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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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 一言でいうなら、小夜子無双な第22話。散らかり放題だった伏線が、人物関係が、そして感情が連なりはじめ、一気に物語が引き締まっていく。

 メデューサを止めるためにアトラスにあるゼウスへと突撃をかける國子とモモコ。立ちはだかるのは美邦様のために全てを投げ出す覚悟の小夜子。科学者であり、執務役であり、そして母親でもある彼女の執念はすさまじく、2度目の対峙となるモモコをメス地獄で撃破し、どう考えてもはるか先を駆け上がっているはずの國子に超高速で追いついて叩き臥せる。最終的には美邦と涼子の会見の立会人となり、自らが最後の障壁であると悟ると、母のぬくもりを残してその身を散らせた。はっきり言って、この作品に登場したどのキャラクターよりも勇ましく、潔い退場であった。

 そんな小夜子を中心に、様々な感情が巡る。これまで完全にモブキャラとしか思ってなかった涼子様取り巻き野郎ズの中に小夜子の弟がいることが判明。野郎ズの中で内乱が発生し、これまで完全に小夜子の操り人形だと思われていた意志が遅ればせながら動き始める。確かに小夜子の脱走劇とかもあったけど……もう色んなことが有りすぎてすっかり忘れてたわ。当然、桜井(キャラの名前が分からないので中の人の名前で勘弁)が涼子を裏切ろうとしたきっかけのシーンなぞ覚えているはずもなく、正直「いや、今そんなことを言われても」という状態なのだが、涼子の下卑た発想はいかにも、といった印象ではある。

 そして、そんな涼子もいよいよその正体を現す。前回までは唯一世界を救うためのよりどころだったはずの「ゼウス」。なんとその顕現した姿が涼子である。インターフェースとしての実体の保持というのがどのレベルで行われているのかはよく分からないが、少なくともこれまでの突拍子も無い気まぐれの動機付けは一気に解決した。涼子が一個人ではなく、あくまでアトラスのセントラルコンピューター(の化身)であるとするなら、総理の任や日本の趨勢、そしてメデューサという矮小なシステムに興味を示さずに鷹揚な態度であったことは納得できる。アトラスというシステム自体は涼子もいうように地脈などの多数の要素で構成された「楽園」であるからゼウスだけで成立するかどうかは微妙であるが、その全てを理解し、破綻しないギリギリのラインを見切り、その上で「大きすぎる世界を細かくしよう」という意志は、突拍子も無いが理には適っている。アトラスがあればいいのだったら「世界」には興味も無かろうし、核の冬にも、炭素経済の破綻にも影響は被らないというわけだ。まぁ、結局「鳴瀬涼子ってどんな存在なの?」っていうのが一番気がかりな点ではあるけど。

 そしてアトラスランクAAAの競演。ミーコと小夜子の意志、そしてそれらが培った自らの不遇を克服するため、自らの意志で世界の崩壊を選択する美邦。愚かしい決断であるのは間違いないが、幼い美邦にここでクールな判断を要求するのは無茶というものだろう。今彼女の中にあるものは、小夜子とミーコに対する無念のみである。対して、ゼウスと美邦という世界の敵を前に、最後の抵抗に出る國子。しかし、唯一の救いと思われていたゼウスに裏切られ、窮地に立たされた主人公は今のところ頼りない。そして、全く分からない状態になっているのが、国仁。まぁ、次回を待ちます。ようやく全てのパーツがつながっていく実感がわく展開になり、来週以降は目が離せません。

 今回は加えて作画、動画の状態が良好で、ちょっと癖のある画風ながらもモモコVS小夜子、涼子VS國子などのアクションシーンはけれん味たっぷりの美味しい画面。村田絵に無理に似せろとは言わないので、こうしてきちんと統制の取れた画面でいい物を見せてくれるなら毎回不満もないのだが。気になって調べてみたら、今回作監の小林利充氏という方は、お気に入りだったufotable作品にも大きく関わっていたクリエイターのようだ。何か馴染みがあると思った。 

