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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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 オープニングだけでもなんか幸せ、第5話。みなさん「わが名は小学生」聞いてますか? 聞けば聞くほどノリが癖になる曲。間奏のリコーダー音からギターに繋ぐパートなんか、よく分からない高揚感をどうしていいか分かりません。そして中の人がキャラ声維持で歌えるっていうのが偉いんだ。戸松も彩陽も難しい要求にがっつり応えてるなー(あけこはまぁ、あのまんまだしな)。

 今回は素直に面白い回。何が面白いって、杉崎とかおがちんがメインだから。個人的な好みだが、どうもふたばがメインだと純粋なギャグが楽しみにくい傾向にあるのです。ふたばの性格ってどこまで行っても純粋無垢だから、笑いする場合って勘違いネタで他人を不幸にするか、純正シモネタにするかのどっちかだと思うのだが、ふたばが良かれと思ってやっていることが誰かの不幸に繋がっているのを見ると、ギャグとは分かっていても釈然としない場合があるのだ。

 それに対し、おがちんたちの絡みは純粋に悪意と嫉妬によるものであるし、杉崎とみつばの絡みも対抗心や自尊心からくるものなので、誰かが不幸になってボロボロにされても素直に笑いに変換できる。そして、こと杉崎に関しては、いじられ役としてのキャラ立ちが一級品なのだ。それもこれも中の人である千和のおかげ……とかいうと褒め殺しな気もするが、やっぱり千和が飛ばしてるっていうだけで楽しすぎるんだよ。これに杉崎ママがからむとさらにカオスの度合いが増して、一期の頃からずっと言ってるけど、「あぁ、千和もきっと幼少期はたかこに同じように悩まされたりしたんだろうなぁ」とにやけてしまう。案外クラスメイトの中で一番純粋なのって、杉崎なんだよなぁ。

 そして、そんな杉崎が暴れ回っても、周りのキャラ達が負けずに立っているのも評価が高い。特に2期になってからエンジン全開の吉岡は賑やかな上に一人だけ違うテンションでかき回してくれるので、愛嬌を失わずに面白い部分も引き出してくれる名バイプレイヤー。杉崎+吉岡が絡むことで、最終的にみつばの不幸が最大限に発揮される構図が一番好きです。みっちゃんもいいキャラなんだよなぁ。

 「もう杉崎みつばの絡みだけでもいいんだけどな!」とか満足してると、最後にほんのちょっとだけ登場するのがひとは。「あ、そういや今回ひとはにほとんど出番無かったな」と思ったら、オチのひとネタが抜群の破壊力である。あの言い方がホントにツボだった。ちゃんと落ちるギャグ漫画って素敵。

 結論・結局無駄なキャラなんていない。このアニメはホントは面白い。

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 秋谷智子なんて名前をものすごく久し振りに見た気がする第5話。最初「どこかで聞いたことがある気がする声なんだけどなー」と思ってたんだけど、流石にこの名前は出てこなかった。印象もぜんぜん違ったし、随分雰囲気が変わった気がする。こうして懐かしい名前がぽっと出てくると声優業界も苦労してる人が多いんだろーなー、という余計な心配ばかりが先立ちます。

 さておき、今回はちょっと流しただけでも「あ、また監督コンテ回だ」と分かる重苦しくてどこかまだるっこしい不思議な味わい。ただ、これまでの山内コンテ回はその「重さ」みたいなものが味として生きていた気がするのだが、今回はちょっともっさり感が先立って気になる部分が多かった。脚本に難点があるのか、前後のつながりが理解しにくいパートが多かったんだよなぁ。

 具体的には、一番理解出来なかったのは突如由衣がデイドリームを発動させたシーン。何故エンギがあの場面で突然夢魔狩りを始めようとしたのかが前後のつながりからさっぱり分からず、唐突な印象は否めない。「器」のことを気遣っているならば、もう少し落ち着いた状態で、心の準備が出来てから活動した方がいいと思うのだが。これまでメリーがなかなか見付けられなかった他の夢魔たちとの邂逅は、普通に考えたら千載一遇のチャンスのはずなのだが、前回といい今回といい、流石に夢魔のバーゲンセールが発生しすぎだと思うのだが。

