最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
ハイ、予定通りに観てきましたよ。今週はちゃんと計画立てて、事前に上映時間と上映場所もチェックしていったからばっちりだったぜ。まぁ、視聴後に帰ろうと思ったら広大なイオンモールで迷子になりかけたりしたのだけども……広いイオンの片隅で。
(以下、ネタバレ的な事もあるかもしれないので注意。まぁ、問題ないだろうが)
PR サブタイトルドン、第9話。こんな半端なところでタイトル回が来るのかよ、って思ったが、どうしてどうして、それに相応しい重厚な一本になりました。 今回はとにかく「ラスボス」田中あすかの攻略という焦点にほぼ絞られるお話。そのために黄前家の乱は一時棚上げ(ご丁寧にお姉ちゃん外出中だと明示)、あと高坂さんが気付いちゃいけないことに気付くなんていう大事な展開もあったんですが、高坂さんのコーナーはこの文章では最後に回させて頂きます。ご丁寧にAパートラストの2人してため息吐くカットでは、2人とも画面から見切れた状態で「各々の嘆息」を漏らす演出になっており、高坂さんの問題は一旦ここで切れることが暗示されています。 今回のコンテは石立さん。つまりは京アニの本気の一部ということだが、田中あすかという怪物がいよいよそのベールを剥がされるお話ということで、とにかく微に入り細を穿ち、入念なコンテでもって彼女の「変化」が描かれている。ぶっちゃけると、田中あすかという怪物は、本作においてその存在感が大きくなりすぎているきらいがある。これだけ大迫力でお腹いっぱいになるアニメで、2クールもの間視聴者をその気にさせてグイグイ引っ張ってきたのだ、そりゃぁもう周りからの期待も畏敬も大きくなり過ぎて、なかなか普通には処理出来ないレベルの存在にまで昇華している。今期のお話は、そんな天上の存在だった田中あすかを、久美子達と同じ「人」のラインまで引きずり下ろそうというお話なのだから、並大抵の仕事ではない。「人が神へと昇る」カタルシスはお話も作りやすく、描出の仕方もあれこれ考えられるだろうが、「神が人へと下る」物語を、そこに何らかの高揚を籠めて紡ぐのはなかなかに難儀である。 そこで今回のお話は、大きく分けて3つの段階を経ている。1つ目は、あすか先輩が登場せず、周りの人間があおり立てるだけの段階。具体的には中川先輩の献身や、そこに集まってくる希美・鎧塚先輩。中瀬古先輩の秘策もあったし、あの高坂麗奈も戦地に赴く久美子に激励の言葉を向ける。外堀から埋め、人々の目線から対象となる田中あすかを語らせることで、神の座にある彼女の存在を補強するパートである。中川先輩の献身は今回の見どころの1つで、本当に素敵な彼女の人柄がうかがい知れるし、実は案外珍しい、彼女が久美子と2人きりで本音を話すシーンだったのだが、今回は申し訳ないが、その陰、いや、その上に立ちはだかる田中あすかの大きさを語る「語り部」としての役割が大きかった。 2つ目の段階は、起承転結で言えば「承」にあたるだろうか。ここまで語られ、見せつけられてきたあすか先輩が、実際にその大きさを見せつける段階。昇降口で待ち合わせたあすか先輩は、ずっと部活をサボっていた(?)にも関わらず悪びれる様子もなく普通に久美子に接し、相変わらず得体の知れない存在として描かれる。そして、今回一番びびったシーンは、何と言っても中瀬古先輩とのやりとりだろう。靴紐を結ぶ香織先輩と、それを見下ろすあすか。逆光で彼女の表情は読み取れないが、明らかに威圧的で、ステージが違うことを示す演出になっている。正直、ちびりそうなくらいに怖い。彼女が中瀬古先輩に対して悪意や敵意を持っているという意味でないのは間違いなかろうが、やはり彼女はどこか同輩と一線引いていることがここで示されている(その「一線」の正体は、この後の展開で紐解かれることになるわけだ)。突き放したような表情、どこまでも自分を崩さない鉄面皮。これこそが「神」たる田中あすかの姿である。 そこから勉強会を経て、「ちょっと休憩」するまでのあれこれでは、やたらと足元のカットが増える。二人が正座しながら語らうシーンも、お茶を探すシーンも、何故か表情が描かれず、まるで足がしゃべっているかのような、言ってしまえば「妙な」構図が続く。勝手な読み解きであるが、おそらく、今回はあまり「田中あすかの顔」を描くことが出来ないという事情があったのではなかろうか。もちろん、彼女の表情は要所でちゃんと示されているし、別段隠されているという印象でもないのだが、度々登場する足のカットは、「この時の彼女は一体表情をしているのか」と視聴者に想像させる効果がある。彼女の鉄面皮はそのままなのか、久美子との他愛のない会話は本心なのか。そこを表情から読み取らせず、移ろいゆく彼女の「地位」を、あれこれ推測する余地を与える揺らぎの演出だ。 そしていよいよ第3の段階。身の上話が始まり、彼女は「地に降り」始める。父親のこと、母親のこと、ユーフォのこと、自分のこと。同じ学年の友人達に、どれくらい話したことがあった内容なのだろうか。これまで組み上げられてきた「神」としての彼女の地位を、自ら少しずつ崩していくあすか。別に、父親が誰であろうと、動機が何であろうと、彼女がユーフォに向かう姿勢が間違ったものだったわけでもないし、彼女の実力に疑いようはない。ただ吹ける環境さえあればそれで全てが解決するわけで、彼女は大きく影を落とすような問題を起こしてもいない。しかし、彼女にとって、これまで吹部のメンバーに対してとり続けてきた態度は、どうやら「不実」であり、「エゴ」であると認識されているようだ。確かに、母親の一件について「みんなに迷惑は掛けない」と言い続けて仕事(彼女にとっての部活は仕事と称して問題無いだろう)とプライベートははっきり区別してきたはずなのに、その部活を支え続けたモチベーションが、実は離れ離れになった父親だった。