最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
静雄の中の人ネタがいい加減しつこい気がする第7話。まぁ、厳密には静雄の弟がやってるわけだからネタとしてもずれているんだが……でも確認したら「執事、沈黙」っていう回は無かったみたいね。 さておき、今回の主人公は池袋「最凶」と名高い平和島静雄。ただ、彼の場合はあまり池袋の内情を冷静に語るナレーターには向いていないらしく、ぼそぼそと漏れるのは彼の生い立ちについての説明と、「暴力は嫌いだ」という彼のアイデンティティを端的に表す一言だけ。前回の門田もそこまで雄弁なキャラクターではなかったが、今回はさらに「語り部には向かない人物」がしゃべっていたことになる。 そんな人間が何故語りを任されたかといえば、今回はあまり現実に事件が進まず、過去に起きたよしなしごとをざっくりと振り返る構成になっていたためだ。静雄の生い立ち、特に「怒り」と「リミッター」という彼の性質は、口で説明してもどうしようもない部分があり、彼の感情の吐露と、実際の現場を見てもらうのが一番手っ取り早い。弟に向けられた冷蔵庫に始まり、最終的にはコンビニのゴミ箱、自動販売機に至る彼のスローイング人生は、一種の病気とも言える自制心の欠落と、それによって鍛えられた鋼の肉体を彩るものだ。何が彼の特性なのかは、常に彼が繰り返す一定の所作で画面から分かりやすいように演出されており、具体的には「何か手に持った物をへし折る」→「地面に投げ捨てて踏みにじる」というアクションが、プリンのスプーンや鉛筆で繰り返され、今の彼に連絡する1つの記号となっている。ぷっつん切れると体組織が脳のリミッターを外すというのは非常に奇妙な状態で、感情は自分で抑えられず、その感情が体を抑えられず、命令を出しているはずの脳がどこかへ行ってしまったかのような状態。全てを脳の命令下で管理して体組織に無茶をさせる「黒神ファントム(by黒神めだか)」とは真逆の構図ということになる(余談)。一応、最後のシーンでは過去の出来事のように曲がり角でトラックにはねられることはなくなったことを示しており、少しは自分で制御できるようになったとは思うのだが、それだって弟のおかげで一息付けたからであって、また臨也を見て激高したらどうなるかは今のところ分からない状態だ。 そんな彼の破天荒な人生には、池袋の曲者達が小中学生の時分からついて回る。今回面白かったのは、一見すると誰だかよく分からない幼少期の新羅が、その台詞回しから彼であると明示される部分。静雄は、小学生のくせに訳の分からない四字熟語を使う友人を、まずブン殴るべきだったかもしれない。ぶち切れた静雄を見ても特に動じることなく友達づきあいが続けられた新羅は、やはり何かが欠如しているのは間違いないようだ。そして中学に入り、因縁の宿敵である臨也との邂逅。出会い頭にいきなり斬りつけられて殺し合いの喧嘩にまで発展するだけでも因縁深いのに、どうやら臨也はその常識外れの静雄の馬鹿力に何らかの利用価値を見いだしてしまったらしい。何度も何度も利用され、最終的には視界に入っただけでリミッターを外す要因にまでなった。彼の気配は同じ池袋にいるだけで感じられるようになり、どこに潜んでいても目ざとく見つけてものをぶん投げる。ただ、そんな彼の理屈無用の大暴れすら、臨也の不適な笑みの前では利用されるだけの力にも見えるのだが。 そして、もう1つの静雄との繋がりを持つ人物が、新羅を通じて遭遇した首無しライダーことセルティ。静雄は彼女のヘルメットの中にも何かを感じ取ったようだが、どこかで理屈抜きの繋がりを感じているようにも見える。ただひたすら「静かな暮らし」を求めながらもそれが叶わない静雄は、自らの首というシンプルな探求物があるセルティと似ている部分があるのかもしれない。セルティも、静雄の気持ちは理解出来ているようだしね。新羅が二人の会っている場面を見たらどう思うのだろうか。 静雄の立ち位置は、今のところ微妙なものだ。町中に知られているためにカラーギャングたちとも交流は深いし、臨也とはライバル関係、新羅・セルティとは交友関係がある。しかし新羅は臨也とも繋がっているし、その臨也はカラーギャングを使って何かきな臭いことをしようとしているように見える。1人で単独勢力を構成できるくらいのポテンシャルを持っている静雄がどのような立ち回りを演じるのか、というのは今後のカギになるだろうか。