 そして、純粋に突っ込み対象として釈然としないのが、メリーの現世滞在期間のくだり。サマーセールのチラシを「10回くらい見たことがある」とのことで、夢路は「まさか10年……」と驚愕していたわけだが、どう考えても、普段のメリーの行動は10年もうろうろしていた奴のものではないだろう。ドーナツも知らなかったし、スーパーの試食品との接し方も確実に「ものを知らない」人間の反応である。あの状態で10年もの苦闘を想像するのはちょっと無理があるだろう。別にサマーセールのチラシなんて、1シーズンうろついただけでも10回くらい見られるわけだしね……

 他にも、かなり無理矢理なエンギの見境無い突撃とか、突如行われる姉についての昔語りとか、脚本のラインがどうにも唐突。バトル展開まで持って行かなきゃいけない要請があるのは分かるのだが、もうちょっと基盤を固めてからやるべきことをやって欲しいものである。

 バトルシーンの演出は、1枚1枚の画の持ち味を活かした山内風が最も出やすいパート。今回はメリーが珍しく白刃取りやらなにやらで動きのあるシーンを見せてくれたのは嬉しいのだが、ここでもやっぱり前後のつながりが見えにくいのが気になる。エンギが必殺技の名前を叫んでから発動するまでやたらタイムラグがあったり、大量の刀を放つアクションを披露したのに衝撃波の大きさのみでそれを表してオリジナリティが見えなくなってしまったり、印象的にやりとりされた稲穂の意味がよく分からなかったり、見得を優先するとしても、ちょっと無駄が多すぎた気がする。癖のある演出ってのは堪能出来るかひっかかるかは紙一重だと思うのだが、やっぱりある程度の基本線が維持されていた方が良い場合もあります。ま、総じて動画面は面白いから、それはそれで維持して欲しい部分ではあるんですがね。ここまで細かい動画にこだわっている作劇って、なかなか他のクリエイターでは出来ないことだろうし。

 今回の余談・遠藤綾の姉キャラに後藤沙緒里って、なんか妙な配役で楽しい。中の人でイメージすると絶対姉妹として破綻する。あと、荒鷲先生はあれだけキャラが濃いのに、中の人になると突然没個性になる。ある意味役者としては正しいのかも。

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 もう、毎週これをやればいいと思う第17話。私が「とある」シリーズに求めているのはこれ以外のなにものでもないです。説教(wとかバトルとか、そんなもんは他の作品にやらせときゃいいんです。

 とか勇んで書き出してみたものの、別に書くべき感想とか特に無いな。御坂とミサカとミサカが可愛かった。本当にそれだけの1本。ミサカシリーズの中では打ち止めが断トツだと思ってたけど、こうして改めてシリアス無しの状態で見ていると、シスターズの集団コントも捨てがたい。あのワンシーンだけでささきのぞみがどのくらい大変だったかを想像するとお疲れ様としか言いようがないが、少しずつ個体差が出てきて人間味を増すシスターズっていうのも、ひょっとしたら新しい萌えジャンルになるのかもしれない。新ジャンル、「集団」。あれ、怖いな。

 そしてそんなシスターズにも果敢に絡むラストオーダーの破壊力。やっぱり日高里菜だよなー。日高里菜の事実上のデビューキャラがこのラストオーダーだったことを考えると、あれから随分経っていて感慨深いものがあるが、今回はさらに小萌先生との夢のロリキャラ共演なんてサービスもあり、実に贅沢なロリっ子パラダイスが実現している。かたや生まれて間もない人造生命で、見た目ロリっ子で中の人が女子高生、かたや酒も煙草もOKな成人ながらロリっ子にしかみえないキワモノで、中の人も気付けば三十路越えで、年齢だけでいえば日高里菜とはダブルスコアである。考えてみりゃものすごいことだ。

 そして、そんなミサカやミサカの中でも存在感を失わない我らが御坂さん。ちょっとテンパり過ぎだと思うんですが、もう、甲斐甲斐しさが際立ってるのでこれくらい行きすぎてても良いです。その方が黒子も頑張ってくれるしね! 今回は初春との絡みなんていう珍しいものも見られたし、眼福至極。考えてみりゃ、御坂×初春って、同人とかでも意外と無い組み合わせだなぁ。誰かやってみてくれ。

