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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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○「灼熱の卓球娘」 4

 なかなかレアなジャンルとなる卓球アニメ。「ピンポン」があったのでそこまでレアな感じしないかもしれないけど、それ以外に存在しないのでは(稲中を除く)。

 割とユルめのデザインの女の子がわちゃわちゃ出てきて部活を始めたのでてっきり「そふてにっ」みたいな日常系ユルギャグアニメかと思いきや、やってることは完全にスポ根展開。見れば掲載誌はジャンプ(SQ)とのこと。もう、完全にジャンプ用のネームですね、これ。1話目の転校生が来る流れ、その転校生が部活内をボコボコにする流れ、何度も繰り返しジャンプで見てきたやつだ。冒頭の「王者陥落」のくだりなんかも、「これ、巻頭カラーで映えるヤツや」とか思ったりする。思いの外硬派なアニメになるのかね。

 王道展開、悪く言えばベタ。1話目ではそのベタベタな展開の要所を押さえての無難な立ち上がり。部活内のキャラも何となく見えるし、主人公を含めて「とりあえず卓球といういくらかニッチなスポーツだけどみんなして真面目にやってるし青春賭けてる」ことは伝わってくる。ただ、理解は及ぶのだが、全体的にユルめの画との釣り合いが取れてないような気がするんだよな。何が悪いと明確に提示出来ないのでおそらく個人的な好みで処理出来る問題なのだろうけど、キャラクターデザインの「萌えっぽさ」と「王道スポ根」のかみ合わせがしっくり来ない。キャラデザのせいというわけでもなかろうが、卓球の試合描写は割と平坦なものになっており、「卓球アクションで見せるぜ」というほどの気合いも感じられず、この作品が何を個性として売り出したいアニメなのかがピンと来ないのだ。まぁ、王道展開を王道でそのまま進めていきます、で別に構わないんだけど。それならもうちょっと見応えのある演出方向がある気がするんだよな。

 製作はキネマシトラス、監督は「ハガレン(後期)」の入江泰浩。ただ、監督の名前を挙げられてもピンと来ないので、どっちかっていうと気になるのは副監督に名前があがっている「かおり」の方。キネマシトラスとこの名前の組み合わせはなかなか忘れられませんよね。そう、「ゆゆ式」である。ぶっちゃけ、「かおり」っていう名前なのか屋号なのかもよく分からない名前なのでどういう人なのかはいまいち分からないけど、クレジットされると割と印象に残るのよね。履歴を遡って見ると、キネマシトラス絡みだと「ばらかもん」と「ごちうさ」のコンテ担当に名前が確認出来る。この人の仕事が再び見られるとなると、そっち方面の興味はそれなりに。ま、あくまで「1話目はなんかピンと来なかった」程度なので、2話目以降でキャラが動き始めたら面白くなってくる可能性はあると思っていますよ。

 中の人は、これでもかと若手を並べた、いかにも今風のラインナップ。主人公の天然役には進撃止まぬ花守ゆみり。ガンガンメインヒロインを取っていくなぁ。パイの取り合いが激しいロリボイス枠で、こののし上がり方は見事。その他、1話目で存在感を放っていた中心的人物には田中美海、その他端役に奥野・髙木というWake up girlsがエントリー。この辺がまとめてキャスティングされるのはしょうがない。他にも高野麻里佳、桑原由気などの新進気鋭の面子も続々揃いつつある。1話目で印象が良かったのは野生児っぽい子だったので高野麻里佳に1点。点数が溜まったら何かいいことあるんでしょうかね。無いですね。

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○「SHOW BY ROCK!!#」 6

 故にぃ! 帰ってきましたSHOW BY ROCK。まぁ、前クールからショートでやりたい放題やってくれてましたけど。今回はちゃんとシリアス(要素もある)!

 物語の方は完全に1期で完結していた世界観。「しょ〜と」では普通にプラズマジカが活動していたわけだが、シアンは一体どこから来ていたのかとか、その辺の説明は特に無い。まぁ、スピンオフ扱いだからその辺はどうでもよかったのである。しかし、今回は正規の2期目ということで流石にその辺の問題をうやむやにしておくわけにもいくまい。なんかよく分からないが、ダガーさんの復活を契機に新たな敵キャラも登場、闇の女王とかいう訳の分からない沢城ボイスが登場して宇宙から波動砲やら時間遡航やら。一体どういう設定なのかはさっぱり分からないが、そのうち説明は入るでしょう。大丈夫、この作品なら「こまけぇことはいいんだよ!」でまかり通っても別に不満は無いから。

