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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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 10月29日 ドラフト模様(SOM×3)

ピック順 【Serra】→【Alessi】→【Thraxi】→【Van】→【Sangriter】

 ミラディン環境第3回。色々あった週の色々あった日のドラフトだったんで、正直言うと記事を書こうにも若干記憶が薄いんですが……覚えている範囲で。

 正直言うと、既に発売から一ヶ月が経とうとしているのに、イマイチこの環境に触れられていない気がします。ドラフトしないとパックが剥けず、なかなか構築デッキを組もうという気も起こらないし、構築戦の観戦もおろそかになっているでの、現環境がどういう状態になっているのか、ネットの情報以外に分からない。デッキは組みたいけど組むべきデッキが分からないやきもき感でございます。今回パックを開けたことでアンコモンくらいまではそこそこ揃ってきたので、ぼちぼち外の世界へ出てみたいとは思ってるんですけどね。

 で、今回のドラフト。3回目ということで少しずつカードの価値が分かってきたということもあるのだろうが、今回はやたらと強いパックが多かった印象。何を引いても「あれを流しちゃったからなぁ……」などという溜息が漏れ、うまいことデッキが組めたのかどうかがよく分からない。対戦した後も、よく分からない。ほんと、毒絡みのせいでこの環境の難度は過去のエキスパンションと比べてもかなり高い気がする。ちなみに、無色カード環境なので「どうせピックもレアゲー運ゲーになるんだろ」という意見もあるわけですが、今回のデッキをざっと見ても分かるように、本当に「たった1枚で強いカード」はやはり限定されており、レアを引いた後にも、そのレアに引きずられて自爆するルートはちゃんと用意されてます。シグナルが弱くて色の判断が難しい流れでもあるし、レアの強さ云々より、受けを広くしたピックの方が人気がありそうですわ。

 今回のレア度数は5,07と相変わらず強力。うん、やっぱりレアゲーと言われればそうかもしれない。


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  この作品の根深さを改めて痛感させられる業の深い第5話。普通の人が「毎日ステーキばっかり食ってたら飽きるだろうから、たまにはお茶漬けでもどうだい?」っていうところを、この作品は「毎日ステーキばっかり食ってたら飽きるだろうから、たまにはすき焼きでもどうだい」って言って大量の肉を口に突っ込んでくる感じがします。

 まず、下品なネタと言ってもトップレベルの小学生臭のする第9話。この作品はいきなり1話からウンコだったわけだが、とにかく排泄されるものだったら何でもネタになる、ということで、人々の鼻腔の奥の奥にスポットを当てた一本となっている。もちろん、それだけでは他のエピソードよりもパンチが弱くなりそうなので、「鼻をほじる」という行為そのものをパンティとストッキングの2人のメンタリティにぶつけることによって破壊力を倍加させている。

 パンティの方は、「身体の内部をまさぐられる快楽」というファクターを置換して彼女が日常的に満喫している性行為に対応させてプレイを披露しているし、ストッキングの場合、彼女の飽くなき食欲と「鼻くそほじって食う」という小学生でもやりたくない行為に対応させることでアブノーマルレベルを底上げする。さらには、無闇に止まらない鼻ほじりを月まで飛んでいくエネルギーにまで置換してしまい、噴出する体液を宇宙への希望に繋ぐ。同じガイナックス作品では「グレンラガン」が「月が迫る」というシチュエーションを活用し、月そのものを最大級の敵として描写していたわけだが、今回はそんな月に迫るサイズの巨大な鼻くそゴーストでそれに対抗し、最後はちゃんと「月のくしゃみ」で締めている。なんだこの脚本。

 そして、この9話のコンテが板垣伸というのが垂涎もの。滑空するゴーストの上でこれでもかと活劇を見せてくれる2人に加え、無駄なスピード感を演出する月への突撃シーンなど、今石・板垣という希有な「動画屋」2人のスキルを遺憾なく画面にぶつけてくれている。「こんな作品に精力をそそがんでも……」と思わないではないが、そこまで本気になっているからこそ、この作品は大馬鹿なのである。

 そして、板垣コンテを腹一杯堪能した後の10話が、なんと小林治コンテ回である。もう、このギャップにはついていけませんがな。どこまでアクの強いクリエイターを引っ張ってくれば気が済むのだろう。

