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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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 3月声優には魔物が居並ぶ。さぁ、ここでこども先生・悠木碧の登場だ。彼女の呼称についてはやや複雑で、通常は「あおちゃん」という呼び方をしていたわけだが、いつぞや早見沙織とのラジオをやっていた時に互いに「みさお/おいちゃん」と呼び合っていたのが好きで、そこからは割と「おいちゃん」呼びを使うようになった。ただ、改めてブログ検索かけると「おいちゃん」はアニメ監督の追崎史敏氏のことを指す場合もあるので混同してしまう恐れがあったな(ねぇよ)。まぁ、そんないろんな接し方があるのがおいちゃんでございます。思えば、遠くに来たもんだ。

 


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 それっぽい展開、第11話。前回の流れから回想の現世パートの続きがあるのかと思ったが、そっちは関係なかった。

 絵に描いたような(絵に描いてるけど)大団円を迎えたアメン編。ラーニヤも含めて5人になったおかげでキズナカイザーのコクピットがちょうどいい感じになったが、なかなか1つの戦隊を名乗るにはうまくいかない様子。そりゃまぁ、レッド&そのツレ&全然関係ない別カップル&仮面ライダーの5人でまとまる方がおかしい。特にロゥジーは席順に不満があったようだが、ロゥジーの位置は配色が青の時点で右端に固定である。となるとテルティナを右から2番目に持ってくるしかないが……まぁ、そこは別に誰でもいい気が。テルティナが左端のグリーンの位置についていたが、女性3人はそこまで色味にこだわりがなさそうなのでどこに配置されてもおかしくはない。まぁ、そもそも女性3人からなる5人戦隊が存在しないから前例もないしな。キュウレンジャーの個別部隊だったらワンチャンあるくらいかしら(その場合にはグリーンが女性なのは納得ではある)。

 席順をおいといたとしても問題は色々とあるが、チグハグなメンバーでも強引にまとめてしまえる便利な言葉が「絆」である。友情だって絆だし、もちろん愛情だって絆だ。アジールを正気に戻すにはラーニヤの「絆」が機能することが大前提。男女の関係を引っ張り出せばそれが一番ダイレクトに伝わるわけだ。そして、男女の関係だったら負けちゃいけない、ってんでハッスルしたのがイドラであった。「惚れた男」とはっきり言っちゃってるし、すっかり絆の力にも慣れっこになったイドラ。彼女の「愛情」も絆に変えて、爆誕するはマジでレンジャーな魔法の力。まだまだキズナカイザーには未知の可能性が秘められているということか。それにしたって、惚れた腫れたと言ってる連中ばっかりでなんか居づらい雰囲気の戦隊である。

 イドラの博士ポジかつフィニッシャーポジの大活躍によりアジール事変は制圧。ハッピーエンドかと思われたが、ここで待ち構えていた敵幹部のヴィダンさんが降臨。もうちょい様子を見てくれる参謀タイプかと思ったが、もう1枚、アブダビの参戦もあり一気に勝負を決めにきた。前回のアブダビ侵攻の際もレッドは太刀打ちできていなかったわけで、その幹部クラスが2体同時ってんだからたまったもんじゃない。アメンに至ってはライダーキックが片手で軽くいなされてしまう体たらくだし、頼みのロゥジーも脇にテルティナを置いた状態では万全で戦えない。そして「変身前を叩く」という、戦隊シリーズではアバレキラー以外はやっちゃいけない蛮行によりレッドも撃破されてしまう。

 絶体絶命のピンチに繰り出されるは……まだ奥の手あったのかよ。流石に1シーズン分のエピソードを放送し終えている(?)レッドは手持ちの技も豊富である。なんとここで繰り出されたのは黒い絆創膏。現れ出たるは「キズナブラック」である。基本的に戦隊シリーズにおいて「黒」は悪を意味するものではないのだが、最近はこの「黒い」ことを設定に活かしたキャラもいくらか登場するようになっており、一番近いのは闇のトッキュウ1号だろう。レインボーの中に突如現れる「黒」の不穏さはストーリー中でもいい刺激になった。また、直近では天下の奸雄・カグラギが変身したハチオウジャーは、清濁合わせ飲むその心がけを体現しての「黒」であった。さて、キズナブラックはどんな戦士なのか。レッドの言い分からすると、暴走モードみたいなものだと思われるが……ちゃんとこれが登場した「本編」の方が来週語られるんでしょうかね。

 なんにせよ、「黒い絆創膏」はあんまり貼りたくないな。

 