 一応、1話目の段階ではシアン無しのプラズマジカ。そしてメインになるのは我らがシンガンさんたちであった。やっぱり今作のライブシーンで使われるデフォルメCGモーションは独特な魅力があっていいよね。ロム兄ですら可愛くなってしまうフィールドなので、当然ながらプラズマジカやクリクリの面々はもっと愛らしくなる。今のところプラズマが歌ってくれたのはエンディングだけだけどさ。今後もこのライブシーンの盛り上がりには期待大だ。もちろん、それ以外のパートでのキャラも活き活きしていて安定の2期目。メインキャラが多くて賑々しくなった事務所パートは楽しくて良いね。そうか、ダガーさんの会社が無くなったからクリクリは同じ事務所預かりになったのね。ロージアちゃんのウザキャラもきっちり活きていて一安心。みんなしてシアンのことが頭をよぎるとそれぞれの思いが顔に出るのも愛らしいわね。レトリーさん、レズビアンに特有の優しい表情がいいですわゾ。

 もちろん、次回からシアンも合流しての安定の2期目となるだろう。涙のお別れを遂げたシアンが帰還しちゃったら興ざめじゃねーか、とか心配してたこともあったが、もう楽しけりゃそれでいいや。まさかの未来ロボパワーによる次元転送だもんな。適当とはいえちゃんと理由付けされてるんだから納得するしかないよ。このままだと「DOG DAYS」みたいに小旅行感覚で2つの世界を行き来できるようになりそうな気も。それはそれで。

 個人的にははやく夢幻庵のお三方に登場して欲しいところだが、今回初登場したライバルバンドもなかなかよさげな雰囲気。曲の良さ、キャラの良さ、画の良さ、どれもこれも想定通りだ。是非今期も楽しませて欲しい。

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○「WWW.WORKING!!」 4

 まだまだ終わらぬワーキングの世界。第1シリーズはわざわざ特番枠までもらって締めてみせたが、どうやら次なる店舗のお話が待っていたようだ。調べてみたら正確にはこっちの方が原典らしいのだが、その辺の事情はよくわからねぇや。

 製作はA-1、監督は元版の3期シリーズを担当した鎌倉由実。つまり、タイトルもそんなに変わらなければスタッフもあんまり変わってない。そして何故か、キャストもそんなに変わってないっていう。それぞれ演じている役どころはさっぱり違うのだが、何故か元のシリーズから続投しているキャストがやたら多い。そういういじり方で遊ぶ世界観なのだろうか。杏子さんの舎弟コンビがまさかの主人公カップルに抜擢され、その他、日笠・斉藤桃子などが続投組。それ以外のキャストでは新しい名前も多く、一体どういう規準で兼ね役を任されてるのかはよく分からんな。

 で、「いつも通りのワーキング」と言ってしまえばそこまでの中身なのだが、やっぱり個人的には元版の1期頃の雰囲気の方が好きだったんだよなぁ。3期に入ってからの色恋オンリーの展開は、見ててあんまり面白くなかった。てっきりそれってシナリオの要請による面白さの差なんだと思っていたのだが、そうした要素が削られたこの1話目も、あんまりピンと来なかった。ボケの密度が薄いというか、変人キャラの設定だけ作ったらあとは満足してしまったみたいな印象。多分、アニメのテンポの作り方があんまりあってないんだと思うんだよね。1期監督の平池さん、2期監督の大槻さんの作風は割とこの「無茶苦茶ギャグ」にはまっていたと思うのだが、ストーリー優先の今作監督のリズムはあんまり無茶苦茶さを押し出すデザインになってないんだ。ボケるにしても突っ込むにしても、もったいぶったワンテンポが入るので今ひとつのめり込むことが出来ないのである。画作りは普通だし、「ここでしか楽しめないネタ回し」みたいなものがないと、なんだかダラダラと日常アニメみたいな消費の形になってしまいそうである。やっぱりぽぷらちゃんが「ちっちゃくないよ!」って騒いでる店の方が個人的には好みだなぁ。

 まー、それでもメインヒロインの宮越はそれなりに可愛いとは思うんだけどね。毎度の事ながら「戸松ボイスが発するエネルギー」はひしひしと感じられるし。

 

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○「TRICKSTER -江戸川乱歩「少年探偵団」より-」 4

 謎の乱歩推し。どういうことなんだろう。「乱歩奇譚」と同じ時期に企画はスタートしてたってことなんかな。

 「現代に舞い降りた乱歩や二十面相、そして小林少年」を描く「乱歩奇譚」と異なり、今作はさらに突き抜けて近未来でロボットが暴れている設定。明智先生は謎のゴロツキになり、二十面相がGACKTになり、小林少年は謎の死なないバリアで守られた少年になった。……元ネタの要素がどこにもないやんけ!! これがそのうち乱歩要素に寄り添っていくことになるのかなぁ。まだ「乱歩奇譚」は独特の幻想的な要素が感じられたが、こっちはそうした「モチーフにした」印象すらない。「文豪ストレイドックス」と同じような「流石に作家先生に失礼だろ」要素の方が強い気が……。