 突如現れたダテンシティーとは似ても似つかないうらぶれた町、リトルトーキョーの中で、一切萌えも燃えもギャグもエロもグロも存在しない、うだつの上がらないおっさんの日常。初見で小林治だと分かるアクの濃い絵柄と、魚眼などの癖の強いカメラワーク、不必要としか思えないディティールまで描き込まれたつまらないおっさんの人生を体現するかのようなごみごみした下町の町並みには、良くも悪くも、これまでの9話で構築されてきた「パンスト」のテイストはかすってもいない。見れば見るほど鬱が進行するようなキツい日常風景は、「何で馬鹿アニメ観てるはずなのにこんなものを見せられるんだ」と絶望する以外にない。

 そして、そんなおっさんの鬱憤は確実に堆積し、それが吐瀉物の形をとって一気に吹き出す。その異形は、我々視聴者が鬱々と蓄えていった「なんでこんなことしてるんだろう」という気持ちの表れでもある。そして、そこにようやく、見慣れたデザインのパンティとストッキングが駆け付けてくれるのである。いまだかつて、ここまで格好良く、美しく見えた2人があっただろうか。いつも通りのノリでゴーストを瞬殺した天使たちは、うらぶれたおっさんの願いを聞き届け、サインを置き土産に再び自分たちの町へと帰っていく。残されたのは、やっぱりおっさん。ただ、娘さんの机の上のサインや、小言を言う上司の机の後ろに飾られた巨大な亀の置物など、少しばかり、おっさんの人生も上向きになったような希望は残されたのだ。なんだ、このちょっといい話は。こんなのパンストじゃない!

 結局何がやりたかったのかと言われれば、「馬鹿なことがやりたかった」といういつものスタイルと何一つ変わっていない気もする一本。もう一度観たいかと言われたら首を捻らざるをえないのだが、相変わらず手を抜くということをしらないこの作品らしい、奇天烈でインパクト充分の出来ではありました。

 一応中の人の話。10話は清川元夢や屋良有作など、無駄に豪華なおっさんキャスト陣が眩しい。本当にゲストキャラについては一切手を抜かないのな。娘役の藤村はちょいちょい端役で顔を出してますね。そして、9話の杉田だ。……絶対楽しんでるだろ。あれが全部ディレクション通りだなんて、絶対信じないぞ。

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  学園都市の清涼飲料水事情が心配になる特別編。久し振りのレールガンでしたが、あらゆる面で健在でした。

 今回のエピソードは、アニメ本編で言うとレベルアッパー事件とテレスティーナ事件の合間のお話。都市伝説をベースにほんのちょっとした御坂の災難を描く。尺が30分ちょっとという制限された中での独立短編であるが、脚本の時間配分がうまいので、1本のエピソードとして過不足無く要素が詰め込まれており、元々クオリティの高さが目立っていた本作の追加要素としても、実に満足度の高い一本となっている。まぁ、だからといってOVAの値段は安いとは思わないが……こればっかりはこの業界の世知辛い現状に諦めるしかないだろう。

 基本的な筋立ては、「都市伝説」というテーマをそのままにしたホラー仕立て。この作品の魅力の一つはやはり御坂の分かりやすいヒーロー像であるのだが、アニメ本編で「強大な敵対勢力」とのバトルはさんざんやっているし、短めのシナリオで見せ場を作ろうとした時に、正面からの勝負ではなくてこうした絡め手系のトラップを持ってきたのは実に分かりやすくて正しい判断。「視線」という曰く言い難い対象の怖さがジワジワと御坂を蝕んでいく様子がテンポ良く描出されており、適度な緊張感がありつつも、きちんと敵を打破した時の爽快感も確保されている。あまり事件が大きすぎると本編のシナリオにも影響が出てしまうことになりかねないので、事件の規模としても絶妙なバランス加減であろう。メインキャラクターから水泳部コンビに到るまでずらりと顔を並べてオールスター総出演の趣もあり、お祭り騒ぎの特別編としての見栄えも良い。脚本は水上清資によるものだが、本当にそつのない出来である。

