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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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 ロリの帝国、第6話。「萌え作品」っていうのはこういう作品のことを言うんだろうな。だって、その部分の先鋭化の度合いが半端じゃない。弱点をフォローするのではなく、優れた部分をより伸ばしていくのが勝利の秘訣だ。

 アスタロッテやそのおかあちゃんのかわいらしさを支える重要なファクターの1つに、尻尾の動きがある。画作りの段階でかなり強く意識しているようで、寄せた画面でも引いた画面でも、うまいこと尻尾を画面に収めて、ぴょこぴょこと動く尻尾アクションでロッテの感情を表していることが多い。そんな様子がやたら可愛らしいのは……まぁ、犬や猫と同じですね。今期だと同じようなネタが「DOG DAYS」でも通用しますけどね。

 シナリオの方では、直哉がちょっと理不尽なロッテのご立腹に振り回されて大変な目に合っているわけですけど、そんなことはすごくさておいて、新キャラ、イニが登場。そして、中の人は満を持しての千和である。田村ゆかり・釘宮理恵・そして斎藤千和。世界に誇るロリキャラが続々揃いつつある。このまま世代を下げてみゆきち、あけこ、あおちゃんとか並べば、ロリの一大系譜が完成するのだがなぁ。

 千和と釘の競演作は名作。異論を認めようかどうか考えたけど、キャラ被りのせいか案外競演作が少ないような気もする。真っ先に浮かんだのが「ガンダム00」なんだけど、どうしよう。

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 無駄遣いの無駄遣い、第7話。今期話題作の中では個人的にそこまでテンションを上げずに見ている今作なんですが、流石に今回はちょっと……無駄だなぁ(褒め言葉)。

 フェイ王国ネタは、どうせ京アニなんだから気合いを入れた作りになるんだろうなぁ、とは思っていたのだが、まー、仕掛けてきましたね。なんだあのキャスティング。王様や裏切り者が大木民夫・土師孝也と大物揃いなのはまだ分かる。一応名前のあるキャラなわけだし、しかし下っ端のナンバリングしか出てない兵士役に芳忠さん・玄田さん……ありえねぇ。特に芳忠さんは、キーパーソンになった「No.8」役だったけど、すっげぇ普通だったし……一体何を求めてのキャスティングなのやら。このシリーズ、次は隠し芸大会ネタが待ち受けているわけだが、はたしてモブ兵士達にどんな声があてがわれるのだろう。

 あとは……最近じわじわなのが可愛くなってきました。キョドってる時の画は本当に良い味でてるよなぁ。

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なんかMagicのカード名みたいなサブタイトルの第6話。モッさんは確かに可愛いよなぁ。アザゼルさんもベルゼブブも「キモ」が付くかわいらしさはあるけど、モッさんは単に可愛い。

 あ、でもこの作品で一番可愛いのは佐隈さんなんですけどね。あんだけやさぐれてたのに、モッさんのご逝去に際してはちゃんと泣いてあげられる心の持ち主なんです。ほら、可愛い。

 さて、そんなこんなでモロクの最初で最後の活躍を描いたお話なわけですが、モッさんもよく分からない存在だな。牛肉をけなされると怒りが吹き上げるのはどういうことなんだろう。OADの時にはビーフカレーでブチ切れてたんだけど、牛肉を食べられるのがいやなの? 美味しく食べてもらえばいいの? どういう立ち位置やねん。アザゼルさんとベルゼブブが必死にモロクの御機嫌取りをしてたけど、結局、彼の能力については2人とも知らなかったんだよな。何をあんなに怯えてたやらな。そしてモッさんの消失シーンだが……なんかイメージ的にはマンモスマン消滅と被った。

 キャラクターの死亡がこんなにも適当かつ的確にギャグに片付けられるのもこの作品ならではという感じですが、泣き顔の作画なんかが無駄にしっかりしてるから、不覚にもちょっと悲しくなってしまったのが憎らしい。ホントに、15分番組のくせに作画の安定感が半端じゃないのがなぁ。今回のお気に入りシーンは、序盤でトイレのドアをガンガン蹴ってる佐隈さんです。あと、バーのおっさん3人組の踊りがキモいのも気になりました。水島監督は、あの山本寛が認めたダンスアニメのパイオニアだぞ。無駄遣いだけど。