 そういえばオープニングが変更されたとかいうトピックスもあるが、本編が充実してたからもうあんまり覚えてない。ただ、オープニングアニメと次回予告に風斬氷華が出てきたのはちょっと気になるところか。2期になってから出てきてなかったはずだけど、再登場なんすかね? 中の人的には夢のゆかちもこたん共演になるので嬉しいですけど。中の人の話だらけの感想もいいじゃない。人間だもの。

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 2月4日 ドラフト模様(MBS,SOM×2)

ピック順 【Sangriter】→【Thraxi】→【Alessi】→【Newcomer】→【Serra】

 イエッス! 新環境! スポイラの公開時期が遅めになってきた昨今、情報が出てから発売までがあっという間ですな。おかげで色々と妄想する間もなくいきなりのドラフトチャレンジですわ。今回は決め打ちが出来ません。

 そして、想像以上に影響が大きかったのが、パックの開封順の変更だ。これまでならばある程度地固めを行った後で未知のパック群にダイブ出来たのだが、今回からいきなり初対面のカードがずらりと並んだパックを見るはめになり、まさに手探り状態。しかもトーメント環境のように露骨な「偏り」が発生している状態のパックとなると、もう、何を信用して良いものやら。これはしばらく苦難のピックが続きそうである。そして、ジワジワと浸食するファイレクシアに影響されたのかどうか、今回は(今回も)青ユーザーがほぼ0という悪夢。おかげで完全に食い合った状態での泥沼ピックとなり、新カードがどうこういえるような状態なのかも怪しい。ほんと、難題ばかりを突きつけてくるゲームだぜ……

ある1人への私信・朝マックは6時からじゃなくて5時からだったじゃねぇか! おかげで何となくソーセージエッグマフィンとか買うハメになったわ! うまかったわ!


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 史上最も禍々しい契約シーン、第5話。その耳(?)は何? その手つきは何? キュゥべえの勧誘の強引さも目に余るし……もう、幸せな結末なんてありゃしないの?

 改めて語られるさやかの契約。冒頭、夕日に照らされた契約シーンは、ビルの屋上に伸びきった二人の影が余計な不安感をあおり立てる。どこかの考察で「キュゥべえ」=「魔性の者、九尾の狐」という推論を見たことがあるのだが、妙な形の観葉植物を背負って契約を施したキュゥべえから伸びるシルエットは、まさしく九尾のような禍々しさがあった。

 上條の手の治療と引き替えに得られた「引き返せない運命」は、あらゆる人々に絶望をもたらす。契約したさやか本人は、自らを「幸せだ」と言ってみせた。上條は順調に回復し、不安定だった精神状態も戻りつつある。復帰戦となった演奏も周りの人々の祝福に囲まれつつ行われ、こちらの「現実」は順風満帆。その光景が見られただけでも、さやかの笑顔は嘘ではない。「友達を2人も無くしていた可能性」を排除することにも成功し、現時点において、さやかは決して後悔していない。しかし、やはり「素人魔法少女」にとって、これからずっと戦い続けなければいけないという運命は荷が重い。キュゥべえに連れられた初のパトロールも、まどかの気持ちがなければ自分を奮い立たせることも難しい状態であった。彼女の重責は、これから少しずつその身に刻まれていくことになるのか。

 そして、そんな友人を止めることが出来ず、あまつさえ変身する理由の1つにすらなってしまったまどかは、何も出来ない無力な自分にひたすら後悔ばかりを積み重ねる。さやかを止められなかった自分。さやかに心配をかけてしまった自分。そして、さやかのために何もしてやれないのに、一人前に心配だけをしている自分。「魔法少女の立場になければ、他人を責める権利など無い」とは、先週のキュゥべえの言葉であるが、ついに対等な立場ではなくなってしまったまどかとさやかの間では、両者がどれほどわかり合おうとしても埋められない溝があるのだ。「変身しないままでいる無責任さ」がまどかの重荷であり続け、さやかもつい最近まで同じ立場にいただけに、その気持ちを充分に理解出来る。選んでしまった者と、選ばないことを選んだ者。今後の2人の友情は、どのような形で維持されることになるか。

