最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
○「りゅうおうのおしごと!」 5 将棋なめんな。あとあかりさんと二階堂を返せ。 とまぁ、お約束のことは言っておきますね。なんと同じ時期に将棋アニメ(?)が2本重なるという珍事が発生。これが昨年の藤井フィーバーとは特に関係なさそうなのがすごい。世の中はそういう偶然がたくさんありますわ。そして、「3月のライオン」と同じテンションでこれを観ようとすると冗談抜きで腹が立つので注意が必要だ。かくいう私は、最初の数分はマジで腹が立っていた。「偶然と勢いだけで竜王になれるわけないだろふざけんな」とか、「最後の最後の試合だからってぶっ倒れそうになってるようなメンタルのやつがそもそも竜王戦まで登り詰められるわけないだろふざけんな」とか。こんな甘っちょろい話を許してしまったら、零や二階堂、島田さんたちが命がけで戦っている将棋の世界が全部バカバカしくなっちまうだろうが。 とまぁ、その辺まで考えてからようやく冷静になる。いや、これラノベだし。目くじら立てて観るもんじゃないし。これを観て怒るのって、あらゆるラノベをマジで受け止めるのと同じことですからね。それこそ「ロウきゅーぶ!」を見て「バスケなめんな」って思ったり、「のうりん」見て「農業なめんな」って怒ったり、「氷菓」見て「ミステリ舐めんな」ってキレたりするのと同じですからね。まぁ、最後のは実際やりましたけどね。そう、これはあくまでもロリコン相手のなんちゃって将棋ワールドのお話。この世界には零ちゃんもいなければ二階堂もいないのです一回深呼吸して落ち着こう。 女の子が可愛いよね!(切り替えた) 「監督がロウきゅーぶ!と天使の3Pとネトゲ嫁の人」っていうだけで秒速で理解可能なこの世界観。そりゃもう、日高里菜が出てくるに決まってますよ。メインアタッカーですよ。それ以上の説明は特にいらない。幼女さえ出てくれば、あとは将棋だろうがチェスだろうが十六むさしだろうが好きなゲームをプレイしてください。細かい段位の設定とか、実力の描写なんかもそんなに気にしなくていいですよ。とにかく主人公とロリっ子が知り合って、過度なコミュニケーションが取れればそれでOKです。1話目から全裸のロリが嫉妬に狂ってモーションかけてきたりもします。詰将棋よりも通報が大事な世の中です。あとはまぁ、ところどころに「なんか将棋っぽいエッセンス」が混ざってればそれでいいんじゃないでしょうか。むしろ「嘘っぱちだけどなんか将棋が楽しそう」っていうことが存分に伝わるなら、それはそれでフィクションとしてはよくできてるってことですからね。まぁ、正直いうと「3月のライオン」とは別クールで放送して欲しかった気もするが……。 それにしても……やっぱり将棋アニメっていうとしこりんがキャスティングされるんだなぁ。何か得意な芸事があるってのは役者にとっても良い材料になるってことなんでしょうかね。 ○「バジリスク〜桜花忍法帖〜」 5 リバイバルブームはまだまだ続く。こちらは色々と出自がややこしくて、調べてみるとまず山田風太郎作品「甲賀忍法帖」(1959)がスタート地点にあり、そこから作られたアニメが初代「バジリスク〜甲賀忍法帖〜」(2005)。そして、そんな「バジリスク」から今度は同じ山田は山田でも山田正紀によって作られたのが「バジリスク新章」(2015)で、これがこのたびアニメ化に至ったという。なんかもう、わかんねぇな。 上にあげたもののうちでは原作の「甲賀忍法帖」と「バジリスク」の漫画、アニメは視聴済みだが、「新章」とやらは全く知らぬ状態での視聴開始。一体何が起こるものかと思ったら、割と普通に後日談からスタートした。ただ、あの「甲賀忍法帖」の後日談の形をとって展開する意味があるのかどうかはよくわからない。あれはあれで完結してしまってるわけでなぁ。何か活かせる材料があるものか……と思ってたらいきなりの「天膳桜」でちょっと笑った。「不死の忍者なら墓があるわけないだろ」。確かにそうだ。 そんなわけで、何が飛び出してくるかは期待半分、不安半分。