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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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 「チャットのハンドルネームを理解した上でもう一回みなあかんのかい!」と戦々恐々の第12話。うーん、流石に2人分もチャットネームが判明してしまうと、その伏線はきちんと回収しておきたくなるよなぁ……しかもまだ分からないチャットネームもあって、この作品のことだから、それも多分キャラクターの誰かなんだろうし……うわぁ。

 大団円にして新章突入を飾る記念碑的1話。Aパートは事件の収束からエピローグまでを繋ぐ。恋人を取り返すために帝人にメスを振り上げる誠二だったが、セルティの英雄的活躍によって帝人は危機を乗り越える。誠二は「お前は数に頼るだけか!」とすごんでみせたが、古来より君主キャラなんてものはそういうもの。実際、ダラーズの力により、現時点では池袋でも無敵の存在であるセルティが立ちはだかったわけで、姉の庇護の下で生きてきた誠二との差は歴然。セルティからの返り討ちにあうも、ここは愛のパワー、張間美香の救出によって二人の関係性は一気にゴールテープを駆け抜ける。美香のヤンデレ飛ばしっぷりはなかなか爽快で、何の躊躇もなくピックガンで解錠出来るという行動力と技術力は見ていて気持ちいい。いやぁ、ヤンデレの活躍っていうのは何回見てもムズかゆいものがありますね。また、誠二の方の「病み」方もなかなか堂に入っており、躊躇無く美香の側頭部を壁に叩きつけるアクションは鳥肌もの。やっぱりこの姉弟はどこかおかしい。

 事の真相を美香の口から聞き、誠二は力なく崩れ落ちる。絶妙なタイミングでだめ押ししてやる臨也の悪辣さも相当なものだが、正論ながらも空気の読めない感想文で褒め称える帝人の対応もどこかずれているように見える。結果的に2人はくっつくことになったみたいだが、顔を見て本当の憧れの人を忘れないためにつきあうことを決意した誠二と、自分を半殺しにした男から片時も離れない美香の2人も充分おかしい。めでたしめでたしみたいな格好になったが、いつ破綻してもおかしくないぞ。

 そして、そんな2人の痴話喧嘩のいざこざで首の真実を知ってしまったのが、今回の主役であったセルティだ。自宅へと愛馬をかっ飛ばし、新羅の胸ぐらを掴みあげて声なき恫喝を行う。しかし、新羅は全てを悟っており、いつもと何ら変わらぬ口調でただ諾々と自分の本音を聞かせてみせる。恨みをぶつけようとしたセルティだったが、新羅の恐れは自分の恐れの裏返し。結局、彼を1人悪役にすることも出来ず、彼の愛を本物と認めることで、和解するに至った。デュラハンのパンチはなかなか痛そうだが、殴られてメットがぶっ飛ぶ気分というのもどんなものなのだろうか。最後はいちゃいちゃのベッドシーン(?!)で締め。

 今回はこの2人の関係性が本当にきゅんきゅんしてしまうような仕上がりで、一番の見どころと言ってしまっていいだろう。セルティが何も言わずとも彼女の心情を全てくみ取ることが出来る新羅と、そんな新羅を信頼して全てのぶちまけるセルティ。次第にセルティの「声なき声」が全て新羅に伝わるようになり、いつしか2人の会話は全て「会話」として成立している。セルティの声の演出はこれまでも秀逸なシーンが多かったが、今回彼女が感極まって全てを受け入れるまでの流れは、彼女の持つ魅力と、それを受け止める新羅の一本気な部分がグッとくるベストシーンの1つ。メットを吹き飛ばしたあとの「やっぱり素顔が一番きれいだ」なんて普通なら歯の浮くような台詞も、この2人の関係性に照らし合わせると、また格別の意味合いがある。ほんとにセルティは可愛いなぁ。