 コンテも長井龍雪監督自らが手がけており、限られた枠の中で必要な情報を切り出していくコンテワークは流石の一言。今回は特に「振り返る」という動作に絡めて小刻みにカットを繋いでいく、いかにもホラーらしい技法が頻繁に使われていたが、このスピード感が次第に高まっていく緊迫感を煽るのに一役買っている。次第に憔悴していく御坂と、それをサポートする回りの面々の意識のズレなんかもはっきり出すことが出来るし、目に見えない4人の「繋がり」が、時系列を刻むことで時間と場所を越えて感じられるという効果もある。学園都市の暗部である「能力開発の闇」と、それに負けじとたくましく生き抜く女子中学生4人の明るさ、活発さの対比が相変わらず見事だ。やっぱりこの作品の売りは「女の子の賑やかさ」であるから、それをそのままホラーの題材に溶け込ませて際立たせるのが最も効果的。本当に「書き出し方」を心得たクリエイターである。

 監督を絶賛するついでに触れておくと、今回のオープニングの映像がものすごく良い。御坂さんが8ミリビデオを撮る、という行為自体の意味はさっぱり分からないのだが、わずか1分半の間に詰め込まれた4人の撮影記録は、これだけで短編一本に匹敵するくらいの様々なファクターを妄想するに足るものになっている。ホームメイド風の画面は4人の家族的な親しさを表しており、その中に映し出された御坂は終始楽しそうである。自らの必殺技であるレールガンポーズを全員に指導したり、二つの中学の制服を交換してみたり、ちょっとてれながらゲコ太と手を繋いでみたり。普段の御坂さんならちょっと恥ずかしくて出来ないようなことも、友達と遊んでいる楽しさで我を忘れてしまっているかのように満喫している。他の3人もそんな彼女の勢いに歩調を合わせ、いつも以上に活き活きとした表情が眩しい。初春のスカートの中身は一体どうなっていたやら……

 次にキャラクター1人ずつ見ていくと、主人公の御坂さんは、今回はサスペンスものの被害者としての役割が大きいのだが、追い込まれた後の行動が単なる受け身でないのが流石。あくまでも前のめりに。それが常盤台の超電磁砲の揺るがぬ姿勢である。仲間達に囲まれて時折見せる優しい表情も見どころ。決め技のレールガンは今回軽めの扱いだったが、その前の電磁石吸着を利用した高速移動シーンなんかはなかなかのアクションですよ。

 初春・佐天のコンビは、今回きちんと活躍の場が与えられているのが抜け目ない。本編の方でも色々と「見せ場」の難しかった佐天さんだが、「能力無しだから出来ること」という本編での見せ方以外にも、今回は「佐天涙子だから出来ること」をちゃんと示すことが出来ている。消耗した御坂を衒い無く励ますことが出来るのは彼女のキャラクターだからこそ出来ることであるし、御坂を思って動き出したジャッジメント2人をサポートする外からの目線も彼女ならではのもの。エピソード的にはレベルアッパー事件の傷も癒えていない頃だと思うのだが、やっぱり彼女は強い。

 初春は今回、主に「便利な検索装置」みたいな使われ方が主であるが、他にも「めくられ役」「オチへの誘導役」などのお仕事がある。そんなに苺が好きなのか……そういや、以前出ていたショートOVAでも苺フレーバーのオイルを使ってましたね。

 他にも、出番あたりの台詞数では群を抜いていた婚后さんは、短い登場シーンの中であらん限りの存在感を発揮していたし、固法先輩の「お前はどう考えても女子高生じゃなくて少し年季の入ったOLだろ」感はなかなか。あの短い時間にムサシノ牛乳2本って。巨乳アピールを自ら行う阿漕さも流石。やっぱりOVAに必要なのはサービスシーンなんでしょうね。たった1人だけ登場した男性キャラである当麻は……不幸でした。御坂さんのデレレベルがちょっと高すぎる気がしますので、もう少し抑えめでお願いします。中の人もラジオで「デレすぎたくない」って言ってたでしょ!

 そして、やはりこの作品を左右する真の主人公といえば、白井黒子その人である。今回は名実ともに黒子が主人公と言ってしまってもいいと思うんですよ。御坂が次第に追い込まれていく様子を見て、普通の「友人キャラ」だったら「あなた少し疲れているのよ」っていう反応もアリだと思うんだけど、黒子はお姉様に対して絶対にそんな反応はしない。御坂がそこに「いる」と言っているものは、「いる」のである。一切の疑念無しに御坂救出に心血を注ぐ黒子は実に頼もしかったし、ジャッジメントで鍛え上げた現場の勘なのか、ほとんど手がかりゼロに近い状態から、完璧な種明かしを披露してくれる敏腕さを発揮した。ま、多少ご都合主義のきらいはあるが、基本的にこの作品にすっきりした筋立てなんて求めてませんからね。これくらいの大味な「謎解き」の方が逆に安心します。