ただ、彼自身が非常に無欲な人物で、弟絡み以外では特に積極的に動こうとしないのは気になるけど。 今回はやたらと男臭くて、小野・神谷・福山・小西と、そっち系の人は大喜び間違いないしのコテコテキャストが頑張ってくれましたね。そういや、次回予告をセルティがやっていたのだが、今までの流れからすると、また語り手はセルティに戻ってくるんだろうか。 PR 流石に生後3,4年しか経ってないような園児に「命をかける覚悟はあるか」はまずいと思う第6話。柊師匠、やっぱりあんたすげぇよ。 今回Aパートは季節感を完全に無視したプール回。私が通ってた幼稚園にはプールなんて無かったけどなぁ、幼稚園児って平気で泳げるものなんだろうか。あまりに奔放な授業風景は、確実に毎年園児が1人や2人死んでるんじゃないかと思わせるくらいのフリーダム。そもそも小梅に「杏ちゃんが大変なの!」って叫ばれてようやく異常に気付くって、つっちーは職業意識が欠片も無いのか。まぁ、あんな反則破壊兵器な山本先生を見せられては仕方ないのかもしれないが……でも、つっちーはTシャツ姿なんだよね(平常心の)。なんで山本先生だけ水着なのさ。この作品はメインヒロイン(?)の水着には全くアピールポイントが無いので水着回やら温泉回といったサービスとは無縁だと思っていたのだが、ナチュラルボーンフラグクラッシャーがサービス要員なので色々とめんどくさい。大人しくペドだけを誘致しておけばいいものを。ま、今回も師匠は可愛らしかったですけどね。シンクロをスタートさせて1人必死に演技を成立させようとするところとか、鮫の役に夢中になってしばらく息づかいを必死に続けるところとか、どんだけ真っ直ぐなんでしょうか。「目標をセンターに入れてスイッチ」って、ほんとに師匠はなんでもご存じですね! 何でもは知ら(ry そしてBパートは、更にあり得ないと思っていた妹回。あまりにテンプレート通りの女子高生妹が登場して、ベタベタなブラコン模様を発揮して帰っていくだけの話。女子高生では特に盛り上がるわけではないのだが、「お兄ちゃんの馬鹿!」などと途中まで入力したら変換候補で出てきそうなほどお約束の台詞を残したり、露骨に一緒に暮らしたいアピールをしてみたり、非常に都合良く裸ワイシャツを演出してみたり、短時間でやるべきことを全てやりきる意欲は評価したい。こうしてサブキャラで何とかアピールしていかないと、メインヒロイン(?)たちにやらせると法に触れる確率が高いからね……(女子高生でも法には触れるが)。 また、今回は一応4話構成という体裁になっており、AパートもBパートも、わざわざタイトルを分けて自宅の様子を描くという統制はなかなか気が利いている。かたや妹が姉を心配する話で、かたや妹が兄を叱咤する話。山本家の姉妹は見れば見る程中の人2人が透けている気がします。 そして今回もクライマックスはエンディングに待ってるわけですよ。……もうね、個性を隠そうともしないアニメーターってやつは……大好きですよ。画を見て一発で「りょーちもかい!」って叫んだ。明らかに作品間違ってますがな。A-1におかえり。 髪をおろしちゃったリトゥーシャが普通に可愛い第18話。今回は一応クフィーユにスポットが当たっているはずだったのに、気付けば中心はリトゥーシャ。バトルで凶悪な能力も、悪戯の道具にすれば単なるドジっ子アピール。戦闘も訳の分からない主義主張も絡まなければ、彼女は普通のロリっ子です。今回は色んなところで可愛い絵とかいいカットが多いなぁと思っていたら、なんとコンテ演出においちゃんこと追崎史敏氏。この作品、たまに油断ならないスタッフが混じってるんだよな。 さておき、今回は記憶をねつ造されてすっかり舞い上がっているクフィーユのお話。シェイドにわざわざハーレムクラスの記憶を作らせたガクトエル様の趣味がよく分からないが、気付けばGTOを上から掌握して事実上解体させてしまうほどの政治手腕も持ち合わせる豪傑。「てめぇそんなこと出来るなら、なんでこないだ記念式典を強襲したんだよ」とか、「新参にちやほやしすぎるとか、組織の内部分裂の分かりやすいフラグ立ててんじゃねーよ」とか色々不満があるわけだが、とにかく現状は彼の思い通りにことが運んでいるらしい。一応最終目標はアスクールの引き込みだと思うんだけど、その割には作戦があっちにいったりこっちにいったり。ほとんど万能のキャラクターに見えるのに、無駄に腰が重いのには意味があるんだろうか。 また、そんな彼に忠誠を誓うシャドウワーカーたちも大変。わざわざ本拠地の一部をバラ専用の庭園にしてたけど、あれって誰が管理してるんだろう。