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齋藤さんウザ過ぎワロタ第7話。今回はあんまり茶化す要素が無かったんだが、それでもきちんと持っていくところを持って行っているのが本当に素敵だと思います。

 これまで個人的な活動のみでウロボロスの足跡を追い続けていたバーナビーだったが、前回の騒ぎの最後に貴重な手がかりを目の前で殺されてしまい、普段では見せない表情を見せる。「ウロボロス」「組織」「殺された良心」。普段あまりプライベートな部分を見せない彼が、怒りにまかせて全てを洗いざらい虎徹とネイサンにぶちまけてしまった。これにより、過去の事件を探り当てた虎徹たちは、バーナビーの背負った過去を理解することになる。

 あまりのことに心神喪失状態のバーナビーはしばらくリタイアし、その間の虎徹はブルーローズとのバイトなどもこなしつつ、バーナビーの過去の裏を固め、パートナーへの理解を深める。普段ならば彼が休んでいたことを問いただしたり、再び現れた時点で気まずくなったりしそうなところだが、彼の心情を理解した虎徹がさりげなくバーナビーの帰還をサポートしたことで、二人の協力体制は自然により強固なものとなった。今回一番嬉しかったのは虎徹のいかにも年長者らしい配慮が随所に見られたところで、例えば失踪したバーナビーを社長が愚痴ったところでは、さりげなく彼の話題を逸らし、自分自身に社長の非難が向くように誘導していたし、ネイサンが漏らした疑問にも、バーナビーの身を気遣ったコメントを残している。そして何より、戻ってきた彼に対し、特に気まずさや責める態度を見せずに、あくまで普段通りの虎徹として接してくれた。

 これまでと二人の関係性が変質していた理由は、ずっとたしなめる側に回っていたはずのバーナビーが、若さ故、その生い立ち故に完全に取り乱して前が見えなくなってしまったこと。おかげで初めて虎徹が「年長者としての配慮」を見せることが出来るようになっていて、「若者を気遣うおっさんの優しさ」が確認出来た。ビルの上で自然と語らう二人の間には、初期の頃のようなぎくしゃくした空気はなく、デリケートな問題に触れているにも関わらず、虎鉄は余裕を持ってバーナビーと接し、彼が望んでいるであろう、ベストの対応をして見せた。こうなると虎鉄は格好良いのである(ブルーローズが惚れるのも分かるってもんだ!)。遠くを見据えながら腰に手を当てて並ぶ二人の背中は、以前と比べてどこか近しさが感じられる、何とも感慨深い画面である。

 しかし、そんな二人の関係性の向上、バーナビーのモチベーションの復帰をぶち壊すかのように現れるのが、謎のNEXT、ルナティックである。狂気の名を持つ凶悪な怪人は、ヒーローたちが取り囲む教会を遠距離から壊滅させて犯罪組織をたたきつぶし、更に追いすがるバーナビーと虎鉄を易々と振り切ってしまった。ファイヤーエンブレム以上の火力を持ち、スカイハイを越える飛行能力、バーナビーを吹き飛ばすパワーを備えた最強のネクストは、「自分がしていることが真の正義である」と言い残して闇夜に消えてしまった。彼の巨悪としての存在感は抜群で、今回のミッション中、バーナビーは直接対決でのされたことで「ポイントを稼ぐ」「長年追い続けてきた仇敵を駆逐する」という2つの目標を叩き崩され、虎徹も目の前で凶悪犯が命を落としてしまい、「市民の安全を守る」という彼の目標を打ち砕かれた。2つの方向から、TIGER&BUNNYコンビを打ち負かしてしまったのである。

 ルナティックの強さは画面にも存分に表れており、バーナビーとの空中での死闘はこの作品ならではのダイナミックさと流麗さを持ったバトルシーンとして描かれていたし、虎徹の前に立ちはだかった時にも、この街のシンボルである巨大な女神像をバックに、居丈高に立ちふさがった。そして、その中にいるのは、なんと司法の番人たる裁判官だってんだからたまったもんじゃない。「正義よりも強い正義」。ヒーロー達は悪との戦いには慣れているだろうが、自らを正義と歌う「越法規」との対峙の経験は無かろう。ウロボロスという組織との関係も気になるところだが、とにかくヒーロー達は共通の目標として、今後も厳然と立ちはだかってくれそうである。

 しかし、バーナビーが復帰するきっかけを作ってくれたあの社長って誰だっけ……すごく憶測なんだけど、なんか怪しく見えるのは気のせいか?