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 このタイミングでカラネフィーチャー! 第23話。いいっすね、個人的には12ヒロインズの中でカラネは上位に位置しているので、惰性で影が薄くなりそうなこのタイミングでお当番回がもらえたのはありがたい。まぁ、本人にとってありがたいかどうかは知らんけど。

 奇しくも直近で「ツンデレの価値とは」みたいなこと書いちゃった後にこのエピソードを観て「大丈夫か? 今作を貶める論調になってないか?」と心配したが、全力でギャグに振り切ってる今作のカラネについてはどれだけテンプレを踏襲しようと誇張しようとなんの問題もない。だってツンデレ因子から発生してるツンデレなんだぜ? そりゃなんでもありだろうよ。普段のカラネだって、別に本人が気にしてるほど感じが悪いってこともないしね。いや、冷静に考えりゃ暴力レベルはリミットブレイクしてるはずなんだが……徹夜で素振り続ける奴がいる世界で多少の暴力を振りかざされたところでそれはじゃれあいの範疇なのよ。

 まぁ、クスリ先輩がカラネにぶつかっちゃった時の怯え方はガチでしたけどね……やっぱファミリーの中ではカラネは爆発物扱いなのか……。でも、カラネも理由なく全員に食ってかかるわけじゃないし、普通に考えたらシズカあたりには絶対優しく接しているはずなので、然るべき対象に然るべき態度で接してるだけな気もする。特に花園母子と接するタイミングが多いからその辺が強調されてるんだろうし、クスリ先輩だってやらかしが多いからこそ当然の報いとしてカラネに怒られてるわけでな。今回も含めて、ファミリーのトラブルの半分はクスリ先輩の責任なのではなかろうか。たまたま持ってくる「ツンデレじゃなくなる薬」、色々すごすぎるし、クスリの前科を全部把握しておきながら薬飲んじゃったカラネのやらかしも大きな問題である。まぁ、それくらい自分の性格に悩んでいたってことなので、ちゃんと向き合ってくれる恋太郎はやっぱり偉いのである。

 カラネの内面をめぐってのお話は「いい話だね」で終わりなので相変わらず他の面々の絡みをチェックしていくと、先週から参戦したメメはだいたいシズカの後ろに張り付いていた。恥ずかしがり屋のメメが一番抵抗なく一緒にいられるのが穏やかでかつ一言も発さないシズカだってのは納得できる状況だし、ちっちゃなシズカの後ろに必死に隠れようとするメメもなかなか可愛らしい。2人して黒が多いキャラデザなので固まってると画面が沈みがちなのがちょっとした問題か。あと、ナノが安定のポジションを取られてしまったのでちょっと手持ち無沙汰になってる感があるな。

 カラネがらみのエピソードということでいつも以上に花園母娘が元気すぎて、それに伴ってメイさんもそこそこの出番が発生。そして最初にみんなでモノを食うくだりあたりで当然のように話がクルミスタートになるのはバランス調整のなせる技。考えてみれば「モノを食う描写」って日常を描いてたら放っておいても頻出するわけで、その度に個性が輝くクルミって案外いいポジションなのかもしれない。イクもドMキャラ1本で普通にやっていけてるし、こうなると案外難しいのはミミミさんだったりする? でもみんなで声を合わせるセリフの時にいちいち「ですわぁ」だけ溢れるだけでもそれなりに存在感あるし……今のところ12人でも埋もれるやつが出てこないのすごいな。

 あとはまぁ、ハカリのターンということで……この女はさ、カラネをダシにして恋太郎との絡みを増やすのが狙いだとは言ってるけど、その実カラネと絡むのも狙ってない? 今回は母娘のDNAのつながりが色濃く見えた回だったぞ。花園グループって将来大丈夫なんでしょうか。

 

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 だからぁ、封切りからちょっと油断したらすぐに日に2回上映とかになるの勘弁してくれって……。そこそこ客入ってたけどなぁ。劇場アニメも一期一会ですね。

 というわけで第2章でございます。折り返し前に書いておくと、第1章「唐傘」と比較するといくらか短くなったこともあってか、すっきりと観やすい作品になりました。いや、この作品を評して「すっきり」って言葉を使うのは絶対に間違ってるんだけども。単に1章で慣れただけという話もある。でもまぁ、余計なことを考えずに観られるだけでも助かりました。

 

<というわけで一応ネタバレ注意だが、あんまネタとかない>

 