 また、細かい見せ場としては、クライマックスのレールガン射出の後のさりげなく傘を差し出すカットが印象的。本編最終話の見せ場同様、黒子は常に御坂の隣にいて、何も言わずとも彼女が望むことを理解して行動しているということが伝わってくる良演出。未だに24話のあのシーンは見るたびに鳥肌が立つんですよ。やっぱ黒子は格好いいなぁ。中学生とは思えないけどなぁ。

 そして、やっぱり一番大切なのはお約束度満点のオチ。4人が一堂に会してすごくいい雰囲気の会話なのに、「御坂が黒子の肩を後ろから抱いている」というロケーションの時点で、もうオチが見えるのがすごいよね。夜を徹して捜査に明け暮れていたはずなのに、さらなる欲求、欲望を発揮できる黒子のバイタリティには感服する他ない。この安心感が、白井黒子だ。

 ということで、今作のまとめも「新井里美の一人勝ち」とまとめてしまっていいと思うんですが、久し振りに観てて気付いたのは、佐天さんっていうのもかなり特別なキャラクターであるということ。出演作が増加してキャラを固めつつある伊藤かな恵の「主な」キャラクター像からは少し外れているんだよね(豊崎初春は本当に「いつも通り」だからね)。おかげで佐天さんのキャラクターの良さも引き立っている気がします。そしてきちんと一人で作品の看板を背負えるサトリナの安定感も言わずもがな。やっぱりこの4人の完成度の高さは他に類を見ない。あー、アニメスタッフのオリジナル脚本でシリーズ作品作ってくれないもんかなー。 

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 濃密な釘回、第4話。私は決して罹患者ではないが、ここまで密度が濃いと流石に被爆の影響を被る。危険危険。

 十兵衛を巡るドタバタはとりあえず前回までで一段落。今回は「十兵衛がマスターサムライとして覚醒するのは、十兵衛の素養であるか、それとも宗朗の能力であるか」という議論がなされ、希代の軍師である幸村は、とにかく試してみればいい、とばかりに宗朗原因説を主張、その証明に挑む。しかし、複数の女性と宗朗がキスをするのは面白くない千姫がそれを必死に阻み、前回までとは全く意味の違う、何とも間抜けな徳川VS豊臣の内乱が繰り広げられることに。宗朗に人権が与えられてないのはこれまで通りだ。

 個人的には、この作品の真の主人公である「墨汁」があんまり活躍しなかったのでちょっと物足りないエピソードではある。今回墨汁が特別な仕事をしたのは、幸村が接吻作戦その六まで挑んだ時の天丼ぎみのばってん印のところと、覚醒した幸村が鉄扇を振り回した時に巻き起こった暴風の描写の部分。それ以外は、割と普通のモザイク任務とアイキャッチ任務を果たしただけなので、墨汁ファンとしてはやや不満。まぁ、世界中にどの程度墨汁ニーズがあるか分からないので、ちゃんと釘キャラが機能している方がよっぽど健全な気はしますけどね。

 冒頭、大量の本を一気に消化することによって「軍師らしさ」を見せてくれる幸村。本を購入する時にも、又兵衛に様々な知略を授け(?)て用意させているし、一応賢そうなことをしていることはいるのだが、いかんせん声が釘宮である。自然に駄目な方に流れてしまうのはどうしようもない。気付けば千姫と対等に交渉できているのだから身の振り方は賢しい部分もあるのだろうが、「じゃ、キスしてみようか」というチャレンジの時にも大してプランらしいものが立てられていないので説得力はない。あの半蔵に押さえ込まれてしまうのだから、大した軍略家では無さそうだ。なんで目の前に宗朗がいる状態なのに何のアクションも起こさないんだよ。

 結局、睡眠薬投与からの風呂場襲撃という、いかにもアームス的な展開からなし崩し的にキスに成功したわけだが、結果は幸村の予想通り、宗朗自身にマスターサムライをコントロールする能力があったことが判明する。覚醒した幸村は何故か扇がでっかくなり、間抜けに暴れ回ることで突風を引き起こす怪力乱神に変貌。ただ、宗朗を束縛する謎の鎖は現れなかったし、十兵衛と違って意識を奪われたりもしない。単に、「手に負えない力」を一時的に授かるだけのようである。何とも便利な能力ではあるのだが、どうやら使いこなすのは難しそう。事態を重く見た千姫のとった対策は、宗朗に仮面を付けてキスを抑止するというよく分からない方向でしたとさ。……あの時代は世紀末覇者もいるんだろうか……ジャギ仮面にスケバン鉄仮面って、あの世界のセンスは謎だ。