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 百合にBL、最近のアニメはなぜこうも同性愛と密接に結びついているのかと悩まずにいられない第7話。ひたぎ、真宵、そして今回の駿河。この作品に登場する女性キャラクターは、みんなどこかおかしいのに不思議な魅力があるもんだ。

 襲撃者駿河宅を訪ね、事の真相を知ることになる阿良々木。「猿の手」の怪異にとりつかれた神原は、日が暮れていない限りはまっすぐで気のいい百合少女。赤一色の奇妙な書物の山に囲まれて、二人は情報の確認を行う。相変わらず場面転換皆無の会話劇。奇妙なハンドサインの実写や旧作漫画アニメの露骨なパロディ、ひたぎのメタファーとなるホッチキスなどの画に、神原のひたぎへの思いがのせられる。冷静に考えれば、お話としては単なるレズビアンの嫉妬心と悩みであるが、やはり会話のテンポと動きの奇妙なグラフィックのせいで、話の中身すら奇妙なものに思えてしまう。いつも不安に思うのだが、この作品のアフレコでキャスト陣は何を目安にタイムカウントを計っているんだろう。やろうと思えばどんな尺でしゃべっても許されそうなんだけど。

 Bパートは忍野のところへ向かう2人。悩みを打ち明けてしまった駿河は、この道中はほぼセクシャルな会話のみ。もう、なんか、すごい。会話の内容もすごいが、野放図に走り回る映像がやっぱりすごい。赤塚、手塚、水木etcと居並ぶ巨匠のパロディが大量の「危険」「立ち入り禁止」などの表記に紛れて飛び回る。徐々に加速するエロトーク、スパッツトークに合わせてイメージの中の神原も次第にその速度を増し、対抗するかのように阿良々木のマシンガントークも加速する。このあたりの投げつけてくるようなトーク劇は、本当にシャフトならでは、西尾維新ならではのものであるか。沢城キャラはあまりエロトークをする機会がないので、非常にありがたいシーンでした。

 今回も見れば分かるが尾石達也のコンテ。どこぞで「駿河問い」のイラスト流用が話題になっていたが、他にも文字データのはさみ方や、実写と画像の絡め方、そして、野放図なように見えて実はストーリーに首の皮1枚でつながるイメージ映像のバランス感覚など、この人の作劇は本当にエキサイティングである。ホチキスの針でがんじがらめになる神原、興奮や焦りで画面自体の動きもどんどん速くなっていく阿良々木など、あくまで話の流れを意識した画面を作って、その上で完全に「ふざけた」ものに仕上がっているのは流石だ。まぁ、絶対に人を選ぶ描き方だとは思うけどね。

 そしてやはりというか、またというか、今回もキャストの力をまざまざと見せつけられた。シャフトのキャスティングは本当に同じ役者を使い続けるので賛否あるらしいが、やはり、こういうものを見せられたら文句のいいようはない。まぁ、エロトークでテンションが上がる阿良々木さんは中の人そのまんまだけどね。 

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 痴話喧嘩が終わったと思ったら行く先々で女を引っかけてる気がする第8話。ロレンスさん、せっかく2人でのんびりしたいって誘われてるのに……

 毛皮の街をざわつかせている「五十人会議」。毛皮が売れるやら売れないやら、その挙動に少なくないお金が動くとロレンスは読むが、今のところ具体的にどんな行動を起こすかは定かでない。っつうか、やっぱり先のアマーティ騒動でそれなりに稼いでいたのは間違いないらしく、別に慌てて金儲けをする必要も無い。それでもやっぱり商売が絡む話は気になってしょうがないらしくて……なんだかギャンブル狂いの亭主みたいだな。ホロはちょいちょい釘を刺してはいるのだが、どうにも街全体でロレンスを放っておかないようだ。酒場にいけば油断ならないウェイトレスに迫られ、じいさんと一緒にしっぽり呑んでいたと思ったら、声をかけてきたのは限りなく男に近い麗人、エーブ(フルール)。商人どうしの奇妙な連帯感と、お互いに心を許しきっていない適度な緊張感、そして男と女という不思議な距離感。何とも奇妙な出会いであった。

