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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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 巴さんが頑張りすぎてて涙が止まらない第23話。いや、カメラテストだってゆーてるやん……そのVは誰が見てくれると思ってるんでしょうか。頑張れ、三十路間近、超頑張れ。

 女将は黙して語らず、着実に終了へと歩を進める喜翠荘。誰一人としてはっきりした閉館の理由が分からず、それなのに誰も問わず。おかげで、結局女将が何を考えてこんな行動に出たのかは確証が得られないまま、「やっぱり資金繰りが」ってことで事態はどんどん進行している。既に片付けなどの準備が始まり、行く当ての無い緒花の居所を工面するところまで時間は流れている。何とも急な話ではないか。その間、みんな何か言いたそうなのに、誰も口に出せないでいるのは、何だかやるせない状況である。菜子は落ち込み、緒花は首をかしげ、民子は道を誤らず。緒花たちが電車の中で開けた弁当の中に、民子の意志はぎっしりと詰まっていた。

 唯一、女将の思惑にある程度目星が付けられそうなのは、実の娘である皐月であろう。彼女には彼女の思惑があり、東京で着実に暗躍を続けている。その結果が、貴子とのネットワークによる例の映画監督包囲網である。おそらくあのおっさんはどこまで行っても犯罪ぎりぎりの企画詐欺を抜け出すことは出来ないのだろう。罪の意識の許すラインをコソコソと渡り歩きながらも、マスコミなどの業界関係者とのコネクションは切ることが出来ず、皐月の見えるところに足跡を残してしまう結果となった。普段ならば「喜翠荘の連中は自分でなんとかしろ」とでも言いそうな皐月だったが、今回は事態が事態だからか、貴子を通じて、情報を漏らしてきた。

 第1のボス戦、映画監督との大立ち回りの舞台は、既に東京では2番目のシンボルとなった過去の意匠、東京タワーである。東京タワー&ラストバトルっていうと「CCさくら」を思い出すけど特に関係無い。高所&人目につく場所、そして緒花や貴子が思い描く「遠くの都会」、東京のシンボルとなったのがこの建物なのだろう。この作品はやたらと電車での移動シーンが描かれることが多いのだが、これは全て、東京と湯乃鷺の距離を示すためのツールであると考えられる。「湯乃鷺と東京は遠い」ことと「緒花と孝一」「緒花と皐月」「皐月とスイ」といった、様々なキャラクターたちの心の距離がシンプルに浮き上がるように出来ているのである。

 そんな「東京」の中心で貴子が見事な背負い投げを決めている一方で、東京タワーを臨むビルの一室、皐月は孝一と一緒にいた。「男子高校生と、その子にふられた女子の母親」という何とも奇妙な組み合わせだが、2人とも「緒花の最大の理解者である」という共通項があり、間に緒花の記憶と記録を挟むことで、とんとん拍子で会話が進むのが面白い。孝一は「緒花をふったわけではない」と皐月に説明し、それを受けた皐月は愛娘の記録ビデオを孝一に提供する。うぶな男子高校生は、密かに思いを繋いでいた人物の姿を久し振りにモニタの中に見て、コーヒーを使って記憶を新たにする儀式を行った。「緒花は過去ではない。自分で洗い流すことが出来る記憶ならば、それは未来に繋がる」。皐月は、そんな孝一の様子に、娘の未来も透かして見るのである。

 「東京」を舞台にした、全く別の次元、全く別の世界の2つの問題が、奇妙なリンクを伴いながら、少しずつ夕暮れの空に収束し、最後の歩道橋で二人は出会う。さぁ、改めて「おとしまえ」をつける時だ。「決意の片思い」を胸に抱いた緒花は、孝一が残した「じゃあな。」に、改めてどんな言葉を届けることになるのだろうか。

 実に微妙な感情の機微が、ど真ん中から少しずらしたような、曰く言い難い風景に落とし込まれていく巧妙な構成、今回は全体的に魅せられるシーンが多かったです。西村監督は、こういうモヤモヤしたもんを作らせたら天下一品ですね。あ、でも、緒花のビデオメッセージは、どう見てもエロ親父がインタビューしてるAVにしか見えませんでしたけどね!

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 群馬のG! ……あれだけスタジオのネタ仕込みしておいて、一切拾わずに終わるのがこの番組のクオリティ。この番組にゲストで呼ばれるのって、単なる罰ゲームだよね…… 残すところ、あと3県! これは東京がラストでほぼ確定かな。気になるのは48話目やね。いっそ30分まるまる都道府犬スペシャルとかやってほしいもんだぜ。
 
【千葉】【東京】【広島】
 
 
 #43「うどん大国香川犬」 (CV:中村悠一)
 
 うどん県から登場した香川犬。もとい、香川県から登場したうどん犬。まぁ、香川でうどん以外を採用したら他に何を選ぶんだよ、っていう話ですからね。ちょっと油断するとゆでられるらしいし、香川は恐ろしいところだ。まぁ、私の数少ない香川の知人は出身地の名物がうどんだってことを知らなかったらしいんですけどね。多分、あまりに日常に浸透していたせいで気づかなかったんだろう、と好意的に解釈。

 香川出身声優といえば当然この人、ゆうきゃんこと中村悠一である。マクロスのラジオとか「東京エンカウント」のおかげで単なるゲーム好きのそのへんにいるあんちゃんのイメージなんだけど、多分間違ってないと思う。男性声優の中ではまだ「若手」の方に属すると思うんだけど、香川犬は何故か他の連中に対して上から目線(年寄り目線?)でしたね。

 さて、今回はもう、長らく(半年未満だが)この番組を応援してきたファンからすると、待ちに待ったエピソードといえるだろう。ついに、レギュラーキャラたちの間の人間関係が公式で明らかになったのだ! まず、静岡と愛媛は、男女の関係としていい仲である。そりゃ、これまでずっと二人で行動してることが多かったしね。2話では2人でのんびりテレビを観てくつろいでるし、17話で岡山を茶化すときも2人だったし、28話では桜島に登山、37話では中華街に行っている。これまでは特に2人でいちゃいちゃする様子はなかったのだが、今回はついに、あからさまに頬を染めて2人とも意識している様子。デートに一杯のうどんとか、どんだけ渋いデートですか。うどんを食べるために乗ってるミカン箱は、多分愛媛の提供品なんでしょうね。余談だが、愛媛が左利きであることも判明したぞ!(ただ、右手で食べている静岡も、左利き疑惑があるのだが。2度登場した野球シーンで右手にグローブをつけているので)。ここまでまったりと2人で過ごせるってことは、もう付き合ってから随分長い、安定期に入ったカップルなわけですよ。そうなると、2話で飲まされそうになったゲボジュースは、体液の交換なんだから性的な意味合いすらあるような気も……