 エピローグは学校での出来事や、誠二達のその後、そして晴れ晴れとしたセルティの雄叫び(?)で幕を閉じる。沢城みゆきによる情感たっぷりのナレーションのおかげでありふれた日常への回帰が本当にかけがえのないものに思えるし、セルティの馬上のアクションは、彼女の今の気持ちを余すことなく表現している。まぁ、若干「お前はそれでいいのか」という疑問は残らないではないが、今回のエピソードの締めとしては文句のない仕上がりだったのではなかろうか。

 そして、それだけでは終わらずに後に引くのはこの作品が2クールだから。Bパート中の臨也の独白、一人舞台は、正直言って流石に詰め込み過ぎの感はある。臨也のキャラと神谷浩史による立て板に水のしゃべりのおかげで何とか成立はしているものの、相変わらず厨臭い妄言のオンパレードに、なんだかやるせない思いがする。まぁ、彼の言っていることや回想をまとめると、「結局今回の騒動も全部臨也の手のひらの上」ってことなんだろうけど。

 次回以降、一体どこの誰が騒動を引き起こすのでしょう。ナレーションは園原さんだったので、園原さんメインで話が進むことになるのかな。確かに、現時点でまだ回収されていない伏線は、園原さんの奇行が一番大きいかも。あとは紀田と「黄巾族」の話とかかな。一段落した後ではあるが、来週からもまた楽しみなもんですわ。 

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  意味が……分からない……

 もう何から何までフリーダムが過ぎるエキスパンションとなっている「エルドラージ覚醒」。次々と飛び出す情報は、あまりに斬新で、マジックの奥深さを見せてくれるものなのだが、どちらかというと「オラすっげぇワクワクしてきたぞ!」というよりも「おい、大丈夫かこのエキスパンション……」という心配が先立ってしまう。テーマがいちいちおかしい気がするのだが……

コメントいただいた後に、一部記事を修正・追加)





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 楽しい気分になるためにみてるアニメで、若干の鬱を伴ってしまう第11話。作中で仕事の意味とか考えないでよつっちー……世間には仕事したくても出来ない人間がいっぱいいるわけだからさ……

 というわけで、なんだか大人の悩みが全面に押し出された形の今回。いきなりつっちーがちょっとした五月病みたいな症状に陥ってしまい、あれだけ軌道に乗ったと思われていた幼稚園の先生という仕事にやりがいを失ってしまう。そりゃねぇ、「好きなことを仕事にするな」っていう格言もあるくらいだし、人生を賭けることが出来る仕事なんてなかなかありゃしませんよ。桜さんが特別な事例なだけです。つっちーの場合は根が適当なので特にね。

 しかし、そんなつっちーの気持ちを解消させる要素が2つ。1つは、家にずかずかと上がり込んでくるパワフル園児、杏。最近は杏の暴走も大人しかったのだが、今回はそんな鬱憤を晴らすかのように、とても3歳児とは思えない貫禄。家事を手伝いに来て失敗の連続っていうのはお約束だけど、流石に園児となるとそれだけでも凄い。最終的にはできあいのものとはいえ一食分の献立を作り上げてしまったわけだから、そのスペックは尋常ではない。もう2年もすれば立派に夕食くらい作れてしまえそうだ。そして、そんなミラクル園児の活躍を見せられてしまっては、つっちーも大人しくしているしかない。……いや、駄目だろ。そこは流石に先生としては止めないと。ほんの一瞬だが、杏に家事をさせて自分はくつろごうとしてるシーンまであったぞ。すげぇなつっちー。でもまぁ、最終的には桜さんの模範的な姿の威光もあり、何とか幼稚園という仕事に向き直るきっかけは生まれた。

