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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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 季節外れのクリスマス、第10話。普通の話……だと? それでいいのかオカルト学院。

 前回の引きで特に謎らしいものもなく、「冬」「少女」「父親」という関係性から導かれる一番分かりやすい悲劇がそのままあかりの父親によって語られる。具体的な解決策は思いつかなかったが、とにかく現世での心残りを解決してやればいいんじゃないかってことで、マヤたちが出した答えは「あかりとクリスマスパーティーをやること」。そしてこれがあっさりと正解で、最後には親父さんが参加するサプライズもあり、わずか2話だけの参加となったあかりちゃんは無事に昇天召された。……うん、普通のお話だ。

 おかげでいつもみたいなテンションで感想を書きにくいのだが、とりあえず今回確認出来た最大のポイントは「神代純一郎が学園を作った理由」だろう。あかりのエピソードをきっかけにマヤが思い出したわけだが、その設定は流石にどうやねん、とは思う。仮に志した時点で「マヤのためにいっちょ頑張るか」みたいなノリだったとしても、学園創設にだんだん熱が上がってきたのは事実なのだろう。最終的にはマヤの思い出にあったように、家庭をそっちのけでオカルトにのめり込む親父が出来上がったわけだ。となると、マヤが「自分の言ったことのせいで父は……」と悔い改めるのはちょっと早計。本当にマヤのことを考えてくれていたなら、父親を憎み始めたマヤを放ってはおかないはずだからだ。ひょっとしたらそのあたりの機微にものすごく鈍感だった可能性はあるが……どっちにしろ純一郎の罪は完全に濯がれたわけではないだろう。

 ま、作中の事実だけを拾えば、「実際に純一郎が心ない人間だったのかどうか」は問題ではなく、あくまで「マヤの中の父親像がどのように変わるか」なので、マヤが反省したいというならそれはそれで構わないわけだが。死人にむち打つのもどうかと思うしね(この作品の場合、あんまり死んでるかどうかは問題じゃない気もするが)。とにかく、父親の呪縛も解けてマヤが真正面からオカルトに向き合えるようになった。これが今回最大の出来事。

 そして、もう1つの出来事は文明絡みである。まず、川島教頭と美風の文明争奪バトル。だんだんそのアプローチがあからさまになってきているが、みつどもえの戦いはジワジワとマヤの方へ。今回の文明はほんの一瞬をのぞけば結構いい男だったから、そろそろマヤが気を許してもいいような気もしてきた。ただ、これまで積み重ねられてきたヘタレ属性を打ち消して認められるには全然足りてない気もするけどね。一教員としては別に失態もないし、おどけてはいるけど案外まともな人間なのかな。

 現時点で、川島教頭が文明に絡んでくるのは「あの一件」だけが理由だと思われるが、美風がアプローチをかけてくる理由は未だ不明。一応「惚れた」的なことは言っていたわけだが、この作品がそんなに簡単に没個性なキャラクターの存在を許してくれるとは思えない。ぼちぼちクライマックスに向かっている頃合いなので、この3者関係がどのように収束するかは気になる部分だ。

 「正しいゴール」であるところのマヤだが、今回はクライマックスのみっともない泣き顔が相変わらずの出来だったし、あかりを巡る事件に対する必死さも伝わってきたので、キャラクターとしての魅力は増すばかり。厳しい表情をする必要も無くなってきているので、本当に可愛い女子高生の神代マヤが見られる日も近いかもしれない。

 そう言えば、今回ラストシーンでマヤが文明のことを「ぶんめい」って呼んでも、文明は訂正しなかった。2人の関係が確実に変化しているということだろうか。当初の読みではマヤがちゃんと「ふみあき」って呼んでくれることでフラグが整うと思っていたのだが……さて。

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 Kemba,Kha Regent (1)(W)(W)

伝説のクリーチャー・猫、クレリック

2/4

あなたのアップキープの開始時に、〜が装備している装備品1つにつき、2/2で白の猫・クリーチャー・トークンを1体戦場に出す。

 金色の若人、ラクシャ(5DN)」が自分の次元に帰ってしまったため、その後を任された新たなレオニンの統率者。ただ、彼女はメスなのでラクシャのようなたてがみがなく、イラストを見ると妙な飾り物でその威厳を保持しようとしている。かなりの巨乳だけど特に萌えない。不思議! さておき、そんな新たなリーダーの能力は、仲間を引き寄せる人海戦術。何故かレオニンに共通する装備品大好き属性のせいで無駄に準備に手間がかかるのだが、1つでも装備出来れば「野生の狩りの達人」に近いスペックになるわけで、レアとしてはそれなりの存在感。ステータスも3マナ2/4と無駄に固いので、1体2体のトークンを出すくらいのチャンスはあるだろう。ま、そのためにわざわざ彼女を雇うかは別な話ですけどね。装備品ビートは来ない予感がするんだが、「石鍛冶の神秘家」はどれくらい頑張ってくれるだろうか。

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 譲治が出れば大丈夫な第10話。やっぱりあの声はずるいなー。とかいいながら、正直今回のお話は捉えどころが無くてどうしようもなかった。「高木家」を形成する人間たちはまだいいのだが、チーム小室の連中の心理状態がよく分からなかったからだ。安心しきったところにいるから緩んでしまうって言われても……緩む方向がおかしくないか?

 まだ分かる部類なのは、沙耶の両親に対する激昂。構成員の安全確保を優先し、その豊富な組織力を一切娘の救出に充てなかった冷静な判断が、娘からすれば許し難い背信。沙耶は賢い娘なので両親の判断が正しいことが分かるが、やはりそれをすんなり飲み込めるわけがない。

 ちょっと分からないのは、そんな沙耶をたしなめるためにネックハングにキメやがった孝。沙耶の鬱憤が「安全が確認出来たからこそのわがまま」と認識するのは分かる。いまだ自分たちの両親の安否は確認出来ておらず、そんな中で叫び回る沙耶が鬱陶しいのは仕方ない。ただ、だからってあんなに手荒に扱わんでもなぁ……綺麗に決まってたら命に関わってたぞ、アレ。

