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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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 もう、サブタイトルからして見るのが辛そうな、朴念仁の必死の抵抗を追う第4話。あれだけの痴話喧嘩をやらかしたくせに、今回ロレンスはホロと一言も会話をしていない。確かに何か言ってどうにかなる雰囲気ではないのだろうが、それにしたってチキンが過ぎる。お前の恋人はやっぱり金貨なのかと。もちろん、そうじゃないから必死で走り回っているわけだが……

 傷心のロレンスを突き動かしたのは、ホロが若いツバメと勢いで交わした契約書。元旦那の印鑑ひとつで新しい婚姻が成立してしまうという崖っぷちまで追いやられたのだから、寝取られる側はたまったもんじゃない。泥棒野郎をひねり潰すべく、街の景気を観察して必勝法を模索する。そして見つけた黄鉄鉱を巡る詐欺の計略。我に策有りと相手をけしかけ、したり顔でいざ準備を始めると、その計略がぷつりと手元で切れてしまった。このあたりが、まだまだロレンスも若い部分だ。

 はっきり言って、商取引を巡る一連のすったもんだは相変わらずいまいちピンと来ないのだが、アマーティをたきつける際のロレンスの口八丁や、そんなロレンスの目論見を「街商人に必要な『価値』」という視点から説き伏せてしまったマルクの訓戒など、1つ1つの動機付けにはきちんと説得力がある。アマーティが信用貸しのシステムすらピンと来てないのがちょっと微妙ではあったが、これは彼がまだまだ若いということを示すのだろう。そんな若輩者の判断力を奪うべく、しれっとホロとの関係を臭わせて挑発するあたりが、ロレンスがまだ年季で勝っている部分だ。もちろん、あまりに慌てていたせいで後ろ盾の確認もしないでアマーティのところに乗り込んでしまったのだから、ロレンスだって充分に感情的なのだが。

 最後には八方ふさがりな中でいささか怪しい方向に活路を見いだしたロレンスだったが、次回予告を見る限りでは、次のサブタイトルは「希望と絶望」。信用貸しと黄鉄鉱、そして身請けの証文を巡る色恋沙汰は、どこに決着をみせるのだろうか。

 今回は商売関係の概念の説明が主になってしまったので、普段の見所である2人の微妙な関係性がほとんど見られなかったのは残念。勿論、ロレンスが走り回っているのはホロへの思いがあってこそなのだが、今回は目的が出来たおかげで利に走ってしまっている様子ばかりが描かれたので、どうしてもそうした根底に流れる悲喜こもごもが見えにくかった。ロレンスが「なんてことだ!」って叫ぶと某ブリタニア皇帝みたいに聞こえちゃうしね。

 ひとつ見入ってしまったシーンをあげるならば、序盤に宿の窓から顔を出すホロとロレンスの目が合ってしまうカット。たまたま宿に戻ってきたロレンスは、アマーティがホロの下にはせ参じていたことを知ってしまう。アマーティはロレンスが見ていたことに気付かずにそのまま退場するが、茫然自失のロレンスに、気付けばホロの視線が突き刺さる。何も言わないホロがすっと窓の奥に消え、ロレンスは嗚咽を漏らす。このカットの一切台詞を伴わない作劇が、現在の2人の関係をダイレクトに表している。

 もう、物語の流れはぶった切って早く仲直りして欲しいです。見ていて辛いし、二人がじゃれ合わないと素直に楽しめないんだよう。

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 主人公の芯の強さと存外な狡猾さがダイナミックに表れた雨のしのつく第4話。いやぁ、これだけ行動力と統率力を発揮できるなら天性のキャッチャー気質だったんだね。アンナ先生のポジション設定は間違ってなかったわけだ。