 単に30分幸村がワタワタしているのを見るだけの時間。ま、これはこれで面白いんですが、十兵衛……というかあおちゃんの出番が少ないのはちょっと残念です。このまんまのノリでいいので、もう少しベタベタでないシナリオラインでお話をかき回して欲しいですね。次回はようやく新キャラも出てきそうなので、少し動きがあることを期待しましょう。

 ところで……デコビッチは固有名詞ではないのかい? 流石にこの業界でそれはまずいぜ。

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 ○「海月姫」 6

 随分間があいてしまったが、ようやく今期最後の一本。ノイタミナ枠から、少女漫画原作の「海月姫」でございます。

 原作は何故か2巻まで既読。中身自体はそこそこ面白いんだけど、どうしてもメインテーマが「いかにも少女漫画」って感じのラブメインなのでちょっと追いかけにくくて、2巻で止まってしまっていたというのが実情。嫌いじゃないんだけど、続巻に手が伸びにくいのですよ。

 そんな微妙な状態でのアニメ1話ですが、個人的にはもう、大森貴弘+ブレインズ・ベースというだけで全幅の信頼をおいております。我が心のアニメ監督ランキングではベスト5に入る大森監督は、その丁寧な構成力でもって、アニメとしての面白さを十全に発揮させてくれる人だと疑っておりません。

 そんなこんなで、予断だらけで1話目を視聴。想像以上に「原作通り」の出来。大森さんらしい部分といえば、手の込んだ音響演出・ディレクションでしょうか。月海役は多忙を極める花澤香菜なわけですが、面倒臭い月海のキャラクターが実に良い味を出しております。「オカルト学園」やら「会長はメイド様!」の時も書いてたけど、やっぱり花澤は黒髪ロングの寡黙系とかじゃなくて、多少声が裏返るようなお騒がせキャラの方が好きなんですよ。クラゲの水槽を前にしてつらつらと蘊蓄を語るシーンとか、なかなか堂に入ってます。他にもまやや様の原作以上の鬱陶しさとか、どう考えてもリアルで麗人サイガーにしか見えない蔵之介のイケメンっぷりとか、キャラの特性にベストマッチした組み立て方が実にナイス。このあたりは監督のこだわりじゃないでしょうか。

 原作の絵がアレなので、残念ながら綺麗すぎてめまいがするような画面は出てきやしませんが、あのゆる〜い感じが絶妙なカラーリングの配置で彩られ、独特の世界が描出されている。特に面白かったのはこれまた大森さんらしいワンカットもののエンディング画面で、ネタ要素と、愛らしさと、ちょっと混じった切なさがいい塩梅。サンボマスターの歌のくせにどこか懐かしい感じがするのは何故なんでしょう。

 ひとまず無難な立ち上がりをみせた1話。今後の注目ポイントは、原作では思い切り崩れる場面の多いキャラ造形をどのようにアニメでいかしていくのか、そして、いびつな恋愛模様を描くドラマをどのような色合いでまとめていくのか。色々と楽しみな一本になりそうです。

 そして今作のキャスティングにさらに2点。1つ目。ジジ役が能登麻美子っていうのが、あり得ないくらいにはまりすぎてて辛い。大沢事務所は花盛り。2つ目。クラゲのクララ役の人。諸星すみれというのだが、「へぇ、なかなか上手いな。新人かな」と思って調べたら……11歳……だと? ……ちょっとまて、リアル小学生でここまでやれるの? ……松元環季ちゃんといい……この年代も末恐ろしいものを感じる。

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 「お前は御館様と呼ばれる側じゃなくて呼ぶ側だろうが」と誰もが思うだろう第4話。男たるもの一国一城の主となりたいでしょうが……智樹の器じゃなぁ……

 3話に引き続き、会長の悪だくみメインで進行しておりますこの作品。いきなり寒くなったので季節感はそれなりのものですが、気付けばニンフ奪還作戦が完了してから1年経った初雪の頃らしいです。いつの間にそんなに時が経っていたのかと多少驚きではありますが、ニンフとイカロスの落ち着きっぷりを見ると確かにそれくらいの経過は感じられるかも。そういや、あれだけがっつり雪が積もるって、空見町は一体どの辺にあるんでしょうか。