トーチ・シェイド組もいきなりクフィーユの護衛なんて訳の分からない任務を言いつけられて、納得出来るんだろうか。シェイド(とサフィル)は心酔してるみたいだからいいとして、流石にトーチまで黙って見ているとは思えないのだが。最後にはついにクフィーユのオプションに成り下がっていたし、彼らのモチベーションが甚だ不安である。だから、施設を強襲するくらいならもっと一気にやるか、速やかに片を付けてくれ。無駄が多すぎるんだよ、この組織。 そして、かたやGTOではクフィーユの出生についての詳しい事情が判明。本局生まれの悲しき戦闘員であることは周知であるが、それがあのエクリュミコンビのコピーであるというのはちょっとしたサプライズ。ただ、能力が中途半端だったりパートナーがいない理由が適当すぎるのが可哀想。いくらプロジェクトが凍結したとはいえ、すでに4体目なんだからノウハウくらい残っていそうなもんだけど。3組目のトリトロコンビがあれだけ高性能だったわけで、4世代目ともなればさらなる奇跡だって起こせたろうに。GTOも資金繰りが苦しかったりするんだろうか。 面白かったのは、クフィーユのプロフィールカードに「Quarter-feuille」と書かれていたこと。なるほど、クフィーユのQはクォーターのQだったのか。フランス語が分からないので「feuille」については辞書検索したのだが、これは「ミルフィーユ」と同じで「葉っぱ」の意味、つまり4番目の葉っぱがクフィーユ。振り返ってみれば「トリクシー」「トロワジェイン」もあからさまに「3番目」なんだな。そのあたりは流石に考えて作ってあったわけだ。 さて、およそ謎もなくなり、あとはアスクールの出自をはっきりさせるだけ。と、その前にクフィーユを何とかして取り戻さないとね。ただ、ぶっちゃけ今週のぱっぱらぱーバージョンの方がGTOでウェイトレスやってるときよりもよっぽど幸せに見えたので、彼女のことを考えたらこのまんまガクトエルの妹でもいい気がする。リトゥーシャも仲良くしなさい。シェイドがいればタイトル通りにリアルシスプリも夢じゃないね! 「花咲ける青少年」 5→6 話数的には3クールだが、BSで色々と休止をはさみ、ほぼ1年の長丁場を渡りきった少女漫画作品。改めて1年前に書いた新番チェックを読み直したら「こういう少女漫画は得手ではないので多分トーンダウンしていくだろう」という予想を立てていたのだが、なかなかどうして、無事にゴール出来てしまった上に、評価点まで上がっている。最終回近くになっても、毎週ほんとに楽しみながら観ていましたよ。 まず、1話目の時点で「女性主人公が、誰かも明かされない3人の婿候補と勝手に恋愛してこいと親父に言われる」という突拍子も無い出だしに面食らった。そこで「ははーん、このまま3人のイケメンが登場して、主人公の花鹿は逆ハーレムでウハウハする『彩雲国物語』みたいになるのだな」と思っていたのだが、物語は中東情勢や過激派とのテロバトル、あげく隠し子騒動を巡って王位継承権まで争い始めちゃったからもう大変。序盤にユージィンが出てきて「こんな奴おらへんやろ!」と突っ込んでいた頃が懐かしくなる。ユージィンのエピソードがおよそ1クールで幕を閉じたので第2チャレンジャーのルマティも同じくらいの話数で消化するのかと思っていたら、待てども待てどもラギネイの政変は続き、結局作中最大のバトルグラウンドがラギネイ王宮となる。その結果、3人目のチャレンジャーであるカールの存在感の薄いことと言ったら。 で、最終的にはリーレンのごっつぁんゴール。まぁ、リーレンと花鹿の関係性は序盤から丁寧に伏線が張られており、まさにハリーの思惑通りに全ての物語が進んでいった。このあたりの丁寧な描写がきちんと理解出来たために、次第にリーレンエンドへ突き進み始めた花鹿を観ているのが何とも微笑ましかったりする。また、カールは可哀想な子だったが、最初は少女漫画のテンプレばりばりだと思っていたユージィンが意外に変な奴だったり、これまたテンプレ通りだと思っていたルマティが一時期は完全に花鹿を喰って主人公扱いになり、終わってみれば彼の成長物語としてもきちんと読めるくらいの完成度になっているという。もちろん、そんないい男たちの影で少しずつ株を上げつつ、あまりに無難なゴールテープとして待ち構えていたリーレンの存在感もなかなかである。