 そして、もう1つの活力源といえば、やっぱり山本先生だったりする。考え無しに自宅に乗り込むあたりがつっちーのよく分からないおおらかさの現れにような気もするが、なんだかんだで山本先生の仕事に対する姿勢を見せつけられ、「もう少し顔向けできるようになってから考えよう」という結論に。そりゃ、山本先生だって半端モンにいい顔向けてくれるような甘いことはしない……いや、彼女の場合は分からないけど。とにかく、理想の女神に並び立てる1人の男になるために、つっちーの闘いは続く。でもまぁ、ラストシーンは相変わらず園児と同じレベルの精神年齢に見えるんだけどね。いちいち「頑張ろう」みたいな立ち直りのシーンを描くのではなく、今回のラストみたいに「いつも通りに戻ったつっちー」で自然にフェードするのはなかなか気が利いてますな。

 こうしてみると、やっぱりつっちーは駄目人間だ。でも、回りの人間関係に恵まれており、それを活かせるだけの人徳があるのも事実らしい。桜さんや山本先生、そして杏なんかのパワーをもらって、最終回では何をしてくれるかな。そういや今回のエンディングは先生ズだったわけだが、作中のテーマと一切関係ないエンディングってのはなんか違和感があるな。あと、柊師匠にほとんど出番がなかったのも不満ではあります。 

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 クライマックス! ……のはずの第23話。うん、展開としてはそれなりに盛り上がってるはずなんだ。はずなんだ……

 ガクトエルの暴走を食い止めるため、一路北極へと向かうアスクールとクフィーユ。宙域戦闘なんかも絡んでそこまでの道すがらも色々と大変なはずなんだけど、この作品は何故か艦隊戦の演出のショボさについては保証済みなので、ものすごく適当に処理されてしまう。テレポートの距離とか、既に無限遠まで行けるようになってるんでしょうか。サフィルの艦にものすごい近距離重点爆撃で大ダメージを与えたように見えてたのに、何故かけろっとした顔で生きてるし、この世界の宇宙船は無駄に頑丈ですね(兵器が弱いだけなのかな)。

 とにかく何とかガクトエルのところへたどり着いた2人は、「急げ」って言われてるのに律儀に彼の恨み節を全部聞いてあげる。先週までの話で大体分かってたようなことを、いまさら。そりゃまぁ、可哀想な生い立ちだとは思うのだが、破壊衝動の動機がものすごい小物っぽいんだよね。しかも評議会議長とやらが今更「だまされたわ〜〜」みたいな反応してて、この世界の住人達はどこまで適当な戦略構想で動いているのかと。まぁ、世界消滅させようとしてる奴と普通に話をするのが無理な相談ではあるんだが。改めて聞くと、やっぱり「銀河爆弾」って凄い名前だよなぁ。

 そしていよいよ念願叶った直接対決では、ガクトエルVSクフィーユの時間能力頂上対決。あたかも承太郎とDIOの対戦のごとき様相だが、わずかながらも動けたクフィーユがアスクールとの友情を炸裂させ、「なんだかわからんパワー」でもってガクトエルを一蹴。うん、本当になんだか分からなかった。局長も局長で、「今のあなたなら出来るわ!」って、先週までと今週で何が変わったというのだ。無条件主人公補正とか、流石に無茶だろ。そしてゾマの能力で封じたガクトエルは、トーチとシェイドの能力であっさり奪還されてしまう。「幻影でダマされてました」って、いつどのタイミングでやられてたんだよ。藍染隊長だってもう少し礼節は守るわ。

 で、何とか再び凍結させた爆弾だったが、「もうアイネイアースに直接ぶつければいいんじゃね?」というぶっ飛びアイディアを炸裂させた半狂乱のガクトエル。まぁ、悪役の最後としては正しい判断ですが、そもそもあれだけ苦労して時間凍結を解除しようとしてた「空間」を、あっさりワープゲートに引き込んで連れ回せるあたり、もう意味が分からない。それなら最初からアスクールがどうこうとか無視してその作戦を使えば良かったんじゃないのか? それとも、アスクールにおおっぴらにふられたことに対する腹いせなんだろうか。もう、本当に思想がぶれぶれ、設定も適当で、何をどう盛り上げていいのかもよく分かりません。次で最終回なんだろうけど、大丈夫なんか?