彼女にとって、これは許されざる背信であり、言い訳の出来ない瑕疵なのである。彼女を神の座に座らせていたものは、最も神の存在から縁遠い、身勝手で、個人的な動機だったのだ。 もちろん、これはあくまでも真面目過ぎるあすか自身の考え方である。周りの人間から見て、それが不実であるかはまた別問題であろうし、実際、目の前にいた久美子にとって、これは隔絶のきっかけなどにはならず、田中あすかを自分の隣に引きずり下ろす絶好の機会である。彼女たちのゴールが、OP映像のラストカットの笑顔であることは、おそらく視聴者ならば全員承知のこと。「性格の悪い」黄前久美子は、目の前で神が自らを裁こうとしているところに、空気を読まずに入り込む。これまで様々なシーンで家政婦体質を見せつけてきた「目撃者」の久美子であったが、ここに来て最大限にその「性格の悪さ」を発揮。他人では踏み込まないところに、グッと歩を進めて立ち入る力。嘘がつけない馬鹿な性質のために、田中あすかを動かすことが出来る言葉の力。なるほど、彼女は間違いなく、主人公だ。「本当は母親のことが嫌いなんですよね」とか、普通は切り込めない、そもそも「元・父親」のところで窮する人間だって多いはず。久美子は特に中瀬古先輩たちからの指令を意識していたわけでもないのだろうが、持って生まれた才能だけで、あすか先輩の深淵に切り込んだ。これこそが、高坂麗奈の見出した、久美子の「特別」なのだろう。そして、田中あすかが隙を見せてしまった最大の要因なのだろう。 降りてきた「神」は、あとは「人」としての安住の地を定めるのみ。二人を繋ぐ架け橋はサブタイトルの通り。ユーフォを掴み、音を奏でることで距離を縮めていく2人。これまでならば絶対に歩み寄ることが無かった田中あすかが、久美子の言葉に素直に手を差し出し、最後のカットでは久美子ですら嘆息するような笑顔を見せる。ここでついに、田中あすかの「顔」が(おそらくシリーズを通して初めて)見えたのである。もう、事実上のクライマックスと言っていいのではないだろうか。これだけの画を組み上げられては、田中あすかという存在が「降りてきてしまった」ことへの悔しさなど吹き飛んでしまう。「落とされた」のではない、「降りてきた」のだ。もう、それでいいではないか。一応、今回の演出は「3つの段階」があり、実は起承転結の「結」の部分は不完全である。田中あすかが「転」じて神から人になった。あとは、彼女が家庭の問題を解決し、吹部の一員として席に着くことが出来れば「結」だ。そして、その未来はきっと遠くないだろう。二人の笑顔が重なる日が楽しみである。 で、最後は「今週の高坂さん」のコーナーです。なんか、こんだけ書いてくると蛇足っぽくもなっちゃうけど、これが蛇足じゃないんですね。むしろこっちも本編ですからね。久美子の愚痴に対して、過去の思い出を引きずり出して正面から殴りつける麗奈。この時のちょっと後ろにステップする女の子らしいモーションがずるいくらいに可愛い。そしてそこから「近すぎィ!」な直接攻撃を繰り出し、久美子との関係はお腹いっぱい。そして、返す刀で滝センのところへ向かい、なんとまぁ、あまりに古典的な「天にも昇る」モーション演出。まるでディズニーみたいやな。流石に笑ってしまったが、あれだけ久美子に顔を接近させるのに滝センに手を触れられるだけでつま先飛んじゃう麗奈さん最高ですね。それだけに、写真を見つけちゃった衝撃も……。あんなとこに堂々と置いてあったのに今まで鍵を借りるときに気付かなかったんかな。まぁ、普段は滝センの顔ばっかり見てたせいかもしれんが……。こっちのお悩みは、誰が解決してくれるんでしょうかね……。 陥落早過ぎィ! 第9話。あと何話あるのよ。確かにまだラスボスがいるのは分かってるからBVLが負ける展開が準備段階なのは分かってるけど、いくらなんでももう1話くらい引っ張っても良かったのでは。 前回がアルカレ討伐、そしていよいよ本命のBVL戦ということで期待していたのだが、なんか、下手したら直接的な対立構図はアルカレよりも少なかった気も。あんまりBVLを売ってくつもりはないんだろうか。 どっちかというと、BVLとはっきり対立意志を表したのはプラズマジカではなくクリクリ、というかロージアである。彼女がパフォーマンス前に頭を抱えているBVLの手下2人に直談判にいったおかげで、アイレーンたちはフルスペックを発揮することなく対バンに敗れていった。つまり、卑怯な手を使おうとも一度は勝利していたアルカレさんたちと違い、BVLは公式には一つの勝ちも無いまま、うやむやでプラズマジカに負けてしまったことになる。これでは、「巨大な敵」とか「因縁のライバル」って感じも特に出てないし、シアンが必死になって新曲作ったことによる効果がどれほど大きなものだったのかもピンと来ないものに(今回新曲の演奏シーンも途中でぶつ切れだったし)。前作もラストの展開は割となおざりではあったのだが、今回はその前段階の因縁作りの部分で消化不良なままで終わってしまった感がある。ここから盛り上げてくれるのだろうか。でも、今更BVLが演奏する意味ってあんまり残ってないんだよね。どうせダガーや闇の女王が彼女の魂を乗っ取って云々になるのだろうが、そうなるとすでに対バンじゃなくて謎のエネルギー能力バトルになるだけだし。出来ればもう少し演奏で見せて欲しかったなぁ。 一応、そんなメインバトルを横目に夢幻庵さんたちの山登りがボチボチエンディングを迎えつつある、というのは進展といえば進展なんだろうか。いや、目的が何なのかすらよく分かってないんだけども。今回流れた阿吽の出会いの回想とか、一応「しょ〜と」のときの記録も意味があるって事なのね。