 製作はトムスとシンエイ動画の共同。キャラクターデザインが懐かしのPEACH-PITということでやたらテイストが軽く、動画面においてもロボットが暴れたりはしているがそこまで重厚さを求めたものではない。あくまでライトに、なんだかスクエニコミックみたいな雰囲気(実際には漫画連載はマガジンらしい)。やっぱりこの絵柄で乱歩云々言われてもなぁ……。1話目はどこから手をつけていいか分からない状態で、とてもじゃないけど探偵要素はなさそうだし、ロボットものとしてみるでもなし。2話目以降で方向性は定まっていくんだろうか。そして何とも不穏なことだが、情報を調べてたら今作が2クールだって書かれてたんだよね……。大丈夫ですかね? 色々と不安です。

 良かった点を拾っていくと、まず、二十面相にGACKTというセッティングがネタっぽい。この人、たまーに思い出したようにアニメ声優として起用されて、何をやっても徹底的にガクトのままなのになんか面白いんだ。今回の二十面相も案外はまり役になる気もする。その辺は素直に楽しめればいいと思う。あと、エンディングの田所あずさの歌が分かりやすいころあずロックだったのでちょっとテンションあがる。そんなころあずが作中で演じているのはまさかのおねーさんな婦警さん(ただし貧乳)。ついでにメインヒロイン(?)に木戸衣吹など、やたらとホリプロの息のかかったキャスティング。やっぱり徹底的にテイストを軽くしてGACKTとの違和感を狙うデザインなのでは……。

 変なの。

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「ダンガンロンパ3 The End of 希望ヶ峰学園」 5/6→6

 さて、放送終了してから随分経ったので、落ち着いて最終講評だ。結局、あまり分けて判断する意味はないと思われるので、今回は特例で未来編・絶望編・希望編を全てまとめての処理とする。

 色々やらかした作品である。元々原作ファンにターゲットを絞った作品だったのは間違いなく、特に「2」を未プレイの人間にはその狙いの半分も伝わらないデザイン。かくいう私も「絶対絶望少女」はプレイしていないので、その分の取りこぼしはあったに違いない。そうしたデザインだったために、「原作未プレイの人間にはほとんど魅力が伝わるまい」と思った「1」のアニメの時と同じ問題はありつつ、今回はあくまで新作。新たなシナリオの中で一体どんなサプライズを見せてくれるかと思っていたら……うぅん。ご存じの通りである。

 悪かった点はいくらもあるだろうが、大きく分けると2つ。1つは「未来編のネタがしょうもなかったこと」、そしてもう1つは「絶望編で明かされた真実にヒネリがなかったこと」。この2つの欠点については、いくらファン目線からでも「流石にこれは」と思う部分が多く、フォローしづらいところである。特に未来編のメイントリック(?)については「それが良いんだったらもうなんでもありじゃねぇか」というちゃぶ台返しっぷりなので、製作者がファンのどういう反応を期待して作り上げた設定なのかは未だに判断出来ない。あれで驚いたり、喜んだりするファンがいるってことなのかなぁ。確かに、絶望的ではあるのだが……絶望の作り方があまりにもインスタントであった。

 しかしまぁ、「推理ゲーム」とか「どんでん返し」のネタについては「1」と「2」で終わっているものとして、あくまで「3」はそのおまけなのだと考えれば、ネタの仕込みが弱くなったことについては諦めがつくか。もともと「1」のアニメ化に際して「1クールでやれるわけねぇだろ!」とブーブー言っていたのだから、今回のことだってちょっと冷静になれば「1クールでびっくりするような新しいネタを提供できるわけねぇだろ」と納得することも……出来なくもない。まぁ、何度も学級裁判を繰り返す旧作とは構造を変えているのだから、もう少しやりようはあったと思うんだけどね。

 そして、この「未来編」の大雑把な造りに引きずられるようにして、「絶望編」でも肝心の「絶望堕ち」のくだりがあまりにも適当に処理されてしまい、江ノ島盾子による陰惨な懐柔劇を楽しみにしていたファンはさらに絶望することになったわけだが、このあたりは以前も書いたように、「そもそも1の時点で記憶消去・操作がありの世界なのだから、直接脳に情報をぶち込む形での絶望堕ちは想定の範囲内だろう」と許容することも出来る。江ノ島の過去の台詞を引っ張り出して「江ノ島が単なる洗脳とか使うわけないだろ」と制作側を批判している意見を見たことがあるが、その意見を言っている人たちも大切なことを忘れている。江ノ島盾子は、ゼツボー的に飽きっぽくて意見がコロコロ変わる女なのである。彼女が過去に何をやっていても不思議はないのだ。