 一応面白かったのは、ようやく念願叶ったエク・リュミコンビとの再会シーンくらいか。でも、やっぱり出番少なすぎだよなぁ。エクレールにはもっとアクションシーンで見せて欲しかったのにぃ。あぁ、あとサフィルにボコられるリュビスのシーンも、定番ではあるけど悪くない場面か。まぁ、「突っ込んでくるつららを押さえる」っていうリュビスの行為にどの程度意味があったのかは定かでないけど。空気中の水分を凍らす能力なら、立ちはだかって盾になってもあんまり意味がないよね。改めて見ると、本当にパワーバランスの悪いコンビだったんだなぁ。 

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 このサブタイトルを見せられても希有馬屋のfateエロ同人しかイメージ出来ない第10話。……希有馬屋はエロくて良いね。

 ヒステリカとの勝負も終わり、一段落するバンドの面々。暁が先約をつけちゃったので、屋内プールでは元気な女性キャラ総出演。委員長もこうしてみると万事OKですよね。ショタっことおおっぴらにいちゃいちゃ出来るようになったわけだし、それを誰もとがめない場所に住むことが出来るわけだし。ミナの描いた「吸血鬼達の止まり木」としてのバンドはちゃんと機能しているようだ。他にもメイド隊は仕事そっちのけで休暇中だし、親友ということで由紀も招待されている。ヴァンパイアだらけの中に人間が1人ってのもちょっと怖いけど、友情が成立しているので無問題ですか。とにかくみんなが集まって水着姿を披露してくれたんだからそれでいいと言う話もあるな。

 そして暁は相変わらず謎の多い美刃との逢瀬。何が目的なのかさっぱり分からない状態なのだが、彼女に関することやクレオメ(風蝶花)のことを思い出したら、何か良からぬことまで起こってしまうとのこと。彼女は一体何者なのか……って、今週最後に思わせぶりな仮面の女性がいましたがな。

 そしてミナの元を訪れたのは、血族であり、眷属であり、敵でもあるという、面倒な3人組。相変わらず吸血鬼社会の構造がいまいち分からないので彼らが何を成したいのかがよく分からないのだが、とりあえず要約すると「幼女相手にちゅっちゅしたい」ということでいいんだろうか。ミナの貞操を巡って3人がやんわりと権利を争っているという、冷静に観るとあり得ないぐらい気持ち悪い状態なのだが、ミナ姫から直接「喜んで子を宿そう」などと言われてしまっては、テンションがあがるのも致し方ない。もう犬っころになんて構ってる場合じゃねぇ。

 でもまぁ、とりあえずやるべきは犬っころの排除。邪魔な悪い虫を賭けの対象として亡き者にし、その結果でミナ姫争奪戦まで済ませちゃおうってんだから効率はいい。繰り出された刺客は、ちょっと荒れ気味のおねーちゃんと、不気味な文様を顔に刻みつけた中国風味のおっさん、そしてサイバーな衣装に身を包んだ謎の(?)ナイスバディ。うーん、そのおねーさんはドロップを発射したりしないんですかね。まぁ、何にせよ暁にとってはエラい災難である。3人のよく分からない追っ手を振り切り、無事にミナの元にたどり着くことが出来るのだろうか!? って、残りの話数から考えると、このミッションが終わるとこの作品も終わるよね。……なんか半端な締めになりそうです。

 今回も、なんだか画に気合いが入ってない部分が散見されたのが気になるところ。この作品は特に「ゆっくりカメラを動かして振り返りをダイナミックに表現する」というカット割りが(無駄に)多いのだが、そうした振り返りの作画ですら、何か怪しい部分がちらほら。難しい画なんだから、あんまり安易に使って馬脚を現さない方がいいと思うのだが。止め画とかでも遠景になるとかなり適当で、序盤の暁の顔とか、ギャグみたいなとこがあったぞ。シャフトさん、この作品を見捨てないであげて。