今回の意味深な発言のおかげで、ダル太夫さんの謎キャラっぷりにさらに磨きがかかった。彼女、一体いつからこの星に生きている生命体なんでしょうね……。まぁ、妖怪だったら定命ですらないのだし、ダガーとかベリーさんと同じ概念存在だとすれば納得はできるか。今一度、夢幻庵の活躍シーンが出てくることだけは期待しておこう。 しかし、オガサワラさんはどこで何をやっているやら……。 アニメ史上初、野郎VS野郎のセレクターバトル勃発、第8話。いや、なんも嬉しくないのだが。かたや本当に野郎なのかどうかもよく分からなくなってきたしな。 今回は割と動きがありました。主にブックメーカーさんの気持ち悪さを加速させる方向で。まず、これまでずっと「どんだけラスボス面してもセレクターでもないヤツが偉そうな顔してるのはどうなのよ」と思っていたが、ブックメーカーさんはセレクターでした。これでノルマは一つクリア出来たと言っていいだろうか。セレクターなのだったら千夏を含めて他の人間に感知されるはずなのだが、一切そんなそぶりがなかったのは謎だが、ひょっとしてルリグたちがセレクターを感知してたのって、ルリグカードを持ち歩いているかどうかによるのかな。だとしたら、相方を家に置きっぱなしにしていた彼がセレクターだと認識されなかったことに一応の説明はつくけども。そして、このブックメーカーのルリグがなかなかエキサイティン。なにしろCV・アスミスである。こういう年齢高めの胡散臭いアスミスボイスもなかなかイイネ。今期だと「レガリア」の後半でも悪役寄りのアスミスボイスが聞けたけど、歳を重ねてぼちぼち色んな役が回ってくるようになったのは見ていて頼もしい。まさか中村とのコンビ役になるとは思ってなかったけども。 そんな2人がターゲットにしたのは、可哀相な鳴海お兄ちゃん。彼の妹にとどめを刺したのはブックメーカー(達)であるらしく、その話を餌にしてお兄ちゃんをボッコボコに。どうやら普通に強い、というかコイン技まで含めると「チート」らしい。まぁ、よっぽど強くないとコイン1枚の状態であんなに悠長にしてられないしな。どうなんだろ、ブックメーカーもコインが消えると記憶を失うリスクは負ってるんだろうか。元々ルリグ出身だとしたら、失うべき記憶も持ち合わせてない気がするんだが(前のプレイヤーからのコピーのヤツなのか、それとも、今回のルリグもやはり生前に人間だった経歴があるのか)。ブックメーカーのコインが1枚こっきりだったのはあまりバトルもせずにダラダラしていたせいだと思うのだが、あの状況で余裕ぶっこいてるあたり、バトルのシステムを大体掌握している感じはするな。「元ルリグ」が新たにルリグと手を組んで活動するのは前作では伊緒奈チームが最初に登場した組み合わせだったが、今回は伊緒奈さんのように戦闘を楽しみたい人ではなく、ルリグサイドが人間サイドに腹いせするのが目的らしい。この世界のルリグの出自が判明しないことには全容も見えてこないのだが、最終的な落とし前はどうやって付けていくんだろうね。 一方、同じ時期にバトルを展開していたもう1人の人物は、なんと清衣さん。はんなさんとぶつかって思わせぶりな台詞を連発しながらも圧倒していたが、どうやら、こちらは本当に年の功での強みがある様子。現時点ではかつてのバトルに参戦していたピルルクたんと同じ存在なのかどうかは確認出来ないが、ルリグの能力がピーピングである部分など、共通点は多い。単なるスターシステムではなく、きちんと「過去に命懸けのセレクターバトルを戦い抜いた歴戦の猛者」であるのは間違いないようだ。だとすると、この世界ってあの繭の事件があった世界の後の時間軸ってことになるんだよね。世界のどこかにタマとかるう子もいるってことになるんだよな。しかも清衣がすず子達と同じ町に住んでるなら、かなり近くに。今後、他のレジェンドキャラの登場もあるのでしょうかね? そして、はんなと特訓を続けることで前を向き、強くなっていくすず子。今回は無事にバトルにも勝利し、積極的に戦いを挑もうとする姿勢も盤石になってきた。ひたすらバトルを拒否し続けた前作主人公とは随分な違いだが、まぁ、こっちの方が分かりやすくていいかな? その前向きな姿勢を見て、千夏さんがさっさと光落ちフラグをばらまいているのは「もうちょっと粘れよ」と思わないでもない。まぁ、分かりきってる行程だからもったいぶってもしょうがないんだけどさ。千夏さんがほだされると、適宜メルさんがちょっかい出して気分をささくれ立たせてくれるあたりは、今作では見えにくいルリグの闇の側面が見えて良いところですね。まぁ、何をされても「千夏さん、ほんとチョロいな」っていう印象しかないんですけども。自分を取り戻すとか言ってるくせに、ホント主体性のないやつだ。是非ともどこからともなく現れたるう子先輩や蒼井晶大先生にグーパンされて正気に戻って欲しい。まぁ、あきらっきーの場合はグーパンじゃなくてナイフをえぐり込んでくる可能性もあるけども……。 Re:ゼロから始めたくもない爆弾生活、第35話。さぁて最終決戦。これをガッツリ描くために前のパートを端折ったんだよな。そう信じてますんでね。実際、今回は色んなところでガンガン濃い作画も出てきたしな。 長い歴史を持つジョジョ史上でも最も議論されてきたと言っても過言ではないスタンド、それがバイツァダスト。いや、議論だけならキンクリやレクイエム、ホワイトスネイクの方がイカレてるし訳が分からないのだが、バイツァダストの場合、とにかくその能力の使い方、描き方があまりに秀逸で先駆的であったが故に、未だに語りぐさになっている恐ろしい能力、恐ろしい漫画だったのだ。今となってはチープとさえ言われかねないループもの設定だが、これを20年前に描き、しかもその中に本当に見事なギミックがこれでもかと詰め込まれている。