 今回は、ホロとの会話劇が少ない分、酒場の娘やエーブとの会話に裂かれる時間が長く、その分、非常に含意に富んだ面倒なやりとりが続く。ロレンスはどんな相手にもそつなく会話をこなすことが出来るようで、なんでこれがホロの前だとあんな風になるのか、といらいらするくらいだ。酒場の娘の露骨なアピールにも全く動じなかったし、エーブの場合はそもそもあまり女として見る必要も無い。ホロさんは安心してもらっていいのだろうが、新たに登場した「雑談相手」は色々と波乱が有りそうである。

 様々な人物との会話を中心とした、いかにもこの作品らしい脚本の今回。ひたすら同じ場所での会話なので退屈してもおかしくないのだが、会話の油断ならない「含み」が適度な緊張感を維持している。また、周りを取り巻くガジェットによる小回りのきいた演出もところどころに光り、ホロとの会話でのベッドの位置、酒場の娘がチャラチャラとならす小銭、そしてエーブとの会話を照らす暖炉など、数少ない小道具が巧みに会話の間と含意を取り持つ。終始和やかに進んだエーブとの「雑談」だったが、ラストシーンは暖炉に燃えさかる火を挟んで二人が対峙するという、非常に暗示的な幕引きになっている。

 この先、この毛皮の街で、一体どんな「商売」が行われるのだろうか。そして、「しっぽ料理」って一体何なんだろうか? ひもの? 

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この時代の男子中学生はノリが良すぎて非常に愉快な第7話。「おのれ何やつ!」っていうのはいつの時代からの決まり文句なんだろう。「今宵の虎徹は血に飢えておるわ」もだけど。百歩譲ってボール投げつけて「辻打ち」はのってやらんでもないが、バット投げつけて「辻投げ」はなぁ……今回は全編馬鹿馬鹿しくて文句なしに楽しいエピソードでした。

 小学生相手にフラストレーションがたまっていた巴のようだが、初戦では小学生相手にもきりきり舞いだったわけで、中学生相手でもホームラン級の当たりが出るようになったのは練習の成果なのだろうか。それとも、単に調子にのっていただけなのか。4番はチート能力というのは野球漫画ではデフォルト設定ではあるのだが、他の選手がそこそこ現実的な能力設定なので巴のチートぶりはかなり浮いてみえる。

 今回も捕り物劇ではっきり分かる各選手のスペック。身体能力だけならば胡蝶も負けちゃいません。むしろ塀を跳び越える時の跳躍力や俊敏さだけで言えば、巴もしのいで人間業ではないレベルになっている。「流石だなぁ!」と言いたいところだが……たかだか陸上部員なんだよね。しかもレギュラーになれないクラスの。決定、胡蝶もチートだ。他には、スタミナ切れを感じさせず泥棒相手にも一切ひるまない雪タマコンビ。こちらも練習中に見事な643の連携を見せたことで抜群の安定感を知らしめているし、静も環の指導でバッティングスタイルを研究するなど、嫌々だった野球に対して真面目な姿勢を見せている。鏡子は……へろへろになって巴に引きずられる時の顔がマジでやばかった。スタミナが一切無いエースピッチャーには触れてやるな。乃枝は……完全にラボにいる博士の役だな。

 そして実は一番チートの可能性があるのは、あれだけのダッシュに息も切らさず、人質を取った泥棒相手にも全く物怖じせずに瞬時に対抗策を見つける小梅だ。最初の印象だった巻き込まれ型の一般市民から、確実に「小さな野球マシーン」へ変貌しつつある小梅。誰か1人スカウトしろと言われたら、巴と小梅の2択から小梅を選びそうな気がする。あれはいい捕手になるよ。