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「黒岩メダカに私の可愛いが通じない」 4→4

 なんか、不憫なアニメだったね。いや、クオリティもそうだけど、世間的な評価がさ。

 別に周りが何を言おうと知っちゃこっちゃないのだが、やはりいくらか評判ってのは流れてくるもので、今作に関してはそのあまりにトンチキなオープニング映像がやたら話題になり、「クソ作画アニメ」として余計なまでに叩かれたり、駄作扱いされたり、変な目立ち方をしてしまっていた。まぁ、実際にあのオープニングはどやねんとは思うし、決して質の高いアニメじゃないのは事実なのだが、世に溢れる有象無象のアニメを俯瞰した時にそこまで叩かれるようなアニメじゃねぇだろ、というのが素直な感想。本編の映像クオリティを見たら、もっともっとクソみたいなアニメは山ほどあるぞ。たまたま目立っちゃったところをおもちゃにする風潮、なーんか気持ち悪いのよね。

 ただまぁ、そういうことをしないためには「比較対象のアニメを片っ端から見る」というどこかの誰かみたいな人生をぶん投げた行為が前提となるので、世の中の忙しい現代人がそんなことできないってのももちろん理解はできる。世はコスパタイパの悲しい時代。アニメを叩くのもいじるのも、タイパ重視の適当な世界ですね。

 というわけでなんか可哀想だという同情はありつつも、だからって別に面白いとも思ってはいない。結局は「いつも通りのマガジンのエロコメ」の1形態でしかなく、キャラがどうとかシナリオがどうとか、あんまり真面目に評価したいとは思えない作品でした。中心要素である「可愛いVS心頭滅却」の対立構図があんまり真剣味がないというか、そんなんどうとでもなるやろと思ってしまうのでスタート地点からあんまりしっくりこなかった。モナのキャラの方は描写が多いので理解が及ぶとしても、やっぱメダカの懊悩は男の子目線でどうしたって理解できない。なんか新しい形での「男から好かれない男主人公」な気がする。多分、モナにそんなに悪印象が無いのもメダカの評価が低すぎるからなんだろうなぁ(あとセリコが頑張ってるから)。

 ま、こんなもんだろ、とは思うのだが、更なる悩みの種として「これに2期があるんかい……」という次のステップが……。

 
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 まさかこの子が100人の中に入るとは! というわけで羊宮ちゃんです。めでたく、本企画における最年少記録を獲得しました。これ以上若い子は今回ラインナップされていませんのでご容赦ください。この子はバンドリーマー的には「よーちゃん」になるのだろうけど、あんまそういう呼び方に慣れてないので「羊宮(ちゃん)」と呼ばせてもらいますね。まぁ芸名だとは思うんですけど(苗字データバンクに無い)、この漢字で「ようみや」と読ませようと思ったのはなかなか面白い名付けだよね。

 


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 まさかの構成!!! 第21話!!! こいつぁ全国のファンもびっくりだったんじゃなかろうか。ここにきて突然のスピンオフ挿入。どうやら映像化を待ち望む声も多かったらしく、実にニクい演出となった。

 奇しくも先週時点でいただいたコメントと「まだ2話残ってるからのんびりウォーズマンの活躍が見られるで」みたいな話してたのに、まさかの漫画原作「ウォーズマン・ビギンズ」がそのまま回想として挿入。おかげで今回は原作で言うと1話分程度しか消化しておらず、最終回に5話分を残すこととなった。大丈夫か? まぁ、試合の展開は削りやすいからな。多分将軍様までは入れてくれると思っているのだが……。

 さぁ、試合の方はポーラマンが一方的に攻め続けるワンサイドゲーム。せっかく「活きた! あの特訓が!」だったのに瞬殺されちゃうのも不憫なもので、せっかく久しぶりにちょろっと出演してくれたネプチューンマンも寂しそうである。お茶目なポーラマンさんはウォーズマンをいたぶるのが楽しくなったらしく、彼の生まれ育ちをわざわざ引っ張り出しての誹謗中傷。改めて、完璧超人さんは下等超人の事前調査に余念がないことが分かる。流石に人気のアイドル超人のデータは事前に調べてきたんでしょうね。その結果、世間の人がどれだけ知ってるかもよく分かってないウォーズマンの暗い過去、養成所「狼の部屋」の時代以前にまで話のスポットが移っていく。

 「ウォーズマン・ビギンズ」については手元に原作本がないので比較しようがないのだが、まぁ、筋立て自体はいつも通りのゆでなのでディティールを気にしなくてもいいだろう。万一初見の人がいたとしたら「後天的に改造した父親のロボ超人の血が……遺伝?」とかいう疑問に今更行き当たった可能性もあるが、多分アニメをここまで見てくれているならこの程度のゆでイズムには慣れてしまってるだろうから余裕でスルーできるはずだ。スルーしてくれ。