 アストレアで遊ぶための今回の題材は雪合戦。とは言っても、相変わらず乗りのいい近隣住民(というか学生軍団)のパワーを利用するためか、「一撃失格」という雪合戦の基本ルールを完全に無視し、「首領にとどめをさすまでは何をしてもいい」という凄まじく適当なルールでの勝負。しかし、そんな無茶苦茶でもきっちり利用して戦術に昇華するのが智樹のたくましいところ。布陣で利を得た女性陣に対し、名軍師英四郎を擁する男性軍は破竹の勢いを見せる。今回は会長の悪だくみも特に機能しているわけではなく、智樹たちの力業もそこそこの効果を見せた。そりゃまぁ、突然の思いつきで始まったイベントにあそこまでの武装が用意出来る手際の良さがありゃ、街亭や定軍山の1つくらい占拠出来る気がしますけどね。

 会長の目標は何故か知らないが山中の温泉。「サービスシーン」→「智樹が駆け付ける」→「本陣ががら空き」っていうところまで予測して温泉掘りに挑んだのかしら。でも、その場合にはのこのこ出てきた智樹を捕らえるのが一番手っ取り早いと思うんだが、そういう様子は見られなかったんだよな。今回は会長の意図がいまいち読み取りづらい。結果的に「そはだるま」のおかげで一騎当千劇場が見られたわけだが、結局単機のスペックで勝つ結果になっているわけで、あんまり策士っぽい勝ち方じゃなかったしなぁ。いや、この作品でそんなプロット部分をあれこれいう意味も無いけどさ。

 さて、今回描かれた要素としては、1つは「アストレアの目的」である。クライマックスでは雪玉の中という緊張感の欠片も無いロケーションの智樹が等身を戻してアストレアに同情するわけだが、お馬鹿なアストレアはあんな安っぽい揺さぶりでも結構揺れる。ニンフの時と違ってアストレアはダウナーとの接触がほとんど無いし、「私の使命はシナプスからの命令を果たすこと」っていう目標でも別に構わないと思うんだけどね。突然智樹がシリアスモードになったからそれに飲まれてしまったのだろうか。アサシンに狙われて今まさに命を落としそうなのに微塵もうろたえなかった智樹には覇王の素質を感じないではないが、「本当に自分で考えて選んだことなのか」って、自分の意志で動いた結果そんな格好になってる奴にいわれたかねーよ。結局、おっかないイカロス先輩に恫喝されてアストレアはあっさりリタイヤ。ほんと、エンジェロイドってやつらはどこまで真面目なのかが分からないなぁ。

 そして、今回意外にも深く描かれたもう1つのテーマは、会長と英四郎の過去の話であった。別に過去に直接触れているわけではないが、最近すっかり忘れていた「英四郎が家に帰っていない」という事実や、会長の過去の栄光などが二人の会話から確認出来る。英四郎は会長の過去についてもよく知っているようだが、「地面を掘るとその時ほしい物が出土する」という会長の人智を越えた能力は、エンジェロイドや新大陸なんかよりもよっぽど恐ろしい気がするのだが、そのへんを気にしないのか。

 傍若無人、天衣無縫の会長であるが、英四郎に対してだけは「幼なじみ」という属性があるおかげか幾らか人間らしい反応も見せてくれる。全裸で迫ることについては「面白そうだから」というので躊躇しない口ぶりだが、実際は別に英四郎に迫るわけではなく、あくまで茶化すレベルの話。いつも通りだったら、もっと遠慮無く暴れ回るところだろう。英四郎相手だからこそ、節度ある接し方をしているようにも見えるのである。こういう関係性って、なんだかいいですね。「英四郎のことを一番知っているのは会長だけど、美香子のことを一番知っているのも英四郎なのだ」っていう。ただ、会長は今回ニンフに対して放った2回の舌打ちのおかげですげぇひどいイメージも固まっちゃってますけどね……やっぱこの人は基本属性が悪なんでしょうね。ニンフはあれだけ言われてよくいいなりになってるよな。逆らったらまずいことは理解しているのか。会長は冒頭で英四郎に対して「辞表」も突きつけているし、今後のこの2人の関係性にも注目です。