一応中盤までは誰エンドで終わるのかというのも気にして観てはいたのだが(ひょっとしたら寅之助エンドまであるかとも思った)、次第にリーレンへのフラグを乱立させ始め、エンディングのイラストが3期のものに変わった時点で無事やきもきも解決。その後は実の娘の行く末を見守るかのようにして、余裕を持ってみることが出来ました。 今作を見ていると、やはり食わず嫌いはよろしくないということを痛感させられる。この作品は1つの大河ロマンとしてきちんとまとまっているし、起伏の設け方、人物の書き方、心情の伝え方など、充分に高品質なものを提供してくれる。これだけの物語が読めるのなら「毎回毎回色恋沙汰にうつつを抜かしてるだけの少女漫画」と十把一絡げにして切り捨ててしまうのは非常に乱暴だ。過去には「スキップ・ビート!」でも似たような感想を持ったし、絵柄が苦手というだけで少女漫画を読まないというのは勿体ないのかもしれない。 また、「とらドラ!」なんかを観ていても思ったのだが、やはり女性作家の書く女性像というのは非常に面白い。本作の場合は主人公の花鹿が真っ直ぐ天真爛漫系の美少女として描かれながらも、不思議とその無茶苦茶さが嫌みにならない。現実にはあり得ない人物なのは間違いないのだが、その淀みのない人柄は、女性の抱く1つの理想像として興味深く観られる。また、もう1人お気に入りの女性キャラにナジェイラもいて、彼女は一転、女性の持つ腹黒さや、それを後押しする苛烈な性格が実に面白い形で表出する愛らしいキャラクターであった。もちろん、中の人である新井里美の熱演も加点要因なのは間違いないが。 しかし、なんと言っても格好良かったのはクインザだろう。もう、途中からは彼目線でしか物語を追えなくなるぐらいの男前。彼の末期のシーンでは本当にボロボロ泣けてしまった。最終回で泥を被ったツァオもそうだが、この作品の魅力の1つに、悪役の持つ情念、信念みたいなものの確かさがあるのかもしれない。もちろん、ここでも中の人の功績は大きいと思う。子安、森川、浪川、小野、福山、諏訪部。なんだこの素敵すぎるラインナップは!(あ、柿原忘れてた) まぁ、色々と語り足りない見どころはあるのだが、とにかく1つのラブストーリーとしてきちんとまとまり、1つのアニメーション作品としても立派に結実した佳作と言って良いのではなかろうか。是非とも、同じように骨子のしっかりした少女漫画を、こういう尺にゆとりのある枠でアニメ化してほしいものである。 まだまだ混迷を極める、謎膨らむ第6話。だからさ、軍備というものがどの程度必要なのかも分からないようなセッティングで「収入源に疑問を持て」って言われても、無理だと思いません? 今回はちょいと趣向を凝らしてカナタの休日の模様をAパートとBパートで時系列を重ね、1121小隊の「副業」を巡る話と、カナタが修道院の女の子を助ける話を2つの視点から描いていく。その構成自体はそつなくこなしており、Aパートで起こった事件の裏側がBパートで明かされていくのは単純に面白かったし、休日で仕事を忘れたはずのカナタのオフが、実は小隊の裏稼業と切っても切れない奇妙な位置関係で連動して動いていたことが分かると、カナタを取り巻く何とも奇妙な「絆」のようなものが感じられる。正直言うと女の子と髪を結う話はどうでもいい気がするのだが、一応良い話になっているので突っ込むべきところではないだろう。敢えて言うとするなら、「髪は一番大切な人に結ってもらいなさい」っていう女の子の母親の遺言の意味がよく分からないことくらい。 問題となるのは、やはりAパートで起こったマフィアとの騒動である。まず、1121小隊が副業で酒の密造をしていたという事実。酒には疎いのでちょっと調べたのだが、「カルバドス」はフランスで作られるリンゴの醸造酒で、しかも原産地呼称規制(AOC)の対象である。つまり、フランスがみとめた地域で作られたもの以外はカルバドスとは呼べないはずなのだ。まぁ、この世界がそんな厳正な規格まで受け継いでいるとは思えないので名称についてはさして問題ないのだが、いくら辺境の地とはいえ、未成年の、しかも少女だらけの要塞で酒の密造を伝統的に行っているという構図はいかがなものか。これが「堂々と作っています」ならばそういうものだと受け入れられるのだが、彼女たちの話を聞く限りでは税法などを無視した完全な違法行為ということ。それを平然とやってのけ、さらに利権の臭いをかぎつけたマフィアまで追い払ってしまうとなると、ちょっと今までの彼女たちに対する見方を改める必要が出てくる。というか、はっきり言ってキャラに合っていない。