 そして、実際に2話でゲボジュースを飲んだのは、静岡ではなくて福岡だったわけだ。彼が愛媛に思慕の情を抱いていることは、既に12話で京都が看破している。好きな娘を虐めたくなる微妙な男心。それが、今回あからさまなデートをしている2人を見て爆発してしまったわけだ。普段からやる気のない彼が初めて見せた本気。「何をしとーと〜! お前らぁ〜〜!!」って、どんだけ本気で嫉妬してるんですか。うわー、みっともねー。でも可愛いー。愛媛がモテモテの構図になったわけで、ここからは逆ハーレムものの幕開けですよ! まぁ、今のところ候補になってるのはすっとぼけた天然キャラと、純正オタクキャラですけどね。セオリーからいうとやっぱり天然キャラを取るかなぁ。次の沖縄のエピソードとも合わせて見ると、愛媛が福岡とくっつく未来はない気がしますね。

 しまった、他の3人にばかり目が行ってしまって、今回登場した香川のことが全く注目できない! ……まぁ、特に何もしてないしなぁ。「あらゆるイベントにうどんは最適!」ってアピールしているちょっと度が過ぎたうどん信奉は、いかにも香川県らしいといえばらしいかな。容器系の犬で中身がぶちまけられたのは、静岡についで2人目かしら。あ、違う、新潟も茨城もぶちまけてる。となると、現在無事なのは岩手だけか……容器の化身は、絶対に中身をぶちまける。それが都道府犬クオリティ。
 
 
 #42「沖縄犬のエクソシスト」 (CV:新垣樽助)
 
 ついに南端に到達。沖縄名物といえば、やはりその象徴はシーサーである。他にも色々と沖縄オリジナルはあるだろうけど、シーサーが「犬」になるって、それが一番分かりやすいですからね。少なくとも「土佐犬をモチーフにした犬」よりはずっと理解しやすいわ。沖縄出身声優といえば、今をときめく(?)儀武ゆう子大先生とか、悪役ボイスで引っ張りだこの三宅健太ぽんなんかがいるのだが、今回はBLなどでも渋い役どころで出番の多い新垣樽助が起用された。個人的にはあんまりパーソナリティを知らない人なのでコメントに困るけど、「名字から沖縄出身であることが分かりやすい」ので、あんまり違和感は無いですね。

 さて、シーサーといえば県を代表する守り神である。これまでも神性を帯びたキャラは何人か登場しており、秋田の魔物なまはげや、奈良の信仰対象大仏様、島根の勾玉などがいた。しかし、今のところ積極的に魔を打ち払おうとしたキャラはいなかった。これだけ業の深い連中が集まった世界ならば、魔除けとして生まれたキャラクターは引く手数多の大活躍チャンスであるにも関わらずだ。そんな状況に、シーサーが黙っちゃいなかった。悪しきものを滅するためにパトロールに余念のない沖縄が発見したのは、悪霊かどうかはよく分からないけど、とにかくあんまり良くないものに魅入られちゃっている福岡。愛媛にフられた鬱憤をギャルゲーにぶつけていたところなんでしょうか。ディスプレイに語りかけるのは、割と末期な症状ではあります。

 退魔の技術には自信のある沖縄は、可哀想な福岡を救ってやることにしました。地方色豊かな謎の呪文を唱えて……物理的クラッシュ! 全身石で出来たシーサーの体当たりを喰らえば、HDだってイチコロさ。福岡が愛を囁いていたディスプレイは見事なブルースクリーンに。これで福岡は救われた……わけがない。愛しのアイドル小町ちゃん(マジカルめんたい小町か!)を亡き者にされた福岡は、本日2度目のブチ切れ状態になったとさ。めでたしめでたし(?)。

 普段はトラブルメイカーの福岡が2話続けてひどい目に遭うという珍しい流れだが、流石にこれは可哀想である。彼のネトゲ廃人っぷりを考えれば、多分小町ちゃんに注いだ愛(と時間)は相当なものだったのだろう。それを、リセットボタン押されるくらいなら許せるが、起動中のディスクともども破壊されてしまっては……おそらくその他の大切なデータがたくさん詰まっていただろうし、彼の人生の8割がおじゃんである。ま、それも含めて「悪霊」と言えなくもないですけどね。ちなみに、私は現時点でハードディスクぶっ壊されたらそのまま樹海に突入する自信があります。

 それにしても、福岡の駄目っぷりは本当に愛おしいね。オタクキャラなのに、人前に出ると結構やりたい放題で引っ込み思案なところがないのが凄い。そして、「マジカルめんたい小町」はゲーム派生のアニメであろうことも判明した(アニメ派生のゲームでPC移植はあんまりなさそうだし)。でも、再放送やってる時期にわざわざゲームをやるっていうのも、ガチオタの福岡らしからぬ対応の遅さだけど……ハッ、ひょっとして、愛媛にフられた哀しみを、過去にプレイした一番のお気に入り名作ゲームヒロインに癒してもらおうとしていたのか?! 涙無しには語れない究極の現実逃避か?! だとしたら、沖縄はとんでもないことをしてくれたもんだぜ……

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個室で目覚めるドラゴン・キッドの顔がものすごく可愛かった第23話。今回は全体的に作画状態が良かったと思うんですが、あのカットの破壊力は尋常じゃなかった! 原画屋さんが誰かなんて分からないんですが、一枚絵として売られたら買います。原画集とか出るんだっけ? うひょー。

 などと騒いでおりますが、暑苦しいほどにアツい王道クライマックス展開にメロメロ。いや、「ロトワングさん、そんなにネクストが嫌いなら余計な挑発せんでさっさと爆死させとけばええやん……」とか、「マーベリックさん、あんたは組織力も経済力もあるんだから、確実に相手を潰したいならわざわざ懐に招き入れないで処分すればええやん……」とか、敵側の動きがあまりにも盛り上げ上手過ぎる部分は気にならないわけじゃないんだけど、悪の王道に突っ込んだら負けだから。多少理に適ってなくとも、「きっとそうまでして虎鉄たちが歯がみする姿が見たかったんだろうなぁ」と広い心で納得しましょう。おかげで色々と楽しいものが見られたんだから、オールオーケーじゃないですか。

 今回は色々と刺激的なシーンが多かったのだが、やはり一番注目を集めたのはバーナビーが正気に戻るシーンだろう。ほっぺたビンタだの、様々な想い出フラグを次々とぶち折り、「流石に虎鉄も打つ手無しか?」と思われたところで、「あだ名」というトリガーを使っての復帰。おやまぁ、意外っちゃぁ意外だ。確認してないから分からないんだけど、洗脳バーナビー相手には虎鉄って1度も「バニー」って呼んでなかったんだっけ? だとしたらなかなか面白い方向性だとは思う。「TIGER & BUNNY」というこの作品タイトルそのものが、2人の運命を決定づける因子になったというのはなかなか洒落ているじゃないですか。ただ、正気に戻るシーンでそのことがあんまり上手く回収されてなかったのがちょっと勿体無かったかな。視聴者目線だと、トリガーになったのが「バニー」の一言であるっていうのがピンと来ない演出だったから。どうせなら、おじさんに大声で「バニー!!」って叫んでもらうとか、そういうシーンが欲しかった。そして、正気に戻ったのにでかい足キックを炸裂させたバーナビーはマジで鬼畜である。