 前回の敗退で想像以上にダメージを受けていた晶子。ただ、単に落ち込んでいたというのではなく、他のメンバーに恥をかかせてしまったことが一番気がかりだったというのは何とも彼女らしい。今回男子2人も登場して思ったのだが、今のところこの作品には「悪人」が出てきていない。みんなそれぞれの理念はもっているものの、まっすぐで野球に対して真摯である。今回は晶子の問題をきっかけに小梅もその姿勢を明確に示し、少々強引ながらもその意志の強さを見せてくれている。ラストの「一線を越える」シーンでは、晶子と2人仲良く手をつなぎ、万感の思いで線を飛び越えたのだろう。2人の友情がまるまる1話かけて確認されたおかげで、雨の上がったグラウンドの感動もひとしおだ(まぁ、最後にうっかりしてコケてしまったけれど)。他にもエラーを気にして落ち込んでいたが百合パワーで復活を遂げた鏡子、何も考えずにただ小梅と一緒に野球がやりたい巴、友達との初めての共同作業が楽しくて仕方ない環、面白ければ何でも良さそうな乃枝、未だそのモチベーションに謎が多い雪と、チーム一丸となっているのに目的意識が各人で個性的なのも面白い。静がきちんと最後まで渋ってくれていたのも「それらしい」し、最後に一歩を踏み出すシーンの前に、きちんと自室で姉に頼られて破顔している描写があるので説得力は保持されている。やたらと面倒な百合関係が形成されているようだが、大丈夫、この作品は百合萌えじゃなくてスポ根です。……多分。

 しかし、やはり今回一番驚いたのはこれまで振り回されっぱなしだった小梅が、実は非常に芯の強い女性だったということだろう。男子高校生相手にもまっすぐに眼を見据えて真正直に自分の意志を伝えているし、思い立った後の晶子への態度や、鏡子を引きずり出すために巴を使うしたたかさなど、今後チームの扇の要を担う人材としては申し分ない素質である。「随分強い子だな−」とあっけにとられてしまったが、母君も割としっかりした人のようだったので、大正の世でもきちんと女性が自分の足で歩いていたということなのだろう。こういうきちんとした人生観をもっているキャラクターというのは、素直に応援できるので大好きです。まぁ、そのことと野球で勝つことは別なんだけどね−。やっぱりどう考えても男子高校生に勝てる理由は見つからないな−。

 今回も相変わらず池端監督によるコンテ脚本。小梅が様々な人々に対峙する際の目線と表情の違いや、夢を語り思いをたぎらせるシーンでパチンと弾ける暖炉の火、仲間が集って徐々に月が明かりを取り戻す描写など、相変わらず丁寧な心情描写が自然です。ほんとに、今期一番安心してみられる作品。 

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 心と身体が1つになったおかげでカニが美味しい第4話。アクション成分は少なめだが、ようやく人物関係とかが見えやすくなってきたぞ。って、もう4話だけど間に合ってるのかな。

 前回の引きで、やはりマリアはカナンのお仕事にショックを受けていた模様。今回終盤の回想で見せたカナンとの出会いのシーンも随分バイオレンスだったような気もするのだが、流石に人殺しの現場を見た衝撃は大きかったのか。立ち直るためにはカニの力が必要だった。

 一方のカナンは、大切な友達を失うことに悶々としながらも師の仇との対峙に向かう。後悔していた割には今回マリアのことはほったらかしで、溜まった鬱憤をアルファルドに向けようとしていた。結果は見事な完敗だったが、本当に殺したいならいくらでも方法があると思うのだがね。あんだけ警備の緩いビルでイベントやってるんだったら狙撃するとかさ。アルファルドもカナンを殺さずに放置しているし、この2人の関係性はまだ微妙な部分があるな。

 そしてカナンのためによく分からない一大決心をして異国の街で暴走気味のマリア。路地でたむろっていた中国人グループは、いきなりガン付けられて文句を言ったら突然日本語でまくし立てられ、えらい災難である。何かを決心したのは分かったけど、他人に迷惑かけないようにしような。結果的には戸松チャイナと無理矢理お友達になり、今後はこの子も絡んでくることになるのだろうか。よく分からんけどヒロインが増えるのはいいことですよね。

 今回はこれまでのように銃撃戦でみせる部分が少なかったので良くも悪くも平坦なイメージなのだが、結局この作品みたいに画面に一切のクオリティの低下が無いというだけで満足して見てしまうんだよね。カナンとアルファルドの絡みは短いながらも息を呑むシーンだったり、ラストの茫然自失のカナンのカットも実に印象深い。