今まで酒の話などおくびにも出さなかったし、日常生活において多忙を極めているような描写もない。それなりの量の酒があったから醸造施設はそれなりの規模になるはずなのだが、隊員4人が関わっていることなのにカナタが一切気付いていないというのはどういうことだろうか。おそらくよほど注意を払って彼女に気付かれないように作業をしていたということなのだろうが、何故そんなことをする必要があるのか。カナタだって立派な隊員になったわけだし、そこまで杓子定規で怒り出すような人間にも見えない。さっさと「事業」の説明をして、作業人員としてかり出した方がいい気がするのだが。 そして、そもそも「何故彼女たちが密造を続けているのか」が分からない。一番の理由は街の人達からのニーズがあるということなんだろうが、今回のシナリオだけをみると、どうしても「遊ぶ金ほしさにやった」という風にしか見えない。カナタは初任給をもらって素直に喜んでいたが、その資金の出所が「後ろ暗いせいで自分にだけ秘密にし、他の隊員が法を犯して稼いだもの」と知ったら彼女は少なからずショックを受けると思うのだが……そうした倫理観や金銭意識など、これまで一切描写されてこなかった部分で余計な揺さぶりをかけられたせいで、どうにも隊員たちのキャラクターが歪んで見えてしまうのだ。今回のエピソードには、何か重要な意味があるのだろうか。 そして当然、この密造稼業はこれまで再三疑問として浮上してきたこの国の「戦争」についても揺さぶりをかける。これまでは「戦争がいつ再開するか分からないので、辺境の地でも少女達が甲斐甲斐しく軍を形作っている」という物語になっていたはずが、砦に駐屯する目的に「商売」という項目が加わったことで、彼女たちの軍に対する、戦争に対するモチベーションまで揺らいでしまっている。しかも、この裏事業はあくまで政府には秘密なのである。こんな軍隊を僻地に置いておくような国家は果たして大丈夫なのだろうか。まぁ、僻地だからこそのフリーダムなのかもしれないが…… なんだか世界観もキャラクターもぐにゃぐにゃと歪んで捉えどころのない本作。一体どのような結末を迎えるというのだろうか。もう、軍服でなくて私服で出歩いて変なTシャツ選んでるカナタが唯にしか見えねぇや。 初春の頭の花についての振る舞いがすでにホラーの領域にまで達している第19話。ひょっとしてあれ、付けてるんじゃなくて憑かれているのでは……恐ろしいことこの上ない。 で、この期に及んで本当に中身のないお話。これまでのオリジナルはサブキャラの誰かにスポットを当てて展開する話だったわけだが、今回はその中心となる人物すらおらず、オチもなくふいっと終わってしまうという、刺身のつまみたいな内容である。これで黒子の変態が加速するとかなら面白くも見られるのだが……ま、強いてあげるなら今回の主役は初春なのかな。今回は初春っていうよりも平沢唯に見えたけどな。出来ればこのダラダラした流れにはそろそろピリオドを打ってほしいもんではあるのだが、次回予告を見る限りではまだ続くんかねぇ。 一応、寮のお祭りというありそうでなさげなイベントを舞台にして、これまで物語を彩ったサブキャラが全員集合、というのが今回の見どころ。アンチスキルが何でこんなちっぽけなイベントの警護にあたっているのかとか、どう見てもショボい企画展示で何で客が呼べるのかとか、考えたら負け。初春の反応を見る限りでは、常盤台の女子寮ってだけでなんか付加価値があるみたいだし、きっと集まっているのは初春みたいな妙な嗜好があるお嬢様マニアばかりなのだろう。そして、そんな中には固法先輩や水泳部コンビ、金后さんなどがそろい踏みし、寮監もあすなろ園の子供達を連れて監視をしている。インデックスとの騒動で記憶を飛ばしてしまったらしい上条さんは、どう考えてもあんなところに迷い込む道理はないな。そして一応「レールガン」では初登場になる土御門妹。出てきただけで特に何かしたわけじゃないけど。とにかく色んなところに色んなキャラがいるので、今回と前々回を見ればこの世界の登場人物は大体網羅出来るんじゃなかろうか(まぁ、あくまで序盤の登場人物だけらしいが)。 今回一番気になったのは、結局御坂さんはなんであんなとこに出て行かなきゃならんのか、という部分。あの御坂が実はバイオリンを弾けるとかいうびっくり事実は、もうこの作品のキャラ作りなんて何でもありなので気にならないし、よりによって独奏会で演奏する曲がなんでそれやねん、とかも別にいいのだが、その動機が謎。