 見どころ2つ目は、「お前が悪の親玉なんじゃないか?」と思わせるくらいに都合の良いタイミングで登場するベンさんと、「さっさとその装置使っておけよ」という謎の拡声器ヘルメットを装着した斉藤さんの、誰も得しないおっさん2人ユニットの結成。外野で見ている賑やかしとしては絶妙な配役で、不細工なおっさん2人が並んでいる絵面は、他のヒーロー達が格好良いだけに、ギャップが激しくて逆に好印象。初対面のベンさん相手にも一切自重しない斉藤さんが素敵。発明家の永遠の夢である「こんなこともあろうかと!」をやってくれたのは流石ですね。

 そして再び登場となったマッドサイエンティスト、ロトワング。マーベリックともども、悪役としてはどこか詰めが甘そうな、ノり切れない登場だったが、何よりもスカイハイさんのお当番回だったアレがばっちり今回の展開に繋がったのが嬉しい。「ネクスト差別」っていうキーワードも、折紙さんの当番回に繋がったしね。でも、お当番回がなかった牛角さんは……今回も駄目そうだなぁ。「ふざけるな! あんな奴に俺たちの代わりが務まるはずがないだろう!」って、牛角さんが言っても説得力ないよ……あんたの代わりが一番楽そうだよ……ファイヤーエンブレムとか折紙さんとか、他のヒーローたちの台詞は格好良かったのになぁ。まぁ、友情物語でもう一回活躍してくれるのを期待しますか。しかし……キッドちゃんに首輪か……いい判断だな……

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9月2日 ドラフト模様(NPH,MBS,SOM)
ピック順 【Alessi】→【Mei】→【Sangriter】→【Serra】→【Thraxi】→【Metallica】
 
 台風が来るという噂が流れる中、雨風を恐れずに集まった命知らずの野郎共。そりゃね、普段から吹き荒れる除去や火力の中を渡り歩いてるわけで、たかだか熱帯低気圧の親玉ごとき、大した相手じゃないですよね。まぁ、風が強くなった時には無駄に盛り上がってましたが。

 気づいたら次の次元まであと一ヶ月ほどになりました。既に様々な情報が出ており、少なからずリミテッドでも影響がでそうなセットなので、我々も戦々恐々としておりますよ。ミラディン次元でドラフトデビューした人間が2人もいるから、セット入れ替わりは初体験になるわけだし。しかし、ここ最近はコンスタントに毎週ドラフトが実現してたおかげで、前ミラディン環境と比べても充分な数のドラフトを経験してきたこの金属世界。別れるとなると少し寂しい……こともないな。もうワームとぐろエンジンの顔みたくないねん。

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Angel of Flight Alabaster (4)(W) R
クリーチャー・天使
4/4 飛行
あなたのアップキープの開始時に、対象の、あなたの墓地にあるスピリット・カードを1枚手札に戻す。
 いましてよ、天使。ただ、こいつは神話とかじゃないし固有名も持っていない、いわゆる量産型天使である。すっきりしたデザインと、とても4/4とは思えない均整の取れたナイスバディがチャームポイント。過去の天使たちと比べても、かなりエロランクの高い御仁である。最近じゃ驚くこともなくなったが、シングルシンボルの5マナで4/4という時点で既に破格。更に、そこには無尽蔵に生み出されるアドバンテージ機構も搭載されており、デッキ次第では過去の大先輩である「黎明をもたらすもの、レイヤ(INV)」や「アダーカーの戦乙女(CSP)」といったリアニ天使にも引けを取らないだけの力が出せるかもしれない。今こそ神河軍団と組んでハイパー秘儀・スピリットデッキを組むのだ! ちなみに、イニストラードにはたくさんのスピリットが収録されることになるのだろうが、現時点でのスタンダード環境には、スピリットは6体しか存在してないらしい。泣きたくなるので検索したりしちゃ駄目だぞ。
 
 
Divine Reckoning (2)(W)(W) R
ソーサリー
各プレイヤーは、自分のコントロールするクリーチャー1体を選ぶ。残りのクリーチャーを破壊する。
フラッシュバック・(5)(W)(W)
 
 このセットのラスゴのコーナーだと思うのだが、何と思い切ってフラッシュバックを付けてしまったため、完全なるラスゴにはならず、白い先輩でいうなら「大変動(EXO)」的な系譜を受け継ぐことになった。要するに、「お互い一番強いクリーチャー以外を破壊する」ってことである。全部壊すのも「全部マイナス1体」を壊すのも大して変わらないんじゃないか、ってな見方もあるかもしれないが、ラスゴなんてものはクリーチャーを並べることを嫌う人間が使うのが普通なので、これで1体が残るのはほぼ確実にデメリット。他のブロックのラスゴに比べると、かなり使いにくい仕上がりだ。コントロールならばある程度適当にもぶっ込めた他のカード群に比べると、このカードは「とにかく強い1体だけを出し、数に物を言わせる相手を対策したい」という狭いジャンルのニーズに応えるカードでしかないわけだ。「残すべき1体」さえ選べば、デッキとして成立しないわけじゃないだろうが、トークンやウィニークリーチャーの殲滅ならば赤でも出来る仕事なわけで、白はお家芸を一時お預けされた形。リミテッドで出てきたらどうするか迷ってしまうカードである。
 
 
Fiend Hunter 悪鬼の狩人 (1)(W)(W) U
クリーチャー・人間、クレリック
1/3
〜が戦場に出たとき、あなたは対象の他のクリーチャー1体を追放してもよい。
〜が戦場を離れたとき、その追放したカードをオーナーのコントロール下で戦場に戻す。
 
 なんとも新鮮かつ懐かしいクリーチャーである。ある程度年を食ったプレイヤーならば、このカードが生まれ変わった「顔無しの解体者(TOR)」であることはすぐに気が付くだろう。パワーとコストが1減っているが、そこは大した問題ではない。とにかく、現代にブッチャーが蘇ったのだ。しかし、不可思議なのは、それが黒ではなくて白に与えられたという部分。これは、当時は「ナイトメア」システムの一環として黒に与えられていたものが、現在は白が「忘却の輪」や「レオニンの遺物囲い」のように一時的追放能力のカラーバイを得たことによる変更なのだろう。本当に、白は何でもかんでも小器用にやる腹の立つ色である。「顔無しの解体者」がかつてのトーメント環境で1引き上等だったわけで、このカードも当然リミテッドでは初手級である。それ以外には……特に書くこともないな。「3体いたら無限ループが組める」とか、そんなの。
 