 まぁ、幸い演出面やシナリオの構成についてはそこまでひどいもんではなくて、今回風蝶花を使ってミナと暁の関係をたとえたくだりとかは、寓話が切ないだけに、何となくセンチメンタルな気分にさせるだけの力はある。画の方だって、ミナ姫のとっておきのスク水姿が見られたのでちょいとした眼福だ。ミナ姫の決意や恋心は充分伝わってくるので、あとは暁の方が何を考えているのかはっきりさせるだけ。エロい画伯キャラとかにお熱じゃ、単なる女好きにしかみえねーぞ。 

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「とある科学の超電磁砲」 6→7

 あらゆる面において期待を持って観ていた作品であり、その期待に充分に応えてくれたのは間違いない。改めて振り返ってみると、ここまで捻りの無い「普通の」ラノベ原作アニメできちんと風呂敷をたたんだことは、まず評価しなければならないだろう。

 もちろん、この作品の場合には、何度も触れたように大きな欠点も抱えていた。それが原作シナリオにおける世界設定の不備、キャラ心理の不可解さなど、要するにラノベにありがちな「適当さ」「嘘くささ」である。実際視聴時にはそのあたりの意味の分からない部分が鼻につき、どうしたって完全に物語に没入することが難しかった。「科学」という言葉をタイトルに冠し、能力バトルものとしての売り出しているのだから、プロットの練り方が直接作品の出来不出来に関わってくるのは当然のこと。ディティールを意識せずに適当に書き散らしただけのシナリオラインは、誰が見たって褒められる代物ではなかったはずだ。

 しかし、それを補ってあまりある魅力があったのも事実である。そして、その魅力を生み出せたのは、純粋にアニメスタッフの功績としてしまっていいのではないか。前半が原作準拠、後半がアニメオリジナルという構成になっていたわけだが、原作の持つ最大の武器が「女の子達の日常と非日常を描いた学園バトルドラマ」であることを理解し、その魅力を最大限に押し出すことを意識した作品作りが徹底していた。細かい作品世界のあれこれを多少犠牲にしようとも、魅力的なヒロイン勢を描くことに心血を注いでくれた。このあたりの手練手管については、流石の長井龍雪としか言いようがない。現時点で長井監督の携わった作品にはハズレがない(世間での評価は知らんが、「アイドルマスター」も充分面白い作品だったと思っている)。J.C.STAFF的にも「とらドラ!」→「超電磁砲」とヒットを2本繋ぐことが出来たわけで、長井監督の評価も安定したものになっているだろう。

 また、監督と製作スタジオの相性というのも無視できない。昨今はシャフトや京アニ、P.A.WORKSなど、独自性が強いスタジオの作品が注目を集めることが多いが、J.C.の場合、その特徴は原作再現率と、奇をてらわず、きっちり画面を仕上げる安定感にある。今作のように女の子がメインできゃっきゃうふふする作品の場合、やはり画面のクオリティというのは無視できないファクターであり、2クールのあいだに作画を崩すことなく、一定以上のクオリティで見せてくれたことに対しては素直に感謝したい。藤井昌宏氏によるメリハリの効いたキャラクターデザインを、ここまで動かせたのは大したもんである。そして、そうした保証があればこそ、長井監督の描く細やかなドラマ性というのも活きてくるというものだろう。取り立てて目新しいものがあるわけではないが、こうして必要な要素をそろえて見せてくれるアニメというのが、なんだかんだで一番安定するのである。

 そして、やはり無視できないのはキャストの魔力。メインヒロインの佐藤利奈に加え、新人賞コンビ(伊藤かな恵、豊崎愛生)のかっちりとした役作りには好感が持てる。その他にも敵役には田中敦子、大原さやかという嬉しいラインナップで、誰からも文句のでない鉄壁の布陣。植田佳奈、柚木涼香、甲斐田裕子、遠藤綾、生天目仁美、佐藤聡美、田村ゆかり等などの脇を固めるゲストもありがたい。