まさか彼女が自分から志願してあそこに立つことを望んだとも思えないし、黒子の様子を見る限りでは寮生が義務的に何かをしなきゃいけないとかいうこともなさそう。そして、御坂が特別嫌がっている風でもないので罰ゲームってこともなさそうだ。となると、「ステージ企画があるんですけど、誰かなんか芸を披露してください」って言われたときに、御坂の特技を知っている誰かが「やってみたら?」と押しつけたとしか思えないのだが、御坂は誰か知り合いに得意げに「私バイオリンも弾けるんだよねー」とか自慢したことがあるんだろうか。今のキャラクターからして、極力そういう話はしない気がするんだけど。うーむ、謎だ。 とまぁ、本当にどうでもいいことにしか目が行かないような話なんだが、それは別にして、今回やたらとキャラクターが映えた。序盤のコロコロした初春のデザインも独特で面白かったし、アバンで布団を被った御坂とか、1枚絵にしても見栄えがするような実にきれいな作画だった。「うわぁ、無駄にきれい」って思ってたら、案の定、作監が藤井昌宏氏でした。毎回このスペックならDVDとかも欲しくなるんだけどね。 「ヴァンパイアは狡猾だ、心の隙を突いてくる!」って、おめぇが勝手に籠絡されただけじゃないかと悪態をつきたくなる第6話。姫さんに自分に内緒の強攻策を採られたことで疑心暗鬼になってしまった暁君の反逆の物語。せっかく血の誓いを立てたと思っていたのに、随分軽薄に動くものです。 ニナの企てた誘拐はあっさり成功し、総理大臣を椅子から引きずり下ろして特区法案は成立へ向かう。しかし、その影ではヴァンパイアを中心とした黒い疑惑が渦巻いており、暁は強攻策に出たニナへの不信感がつのらせる。さらに、由紀を襲ったのは学園内で数を増やしつつある隠れ吸血鬼学生。確かに、これまでこの作品内では「吸血鬼に噛まれれば吸血鬼になってしまう」というヴァンパイア伝承の最も骨子となる恐怖のエッセンスがほとんど表面化せず、あくまで人道的、理知的に人間と接する吸血鬼だけが描かれてきたわけだが、彼らが本気を出せば、身体能力で人間に負ける道理もない。こうしてジワジワと暴力で攻め立てるだけでも、国を動かすだけの影響を与えるのは容易。まして1つの学園ごとき、混乱にたたき込むことは造作もないことだった。信じていたものに裏切られた暁君は、学内の惨状を契機として自分の責任を全うすべく起ちあがる。具体的には亡き(?)生徒会長の意志を継ぐべく生徒会は撲滅作戦へと乗り出したわけだが、「陽光の下で集会を行う」って、土砂降り雷雨の中で言われても説得力がないですね。 そして、今回は色々と設定に疑問符がにじみ出る部分が。暁から得られた「遮光ジェルは15分しか保たない」という新情報は有益だが、どうも今までのニナたちの行動を見ていると、流石に15分なんて短い時間に縛られているようには見えなかったのだが。日光に当たると駄目ってのは、どの程度の縛りなんだろうか。曇りの日でもやっぱり駄目なの? また、吸血鬼になった人間の意志のあり方というのもよく分からない。ニナたちはどうやらいにしえの昔から吸血鬼である存在(いわゆる真祖)であると思われるのだが、それ以外の急ごしらえの吸血鬼というのは、果たしてバンド設立に協力的なのだろうか。昨日まで反対派だった人間を吸血鬼にしても、そんなに簡単に意志は覆らないような気がするのだが。それとも、「女王を頂点とした縦社会」というのが吸血鬼の至上命題であり、変質した直後からニナに忠誠を誓うようにプログラムでもされるのか。まぁ、反対派、過激派がいる時点でそんなことは無いと分かるわけだけど。現在学園内で起こっているトラブルの主因がよく分からないんだよな。 そして、暁の胸中というのも複雑である。人道的で、一面的とはいえ正義があると信じていたニナ。それが人間社会に仇なす文字通りの化け物としての側面を見せてしまい、揺れるのは分かる。由紀が襲われたことで怒りを覚えるのも仕方ないことだろう。ただ、そこから急に最右翼に流れて吸血鬼撲滅まで志すのはちょっと短絡的過ぎる気もする。勝手に由紀と良い感じになってるし、心の中から姫のことなど消し去ってしまったかのようである。いくらワガママ娘とはいえ、もう少し冷静に話し合ってみてもよかった気がするのだが……まぁ、対するニナの方も暁に対してとりつく島もない態度だったのでどっちもどっちではあるが。何故、こうも急に2人の間がこじれてしまったのだろうか。展開がちょっと説明足らずなので、いまいちしっくりこない筋運びであった。 筋運びが追いにくいのは、今回画面にも現れている。