最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
やっぱり素敵な第6話。これがあるから毎週生きる勇気が湧いてくる、そんな秋の日。
今回はシリーズ初のAパートBパート分割。と言っても麻音中心のお話2本なのでそこまで分割って感じではないのだけど、どちらも過去に麻音が出会った親友のお話で、10年もの時間を隔てているので、一応分割ってことになったんだろう。この作品、既に6話時点で2話が過去話というね。 ずるいなぁ、と思ったのは、正直これまでなんかよぅ分からん要素だった麻音の口笛に、しっかりと意味を刻み込んでしまったこと。他のメンバーの特技や興味については、最初の方からしっかりキャラ付けや目標付けが定まっていたのだが、麻音の口笛に関しては、4話で「割と適当に決めた目標だよ」みたいなことを言われていた上に、他の面々の特技と違ってあまり上手いというわけでもないので、何だか浮いてる要素と捕らえられがちだった。しかし、今回の馴れ初めエピソードを見せることによって、あの何だか妙な口笛にも、彼女なりの意味があることが分かってしまった。なんかいい話を見せられてしまっては、これ以上あの口笛をいじるのも悪い気がしてきちゃうじゃないか。このまおたんめ。まぁ、冷静に考えると、見晴らしのよい山に登った直後に彼女に「アレ聴かせてよ」といって口笛をねだる彼氏ってのはなんか気持ち悪い気もするんだけどね…… そして、今回の一番のハイライトといえば、なんといっても幼女である。10年前のロリっ子軍団。中でも井口幼女と阿澄幼女が2人揃って号泣するシーンは、もう、その道の人間にとっては最大級のご褒美だ。本当に、佐藤順一は幼女を扱わせると神なのだ。この2人のキャストだと、ちょっと油断したら「単に中の人が普段通りにいちゃついてる」だけに見える瞬間もあったりするのだが、それはそれでご褒美だったりするのだ。今期一番良いゆかちが聴けるのは、間違い無くこの作品なのです。僕も娘が出来たら、是非ゆかちのような……いや、なんでもない。なんか違う。 PR
本当にろくでもないっ!! 第5話。不覚にもあの台詞には笑っちまったよ。先週前半までは12th強そうだったのにねぇ。
正直言うと、「能力バトルもの」としてはそこまで面白いもんじゃないこの作品。今回の最大の眼目である6thとの決戦についても、「いや、そんなあっけなさ過ぎるだろ……」という尻すぼみの決着だし、未だに日記の能力や制限がはっきりしないせいで、何を中心にバトル要素を見たら楽しいのかも分からない。決戦のシーンでは、雪輝が投げた鞠がなんか必要無くて、単にダーツ投げてもささってたんじゃないか? 6thの能力はあくまで「信者の見たものが見える」だけなんだから、誰がどこを見てようとあのダーツは避けられなかったろう。そもそも、あのサイズの巻物にダーツが刺さっただけで負けって、最初から圧倒的ハンデ戦じゃねぇかよ。そして由乃のチート能力もずるいな。 などと、色々と首をかしげる要素は有りつつも、それを勢いで見せる構成と細田さんの全力を注ぎ込んだ凝った動画は非常に見応えがある。今回はエロありグロありの頑張った画面になっていたし、特にエロ方面では開けっぴろげになりつつも細やかな焦らし方で見せる阿漕さがたまらない。ま、こんなんばっかやってるからアニメって深夜の文化なんだけどさ。 そして、謎サプライズが提供されたのはCパートのムルムルさんコーナーである。クレイアニメなんて「まなびストレート」以来ですよ。しかも完全捨てキャラであるはずの12thのエピソードがあれで描かれてるんだから、確実に間違った労力の割き方。だがそれがどこかズレたムルムルコーナーの超越性を表しているとも言える。本編のシリアスエログロとのギャップも気持ちよくて、全ての要素をまとめ上げてきちんと1シリーズとして完結している。うむ、よいアニメだ。
