです! 最終的にsphereを中心としたダイナミックな中の人パロディとかで幕を閉じたらものすごく面白いのに。

 作中では戸松ボイスと豊崎ボイスがオーバーラップするという、ファンからしたらどうしていいか分からなくなるシーンがあるんですが、多分劇場で視聴してた時はそのへんが一番ニヤニヤしてました。あと、戸松が武田鉄矢の「少年期」を歌うシーンとか。「僕はいつ頃大人になるんだろう」って、成人式終えたばっかの若造が歌うんじゃねぇ。

 本日の結論・「因果はやっぱり良いキャラであった」。

 以上だ! 「見に行く人は充分気をつけてね」って言おうかと思ったけど、もうあんまし観る機会無いな!

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この安定感、どうしたことか! 第9話。しかし、まさかのももねこさまメイン回ですよ。やりたい放題だけど、視聴者もそれを望んで(?)いるという……実に恵まれた作品だなぁ。

 ももねこさまメインという予想の斜め上をいくAパート。主なテーマは「みんなには気楽だと思われてても、猫って案外大変なんだぞ!」という秘やかな主張である。これまでの描写ではももねこさまは何か人智を超越した猫ではない恐ろしい存在のようにも見えていたのだが、今回のエピソードを見る限りでは、やっぱり単なる猫ではあるようだ(そのフォルムは置いとくとして)。そりゃま、流石に猪と戦えって言われても無理ですよ。あそこまで頑張っただけでも敢闘賞ものです。

 そして今回もう1つの見どころは、ももねこさまがパトロールしていた静かな竹原の町並み。普段は女子高生が主人公なのでなかなか夜中の街を描く機会というのは無くて、今回、猫目線を使うことで始めてその景観がじっくりと描かれた。しんとした景観保護区の細やかな描写が、この作品の売りの1つである美術部分を際立って見せてくれている。猫目線なので普段とはちょっとアングルなんかも違うのがお茶目だ。

 1つ気になったのは、ももねこさまを中心とした猫たちの会話やモノローグが、全て書き文字で描かれていたこと。もちろん突然しゃべり出されても困るし、一番分かりやすいのがああいう演出だったのは確実なのだが、どうせ猫メインで描かれるのだったら、多少難しくて、分かりにくくなっても、全て表情や動作などで描いてみても良かった気がするのだが。その方がこの作品の空気にあっている気がするし、多少面倒でも、この作品のスタッフなら難しい話ではないと思うのだが。ま、あんまり面倒な事をやるような作品でもないんだけどね。

 Bパートは、これまで主に写真館でだべっていた2人組のうち1人、飛田志麻子がメインとなる回。分かりやすい言い方をすると、「千和回」である。よかった、ちゃんとこれくらいの出番はあるキャラだったのか。実をいうと、この志麻子というのは千和キャラとしてはかなり珍しいカテゴリになっており、大人キャラで、しかもクール要素が無い「普通の女性」なのだ。何とも妙な話だが、私の記憶の中に、こんな千和キャラはいない(一番近くて「なのは」のスバルだろうか)。そして、ちゃんとこちらの希望が分かっているかのように、暴れて、叫んで、泣いて笑ってくれるキャラであった。いい話だったなー。現時点では「ARIA」のメイン6人中4人が既に竹原の地に集まっている。アテナさんの中の人はしょうがないとして、残る晃さんの中の人が登場するチャンスはあるんだろうか。

 そうそう、中の人の話ついでに、アリシアさんの中の人ですよ。この人、今期は2キャラで車の運転して爆走させてるんだよね……「さぁやボイスのキャラがまともに車の運転が出来るはずがない」。そりゃそうじゃ。

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大原さやかが退場したと思ったら同じようなポジショニングで田中理恵が出てきた第9話。この作品が狙っているのは萌え好きでもロリコンでもねぇ。Mだ。

 バトル展開一切無しで、そういう要素を見たいと思っている人間としては「フーン」という程度のエピソード。とはいえ、ここまでで登場したキャラクターが何だか平和な日常を送っていることが分かり、その他の連中も何だか和気藹々と楽しげに過ごしているのを見ていると、これはこれでいいような気もする。白穂の楽しそうな様子が百合百合で素敵。更に小倉唯が登場し、新旧ロリっ子対決の様相を呈した謎の拷問具萌えキャラ大決戦が巻き起こっているのである。サヴァレンティも合わせるとどこぞのバスケチームにも見えるな。年齢で見たら、フィアの中の人はダブルスコア以上……いや、なんでもない。16歳と17歳だからほとんど一緒くらいだね!

 今回もきっちり大沼節の出ている賑々しい画面だなぁ、と思っていたら、なんとコンテはナベシンだった。くそっ、こういう小器用なことが出来るのが憎たらしいところだぜ。しかし、これを見てると何だかSILVER LINKが大沼演出しか出来ないスタジオみたいに見えてきて怖いな。まぁ、シャフトが新房演出一辺倒になっているのに比べればなんの問題もないけどさ。あ、でも今回から入れ替わったオープニングとエンディングは実に見事だった。特にオープニングは情感たっぷりの映像がキタエリの落ち着いた声質に合わせて実にスタイリッシュに決まっていて、一発で気に入りましたよ。なんでわざわざ1クールでオープニング入れ替えてくるんだろうと思ってたんだけど、こうして聞いてみるとどっちも捨てがたい。キタエリはゆかりんクラスの歌い手にまで成り上がれるかしらね。

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 去る11月26日に、京都大学で行われた学祭イベント、「山本寛講演会」に行ってきました。個人的には曲がりなりにもファンをやっているつもりなので、わざわざやってきてくれたのに観に行かない手はないでしょう。多少体調コンディションが悪かったり、事前募集で定員割れを起こしている感じが不安だったり、色々と悩みもありましたが……

 でも、実際に行ってみたら、ちゃんと開会前にホールが埋まるくらいの客は入っていたし、2時間の講演会というしんどそうな中身なのに一切中だるみすることなく盛り上がったし、充分な成果が出ていたんじゃないでしょうか。そして、私としてもようやく「業界人」山本寛(以下、親愛の意味も込めてヤマカン)を生で見て、その生の声を聴くことが出来たので、色々と貴重な経験になりました。基本的に声の大きい人なので目新しい情報なんかは特に無かったのだが、彼の話を聞いたことで色々と思うこともあったので、今回はそれを多少なりとも真面目にまとめてみたいと思う。あの講演を聴いたら、「とりあえずネットでも声を上げてみればいい」という風にも受け取れたしね。

 ちなみに、別段メモを取っていたわけでもないので氏の発言については正確に再現出来るわけではないし、私の受け取り方によっては、発言者の意図を正しく受け取れていない場合もあることを先にお断りしておく。まぁ、でないとヤマカン絡みは色々と面倒ですからね。なお、細かい内容については、悪意があったり無かったりする様々なまとめサイトでも見られると思われるので、内容だけを知りたい方はそっちを調べることをお勧めする。

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関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
大原さやか 桑島法子
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