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5月13日 ドラフト模様(NPH,MBS,SOM

ピック順 【SerraMetallicaAlessiThraxiMei

 年に3度のお楽しみ、新環境ー。なんか最近時間の流れが本当に早いですね。あっという間に使えるカードが変わっていく気がするよ……

 さて、ドラフトが一番面白くなるのはやっぱりラストエキスパンションが出てから。3パック全て違うカードが現れ、戦術もこれまでのものが通用しなくなる。特にこの環境の場合、あとから出るセットが前のセットの対抗陣営になっているという初の試みがダイレクトに現れており、ジワジワと苦しくなるミラディン陣営の様子がよく分かる(まぁ、本当に歴史の追体験がしたいなら傷跡→包囲戦→ファイレクシアの順で開封すべきだと思うんだけど)。とにかく色々と大変な今回。一体どんな事件が起こるんでしょうか。

 ちなみに我々のコミュニティ的にも、実は今回新環境開始日だというのに人数が集まらず、新人さんのデビュー戦も兼ねるという記念日になっております。いきなり3パックが違う環境ってのも大変かと思うけど、一応楽しいと言ってくれたのは救いですかね。さぁ、今後どんな戦況になっていくやらね。

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数寄と戦と第6話。今までは「数寄者パート」と「戦国パート」っていう分化が行われていた気がするのだが、今回あたりからだんだんその区分すら無くなってきたような気がする。左介が絡んだら全部そうさ。

 前回は秀吉がメインみたいなところもあったわけだが、今回は左介が純然たる主役。「信長が天下統一するまであとわずかしか無いので、その間に武功を上げておかなければ大茶会も開けない」、と焦りを見せる。普通の武人ならば「主君のため」「お家のため」「自尊心のため」に武功をあげようと努めるわけだが、この男の場合、最終目標はあくまでも趣味の世界。何が動機でもそれが活力になるのなら問題無いとは思うが、戦のためのツールとしても器を持ち出してくるシンプル過ぎる思考パターンはいかがなものだろうか。

 武功をあげるための第一段階は、戦線を切り開くための小城の突破。窯元を訪れた時に思いついた作戦、偽井戸茶碗で突破。敵方との交渉役は既に対松永など何度も経験してきた左介だが、偽の茶碗で堂々と交渉を押し切ってしまう胆力は一体どこから来るものなのだろうか。相手が「見る目のない奴」だと基本的になめてかかるスタンスなのかね。そして、再びの武功チャンスは、残念ながらそんなに簡単にはいかず、命がけのチャレンジとなってしまった。数寄を競うライバルたる織田長益が先に武功を挙げたと聞き、「数寄では劣っても武勲で敗れるわけにはいかぬ」と、これまた意地の張り合いみたいな理由での決戦である。既に先んじて向かった交渉役が命を落としていることは知らされており、失敗が死に直結することは明らか。そんな状態でも、これ以上長益に劣る部分を見せるわけにいかず、更に事態が天下統一に向かっているとするなら、自分に残されたチャンスはあとわずか。命を賭しても、挑むべきミッションなのである。

 悲しきかな安易な偽物作戦は、器を焼いた窯元自身が「質では明らかに劣ります」と言っていたような代物。矢面の小城を任されたような下っ端武士ならだまくらかせても、位が上になればそうもいかない。城主仁科盛信の奥方だろうか。薙刀片手に勇ましく挑みかかる女性は、左介の持参した器を偽物であるとあっさり看過。失敗したかと思ったが「しょせん女は欲には勝てぬ」というよく分からない流れになり、そのまま痴女をスルーである。まぁ、あそこできちんとコトに及んでいたら更にどうなっていたか分からないが……ほんと、左介は肝心なところで使い物にならないものをお持ちで。