今回出てきた半額神、顔を見ただけでどんな声でしゃべるか分かっちゃった第5話。すげぇな。アニメシャワー枠4本中3本を制覇しましたベルペオル様・アイリスフィール。もう、日本のアニメは大原さやかに牛耳られたと言っても過言じゃない。過言じゃない。
中の人ネタで引っ張ると、アニメシャワー枠は前回まで「速水奨3連撃」という辛抱たまらん時間帯だったのだが、「ホライゾン」の速水奨が爆死したためにその心配もなくなり、「これで繋がるのはベルペオル様くらいだな!」と思ってたら、今週は「Fate」→「ホライゾン」の間は中田譲治が繋ぎやがった。そして「ホライゾン」→「ベン・トー」は悠木碧繋ぎですよ。ホライゾンのあおちゃんもかなりよい仕事をしてくれて思わずもらい泣きしそうになりましたが、やっぱり僕は「ベン・トー」の花ちゃんみたいなかっ飛ばし気味のあおちゃんの方が好みです。荒れ狂う狼たちの群れをちょこちょこかわしながらどさくさに紛れて弁当を手に入れたときの声とかがたまりません。そして全力BLしてるときの容赦無い態度も笑える。よいメインヒロイン(?)ですよね。「全員男にすれば、使えるかな」って、逆の台詞にすると「世界一初恋」を見ている私の心境だった。 作中では主人公が半裸かセーラー服を貫き通すという、基本的にギャグで押し通す姿勢のこの作品。前回あたりから謎の巨大組織が現れ、友情ドラマ、恋愛ドラマ、バトル漫画としてのシリアス面も無理矢理出してきたのは、正直いらん要素な気もするんですが、やってることが「弁当の取り合い」でしかないので、一歩引いて見るとこれが立派な「シリアスな笑い」。本当に恥ずかしい感じの作風に、どこかメタレベルで可哀想な下野紘ボイスが自然なフィット。さぁや相手にしつこいシモネタを絡めてくるのも、何だか許せてしまうからいいや。すまん、正直笑った。「結果は残念だったけど」って。あー、さぁやボイスで糸目の人妻はいつの時代もエロいなー。「過去の戦乱の関係者だけど、既に結婚して隠遁した人妻戦士キャラ」って、完全に「セキレイ」の美哉さんと同じ設定じゃないですか。あふれ出る人妻感が彼女をそうさせるのか。 あかん、ちょろっと出てきたサブキャラの話しかしてない。……あぁ、そういや冒頭で竹達ボイスの謎キャラも出てきてたな。オープニング映像にも姿が確認出来るキャラなので、どこぞの人妻よりは大事なキャラなんだろうか? なんだか作品にそぐわない謎の超能力持ちなのだが、こういう感じの竹達ボイスは割と好みで……って、やっぱり中の人の話にしかならないや。仕方ないんだよ、こういう因果な体質で2時間も濃いアニメ見せられると、もう耳の印象しか残らんのよ。他にももっと書きたいことあったはずなのに、最終的にはすっぱり頭から抜け落ちてるのよ……あぁそうだ、ヘカテーに褒められたシュドナイがめっちゃ嬉しそうなのには笑ったな。あぁもう……ほんと、アニメシャワーはまとめて1エントリーにした方がいいのかなぁ……
切嗣さん鬼畜すぎワロタ、第6話。不覚にも爆笑してしまったわ。ケイネス先生、どんな顔になってたんでしょうね。あんだけ得意げに自分の魔術結界の自慢してたのに……なんか、散々盛り上げといてキルアの親父に瞬殺されたヂートゥのこと思い出しました。いや、ケイネスさんたちはまだ死んでねぇんだろうけど。