 そして、もっと分からないのはそんな修羅場を見ながらも冷静だったが、内心はちょっとイライラしてた毒島先輩。「あんたって剣道だけじゃなくて錦鯉にも詳しいんだ」っていう問いかけに対して「私も機嫌がいいわけじゃないんだぞ」っていうレスポンスは確実に会話として成立してない。確かに沙耶の言い方はやや嫌みったらしかったけど、別に侮蔑でも軽口でもないんだし、これまで大人の顔だけを見せてきた毒島先輩が突然眉根を寄せる意味が分からん。

 そして今回断トツで意味が分からなかったのが、平野の激情である。高木パパの斬首を見て「あれじゃ効率が悪い!」っていうのは構わないけど、毒島先輩から「いや、そうでもねぇよ」って言われて、「嘘だ〜〜!」って叫んで逃げ出す。ついでに孝に捨て台詞を残して関係悪化を進める。……一体何がそんなに気に入らなかったんだよ。わかんねぇよ。その上で最終的に「みんなで友情を深めました!」みたいなエンディングに持って行かれてもぽかーんだよ。なんだか消化不良の1話。Cパートであの変態教師が復活したんですが、なにやらエロい場面にいたっぽいのに修正厳しすぎて何が起きてたかわからねぇし。

 一応今回良かった点を2つだけあげておきます。1つ目、激昂した沙耶の長台詞。「台詞では褒めながら、感情は最大級の罵倒」っていう二面性は、役者にかなりの負担をかける。どうしたって、発話というものは台詞と「のせるべき感情」のリンクが意識に上ってしまうからだ。今回の沙耶の台詞は、そのあたりのギャップを最大限に強調しながら、感情がきっちり伝わってくる絶妙なラインでした。喜多村英梨、恐ろしい子!

 2つ目、着物の毒島先輩、孝に褒められてちょっと照れる。前回から引っ張られている気もするけど、可愛いなぁ。

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 MR−1! な第24話。「Dr.ミナミは心は腐っても立派な科学者だよ」って、お前は科学者ですらないだろうに。

 今回のあらすじは、「ジョーイが着地地点から中心部に向かいました」と書くとおしまいというものすごい密度。確かに色々と装備された新兵器でばったばったと敵をなぎ倒すヒーローマンは格好いいのだが、流石にでかい敵にもぶつからずにただ道を拓いていくだけの30分というのは意外である。

 そんな彼らの道行きを阻むものは、意外にも敵の攻勢ではなく、本来味方であるはずのマスコミヘリの邪魔であるというのが今回の最大の謎。ほんとにあのリポーターはどこでかぎつけてくるのかねぇ。そして、何がそこまで彼女をかき立てるのか。慌ててヒューズが行った退避勧告は至極まっとうなものであるし、「お前等がいるとヒーローマンが全力を出せない」というのはなかなかの殺し文句。普通に考えたらこの一言を聞いて大人しく退散するところ。しかし、彼女はよく分からないマスコミの信条があるらしく、「死ぬときゃ死ぬから手加減無用」との反応。ヒーローマンを応援しなきゃいけない人類からすれば、純粋に邪魔なだけだ。主義主張にちょっかいを出す気はないが、それだって命あっての物種。ヒーローマンの活躍が見たい視聴者はお前らを邪魔だと思っている、という事実に何故気付かないのだろうか。正直、最後まで彼らが粘っている意味がよく分かりませんでした。しかもその押し問答でAパートの大部分を使っちゃったしなぁ……今後彼らがメインストーリーで重要な役割を果たすことはあるのだろうか。

 そして、そんなマスコミの捨て身の取材のせいで衝撃を受けたのは、ジョーイを知る街の人々である。これまで明かされてこなかったヒーローマンの「操縦者」の存在は、少なからず衝撃の画面。そして、最も大きなショックを受けたのは、彼の肉親であるホリーだった。「ジョーイは自分の知らないところで地球のために戦っていた」と知った彼女は激昂してテーブルを蹴り倒す。しかし、彼女の怒りは自分だけ秘密にされていたことに対するものではないだろう。あくまで、デントンやサイが自分の弟を危険にさらしていたことに対する怒りだ。現在デントンが管理しているMR−1のラボには怒り顔の女性が2人もいるのだが、彼女たちは今後どんな役割を果たすのだろう。

 今回は外野がうるさかったので必死に戦うヒーローマンを気兼ねなく応援する空気ではなかった気がするのだが、そんな中でも新兵器のヒーローは頑張っている。音響設備による全体除去なんてピンポイントな対策武器も搭載しているのだが、感心したのは最初肘の方に延びていたレーザーブレードである。アメリカ人は既にビームサーベルを実用化させていたことが分かって衝撃だったのだが、この武器はヒーローマンが初めて手にする「斬撃」の武器。これによって苦手としていた植物兵器と渡り合えるようになったわけだ。また、細かい可動部が色々あって、ブレードは肘の方にも手の方にも延ばすことができるらしい。是非プラモやフィギュアで再現してみたい完成度である。

 他方、スクラッグの方だって負けちゃいない。折角送り出したでかい雑魚兵士は、背中部分にバルカン砲というよく分からないデザインになっていたのだが、雑魚兵士がそれなりのチャージ時間を要するあの「スクラッグ弾」を連射出来るということは、1世代目よりもかなりスペックはあがっているということだ。そもそも第1世代は自立思考からの復活劇なんて無理そうだったけど。

 また、先週からちょっと気になっていた「タマ」は、進軍を再開するのではなく、再びセンターに集まり始めているという。1つはなにやら怪しげなベースの上で飲み込まれていったが、地球の上にはまだ5つものタマが残っているのだ。確かヒーローマンでも留められなかったはずだし、また転がされたらアメリカ人にはいいトラウマになりそうだ。そもそも対策不可能という時点でゴゴールなんかよりもよっぽど絶望の象徴であったのがタマなのだから、それを振り回すだけでもスクラッグは勝てる気もするな。

 そして、最後の1手はゴゴールの復活。高笑いしてたってことは、ゴゴール様もすべての現状を理解しているんでしょうねぇ。やっとの思いで復活した割には余裕の対応である。とは言っても、ファーストゴゴール様はヒーローマンに惜敗したわけで、多少サイズが大きくなってもヒーローマンのスペックアップとの競争にしかならない。……いや、流石に勝てるかな。やたらでかかったもんな。さぁ、殴り合えー!