冒頭の美刃との会話で音声が途切れ途切れになって断片的な印象を強める演出なんかは面白かったのだが、それ以外の何気ないパートでも、今回は無駄にカットが多い。シャフト作品はただでさえカット割りが細かくなる傾向にあるのだが、今回は制作体勢に齟齬でもあったかのように、非常に断片的な、言い換えれば未消化で分かりにくいカット繋ぎが多くなってしまい、見ている方が落ち着かない。前回や今回のように言いようのない不安、疑惑などが渦巻くようなシチュエーションならば、あまりチカチカと動きを切るよりも、静止画でもいいのでじっとりと間を持たせて描いた方が真に迫るような気がするのだが。まぁ、そのあたりは演出方針に何かポリシーがあるのだろうが、いまいち伝わってこなかったのが勿体ない。 でもま、最後の委員長復活シーンみたいな設定はやっぱり良い。ホラー映画にありがちな「明らかに罠だから駄目だよ!」って画面に叫びたくなる追い詰め方もそうだけど、堅物で融通の利かなかった委員長がレイプされ、籠絡されて計略の片棒を担ぐ敵の先兵に成り下がるという構図がなんとも。堕とされた女の業って、無駄にエロティック。にやりと笑って牙を見せる会長、彼女にとりつく意味ありげな男吸血鬼ども、「由紀ちゃんごめんね」と囁く伊藤静ボイス。あぁ、これだけで3日は妄想できる。やっぱりNTR(ry
校長の顔の長さはじっくり見せられるとやっぱり凄い第5話。吉野屋先生も気にしてたけど、教員って生徒と一緒に健康診断するもんなのかな?
今回はAパートが健康診断のお話。ほぼ原作準拠だが、朝の体操が日課になっている部分だけがちょっと違う。この体操シーンはこの春(作中でね)から新しく加わっているものなのだが、何がきっかけで2人は毎朝体を動かすことにしたのだろうか。今回から乃莉も加わったようだが、高校生時代の朝なんてひたすら慌ただしかったイメージしかないので、こうして全員が余裕を持って朝起きられているというのは大変うらやましい。だてに学校の隣に住んでないよな。でも、これって始業前までやってると登校してきた他の学生に見られてはずかしい気がするけど……未だにひだまり荘とやまぶき高校の位置関係がよく分かりませんね。あと、体操しているひだまり荘の庭には、前回購入したトマトの苗が。これって今期中に伏線回収出来るんでしょうか。
身体測定のエピソード自体は特に突っ込む部分もないのだが、今回大家さんの出番が無いのでクラスメイトの1人(真実という名前らしい)で沢城みゆきが登場している。どこにでも出てくるな、ほんとに。
そしていささか不自然なつなぎから、Bパートは去年の冬に戻り、有沢先輩との出会いの話。ゆのが自分の未来を見て一歩前進する非常に意義深いエピソードなのだが、その出会いはごくごくあっさりしたもの。この後もう1度だけ有沢先輩とは絡むはずだが、結局関係性って言ってもこの2回だけなんだよね。ただし、有沢先輩の存在感というのはなかなか大きくて、ひだまり荘の面々ではなかなか出来ない「絵による感動」という方向性からゆのを大きく動かしてくれる。過去にはOGの岸さんも似たような立ち位置にいたが、有沢先輩の場合、よりゆのに近い年齢で、しかも進路の悩みを完全に解決したわけではない状態での出会いだったので、よりシンクロ率が高かったのだろう。絵を見て感想を言った後のゆのの感極まった様子が実に印象的であった。ちなみに有沢先輩の中の人は、シャフト作品とはなかなか縁がなかった中原麻衣。一言一言の存在感は流石の貫禄。さらに1年上のはずなのに大した威厳も無かったみさと先輩とはエラい違いである。 「先輩」といえば、ゆの(と宮子)は、2年上の有沢さんを「先輩」と呼んでも、1年上のヒロ沙英コンビは「先輩」とは呼ばない(出会った直後は1回くらい呼んでたかな?)。まぁ、同じ屋根の下で同じ釜の飯を食う間柄なのだから名前で呼び合うのは自然だと思うのだが、今回乃莉がゆのと宮子を見て「先輩方」と呼んでいるのが少し気になった。個人個人で呼ぶ場合には名前を呼んでいた気がするが、流石に出会って1月も経たない間柄なので、まだ堅さが残っていると言うことだろうか。ちなみに、中の人の年齢順に並べると、宮子 → ヒロ+吉野屋先生 → 沙英+有沢先輩+乃莉(不確定) → ゆの → 大家さん+みさと先輩 → なずな。こうしてみるとアスミスはやっぱり下っ端なのである。あ、ウメスはどこなんだろう。 「電撃文庫をモチーフにした拷問」が気になって仕方ない第6話。