爆走アイリさんから幕を開けた今回は、前回までの緊迫感溢れるバトル展開からは一段落、大人同士のこすっからくもエグいやりとりをメインに描かれた。ただ、そんな中でも1人だけ純愛を貫く清純派路線なのがキャスターさん。セオリーも謀略も一切なく、真正面からセイバーさんに告白したというのに、これが無惨にも撃沈。いや、そんだけぞっこんだったら人違いとかすんなよ、とは思うけど、本人も言ってた通り「顕現するときに錯乱してしまった」部分はあるんでしょうね。もう、基本的にキャスターさん頑張れ視点でしかこの作品が観られません。彼には幸せになって欲しいですよ。その結果どれだけの小学生が犠牲になってもね。あ、でもあんまりキャスター陣営が頑張り過ぎると規制が酷すぎてこの作品は成立しなくなるけどね……今回キャスターと龍之介の会話パート、やたら止め画で固定されてたけど、あの辺は絶対に規制いれた結果だろうしな。まさか「クェイサー」以外に止め画規制が入る作品が出ようとはな。あのシーンには一体何が描かれてたのかなぁ。 そして、全ての陣営の中で一番ギスギスしてて完全に噛ませ犬ポジションでしかないのがケイネスさんとその連れ合いソラウお嬢さん。まぁ、ケイネス先生も可哀想なんですよ。出来の悪い学生に元々使おうと思ってた聖遺物をパクられ、慌てて代用させたらたまたま女たらしサーバントを呼び出しちゃうって。飼い犬に女寝取られるのはたまらんでしょうなぁ。しかもあのホクロ能力って強制発動なんでしょ? 令呪で縛ろうとしても多分無理なんだろうね。もう、勝てる要素1つもないやん。「廊下の一部を異界化」って、一体どんな状態になってるのかを見たかったもんだが。 そして、相変わらず不審な様子でうろついているのは綺礼さん。アサシンチェックのなせる技か、それともたまたまケイネス爆殺現場に駆け付けたら見付けちゃったのか、舞弥との邂逅でレッツバトル。ホントに今回の聖杯戦争は人間単体でオーバースペックな連中ばっかだな。もう、いっそサーヴァント無しで殴り合えやお前ら。そして、そんな最強マシーン綺礼さんのくせに、舞弥を見て「女を助ける人間がいると分かっただけでも……」って、現時点で切嗣の介入は考慮に入れてないのかなぁ。もしそうだとしたら何だからしくない勘の悪さだけど。それとも、知った上でしらばっくれているのかしら。もう、このおっさんだけは何考えてるかさっぱり分かりませんわ。まぁ、そんなんだから金ぴか王にも興味を持たれるんだろうけど。含みをたっぷり持たせたギルガメッシュと綺礼の対話は、「なに言ってんだお前ら」っていうレベルのぼんやりした会話なんだけど、ジョージとセキトモがやる気満々でしゃべってるだけで女性ホルモンがガンガン出る感じがします。あたしおっさんだけど。 つまり何が言いたいかというと、「どの陣営がメインで描かれても面白いってすげぇな」ってことですよ。
まつらいさんは真っ白です!! 特別編2回目。なんかねぇ、ホントに吉野屋先生のキャラはねぇ……もう、最後の鼻歌パートなんて中の人の魂の叫びじゃねぇか。いや、心配してた沙英さんの中の人もボチボチ他人の心配してる余裕は無くなってきてるけど……
特別編2回目は、1回目と違って多少変化球気味の演出を交えた印象重視の演出が多めになった。特にAパートでは絶望少女ばりの音声エフェクトが多用されたし、Bパートは本当に無駄遣いと思えるようなよく分からない動画枚数の割き方や、押し引きによる同じ画面の回し方、細かく切り替えるカット割りもいかにも強烈なシャフト風、といったアクの強さが印象的。誰の手によるものかと思ったのだが、コンテを切っている進藤里子という名前は見覚えが無いのですよ。「☆☆☆」の時に1話コンテを切っていたらしいのだが、シャフトの若手なんだろうか。