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Artful Dodge 巧みな回避 (U) C
ソーサリー
対象のクリーチャー1体は、このターンブロックされない。
フラッシュバック・(U)
 
 もう、効果とかそれ以前にイラストの愉快さが際立つカード。ひょーん、って感じで、どこ辺が巧みなのか小一時間問い詰めたいけど、きっと巧みなジャンプなんだろう。まさにアートフル。効果としては、当時の環境で一撃死を呼ぶために人気だった「ひずみの一撃(ROE)」に近い。手軽に2回使える突撃兵器は、様々なギミックを生みだして人の命を奪いにいける。軽めのデッキで最後の一押しに使うのも良いし、ブロッカーが鬱陶しく感じる狼男デッキなら7/7を突っ込ませるのに使える。吸血鬼と組めば「血に狂った新生子」なんかが1つ目のカウンターを得るのに使えるだろう。青単色でも、「好奇心」と組み合わせてアドバンテージ、なんて小技も狙えるかもしれない。つまり、どんな色と組み合わせても大体無駄にはならないってことだ。今後は注意しなきゃいけないスペルだか、注意しても仕方ない部分があるのが困りもの。ひょーん。
 
 
Beguiler of Wills 意志の詐欺師 (3)(U)(U) M
クリーチャー・人間、ウィザード
1/1
(T):対象の、あなたがコントロールするクリーチャーの数以下のパワーを持つクリーチャー1体のコントロールを得る。
 
 青の神話は、意外にも人間のウィザードに登場した。5マナ1/1という絶対的虚弱体質の持ち主だが、その脆さは能力の危険さ故。なんと、タップ一つでクリーチャーのコントロールを永続的に獲得してしまうという。過去にここまで強力な拘束力を持つクリーチャーはほとんどいなかったはずだ(強いていうなら「メリーキ・リ・ベリット(TSB)」あたりか)。もちろん、うまい話には更に条件があり、パクれるクリーチャーは、自軍で脅しをかけにいって膝を折るくらいに弱い奴でなければならない。こちらの軍勢は数に物をいわせて恐喝し、相手を籠絡するのだ。つまり、このクリーチャーをきちんと使おうとすると、青でコントロールのくせにそれなりにクリーチャーの数が多くて、なおかつこの虚弱体質のねーちゃんを守れるデッキでなければならないわけだ。なるほど、なかなか悩ましい。正直、そこまで必須のカードには見えないのだが、トークン系の青白ならばかなりの影響力を持つし、単体で登場してもスピリットトークンのコントロールくらいは奪えるだろう。確実に対処しなければいけないのだから、危険なことは危険だと思われる。
 
 
Bone to Ash 骨を灰に (2)(U)(U) C
インスタント
対象のクリーチャー呪文1つを打ち消す。
カードを1枚引く。
 
 最初に見た時は「放逐(TMP)」の名称変更再録カードだと思ってしまった。おかげで「ようやくコモンに使い甲斐のあるカウンターが出たか」と浮かれてみたのであるが、知り合いから「いや、あれクリーチャー限定」と指摘されてショボンもショボン。なんだ、ってことは「除外(INV)」の完全下位互換やんけ。いや、「除外」は強かったんだから、それの下位互換と言われても使えることは使えるんだけどさ。でもこのがっかり感は、一度浮かれてしまったばかりにダメージがでかいのです。こういう時の魔法の言葉として、「大丈夫、上手くいけば効率は「謎めいた命令(LRW)」なみ」というと少しは気が晴れる……こともないなぁ。
 
 
Call to the Kindred 同族の呼び声 (3)(U) R
エンチャント・オーラ
エンチャント(クリーチャー)
あなたのアップキープの開始時に、自分のライブラリを上から5枚見ても良い。そうしたなら、それらの中からエンチャントされたクリーチャーと共通のクリーチャー・タイプを持つクリーチャー・カードを1枚戦場に出しても良い。その後、残りのカードをあなたのライブラリの一番下に好きな順番で置く。
 
 準備に多少の手間はかかるが、上手いことやれば毎ターンコスト無しでクリーチャーが増やせるうちでの小づちみたいなオーラ。4ターン目に「甲冑のスカーブ」に張ると、そこから「その場しのぎのやっかい者」や「縫い合わせのドレイク」がモリモリ湧いてくるかもしれないのだ。そりゃなかなか。また、珍しいケースだが、ミラーマッチ気味ならば相手クリーチャーに張ることで除去耐性を上げるという使い方も出来る。相手の「アヴァシン教の僧侶」に張っておくと、人間クリーチャーが出し放題になるのだ。リミテッドならなかなか面白い嫌がらせじゃなかろうか。構築の場合には何か綺麗な種族デッキを組む時に可能性を検討すればいいわけだが、オーラなので以下略。呪禁持ちのトラフトさんに張ると、2体目3体目のトラフトさんが……共倒れ。
 
 
Chant of the Skifsang スキフサングの詠唱 (2)(U) C
エンチャント・オーラ
エンチャント(クリーチャー)
エンチャントされたクリーチャーは、−13/−0の修正を受ける。
 
 イニストラード名物、「忌み数」13シリーズの最新作。青は13/13のトカゲを生みだし、黒は13体のゾンビを生み、赤は2種類のカードで13点のダメージをたたき込む。緑にはタフネス13の大木までそびえている。そんな、世界中のプレイヤーが「いや、そこにこだわられても」と思っているギミックが、更に広がりを見せた! なんと−13修正だ! ……でっていう。確かに、これを使えば「ルーデヴィックの嫌悪者」すら止めることが出来るようになるわけだが、それって別に「閉所恐怖症」で良かったわけで。このカードは、多少色拘束をゆるくして受けを広げた代わりに、ブロッカーやシステムクリーチャーを排除出来なくなっただけの「閉所恐怖症」の下位互換カードでしかないんだ。……でもまぁ、リミテッドなら充分使えるよね。「感覚の剥奪」から2マナ増えただけで修正値が10も増えたと考えれば、恐ろしいスペックと言えなくもないな。瞬間的に−7するだけの「認識不能(M10)」がなぜ4マナもかかったやらな。
 