 そんなメンバーの話はさておき、今回も「全く野球を知らない人間の進化」がおもしろおかしく描かれている。ハブられているのかと思っていた記子は、名前の示す通りにスコアラーとしての能力を入手。まさかこんなところまで「初めて物語」するとは思わなかった。そして最大の山場である変化球の習得。最初は謎の「小指立てストレート」だった晶子だったが、これは致し方ない。普通の感覚で投球していた人間に、原理も説明せずに変化球を生み出せって方が無理難題なのだから。アンナ先生もカーブのことを知ってるなら投げ方くらい調べてくれればいいのに。気になって調べてみたら、日本人が初めてカーブを投げたのが明治の初期らしいので、この時期の野球で女子中学生がカーブを投げるってのはかなりの難題。

 しかし、そんなアンナ先生の助言は完全に無視し、偶然に偶然が重なって晶子が投げた「魔球」。その握りは…………ナックル!!!! 確かに女子で野球選手で話題と言えばナックルボーラーだろうが、この発想はなかったわ。いや、そもそも普通の人間はナックルの握りで球を投げようとは思わんよなぁ。こちらも気になって調べてみたら、ナックルボールの歴史の開闢は最速でもアメリカ本土で1908年(明治41年)。これは……多分まだ日本には無いだろうな。晶子はひょっとしたら歴史の証人だったのかもしれない。

 なんだかんだと野球好きなら突っ込みどころとあるあるネタが楽しくてしょうがない本作。野球に興味がない人への餌は露骨過ぎる百合要素だ。「男子もすなるという、アレ」って、「三角関係」のことだったのか。

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能登ヴォイスは殺人ボイスということがよく分かる第8話。もし万一能登麻美子がハウリングボイス能力を手にしてしまってしゃべれなくなったら、国内で何人くらい自殺者が出るだろうか。少なくとも私は手首に傷くらいは増えそうです。まぁ、彼女のせいで人生駄目にした人間も多そうだけど。

 さておき、いよいよストーリーは全ての始まりである「消えた村」へと進み始める。共感覚を失って途方に暮れるカナンと、何とか元気を出してもらおうと奮戦するマリア。大沢博士の登場で核心に触れることになった御法川を仲介し、ウーアの被害者ハッコーがついに動き出す。あんなシケたジープ1台でどこまで行けるのか不安ではあるのだが、少なくとも平田さんとハマケンの2人カラオケ大会はその筋の人にはうれしいサプライズかもしれない。

 そしてカナンに憎しみをぶつけるハッコー。「あなたのせい」とは一体どういうことなのか。人体実験の末に「蛇」は何を手に入れたのか。そしてハッコーはカナンが憎いなら、おびき出して声を出せば一撃だと思うのだが何故そうしないのか。謎は深まるばかりである。

 今回はアクションシーンが皆無の展開だったのだが、この作品最大の売りであるきれいなグラフィックは維持され、明暗使い分けた演出も今回はなかなかいい感じ。特にハッコーが少年を殺してしまったシーンの衝撃と、回想からあけてグラスにハッコーが痛々しく映るシーンなんかは、彼女の根深い悲しみが痛いほどに伝わってくる。他にも謎のアイドルネネのライブシーン、物言わぬハッコーに自分の初めての困惑を吐露するカナンなど、画面に動きがなくとも充分に満足できる話数であった。唯一の不満は、今回リャンが出演しなかったことである。アルファルドの言を聞く限りでは完全にリストラされてしまったようだが、愛に裏切られた狂信者は、今どこで何をしているのだろうか。トチ狂ってアルファルドとカナンに割っては入り、事実上のラスボス替わりになったりしたら面白いのだが(中の人的にね)……多分決戦前のかませ犬ポジションとかなんだろうなぁ。