今後気をつけて見たい名前。 で、具体的な内容はというと、Aパートはカーテンのお洗濯なお話。原作読んだ時もそうだけど、このお話を見てると「カーテンって……洗濯せなあかんのか……」と不安になるよね。うちのカーテン、一体何年……いや、考えるのはよそう。とにかく、ヒロさん主導でひだまり荘総出の屋外イベントだ。水遊びイベントってことで、裾をたくし上げたゆのっちがなかなかキュート。方言ネタで自分を責める乃莉も、なかなか見られない姿が拝めて眼福。ほんとに、この子らはどうってことない日々が楽しそうでよいね。……今度晴れた日に風呂場でカーテン洗ってみようかな…… Bパートは、吉野屋先生のヒップアタックから幕を開ける焼肉パーティー。校長の台詞、ホントに一言だけだったんだけど、吉野屋先生の尻をくらうってのは、役得だよね。吉野屋先生のわがままボディ、是非とも中の人に……いや、何でもない。 たまの散財に可愛い店子たちを迎えた大家さん、なんか気持ち悪いくらいの動画で描かれた彼女の好き放題な勇姿は、わずかな登場シーンながらもインパクト抜群。彼女のキャラクター特性を表す酒に煙草に博打に女(女子高生の制服)。本当に駄目な大人の代表格みたいな人なのに、どこか憎めないのは愛ゆえか。大家さんのキャラ造りのためにわざわざスタッフから煙草を借りて来てイメージトレーニングを行うみゆきちの存在感も流石だ。 それにしても不可思議なのは、ひだまり荘の面々の生活様式の多様さである。貧乏キャラ宮子が焼肉屋で3kg分全力で喰っていたことは当然であろうが、ゆのっちは高校2年生になるまで焼肉屋に行ったことが無かったんだ。いや、おうちでご両親に溺愛されて育ったので、きっと家の焼肉も美味しかったんだろうとは思うんだけど、3人こっきりの核家族世帯なんだから、焼肉屋にくらい連れて行けばいいのに、とは思う。牛タンについては……いや、誰しも1回くらいは思うよね、「この枚数だと一体何頭の牛が犠牲になったんだろう」とかね。色々とキャラクターたちのバックボーンが想像出来るのがこの作品の面白いところですよね。各々名字すら明らかになっていないというのに。 さて、この2本でとりあえずスペシャルはお開き。早く4期が見たい、という気持ちばかりがはやるが、ここは慌てず待ちましょう。慌ててもひだまり荘はやってこないものね。
11月4日 ドラフト模様(ISD×3)
ピック順 【Sangriter】→【Thraxi】→【Metallica】→【Serra】→【Mei】→【Alessi】 人間って現金なものね。ピック中とかさ、随分慣れてきたもんだから「この環境は各色にも全然違うギミックがあって、ピックも熟練度を要する実に難しいものだ。うむ、なかなか面白いリミテッド環境だな」とか言いやがるの。1回目のドラフト終わった後にあんだけ酷評してたくせに。ごめんなさい。いや、でも慣れてくると見えてきますね、ピック中の分水嶺とか、「ここでこのカード引いとかないと後で取り返しのつかないことになる!」とか。全体的にカードが弱体化してるのは本当なんだろうけど、それならばそれなりに、やりたいことも、それをやらせないことも出来るっていう。まぁ、一番楽しむためには、勝つのが必須なんだろうけどね……ちなみに、順位は前回のドラフトとほとんどおんなじ。
眠い、日程キツイ、とかおもいつつ、会場が近所なうえに無料、予約の必要無しのイベントってことで、行かない理由は一つも見あたらないので行ってきました。今回は京都産業大学で行われた「放送祭 –CROSS-」というタイトルのイベントです。ゲストはあの、しゅが美こと佐藤聡美大先生だ!