 話がよく分からないのに苦もなくみられるのはいいのか悪いのか。

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 突然のミュージカルに予想の斜め上だか下だか分からん方向に突っ走られた第4話。果たして、この作品は一体どこに行こうというのだろうか。

 サブタイトルと前回の予告から、「あぁ、季節がらプール回か。まぁ、4話でサービス回なら妥当なとこだな」とか思っていたのだが、残念ながらサービスの方向性はかなりエッジな形で表れてしまった。全編通してのミュージカル風作劇は、一体何を意図したものなのか。原作がこんななの? 気になるがな!

 正直言うと、「ミュージカルアニメ」は評価の仕方が分からない。過去の例を持ち出せば「練馬大根ブラザーズ」なんて割とすぐに挫折してしまったし、「紅」の6話もしばらくはポカーンだった(あれは最終的には傑作だったと思うが)。今回も、別に歌など歌わずに「普通の話」でやればいい内容だった気もするのだが、後半暴走する社員達の悪行をごまかすための設定だったのだろうか。水着のおねーちゃんが色仕掛けで新聞勧誘する様子を生々しく描くのは確かに問題有りそうだが。

 水着を買いに行ってるシーンではまだ「あぁ、そういうイメージの映像なのか」と納得もしたのだが、実際の配達シーンの観客の反応を見る限り、あのミュージカルはイメージ映像ではなく実際の光景という設定のようである。何でみんなしてあんな歌を歌えるやら……しかも他社のくぎゅまで参戦しやがったし。突っ込むのは野暮なのだろうが、いまいち空気に乗り切れなかった身では苦笑するしかなかった。画面的にもそこまで面白いわけではなかったしなぁ。かなが最後に勇気を振り絞って客の前に出てくるあたりなんかは可愛くもあるのだが、明らかに勇気を出す方向を間違えているわけで、「よし、頑張れ!」って気にはならないのよね。あと、「よし、新聞を取ろう!」っていう気にもならない。まぁ、スポンサーに新聞社がついてるわけでもないし、販促につながらなくてもいいよね。「けいおん」と楽器店みたいな蜜月関係は存在していないようだ。ちなみに、個人的には水着の幼女が販促に来たら、多分取らざるを得ないんだろうとは思う。

 今回は全編通して歌だったので各キャストの歌唱力が直接影響する難しい回になった。一番うまいのは流石に堀江……ではなくてキタエリだな。キャラを維持しながら、ってのもあるのだろうが、綾さんあたりはかなり苦しそうだった。まぁ、あんまりうまくても面白くないけどさ。

 最後に一応書いておきたいのだが、来週からは……出来れば……普通に……

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 黒いポスカラ君が大団円を演出した第4話。毎度々々の事ながら、相変わらず一見さんには敷居の高そうなアニメになっているのが勿体無くてしかたない。世間的には空気作品になってしまってるんだろうなぁ。

 今回も序盤の画面のわかりにくさが際立つ。一番顕著だったのがキョージュとトモカネがアイドマの法則に答えるネタで、原作知ってる人間は答案用紙の文字を追うのもさほど苦労もしないだろうが、初見の人ではまずアイドマの法則の正解をしらない。そんな状況でトモカネにボケられても何が面白いのかさっぱりだろう。他にも「異糖と災糖」とか美術部組の自販機のネタとか、やっぱりアニメにすると分かりにくい部分が特に解消されずに垂れ流しになっているのがつらい。キョージュがデッサンの授業で微動だにしないシーンなんかは、確かに4コマ漫画ならあのテンポでいいのだが、アニメにするならもう少しゆっくり尺をとって見せた方が面白くなるのではなかろうか。

 一応、今回の救いは最後の「居残り」ネタは比較的分かりやすかったこと。トモカネ達が紆余曲折を経てモダンアートを渡り歩く流れとか、ノダの工作品である黒ポスカラ君がキョージュに出会って幸せになるくだりとか、少なくとも原作通りの味は出ていたのではなかろうか。このくらいの再現度で構わないから全編通して維持してくれればもう少し話題になるだろうになぁ。