下手したらジャンプの正しい読者層では理解出来ないような数々のギミックは、私も実は大学に入ってからもの好きな連中で議論を重ね、その末に「やっぱ荒木先生すげぇな」って結論になったのである。改めて書いておこう、荒木先生すげぇな。 まぁ、そうしたギミックの妙味は今後の天才少年早人の活躍パートにまわすとして、今回はとにかくこの難解なバイツァダストという能力の理解に全神経を注がねばならない。ただでさえ化け物じみた性能で、シアーハートアタックというおまけ能力まで持っていた吉良が、ここで更なる能力を追加。このパワーアップには「矢の意志」が関与しており、この「矢による進化」ギミックは後の5部に受け継がれていく。つまり、作中で最初に「2度目の矢」をくらったのは吉良吉影その人である。何故吉良が矢に「選ばれた」のかという問いに答えはないが、やはり矢は精神のエネルギーに感応する存在であると考えるのが自然だろう。つまり、善であろうが悪であろうが、圧倒的に魂の「強さ」を持つ人間こそが矢に選ばれる。アンジェロの時に形兆も似たようなこと言ってましたかね。吉良吉影という男は、とにかく圧倒的な魂のエネルギーを持つのは間違いのない事実だったのだ。そのモチベーションは「魂の平穏」。純粋に天国を目指したプッチ神父も近いタイプの人間かもしれませんね。「平穏」を求めた吉良の願いに応えるように、矢が与えた能力は「自動で脅威を排除し、危機が有ったこと自体をキャンセルする」という特上の能力。キラークイーンにはそれだけの魂のキャパがあったってことなんだろうなぁ。 もちろん、圧倒的な能力であるが故に欠点もあり、遠隔自動操縦に分類されるせいで小回りが効かず、SHAの時と同様にスタンドのまわりで何が起こっているのかを吉良自身が知覚できない。ただ、完璧な性能を持つバイツァダストの場合、このリスクは非常に小さなものだ。漫画に対して「たられば」を言うのも無粋で間抜けな話だが、器になったのが天才少年早人でなければ、吉良は承太郎たちに完勝していたことだろう。それくらいに、チートクラスの能力なのだ。だって、スタープラチナやザワールドが数秒時を止めたり、キングクリムゾン(あとマンダム)が数秒の時間を操作するのに全てのエネルギーを注いでるってのに、この能力は平気で1時間とか飛ばしますからね。時間の絶対量にエネルギーがあるのかどうかは分からないが、桁違いなのは間違いないだろう。 さて、ここから先は通過してきた人には耳タコなありがちな話ばかりになるがやっぱり今回放送された部分だけでも「バイツァダストの謎」を確認しておかなければなるまい。端的な言い方をすれば「シナリオの矛盾点」の話だ。荒木先生のとても良くて、その分悪いところは、とにかく漫画としても見えを最優先にするため、時としてよく分からない破綻が起こってしまうことがある。「大人は間違いをするだけ」なのでそのことは別にいいのだが、バイツァダストはただでさえややこしい能力なので、どのあたりまでが「筆が滑った」ミスなのかが分かりにくいのが悩ましい。今回の「ループ1」の謎は、「何故、早人は1周目ですでに未来の知識を持っていたのか」という部分。これ、普通に読んだら完全に矛盾なのよね。「1周目の早人」が露伴の死を知っているわけがないのだから。で、「作中に時系列のシャッフル(ややこしい概念だが、早人視点での体感時間の前後)が存在しない」と仮定してこの謎に説明をつけるなら、「今回早人が体験した朝は、実は1回目ではない」というのが端的な答えになる。荒木先生がそれを意図して描いたのかどうかも定かでないが、一応、それしか説明を付ける方法がないのだからそれで正解だろう。 つまり、今回早人が体験していたのは「2周目以降の世界」であった。そして、1周目で早人は誰かを殺して戻ってきたが、その記憶が何らかの理由で消えており、あたかも初めて体験するかのように描かれ、本人もそう感じていたのである。この説における疑問は大きく2つ。Q1「1周目では誰を殺して戻ってきたのか?」。この答えは簡単、A「1周目も露伴」である。だって早人の記憶にそう書いてあったんだから。バイツァダストは人を殺したら戻ってくる能力なのだから、1周目で露伴を殺して戻ってきた、これは確定。それではQ2,「何故、その記憶が早人自身に認識されていないのか」。これは明確な答えがない問題だが、まぁ、普通に考えたら「あまりに突飛で認識しきれていなかった」というのが考えられる答えだろうか。現に戻ってきた早人は「夢か」という台詞を漏らしており、真の1週目から戻ってきたときにも、自分が経験した「未来の世界」が認識出来ていなくとも不思議ではない。その上で、深層心理には間違いなく忌まわしい記憶が刻まれていたが故に、露伴のヘヴンズドアーでは読めるという妙な状態になってしまったのだ。なお、その記憶が「読んじゃいけない」注釈文を付け加えた理由は謎のまま(筆が滑った部類だ)。まぁ、早人も「黄金の魂」を持つ超ツエー人間の1人なのは間違いないので、精神の力で精一杯露伴に警告したいという意志が本になって現れたのかもしれない。早人を矢で射るとどんなスタンドが出てくるんでしょうね。 まとめると、「今回描かれた早人の『1周目』と思われた世界は、実は2周目以後である」「早人はその認識が薄く、気付かずに(おそらく全く同じ行程を経て)露伴を2度殺してしまった」というのが正解だろう。つまり、バイツァダストは同じようにして、同じ人物を殺し続ければ何度でも同じ時間を繰り返すことが可能ということだ。まぁ、それって結局早人からしたらしんどいだけなんだけども。ぶっちゃけこの辺のディティールはあんまり気にせずとも続きは見られるんだけどね。ここから先もナイスな「ループギミック」の活かし方がいくつか登場し、5部へと繋がる二転三転大逆転のバトル展開のギミックが楽しめるようになっているのでお楽しみに。