 そんなことより、アニメ化にあたって全力でキャストを配置してくれているのがこのアニメの嬉しいところ。旧作ファンだったら一発で気づいただろう。なんとウォーズマンの父・ミハイルマン役が先代ウォーズマンの堀秀行氏!!! 真弓・スグルと同じ措置だが、これは古参ファンもにっこり。「同じことがロビンとかブロッケンで出来ないのが悲しいけど……」とか思っちゃうけど、出演していただける人が健在なのは喜ぶべきことだ。堀さんのウォーズマンはねぇ……私の魂の歌(ソウルミュージック)が超人ソングなもんでさ、ウォーズマンの語りはそりゃもうカセットテープが擦り切れるほど聴いていたわけですよ。他の超人より語り要素が多めだったので、どうしても堀さんウォーズマンの印象は強く残ってまして……超格好いいんだ。マジで。悲しみのベアークロー、子供向けアニメの曲とは思えない名曲なので知らない人もぜひ聴いてほしい。

 加えて、ウォーズマンの母親・ナターシャ役はなんと桑島法子! またも桑島に悲劇の墓標が追加された! 「悲劇です」と一声で伝えてくれる素晴らしい仕事ぶり。ちなみに幼いウォーズマン(ニコライ)役は井上麻里奈だぞ。単にキャスティング協力が青二なだけだな! (カマーンダスの中の人はなんかプロレスラーらしい)

 「ビギンズ」についてのツッコミは後を絶たないが、ちょうど原作でもペシミマンさんのおかげで「ロボ超人とは?」という疑問が再燃しているところなので、以前のターボメンの時の反省を活かし、せっかく持ってる「学研の図鑑・超人」で「ロボ超人」について調べてみた。図鑑の分類によると、出版時点では正規の超人の中で「ロボ超人」に登録されているのはウォーズマンや今回出てきた面々、それにターボメン(ターボマン)くらい。あとは量産型ウォーズマンなど、あまり「超人」としては認識しづらいものが多い。じゃぁ他の機械っぽい奴ら、例えばMr. VTRなんかはどこにいるのかというと、「道具の超人」という別カテゴリに含まれており、ここにはステカセやバネクズ、プリクランやギヤマスターなども含まれている。

 どうやら「ロボ超人」の定義として重要なのは、やはり「後世に人間(もしくは宇宙人)によって作られた」という部分が重要らしく、本編で言えばここに該当しそうなのはミハイルマン・ターボマンくらいのものである。ペシミマンがどういう出自なのかは気になってしまうね。その他の「機械っぽい超人」については、「ギヤマスターのように存在そのものが人類の発展に影響を与えたもの」とステカセのように「人類が生み出したものから派生した超人」がいるらしいのだが……後者は付喪神みたいなものってことでしょうかね。ただ、この分類も明確なわけではなく、図鑑を眺めていたらイリューヒンが「乗り物の超人」に分類されていたのだが、小さく「イリューヒンの父親も航空機型のロボ超人」という記述があり、「こいつらもロボなんか?」という部分はよくわからない。結論としては、ゆでワールドの学術的分類に意味はない。

 まぁ、とにかくウォーズマンはロビンと出会って生まれ変わって、今リングに立っている。最後の一戦、どこまで見せ場を作れるか?

 
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 ハッピーエンドが全てはない、とはいうけれど、最終話! この作品はこの形しかないやろな。

 正直いえば、なんか色々と雰囲気でゴリ押したな、という感じはあるのだが、画の力を信頼すればこそ、この力業もまかり通ったのだろう。徹頭徹尾「アニメーションを作ること」を描き続けた本作であるなら、余計なモノローグなどに頼らずにただあったことを画で紡ぐことこそ王道という判断。これはこれで良かったんじゃなかろうか。

 1つ不満があるとするなら、結局、ナツ子は「自分の新たな創作」に辿り着けた示唆が与えられなかった。鳥監督を乗り越えるためにも、本来ならばここで「滅びゆく物語」を超える大きな力を見せつけて「全修」を行うのが一番綺麗な形だったのだが、ラストバトルで彼女が生み出し続けたのは自分が一番繰り返し描き続けていたルークという存在だった。酷な言い方をすればそれってあくまで「二次創作」でしかないわけで、これをもってアニメーター・広瀬ナツ子の新境地とはいえない。そこに何かブレイクスルーを起こすようなネタが入ってくるとより一層最終回らしさというか、サクセスストーリーとしての体裁が整ったとは思うのだが……まぁ、何したらいいか思いつかないけどさ。