 そして、そんな2人の様子を遠くから見守り、大きな後悔を抱いているのが、ほむらである。自分に近付いてくれていたまどかに対しては充分な警告が与えられたが、さやかの方にまではフォローが行き届かなかった。彼女の目的は相変わらず謎であるが、さやかの現状については、ほむらは「後悔している」と明言する。キュゥべえをして「イレギュラー」と言わしめたほむらは望み云々を差し置いても、「他者の契約」を阻止することを至上命題としているようだ。

 その上で、彼女の言葉は辛辣だ。「どのような献身も見返りなどありえない」とは、さやかの現状に対する否定であるし、そのものずばり、「さやかのことは諦めて」とまどかに断言した。「どうやっても償いきれないミスである」「一度魔法少女になってしまったら、救われる望みなんて無い」と、現状が最悪の展開であることを吐露している。「全てを諦めた」と語るほむらにとって、つかの間の幸せを手にしたさやかも、それを見て悲嘆に暮れるまどかも、等しく後悔の的であった。

 サブタイトルとは裏腹に、数多の後悔が渦巻く今回。事態はさらに面倒な方向へと進み、初仕事に張り切るさやかが命を削り合ったのは、宿敵である魔女などではなく、同業者でポリシーが対立する魔法少女、杏子。遠慮無しに命を奪いに来た杏子と、怒りをぶつけるさやかの対決は、「誰にも止められない」とキュゥべえは言う。巴マミは、人々を守るために命を失ったが、杏子はその命すら自らの益と成そうとしている。その姿勢だけはさやかは許すことが出来ない。どちらかがへし折れるまで続く対決は、介入したほむらに預けられることに。

 

 とにかく、現状認識の絶望感だけが際立つエピソード。端的にそのことが伝わってくるのはまどかとほむらの対話のシーンで、冷静に聞いていると、ほむらの中では「魔法少女になること」は「死ぬこと」と同義の最悪の事態である。マミの死が最悪の悲劇であるのと同様に、さやかの契約も「地獄と同義」であるというのである。この時点で、もうさやかの契約は本当に失敗以外のなにものでもないという描写になってしまっているわけだ。一応、形の上ではさやかが「幸せだ」と言っているのに、この扱いはひどい。しかも、そこまで必死に決断した契約の結果、さやかは一切望んでいなかった「魔法少女との対決」に巻き込まれているのである。この時点でさやかの選択からは「街を守るため」という大義名分すら失われており、残されたものは上條の回復というほんのささやかな幸福だけ。既に転落の秒読み段階に入っているかのようだ。

 そして、そんな悲劇の裏側で、キュゥべえはあの手この手でまどかに契約を迫っている。もう、本当に悪魔の所業。窮地で登場したほむらの勇姿が、この作品で最も格好いい「ヒーロー」に見えたのは、自分で火種を広げておきながら静観しているだけのキュゥべえとの対比効果もあるのだろう。ほんと、一体奴は何を考えているのだろうか。

 今回メインとなったさやかの心情についても、現時点では色々と複雑である。性根がシンプルな子なので実際の言動だけをみればほとんど裏表は無いのだろうが、まどかとの関係性は簡単には割り切れないものがあるだろう。「自分は変身出来ないけど協力したい」と嘆願するまどかに対し、さやかは最終的に「その気持ちは本当に嬉しく思う」と受け入れたわけだが、まどかが最初に申し入れてきた時には、彼女は一瞬だけ笑顔を消して、口元を結んだカットが挿入されている。それは、自分から窮地に飛び込もうとする友人を気遣ってのものだったのか、それとも、確実に運命を分かった「ただの人間」に対する苛立ちだったのか。そのことを判断することが出来るのは「同じ魔法少女の立場に立った者だけ」である。

 後半パートの見せ場は、新キャラ杏子の本格参戦。多節棍と槍を組み合わせたような奇妙な武器を操る新たな魔法少女のバトルシーンは、実に流麗で見応えのあるアクションに仕上がっている。対するさやかが単なる剣によるシンプルな武装なので、トリッキーな遠距離武器と槍による波状攻撃が映えるのだ。おかげで、どうしてもさやかの方が噛ませ犬っぽく見えちゃうんだけどね。これだけ打撃メインの肉弾戦を演じておいて魔法少女を名乗るのもどうかと思うわ。一応、望遠鏡で覗く時なんかはそれっぽい「魔法」を使っているみたいだったけどさ。