そのあたりはちゃんと全部やってくれるでしょうよ。あ、ちなみに今回最大のお楽しみポイントは、本邦初公開、吉良の髪型が変わった決定的瞬間でした。あれ、浮かれまくってることの表れなんだろうけど、川尻の会社の人たちはイメチェンした同僚を見てどうおもうんだろうな。なお、次回のお楽しみポイントは、「早人が出てくるのを楽しみにしながらドアの陰で帽子を持って待ってる吉良さん」です。早人相手だとかなりお茶目な吉良さん。実は子供好きで、家庭を持ったらイイお父さんになったんじゃないか疑惑が。まぁ、家庭環境自体は恵まれた子だったわけだし、親の愛情は(過剰なまでに)受けて育ってるんだしなぁ……。 11月26日 ドラフト模様(KLD×3) ピック順 【Sangriter】→【Chrolony】→【Serra】→【Mei】→【Sea-chicken】→【Thraxi】→
一週間のご無沙汰でしたが、復帰第一戦は残念ながら6人戦。まぁ、元々これが普通だったからね、ヘーキヘーキ。……待ち時間が長いお……。 今週は、特にお知らせもないのでどうでもいいエピソードを書いておくと、今週末からスタンダード・ショーダウンが始まりましたね。ちょっと気になるのでチャンスがあれば出たいな、って思ってたんだけど、何の準備もしてないので出られるわけもなく、代わりに「カラデシュを箱で買ったら同じ内容の特製パック2個プレゼント」っていうキャンペーンがあったので、1箱買ってパックを貰ってきました。そして、1パック目を開封してみての結果はこんな感じ。「膨らんだ意識曲げ」が出ました。まぁまぁ、これくらいなら多分悪くない結果でしょう。ただ、楽しみにしてたフォイル枠にコモンが入っていることが判明してだいぶがっかり。別にフォイルだからって価値が上がるわけでもなしなぁ。んで、続いてみんなの前で2パック目を開封。せっかくの記念品なのでカードを見ないようにパックを剥き、1枚ずつドラムロールと共にオープンしていくことに。で、その時に「じゃ、まずフォイルの枠が一番ショボいだろうから、真ん中のカードからオープンしよう」って言ったわけさ。ちゃんと経験から学習する俺、偉いよね。 で、その結果がこちら。 ………………センスないわー。俺パック剥くセンスないわー。後からめくられた「ボーマットの急使」さんがすげぇ出づらそうで本当に申し訳なかった。しかし、こんなんもらったらマジでショーダウン行きたくなるな……どうしようかな……。
そうなれば、そうなるやろ……第9話。分かってた。分かってたけど……辛い……。 満を持しての退場祭り。そのスピードはダンガンロンパをも凌駕する。思えばダンロンもスタート時点で16人くらいだったな。こちらは余計なNG行動などなくても、サクサクつぶし合ってくれるから運営側もやりやすくてイイよね! ファーストバトル、カラミティメアリVSリップル・TS連合軍。まずは珍しく正攻法型の戦闘スキル持ちどうしの対決であるリップルVSメアリから。かたや「狙って投げたら必ず当たる」という刃霧要のごときスナイパー能力、かたやどんな武器でも強化して頑丈な魔法少女相手でも一撃必殺を狙える能力と、魔法の袋による出し入れ自在の手数。単体で見た時のスペックは、戦闘経験の差もあってメアリの方に軍配が上がる。準備次第でいくらでも強くなれるメアリは、用意周到に様々な銃火器を用意しており、中でも「ビルの屋上に電子地雷」という愉快な戦術でもってリップルを追い詰める手管は流石の年の功である。まぁ、多分ミリタリーの専門家から見たらもっと効率の良い作戦は山ほどあるのだろうが、あくまでも元は単なる飲んだくれの主婦ですからね。これくらいの強さが限界ってことだろう。流石に修羅場を乗り越えて精神が摩耗しきった暁美ほむらさんとは違うのである。 リップルの能力は、確実に的にこそ向かうものの、途中で阻害されてしまえば真価を発揮しない。相手もレンジがある能力だけに、どうにも攻め手に欠けた。そこで追加されるのがTSとの連携である。最初は単細胞の彼女の意志で「ジェットほうきでそのまま突っ込む」という分かりやすい攻めを繰り返したが、相手が持ち出したのは対戦車ライフル。流石にこれでは正面突破は自殺行為だし、TS自慢のほうきもぶっ壊され、これでは通じないことが判明。そこで策を講じた2人は、TSの速度にリップルの能力を掛け合わせた奇策を講じた。ぶっちゃけ、画面だけだと何が起こってるのかよく分からなかったのだが、つまりアレってチャフみたいなものなのですかね。ひょっとしたらリップルがガラスの破片全てに能力を行使し、それが一斉にメアリに襲い掛かるように仕向けたのかと思ったが、そういうことでもないみたいだし。単純に、それまでの横の動きに認識が馴染んだところに突然縦の動きを組み合わせ、さらにチャフにより視界を奪い、精密機械の起動を抑止、相手の銃弾も細かい照準が定まらないような状況を作り上げ、そこで不意に上空からの一撃を見舞うという攻撃方法。元々お互いに一撃必殺の能力。こうして隙を突ければやはりリップルは強かったのである。 人を1人殺しておいてハイタッチもねぇだろ、と思わないでもないが、今や大量殺人犯となったメアリ相手ではそれも致し方なし。めでたく作中最も相性の良かったタッグチームの初勝利の凱歌を……と思いきや。容赦無く襲ってくる理不尽バトルの流れ。勝利を確信した瞬間こそが、誰しも最も油断する瞬間。その一瞬を、スイムスイムは見逃さなかった。不意の一撃に倒れるTS。激昂したリップルは返り討ちを狙うも、ついに能力を発動したスイムスイムはHAなみの防御力を持っていた。のうのうと逃げおおせ、チームルーラはこれで白星を1つ追加する形。そして、横たわるTSの真実……。