 そして最後、「出世への階段」となるべき天守への階段を上りきった左介を出迎えたものは、実に見事なケンカキックでありましたとさ。無様に落下していく左介を見て、今回のサブタイトルが「武田をぶっとばせ」であったことを思い出す。ぶっ飛んだのは、お前だ。やっぱり左介は格好悪い。偽物戦術も本当に安易な思いつきだし、それが一度うまくいっちゃったもんだから味を占めて繰り返すあたりも情けない。そして、何とか命がけの戦場に挑んではいるものの、その動機が何ともしょっぱいのも本当に彼らしい。しかし、本物だ。

 「戦と数寄」という2要素が絡んで分けられなくなったのは完全にこいつのせいなわけだが、2つの要素が実際面以外にも色々と絡み合った描写がなされているのがまた楽しい。左介の周りでいうなら、女性に迫られて「拙者のろくろさばきを……」と勢い込んで脱いだ左介が挑みかかる画から切り替わり、織田軍が進軍を始めるシーンなんかが印象的。織田の軍旗が次々と掲げられ、ホラ貝による号令が飛び交うシーンを見ると「おぉ、左介もきっと高々と自分のものを掲げあげ、さぞかし立派な戦果を上げたに違いない」と思わせるのだが、再び画面が切り替わって戻ってくると、なんと、自分のものを勃たせることすら叶わなかった様子。まぁ、命がけの戦場、しかも敵親玉の直前で欲情しろって言う方が無茶な相談だが……

 他にも、間抜けさが際立つ左介とは対照的に、既に秀吉の心中を知っている利休が様々な場所に手を回し始める描写でも、彼は常に天下の趨勢を「茶の湯の話」として語る。「今焼き」の是非を問う細川藤孝に対しては「信長への忠誠心が揺らいでいるのか?」と揺さぶりをかけている。その直前で、城の見物料を徴収から取り立てるという、一国の大将とはとても思えない信長の破天荒な振る舞いが、その見方に拍車をかけているだろう。これは「今焼き」という昨今の流れを、新しいもの、エキセントリックなものに目がない信長と対比させての物言いであり、自然に「信長の振るまいは自分の目指す道とはそぐわないものである」ことを藤孝に伝えている。更にその手は明智家にも及ぶようであり、秀吉の働きと合わせて、少しずつ包囲を固めている印象だ。

 視聴者は、この利休の策が最終的に本能寺の変という形で成されることを知っている。そして、利休は現時点での情勢をほぼ完璧に把握している。いわば全てを理解した上での、「数寄」の追究という状態。対して、主人公の左介は完全に世の趨勢を見誤っており、「間もなく信長が天下を統一する」と焦るばかり。見ている方向が全く同じであり、挑む精神も本物の2人であるが、かたや黒幕、かたや道化。この2方向の書き分けが実に見事な対比を産んでおり、相変わらずの利休の黒さを浮き彫りにし、同様に悪い笑みを浮かべてみる左介に、どこか憎めない印象を与えているのである。「目で語る作劇」という言葉を何度も使っているのだが、何を考えているか分からない利休の細目と、ことが起こるたびにドギマギと泳ぎ回る左介の目は、本当にこの作品の両極を表しているようではないか。本当にこの男、大成するのか?

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 変態だー!(AA略)としか言いようがない第4話。すげぇ、この作品はレベルの高い負け犬が揃っている気がするぞ。

 30分まるまる、「ゆきあつの見ためんまの正体」を巡ってのあれこれが展開される今回のお話。もう、どこから突っ込んで良いか分からないので視聴後のテンションがどうにかなりそう。いや、アニメ視聴後にこんなにおろおろしたのは久し振りかもしれない……ゆきあつよぅ……

 今回も5人の関係性から描かれた要素を確認していくが、今作において最も重要なことは、(少なくとも視聴者の目線には)仁太の見ているめんまは実在しており、それが「本当」であるということだ。最終的に「あのめんま」が実際の「現象」であるのか「幻想」であるのかは分かれる部分であり、仁太が何度も自省しているように「追いつめられた仁太の妄想」である可能性は否定しきれないわけだが、それでも、仁太はそこに意図的な欺瞞を生み出す意図はなく、完全なる「第3者の意志」としてめんまが存在している。そのため、「めんまの声を聞くことが出来る」という立場において、仁太だけは他の4人とは違ったレベルに存在しているのである。