ちなみに、京産大は以前も1回だけ行ったことがあったなーと思ったら、数年前に若本規夫が来た学祭の時だった。俺にとって京産大は「声優が来るところ」。 事前予約無しの当日入場ってことで、一応余裕を持つつもりで開場50分前くらいに到着。案の定、既に会場前には200人を越える列が出来ていました。箱が大きかったおかげで余裕で入れたんだけど、俺が並んだ後も続々と列を形成していたので、ひょっとしたら入れない人もいたんじゃなかろうか。平日に僻地で行われたイベントってことで、多少目算を誤った人もいたんだろうね。いやぁ、無駄足にならずにすんで良かったです。並んでいる時に係員が叫んでいた「列は1人1列でお願いしまーす」っていう声の意味がよく分からなかったけどな。 さて、人生で2度目の生しゅが美となりましたが、もう、イベント中は終始ニヤニヤしっぱなしです。いや、俺だけじゃなくて、多分会場にいるほとんどのオーディエンスが1時間ニヤニヤしっぱなしです。純粋に気持ちの悪い集まりですね。でも仕方ないじゃない。良すぎるんだもの、生しゅが美。ほんと、イベント回しが達者でそつのない娘やで。この安心感は同年代の若手の中では破格なんじゃないでしょうか。ソロイベントだったおかげでず〜っとしゃべりっぱなしだったし、これ以上ないご褒美を頂いた気分です。 学園祭イベントにしてはものすごくカッチリした作りの催しで、ほとんど完全台本でしゃべってるんじゃないか、というくらいの完成度。前説やってた学生が甚だ滑り気味だったのは切なかったけど、司会の人とかナレーションの人とか、多分大学の放送関係機関の中軸なんだろうね。しっかり「イベント作りをしよう」っていう意識の高さが見えて感心した。イベント中も全くとちらなかったし、上手くファンの呼吸と合わせてイベントを回していたんじゃなかろうか。ただま、しょせん学生のやることなので、逆に少しくらいゆるくても良かったかな、という気がしないでもない。後半には緊張もほぐれてきてて、いい具合にあそびが入って馴染みやすくなっていたし。このあたりのさじ加減はなかなか難しいところ。いや、総合的に見て、実にしっかりしていて良いイベントでしたよ。この手のイベントでは確実にプレゼントが当選しないことを除けばね……いや、すげぇ倍率だから俺みたいにくじ引きであたったためしがない人間には無理に決まってるんだけど。 個人的に一番楽しかったコーナーは中盤の朗読コーナーですかね。しゅが美本人も是非やりたかったと言っていたように、声優業の真骨頂が堪能出来るのは、やっぱりこういうところです。朗読というと事務所の先輩である桑島法子も生業にしてるけど、是非しゅがにも似たような恒常的な朗読チャンスが欲しいところ。題材も今回の「不思議の国のアリス」みたいに声質にあったファンシー(かつややクレイジー)なのが良いですね。ぶっちゃけ、朗読聴いてる時になんだか泣きそうになりました。それくらい声が良い。 今年のしゅが美のイベント参加は今回が最後になるそうで、また来年以降の遠征イベントに期待したいところであります。とにもかくにも、企画進行をやって下さった関係者のみなさん、お疲れ様でした。
東京はタコが多い町、第17話。私みたいにほとんど東京を知らない人間には勉強になるアニメだなぁ。あれだろ、電車に乗ると毎日違う「今日の標語」がオリジナルアニメーションで流れる街だろ? いいとこだな!
さて、前回までがサブキャラエピソードの充填回という位置取りだとすると、今回からいよいよ作品の主題たる高倉家の中へと食い込んでいくことになりそうだ。おかげで、今までは分かりにくい部分が多くてついていくだけでヘトヘトになる本作だったが、今回のシナリオは分かりやすい進行になっており、真っ直ぐに中身を楽しむことが出来る。まぁ、それでも相変わらず何がなんだか分からない部分もあるのだが…… これまで描かれてきたのは、ゆりの内面や夏芽の内面など、実際には16年前の事件とは関係が薄い部分だった。そして、プリンセスの影も次第に薄くなり、ろくに生存戦略すら見られないというないがしろな状態。しかし、今回はようやくコール有りの生存戦略が施行され、その中では全裸陽鞠による完全アウトなサービスまで披露。視聴者が陽鞠のあられもない姿にうわーって叫んでいるその隙に、プリンセスが「お前には何とかすることが出来る」と冠葉に宣告するという重要な要素も描かれている。