やるせねぇなぁ……こういうダイレクトにエグい展開、ベタといえばベタなのだが、先週の彼女の日常パート、そして今週の赤子を連れた母親とのやりとりなどを見ると、やはり直接的に心にクる。1度に2つの命が途絶え、リップルは初めて出会った友人を失った。この喪失は容赦無い。 転じて、メアリの作った事故現場でももう1つの修羅場。この期に及んで人助けに必死なSWと、ただ黙々と彼女に従うHA。そこに現れたのはピーキーツインズの片割れの方。先週時点ではよく分かってなかったが、生き残ったのは物質化能力の方(ミナエル)だったようだ。突然現場に降り立った彼女を見て、脳内お花畑過ぎるSWのトンチンカンな物言いはマジでどうかと思う。あの状況でよくもまぁ都合のいい妄想が出来るものだ。もちろんHAさんはそのあたりクレバーなので、しっかり身代わりとして初太刀を受けきった。ただ、あくまでミナエルの方は陽動。本命は姿を隠していたたまの襲撃。……だったはずなのだが、なんと、状況を処理しきれないたまの逡巡をSWの能力が「困っている人」と認識。まさかのさとり能力となり、見えない襲撃者を回避する事に成功。うーむ、流石主人公だ……。まぁ、どう考えてもマント被ってるヤツが任務に不向き過ぎただけな気もするが。たまは能力こそ強いのだろうが、このメンタリティでは暗殺部隊には向かないよな。その辺の事情をスイムスイムはどう考えているのか。そしてルーラだったらどう判断していただろうか。 新たな(そして何となく予想は出来ていた)ルール変更により、生存競争はさらに激化。チームルーラは現状3人なので求められるのは他の部隊の殲滅のみとなってしまった。スイムスイムはあくまで「ルーラなら」という思考でしか動かず。ルーラの尊敬すべきところは部下の全てを平等に守ってきたことなので、おそらくスイムスイムはすでに「残り2人を守りきって勝つ」ことしか考えていないだろう。どう考えてもHAとクラムベリーがいる状況ではハードモードなのだが。しかし、気になるのはラストに登場したユナエルさんの咆哮。「殺せる相手」……まぁ、現在残ってる面子で一番対処しやすそうなプレイヤーといえば、どう考えても隣にいるヤツですけどね……どうすんだろ。いよいよチームも完全崩壊かな。なお、そんな壮絶な生き残り合戦の中で、ひっそりと退場したプレイヤーが1名いる模様。まぁ、この状況でまともな神経なら保つはずないし、これもある意味必然だったといえる。あまりにもあっさりした退場だが、これはこれでリアルな動きだろう。WPが文字通り命懸けで守った生存者の椅子。その椅子があっさりと半分取り除かれた状況で、シスターはとてもではないが自分が最後の4人に滑り込む方法など思いつかないだろう。彼女はもう、退場する以外の選択肢がなく、それなら無益な争いを引き起こさない方法を選ぶしかないのだ。せめてあちらでWPと再会して欲しい。 残るプレイヤーは、チームルーラの3人、そしてSW,HA,リップル、クラムベリー。ここから4人となると一体誰が勝ち残るのやら。とりあえずチームルーラが残れるビジョンがないな。そして、4人の生き残りが保証されるっていうビジョンも全く見えないな。しかし、TSがいなくなった来週からボクは何をモチベーションにこんな陰惨な戦いを見守ればいいのだ……。 「レガリア The Three Sacred Stars」 6→4 なんでこんな時期に終わるアニメがあるんですかね……。業界を震撼させた問題作も、これにて終了である。 まずもって、この作品を前提無しで評価することは難しい。長きに渡る日本のアニメ史でもおそらく初めてだろうと思われる、「途中まで放送しておいてからの仕切り直し」という裁定は、現在のアニメ業界の歪みとほころびをこれ以上無いくらいまざまざと見せつけてくれた。いわゆる作画崩壊のスラングは「キャベツ」や「ヤシガニ」などがあるが、今後の世界では製作の不備には「レガリア」「レガる」が定着することになるだろう。ゴッドイーターとか色々とひどいものはあったのだが、流石に別格だ。そして、製作会社のアクタスは現在も「ろんぐらいだぁす」で絶讃レガっている最中だ。このほころびはアクタスという1つの会社だけの問題として歯止めをかけられるのか。アニメ業界全体に波及していくのか。まぁ、今期だけでもブレパンに夏目と、すでに手が足りない作品は散見されているのだが……。 ぶっちゃけ、今作でどれほどの製作不備があったのかは、我々一般視聴者は知る由もない。同じ製作会社の「ろんぐらいだぁす」については、古式ゆかしい総集編スタイルでお茶を濁し、それでも濁しきれずに放送された話数の作画もボロボロという、分かりやすいぶっ壊れ具合になっているが、本作は4話までやっておいてからの「仕切り直し」。何か問題があったことだけはうかがい知れるが、表に出てきた作品だけを見れば、そこにあるのはきちんと整った「普通のアニメ」である。比較すれば4話までの再放送版は若干の差はあるらしいが、正直、初回版を見ていても特に不満が出るようなものでもなかったのだ。本当に、何があったのだろう。今後の業界の健全な修復のためにも、関係者は事の顛末をどうにかオープンにしてほしいところだが……今の体勢では、どうあがいても闇の中なんだろうなぁ。まぁ、狭い業界みたいなので、業界関係者の中だけでも「レガリアの真実」が流布し、何らかの形で刺激になればいいのだが。 閑話休題。そうしたメタレベルでの騒動を除けば、上述の通りの「普通のアニメ」。1話目放送時点では純粋にロボの格好良さを評価して期待票を投じていたが、ウーム、色眼鏡で見たせいもあるのだろうか。どうにも武器を活かし切れなかったような印象を受ける。まずもって、本作は何がやりたい作品だったのだろうか。ロボもの、可愛い女の子だらけの萌えもの。