 その他、河原でさやかとまどかが語らうシーンでは、川縁で無機質に回り続ける大量の発電用風車が不気味な圧迫感を出していたり、上條の演奏シーンで大写しになる落日が、どうしても不安なイメージを喚起したり、どの画面をとっても爽やかさや安心感とは無縁の作品。今回もエキセントリックな魔女の使い魔のデザインが、ひとさじの狂気を確認させてくれます。「ぶーんうっわー!」って叫んでる使い魔の鳴き声って、多分あれあおちゃんだよな。……この作品、少ないキャストでのインパクトの出し方がたまらんものがある。野中藍の悪辣系魔法少女って……配役的になんか「とらドラ!」っぽいイメージになってる。

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  いきなり話が分かりやすくなった第3話。この作品は、本当はアニメオリジナルの貴重な作品だからゆっくりとその中身を吟味していきたいと思っているのに、制作者側が余計なフィールドで芳ばしい話ばかりを持ち込んでくるため、なんだか妙な見方を強いられているような気になってくるのが難点です。やっぱり、せめて放送中くらいは製作側は「とにかく作品を見て」っていうスタンスにして黙っていた方がいいのかもしれない。

 前回突如エンリに誘拐され、マグロ漁のごとき状態でアジトへと連れ込まれたクレインとネッサ。宙づりの状態でどれだけ飛んだのかはよく分からないが、あれだけ密着した状態でずっと2人きりっていうのはそれだけでドギマギシチュエーションであった気もする。その割にクレインにはそういう様子がなかったのが残念無念。そして到着したのは、フラクタルシステムから解放された一派であるロストミレニアムの集合した村落である。この段階で、ようやくこの物語の大きな構造が理解出来るようになる。1話の時点でクレインが漏らしていたので何となく予想はついていたが、人類全てを統べる「フラクタルシステム」の善悪を問うことで、体制側と対抗勢力がはっきりと分かれ、そこにイデオロギーの衝突が描かれる。骨董品好きでドッペルを毛嫌いするクレインもあまり体制側とは言えないスタンスだが、より明確に対抗意志を示すために「フラクタルターミナル」と呼ばれる受信器官を摘出した人々の様子を見て、さらに突っ込んだ状態でフラクタルと己の付き合い方を考えることが出来るようになるわけだ。

 クレインは最初の時点では、ロストミレニアムの主義主張にはあまり好意的でない態度を取っている。そらまぁ、現代でいえば突然原初の生活に帰った方が人は自然である、と唱える新興宗教にぶつかったようなものであるから、「フラクタルターミナルを摘出する」という行きすぎた教義に「一般人」であるクレインが抵抗を示すのは当たり前のこと。つれて来られた理由もよく分からないのだから、どれだけ興味深いものを見せられたとしても、そこに反感を覚えるのは当然の反応といえるだろう。しかし、そんな硬化した態度もたった1杯のスープで氷解する。合成食糧のみを糧としてきたクレインにとって、「普通の料理」は実に衝撃的だったというお話。ま、分かりやすい処理かな。

 「フラクタルは本当に必要なのか」という疑問が少しずつ芽生えていく中で、今度はいきなり「星祭り」の打倒に挑むことになる村の面々。説明を聞くと、星祭りは集団アップデートを目的とした一種の洗脳儀式であるという。だからこそ、悪しきフラクタルシステムを象徴する、確実に潰さなければいけない儀式であると。

 ふむ、話は分かる。分かるのだが、だからといって突然武器を手に乗り込んでいって、儀式を行っている巫女側だけでなく集まった一般聴衆すら無差別に撃ちまくる展開はいかがなものか。彼らの大義名分は「フラクタルでは得られない真の自由の獲得」であり、そのためにまず自分たちの体内からターミナルを摘出した。そこまでは個々人の選択なので問題無いのだが、そこから一歩進んで、今度はフラクタルに取り込まれた体制側の人間なら殺してしまって構わないという。流石にそれはおかしいのではないか?