 そういや、戸松チャイナことユンユンが早くも復活。薬物投与が無いのでどこかでのたれ死んでいるかと思ったのだが、あり得ないくらい元気だった。シルクロード、まんじゅう、自転車。何一つかみ合わないのがすごい。

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冒頭の降ってくるカナのお尻が何ともエロかった第8話。視聴を続けているうちに、だんだんはるかのエロっぷりにも慣れてきたのか、純粋に幼女のおびえる姿が楽しくなってきました。これが犯罪者への第一歩にならないことを祈ります。

 今回は、真夏の暑い時期の放送にも関わらず、雪に煙る回想シーンをメインにストーリーが進む。冒頭でカナが涼しいところを探していたのでそのギャップが激しいのだが、それ以上に激しいのは、この作品の描きたい内容の温度差である。前回もお盆をテーマにしんみりした空気を意識した作りだったが、今回はさらに一歩進んで、序盤のドタバタ以外はずっとシリアス。もちろん他の局員もいるので話が暗くなっているわけではないのだが、せっかく個性的な面々が集まってのドタバタ長屋ものなのに、ほとんどキャラクターが動かないのはちょっと残念。ユーキに至っては回想シーンも含めて台詞すらほとんど与えられていない有様だ(まぁ、元から口数は少ないけど)。

 その分思い出話のしんみり感が心にしみるかというと、残念ながらそうでもない。まずマリモ姉さんというキャラクターのことを全然知らないわけだし、彼女があんな風に壮絶に新聞や自転車を散らかして猫探しをしていた意味もよく分からない。代理が店を飛び出すだけ飛び出して途方に暮れているのも、普段したたかな代理の人物像にそぐわず、クライマックスの感動の再会も「お前らどこをどういうルートで歩いたらそうなるんだ」というのが気になって仕方ない。はるかと鉢合わせしたはずのマリモ姉さんが代理の向こうから歩いて来るのはおかしくないか?

 そして、代理が唯一素直になれる、という特殊性や局員が「卒業」してしまう寂しさなんかも、「そもそも代理の両親ってどうなってんの?」という疑問が先立ってしまって集中できない。「代理は、寂しくないですか?」って、そりゃ小学生が1人で販売所を経営している時点で何かおかしいのは確かなわけで、寂しいとかそういう以前に聞かなきゃいけないことがあるはずなのだ。むー、よく分からない話であった。

 そういやカナが「減給か〜」って落ち込んでたのだが、減給にがっかりするほどの給料をもらっていたのだろうか。てっきり住み込み家賃とか諸々の見返りとして働いているだけで、あんまりお金とかはもらっているイメージじゃなかったんだけど。何にせよあんなに簡単に減給を振りかざしちゃいけませんよね。

 今回は不満が多いレビューになっている気がするが、多分あのワイプロボが一回も登場しなかったせいだと思う。シリアスメインだとヤツが口を挟む余地がないなー。

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原作カラーページのネタをぎゅぎゅっと集めた第8話。やっぱりこの作品の魅力は美術ネタも絡めて、実際に色彩やタッチの個性を漫画の中で見せてくれるところ。断片的なネタの集合なのでいくらかとっちらかった印象にはなるものの、アニメの画面で動いてくれると感慨深いものがある。

 今回はAパートが原作2巻のカラーページ、Bパートが「シュルレアリスム」という構成。Aパートはそれにキョージュの黒にまつわるネタも組み合わせ、黒に対するキョージュの並々ならぬ執着が確認できる。そういえばアニメの中ではこれまで特にネタにしてこなかったんだね。画材に関するネタについては、「魔法少女ノダミキ」がカラーリングも含めて最大の見せ場。確かに「〜〜ノダ」っていう語尾の魔法少女っていかにもありそうだし、実際うざい。