 今回のエンディングはエピローグからの引きでキョージュの番。名塚佳織の歌唱力は平均レベルだろうが、今回はキョージュ役を維持しながらの抑えた歌い方だったので難度はかなり高い。そう考えれば頑張った方だろうかね。何本聞いても、本当に歌詞がそのまんまでひどいが(苦笑)。これで来週5本目がナミコさんで確定なわけだな。流石に堀江歌唱はトリに持ってきたか。

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 武彦暴走、アトラスランクAAA大集合の17話。急速にクライマックスに向かっている感があるにはあるのだが、未だに國子たちの敵は謎のミサイル植物「ダイダロス」なのがなんとも。

 美邦様と香凛という2大幼女が集い、絡みが生じたことで個人的には大満足なストーリー展開。あの苦境からあっさり立ち直る香凛もさすがだが、小夜子に支えられて相変わらずのご様子に戻った美邦様もすごい。姿形が変わってもミーコは生きているから構わないっていうあたり、割と頓着しない性格なのね。ず〜っと「香凛だったら絶対に美邦様に対して心にもないこと言うよなぁ」とハラハラしながらみていて、なかなか「ひでぶ」が起きなかったし小夜子も何も言わなかったので「あれ? ひょっとして美邦様の能力って無くなったの?」と思ったら、突然メイドが吹き飛んだ。わざわざ事前に言っておかないなんて、小夜子はパトロンをなんだと思っているんだろうか(それとも香凛が死んだら自分が上前はねようと思っていたのだろうか)。とにかく美邦様の能力のせいでお得意のペテンを使えなくなっちゃった香凛。もうこうなると単なるちょっと腹黒いだけの幼女だものね。最近は國子も含めてみんなシリアスな顔ばっかりだったから、今回の香凛みたいに踏んだり蹴ったりでコミカルに表情を変えてくれるのが楽しくてしょうがない。ここからのAAA連合の絡み方に注目したい。

 とまぁ、脚本面では面白かったものの、相変わらず作画が安定しないのが悩みの種。今回はそこまでデザインの崩れは目立たなかったものの、要所要所で動画に抜けがあり、いちいち肩すかしを食らう形だった(具体的には序盤の武彦と国仁の格闘シーンや、涼子がソファに寝そべるシーンなんかが分かりやすい)。背景やキャラクターデザインが繊細なだけに、粗があると本当に目立ってしまう作りになっている。贅沢な悩みではあるのだが、何とか頑張ってクオリティを維持して欲しいものだ。

 今回は福田道生氏のコンテ回ということで、構成自体は非常にすっきりして見やすかった。香凛の「あたしってツキが無いのかも」の悲鳴に重ねて月が雲に隠れる描写とか、分かりやすさと見栄えの両立が見所。

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 相変わらずの会話劇が諾々と垂れ流される第4話。4話目ともなると演出の新規性は薄れてくるが、相変わらずの会話の流れと意味不明な画面の合わせ技のせいで、気付けば30分が過ぎているという不思議きわまりない作品。

 序盤は延々ひたぎに従って目的地を探し続ける3人。画面に表示されるのは「Y字路」「Uターン禁止」の標識と路面に描かれた「止マレ」の文字、そしてだらだらと続き地面に影を落とす電信柱に、駐車場にいならぶ同じ方の自動車など。繰り返し繰り返し同じオブジェクトが表示されるのは「徒労」のメタファーであろうし、「Y字路」は「無限に続く分かれ道」、「Uターン禁止」は「引き返せない行為」、そして「止マレ」は「諦めろ」の含意か(カタカナ表記であることと、シャフトの気質と時勢を考えるなら「エンドレスエイト」のエンディングの暗示まであり得るが)。本当に変化の無い画面の中を、先陣切って歩くひたぎと、それを怖がる真宵、そしてだんだん真宵で遊ぶのが面白くなってきた阿良々木がテクテク歩くだけ。画面に無駄な煽りを入れてメリハリを付けているが、これまでの演出に比べるといささか単調ではあるか。相変わらず「手前の格子は動くのに奥にあるオブジェクトは全く見えが変わらない」という奇妙な演出も登場する。まるで「いかに動かさずに動きを出すか」という無理難題にチャレンジしているかのようだ。