1話目はまだなんのバトルも始まっていないので、山風らしいエロ奇天烈な忍法がここから炸裂するのかどうかは様子を見守るしかない。なんか子供忍者が色々と技を見せていた気もするけど、詳細はよくわからないのが多いしな。オープニング映像を見るとなんとなく察しもつくんだけどさ。流石に「甲賀」で使われていた能力も、今のご時世からすると非常にスタンダードなものばかりなので、もうちょいヒネってヘンテコバトルにしないと他作品との差別化は図れないだろうなぁ。今更ながら、あの設定を60年も前に作り出した原作のイカレっぷりは感心するな。 アニメーションとしては、「どうせだったら初代と同じGONZO作品にすれば面白いのに」と思ったが、さすがにそれは叶わなかったようで(GONZOさん復活してるんだからやればよかったのに)、なぜかよりによってセブンアークスに回された。……うーむ、最近の評判だけを考えれば当時のGONZOと大差ない気がするのだが……まぁ、1話目は割と気合入ってたから……大丈夫かな? 「でもだいぶ止め絵が多かったぞ?」とお思いの方は安心してほしい。何しろ監督が西村純二なのだ。そりゃ止める。バシバシ止める。不自然に止める。そういう味わいの人なので、さっさと慣れてしまうのが得策である。これはこれで慣れてくると味わい深いもんですよ。まぁ、バトルシーンであんまり止められるとテンポが悪くなる危険性はあるけども。その辺りはベテランだし、見せ方の機微はわきまえているだろう。 中の人は、どうしたってこの手の作品なので野郎むさいことになりがちだが、何故か子供忍者軍団に心ぴょんぴょんする面子が集まっている。そういえば、チノちゃんのお父さんは天膳様だったっけな!(錯乱) ○「ポプテピピック」 4 あぁ、これは……確かにクソ……。 いや、でも思ってたほど酷くはない。だって、割と手間かかってるやん。いや、手間かければいいかと言われるとそうじゃないんだろうけど、これ、そもそも原作の時点でどうしようもないんだから、誰がどういじろうとこれ以上の形ってないんじゃないの? 個人的には、途中で入ってきた本当に不快感以外の感情を抱かせないクソみたいなぐちゃぐちゃアニメさえなければ、(少なくとも15分は)見られる作品なんじゃないかと思います。まぁ、芳忠さんが好きすぎるというのも原因かもしれないけど。そもそも、別に原作は嫌いじゃないんだよね。ネットのあだ花として、刹那的なネタ回しを意地汚く拾っていく作風はありだと思うし、時たま出てくるおっさん泣かせの「誰がわかるねん」みたいなネタがあるのが嬉しい。まぁ、そういう部分がアニメで活かされるかどうかは知らないけど。 こうしてみると、やっぱり30分アニメにしようという企画スタート段階が諸悪の根源だよな。これ、5分アニメなら「てーきゅう」や「あいまいみー」と同じで問題なく成立してたはずなんだ。ただ、それではもう二番煎じになってしまうってんで、駄目元で30分にチャレンジしたってこと……なのかねぇ。考えたやつは責任とったほうがいいと思うよ。あと、江原さん、芳忠さん、もう少し仕事選んでもいいと思うよ……(三ツ矢さんはなんかこれでいい気がする)。江原さんの「スーパードゥラァァァイ!」が聞けただけでも俺は満足だよ。 これ、勝負は2話目だろうね。2話目でも同じようにして15分×2だったら流石にお客もついてこないと思う。 「Just Becaouse!」 5→5 なんとも不思議な味わいの作品でございました。全話見ていても衝撃的な何かが襲って来るなんてことはないのだが、これまでに観てきたものとは少し違う、そんな微妙なズレを楽しむ作品だったのかも。 本当につかみどころがなくて、視聴中はずっと「どこが芯なんだろう?」ということがつかめずにあっちへフラフラ、こっちへフラフラしている印象だった。普通、ドラマ作りといえばメインの筋立てがまずあって、そのゴールへ収束するために周りを固めていくもの。本作だって終わってみればごくごく普通の、瑛太と夏目さんの恋愛ものだってことは分かるわけだが、その間にもお互いの気持ちがなかなか見えてこなかったり、他のカップリングでも主役級のテーマが持ち上がってきたり、視線が移ることが多い。