 そもそも、あの星祭りというイベントの規模もよく分からない。バルーンがどうこう言っているってことは、あの祭りは全世界同時アップデートのタイミングであるはず。そうでなければ管理側にもかなりの負担がかかるだろう。にも関わらず、会場にはそこまで大勢が詰めかけていたようにも見えないし、管理側もそんなに厳重なチェックをしているように見えない。あくまで地方の催し物程度のものである。ってことは、世界各地で同様の「星祭り」会場が多数存在しているということ。そんな草の根活動を1つ1つ潰したところで、ロストミレニアム側にもそこまで恩恵があるとも思えない。そもそも、クレインが「星祭りの期日が早まった」ことを知らなかった時点で、「ターミナル所有者は全員確実に星祭りに参加する」というお題目も嘘になっているのだ。世界設定が明らかになっているようで、実はますますよく分からない状態になっていたりするのである。これはちょっと困る。

 事態はそれだけでなくさらなる混迷を極め、現れ出でたる2人目のネッサ(おそらく「本物の」ネッサ)、そしていつの間にか姿を消していたフリュネの再登場。この世界における正義とは何なのか。エンリやスンダは一体何がやりたいのか。そして、クレインが求めるべき「正しさ」はどこにあるのか。まだまだフワフワと設定の不安定さが漂う中でのお話は、今後も視聴者に色々と労苦を背負わせてきそうである。うーむ。今回は画面的にはそこまで面白いものが得られなかったのだが、ちゃんと視聴者を引っ張り込むだけの誘致要因を保持しきれるだろうか。

 今日のハイライト。ゆかち可愛い。あれだけフラクタルから逃れようとしていた連中が集まってるのに、トイレにはあんなハイテクな健康チェック装置を配備してるのね。でも、正直あそこで用を足すの嫌だな……

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 ○「放課後のプレアデス」 5

 何度読み返してもコンセプトが全く分からない謎のWeb配信アニメ。アニメ製作のガイナックスと、自動車製造が主であるスバル(富士重工)によるアニメプロジェクトって。しかも第1弾って。一体この業界で何が起こっているのかさっぱりだが、ま、新作アニメが公開されるというならこちらとしてはありがたいだけですわな。特にグッズ展開とか、これとコラボしての自動車販売なんかは考えていないらしいのだが、はたして費用対効果が見合っているのかは想像も出来ない。

 で、肝心の中身の方だが、ま、普通だ。ガイナ製作ということでディティールはよくできているし、最近はWeb配信といっても充分満足のいく画質で提供されるので、画面に不満は無い。ほぼ地上波アニメ1本分の長さなので大した内容ではないのだが、この長さで、この内容で、この構成ならこんなもの、という感じ。特に悪印象はないが、さりとて大きく興味を引かれる要素も無い。やはり、どこをどう2社の利益につなげていくのかが分かりにくい。

 時節柄、「シンプルな魔法少女もの」というのはフラットな状態で干渉しにくいのがややつらいところで、冒頭、状況が全く理解出来ない時点ですばるが「魔法少女になりたい!」と駄々をこねる部分なんかは、「お前……そんな軽率な行動をして、世の中には後悔しか残ってない魔法少女だっておるんやぞ」と余計な心配をしてしまう。ただまぁ、そんなメタな視点をさておくとしても、すばるが仲間を追いかけてすぐに魔法少女になりたがったモチベーションもいまいち分からないし、メインの掛け合いとなるあおいとのいざこざについても、2人の関係性がピンと来ないので物語として伝わってくるものはない。あくまで「それっぽい魔法少女エピソードのお約束」を固めて解いて、広げただけという感じである。他のキャラクターも特に立たないし(部長以外)、敵キャラみなと君(みなとちゃん?)のテンションもよく分からないしな。

 一応見るべき点としては、一応自動車メーカーとのコラボってことでちょろちょろ車要素が盛り込まれている部分。やっぱり一番インパクトがあるのは空中でブーストした時のエンジン音でしょうかね。あのステッキのどこに燃焼機関があるのかと小一時間。ま、下手にまんま車アニメにしないで、こういう妙なところにモチーフとして出すくらいだと、ミスマッチな感じが逆に新鮮で面白いかもしれない。そして、こういう企画アニメだからこそ実現したユニークな部分として、エンディングで流された各種設定画やイメージイラストがある。まだ30分程度しか作ってないのに内部資料全公開ってのもどうかと思うが、こうして「1からコンセプトを立ち上げて作ってますよ」っていう手作り感が伝わってくるのも良いものだ。何となく親近感が湧いて応援してみたくもなるじゃないか。