 そして後半は前回の公園に戻っての2人の対話。こちらもシーンの変化などありはしないが、忍野との電話が延々続くシーンでは携帯のディスプレイが野放図に遊び歩いて変化を付ける。画面の無駄な動きに目がいってしまい、2人の会話など頭に入ってこないのは大きな問題だ。もちろん、過去にアニメでここまで長時間に渡って延々電話口での対話を描き続けたという挑戦も無かっただろう(まぁ、する意味がないから)。本当に、西尾維新はアニメに向かない作品を作ってくれたものだ。

 かろうじて羽川が登場してくれたおかげで、ラストシーンの統制は取れた。デフォルメを織り交ぜた、子供と子供じみた高校生の掛け合いは、考えてみりゃ「普通のアニメ」なのだが、それまでのトンチキな画面に比べればなんぼか安心して見られるというものだ。さぁ、次回はどれくらい「動かない」んだろうなぁ。楽しみで仕方がない。

 そしてなんと言っても、今回は新OPである。毎回メインヒロインをモデルにした歌を流す決まりになっているようだが、真宵バージョンのオープニングはシャフトとは思えない(?)普通の出来。渡辺明夫画の愛くるしさが全面に押し出されており、真宵の腕についた小物なんかはいかにも渡辺キャラらしい(膝に絆創膏は完璧だ)。後で気付いたが、ディレクションが「バスカッシュ」でほされた板垣さんじゃないか。やっぱりこの人はうまい人なんだなー。

 エンディングも正式版(?)に変更され、ようやく全体像が現れた形になるのだが……スタッフロールが上から下に流れるという壮絶な嫌がらせがおまけとして付いてきた。単に普段と逆になっただけなのに、奇跡的なまでに読みにくい。ほんと、「素直」という言葉とはほとほと縁遠いスタッフである。

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 二人の関係性にもきゅもきゅではなくもやもやが漂い始めた第3話。惚れた腫れたにまで契約書を持ち出す若造とそれを受けてしまう朴念仁の対決は、間に立たされた神様には一体どう映ったのか。

 序盤は相変わらずな2人の関係。前回突然ロレンスが駆けだしたので何が起こったのかと思ったが、なんとホロの馬鹿話からさえぽんボイスの優男が身請けを申し出た。契約、取引といえば聞こえはいいが、なんのことはない、単なる恋のライバル宣言。「金を集めるからホロを寄越せ」と、そういうことだ。周りの野次馬達もこの手のシチュエーションは見慣れているのか、2人の契約に大盛り上がり。きちんとオーディエンスにリップサービスを振りまいてくるロレンスの余裕は、やはり長年の付き合いのなせる部分か。実際宿に帰ってみれば、ホロだって茶化しながらも特に心配した様子もない。相変わらずの掛け合いはなかなか含蓄に富んでおり、「男は子供じみて、大人はつまらない」とはなかなか手厳しい。ホロのもしも劇場が現実に混ざり合って寸劇を展開する描写は、相変わらず空想と現実の混ざり合いが見事だ。

 祭りを終えて、故郷の話題でさらなるアドバンテージを稼いだロレンス。「雌の臭いがする手紙を胸に忍ばせて?」と嫉妬をみせるホロだったが、故郷の情報については素直に尻尾を揺らす。いまだに「故郷に帰りたいがロレンスとも離れたくない」という微妙なホロの心情と、「ホロと一緒にいたいが故郷にも帰らせてやりたい」というかみ合わないロレンスの気遣いにまごつく2人だが、ロレンスの協力姿勢は、ホロにとっては素直にうれしいこと。ロレンスの「出方」次第では、前々回から引きずっていた「亀裂」だって埋まったかもしれない。