大きくわけて2つの路線があり、当然「両方」を狙ったものなのだろうが、そんなガワの話はどうでも良くて、この2つの道具立てを見せるために、どんなドラマを構築するのか、という方が根源的な問題である。残念ながら、今作のドラマには誘致要因があまり無かった。個人的に一番近い印象で落ち着いたのは、実は「輪廻のラグランジェ」。あちらも何とも微妙な印象で終わってしまった作品だが、今作同様、「ロボは割と面白い」「キャラだって決して悪くないし、分かりやすく訴えかけるだけのアイテムもある」と、要素だけを個別に見れば悪くはないように思える。しかし、それらを組み合わせて出来上がったドラマが何とも陳腐で、ロボにも、萌えにもプラスに働かないという。なんでこういう作品って、最終決戦では抽象概念が突き抜けて観念的なバトルになっちゃうんだろうね。「アクエリオンロゴス」とか、「コメットルシファー」とか。そういう突き抜けた概念をアニメで描出しようと思ったら、生半可な映像と脚本では御しきれないぞ。「グレンラガン」くらいぶっ飛んでればロボものとしては際だつのだろうが……。 よく、本作の難点をあげて「萌えに寄せてロボを削ればよかったのに」みたいな論調を目にするのだが、個人的にはむしろ逆の印象。今作の「萌え」要素は、確かにキャラデザは綺麗だが、あまりそそられるものではなかった。むしろ、シャープさが変な方向に極まったロボットのデザインの方が興味を引く。序盤のバトル要素は素直に面白かったし、飛行機からの自由落下シーンなんかも随分手が込んでいて見応えのあるものになっていた。出来れば、このロボたちの本気のバトルシーンをもっとたっぷりとした尺で見たかったものだ。最終話はいよいよガチバトルのクライマックスかと思いきや、ほとんどのシーンはコクピットのヒロイン勢がしゃべっているばかりで、バトルシーンはほんの数分。わざわざ作り直しを経て、このアニメが最も描きたかったものが何なのか、結局分からずじまいだった。いいとこ取りは2倍の効果があるわけじゃないんだよ。ちゃんと「いいとこ」を取らないと、せっかく用意した魅力的な要素も、露と消えてしまうリスクを孕んでいるのだ。今作は、最終的にそのリスクをまるまるさらけ出す形で終わってしまったのではないかと思う。 トータルで見ればやや「不可」寄りの作品に終わったのは残念。映像面を見れば今作「ならでは」のシーンもあるし、本当に調理法さえ正しければ、作り直すだけの価値があった作品だとも思うのだが。一度狂ってしまった歯車は、なかなか整わないものですね。 まぁ、ひょっとしたら数年後にスパロボなんかで帰ってくるかもしれませんしね。多分、その時には今回の騒動が絶対ネタにされる方に2ペリカ。そもそも帰ってくるかどうかも謎。
パメルク、ラルク、高らかに、第8話。はしもっちゃんがおジャ魔女好きだった可能性が? いや、別に関係無いんだけどさ。個人的には、昨日今日で「聲の形」→「けいおん20話」→「ユーフォ」という謎の京アニラッシュをたたき込まれて完全にKO。どれもこれも素晴らしい。 本編の要素だけで言えば、今回は諸々のミッションに特に変化が無いので「繋ぎ」のエピソードといえる。風邪引きなんて分かりやすいアクシデントがサブタイトルについているのだが、風邪引き要素はあんまり重要ではなく、久美子のまわりでは色々な外堀が埋まっていっている。現状、2つの家庭環境の問題が大きく存在しているわけだが、そのうち1つ、黄前家の問題については今回幾らか解決の兆しを見ることが出来ただろうか。 久美子の姉・麻美子の突然の反抗については、これまで彼女の人となりがほとんど描かれて来なかったので正直何とも言いがたい。一般論だけで問題を切ってしまえば、悪いのはどう考えても麻美子の方であろう。夢を追いかけたいという若者を悪く言うつもりもないが、親御さんからしたらいきなり大学を辞めると言われて面食らわない訳がない。「何故このタイミングで」というのが正直なところ。夢を追いかけたくなったならそれはそれで尊重してもいいが、いくらなんでも「あと1年で大学が終わり」のタイミングでの申し出は彼女の将来を思えばこそ受け入れがたい。最悪、学歴だけでも確保してから専門学校に入り直せば夢は追えるのだ。「その1年が」と若者は言うかもしれないが、少なくとも大学3年分の学費に折り合いを付けなければそんな話は出来ない。何もかもタイミングが最悪なのである。突然の彼女の暴走の理由として一番分かりやすいのは「男になんか余計なこと吹き込まれた」なのだろうが……いかんせんそういう作品じゃないからなぁ。純粋に青春の情動のほとばしり過ぎなんだろうなぁ。 「姉がこれまで何を思い、何を考えて生きてきたか」。久美子の前に降って湧いた問題はこれである。幼い頃は憧れの対象で、何をするにも後をついていきたかったお姉ちゃん。思春期を迎えてからは、上から目線が気に入らず、やっていることもなんだか気に触るお姉ちゃん。まぁ、兄弟姉妹ってのはそういうもんである。これが男兄弟ならせいぜい弟がプロレス技の実験台として苦しむとか、エロ本の所有権を巡って諍いが起こる程度なのだが(俺調べ)、姉妹関係ってのもなかなか面倒なもんでね。姉は「全部妹が持っていく」と文句を言い、妹は「姉は好きなことばかりやって」と疎ましがる。いつの時代も、どこの家庭もそんなもんだ。ただ、黄前家の場合、その諍いが面倒なタイミングで表面化してしまっただけなのだ。親にとっては経済的・将来的な問題を抱えたタイミング。そして妹にとっては、たまたま「楽器を続ける意味」を問われているタイミングで……。 ただ、北宇治の変革と共に生まれ変わった久美子と違い、姉の方の「楽器を続けたかった」気持ちは、おそらくもう終わってしまったものだろう。今回ぶちまけたのだって、親子喧嘩で売り言葉に買い言葉。トロンボーンをやめた当時はそりゃぁ悔しい思いもしたのだろうが、おそらく現在はそこまで楽器を吹きたいという思いはないのじゃなかろうか。