そして、その全てのトピックが、あまり熱量を持たずに淡々と進んでいくのである。おかげで、ドラマの見え方がぼんやりしてしまったのだろう。 しかし、考えてみれば現実世界なんてそんなもんである。現実にキャストロールはなく、誰が主人公かなんてわかったもんじゃない。それでも人は人を好きになってみたり、友情を確かめたり、何もできない自分に苛立ったりするのだ。その積み重ねが、いつしか恋愛ドラマを形成していくのだ。そういう「何気ない日常の積み重ね」みたいな部分に、不思議な近しさがあったのもまた事実。熱量を持たず、何ごとも淡々と進める瑛太だからこそ、その恋愛観には妙な生々しさがあるような。 こうした筋立てを作る上で面白かったのは、「高校3年生から始まるドラマ」という珍しいセッティングであろう。部活を引退してあとは受験を残すだけの半年間なんて、普通の学園恋愛ドラマだったら後半戦どころか終盤戦である。そりゃイベントも色々あるかもしれないが、すでに出来上がった関係を固めていくためのクライマックスステージ。そういう扱いが普通だ。しかし、本作はそこが全て。そこで出会い、戦う物語。受験を巡って何ができるだろうと思っていたら、これが思いの外刺激の多いドラマになるのである。考えてみれば、学園ドラマなら「卒業」がゴールになるのは半ば必然。そして、そこにゴールがあると決めた上で話の密度を上げようとしたら、ゴールまでの期間を短くするのが一番手っ取り早いのである。そうして作られた「高3物語」は、突飛なようで実に理にかなっている。受験を題材にしたクライマックスも、経験したことがある人間ならば嫌なリアリティを伴って思い出せる、独特の緊張感が恋愛だけじゃない若者の焦りや悩みを想起させるものになっている。よくもまぁ、こんな妙な構成を思いついたものだ。 個人的には、見ているうちにすっかり写真部ちゃん贔屓になってしまったので終盤に向かうにつれてどんどん辛くなっていったのだが、可愛い女の子は振られても可愛い(ひどい話だ)。彼女のバイタリティなら、もっといい男を見つけて……どうだろ、その辺不器用そうだなぁ。メインの2組はさっさと爆発すればいいと思うけど、あそこまでじっとりした「若者の恋愛」を見せられると、おっちゃん目線からは文句も言えないなぁ……。うむ、良いお話でした。 ○「刻刻」 6 ちかぺ、こないだまで30社お祈りの子と生活してて、今度は自身が19社お祈りだってさ。謎の就活地獄声優になりつつあるぞ。 画面はなんだか荒削りな印象があるものの、1話目の構成は存外に端正で、すぐに引き込まれてしまった。てっきりオリジナルアニメなのかと思ったら、原作漫画がある作品だったのね。一体どういうジャンルで分類したらいいのかも定かじゃないが……パニックもの? 能力バトルもの? 今後何が起こるかわからないという意味でも、とにかく黙って見守るしかない作品。 「ループもの」は最近やたらと取りざたされることが多かったが、こちらは「時間停止もの」である。エロ漫画ならば一定以上のニーズがある(AVでもニーズがある)が、漫画のいちジャンルとして成立させるのはさすがに難しい。せいぜい能力バトルものでは強敵が使いこなす能力、っていうくらいの認識である。多分この認識を作ったDIO様がエラい。しかし、本作はそんな「一つの能力」が世界を作ってしまったというところから物語が始まる。就職活動やらお祈りやらニートやら不審者やらで俺みたいな人間には耳が痛くてしょうがないアニメなのかと思っていたら、あれよあれよという間に異次元に迷い込んでしまったので驚いてしまった。しかし、途方に暮れているのは主人公の女の子も同じことなので、「わからない」というアニメ1話の難所についても特に不安要素にはなっておらず、「わからないけど、次に何がわかるんだろう」というワクワクが先に来る。この導入は刺激的だ。 映像制作のGENO STUDIOという会社は聞いたことがなかったが、プロデューサー名義で山本幸治氏の名前が上がったことからノイタミナ絡みの会社だったことは想像がつく。