 
Mentor of the Meek 弱者の師 (2)(W) R
クリーチャー・人間、兵士
2/2
あなたのコントロール下で他のパワー2以下のクリーチャーが戦場に出るたび、(1)を支払っても良い。そうしたなら、カードを1枚引く。
 
 Magicにおいて、「弱者」の定義は色々ある。例えば「弱者の剣(FUT)」は1/1のクリーチャーにだけ力を貸し、「弱者の力線(GPT)」はトークンならば増強してくれる。「弱者の報復(VIS)」で死なないのはパワー3以下のクリーチャーだけだ。そして、このカードが力を貸してくれるのは「弱者の石(7ED)」と同じ、パワー2以下のクリーチャーたちだ。追加コストが少しだけかかるが、パワーの低いクリーチャーは全てキャントリップとなるわけで、そりゃまぁ、強い。色が白というのも示唆的で、「ミラディンの十字軍」がキャントリップになったり、「刃の接合者」がトークンだけじゃなくてカードまで連れてくる。また、「始原の賢者(RAV)」や「垣間見る自然(CHK)」といった緑のスペルと違ってとにかく場に出せればいいので、トークンとの併用で効率が更に上がる。「主の呼び声」なら5マナインスタントで2ドロー、「マイアのタービン」でフェスティバル開催だ。これでエルドラージと同じ環境にあれば「目覚めの領域」で毎ターン追加ドローが加速したり各種ドローンでドローしまくったりと大変な騒ぎだったのだが、今回の世界はそこまでトークンをサポートするカードはなさそうなので、使うならマイアトークンあたりとの併用になるだろうか。構築でもいじり甲斐のありそうなカードだが、リミテッドでもパワーの低いクリーチャーを使う頻度はかなり高い。数ターン生き残ることが出来れば、充分過ぎるアドバンテージを届けてくれるだろう。
 
 
Mindshrieker (1)(U) R
クリーチャー・スピリット、鳥
1/1 飛行
(2):対象のプレイヤー1人は、自分のライブラリの一番上のカードを自分の墓地に置く。〜は+X/+Xの修正を受ける。Xは、そのカードの点数で見たマナ・コストである。
 
 なんだか見たことがあるような、そうでもないような、割と地味な能力を与えられたレア。一応、似たようなギミックを持つカードには「生物の原形質(GPT)」や「ゴブリンの機械技師(ONS)」あたりがいるが、ライブラリが絡んでいるのに青のクリーチャーでは例がないかもしれない。こんな地味なくせにレアでいいのかしら? と思ったが、よく考えてみりゃ、3ターン目にパンチしてたまたま6マナのカードでもヒットしたらいきなり7/7フライヤーなわけで、想像以上にやることはエグかった。連打可能なので中盤以降には容易に身を守れるようになり、ワンパンチの破壊力はどんどん大きくなってく。まさに「1枚で勝てる」カードである。俺のドラコがエクスプロージョン。
 
 
Rooftop Storm 屋根の上の嵐 (5)(U) R
エンチャント
あなたは、ゾンビ・クリーチャー・呪文を唱えるために、そのマナ・コストの代わりに(0)を支払っても良い。
 
 マローの公式記事によると、今回のセットで注目されるクリーチャーはホラーの代表選手、「人狼」「吸血鬼」、そして「ゾンビ」だ。人狼は緑を中心に配置されたクリーチャーで、赤は吸血鬼と人狼が共存する。黒は全ての種族をカバーし、白はそんな化け物と対立する人間の集団、いわゆる退魔の陣営となる。では、残った青は何をするのか? 現時点ではスピリットなどでホラー要素を醸し出していたのだが、更に「人体改造」「生命創造」という観点から、青はフランケンシュタインを作り出す。マローがいうには、フランケンシュタインもゾンビの一種ってことで、青はゾンビ軍勢に参加することになったわけだ。これさえ出せれば、どんなゾンビでもコスト0! 6マナだろうが7マナだろうが踏み倒してキャスト出来るのが最大の売りで、公式ページでは我らが大将「スラクジムンダール」を出すプランなんかも紹介されている。他にも、オラクルでクリーチャータイプゾンビを手に入れた「触れられざる者フェイジ(LGN)」や、ミラディン業界の愉快なおっさん「大霊堂の長、ゲス」なんかもノーコスト。こいつぁ豪儀だね! でもね、このカード自体に6マナかかるからな! この手のカードのお約束として、活用して連打したカードが増えれば増えるほど価値は上がっていくので、いっそ「青の太陽の頂点」みたいなカードでごっそりドローして、そこからゾンビをまき散らすようなデッキにするといいのかも。そして、そこまでする意味があるのかどうかは自己責任で。「奸謀(TSB)」とか使うとなんか出来ないか。6マナエンチャント2枚コンボ。
 
 
Silent Departure 静かな旅立ち (U) C
ソーサリー
対象のクリーチャー1体を、そのオーナーの手札に戻す。
フラッシュバック・(4)(U)
 
 基本コモンバウンス。フラッシュバック付きになったために、1マナソーサリーという絶妙なバランスで提供された。オデッセイ時に与えられたフラッシュバックバウンスは、パーマネントを戻せる「ブーメラン」仕様だったが、行き4マナ、帰り7マナとなかなか使いにくい「非物質化(ODY)」だったので、それと比べれば随分使いやすいコストに収まってくれたんじゃなかろうか。ただ、過去の歴史を遡っても、ソーサリーで単に手札に戻すバウンスって、あんまり活躍したタイミングがないんだよね。バウンスは緊急避難に使ったり、トリックとして使える部分が売りなので、ソーサリーになると急に価値が落ちてしまうのだ。ここまで軽けりゃ問題無いとは思うのだが、どの程度デッキに積まれることになるのだろうか。
 
 
Invisible Stalker 不可視の忍び寄り (1)(U) U
クリーチャー・人間、ならず者
1/1 呪禁 〜はブロックされない。
 
 徹底的に不可侵。それが青クオリティ。2マナでアンブロッカブルを持つクリーチャーというのはこれまででも案外存在していたものだが、ここまでの安定感を醸し出すカードはなかなかいない。全体火力などの対処法を持たないデッキならば20ターンキルが確約されたようなものだろうし、一方通行である呪禁能力を活かせば、強化系オーラを使って更なるスピードアップを見込める。かつての基本セットリミテッドでの「囁き絹の外套(M11)」の重要性を思い出せば、このカードが今後の青でどのような役割を果たせるか、想像に難くないだろう。
 