ただ、自分が閉ざされた道で溌剌としている妹を見てしまえば、そりゃ面白くないのが年上の本音。そんなクサクサした気持ちが、CDを巡る姉妹喧嘩に現れてしまっただけである。後になって(なんにも知らない)塚本のナイスフォローにより、かつての妹からの熱視線に初めて気付いたお姉ちゃん。学校云々の問題は残しつつも、楽器を巡る妹との関係性は雪解けの兆しです。すげぇな、秀一が役に立ったのって初めてじゃなかろうか。 さて、こうして久美子は「家庭環境と楽器」という問題を家庭内にはらみ続けながらも、その問題はいよいよ吹部の中心へ。田中あすかの周辺部は、一向に落ち着いてくれない。彼女は繰り返し「迷惑はかけない」と応えるだけだが、未だに「辞めない」だの「大会に確実に出る」だのといった確約は一度も口にしていない。このあたりが彼女の周到なところで、すでに先週の時点で中川先輩にもしものことは託してあるだろう。何とか「一番迷惑をかけない」形は模索しているのだろうが、さしもの女帝も、実母の問題となると完全な答えは出せていないようである。そして、そんな彼女を問い詰める「性格の悪い」久美子に対し、田中あすかのカウンターアタックは、なんと「おうちへご招待」。「その日は夜まであたし一人だから」っていうのは状況次第ではかなりのパワーワードだが、今回は全く意味合いが違う。さらには「1人で来い」とまで指定。かつて、別作品では球磨川禊という「悪役」が捨て台詞として「さもなくば君をディナーに招く」と脅したことがあるのだが、それに似た恐ろしさを感じる。いや、別にあすか先輩にとって食われるわけじゃないが……「先輩から家に誘われた」→「なんか気に触ることでもしたの?」というナチュラル暴言な高坂さん、流石です。 あすか先輩の真意は現状では闇の中。しかし、ここで同輩の中瀬古先輩や部長先輩ではなく、久美子を一人で招いたというのはどういうことか。少なくとも謝罪が目的だったり、泣き言を言いたくてすがったりということではないだろう。事務的な結果報告なら、3年生に伝えるはずだ。となると、久美子が呼ばれた理由として考えられるのは2つ。1つはユーフォというパート。低音パートから自分が欠けることのダメージは本人が一番分かっており、「迷惑をかけない」ために、後継者たる久美子に何らかの訓辞を示すことが目的だ。ただ、これについては、わざわざ家に招かずとも出来ることであるし、同様のことを中川先輩に託しているであろうことを考えると動機としては薄い。となると考えられる理由は、久美子の「性格の悪さ」ではないか。物事をドライで一歩引いた目線から見守る久美子の人生観は、煩わしいあれやこれを忌避するあすか先輩にとっては一応プラスの存在。そんな彼女を通じて自分の存在の「欠落」を吹部全体に伝えるというのは、穏当な手段として考えられるかもしれない。部活を辞めたいとか、辞めなきゃいけないという話をした際に、吹部の中で一番あっさりと対処してくれるのは間違いなく久美子だろう。つまり、今回の「招待」は、田中あすかにとっても最後の選択なのかもしれない。まぁ、そんなバットエンドを向かえる作品じゃないだろうからあんまり心配はしてないけどさ。オープニングのラストカット、あの表情が早く見たいなぁ。 さて、2つの問題を中心に見てきたが、今回意外だったのは、まさかの葵ちゃんの再登場だった。田中あすかの進退について、久美子以外にも「ドライに」処理してくれるもう1人の人材が、実は葵ちゃん。いや、ドライにはならんだろうな。自分が退部した後に吹部が躍進した、っていう変な引け目もあるだろうから。今回の「氷を毛布でくるんだような」という彼女の割り切れない感情は、「自分の退部に何の反応も示さなかった田中あすか」が、奇しくもこうして退部の危機に追い込まれていることへの反応なのだろうか。彼女の底も見えないなぁ。次回以降も葵ちゃんが絡んでこないと今回出てきた意味がないので、おそらくもうちょっと関わってくるのだろうが……どうなっちゃうんだろ。ちなみに、「氷を云々」の表情芝居なんかを見てると当たり前のようにその変化を受け入れてしまうが、これ、作画で表現出来てる京アニってやっぱりすごいよな。「聲の形」で散々そういう「普通に凄いこと」を叩きつけられたせいで、今回のお話もちょっと違って見えました。 今回はシリアス連発で心休まる隙が無かったぜ……と思っていたら、「目覚めた寝床、一番最初に目に入るのが麗奈」というワンパンで確実に内蔵をえぐりとるシチュエーションが容赦無く展開された。高坂さん、絶対にそのポジションは意識してキープしてたでしょう。「朝目覚めて一番最初に君を見たい」みたいなこと意識したでしょう。平然と1人で見舞いにくるのやめてください。病人が起き上がってすぐにナチュラルにベッドの隣に座るのやめてください。おたくの久美子さん、今回あすか先輩にも唇つままれてましたよ。緑輝にはおでこもゴチンってやられてたし、久美子さんの顔面、案外色んな人にいじられてましてよ。麗奈さん、取り返さなくていいんですか? ……いいんですよね、このままで……。(昇天) |
カレンダー
ブログ内検索
リンク
最新記事
(03/05)
(03/04)
(03/03)
(03/02)
(03/01)
(03/01)
(02/28)
(02/28)
(02/27)
カテゴリー
プロフィール
HN:
Thraxi
性別:
男性
趣味:
声優のこと全般
自己紹介:
関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
大原さやか 桑島法子 ーーーーーーーーーー ↑越えられない壁 沢城みゆき 斎藤千和 中原麻衣 田中理恵 渡辺明乃 能登麻美子 佐藤利奈 佐藤聡美 高垣彩陽 悠木碧 |