陽鞠が倒れたあの晩に、冠葉はプリンセスから直々に「お前ではもう陽鞠は救えない」と言われていたはずだったが、今回、プリンセスはそんな冠葉に救いの手を差し伸べている。相変わらずピングドラムがなんなのか教えてくれないプリンセスの言葉をどの程度信じていいのかも分からないが、これをきっかけに、冠葉はもう少し生産的な、前を見た行動が出来るようになるのだろうか。 そして、今回最も大きな変革がもたらされたのは、なんとあの時籠ゆりの心境であった。これまではるかな高みから見下ろしていたかのようなゆりの振る舞いだったが、苹果との行動を繰り返すうちに、どうやら過去に色あせていた桃果との想い出も強烈に蘇ってきたようだ。彼女の生きる理念の1つとして、罰するべきは高倉の血筋である、という強い想いがあった。そして、そのたった1つの信念が、彼女を多蕗との結婚にまで至らせた原動力になっていたようである。実に直接的な手段で陽鞠を亡き者にしようと企てたゆり。その計画はすんでのところでもう1人の闖入者である夏芽に阻まれたが、彼女こそが、冠葉や晶馬が恐れていた「高倉を許さない者」であるのは間違い無い。生娘と年増のよく分からない日記争奪戦の結末は、どちらに転んでもあまり高倉家には幸せな結果にはならないようである。 そして、そんなゆりの意志をどう受け止めているのだろう。未だ謎が残り続ける最後の登場人物、多蕗も動き出した。ゆりと2人で話し合っている時には「既に高倉の子供達には何の感情もない」と言っていた多蕗だったが、意外なところからゆりの計画に介入、そのまま苹果と陽鞠を自分の手元に置くことに。さぁ、彼の桃果に対する思いは、一体どこに着地するのだろうか。 今回最も焦点が当たっているのは、間違い無くこの多蕗とゆりの桃果への想いということになるだろう。最も象徴的なのは、2人が語り合う夜の自室のシーン。2人が揺らすシャンパングラスの中には、光輝く東京タワーのシルエットが揺れている。彼らが手中に入れて揺らすこの東京タワーは、過去に桃果が「改変した」この世界の象徴ともいえるパーツである。彼らは今でも、桃果が産み出したこの世界を愛し、そして桃果を失ったことを悔やんでいる。あの時から別たれた2つの世界については、多蕗がついていたテーブルに置かれたグラスのシルエットも示唆的な図案を描いており、1つのグラスから同じように2つの影が伸び、「分かれた世界、有ったかもしれない世界」の存在を示唆している.桃果がいるからこそ得られたはずのこの世界に、既に桃果はいない。そんな理不尽を前にして、多蕗は一体どんな行動に移るのだろう。 実際に昇ったことが無いからしらないが、彼が苹果たちを招待したあの巨大なエレベーターは、どうやら東京タワーのもののようにみえる。この「東京タワー攻防戦」が、まずはこの作品世界の行く末を決める1つ目の勝負になるのだろう。……なんか、CCさくらの1期みたいだな。
よくも、よくも、第29話。事ここに及んでこの衝撃。やっぱり油断出来ない「へうげもの」。
まず先に軽い方から片づけていこう。数寄者の回りには数寄者が集まる。北条を制圧し、関東にその覇権を伸ばした豊臣の築城計画に荷担する織部さん。いつの間にやらその名前は諸処に響いていたようで、石垣山城の下見の際に、小堀作介との面会を果たし、なーんか気持ち悪い出会いとなってしまった。数寄者って、こんな連中ばっかりなんだろうか。声が勝杏里でこの気持ち悪さ、なんか、嫌なのに癖になるな。 その他、東の龍こと伊達政宗もよく分からん奴だし、この世界の武人たちはどっか間違ってる連中が多い。そして、そんな中でも一番間違っちゃってるのはやっぱり織部なんだな。前回「死んでたまるか」と力強く心に誓っただけあって、戦場に出たときにはチキンと誹られても一向に構わないようで、ひたすらに自分の身を守る謎の板ブロックを徹底。もう、戦国BASARAの小早川もびっくりのディフェンスっぷりである。結局、今回戦場を離れたシーンでもず〜っとあの板を背負ったままだったしね。どんだけ死にたくないねん。っていうか、その板でどんだけ守れると思ってるやら。一時は戦場で刀を振るって必死に戦ってたこともあったのにねぇ。人間、未練が出来るとみっともなさは増しますね。いや、命あっての物種とは言うけどさ。 