 そして、なんと言っても今作のイメージを決定づけたのは、黒子役の新井里美。彼女のおかげでこの作品が成立したと言っても過言では無かろう。彼女の偉業と作品の大団円を祝して、みんなで青空の下で叫ぶと良いだろう。「ジャッジメントですの!」と。

 

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 急転直下、という言葉がこれ以上ふさわしい展開もなかなかなさそうな第11話。ここまでなあなあで持ってきたので何となく終わらせる展開なのかとばかり思っていたのだが、どうやらきちんとやることをやる覚悟はあるようだ。

 リオが去り、雪深さも相まってなんだか寂しい時告げ砦。そこに訪れた奇妙な来訪者は、なんと敵国ローマの女性兵士だった。素敵なおっぱいをお持ちの敵兵アーイシャは、ローマ語しか話すことが出来ず、肌の色もいくらか浅黒い。クレハはかたくなに彼女のことを「敵」として扱おうとするが、隊員たちの反応はまちまち。

 カナタは単に物珍しさが先立つらしく、「ローマ人って初めて見ました」とお気楽な様子。彼女の持ち物にラッパがあったことも勝手な親近感を抱く理由になったのか、何とか意思の疎通を行おうと試みる。彼女の奏でた「アメイジング・グレイス」は、彼女の信条である「音は誰の上にも響く」を強く押し出したようだ。

 敵国の人間を見て過去の記憶がフラッシュバックしたのがノエル。彼女はヘルベチアの軍事施設で研究に従事していた過去があり、その時に生み出した成果が、軍事利用されたことに対してトラウマを抱いているようだ。「見えない死神」である天才少女は、傷ついた敵兵に、自分の咎を嫌でも刺激される。何とか乗り越えようと努力してはみたものの、最終的には「見えない死神」というキータームをアーイシャに宣告され、恐慌状態へと陥ってしまう。歳の近いアーイシャにまでその二つ名が広まっているということは、彼女が「生み出してしまった」災厄はローマに多大な被害をもたらしたようである。

 そして相変わらず腹に一物抱えているのが、隊長のフィリシア。リオとの誓いもあり、彼女は彼女なりに砦の役割を考えて指揮を執る。セーズに出現した敵兵というファクターは国際情勢に大きな影響を及ぼすらしく、彼女はその事実を囲い込むことで、何とかリオが動けるだけの時間を稼ごうとしているようだ。しかし、状況は休戦中と言っても戦時下である。残念ながら彼女の賭けは成立しなかった。

 4者4様で「敵国兵」という異分子に対する反応を見せる面々。そして唯一ローマ語を理解出来るユミナも、自身の信仰と、アーイシャの目的に戸惑いを隠せない。「世界を滅ぼした悪魔」、もしくは「黙示録の天使」とは一体何なのか。ぶっちゃけすっかり忘れていたが、1話でカナタの見た謎の化石(壁画?)が、最終局面で重要な役割を担うようだ。

 そしてついに現れた「敵」。ローマ軍は大量の実戦兵器を伴い、ノーマンズランドを進軍してくる。……って、そっちが隣国? ノーマンズランドって何も無い土地っていう設定じゃなくて、単に国境付近の不可侵地帯だったの? 5話の説明や7話の回想では、とてもその先に敵国ローマがあるとは思えない描写だったのだが……それともローマ兵は面倒な進路を取ってぐるりと大回りして、想定外の方向から急襲をかけてきたってことなのかなぁ。よくわからんが、とにかく凄い数と凄い気合いの臨戦態勢。講和条約やら何やら、この国の外交はあんまり役に立ってない模様。