 
Curse of Death’s Hold 死の支配の呪い (3)(B)(B) R
エンチャント・オーラ、呪い
エンチャント(プレイヤー)
エンチャントされたプレイヤーのコントロールするクリーチャーは、−1/−1の修正を受ける。
 
 黒のレア呪いは相手限定の「魂の裏切りの夜(CHK)」。はるか昔から、相手だけマイナス修正ってのは常に強力で、「魂の裏切りの夜」以外にも「仕組まれた疫病(7ED)」なんかも採用実績がある。このカードは5マナと重たいのがネックだが、自軍の被害を気にせずに何枚でもデッキに入れられるのは魅力的。重ねばりすれば相手のクリーチャーはどんどん選択肢をうしなっていくはず。1枚だけで、とりあえず「墨蛾の生息地」の起動が妨げられるのは意味があるかもしれない。ただ、現代は除去も軒並み優秀になっている時代であり、「四肢列断」のような優良単体除去があれば、大がかりな装置は必要としていないのが現状である。このカードに出番があるかどうかは、メタ神様だけが知っている。
 
 
Endless Ranks of the Dead 終わり無き死者の列 (2)(B)(B) R
エンチャント
あなたのアップキープの開始時に、2/2で黒の、ゾンビ・クリーチャー・トークンをX体戦場に出す。Xは、あなたがコントロールするゾンビの数の半分(端数切り捨て)に等しい。
 
 「本当にエンドレスやん!」と一瞬心躍らせたが、冷静になると、意外とそうでもないことが分かるカード。端数を切り捨てるということは、これが機能するためには最低でも2体のゾンビを準備しておく必要がある。無事に2体いるところに着地しても、その後の増え方は3→4→6→9→13と、そこまで劇的なスピードとは言い難いのだ。今の世の中はカードたった2枚で無限のトークンを生み出すコンボデッキが席巻しているわけで、こんな堅実戦略でゾンビを増やすカードにどこまでニーズがあるかは判断しかねる部分である。一応、コスト無しでのトークン生産という基本コンセプトは強いので、専門のゾンビデッキでなら何かものすごいエンジンになるかもしれない。「墓所のタイタン」さんが手ぐすね引いて待ってますよ。
 
Liliana of the Veil ヴェールのリリアナ (1)(B)(B) M
プレインズウォーカー・リリアナ
【3】
<+1>: 各プレイヤーは、手札を1枚捨てる。
<-2>: 対象のプレイヤー1人は、クリーチャーを1体生け贄に捧げる。
<-6>: 対象のプレイヤー1人のコントロールするパーマネントを、2つの山に分ける。そのプレイヤーは、自分の選んだ片方の山を全て生け贄に捧げる。
 
 さぁ、このセットの目玉、プレインズウォーカーのお通りだ。満を持して登場したのはあのリリアナ姉さん。既にジェイスやチャンドラが3種類目をリリースして調子に乗っているというのに、初代プレインズウォーカーの中で姉さんだけがず〜っと頑なに初代の味を貫き通していた。彼女のホームグラウンドを訪れたことで、ようやく、次の姿を見せることが出来たのだ。感慨深い。やっぱり女性プレインズウォーカーといえばリリアナさんですよ。エルズペスは何だか偽善面してる割に案外わがままで気に入らないから。あ、ニッサさんは……影薄いなー。
 さておき、生まれ変わったリリアナ姉さんは、なんと至上最軽量タイの3マナで登場することになった。能力を見てみると、その基本構造は同じコストで猛威をふるった「ジェイス・ベレレン」と似た形になっている。まず、登場時の忠誠数が一緒。どこぞの4マナなのに忠誠2だったエルフとは違うので安心運用が見込める。そしてプラス。これは起動するだけでアドバンテージにならないのがジェイスと同じ形だが、互いにドローというウィンウィンのジェイスより、相手の行動を絞りに行くリリアナの方が、使われた相手は嫌なはずだ。こちらの手札も一気に減ってしまうことになるのだが、黒だったらなんとかしろ。そしてイニストラードだったら何とかなる。はず。
 小マイナスでようやくアドバンテージが取れる「悪魔の布告」を起動する。ソーサリー除去が聞きにくいミシュラランドがセットを去るので、いくらか使いやすい能力になるだろうし、どんな形でも、マナを払わずに使える除去は強かろう。「饗宴と飢餓の剣」を突破できるのもありがたい。そして大マイナスは、なんと拡大版の「行動か死か(INV)」。とにかくパーマネントが半分、という時点で、やっぱり他のプレインズウォーカー同様に、「起動すれば勝ち」である。気になる点としては、ジェイスとの決定的な違い、プラス能力で忠誠度が1しか増えない部分だろう。ジェイスは出したターンに忠誠5までいって一気に除去圏外に逃れることが出来たが、リリアナさんはアドバンテージのない能力を何回か起動しなければ使いにくいというのが難点といえる。その代わり、最終奥義への到達難度が、ジェイスよりも低い。必要なカウンターの数が少なく、増殖などを絡めて誤魔化すことも出来るため、早めに設置して大技に期待するのが主立った使い方になるのではなかろうか。もしくは、ある程度絞り込んだハンデス型のコントロールデッキに入れることでプラス能力の効果を相対的に高めるのも狙い目かもしれない。
 総じて見ると、1枚で自己完結出来たジェイスに比べると、こちらはデッキも選ぶし、脆くもあるので使い方が難しい。しかし、やはり3ターン目に出せるプレインズウォーカーというのは、それだけで相手の脅威になるのは確実なのである。黒のコントロールデッキが「ソリン or リリアナ?」と尋ねられたら、やはり迷わずこちらを選ぶのではなかろうか。さぁ、姉さん出番です。
 
 
Reaper from the Abyss 深淵からの魂刈り (3)(B)(B)(B) M
クリーチャー・デーモン
6/6 飛行
陰鬱 – 各エンド・ステップの開始時に、このターンクリーチャーが死亡していれば、対象のデーモンでないクリーチャー1体を破壊する。
 ざっくりしたデザインのデーモン。相手クリーチャーが死んだターンには「泣き面に蜂」だし、こちらのクリーチャーが死んだターンは「目には目を」となる。書いてあることは当然強い。ただ、このジャンルには既に更なる理知性と理不尽さを兼ね備えたシェオルドレッド先輩がいらっしゃるので、ファッティとしても除去としても、そこまで大したインパクトがあるわけではない。「出産の殻」デッキでアクセス出来れば強力な除去装置になる可能性はあるのだが、やはり確実性でいうなら法務官様にご相談願った方が話は早い気がする。リミテッドの雄どまりのカードか。
 