 しかし、長らく口を閉ざしていた「ヨイツは既に無い」という情報が漏れることで、盤石だった2人の関係は大きく揺れた。情報を秘匿していたロレンスを前に荒れるホロ。その感情の揺れは、前述の通りの「かみ合わなさ」がもたらした歪みだ。普段通りの聡明なホロならば、ロレンスがヨイツの情報を隠していたのは優しさからであったことは理解できたはずなのだ。しかし、ことが故郷のこととなると、どうしても直情的になってしまう。「独りは嫌じゃ」と嗚咽するホロは、ついに一線を越えてしまう。およそ「越える」ことが出来ないロレンスが駄目ならば、「わっちを愛してくれる者」がいると……

 今回の、ホロの激情は息を呑む展開だった。暗がりの宿で爛々と赤い眼を見開いて訴えるホロのビジュアルは鬼気迫るものがあり、一気にまくし立てる叫びは、ロレンスとの関係だけではなく、何十年、何百年と溜まっていた「寂しさ」の発露。「男は子供じみて」と冒頭で揶揄したにも関わらず、自分の「女」の部分をロレンスに突きつけてしまうまでに、その根は深い。

 2人ともお互いを思っているのに、止まらないすれ違い。本当に、早く誰か2人を幸せにしてあげてくれ! っつうか、ロレンスはさっさと男を見せろ!

 今回も監督自らのコンテが見事。まるで舞台演劇のような細やかな見せ方が、ホロの中の人である小清水の熱演にはまって、見事なドラマになっている。本当に寝苦しくなるお話です。

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 ボーイミーツガールと男女の価値観の違いがグラウンドで交錯する第3話。「遅刻遅刻〜」でおにぎりなのは時代を鑑みれば仕方ないとしても、角を曲がってからぶつかるまで距離が有りすぎる気がしますよ、小梅さん。

 無事に学校からも認可されて部活動がスタートすることになった櫻花會。最初の共同作業は、野球漫画のお約束である部室掃除とグラウンド整備だ。この時代の女性の人生観がどんなものだったかは分からないが、少なくとも櫻花會のメンバーに限って言えば、みんな積極的で仕事が出来る娘ばっかやね。女性10人ぽっちでぼろぼろの部室を直して、さらにグラウンド整備までこなしてしまうのは恐ろしい行動力だ。仕事中の描写でも、巴だけが無闇に草をむしるのが速かったり、小梅が重たい土砂を軽々と運んでみたりと、細かい描写から各人のスペックが分かるようになっているのは面白い。まぁ、一番にへばっていたスタミナ不足の人がピッチャーをやるのはどうかと思うけれども。他のポジションは大体予想通りの配置だろうか(特にレフト)。

 本格的な練習もいい雰囲気でこなしており、キャッチボールにフライの処理、基本的なバッティングと、着実に成長をみせる面々。このわずかなカットの中でも、巴や環のスイングは明らかに他のメンバーよりもいいのが分かるし、野球経験者はそれなりの動きを見せる。運動神経はいいが野球はド素人である巴のキャッチングのモーションが変だったりするところも芸が細かい。また、マスクを被って捕手の任についた小梅の視点から眼前に迫ってくるボールを描写したカットなんかは、まだボールに慣れていなくて捕球を怖がる小梅の気持ちがよく分かる。もちろん、怖いといっても一番確実にスキルの成長が見えるこの時期は、練習も一番楽しいわけだけれども。

 そして早くも晶子の因縁の相手と1回戦。そして、ここで予想外の善戦などしないところがこの作品のいいところ。2アウトまでは取って見せたものの、そこからは相手のクリンナップと対峙して滅多打ち。まぁ、当たり前の結果だ。このときに面白いのは、ボコボコにしたにも関わらず、対戦相手の朝香中の男子達が別に嫌な奴らに見えないところ。小梅に告白した勘違いだけはちょっと鬱陶しいが、みんな相手が女子だからといって小馬鹿にせずにきちんと野球をしてくれている。そして晶子の許嫁の子は少しお堅いが誠実な人柄がよく分かる。これによって、櫻花會のメンバーが「憎しみ」「嫌悪感」ではなく、純粋に「試合に負けた悔しさ」で泣いていることが伝わってくる。試合開始時は「負けて当然」といっていた練習試合でも、負けたら悔しくて当然なのだ。

 とりあえずの急務はピッチャーの育成。彼女たちの2試合目は、いつになることだろうか。

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