 Bパートはキサラギの幻想世界をメインに描いた「シュルレアリスム」。流石に尺の関係からか幻想世界の描写は原作よりも増えており、「キサラギ困る」→「目が覚める」→「また夢」という入れ子構造も一回多い。巨大なおニワトリ様鉄球におそわれたシーンはオリジナルだが、逃げ惑うキサラギが「ニワッ! ニワトリッ!! コケッ! コケーッ!」って叫んでるのが訳が分からなくて面白かった。アドリブだとしたら初めて「戸松グッジョブ」である。最後に階段から電話ボックスに飛び込もうとしたら突然逃げられるのもシュール。こういう意味不明なノリは4コマ漫画ではあまりチャレンジ出来ないのでなかなか面白い。

 他には、原作でも気になったのは夢で登場したあーさんが謎の仮面を装着してる部分。確かに原作ではこの時点でキサラギとあーさんはほとんど面識がなく、あーさんはぶちさんがキサラギに入部をお願いしているのを遠目に見ていただけだし、キサラギも美術部の部室を覗いて「なんだか楽しそうでした」と言った時にあーさんを少し見た程度。アニメの場合は「美術部やしき」の回を先にやっているのであーさんの側からはキサラギを認識できるかもしれないが、やはりキサラギはあーさんの顔を知らないという設定なのだろう。でも、夢に見てるってことは「ぶちさんにそういう友達がいる」ことまでは知ってるんだよね。何でそんな微妙な関係の人間が夢に出てきたんだろうな。

 個人的には一番アニメで見せて欲しかった「空を描くナミコさんとキョージュ」の部分がいつも通りのハイスピードで終わってしまったのはちょっと残念。キョージュだったら本当に空を塗りつぶす仕事をしてくれそうな気もするのだが。キサラギの「あ、こちらはなんか納得」という呟きもアニメではカット。尺の長さの関係で色々と難しい部分はあるのだろうが、ああいうさりげない台詞も聞きたいんだけどなー。

 ある意味原作に最も忠実だったのは、途中で挿入された「ナミコさんはハト胸」ネタ。4コマ漫画風にきっちり再現した手法は、「ひだまりスケッチ」(3期決定大感謝)の次回予告の演出に似ている。まぁ、原作に沿うといってもここまでやる必要はないんだけどさ。あの描き方でもきっちり中身が理解できることを考えると、やっぱり4コマ漫画の作者さんは偉大なのである。

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 ついにやってきた、香凛が全編しゃべりっぱなしの第21話。最近は色んなところとの絡みで台詞も増えてたけど、今回はほぼ全編出ずっぱりで話の中心となっていた。ただまぁ、作画はあまり好みでなかったのが残念だけど……ほんと、少しのバランスでものすごく崩れて見えてしまうのは何でなのかなぁ。

 前回の対テロ爆撃により全てを失ってしまった香凛。救援に駆けつけた國子にも惚けた様子を見せるが、國子は持ち前の強引さから彼女をアキバの三老人の元へ引きずり込み、メデューサ対策を命じる。結果的には全てメデューサに先回りされており、残される手段は「ゼウス」による特攻のみ。しかし、ゼウスの指揮権は今や美邦に移ろうとしていて……というところまで。美邦様も別な理由で色々と苦労しているので「あぁ、美邦様がアトラスに入ってしまったのが全ての終わりの原因か」とはいまいち思えないのがシナリオ上の気になるところ。これで美邦様がすんなり涼子を蹴り倒してアトラスを手に入れてくれれば美邦VS國子という構図になるのだろうが、相変わらず涼子はどこまで考えているのか分からない余裕ぶりを見せている。おかげで誰がどこでナニをすればピンチが回避出来るのか、直感的に伝わりにくいのだ。香凛も過去に家宅捜索のピンチをあっさりクリアして見せたし、お金持ちのクラリスに至っては一度破産してるはずなのにあっという間に元の地位に戻ってきた。このアニメは何が起こればゲームオーバーなのかが分からないのが困る。少なくとも凪子達の話では炭素経済が終焉を迎えるために日本どころか世界まで崩壊するらしいのだが……たった1つのAIのせいでそこまで瓦解する世界経済ってのもどうなんだろうね。最終的にはメデューサも経済云々をぶち抜いて核にまで手を出しちゃってるし。分かりやすくなったのはいいことなんだが、やっぱり今まで悠々と泳いできたメデューサとはイメージが違うんだよなぁ。