 
Skirsdag High Priest スカースダグの高僧 (1)(B) R
クリーチャー・人間、クレリック
1/2
陰鬱 – (T)、あなたのコントロールするアンタップ状態のクリーチャーを2体タップする:5/5で飛行を持つ、黒のデーモン・クリーチャー・トークンを1体戦場に出す。この能力は、このターンにクリーチャーが死亡していた時にのみ起動できる。
 
 エロイムエッサイムな人。たかだか2マナのクリーチャーのくせに、マナも払わず、カードも捨てず、クリーチャーもサクらずに5/5フライヤーを雇うことが出来るというのだから、悪魔礼賛も大歓迎だ。ただ、そんな契約を結ぶにはある程度の手間は必要。まずは生け贄。悪魔を呼ぶには生け贄が必要なのは定番なのだが、この人の凄いところは、自分と全然関係無いところで発生した死も、どさくさに紛れて「今の俺が捧げたから! 今の生け贄だから!」とごり押ししてしまえる部分。豚足やザクの足で説得されてたアザゼルさんもびっくりである。そして残るパーツは、一緒に召喚儀式を手伝ってくれる助手2名。3人で手を繋いで頑張ってエロイムすることによって、めでたく悪魔爆誕となるわけだ。破格の取引には違いないが、いうほど易しい条件ではない。こいつも含めて3体のクリーチャーが何もせずにボーッと3体立っている状態ってのは非常に効率が悪いだろうし、相手もクリーチャーが死ぬタイミングまでにこいつを除去れれば良いわけで、全員集合魔方陣完成までは色々と大変である。……でもやっぱりリミテッドで出されたらやるせないよな。
 
 
Kruin Outlaw クルーインの無法者 (1)(R)(R) R
クリーチャー・人間、ならず者、狼男
2/2 先制攻撃
各アップキープの開始時に、直前のターンに呪文が1つも唱えられていないなら、〜を変身させる。
↓(裏側)
Terror of Kruin Pass クルーイン峡の恐怖 ー
クリーチャー・狼男
3/3 二段攻撃
あなたのコントロールする狼男は、2体以上のクリーチャー以外にはブロックされない。
各アップキープの開始時に、直前のターンにいずれかのプレイヤーが2つ以上の呪文を唱えていたなら、〜を変身させる。
 
 緑の人狼たちは「昼は真面目に働いていたあの人が……!」というサスペンスな衝撃が大きいのだが、こいつの場合、昼間から無法者である。多分、普段から村の人に「最近人狼の被害が出てるけど、どうせ村はずれでくだを巻いてるアイツの仕業じゃないの?」とか疑われているに違いない。大抵のホラー映画だとそういう奴は完全にシロなのだが、こいつは残念ながらアウト。夜が訪れれば、二段攻撃とブロック抑止という無体な組み合わせでもって、普段から迫害してくる村人を蹂躙しにやって来るのである。昼の状態でも3マナ2/2先制なら最低限の仕事はしてくれるだろうし、変身後は、仲間が多ければ多いほど鬼のような統率力を見せる。「ガツタフの咆哮者」のような始めから回避能力を持った人狼と組み合わせれば、突破力はバリバリ最強No.1である。人狼って、アウトローのくせに群れで襲ってくる方がはるかに怖いんだよな。一匹狼を気取る猛者はおらんのか。
 
 
Stormkirk Noble 流城の貴族 (R) R
クリーチャー・吸血鬼
1/1
〜は人間によってブロックされない。
〜がいずれかのプレイヤーに戦闘ダメージを与えるたび、〜の上に+1/+1カウンターを1つ置く。
 
 今回は「血に狂った新生子」などと一緒に、赤の吸血鬼は「戦闘ダメージ与えたら成長」要素に焦点が当てられている。そして、そのセールスポイントを極限まで前のめりにしたのがこの人だ。1マナで出てくるのですごく殴りやすく、世界で最も多いクリーチャータイプである人間を無視できるので、ブロッカーが登場しても殴れる可能性が高い。一世を風靡した「炎歩スリス(MRD)」の脅威がこちらでも実現可能だ。1ターン目にこいつ、2ターン目に「血に狂った新生子」だと面白い展開になるかもしれない。吸血鬼デッキが実現するなら、なかなか面白い先兵になるかもしれない。でも、イラストを見る限り……単に人間にシカトされているちょっと気持ち悪いおっさんにしか見えないんだよね……
 
 
Garruk Relentless 情け知らずのガラク (3)(G) M
プレインズウォーカー・ガラク
【3】
〜が2つ以下の忠誠カウンターを持つ場合、それを変身させる。
<0>:〜は対象のクリーチャー1体に3点のダメージを与える。そのクリーチャーは、自身のパワーに等しいダメージを〜に与える。
<0>:2/2で緑の、狼・クリーチャー・トークンを1体戦場に出す。
↓(裏側)
Garruk, the Veil-Curesed (ヴェールの呪いのガラク) ー (これは緑黒である)
<+1>:1/1で接死を持つ、黒の狼・クリーチャー・トークンを1体戦場に出す。
<-1>:クリーチャーを1体生け贄に捧げる。そうしたなら、あなたはライブラリからクリーチャー・カードを1枚探し、それを公開して手札に加える。その後、あなたのライブラリを切り直す。
<-3>:あなたのコントロールするクリーチャーは、+X/+Xの修正を受けるとともにトランプルを持つ。Xは、あなたの墓地にあるクリーチャー・カードの数である。
 