 そして、今回も本当にひどい目にしか遭っていない、第2メインヒロインであるはずのそはらちゃん。未だかつて、恋心を寄せる幼なじみキャラに対して「埋めろ」だの「息の根を止めろ」だのと罵声を浴びせた作品があっただろうか。前回にも増して人智を越えちゃったそはらさんは、確実にオチの人としてのポジションを確立しつつあります。おいしいなぁ。あの後、どうやって脱出したんだろうね。

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  ここらが限界、第4話。

 そうか、4話目にしてこの作画になるか……XEBEC作品だからリスキーな部分はあると思っていたが……この手のキャラデザ(目が特大)は崩れるとモロに画面に出てしまうので痛々しいな。To LOVEるの方が本命ってことなのかなぁ。そこまで入れ込める要素が無かっただけに、残念です。今回のシナリオも訳分かんなかったしね、フォロー出来ない回でした。

 あ、でも辰吉のキャラクターはすごくいいな。タカビーキャラのサトリナってのは貴重だからそれだけで楽しい。いや、それだけじゃ駄目なんだが。

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 なんかボンズな気がする第4話。色んな意味でフリーダムだなぁ。

 前回までで、「タクトと他の生徒が現実で因縁が出来る」→「ゼロ時間で対決」→「なんかよく分からないけどタウバーン勝利」という流れがテンプレになるのかと思ったが、4話目で捻ってきました。叙情的な風景をメインにすえ、サイバディ対決は無し。何が起こっているのかもよく分からない状態で、テンションのみで視聴するには1つのハードルとなったかもしれないエピソードです。

 実際、今回のテーマは「ワコとタクトの関係を接近させること」だと思われるので、バトル展開を望む人間からするとあまり心躍らない。綺羅星十字団の方々も大人しかったし、エロいシーンも抑えめだ(それでもあるのがすごいが)。オリジナルアニメなので「何を描きたいのか」というのを読み取りながら毎週視聴しなければならず、予断を持ってみてはいけないということを改めて意識する。

 個人的には、確かに毎回バトルの馬鹿さ加減を楽しみにはしているが、今回みたいな構成も必要な部分だと思われる。バトルを入れるとどうしたって尺が詰まってしまうので、その他の要素を描く時間が削られてしまう。今回のように「ワコはどう思っていて、タクトの気持ちがどう動くのか」ということを描写する際には、ある程度「求められている要素」から削っていくことも必要だ。その上で、今回メインフィールドとなったのは「サイバディの作り出した幻想ゼロ時間」という特殊なもので、ラブコメみたいな展開をやってはいるが、その行程全てがサイバディバトルを展開しているのと同義にもなるという、なかなかテクニカルな回。「ゼロ時間であること」に気付くことが相手に対する攻撃になっており、本来なら手を取り合うことが出来ないタクトとワコがゼロ時間内で協力し合い、1つの敵を打倒するという構図はなかなか綺麗だ。幻想が思い出ベースになっているので、お互いの過去に触れながら関係を深めることになるし、「二人きりの世界」というシチュエーション自体が実に恣意的な「展開を早めるための装置」として機能する(実際、敵の攻撃目標もそこにあったわけだし)。ストーリーテラーの意志が透けて見えてしまうのでちょっと阿漕な感じはするが、イレギュラーな展開を早めにやっておくことで「この世界はこれもアリなんですよ」ということを伝達する役目は果たせていただろう。

 作画の良さと世界構築の丁寧さが幻想空間のビジュアル面にうまい具合に作用しており、相変わらずこっぱずかしくて妙な対話をする若者2人の関係性を、雨や砂浜が綺麗に彩ってくれている。無骨すぎて手抜きにすら見える敵方サイバディも、純粋な意志の体現者としてのまがまがしさが強調されていて実に面白い。精神攻撃系を持つロボットバトルといえば「キングゲイナー」が印象に残っているのだが、あれよりさらに観念的な、若者の精神性をバトルに直結させたシナリオラインは、今後の不安な道行きも含めて、期待したい部分である。ただでさえ雰囲気バトルでしかないこの作品、ますます雰囲気重視で実体のないお話になりそうだなぁ。「亡念のザムド」みたいにそっちに突っ走って理念だけが行きすぎなければよいのだが。

 今回唯一残念だったのは、サブタイトルが「ワコの歌声」なのにワコがあんまり本気で歌わなかったこと。サカナちゃんも歌わなかったし、音響による雰囲気作りはあんまり重視されなかったな。今後の本気に期待。それにしても、サカナちゃんは急にキャラが変わったな。今時のアニメでイカを殺すのはイカんでゲソ。 