 今回それが最もよく分かったのは、仁太が蒸しパンを取り出して他の4人の説得を試みるシーン。下手くそな蒸しパンを取り出したところで、他の面々がめんまの存在を信じる理由にはならないだろうし、奇妙なものを持ち出したことにより、自分に対する不信感すら持ち上がるであろうことは、仁太も重々承知している。後日知利子が訪れた際に「信じられない」と言われて「だろうな」と独りごちたことからもそれは伺えるし、「めんまが自分にしか見えていない」ことは再三再四確認しているわけで、あんな突飛な手がかりでは他人の心を動かすことなど出来るはずもないと、それは理解している。しかし、仁太はその上で、めんまの気持ちを代弁しようと立ち上がった。それが自分を傷つけることになり、誰も得をしない結果に終わったとしても、言わずにはいられなかった。それが彼なりの、生来の強さである。

 その一言でめんまは救われたし、嘘偽りを含まず、純粋な気持ちから発した言葉だったからこそ、ぽっぽはそれを信じる気にもなった。お気楽ぽっぽは仁太の見ためんまも、ゆきあつの見ためんまも分け隔て無く信じるように振る舞っており、それだけに、「平等な二人のめんま」という事態に遭遇した際に、より発言力の強いゆきあつの言葉、「もうめんまのことを掘り返すのは良くない」という主張を飲み込みかけたわけだが、そんな「偽のめんま」の言葉を振り払い、本当の言葉を信じることが出来たのは、仁太が嘘を吐かなかったおかげだ。現時点では、相変わらず仁太以外の面々に「本当」を知る術は無い。その上で、少しでもめんまの望む方向に進むことが出来たのは、仁太が真っ直ぐだったため、そして、ぽっぽ達がどこかでめんまのことを理解していたおかげだろう。

 奇しくもぽっぽと同じ判断を下したのは、知利子である。彼女の場合、今回の騒動以前から「ゆきあつの真実」は知っていたようであるから、彼女からしてみれば仁太の言うめんまは、ゆきあつにつぐ「2人目のめんま」であったはず。その上で、ゆきあつのめんまは完全にまがい物であり、彼のことを思えば打倒すべき存在であった。そんな状況に、更に仁太までもが「めんまを見た」と言い始めたのだから、彼女にとっては、過去の友人達が亡者に囚われて次々とおかしくなっているように見えても不思議ではない。しかし、意外にも彼女は仁太に「ゆきあつの打倒」を依頼してきた。毒をもって毒を制するつもりなのか、それとも「仁太のめんま」に一抹の真実をかぎ取ったのか。それはまだ分からないが、少なくともゆきあつの虚構を打ち破るのには充分な素材であると判断したようだ。また、面と向かって喧嘩になった2人を再び向き合わせて挑発するというとんでもないアイディアを思いつき、引きこもり相手にそれを提案してくるという図太さも彼女ならでは。どこまで仲間を思い、どこまでマイペースなのか、相変わらず知利子には謎が多いのだが、あそこまでしてゆきあつをボコボコにしているということは、彼女にとって、ゆきあつはきっと大切な存在なのだろう。

 そして、未だ立ち位置を決めかねるのが、鳴子である。前回までのエピソードで多少歩み依ることが出来たはずなのだが、今回は崖の上で仁太と一悶着あり、おかげでまた距離が開いてしまっている。鳴子が優先して考えているのは、仁太に対するほのかな恋心。しかし、仁太の目には「虚構」のめんましか見えていない。そんな現実に、彼女は未だ自分の立つべき位置を知らされていない。どうやら普段一緒にいる仲間内にも不穏な空気が漂い始めているようだし、次回以降、鳴子が辛い思いをしなければよいのであるが。