 
Chill of Foreboding 預言の寒気 (2)(U) U
ソーサリー
各プレイヤーは、自分のライブラリを上から5枚墓地に置く。
フラッシュバック・(7)(U)
 
 効果を3倍にした「夢のよじれ」だが、ソーサリーになり、コストは3倍、フラッシュバックに至ってはコストが4倍。これで一箇所を3倍のパワーで削るならいいのだが、お互いのライブラリを5枚削るってんじゃ、どっちが目的か分からないので色々無駄な感じ。「フラッシュバックなどを求めて自分のライブラリも削りたいけど、最終的に相手のライブラリを削って勝つデッキ」って……いや、俺はたまに組むけどさ。あんまりメジャーじゃないよね……一応1枚でライブラリ10枚アタック出来るので、決戦兵器と言えないこともない。でもなぁ、8マナじゃなぁ。
 
 
Counterlash 対抗激 (4)(U)(U) R
インスタント
対象の呪文1つを打ち消す。あなたは、その呪文と共通のタイプを持つ土地でないカード1枚を、マナコストを支払うことなく唱えても良い。
 
 たまに出てくる、超絶重たいボーナスカウンター呪文。基本的にこのジャンルにヒット作は存在していないが、記憶に残るところでは「呪文乗っ取り(JDG)」やら「抗い難い知力(SOK)」なんかがあった。このスペルはその最新作で、カウンターすると同時に、その尻馬にのって自分のスペルを唱えることが出来るようになる。クリーチャーを打ち消すと同時に「霜のタイタン」が舞い降りたり、「ルーン唱えの長槍」を打ち消してこちらの「戦争と平和の剣」を着地させたり、結果だけを見れば確かにひどいのである。「カウンターを構えているせいで他のスペルが使えない」というパーミッションの悩みを、意外な方向から解決してくれる。また、コスト踏み倒しスペルとしての側面もあり、これでクリーチャーを打ち消せば「エムラクール」を「手札から」「唱える」ことが可能になる。デッキ次第では6マナで勝てるカードといえるわけだ。まぁ、結局6マナなんですよね。リミテッドならばちょっとしたサプライズに。構築では一発狙いのネタデッキが出てくるかどうか。「精神の願望(SCG)」だって6マナで天下を取ったんだから、やってやれないことはない! やらずに出来たら超ラッキー!
 
 
Curse of Echoes こだまの呪い (4)(U) R
エンチャント・オーラ、呪い
エンチャント(プレイヤー)
エンチャントされたプレイヤーがインスタントかソーサリー・呪文を唱えるたび、他の各プレイヤーはその呪文をコピーし、各自のコピーについて、新しい対象を選んでも良い。
 
 トイズを発動したコーデリアさんのものまねっぽいイラストのカード。いや、嘘だけどさ。呪いの形をとって1人だけ「集団意識(M10)」するカードだ。「集団意識」は、登場時にネタ要素が半端無いと思ってたら、まさかと思わせるびっくりアイディアで構築環境にまでのし上がった爆弾カード。そういう意味ではこのカードだって何が起こるか分からないのだが、むしろ1人を選ぶ形になったおかげで、「お前のスペルは俺がもらい受ける」という、割とフツーの使い方が出来てしまいそうなのが残念無念。これを張られたプレイヤーは事実上カウンターが撃てなくなったり、増強系のコンバットトリックが意味をなさなくなったりするので、リミテッドレベルだとささやかな嫌がらせになるだろうが、そのために5マナもかけて置物を張るかと言われると、流石にしんどい気もする。何かコンボデッキの登場を待つしかないか。
 
 
Divination 予言 (2)(U) C (M12などから再録)
ソーサリー
カードを2枚引く。
 
 「帰化」「投げ飛ばし」と並ぶ、3大イニストラードサボりカードの1枚。だからさ、現行セットからの再録はやめようよ。ドローソーサリーなんて一番いじりやすい部門なんだから、何とかアイディア出せよ。引いた後ライブラリ削るでも、何でもいいじゃん。ンモー。
 
 
Dungeon Geists 地下牢の霊 (2)(U)(U) R
クリーチャー・スピリット
3/3 飛行
〜が戦場に出たとき、対象の、対戦相手のコントロールするクリーチャー1体をタップする。あなたが〜をコントロールしている限り、そのクリーチャーは、そのコントローラーのアンタップ・ステップにアンタップしない。
 
 4マナ3/3フライヤーの時点でリミテッド条件は色々クリアしちゃってるレア。それに加えて、名前に冠された通りの囚人収監能力を保持しており、こいつが見張りについている限り、クリーチャー1体は簀巻きにされて起き上がることもままならない。ま、効果だけを見れば「悪鬼の狩人」と似たようなもんだけど、たとえば187クリーチャーを相手取った時なんかはこっちの方が強かったりするし、相手にアンタップ手段があればこちらの方がちょっと弱い。ま、とにかくアドバンテージが狙える上に素のステータスが素敵なクリーチャーなんだから強いに決まってるんだけど、レアとしてこの地味さはどうやねん、という気もする。ホントにデフレが進行してるってことなのかな。こう言うのを見て訳知り顔の人間は「プロフェシーの再来」と叫ぶわけだが、はっきり言ってプロフェシーはこんなもんじゃないぞ。「隠されし海蛇(PCY)」とか、マジでちびるレベル。
 
 
Geralf’s Mindcrusher ゲラルフの精神壊し (4)(U)(U) R
クリーチャー・ゾンビ、ホラー
5/5 不死
〜が戦場に出たとき、対象のプレイヤー1人は自分のライブラリを上から5枚墓地に置く。
 
 こちらもレアらしい突飛な能力のない地味なクリーチャーだが、流石に素のステータスが格好良すぎるので良しとする。5/5の不死持ちって、相手にしたら一体どうやって対処したらいいやら。ついでに場に出たときに2回、合計10枚のライブラリを削りにいく小手先芸も有しており、「お前は殴って勝ちたいのか、それともライブラリを削りたいのかどっちだ」と問い詰めたいところだが、あんまり聞く耳持たないようだ。この環境じゃ、中途半端に相手のライブラリ削ると塩を送る結果になるからなぁ。かといって6マナのタイミングで自分のライブラリ削ってもなぁ。いや、強いからいいんですけどね。
 