 この世界を代表する2人目のプレインズウォーカーは、つい最近新作をリリースしていたばかりのガラク。闇の世界で活き活きと羽を伸ばすリリアナ姉さんを追いかけて、こんな薄暗くて象も獣もいないようなところにはるばるやってきたようだ(まぁ、狼はいるから機嫌は悪くなさそうだけど)。しかし、ホームグラウンドじゃないところにいるのはやっぱり無謀。リリアナさんとは過去にも因縁があったが、今回彼女が手にした「ヴェール」という謎のマジックアイテムに呪いをかけられてしまい、あの室伏もびっくりの筋肉だるまが、突然黒に転落してしまったのである。……なんかさ、プレインズウォーカーって色が変わると大体黒くなるよね。テゼレットもサルカンも黒化しちゃったし。
 で、そんな「黒への転落」っぷりが、今回は両面カードというギミックで表現されたわけだ。表の状態の場合、今までの彼を知っている人間から見ると、どうにも弱々しい能力が2つついているだけ。忠誠度を増やしながら3/3を出していた彼の勇姿は面影すらなく、コスト0で2/2が出てくるのがやっとだ(まぁ、それでも充分強いけど)。そしてもう1つは、直接クリーチャーをブン殴りに行くという選択肢。ガラクパンチのダメージは固定で3点。その代わり、クリーチャーとは「格闘」したことになり、パワー分のダメージは貰ってしまう。そうして自らカウンターを減らし、忠誠度が2以下になってしまうと、リリアナの魔力に抗いきれず、めでたく黒化してひっくり返るのだ。
 ひっくり返った後も、基本的には忠誠度が2以下からスタートするという事情を鑑みてか、そこまで派手な能力は用意されていない。プラスで接死持ちのトークンというのは、何はなくとも身は守らなきゃいけないガラクには丁度良い能力。そして、それでも不安なら、小マイナスを使って戦場にいるクリーチャーに仲間を探しに行ってもらうこともできる。なんとか自分でクリーチャーを用意して、ガラクにカウンターが溜まるのをグッと待つ。そして、めでたく3つに復帰した暁には、毎度お馴染みガラクオーバーランが炸裂。しかも、今回は最低でも3ターン目発動と多少時間がかかるため、修正値は限界知らずの青天井だ。なるほど、色々と大変であった。
 全体像としては、過去に生み出された2体のガラクほどパッとするものではない。最初に登場したモードで狼を延々出し続けているなら構わないのだが、裏も絡めたギミックを駆使しようとすると、数々の障害をクリアしてそこまで到達せねばならないのだ。最終奥義を使わない前提では、あまり期待出来るような能力も無いしなぁ。使うとしたら、手軽な狼生成エンジンとしてか、自軍にパワー1のクリーチャーを出すなどして調整してのオーバーラン。プレインズウォーカーは軽い方がいいとは言うが、ガラクの場合は4マナと5マナ、どちらに軍配があがるのだろうか。
 
 

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こういう回もあるのか、第8話。なんか、一昔前のテイストだよねぇ。画面構成や動画の付け方も、なんだか普段とはちょっと違ってて、「アイドル」とは別方向に気合いを入れていた印象。いや、割と面白かったからいいんですけど。

 「ぷちます」知識として持っている「あずささんは方向音痴」という属性。「ぷちます」内だとちょっと油断するとアマゾンに飛んだりする超能力として描かれており、流石にギャグなんだろうという認識でいたのだが、今回のエピソードを見る限りでは、どうやらあながちギャグでもなかったらしい。いや、完全に笑いどころには違いないんだけど。ギャグとシリアスでやってることがそんなに変わらないっていうのは、あずささんの凄いところかもしれません。唯一違うところは「どたぷーん」っていわないところかな。

 適当にフラフラ出歩くだけでもめ事を大きくし、気づいたら大団円になっているという魔力のごときあずさパワーがコミカルなドタバタアニメとして痛快。途中からどんどん「いや、そりゃねーだろ」という突っ込みのレベルが上がり、なにげに婚約相手のことを「石油王」と呼び捨てる謎の女性とかは、もうスルーしてもいいくらいのレベルですよ。そもそもあの連中、撮影現場の教会で一体何をしていたんだろうね。

 そして、あずさの陰に隠れてはいるが、サブヒロインとして活躍した菊池真君。こちらも、「ぷちます」知識だと「まるで男の子」という要素がギャグとして扱われるわけだが、今回のエピソードを見る限りでは、どうやらあながちギャグでもなかったらしい。確実にプロデューサーよりも男前の真君。最初からタキシード姿でのモデル撮影の依頼だったとしたら……なんか可哀想だな。本人はどういう仕事がしたくてアイドル稼業を続けているんでしょうね。そういや、バックで流れていた挿入歌が、大して興味がない私でも知っている、あの「エージェント夜を往く」だ。へぇ、亜美真美以外でも歌えるんだ(今更)。

 そして、実は影の功労者である美希についても、何度目かの大活躍。彼女が本気を出すと回りにいる者が皆惹かれてしまうという魔の魅惑があるという噂を聞いたが、どうやらあながちギャグでもなかったらしい。……なんだろう、俺やっぱりアイマスについて知らないことばっかりだな。

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 カレー型モンブランェ……第8話。食べたくない。たとえ味がどんだけ素晴らしくてもなんかヤだ。結局お前が「カレー女」なんじゃないか、苹果ちゃんよ。

 ここ最近は、そこまで予想外の展開も飛び出さないために、「苹果ちゃんのヤンデレっぷりが見てられない!」「ペンギン可愛い!」「生存戦略!」という3つのポイントを楽しむ作品になりつつあるのだが、今回は生存戦略するチャンスもなく、苹果の行動自体はある程度予想の範囲内だったので、その部分についてはだらだらと見ていた印象。にもかかわらず、この作品の不思議なところは、気づいたら30分経っているというところなのである。今回も苹果がたまたま水族館で目撃してしまった親父さんの最悪な姿を描いたラッコ・ウツボ劇場や、その後失意の街中で夢に見た西部劇パートなど、よく分からない演出方向で見せてくれるテイストがあるために、メインシナリオがどうなっていようと、何となく見られてしまうのが恐ろしい。ペンギンたちのお騒がせ劇場も同様の効果をもっており、今回は屋外で必死にひっ捕まえた野鳥をその直後に天ぷら油に放り込んで調理するなど、やってることは相当エグいはずなのに、あいつらがやっていると単なる賑やかしなのである。恐ろしい連中だ。

 エグさでいえば、苹果のプロジェクトMのひどさもペンギンたちに負けてはいない。一服盛った上での逆レイプ未遂。前回からの引きの時点で「まぁ、やるんだろうな」とは思いながら観ていたわけだが、今回は多蕗の気持ちを考えてなのか、自分の身の安全を維持するためなのか、わざわざ大っ嫌いな女に扮しての一種のイメージプレイにチャレンジ。手段を選ばずに、とにかく「狙った獲物」を捕らえようとする苹果の必死さが本当に痛々しい。しかし、これが達成されてしまうようでは、いかに深夜アニメとて倫理的にアウトだ。いつものように土壇場で邪魔が入り、またしても苹果は綺麗な身のままで多蕗宅を後にすることに。失意の中でデスティニー日記を手放してしまい、それが急襲した何者か(まぁ、あの日記を無理矢理でも奪いたがる人間なんてこの世界であと1人しかしらんが)に奪われてしまう。日記も奪われ、家族も、未来も、運命すら失って茫然自失の苹果。フラフラと車道に飛び出した彼女を救ったのは、「何も分かっちゃいない」と一蹴したはずの晶馬であった。自動車にはねられて軽々と宙を舞う晶馬。その姿に絶望する苹果。そして現れるサブタイトル「君の恋が嘘でも僕は」。この演出はビビッと来ますね。

 冠葉チームの方は一向に進んでいない状態ですが、苹果・晶馬の物語はここらがクライマックスか。さて、どうなる次回。

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大量虐殺フェスティバル、第8話。「もう誰も死なせはしない!」って、目の前で未だかつてないくらいに死んどりますがな。とめろとめろ。