なんでも、氏が立ち上げた「アニメプロデュース会社」(どんな業務なのかよくわからんな)が「ツインエンジン」というメインでクレジットされている会社で、こちらはノイタミナ関連の作品を中心に展開。今回はそんな中からさらに「虐殺器官」のために立ち上げられたジェノスタジオが制作をつとめ、いよいよ本格的に自社制作がの体制が整ったという様子だ。新進のスタジオということもあり、映像面でも挑戦的な部分が多く見受けられ、特に「止界」描写については本作最大のポイントでもあるので色々と工夫を凝らして印象的な見せ方を模索している。梅津泰臣を起用したキャラクターデザインのメリハリのある描写もどこかうらぶれたような作品の雰囲気に不思議ななじみ方をしていて、どこか違和感があるのに、その違和感が「世界から浮き出す」という本作の肝を捉えているかのようにも見える。こうして、一発でそれとわかるデザインを押し出してくれる作品作りは好きよ。今後のストーリー展開も含めて、楽しみな作品です。 あとはまぁ、どんだけちかぺがひどい目にあうかっていう勝負ですかね……彼女は本当に、どんなアニメの中にいても不思議と「生臭さ」みたいなものを持ち込んでくれる役者だと思うんですよ。入れ込みすぎるきらいがあるので、お仕事中に止界に引き摺り込まれないように祈っています。
○「カードキャプターさくら クリアカード編」 6 ついに来た……来てしまったかッ! リバイバルブームここに極まれり。約20年の時を経て、現代にかの伝説が今蘇る! いや、同時期に「デビルマン」のリメイクなんかが起こってる(らしい)ことを考えれば、20年程度のスパンは昨今のリバイバルの中では特に驚くべきことでもないんですけどね。だがしかし、今作には他作品にはない恐ろしい要素が大きく2つあるのだ。 1つは、20年ものブランクがあるにもかかわらず、多くのスタッフが当時のままに再結集を果たしたというところ。もちろん細かい制作スタッフなどは入れ替わっているに決まっているが、少なくとも視聴者目線から見えるメインスタッフはかなりの部分で当時をそのままに再現している。浅香守生監督がマッドハウスのスタッフを集め、原作のCLAMPが多くの部分で協力し、キャストもそのほとんどが続投。放送枠はもちろんNHKのBSである(まぁ、ちょいと放送時間が早い気もするが)。NHK.BSとマッドハウスの協力でCLAMP作品が放送される形態は「こばと。」でも実現しているので間に1作品挟んでいるとはいえ(それでも10年前だが)、やはりこれだけの間が空いているにもかかわらず、ほぼ当時の雰囲気が維持されているというのは恐ろしいことだ。制作技術などは変わっているのだろうが、前作の時点で時代を飛び越える完成度と魅力があったこともあり、全く色褪せない画面が、当時の雰囲気をできる限り維持したままで画面を彩る。監督のディレクションのおかげだろう。細部の構成、エフェクト、音響に至るまで、「あぁ、これだ」と思える要素がてんこ盛りの文句なしの「再現新作」である。これほどまでに恵まれたアニメ化が他にあるだろうか。 キャストも当時のままということで、さすがに加齢による変化は避けられないだろうと思っていたのだが、これが思いの外頑張っている。というか、さくらが中学生になったのに中の人の声はさらに幼くなっている感すらある(いいのかそれ)。丹下桜は一時声優業を休業していたこともあり、当時は本作の再開など夢にも考えなかったものだが、そのままのクオリティでの復活を果たし、声優という仕事の無限の可能性を改めて感じさせてくれる仕事ぶりになっている。他にも知世役の岩男潤子、藤隆さん役の田中秀幸など、本当に変わらぬ世界がそこにあることが素晴らしい。一応「中学生になった」という成長があるはずなのだが、そこに大きな変化をつけるのではなく、細部でさりげない成長と変化を見せながら、「変わらぬ部分」を中心に見せてくれるのが心憎い。個人的には、さくらが最初に家を出て曲がり角を曲がった時の桜並木で本当に泣きそうになった。