 
Griptide 捕海 (3)(U) C
インスタント
対象のクリーチャー1体を、そのオーナーのライブラリの一番上に置く。
 
 謎の日本語「捕海」。ルビは「ほかい」である。tideなんだからせめて「捕らえる波」とか「捕らえる潮流」とかで良かったような気もするのだが、この名前だと「死海」とか「黒海」と並んで海の名称になっちゃうよな。いや、死海も海じゃねぇけどさ。そして、そんな謎のホカイの能力はというと、「追い返し(ODY)」の同型再版である。ま、リミテッドにおける「追い返し」は強力無比だったし、これがコモンで手に入ると青はこのスペルからのライブラリ削りという疑似除去が狙いやすくなるので万々歳なのだが、やっぱりホカイが気になる。別に「追い返し」っていう名前で世界観に反してるわけじゃないんだから、同名再録で何かまずかったのだろうか。
 
 
Havengul Runebinder ヘイヴングルのルーン縛り (2)(U)(U) R
クリーチャー・人間、ウィザード
2/2
(2)(U)(T)、あなたの墓地にあるクリーチャー・カードを1枚追放する:2/2で黒の、ゾンビ・クリーチャー・トークンを1体戦場に出す。その後、あなたのコントロールする各ゾンビクリーチャーに+1/+1カウンターを1つ置く。
 
 賑やかにゾンビをもり立ててくれる、青の申し子のような研究者。起動コストはそれなりにかかるものの、墓地の産廃を利用してトークンを生み出す手腕はなかなかのもの。毎度お馴染み2/2ではなくて実質3/3のゾンビが出せるというのは強いし、何の因果か周りのゾンビまで強くなるロード的なシステムもありがたい。リミテッドなら1引きから狙い定めてゾンビまっしぐらをやってみたいカードではある。構築の場合、現在仕事が割とかぶり気味の「墓地を刈り取るもの」がおり、どうしても即時効果が強い「刈り取るもの」先輩の方に手が伸びがち。不死ゾンビがいた場合に自らアンシナジーしちゃうのもどうかと思うしなぁ。リミテッド人生かね。
 
 
Headless Skaab 首無しスカーブ (2)(U) C
クリーチャー・ゾンビ
3/6
〜を唱えるための追加コストとして、あなたの墓地にあるクリーチャー・カードを1枚追放する。
〜はタップ状態で戦場に出る。
 
 「その場しのぎのやっかい者」の変形版。パワーは落ちてしまったがコストが軽くなり、タフネスがちょっとアップ。死ににくさは段違いであり、「やっかい者」と「要塞ガニ」の合いの子みたいな活躍が期待出来る。青が3マナでタフネス6やらパワー3やらを軽々とプレイしてくるっていうのは本当におかしな世界である。ただまぁ、2ターン目までに墓地に死体を用意するのは結構骨なので、実際は1マナのコスト差はそこまでのメリットじゃない。そう考えると、パワーが上の「やっかい者」の方が総体は強いのかしらね。
 
 
Increasing Confusion 高まる混乱 (X)(U) R
ソーサリー
対象のプレイヤー1人は、自分のライブラリを上からX枚墓地に置く。〜が墓地から唱えられたなら、そのプレイヤーは、代わりにXの2倍の枚数を墓地に置く。
フラッシュバック・(X)(U)
 
 「高まる」サイクルの青にして、ミルミル大好き、ライブラリ削ラーの人々のために提供された最新作。ライブラリへのX火力といえば最強は「天才のひらめき(USG)」ってことになるだろうが、このスペルの場合には一切付加効果を付けず、とにかくライブラリを削る枚数を特盛りにすることで採用の機会を狙う。X火力なので使われるのは試合の中盤以降。仮に6マナある状態で往復させることが出来れば、5×3でなんと15枚も削れる。こいつぁなかなかの枚数だ。ミルデッキはこの速攻フィーバーな環境ではどうしても勝ちきれない部分もあるのだが、墓地に落とすことで勢いを増すことが出来るので、「グール呼びの鈴」あたりとの相性がいいのは悪くない。新たな時代の発掘装置としても使えなく無いだろうし、なんとか居場所をを見付けることが出来れば、ミルスキーとしてこんなに嬉しいことはない。当然、開けたパックから出てきたら、僕は行くね。
 
 
Mystic Retrieval 神秘の回復 (3)(U) U
ソーサリー
対象の、あなたの墓地にあるインスタントかソーサリー・カード1枚を手札に戻す。
フラッシュバック・(2)(R)
 
 フラッシュバックつきの「思い起こし(M11)」。「思い起こし」は当時大人気だった赤昇天デッキでしばしば採用された実績を持つ渋いカードだが、このカードはそこに1マナ加え、フラッシュバックでアドバンテージを狙ってきた。墓地回収カードであり、アドバンテージカードなので、書いてあることはかなり強い。リミテッドでもそれなりにニーズがありそうだし、フラッシュバックコストがやたら軽いので、発掘系のギミック、フラッシュバックギミックとの組み合わせも良好である。行きのコストが4マナというのは多少気にならないでもないが、現在は「秘密を掘り下げる者」「ルーン唱えの長槍」に代表されるように、クリーチャービート全盛の影でしっかりとコントロールが結果を残すことが出来ているのだ。今後注目に値する1枚だと思われる。

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 鈿女の最期、第10話。退場をここまできちんとやってもらったキャラというのはなかなか幸せなものです。

 結、月海コンビVS鈿女。だが、数の面で不利に立とうとした鈿女の狙いはすぐに月海によって看過され、彼女は結との直接対決を強いられる。以前は圧倒していたはずの結は、長い出雲荘の生活で鈿女と互角に渡り合えるほどに成長していた。苦戦し、どうにもならない状況ながら満足げな鈿女。結局、2人の激闘は双方体力切れという結果となる。

 そんな疲弊した隙を狙っていたのが東の氷峨陣営。新たに2体のセキレイを送り出し、結と月海を亡き者にしようと奇襲を仕掛けてきた。しかし、2人のピンチに間一髪で風花と焔が間に合う。数で有利に立った出雲荘側には安堵が漂うが、氷峨陣営の棒術使いは、置き土産替わりに結にとどめを刺そうと武器を振り上げる。次の瞬間、結の窮状を救ったのは、身体が自然に動いてしまった鈿女だった。「北」陣営を打倒する使命を受けていた哀しき暗殺者は、怨敵の命と引き替えに、ゲームから去ってしまった。