さて、今回の主人公は、なんといってもそんな大事な大事な命を途絶えさせてしまった山上宗二であった。山の庵で利休と感動の再会を果たした宗二。自らの浅はかさを利休に詫びると、既に解脱を果たしていた利休に逆に頭を下げられることに。互いの若さ、堅さを過去のこととして笑いあうことで、二人の間にあった亀裂は、いつの間にかすっかり取り払われていた。離ればなれで過ごした日々のおかげで、二人は改めて、お互いの持つ価値を確認することが出来たようだ。 残された問題は、宗二の現在の立場である。秀吉の派手好きに嫌気がさし、喧嘩別れして北条についた宗二。あくまで謀反者である宗二が再び利休と手を取り、未来の茶席を作っていくには、どうしたって秀吉の許可が必要である。秀吉に頭を下げ、帰順を認められなければならない。あの激情家の秀吉に許しを求めるのは並大抵のことではない。とはいえ、一度は微妙だった利休と秀吉の関係も、一連の事件の中で和解を見ている。「自分が進言すれば秀吉も許してくれるだろう」と利休は自信ありげだ。 しかし、彼らはあの石田三成のことを忘れていた。利休が進言し、宗二の帰順を問う形の査問会。宗二の詫びの言葉もスルスルと出てきたまでは良かったが、割って入った三成が取りいだしたるは、宗二が書き連ねた過去の見聞録。そこには、義憤に任せた彼の「本当の思い」が綴られていた。結局、その思いを秀吉の前で曲げることが叶わず、宗二は、最後の最期まで秀吉に苦言を呈することを抑えられなかった。たとえ命がかかっていようとも、自らの数寄は、自らの信念は曲げられぬ。それが、山上宗二という男であった。彼に与えられたものは、秀吉の「やれ」という無情の一言のみ。竹林で名竹を物色していた利休の下に、三成によって届けられた宗二の首印。破局の幕開けが、そこに込められていた。 今回はもう、この宗二殺害の一連の流れがたまらない回になった。冷酷な三成の重々しい宣告から始まり、息苦しくなるような主義信条のせめぎ合い。そして、闇夜に展開される衝撃の宣告まで。今回もBGMの使い方が絶妙なことに加え、いつも通りに光と闇のコントラストで見せるカット割りと演出がたまらない。特にインパクトがでかかったのは、利休に首印を届けた三成の描写だ。利休の煽り視点で見あげた三成の目が灯明の火を映して明々と燃え、彼がこれまでずっと秘めていた利休への敵愾心をむき出しにして投げ捨てた木箱。この作品において、「木箱」というツールは大抵の場合には中に名品を収めた状態で出てくるために、「乱雑に投げ捨てる」というシチュエーションはなかなかお目にかかれない(一回織部のいる船にぶん投げたことはあったけどさ)。そうした状況下で、三成は立派な木箱を唾棄するようにふいと投げつけるのである。これ以上ないくらいに、三成の「数寄への反発」「利休への嫌悪」を映し出した行動といえるだろう。 そして、いざ箱を開けた後の利休のリアクション。これまで、なかなか本当の感情を見せることが無かった不気味な老人、利休が、身も世もなく慌てふためき、自分の本心をさらけ出して憎しみを露わにする。それでも、絶叫するでもなく、のたうち回るでもなく、白目を剥き、ぽつりぽつりと呪詛の言葉を漏らしながら、竹筒を握りつぶすのである。このシーンの想いの籠もり方と漏れ方が、本当に怖い。何が怖いって、よりにもよって漏らした台詞が「よくも我が親友を」とかじゃなくて「よくも真の侘び好きの目を」なのだ。どこまで行っても、この人の業の深さってのは底が見えない。 さて、せっかく穏便に進んでいたこのお話、これでまた動乱の中へ…… |
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HN:
Thraxi
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声優のこと全般
自己紹介:
関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
大原さやか 桑島法子 ーーーーーーーーーー ↑越えられない壁 沢城みゆき 斎藤千和 中原麻衣 田中理恵 渡辺明乃 能登麻美子 佐藤利奈 佐藤聡美 高垣彩陽 悠木碧
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