 そして、ゆきあつだ。……ゆきあつ……どうしてこうなった……以前知利子とショッピングにいくシーンがあり、あのときには「知利子以外に女がいるんだなぁ」くらいしか思わなかったのだが、まさか自分用を調達していたとは。秘密基地に颯爽と登場し、偽のめんま情報で旧友達を攪乱、最後には「目を覚ますんだ」と格好良く現実を語り、落ちぶれた引きこもり野郎は「調子に乗るんじゃねぇよ負け犬」と一蹴。格好良くメンバーの最先端を走っているのかと思ったら……一番の負け犬は自分だった。最も強くめんまの亡霊に囚われ続け、仁太と違って「無いものは作るしかない」という発想から、自らの手でめんまを生み出したバイタリティには感心するが、悲しいかな、人としては残念な結果に。ただ、あれだけの努力をして生み出した「自分用めんま」で悦に入っていたのに、心ない仁太が「俺のところに本物のめんまが来た」とか言い出したわけで、彼の焼け付くような胸の内も分からないではない。「負け犬が」という台詞は、「何故自分は勝てないのだ」という妬み嫉みの裏返しであるのだ。しかし、あんな姿を仲間に見られてしまっては、もう虚勢も虚構も役には立たない。次の引きこもり候補は、君しかいない。

 さて、もう何がどこに行くのか予想も付かないこのお話。1つだけ言えるのは、続きが気になってしょうがないということである。とにかく、ぐいぐい話に引き込むびっくりの連続と、それを下支えする丁寧な心情描写のバランスがたまらない。今回もめんまが百面相を見せて賑やかだったのだが、1つ1つの表情が全て意味を持っていて、見ている側にきゅんきゅん訴えてくるのである。

 また、実は細かいところのネタ仕込みがさりげない印象を引きあげており、今回上手いと思ったのは、知利子が仁太の家に上がるシーンで、少しだけ映った仁太が過去にとった賞状の描写。そこには仁太が過去にマラソン大会で2位をとったことが記されており、彼がドロップアウトする前の栄光が垣間見える。「あー、昔はスポーツも出来た子だったのになぁ」とか思っていたら、なんと後半のシーンでは林の中でゆきあつと追いかけっこを始めるのである。過去には賞状をもらえるくらいの実力があったが、引きこもって体力が落ちた仁太だが、最終的にはゆきあつに追いついた。直前のシーンで、ゆきあつがロードワークに出てトレーニングしていたにも関わらず、である。ゆきあつがロードワークをして体力作りをしようとしていたのも、「昔から全然認めていなかった」はずの仁太の背中を追いかけてのことだったのではないかと、そんな妄想が、1枚の賞状から出来てしまうのだ。いやぁ、面白い。

 次回は……どうなる?

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  そっち方向に行くのか、第4話。回が進むごとに謎が解けていくっていうのが普通のお話だと思うのだが、このアニメの場合、回が進むごとによく分からん部分が増えていくのよね。

 前回の引きで登場した公麿の大学の講師、江原。知り合い同士での対決には逡巡する公麿だったが、真朱の頑張りと三國のフォローで今回もいつの間にやら勝利。その結果、現実世界において江原の「担保にした未来」であった子供が失われるという現象を目の当たりにしてしまう。自分に迷惑をかけて死んでいった父親を反面教師にし、出来る限り周りに迷惑をかけないことをモットーとしてきた公麿にとって、その事実は受け入れがたいものだった。自分が勝ってしまったがために、知り合いの家庭が全てを失ってしまったのだ。しかし、それでも仕方がないと江原は語る。自分も覚悟をして挑んだ金融街。負けてしまった者も、自己責任で生きているのだから恨む筋も無い。もしも江原が勝っていたら、公麿の方も同様に何らかの損失が発生しているはずだったのだから。

 一体何を目標にして、何を守る為に戦えばいいのか。目的を定められない公麿が金融街の三國のところにいくと、丁度彼のディールの日。巨万の富を持つ老人との派手なディールは、試合巧者の三國のマッチメークにより、なんだかよく分からないが神がかったフィニッシュを向かえ、三國が勝利したらしい。「極力現実に影響を与えないようにするために相手を破産させない」ことを厳守する三國の戦い方は、周りを取り囲む金融街の人々の目にも素晴らしいものに映るようだ。公麿は、そんな三國のスタンスから何かを感じ取り、改めて金融街で戦っていくことを決意するのである。

 とまぁ、一応主人公が前を向くためのエピソードであったが、正直言って公麿が何をどう前向きになれたのかはさっぱり分からない。「戦わなければ滅ぶだけ」という崖っぷちにいるのは間違い無いのだろうが、それでも江原の様子を見れば、むしろ逆に「負けても命までは取られない」という解釈も出来る。金融街が疎ましいのなら、三國に相談して「致命傷にならない程度の傷で金融街を追放される方法」を聞いた方が早いような気もするのだが。それが出来ないなら、とりあえず「椋鳥ギルド」とやらにだけでも入っていくべきなんだろう。