 氷峨の非道な策略に怒りと困惑を隠せない皆人。松の力を得て彼とコンタクトを取ろうとするが、松が全力で仕掛けたサイバーテロと時を同じくして、鈿女の葦牙、千穂の容態が急変する。焦る皆人に、氷峨は余裕の表情で接触を図るのだった。

 

 まぁ、こうなるだろう、という教科書通りの展開。鈿女と結の死闘に、避けようの無かった鈿女の最期。エンディング変更なども使って鈿女というキャラクターの退場にはそれなりの華が添えられており、1つのクライマックスとしてはまずまずのボリュームではなかろうか。考えてみれば常勝の「北」陣営にとって、一応部外者とはいえ鶺鴒計画による「退場者」はこれが初めてのこと。出雲荘が暗く沈んだ空気になるのも致し方ないところだ。

 ただ、正直に言えば、鈿女については「1期からずっと登場してるからいいよね」というなあなあの描写が多く、もう少し彼女のメンタリティを見せて欲しかった、という欲求もある。今回はようやく千穂との馴れ初めが描かれたわけだが、それだって結局「運命」という一言で片付けられたもので、鈿女があそこまで千穂に入れ込んでいた理由としては不完全だ。「自分は何故生まれてきたのか」と問い、鶺鴒計画に乗ることに抗っていたはずの鈿女が、「葦牙に惹かれる」というセキレイの本能に対しては素直に従ったのがちょっとちぐはぐなのである。もし本当にポリシーがあるなら、初期月海のように、自分が理性以外の要素に縛られることに反抗しても良かったはずなのだから。

 でもまぁ、濃密なキスシーンを経てビジュアル的な美しさをプラスすることで、千穂との関係性はそれなりに見せられたとも言える。最終的に鈿女は「自らの命を投げ出す」という、セキレイが葦牙に対して絶対にやってはいけない行動に出たわけだが、それだって、自分が汚れ仕事についていて千穂に隠し立てしていたことに対する贖罪の要素もあるはず。結局彼女は、「出雲荘に属することは出来ないが、出雲荘のために戦いたい」という意識を捨てきれなかったわけだ。そんな鈿女の心情を察してなのか、ただ天真爛漫に対峙する結と、その様子を冷静に観察に回る月海の対応は、ひょっとしたらありがたいものだったのかもしれない。彼女は、非道な暗殺役ではなく、1羽のセキレイとして真っ向から勝負して散ることが出来たのだから。

 最後に千穂が流した涙は、そんな鈿女の全ての意志を悟った上でのものであると信じたい。千穂は鈿女に置いて行かれたのではなく、あくまで「千穂に愛されるべき存在」でいるための信念を通したのだと。そう思わないとちょっとやってられないものでね。

 「キャラの死」という、バトルものを描く上で避けられないファクターを実にまっとうな方向性で描いた今回。福田道生氏による王道的な構成に不満はないのだが、1つ目のクライマックスである結VS鈿女からのセキレイ乱闘シーンは、ちょっと動画の枚数が足りなくて不自由していた印象。コンテ原画はかなりいい動きに見えただけに、ちょっと残念。むしろその後の松のリミッター解除の方が動き的には面白かったですわ。この作品で一番好きなのは、調子に乗った松かテンションの上がったユカリだな。

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  なんとも奇妙な味わいの第9話。これまでのシナリオラインからは完全に逸脱しているのだが、これって原作だとどういう扱いのエピソードなんだろう。

 これまでこの作品を見てきた誘致要因と言えば、安定感のある画面の質と、真奈美、アオイの2人の心情描写。あとはややエロ。しかし、今回は1つ目のファクターこそ維持されているものの、残りの部分は特にない。メインキャラクターが初登場(そしておそらく最後の登場)である「最初のアシストロイド」ことラウリィである。一応「アシストロイド」という要素自体はこれまでのエピソードでも積み重ねられてきたキャラクターがあるので、それを活かせば違和感のあるエピソードにはならなかったと思うのだが、ここまでアシストロイドたちが発揮してきたキャラクターはとにかく「愛らしさ」に重点を置いたもの。今回登場したラウリィとは縁遠く、より異質さを際立たせる結果となっている。どうにも奇妙な浮き立ち方だ。

 しかし、最初は拭いきれなかったこの違和感も、最後まで見終われば何となく丸め込まれてしまったのは不思議なところ。キャラや設定に似合わず割と重たいテーマを扱うのがこの作品の妙な味なのだが、今回扱われたアシストロイドの存在意義そのものにおける問題提起は、SFでは定番でそれだけに分かりやすい。エリスとラウリィが語るような辛いアシストロイドの過去と、現在のアシストロイドの愛らしさは同じ問題の裏返しであり、ここまでのエピソードでアシストロイドたちが散々に愛嬌を振りまいてきてくれたおかげで、今回の問題意識はよりダイレクトに伝わる部分がある。ま、どう擁護してもエリスの抱えている罪悪感は突飛な気がするのだが……そのあたりは尺の限界というしかないだろう。彼女の罪の意識を突き詰めると、結局はエゴイズムの極みなのであまりきれいな答えは出てこないだろうしね。ラノベ媒体ならこのくらいのゴールが丁度良い気がする。

 とまぁ、シナリオラインでの異質さも目立つわけだが、今回はやはりアニメとしての構成の方がずっと異質。アシストロイドと人間という2つの存在の差異を嫌というほどに浮き彫りにさせたあとに、キャーティアと地球人という2つの種族の橋渡しをすることで「異種間交流」というテーマをまとめ上げるのが、たった1曲のオリジナルソングである。最終的に、「人ならざるもの」の歌い上げる楽曲により、地球人との理解を超え、犬の人にまでユニゾンが広がっていくのは、「異種間交流」を描くこの作品の最も大きなゴールの素描と言えるかもしれない。今回が最終回と言われても違和感がないくらいの、何とも雄大な物語を感じ取ることが出来る。