 まぁ、とにかく各人の立ち位置は大体分かった。フィリシアが現場指揮、リオは上層部からの軍事介入、ノエルはタケミカヅチを起動させての最終兵器の役割だろう。そしてカナタが繰り出すのは、間違いなく「そらのおと」である。兵士になっておきながら敵兵に対して全く闘争心をかき立てない彼女、「ヘルベチアもローマも同じ音が響いていたんだ!」と完全平和主義の彼女のこと、きっと神々しいまでのアメイジング・グレイスを奏でて戦争終結に導いてくれるに違いない。……って、随分甘っちょろい脚本だな。流石にそんな安直かつつまらないオチにはならないと思うけど。

 今回はローマ語がドイツ語だったってことが分かった。敢えてアーイシャのデザインをあまり欧米人っぽくなくして(どちらかというとアラブ系に見える)、さらに言語がドイツ語、名前がローマと、ちょっとずつ色んなものを混ぜて明確なモデルを固めないようにしているようだ。戦争を描いた物語の場合、敵兵が転がり込んできて云々というシチュエーションは王道ではあるのだが、街の人々やクレハの様子を見る限り、やはり敵国と言えば鬼畜のイメージ。なまっちょろい性善説エンドとかは勘弁して欲しいな。最後の最後で何かエポックメイキングなことをやってくれることを期待したい。

 ちなみに、今回全編ドイツ語のアイーシャを演じたのは、なんと宮原永海。英語が堪能なのは知ってたけど、まさかドイツ語もこなせるとは。貴重な人材ですなぁ。そして人間の耳ってのは不思議なもので、しゃべる言語が変わっただけで中の人が誰なのか全然分からなかった。やっぱり聞き分けって純粋な音というよりはアクセントとかイントネーションで区別してるんだろうね。 

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 余すことなく、全てを注ぎ込んで駆け抜けた最終話。特に意外な部分もなく、予定通りの風呂敷のたたみ方だったわけだが、これがこの作品では最善の選択。正直、割と泣いてたりします。

 今回、動画部分で無駄に気合いが入っていたのがAパートで、なんと木山先生の車を使ったカーチェイスを交えた屋外バトルという、かなりのイロモノ展開。流石にそういう方向性で盛り上げてくるとは思ってなかった。婚后さんと黒子が真っ先に「ここは任せて先に行け」展開を見せ、固法先輩は大した能力でもないのにあの大爆発の単車からどうやって無事に着地したのかは気になるけどとにかく離脱。残されるのは、便利な張り付き能力を使い、車体の上という斬新なロケーションで巨大ボスと対峙する御坂。正直、テレスティーナさんの乗ってる巨大マシンは一体何なのかがさっぱり分からんし、どう見ても最終回を飾るのにふさわしい迫力があるとは言い難いのだが、そこは高速でかっ飛ばしながらの射撃戦という、難度の高い作画でカバーしている。
走り続ける車の上から応戦するというだけでも御坂が苦労するであろうことは想像出来るし、前半のクライマックスであるAIMバースト戦との差別化を図るという目的はおおかた成功している。ロケットパンチにしがみついてぶち壊すところから始まり、情報戦でリードしようとしたテレスティーナを出し抜いてレールガンをぶち込むシーンは文句の付けようのない名カットの連続。前回のエンディングカットからの引用に引き続き、今回は「吹き飛ばされて四つ足で着地する御坂」と「空中からテレポートして舞い降りる黒子」のカットがオープニングからの引用。こういう使われ方が本当にたまらない。また、窮地で御坂が叫んだ「黒子!」には、期待とか、願望といった意志が全く含まれておらず、叫んだ時点で「黒子がそこにいること」に一切の疑念の響きはない。そして黒子自身も、御坂が何を望み、自分が何をすべきなのかを理解し、何の躊躇もなく行動に移している。二人のあいだで全く言葉を交わすことなく、「やはり御坂が最も信頼しているのは黒子である」ということがひしひしと伝わってくる。今回期待していた黒子はっちゃけオチがなかったのは残念だったが、このシーンがあっただけでも充分でした。