 こうした「コンピューター上での電脳バトル」というのはとかく表現が難しい。直近では「CANAAN」の爆撃回避シーンが、いまいち何をやっているのか分かりにくくてのめり込めなかったし、この作品も、メデューサを破壊するために衛星にアクセスしてたたき落とすなんて派手なことをやっているわりに、それが画面に現れにくい。「ファイアーウォールが4枚残ってる」とか画面上のモデルで見せられても、あまり緊迫感はないのだ。まだ以前の小夜子や香凛のゼウス進入作戦のビジュアルの方が見栄えがしたなぁ。個人的にこの手のシチュエーションで最も燃えるのはエヴァの13話。

 せっかくの香凛の見せ場がいまいち盛り上がらなかったのは至極残念。まだ出番は終わったわけではないだろうけど、残りわずかな話数で、混迷を極めた現状をまとめきることが出来るのだろうか。そして、武彦はどこへいってしまったんだろうか。

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 毛皮が安っぽいと言われれば、そりゃぁ腹が立つに決まっている第7話。人類が万物の霊長であることは認めてるらしいんですが、「人間のボンクラよりも狼の神の方が偉いに決まってる」というのがホロさんの主張のようです。いや、そもそも神っていう時点で人智を越えてますがな。

 前回まででアマーティ編が無事に集結し、今回はこれまでの不足分を取り返す勢いでひたすらいちゃつく2人。確かにあんまりギスギスされると困るので仲良くして欲しいとは常々思っていたが、全編通してずーっといちゃつかれると…………いいですよね。今回ようやく、M気質の人間だからこそホロとの掛け合いが楽しめるんだってコトに気がついた。ロレンスはMなのかどうかは定かじゃないが、度の過ぎた草食系男子(wであることは間違いないようだ。あそこまで露骨に誘われてるんだもんなぁ。奇跡的な関係だよ。

 で、今回は雪も降りそうな北国の、材木と毛皮の街。いわゆる経済ネタは今回全く内実が分からなかったのでさておくとして、焦点となるのは男にしか見えなかった謎の女性だろう。オープニングの映像でも非常に意味ありげに描かれていたので、ここからラストまでのキーを握る人物ってことになるんだろうか。それ以外の要素は、全部2人のいちゃいちゃのために費やされた部分。冒頭の馬車の上では露骨に膝枕とかしやがりますし、ロレンスは照れると顔に出るのでいじる方もコントロールがしやすい模様。といって完全にホロ優位かと言えばそうでもなく、宿の朝食後にはその手に口づけを受けたホロが想像以上の反応を見せている。普段チェリーボーイを上から目線で茶化している賢狼も、いざ自分が受けに転じると存外耐性が無いのかもしれない。おかげでこんな微妙な2人の関係が成り立っているのだろうが。

 他にも「手を叩くことで魔法が解けちゃった劇場」とか、「これまでの面倒ごとはホロのせいじゃないけど全部ホロのことを思ってたからこそのもやもや」とか、2人してお互いの思っていることはツーカーで伝わるのがよく分かる。もう、直接的な接触が無くても熟年夫婦みたいになってるんだからこれでいいじゃない。フードの中で耳がピコピコ動いてるのをこしゃこしゃいじってやればいいじゃない。寝ている頭をなでようとして未遂で終わって、舌打ちされればいいじゃない。ちくしょう、幸せそうだなぁ。シチューはうまそうだなぁ。

 

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関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
大原さやか 桑島法子
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