 今回最も大切なツールとなるのが、メインテーマとなった「おいらは淋しいスペースマン」である。第一印象から言ってしまえば、非常にチープな歌だ。演歌をベースにして80年代アニメのような分かりやすいテーマをそのまま歌詞に乗せた、子供だましの曲である。最初の流れからすると「キャーティアは日本の子供向けアニメソングみたいなものをそこまで愛好する、妙な風習があるんだな」というレベルの解釈だったのに、ラウリィが歌いはじめるシーンからキャラクター全員での大合唱を経て、まるで「We are the World」のような奇妙な架け橋としてこの曲が熟成されていく。その過程が、無闇に壮大なのだ。エンディングは「たった1つの地球」をバックにラウリィのソロ歌唱となり、まるで「消失」で長門が歌った「優しい忘却」のごとく。最初はチープだと思ったどうでもよい曲が、終わってみれば1つのアンセムになっているのは驚きである。こういう味の出し方もあるんだなぁ。

 当然避けられない話題として、今回の曲を歌った面子を確認しましょう。メインボーカルは情報統合思念体としてのキャリアが長いおかげで「人型であるが故に不幸な身の上となった最初のアシストロイド」の悲哀は妙な切実さがある茅原実里。演歌調の歌を熱唱するのは初めて聞いたが、やはりそれなりの破壊力がある。きちんと「ラウリィの歌唱パート」は機械要素を維持しており、エンディングは本人の声で歌っているのがなかなか。

 他パートはキャストがリレーすることで奏でてくれたわけだが、スフィアに加え井上喜久子、堀江由衣となかなかのラインナップ。花澤さんも歌ってましたし、田村睦心も参加。1人だけ男性ボーカル扱いなので辛そうだったがな。

 

 こういう回があってもいいよね。

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 嵐の前夜、第23話。少年は、いつの間にやら大きくなっているのだな。

 「全ては繋がっていた」。エージェント・ヒューズがデントンのラボを訪れ、ジョーイ達に調査の結果を包み隠さず報告する。一連の事件、つまりスクラッグ関係施設の襲撃と、鉱山の誘拐犯、さらには島の植物兵器にいたるまで、全ては「スクラッグの遺産」というキーで繋がっていたという。急がなければ大変なことになるとヒューズは語るが、時既に遅く、ホワイトハウス地下に隠された機密研究所に敵勢力が襲来。植物兵器の爆発的成長により、大統領の安否も分からない状態になってしまう。

 軍事力の中枢である大統領が不在となると、既に政府に打つ手はない。最後の頼みは、MIAの組織力と、最強最大の遊軍であるヒーローマンだけだ。ヒューズはあらゆる協力を惜しまないことを約束し、最後の望みをジョーイとヒーローマンに託す。

 米国の未来を託されたジョーイは、最後の時間を利用してリナに別れのあいさつにいくが、ウィルの一件があったせいで、リナはジョーイに対して不信感を抱いていた。どんな言い訳も通用しない状態で、ジョーイは政府に連れられ、最後に「さよなら」の一言を残していく。パワードスーツに身を包み、空から敵中枢に急襲をかけるヒーローマン。最後の戦いが幕を開ける。

 そんな陰で別働隊として動いていたウィルは、ついに敵の本拠地で目当てのものを発見する。禍々しく光る種子を見たウィルは、スクラッグの最終目的がゴゴールの復活であることを確信する。しかし、そんなウィルにも背後から忍び寄る手が……

 

 というわけで、ものっすごい無理矢理な感もありますが、ラストバトル突入です。今まで水面下で活動してきたらしい敵軍も、ようやく準備が整ったと判断したのか、一気に表舞台に登場。これまで一応謎めいた存在にしてたのに、スクラッグ残党軍があっさりとその姿を現しやがりました。そして、ヒューズはこともなげに言ってみせたが、MIAはどこをどう調査してスクラッグ関係の情報をまとめあげたのだろう。ウィルの事情も全て感づいていたみたいだし、これまでジョーイ以外は特に気にしていなかった島の植物兵器との関係まで看破している。視聴者側としては、一応それ相応の伏線を張っておいて欲しかったところではあるのだが……

 さらにMIAの凄いところは、民間との協力体制も平気でとれちゃうところ。一介の学校教員である教授のサポートによってヒーローマン専用のアーマーを用意しちゃうなんて、ちょっとやり過ぎである。空を飛べる(正確には滑空するだけだろうが)上にパワー、ディフェンスがあがり、更にスカウターのような計測装置も確認出来る。これにジョーイが覚醒させた新技能も加われば、これまでパワー馬鹿だったヒーローマンが一気にスーパーヒーローマンになれるのかもしれない。……実際ロックマン6のロックマンの変身に似てるんだよね。ま、一応パワーアップしておかないと、全く歯が立たなかった植物兵器戦で勝てる理由がないからな。

 さておき、今回は主に気になるポイントは2つ。1つ目は、微妙な状態に突入してしまった割にはうやむやで切り上げてしまったジョーイとリナの関係。「さよなら」と戦場に向かう男が言ったのだからどう考えても生存フラグだが、ジョーイは今のもやもやした関係では、戦闘中にリナを思い浮かべて「彼女のために死ねない!」って言いながらピンチを脱出するシーンが描きにくいじゃないか。事情は分かるが、リナの今回の態度は前回からの繋ぎがちょっと不自然で納得いかない部分もあるんだ。せっかく夜中に来てくれたのに、あんなに邪険にしなくてもねぇ。しかも割と夜遅くに来たにも関わらず、あっさりインターホンに出て玄関先でしゃべってたけど、リナパパの監視はどこにいってしまったのだろうな。……今の調子だと、リナが戦場に来ないと絶対にこの番組は終わらないぞ。

 そして2つ目のトピックスは、当然ながら復活したスクラッグのこと全般。今回は初めて台詞をしゃべるスクラッグが登場し、一応「残党」とは言ってもザコだけではないことが分かる。鉱山の誘拐事件の繭と今回登場した雑魚兵士から考えて、どうやら様々な生物をスクラッグ化してコントロールする準備をしていたようだ。今回はゴリラ仕様の兵卒なんてのもお目見えしており、ゴキオンリーだった過去の軍団よりは戦術幅がありそうだ。分からないのは植物兵器との関係。結局、あれはアメリカ政府がスクラッグ細胞みたいなものを研究した結果現れたもの、と解釈すればいいのか。で、その兵器を残党が奪い返し、今回の作戦に組み込んだ、と。……でも、あの研究所にはウィルが突貫してないんだよね。スクラッグ関係機関ならば探知して乗り込んできそうなものなのに。スクラッグがあれを手に入れたのはどの段階なんだろう。