変わらない景色がそこにあり、変わった部分はさくらがローラーブレードを履いていないということ、そして、そこに雪兎ではなくて小狼の面影を見ること。中学生かぁ……大きくなったわねぇ……(20年経ってます)。 というわけで、本作が持つ大きな意味の2つ目は何かというと、「私の人生を狂わせた作品である」という部分である。何度か触れたこともあるかもしれないが、私の人生に影響を与えたアニメとして三本の指に入るのがこの作品。具体的に何がどうなったということは難しいのだが、多分この作品が、「子供が見るアニメ」から「オタクが見るアニメ」に明確に変質した過渡期なのだ。おおっぴらに見るのが恥ずかしくて、親兄弟に隠れてこっそり録画してみていたこのアニメから、はっきりと「アニメオタクとしての視聴」が始まったのだ。他の作品だったら「恥ずかしい」が優先して観るのをやめていたかもしれない。しかし、多感だった当時の私は、この作品に一体何を求めていたのだろう。どうしても観たい気持ちを抑えることができず、あらゆる幸福をこの作品から享受したために、こんな人間になってしまっているのである。つまり、私は「CCさくら」の純然たる被害者なのである。 そんな「加害者側」が、ぬけぬけと20年の時を経て帰ってきたという。とんでもない話だ。何としても、俺の青春を返してもらわなければならない。もちろん、作品の全てを費やしてだ。このアニメを視聴するため、原作「クリアカード編」の情報も一切耳に入れていない。何がどうなるのかは全てアニメが決めてくれ。まぁ、別に何かとんでもないものが襲ってくるわけではないので、安心して観ていられるとは思うんですけどね。 ギブミー青春。そして、この新しい時代のアニメから、新たな被害者があまねく生まれんことを。 ○「ラーメン大好き小泉さん」 4 多分アニメ見てて一番面白かったのはぼのぼのが竹書房に行こうとして自動改札機をくぐるCM。今や竹書房のメインコンテンツってぼのぼのとポプテピピックの2つなんだな(頑張れメイドインアビス)。 そしてこの作品はどうあがいてもメインコンテンツにはなれなそうな雰囲気である。いや、なられても困るんだけども。なんだかつかみどころのない、「これで30分か……」という印象ばかりの作品。原作コミックは1巻だけ既読。1巻だけというところでお察しだが、漫画喫茶で一応手に取り、「これ、2巻以降は興味沸かへん」というのでそのまま終わった。だって、本当にただラーメン食うだけなんだもん。そして漫画でラーメン食われても腹ふくれないもん。特に何か新しい知識が描かれるでもなく、「女子高生+ラーメン」という組み合わせの妙にしても出落ち感が強くてシナジーは生み出さない。世に有象無象の食い物漫画が生み出された、そのあだ花の一欠片という印象しかない作品だった。 そして、アニメもそのまんまの印象を維持している。この絵柄だとラーメンをすげぇ美味しそうに描くなんてことはできないだろうし、お話の中に刺激は特にない。強いていうならメインの子の行き過ぎたストーカー気質は今後どこかで花開く可能性はあるが、それが欲しいならラーメン要素が余計である。足し算が互いに邪魔しあってるようでは、作品作りの意味がない。 当方、少なからずラーメンに人生を捧げている身ではあるのでこうした作品はしっかりフォローしておくべきだという気もするのだが、本作は1話目でいきなり二郎と天一を持ってきているあたり、あんまり「ラーメン好き」という印象がないのである。暴論かもしれないが、普通に考えてラーメンが好きな人が描く漫画の1話目に二郎は絶対出てこないだろう。いや、「女子高生とのギャップを描きたい」という気持ちはわかるけどさ。二郎に通いつめる人間が「俺、ラーメン好きなんだよね」って言ってても「ウルセェ、黙れ」って思ってしまう。あれは食事ではない。作業だ(別に作業も嫌いじゃないけどさ)。まー、とりあえずエグいところは真っ先に処理してしまったわけで、この後どういう広がりを見せるのかはちょっと気になるところではあるが……。