 トータルで見ると、「まぁ、悪いものじゃないのは分かる」っていうくらいのレベルか。個人的に興味があるのはやっぱり中の人のことで、主人公すばる役の鷹森奈津美は、「メリー」の部長役の子か。まだ「どっかで聞いたことがあるな」レベルのものだが、基本線は悪くないと思うので今後に期待。そして部長役との2役を難なくこなす小器用な藤田咲や、未だにスタンスがよく分からないけど気付けば馴染んでいる牧野由依など、絶妙にもどかしいキャスティングが秀逸。みなと君の中の人だけ浮きすぎてる気もする。そして、圧巻はあおい役の大橋歩夕であろう。最近は新人声優のベースレベルもあがってきたので、ある意味絶滅危惧種ともいえる貴重な棒である。エイラ役のときから少しは成長してるかと思ったが、ぜんぜんそんなことはなかったぜ! なんで声がかかるのかよく分からない1人だな。でも、なーんか気になるんだよね。

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 「ハートキャッチプリキュア!」 5→6

 変則的な時期に終わるのでうっかりするとチェックがおろそかになってしまうプリキュアシリーズ。この手の朝番組はなんで改変期から微妙にずらして交代するんだろうね。

 さて、個人的な習慣の話になるのだが、私はあんまり熱心なプリキュア視聴者ではない。基本的にリアルタイム視聴を旨としているので、朝の番組を毎週録画してからチェックする習慣がなかなか身につかないことが一番の理由。また、シリーズを通じて、結局プリキュアを最初から最後まで見続けたという経験がなく、「前のシリーズも見なかったんだし……」という流れになってしまい、春先に見ていたものもいつの間にか追いかけられなくなってしまう。おかげで、すっかり「大きなお友達の番組」の代名詞となったこのシリーズも、アニメオタクあるまじきことだが非常に疎い。そして、その流れはこの作品についても特に変わることはなかった。

 この「ハートキャッチ」も春先に追いかけることをやめてしまい、しばらくは完全にスルーしていたのだが、事態が大きく変わったのはキュアサンシャインの登場から。何せ中の人があの桑島法子なのだ。既にキャラクター側からしたら墓石を掘られたのと同じくらいの意味があるこのキャスティングが、まさか朝の陽光の下で太陽の戦士を自称するヒロインにあてられるとはおもっていなかったし、噂に釣られて見に行ったサンシャインの変身バンクの殺人的な格好良さにクラクラした。そこから、ちょいちょい朝番組でも見始めるようになる。

 そして、立て続けに現れる「史上最高齢の現役プリキュア」。当然中の人も最年長であり、まさかのまさか、セーラー戦士に続いて久川綾がプリキュアになるなど、誰が予想していただろうか。そしてこともあろうに、こんな時間帯に桑島法子・久川綾のタッグが実現。聞く人が聞けばピンと来ること間違い無しのこのコンビネーションは、あのビィートレイン、真下耕一作品には欠かせないレギュラー配役コンビである。つまり、銃声と硝煙の臭いのつきまとうこのキャスティングが、日本全国お茶の間の幼女たちの憧れの対象となったわけだ。ここまで倒錯的な状況に陥って、流石に見ないという選択肢は無くなった。

 そして、見れば見るほどに色々な部分を刺激されるその内容。山田隆司の構成と馬越嘉彦のキャラクター作画。そこにあるのは紛れもないおじゃ魔女の世界。数年の時を経て帰ってきたのは、間違い無くどれみたちの遺伝子だ。佐藤順一の技法がふんだんに盛り込まれたおじゃ魔女テイストはそのまま熱血バトルを交えたプリキュア世界に融合し、また新しい、「古式ゆかしい」アニメのステイルを生み出した。ギャグとシリアスの紙一重を行き交う絶妙なバランス感覚は、常に笑いを絶やさず、なおかつ「正しい視聴者層」に向けての物語としての側面も保持し、間違い無く日曜朝8時半に放送されるべきものになっている。詳しく知らないので憶測でしかないが、これこそが長年蓄積してきたプリキュアというブランドの力であり、そこに古さと新しさを持ち込んだおじゃ魔女組の力であるのだろう。