 「未来を担保にする」という、金融街の最もほんやりしていた部分が、今回江原という具体事例が現れたことで少しだけ判明した。「未来」とは、かなり具体的な「将来的なプラス要素」であり、江原の場合、未来の象徴は3人も授かった子供達。それを一気に失ったことにより、三國の未来は確実に「失われた」ことになるわけだ。

 ただ、誰も彼もが江原のように明確な「未来の形」があるわけではなく、ディールで負けて素寒貧になったときにどうなるのかはよく分からない。公麿の父親はすぐに自ら命を絶ったようだが、彼は一体何を失ったのだろうか。

 奇妙な因果律へ影響する金融街の「取り立て」だが、なんだかイメージしていたものと違うのが気になる。あくまで「金と経済」の概念で成り立っている金融街のくせに、取り立てる未来が随分観念的で、感情的な気がするのだ。それとも、江原がこれまで子供を育てるのに費やしてきた費用が全て失われたことを意味するのだろうか? 

 しかも、過去からの記憶を含め、江原の子供についての全ての事象がごっそりと抜け落ちていたということは、金融街の負けには、世界中の全てに関わることが出来る影響力があるということだ。黒い紙幣をばらまいたり、現実世界の財政状態をいじるくらいなら関連分野だと思っていたのだが、思っていたよりももっとどでかい何かのようである。真坂木は公麿に「あなたの未来は大きく価値がある」と言っていた気がするが、もし負けたら、公麿は一体何を失うんだろう。

 で、そんなよく分からない力を持つディールであるが、今回の三國VS老人(菊池)の試合も含めて、またよく分からないルールが増えた。公麿対江原の試合では三國が「株を買う」という形でサポートしていたし、菊池翁は「株式を公開する」というアクションで地力を増強させていた(そして、それでも負けた)。ルールがあるのはいいけど、公麿が参戦する前に教えておいてくれよ。今回公麿は株の存在を一切知らなかったわけで、三國が「買い」に走ったのは完全に独断。つまり、株の発行主の了承無しで取引が成立していたということだ。それって、株をコントロールするときに大問題になりそうな気もするんだけど……大丈夫なんだろうか。

 うーむ、ますます分からない方向に突き進んでいるこの作品。一体何が最大目標で、どこに着地しようとしているのだろうか。気にはなるが、不安である。

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  チャイナ気分でハイテンション! な第6話。やっぱりP.A.作品といえばチャイナですよね。いのちなんだよね。ほんと、「true tears」「Angel Beats!」と固定ファンの多い作品を連発し、この「いろは」も話題沸騰のスタジオなのに、「CANAAN」だけは知名度が上がらなかったんだろう……名作なのになぁ。

 愚痴はさておき、しばらくはギャグだのエロだのとよく分からないサービスに邁進していた喜翠荘が、久し振りに初心に戻って商売と経営を考える旅館経営アニメに戻ってきましたよ。怪しげな経営コンサルタントのおねーさんに振り回されてお約束のサービスシーンを披露したりはしたが、皆さん真剣なのは間違い無いのです。そして、そんなに簡単に田舎の旅館の経営が上向いたら苦労はしないのです。ばあちゃんもそのあたりのことは承知してるからこそガタガタ言わずにどっしり構えているのだろうね。この手の「経営が危ないから頑張ろう」シナリオの場合、主人公たちが何か画期的なアイディアを思いつくパターンとしては、大体地元の名産を使った地味な新商品を開発したり、地の利を利用した名所名物を生み出して客を呼ぶのがお約束だと思うのだが、そう簡単に喜翠荘に名案なんか生まれてこない。それを、「昔女将が使っていた衣装」というものすごく身近にあるもので何となく決着させた着地点は、ほど良く納得出来る良いバランスだったと思う。