良くも悪くも日本のラーメン文化は際限ない広がりを見せているため、やろうと思えばどこまでも細かく、どこまでも徹底的に描ける要素ではあるんだ。だからこそ、安易な消費は意味をなさないと思ってしまうんだ。まぁ、なんだ、お互い食い過ぎには気をつけような。 もしかしたら、世界的に「竹達を太らせよう」という闇の組織が暗躍しており、その活動の一環がこの作品なのかもしれない。実際私も肥えた竹達の方が好みなので、この作品を機にガンガン食わせればいいと思う。今季は「だがしかし」の2期も始まるので、糖質糖質&糖質だ。 そうそう、ラーメンに人生を捧げている身としては、作品がどうでも良くてもエンディングテーマはマスターしておくべきかな、って思った。こんなところに西澤幸奏を起用するのはどういうことだってばよ。 <黒> 骨の障壁 Barrier of Bones (B) C クリーチャー・スケルトン、壁 0/3 防衛 〜が戦場に出た時、諜報1を行う。 黒にも壁がおるなぁ。しかし青と違ってこちらは1マナでタフネス3と比較的低い壁。防壁としてはいささか頼りないが、その分は手頃な諜報で埋め合わせ。どうせそのうちブロックして死んでいくわけで、これで都合2枚分の墓地を用立てることができる。そう考えるとディミーアというよりもゴルガリ向けのカードな気がする。出した時点で一仕事できるので、壁デッキが「落とし格子の蔦」でサクる燃料としてもちょうどいい。 張り出し櫓のコウモリ Bartizan Bats (3)(B) C クリーチャー・コウモリ 3/1 飛行 「張り出し櫓/Bartizan」ってなんだろうと思って調べてみたら、なるほどこれか。いわゆるゲリラ的な意味の「パルチザン」とは全然関係なかった。まぁ、そういうところで飼ってる(?)コウモリ。性能としてはここ最近リミテッドでは割と活躍する黒のフライヤー枠で、イクサランにおける「吸血鬼の亡霊」、アモンケットにおける「屍肉の金切り声上げ」はどちらも同じステータスだが高い打点のおかげで黒デッキでは決め技として使われていた。まぁ、どっちも種族ボーナス込みの採用なので、コウモリというどう転んでも役に立たないタイプのこいつは多少評価が下がるが。また、この世界はトークン対策のためにタフネス1を除去する手段はそれなりに用意されており、その巻き添えになって死ぬリスクも考える必要がある。相手を見てからのサイドボードでもいいかもしれない。 血の刺客 Blood Operative (1)(B)(B) R クリーチャー・吸血鬼、暗殺者 3/1 絆魂 〜が戦場に出た時、対象の、いずれかの墓地にあるカードを追放しても良い。 あなたが諜報を行うたび、〜があなたの墓地にあるなら、3点のライフを支払っても良い。そうしたなら、〜を手札に戻す。 なんとも渋い能力を併せ持った不死身の吸血鬼。3マナでパワー3の絆魂はそれだけで結構な圧力だし、ついでに187能力で相手の墓地を縛ることができる。タフネスは1なのであっさり死ぬことになるだろうが、その後は諜報を行うことですぐに手札に戻ってくる。コストでかかる3ライフは事前にてめぇの腕で稼いでおくあたり、実に周到。実質ノーコストで帰ってくるようなもんである。このステータスのクリーチャーがグルグル戻ってくる上に、戻るたびに墓地が掃除されていく。一体何の調査をしているのかよくわからないが、ディミーアらしいねちっこい攻めに相手も匙を投げることだろう。「冒涜された墓所」を脇に置いとくとより吸血鬼っぽい不敬な感じが出て良いですね。 泥棒ネズミ Burglar Rat (1)(B) C クリーチャー・ネズミ 1/1 〜が戦場に出た時、各対戦相手は手札を1枚捨てる。 往年の名作クリーチャー、「貪欲なるネズミ」が(ほんのちょっとだけ)パワーアップして帰ってきた! 今回はなんと対戦相手全員の手札を捨てられるぞ! ……まぁ、統率者戦の時に良さを実感してください。2人戦だとほぼ先輩ネズミと同じだ(一応、対象に取れない対戦相手からも手札が奪えるので上位種ではある)が、どんな次元だってねずみのチューチュー力は衰えない。しっかりアドを確保しつつの人員増加。