 もちろん、だからとて今作が最後まで描くことを放棄したというわけではなく、「新しいものを生み出して既存の作品を乗り越える」をゴールに設定したのではなく、あくまでもナツ子の内面世界で自分を振り返り続け、自分が一番好きだったもの、一番力を与えてくれていたものを確認するという展開にしただけである。「目をつぶっても描ける」と豪語したルークの姿。渾身の一筆でルークを生み出し続けることで最終的に「全修」を成したナツ子の魂は、どこまでもルークとともにあり続けることを確かなものにしたのだ。この愛情は間違いなく本物である。

 また、わざわざ異世界転生まがいの不思議体験までしてこの結末に辿り着いたのは、作品世界内に食い込むことによって「二次元への憧れ」と「自分の恋心」をリンクさせるため。今となっては、結局あの世界が本当にあった(?)異世界なのか、生死の境を彷徨ったナツ子の悪夢だったの、誰にも分からない。けれど、あの世界に身を置いて、1人の人間としてルークと向き合うことにより、いわば「憧れるのをやめましょう」状態まで肩を並べてルークと向き合うことができたのだ。この経験の結末が「渾身のルーク」であったというなら、これが広瀬ナツ子という女の、不器用な「初恋」だったという結末に異議を挟む余地はない。

 他にもデステニーの優しさが満ち溢れるシーンとか、メメルンの勇ましい最後の一射とか、アニメ的にもドラマ的にもしっかり「らしい」ものも見せてもらいました。まぁ、最後に帰ってきたQJは果たしてなんの役に立ったのかという疑問もないではないが……うがった見方をするなら、あくまでナツ子のために用意された世界、なんとなくあそこでQJが蘇ったことで、「どれだけ絶望していたとしても、この世界は再生できるんですよ」という希望の示唆を神様(?)が与えていたと取れなくもないかな。それこそ、鳥監督も自分の作った結末が正しいかどうか自信がなくて、他人の作った別バージョンを見てみたかったとかね。

 受け取り方は、あなた次第だ。

 
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「空色ユーティリティ」 5→5

 何とも捉えどころのないアニメ。ただ、このふわっとした印象が別に悪印象にはならずに終わった。

 テーマがゴルフという「スポーツ」なのでどういった筋立てになるものかと身構えていた部分があり、既存のゴルフアニメと比べてどうなるものかと1クールを追いかけていたわけだが、「別にスポーツって趣味でやってても何もおかしくないよね?」と言われてしまったらお説ごもっとも。そして、そんなレジャーゴルフをテーマにアニメ作っちゃダメなんて法もないわけで、むしろ(昔ながらの)きらら系アニメのようなテイストを貫き通すことで、新たな時代のヘンテコゴルフアニメを実現させた。

 別に競技にがむしゃらになる必要はないが、だからってダラダラと素人の女の子がプレイしている様子を見ててもしょうがない。そこそこのモチベーションとそこそこの達成感、これを目指しつつ、さらに「女子高生が突如ゴルフに熱意を燃やす」というトンチキな状況にも説得力を持たせる必要がある。一番近いテイストは「ゆるキャン」だと思っているのだが、やはり1人キャンプと比べてもゴルフの方が圧倒的にハードルが高い。そこんところを「目標を持てずにフラフラしていたぼんやり少女」を主人公にすることで、自分探しという思春期の普遍的なテーマに接続させて一応の説得力に繋げている。美波にとって、ゴルフを続けることは多分将来的にそんなに役に立つものでもないし、間違ってもプロゴルファーになれるような器ではないと思うのだが、彼女は青春の日々をコースで過ごすことでかけがえのない経験をしているし、自分磨きにも役立てられている。趣味ってのはかくあるべきだし、心底「面白い!」と思っている趣味に没頭する人間を見ていれば、何となく周りだって楽しくなってくるものだ。本作はそうした「何かを知り、学ぶ楽しさ」を素直に表現できていたと思う。別にタイトルも賞金も、練習のモチベーションには必須ではないのだ(まぁ、変なところから賞金が発生してたけど)。

 思いの外「悪くない」ところに着地できた隠れた満足枠ではあるが、その性質上、もっと見たいかと言われても「まぁ、別に」というのも正直なところで、それこそどこかの配信者がダラダラ日常のことを垂れ流しているのを見るような感覚に近いのかな。なくても困らないし、あったら観てても不満はないっていう。アニメのクオリティを考えると、このくらいの感想で終わっちゃうのはちょっと勿体無い気はするんだけどね。まぁ、Yostar Picturesも今作で一大ムーブメントを、なんてことは考えてないだろうし、やりたいことがやれてればそれでいいのかもしれません。

 

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関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
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