 この作品のうまいところは、あくまでドラマの流れを重視して無茶なご都合主義を引っ張りすぎないところで、例えば今回のシナリオなら、何となくハッピーエンドっぽく見せてはいるが、女将の古い衣装を純粋にプラス要素として喜んでくれたお客というのはほとんどおらず、家族連れは何となく険悪な雰囲気が解消されただけだし、衣装に気づいてくれた2組は、それが女将のものであると知っていた、いわば常連客である。そんな連中は別に営業努力をせずとも顔を出してくれるわけで、新規の顧客獲得には何の役にもたっていない。緒花のいう通り、これで「明日からお客が増える」なんて虫のいい話はないのである。ただ、それでも「緒花と女将の接点」としての衣装を引っ張り出してくる流れが自然に「良い雰囲気になった」ことを表しているし、前半のハレンチ衣装のインパクトがあったおかげで、その対比として出された地味な和装が、視聴者目線にはすごく由来のある、良いものに見えてしまうのである。冷静に考えればあんまり意味のない挑戦ではあるのだが、それを感じさせずに「イイハナシダナー」させてしまう構成は見事なものだ。

 また、個々のキャラクターの配置にも無茶をせず、着実に歩を進めている描写も上手い。具体的には、今回の「衣装案」は緒花の努力が実を結んで表に出た企画であるが、実際には、彼女の思いを受けた豆じいが提供してくれたアイディアである。つまり、旅館経営のド素人である緒花は、全体を見直すと、川尻コンサルタントのアホなアイディアに感心してとんちんかんな挑戦を試み、から回った結果、うまく落としどころを見付けただけなのである。なんでもかんでも「主人公が熱意を持って取り組んだから素晴らしい解決策が見付かったよ!」というご都合主義にならず、緒花なら緒花なりの、身の丈にあった解決レベルで収拾を付けてくれているのはありがたい。

 また、緒花は今回、何故かやたらとコンサルタントの川尻さんにこだわり続けている若旦那の縁とも関係性を深めた。店に愛着があり、何とか経営を上向きにしようと奮戦する縁だが、その方策はいささか見当外れ。それでも、緒花から見たら「失敗するとしても、やらないよりはやった方が良い」という精神は共感出来るものであり、積極的に彼のサポートに回ろうと奮起していた。そして、そんな二人を繋ぐ役割を果たしたのが、緒花の母親、皐月だったわけだ。同じ人物の弟と娘が、同じように振り回された経験から仲を深め、どこか似た部分を共有しあう。なかなか愉快な親族模様である。

 そして、そんな血縁の深さは、オチの部分であの頑固婆、女将とも繋がる。女将も、過去には喜翠荘を守るべく、「何か新しいことを」と悩んで悩み抜いたことがあった。その結果が緒花のたどり着いたあの衣装であったが、彼女のアイディアも、過去には旦那に反対された「斬新な案」だったようである。保守と革新のバランスというのはいつの時代も難しい問題だが、女将も長い人生の中で、絶妙なバランス感覚を養っていたようだ。女将→縁という親子関係と、皐月→緒花という親子関係の対比と類似が見事にオーバーラップして色々と想像させてくれるし、何故女将が皐月を勘当したのか、などの過去にも興味が持てる。細やかな人間関係に、まだまだ色々と面白さが隠されていることを予期させる、良いシナリオであった。

 一応他の連中にもちょっとだけ触れておくと、今回も素敵だったのは「中居頭」という立場をよく忘れそうになる巴さん。川尻さんの衣装作戦が失敗であったことを真っ先に見抜き、使えない従業員たちにとにかく頭を下げさせるためにひたすら平身低頭。若いのに大変なお仕事です。次回予告でなんだか大変なことになっていたみたいだが、彼女が暴れると作品の空気が変わってとても楽しいので、今後の活躍も期待したいところ。他は……前回までメインだった民子はホビロン役、菜子は……乳揺れ役。

 そういえば、今回コンテ演出を受け持った人物が許琮という(おそらく)韓国人なのだが、スタッフロールを見ると、今回は制作がほぼ海外委託という状態で、グロス請けをしているのがUNION CHOというスタジオのようである。調べていて気づいたのだが、P.A.作品はちょいちょい関わっていたところですな。一昔前なら海外丸投げの制作は「三文字作画」と呼ばれる粗悪品の代名詞みたいなものだったが、P.A.の管理体制が良いのか、それとも格段に技術が進歩しているのか、スタッフロールを見るまで一切気づかないくらいのクオリティであった。ふぅむ、隣国の技術も馬鹿に出来ないな。

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関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
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