これが墓地に行けばゴルガリ流、場に残ればセレズニア流。クリーチャーをサクる呪文の燃料なんかにもちょうどいい。まぁ、ラヴニカのネズミっていうだけで、ろくな記憶がないですからね! 「夜の子/Child of Night(M19)」 C もう、出たがりさんなんだから。やっぱり黒の2マナコモンは本当にこれがちょうどいいバランスなんだろうなぁ。ちなみに、M10で生まれて基本セットだけですでに6度の再録を経験しているベテラン選手なのだが、なんと登場時以降、イラストが新たに描き下ろされるのは今回が初。ようやく2つ目の顔を手に入れたことをお祝いし、ラヴニカ風味満載のフレーバーも含めてたっぷり愛でてあげよう。 這い寄る恐怖 Creeping Chill (3)(B) U ソーサリー 〜は各対戦相手に3点のダメージを与え、あなたは3点のライフを得る。 〜があなたのライブラリから墓地に置かれた時、これを追放しても良い。そうしたなら、〜は各対戦相手に3点のダメージを与え、あなたは3点のライフを得る。 これは面白い。いわば「アクアミーバ」メソッドとでも言えばいいのだろうか。普通に唱えるのと、ライブラリを削って墓地に直行するのと、結果が同じになる呪文である。つまり、この呪文は手札に来たら負けだ。普通に唱えたら負けだ。なんとかして諜報で見つけて墓地に送らねばならぬ。そうすればノーコスト、手札の消費なしで3点のライフが吸える。「コストがかからないなら」それなりに美味しいボーナスではないか。そして、このカードが諜報で落とせるかどうかは……完全に運次第だ。いわば不利な戦いの奇跡呪文みたいなもんだ。わざわざデッキインしてその勝負に賭ける価値があるかどうか……うーむ。 「死の重み/Dead Weight(SOI)」 C こちらも再録。これまで「イニストラード」「イニストラードを覆う影」と特定次元のみで採用されてきた優良除去だったが、ここにきてラヴニカにも転移。次元が移ってもトレードマークのトゲトゲ鉄球は健在。これが「死の重み」のイメージなんでしょうかね。変わらぬ活躍で黒ユーザーを安心させてくれる、心地よい重みである。 致命的な訪問 Deadly Visit (3)(B)(B) C ソーサリー 対象のクリーチャーを破壊する。 諜報2を行う。 このセットのコモン除去、5マナ編。最近は本当に定番になった5マナの確定ソーサリーであり、これが必要ない環境になるとかなり速い印象になってくる。そうでないことを祈るばかりだ。諜報2は歴代の5マナ除去の中でもかなり優秀な部類のおまけであり、仕事の陰陽が裏返った「雲読みスフィンクス」みたいな枠である。ちなみにどれくらい致命的かは画像参照。電気くらいつけろよ。 破滅を囁くもの Doom Whisperer (3)(B)(B) M クリーチャー・ナイトメア、デーモン 6/6 飛行 トランプル 2点のライフを支払う:諜報2を行う。 私はスポイラ記事を書くときにまず無心でカードテキストを上からなぞって打ち込んでいくわけですよ。名前を書いて、コストを書いて、そしてクリーチャーならサイズを書く。その後にキーワード能力を書くと、「5マナ6/6で……おっ、トランプルまで! こりゃぁデーモンらしいデメリットがあるんやろなぁ」って思いながら続きを読むわけですよ。……おかしい。テキストはそこで終わっている。何一つデメリットが書かれていない。どういうことだ? これがデーモンだと? これが新手のクリーチャータイプ・ナイトメアデーモンだと?? あまりにデーモンらしくない親切設計に、「神話だから何してもいいだろ」という桁外れのステータス。こんなバカなことがあっていいものだろうか。そりゃぁ5マナのクリーチャーだからどんなデッキにも無条件で入るわけじゃないだろうけど……いや、入れろよ。入るやろ。こんなもん,野放しにしてたら秒でゲームが終わるやんけ。挙句にほんのちょっとだけデーモン風味を出そうとして「ほら、ライフをすすりますよ。諜報してあげるけど」とかいう追加能力まで。マナを必要とせず出したターンから使える諜報能力。