いや、「ドクロちゃん」は何となく分かるけど……多分それだと「拷問」じゃなくて「処刑」になる気がする。「れでぃ×ばと」風の拷問ってどんなやねん! さておき、今回の語り部は謎の4人組の頭領格であるところの門田京平(CV:中村悠一)。今まで単に「紀田が池袋でつるんでいる妙な連中」という認識しかなかったのだが、せっかくなのでここで全員名前を確認しておくと、細目オタクが湯馬崎ウォーカー(CV:梶裕貴)、紅一点が狩沢絵理華(CV:高垣彩陽)、そしてドライバー役が渡草三郎(CV:寺島拓篤)。公式ページのキャラ紹介を見に行ったら、最後の渡草だけが微妙に離れた位置に紹介されてたのは何でだろう。とにかく、この騒がしくもよく分からない4人が、今回の中心だ。ただ、これまでよりも話運びに重点が置かれているためか、門田の語りはそれほど多くなく、しかも作中で「誰にしゃべってんの?」とメタ突っ込みされるという軽い扱い。この時点で、今回のエピソードの毛色が違うということが分かる。 さらっと出てきて一番驚くのは、やはり彼らが「ダラーズ」であったという部分だろう。門田の独白を聞く限りでは「カラーギャング」とは言っても具体的な活動は何もしていないらしいが、紀田がうわさ話程度に聞きかじった謎の組織が、こんなに軽々しくあっけらかんと出てくると、拍子抜けを通り越して何か壮大な意志が感じられる。門田は当たりを付けているみたいだが、その創立には街を左右する重要な人物である臨也が関わっているとかどうとか。ただでさえ治安の悪いこの街で、さらに臨也の思惑を孕んだ集団が蠢いていると考えるだけでもきな臭い。 そして、もう1つのグループとして起ちあがってきたのは、1話で神近を誘拐したグループを末端に配する、矢霧製薬。人体実験を何とも思わないキャラクター、矢霧波江の登場により、一応公式ページの人物表に掲載されたキャラクターは全員登場したことになる。そして彼女のラボには、思わせぶりに浮かぶ人間の首。これはつまり、セルティの追い求めていたアレということになるのか。色んなところが繋がっていたり、すれ違ったり、このやきもき感はたまらない。実はほとんど全てのキャラクターが顔を出しており、その1つ1つのベクトルが向かう先が、ゆっくりと「ダラーズ」「セルティ」「矢霧製薬」にまとまりつつあることが伺える。ここまでとっ散らかった展開なのに、何故見ている方は混乱しないのか、不思議で仕方がない。 まぁ、後のことはどうせ分からないから置いておくとして、今回はダラーズ4人組のへんてこりんな人間関係が見どころ。結局語り手役の門田が「何か良い奴、それなりに思慮分別のある奴」ということと、「渡草はアイドルオタク」ということは分かったのだが(彼が応援してるアイドルがなんとも可愛い)、個人的に気になっている湯馬崎、狩沢のパーソナリティがよく分からないままだ。言動を見る限りでは本当に現実感に乏しいオタク兼DQNって感じなのだが、渡草はなかなかのドライビングテクニックを持っているようだし、彼らにも何か特別なスキルがあるのだろうか? オレオレ詐欺に成功したときの訳の分からないテンション(と演出)とかを見てると、単なる賑やかしのようにも見えるぞ。何にせよ、セルティの仕事をまるまる横からかっさらってしまうほどのバイタリティには感服する。まぁ、あのメモ書きを握りながらも最終的に目的地にたどり着けたセルティも凄いとは思うけど。何で彼女は宇宙人のドキュメンタリー番組を見てたんでしょうね。何か親近感でも湧いてるのかしら。 なんだかんだと騒がしさばかりが際立つこの作品だが、不思議と煩雑さは感じない。それどころか複層構造で次第にその輪郭を露わにしてくる池袋という街そのものが、あり得ないと分かりながらも奇妙なリアリティを増しているかのようである。変な作品だけど、この馬鹿騒ぎっぷりは嫌いじゃないです。 |
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プロフィール
HN:
Thraxi
性別:
男性
趣味:
声優のこと全般
自己紹介:
関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
大原さやか 桑島法子 ーーーーーーーーーー ↑越えられない壁 沢城みゆき 斎藤千和 中原麻衣 田中理恵 渡辺明乃 能登麻美子 佐藤利奈 佐藤聡美 高垣彩陽 悠木碧
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