 そしてBパートは一転して室内での戦闘。「解決かと思ったらキャパシティダウン」から「テレスティーナが真の目的を明かす」「学園都市の存在意義についての対立」「佐天さんホームラン」「テレスティーナさんブチ切れリーサルウェポン」「レールガン対決」と、わずか10分足らずでものすごい密度の展開となっており、少々詰め込み過ぎのきらいはあるのだが、それでもこの展開は大体予測できていたものであるし、ダラダラやるよりは一気に流された方がむしろ有難かったかもしれない。Aパートの御坂・黒子コンビの友情に続き、こちらは「瞬時に状況を判断し、無条件で佐天に全てを託す初春」と、「親友の傷つく姿を目の当たりにしながら、そこに割ってはいることをぐっと堪えて託されたミッションを遂行する佐天」という2人の友情パワーも確認出来るようになっている。初春は今回目立った活躍はしていないのだが、このくだりの判断だけでも見せ場といえるだろう。もちろん、ばっちり予想通りの働きを見せてくれた佐天さんもグッジョブである。まぁ、中央管理のシステムをぶっ壊したら枝先ちゃん達の保護装置とかも危ないんじゃないかって気もするのだが……大丈夫、佐天さんの判断に間違いはない。

 そして、最後はやはり主人公である御坂の見せ場。一度はモルモット扱いされた事に激昂した御坂だったが、佐天の魂の籠もったメッセージを聞いて今再びのクールダウン。最後に放ったレールガンを後押ししたのは、木山に対する贖罪の意識でも、テレスティーナに対する怒りや正義感でもなく、仲間達と過ごしてきた街への愛着。そして、かけがえのない友達のために。「女の子たちの友情を描いた物語である」というこの作品の根本部分をきちんと表明し、単に感情だけに振り回されず、きちんと地に足をつけて物事を見てくれる御坂さんのキャラクターもきちんと押し出してくれた実に印象深いシーンである。流れるBGMは、12話と同じく「only my railgun」。やっぱりこの作品はストレートなテーマ性ががっつり表現されるのがありがたいです。作画演出も文句なしで、先週から続く暑苦しいクライマックスとしては満点ではなかろうか。

 そして大団円は、ベタベタながらも木山先生を盛り上げる大集合エンド。プログラム起動で一瞬躊躇う木山先生も描写が細かいし、目覚めて真っ先に目の下のクマを指摘する枝先ちゃんが可愛いので万事OKではないでしょうか。婚后さんのスタンスは相変わらずだし、キャラクター総出演(インデックスさん!!)も嬉しいところ。ラストシーンでは御坂が「退屈しないわね、この街は」で締め。クライマックスのレールガン射出シーンでは、音としては聞こえないが、御坂は何かを叫んでいる。なんと叫んでいたのかは、視聴者のご想像にお任せされている。彼女はきっと、同じように叫んでいたんだろう。「この現実が好きだ」と。

 終わりよければ全て良し。とりあえず、現在のコメントはこのくらいで。 

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 ハリマー・スペランカー

 

2009年FNM(アラーラ・ゼンディカーブロックスタンダード)

 

土地(23)

平地×10 島×6

セジーリの隠れ家(ZEN)×4

ハリマーの深み(WWK)×3

 

クリーチャー(24)

ハーダの自由刃(WWK)×4

ハリマーの採掘者(WWK)×4

オンドゥの僧侶(ZEN)×4

カザンドゥの刃の達人(ZEN)×4

ジュワーの多相の戦士(WWK)×4

クローン(M10)×4

 

その他(13)

思案(M10)×3

宝物探し(WWK)×4

後追いの呼び声(ALA)×3

複製の儀式×3

 

サイドボード(15)

天界の粛清(CON)×4

瞬間凍結(M10)×4

否認(M10)×4

召喚の罠(ZEN)×3

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Thraxi
性別:
男性
趣味:
声優のこと全般
自己紹介:
関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
大原さやか 桑島法子
ーーーーーーーーーー
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渡辺明乃 能登麻美子
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