出た瞬間に除去られる最悪の展開でも、それなりに生きた意味がある素晴らしい人生、いや、デモ生。この秋、悪魔に魂を売りまくれ。 光を遮るもの Douser of Lights (4)(B) C クリーチャー・ホラー 4/5 バニラ。まごうことなきバニラ。種族タイプにもこれといって特徴なし。基本セットの「沼踏み」と比べると、なんとパワーが2低いというとんでもない差別を受けている。召集もなく、宿根もなく、ただそこにバニラ。頑張れ。「光を遮る」っていうと「スカルマン」のオープニングを思い出したので、そっちを聴きながら次へ行こう。 陰惨な生類 Gruesome Menagerie (3)(B)(B) C ソーサリー あなたの墓地にある、点数で見たマナコストが1のクリーチャー・カードを1枚選び、その後、同様にマナコストが2、3のカードも選ぶ。それらのカードを戦場に戻す。 最初にリークした記念すべき(?)カード。その効果は「火炎放射」に端を発する「1、2、3」の通称円錐型能力の新作である。「この手の効果をどれくらい知ってるかな?」ってクイズを出そうと思ったけどWikiにまとめが載っていたので気になる人はそちらを参照。一気に3枚ものカードが釣り上げられるのでアドバンテージは莫大なものだが、コスト1のカードというと選択肢が限られているし、適当に使ってもあまりレアっぽい劇的な効果は得られないだろう。手広くやれることを利用するなら、かつて「過ぎ去った季節」が活躍したのを見習って、しっかりとコンボ的な要素を揃えて使ってみたい。手っ取り早い使い方としては「永遠の証人」を戻せばこの呪文が即座に手札に戻ってくるのでマナさえあれば延々コスト1、2のカードを戻し続けることが可能になる。えーと、1マナ2マナのカードを「ブラッド・ペット」と「炎樹族の使者」にすれば3マナ出せるから、えーと…………さぁ、デッキを作ってみよう(放棄)。 雇われた毒殺者 Hired Poisoner (B) C クリーチャー・人間、暗殺者 1/1 接死 「チフス鼠」の種族変更再版。いつものように堅実な仕事ぶり。フレーバーテキストには「仕事が終わったら近所の酒場で一杯飲んでるよ」と書いているが、多分仕事が終わったらお前も間違いなく死ぬ。いいじゃない。墓地も肥えるし序盤も耐えられる。ゴルガリディミーアなんでもござれの名選手だ。 クロールの群れ Kraul Swarm (4)(B) U クリーチャー・昆虫、戦士 4/1 飛行 (2)(B)、クリーチャー・カードを1枚捨てる:〜をあなたの墓地から手札に戻す。 クロールはラヴニカに生息する昆虫種族で、スカベンジャーの役割が強い、ゴルガリの縁の下の力持ち。かつては「クロールの死の僧侶、マジレク」なんて伝説のクリーチャーも輩出していたりする。種族として共通の特徴はあまりないのだが、今回は初めて黒単色のクロールの登場。パワー4フライヤーは迫力充分であり、さらにこれが割とあっさり手札に戻ってくるという。タフネス1なので対処はそこまで難しくないはずだが、これが繰り返し出てくるとなると最後まで対処しきれるかどうか。1枚入れておくと終盤戦のデッキの動きにバリエーションが作れる良いフィニッシャーである。ちなみに能力だけ見ればゴルガリっぽいが、別に墓地のクリーチャーは増えないので大して貢献はしない。どちらかというとライブラリを削った時に転がり出てきたらラッキー、という類のものだ。 |
ブログ内検索
リンク
最新記事
(06/11)
(06/10)
(06/09)
(06/08)
(06/08)
(06/07)
(06/06)
(06/05)
(06/04)
カテゴリー
プロフィール
HN:
Thraxi
性別:
男性
趣味:
声優のこと全般
自己紹介:
関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
大原さやか 桑島法子 ーーーーーーーーーー ↑越えられない壁 沢城みゆき 斎藤千和 中原麻衣 田中理恵 渡辺明乃 能登麻美子 佐藤利奈 佐藤聡美 高垣彩陽 悠木碧
アーカイブ
|