 相変わらず、じわりじわりとにじみ出るような速度で物語が進むために何とももどかしい印象が否めない今作。それでも少しずつ、世界は真実へと向かっている実感はある。大半の時間を風呂場で経過させるという、この期に及んでよく分からないくらいのサービス回だったが、その中で出てきたファクターを一応数え上げておくとしよう。

 「何が正しいのか?」「誰を守るのか?」という疑念については、陳腐ではあるが、どうやら大方の予想通りの方向に向かっているらしい。なんと言っても、今回は親父さんの挙動が実に怪しく、ギモーブ店長との対話は含意に富み、一体「コーヒー以外の何か」は何を出されたのか。ギモーブで何かを飲んだ親父さんが帰宅し、本殿でぶっ倒れ、それを抱え上げたら口元に血がついている。うーむ、あまりに露骨過ぎて逆に怪しいくらいだが……「BLOOD」シリーズの前作では一体どういう敵キャラが登場したのかを考えると、やはり「血」というメインテーマが鍵を握っているのは間違い無いだろう。ギモーブ店長は親父さんと小夜の関係についても「血」という言葉に言及しており、この2人の共有する、「小夜の知らない何か」が根深いものであることを臭わせてくれる。

 小夜の不可思議な立ち位置を知ることになったのは、クラスのぶっきらぼう大将、時真君。何かにつけて小夜に優しく、必死に好意をアピールしているというのに、鈍感印の小夜にはなかなか伝わらずにあきらめ顔。しかし、幸か不幸か、(生きている人間の中では)一番最初に小夜の裏稼業を目撃することになった。しかし、そこから大きく話が動かないのもこの作品の不思議なところ。時真は愛しい彼女が言ってることなら何でもスルーかしら。ただ、「古きもの」のことを「化け物」と呼称した時真に対し、小夜は「それは古きものである」という風に訂正を促した。これはつまり、深層心理において、小夜は「古きもの」についてよく知っているということであり、「化け物と呼ぶべきではない」ことも知っている。あの連中が「古きもの」であるならば、それと対峙する小夜たち人類は、「新しきもの」ということになる。「古きもの」を「古く」ならしめているのは、一体どんな要素なのか。小夜たちの学園生活が「新しき」ものであるなら、のうのうと学校で生活する「新しきもの」たちを見る「古きもの」の胸中はどのようなものか。つまり、そういうことだ。

 もちろん、小夜にとってはあくまで「古きもの」は滅する対象である。しかし、その信念すら、どこで与えられたものかも分からず、何のために与えられたのかも分からない。思い出せないような仕掛けがしてあると犬っころは言うが、少しずつそうしたフィルターは剥がれ始めている。そして、いざことが失敗したと判断されれば、小夜は「罰」を受けることになるかもしれないという。「褒美」が何で、「罰」がなんなのか。犬っころは、そのことを知っているのか。

 そして、いよいよ安心スペースだと思われていた学校の教室にまで乗り込んできた多脚型の「古きもの」。やたらシンプルな化け物コンセプトを押し出したレトロタイプの「古きもの」だが、硬軟織り交ぜた攻撃による無差別殺戮っぷりはなかなかのもの。今までで最も多くの命を、出来る限りグロい方向で刈り取っていく様は、血の信徒たる古きものの面目躍如といったところか。今回は前半の動画部分が何だか適当だったので不安だったのだが、奴が現れてからの冗談めいた不気味さは存分にでており、グロさえちゃんと見られればある程度満足ではある。これって、DVDで光渡しは外れるのかしらん?

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ずっとロリのターン、第9話。クロードとカミーユまでロリ化しちゃったら、もうこの作品のアダルトはじいちゃんしかいなくなっちゃうじゃない。子供時代のクロードは、フランス人っていうよりイギリス出身の魔法先生みたいだよな。声的に。

 これまで少しずつ積み上げてきたクロードとカミーユの微妙な関係性。今回は、回想シーンをメインに構成することで、そうした過去の諸々を一気に具体化させてきた。この作品の主人公は誰なんじゃい、とは思うが、湯音は相変わらずアリスに振り回されて楽しそうにしてるので、それはそれで良いこととする。ジャパニーズ・ティーにミルクも案外良いものですよ。

 改めてカミーユの過去が語られたわけだが、これまでのエピソードでも重ねて暗示されてきた物語であるだけに、今回新たに感じられる部分は少ない。とにかく身分と言う物に囚われ、同時に自分を束縛することで何かを保ってきた感のあるカミーユ嬢。作中に現れるありとあらゆるファクターが、彼女の窮屈な人生を具現化させ、あざ笑っているかのように見える。6話で登場した鳥籠状のクリノリンに加え、きつくきつく締め上げる彼女のトレードマーク、コルセット。そして前回からずっと存在感を示してきたふてぶてしい家猫に、何度もクロードとの間に立ちふさがった、重たい鉄製の裏門。全ての小道具が、ぎゅっと家の中に押し込まれるカミーユの人生そのもののメタファーである。そして、カミーユはそれを受入ながらも、完全に許容しきれず、あふれ出た不満や苛立ちを、不安定な状態でクロードにぶつけることになってしまう。

 幼い頃、クロードは当然無邪気な少年であり、仲良くしてくれるカミーユとは素直に「友達」でいたいと思っていたであろうし、彼女のために労を惜しまずに楽しさを共有しようとしていた。もちろん、カミーユだって気持ちは同じであったはずだが、幼い彼女の中に、既に「鳥籠」は植え付けられていたのだ。クロードとの仲がばれたらクロードにも迷惑がかかってしまうという強迫観念と、自分は家のために上流階級の相手と結婚するのだという諦観。幼い子供が持つべきではない感情であるし、十全にその意味を理解していたとも思えないのだが、彼女の中で、それは絶対だった。精神的に幼いところにそんな無茶な拘束だけが与えられたら、確かに不安定になってしまうのは避けられないだろう。クロードの誘いの中から「家を出る」ことについてだけは強い拒否反応を示し、本当なら仲良くしたいと思っていたクロードに対し、必要以上に素っ気ない態度に出てしまう。悩めるお姫様は、その歪んだ心理状態を解決出来ないまま、大人になって「ごまかすこと」だけを覚えてしまった。はたして、彼女とクロードの最終的な着地点はどのようになるのだろうか。

 こうしてみると、気の重い生活を強いられていたカミーユを救ったのが、妹のアリスであったことが再確認できる。奔放なアリスの存在は、姉のカミーユにとって、「叶わなかったもう1人の自分」でもある。自由に飛び回る妹を見て、まるでそれが自分の喜びであるかのように共有することで、カミーユはこれまでを過ごしてきたのだろう。共依存の関係にあると見れば、これはこれで良い姉妹像なのかもしれない。

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自己紹介:
関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
大原さやか 桑島法子
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