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  久し振りなのに全然久し振り感が無い特別編その1。終わったのは夏だけど、そこからラジオもやってたしねー。この「すぐ隣にずっといる」感じがまさにひだまり。特別編といっても、せいぜいオープニングが差し替わった程度であとは本当にいつも通りに。この絶対的安心感といったら。

 Aパートは新入生組も交えてのファミレス話。なんか、この6人が「女子高生らしいこと」をやっているのを初めて見た気もする。そして、たかだかファミレスでこの盛り上がりようは一体何なのだろうか。一応やまぶき高校って首都圏にある設定だった気がするんだが(埼玉だっけ?)……ま、学校回りは割と田舎っぽいイメージだし、ファミレスで大盛り上がりしたり……するかぁ? そういう意味では、本当に現代女子高生らしくないとも言える。

 しかし、ファミレスってのがなんかよく分からないワクワク感があるのもまた事実。特に普段自炊がメインのひだまり荘メンバーからすると、ちょっと値の張る外食っていうだけでもお祭りムードになるのも仕方ないだろうか。子供のようにはしゃぐゆのと1年生コンビ、純粋に食い物の質で浮かれるヒロ。そういえば宮子は今回あまり値段のことについては文句を言ってなかったな。コストパフォーマンスは悪いはずだから、普段の彼女なら抵抗しそうなものだが……そんなにドリンクバーを制覇したかったんだろうか。

 そして、一番の驚きはなんと言っても大家さん。年齢不詳の彼女だが、まさかファミレスのオープニングスタッフに混じることになろうとは。普段の姿を知っているだけに、違和感バリバリだ。しかもあの格好をしても別に恥ずかしがるでもなく、店子たちと普通に接しているのもなんだか意外。本当に図太い人だな。そういや、オープニングスタッフって普段よりも時給がいいはずだから……流石やで。ユニフォーム姿の大家さんの乳が意外とでかいのは新発見。あと、宮子相手にだけライスの盛りを増やしてくれたり、結構生徒達のことを気遣ってくれているのもいいとこですね。

 Bパートは念願の一本。単行本特別編である「夏目ができるまで」が完全映像化。サブタイトル画面もコミックスの挿絵そのまんまだ。アニメ化されたエピソードとしては断トツで古い時代の話で、ほとんどが夏目視点という非常にイレギュラーな構成である。そして、夏目が無闇に可愛らしいので困ってしまう。デレ多めのツンデレキャラとしては、夏目はものすごく絶妙なポジショニングを維持してますよね。

 入学式初日の不安な様子をモノトーンの映像で上手いこと表現しており、そこに現れた沙英の存在感の大きさと、膨れあがった存在感に反比例する形で生まれてしまったツンデレ要素の権限のタイミングが実に良い。冷静に考えると、ツンになる事件としてはなんだかよく分からない嫉妬の方向性なのだが、それだけに夏目の不器用さが実に痛々しく、それだけに愛らしくもあるのです。きっとこのまま卒業まですれ違うんだろうなぁ……不憫な子。ファミレスパートのよく分からない突っかかり方とかも、ほんとに小憎らしいしね。あ、でも正月エピソードとかでは幸せそうだったから、案外些細なことから埋め合わせは効くのかも。そういう意味では幸せな子。

 それにしても、原作を読んでた時にも思ったんだけど、やっぱり「私は夏目」って自己紹介したのに、そのレスが「私は沙英」っていうのはおかしいよね。初対面なんだから名字で名乗れよ。ま、ひだまりキャラが自己紹介をするたびに思うことなんだけどさ。もういっそ名字は「新谷」だと思ってしまおうか。

 久し振りにアニメを見ると、やっぱり3期は2期までの癖の強さが弱まっているのは事実。ただ、その上でやっぱりひだまりはシャフト作品以外の何物でもないということも再確認。今期は癖の弱い「それ町」だけなので、こういう「きっちりシャフト」な演出方向を見ると、「これはこれで落ち着くなぁ」という自分の病状の深刻さが分かってちょっとショックだ。でも、今更「本当に普通のひだまり」とか見たいとは思わないしなぁ。このまんま行きましょう。

 ウメスが「またきてねー」って言ってたし、きっと「また」あるんだろうと思いたいね。

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声優のこと全般
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関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
大原さやか 桑島法子
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