 ラストバトルに至る流れなどは大先輩であるセーラームーンの対決そのまんまにすら見えたし、別々のフィールドに別れて戦うタイマンだらけのマッチメイクにはジャンプ漫画のようなロマンがある。大気圏をぶち抜いて現れるデューンに、対抗して生み出された宇宙規模のプリキュアととどめの一撃「こぶしパンチ」。なんかもう、とにかくすげぇ。誰一人文句を言うことが出来ない、伝統と革新がここにあった。

 本来ならば怒濤のクライマックスを評したらもっともっと点数は加点したいところなのだが、中盤を全く視聴していない状態で評点を上げるというのは逆に失礼な気もするので、控えめにこのくらいの評価で。現時点で唯一おっかないのは、これだけ個性的で実力のあるプリキュアを生み出してしまって、次に続く「スイート」の連中は大変なんじゃなかろうか、というコトくらいである。

 個人的には徹底的にサンシャイン押しなわけだが、それでも気になるマリンの存在感。えりかは、……本当に良いキャラだったな。「ちょっと地球でも救ってきますか!」って、この台詞が言える中学生はなかなかいない。1年間、本当にお疲れ様でした。

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 永遠にこのノリ、第4話。流石に4話ともなると慣れが出てきましたね。それでも、次回予告にひとネタ仕込まれてるので視聴後はどうしても吹いた状態で閉幕するんですけど。

 大雪警報連発のご時世には全く関与する気も無い海水浴回。今回最大の中の人的ハイライトである兄が見事にゲザるシーン(およびそれを母親がドン引きで諭すシーン)から幕を開けて、特に流れも何もなしで海へ。メンバーは最終的に彩葉と友達2人を加えた5人構成となり、普段家の周りでやっているようなことを場所を変えてやっているだけ。

 今回はネタもとの原作が薄いのか、これまでのエピソードのような切れの良いネタ回しや奈緒のぶっ飛んだ異常性癖面などがあまり表に出てこず、多少もたついた感じでくどめの進行が目につく。ネタの中身も、途中で修輔の夢の中身なんかを挟んで煩雑な画面転換が重なるおかげか、慎重に中身を追うのが手一杯で、あまりネタのキレを増すような見せ方にはなっていない。ま、流石にこれだけテンションの高いままで続けてきたので、多少の休止は必要だったということにしておきましょう。

 要所要所で見ていくと相変わらず病巣の深いネタも散見され、中でも特に説明されずに展開された修輔の夢フィールドは絵的にもひどいのが出揃っている。ガーターナース、セーラー触手などといった節操のない組み合わせもひどいが、どう見てもおかしかったのはスク水ニーソという一見「ありがち」なセッティングながらも、そのまま海水浴してしまうという暴挙。ニーソックス履いたままの入水って、アイアンスエットばりの拘束具だと思うのだが。海水をたっぷり吸って重量感を増すニーソによって彩られる絶対領域は、夢の中とはいえこだわりのムチムチ加減に一家言ある修輔のこだわりが伺え、その上で相変わらずこのイラストレーションなので萌えにもエロにも繋がっていないのがポイント。

 キャラの造形でいえば、面白かったのは瀕死の修輔の周りで展開された奈緒と彩葉の力比べだろうか。針金のようなほそぎすの身体どうしが激しくぶつかり合う珍妙なシーンは、明らかに骨格がおかしいにも関わらず双方の肩にがっつりと力が入っているのが分かる奇妙な迫力があり、この世界における人体のスタンダードがどこにあるのかを何となく伝えてくれるもの。いや、そんなとこを見るアニメでは無いのは確実だが、こういう描写でちゃんと「それっぽさ」と、「隠しきれない無理くり加減」が伺えるのは面白い。唇を奪ってくれたAGEのメインの子の無闇にいい身体も割と細かく描写されてたしねぇ。誰得極まりないのだけどねぇ。

 あ、終わってみたらなんだかんだで面白かった気もしてきました。今期は意外に頭空っぽ作品が少ないので、やっぱりこのアニメは助かりますわ。今日の一番のハイライトは、ボートで突撃するシーンの奈緒の口上ですかね。やっぱり早口でまくし立てている時のキタエリ節は聞いててほんとに楽しい。

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関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
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