 さらに気になるのは、結局「ゴゴールの復活」を斡旋しているのは一体どんな存在なのかということ。単に雑魚が寄り集まってプランニングしているのだろうか。少なくともゴゴール政権の時にはそこまで知性がありそうな配下はいなかったのだがなぁ。また、ウィルが特に教えられてもいないのに「スクラッグの企み」を探知出来るのも謎っちゃぁ謎。今回出てきたスクラッグ中枢部との接触は無さそうだし、どうやって現状を把握できたのだろうか。

 「ウィルが探知出来る」「知性のあるスクラッグが生き残っている」……あれ? そういえばウィル以外にももう1人知性を持ったスクラッグがいて、そいつはかなりゴゴールに心酔していた気もするが……いや、まさかね。

 そうそう、ゴゴールが復活すると、やっぱり世界各地に安置されていた「タマ」は再び動き出すんでしょうか。その場合、現在スクラッグが本拠地にしてるホワイトハウスが潰れますけどね! 

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 一大イベント、第22話。人生を左右するという意味で、これまでのどのエピソードよりも重要なイベント、受験。それなのに、このサラリとした描かれ方はどうしたことか。これがけいおんの世界だなぁ。

 一気に時はすすみ、いよいよ4人の受験本番。とはいってもユルさはいつも通りで、律唯コンビは神頼み以上の勉強は出来ないし、澪は必要以上に心配し、ムギはゆるゆる。心配しているのは後輩たちばかりだ。また、受験シーズンは2月ということで、バレンタインシーズンとも重なっている。女子校通いの面々は男の気配が一切感じられない女子to女子のお話ばかり。そんな中でちょっと勇気を出してみた梓は、2年目で初の先輩へのチョコ作り。憂の力も借りて無事にチョコレートは出来上がったものの、それを素直に渡すことが出来ない。友達2人に肩を押されて渡しかけたが、その瞬間、どうしようもない寂しさに襲われてしまう。受験、冬、そして卒業。それは全てワンセットだからだ。自分の中にわき上がる感情を処理出来ないで困り果てる梓だったが、状況を打開してくれたのは、優しい同輩たちと、いつも通りで何一つ変わらない先輩達との触れ合いだった。

 最後の一押しで吹っ切れた梓は、ようやく正面から先輩達の卒業を祝い、合格を祈願することが出来るようになった。そして、そんな梓の決心が実を結んだのか、無事に憂と梓の携帯には、桜の花が4つ咲いたのである。

 

 ある意味最大の山場と言っていいエピソードのはずなのに、メインの構成が梓視点になっているため、「受験に挑むこと」はほとんど描かれていないに等しい。結局唯たちは、何となく受験に挑み、何となく合格しただけだ。似たような日常4コマ繋がりで、受験をラストのメインイベントに持ってきた「あずまんが大王」と対比させるとそのことがよく分かる。最後の憂が机に突っ伏すシーンなんかは「合格の喜び」が面白い形で伝わってくる良演出であったが、受験シーンの描写が一瞬たりとも無かったというのは、かなり明確な構成の指針だろう。「進路を悩むこと」についてはかなり丁寧に扱っていただけに、この受験イベントの扱いは「普通に考えれば」おかしなことである。

 しかし、結局この作品の主人公である軽音部メンバーたちは、そんなところで輝くことはないのである。あくまで今回は受験というイベントを通じて、梓に「春」を思わせることが最大の目的。そういう意味では、実に理に適った構成になっている。

 梓の心境については、学園祭以前から少しずつ描写が積み重ねられており、いつかどこかで解決すべきファクターという意識が確固として存在していた。最近はそれが如実に表れるようになっており、卒業というタームについて、ひょっとしたら当の唯たちよりもナーバスな状態で聞いていたかもしれない。それは20話で描かれた4人組の「終わり」とはまた違った、別な意味での「わかれ」。20話のラストシーンで唯一泣かなかった梓が、いつかは精算しなければならない問題だった。それを、今回はバレンタインのチョコという形で具現化させたわけだ。最終的には非常に明示的な「答え」を提示するシナリオになったわけだが、そこまでもっていくまでの梓の細やかな感情の揺れが、何とも切なく差し迫ったものに見える。

 もちろん、「先輩が卒業して部員が一人きり」という梓の現状はかなり辛い。そして、唯たちの卒業というのは避けられないイベントなので、この状態はどう転んでも改善されるものではない。しかし、今回のシナリオではそんな梓に「仲間」という救いの手が差し伸べられている。具体的に助力してくれている憂もそうだが、軽音部員たちと似たような賑やかさかを持つ純の存在も、梓にはとても大きなものだ。確かに部室には一人きりになってしまうのかもしれないが、別に梓はひとりぼっちになるわけではない。20話でも涙を流さなかった梓だが、そんな彼女の初めての涙が、合格発表を受けた後に純に向けられていたのが象徴的ではないか。クラスでも愛される存在であるようだし、吹っ切れた彼女は、きちんと1人で軽音部を切り盛りしてくれるだろう。

 今回もホロッとさせられる実に丁寧なお話。京アニ作品ってのは本当に冬の寂しさ、寒さの画面作りが巧くて、雪が舞う中での受験生達の戦いと、梓の心許なさが肌寒さとともに嫌というほど伝わってくる。それとの対比があるからこそ、部室の持つ暖かみが一際響いてくるのだろう。陰でこっそりいい仕事をしてくれるさわちゃんとか、今回は無闇に「いい話」でした。

 今週の小ネタ。1,駅で頭を抱えて「こぼさない」ようにする唯。「妄想代理人」9話「ETC」を思い出します。ま、あそこまで切実じゃないだろうけど。2,唯が梓に飴を渡す時に「はい、あめちゃん」って言った。西の方の出身なんだろうか。徳島とか。

 今回のベストショットは、個人的には「あったかあったか」の時の俯瞰視点の映像だと思います。凄く和むし、それだけに凄く切なくなりました。

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