 さて、こうして問題が山積した24話だったが、それでもやっぱり、楽しかった部分は楽しかったのだ。未来編では続々人が死んで緊張感が増すくだりが。絶望編では「2」で慣れ親しんだキャラたちの新たな繋がりの描写が。それぞれファンサービスとしては充分機能していたのだ。最後がコケたからこそ輝く部分もあるし、どれだけ駄目駄目でもあれだけ愛されたボクサーさん、そして最後まで我々を煙に巻き続けた雪染先生といったキャラが産みだされたというだけでも、今作には意味があったと思えるのである。そして、今作で一番輝いたキャラクターといえば、なんといっても江ノ島盾子その人である。彼女の悪辣な大活躍がこれだけたっぷり見られたのは当然のことながら史上初。それだけの収穫でも、ひとまず「あって良かった」と思える理由になるんじゃないですかね。あ、中の人は身体を大事にして元気なお子さんを授かりますように。

 結論・蜜柑ちゃんのエロさ、雪染先生の闇堕ち。それだけでご飯が食べられます。

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○「刀剣乱舞 -花丸-」 5

 うーむ、なんとまぁ。「歴史改変を目論む敵群勢を打倒する組織の話」ということは、つまり「タイムボカン24」の逆視点ってことになりますかね。だからどうしたってわけではないが。

 すごく簡単にまとめると、「女性向けの艦これ」である。人気の火のつきかたも似ているし、「兵器の擬人化からバトルを展開する」方向性も一緒。アニメになったデザインを見ても、たとえば提督(主)の姿が見えず、ソシャゲにおけるプレイヤーサイドの存在を何となくぼやかしてるところなんかは同じ発想。あとは、男の子が戦艦を愛でるのと同じように、女性陣は刀を愛でればいいだけである。正直、人気爆発後の現在においても、何故「刀剣」というモチーフがここまで支持を得たのかは理解が及んでいない。そりゃま、昔から骨董・道楽の類として存在していたジャンルではあるが、流石にニッチもニッチ。受け入れられるはずがない文化だと今でも思っている。兵器や機械が好きな傾向にある男連中が「戦艦の女性擬人化」に上手いこと乗せられたのとは訳が違う気がするのだ。ただ、だからといって「ガワと声優人気だけに頼った作品」というわけでもないらしい。全国的にマジモンの刀や刃物への感心が高まっているらしいし、美術館、博物館まで足を運ぶお客さんは割と熱心に刀剣を愛でているという。単にキャラとして萌えるだけで消化してしまったら、そこまでの行動には出ないだろう。いや、ひょっとしたらそういう熱烈なファンは本当に一部だけなのかもしれないが……うーむ、一体どういうムーブメントなのだろう。かくいう私は、今後の人生においても刀剣に興味が湧く気配はありません。

 というわけで、比較対象には「艦これ」が最適だと思う。「私は全然興味がない」という部分も一緒だしね。そして、「艦これ」アニメは初期配点が4,こちらは5だ。現時点においては、こっちの方がアニメとして「成立」している。大きく異なるのは、キャラの設定がちゃんと提示され、世界観が理解出来るという部分だろう。いや、「刀剣男子」が何なのかはよく分かっていないのだが、「刀剣から産まれた存在」といってるのだから何となく付喪神的なものと解釈すればいい。そして、彼らは現実に存在した刀について、後の世に改めて産みだされた概念である。現実世界での実在の刀の来歴などを全て背負った上で、未来世界から現在や過去を見ているのだ。それなら、彼らが歴史的事実を認識し、自分たちを振るった人間のことを認識していることはおかしくはない。艦これの場合、そうした歴史との整合性がとれず、さらに実在の戦艦との関係性も分からない謎世界観だったため、最後まで視点が定まらなかったが、今作の場合は(一応)理解の範疇にある。

 そして、人気コンテンツの面子を保つように、映像製作は安心の動画工房に任された。刀が主役ともなればやはり殺陣の迫力が物をいうデザインになるわけで、動画部分での品質が保証されているのは大きいだろう。監督の名前は初めて見るが、確認したら「ラクエンロジック」で副監督(「らくろじ部」の監督)やらJ.C.STAFF関連の仕事がメインの人らしい。1話目のアクションシーンはなかなか面白かったが、今後もそうした動きをメインに押していけるだろうか。ちなみにオープニングは梅津泰臣、エンディングには神風動画が参戦など、色々と画作りにこだわりが見えるのもポイントだ。

 まー、キャスト表にほとんど女性の名前が出てこない作品なので、どこまで興味が保つかは分からないが、ソシャゲ発祥作品の1つとしてどこまでアニメが成立するものか、見せてもらいましょうよ。

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○「マジきゅんっ!ルネッサンス」 5

 ここ数年で一気に数を伸ばしてきた女性向けのアイドルハーレム作品。その土俵の上にいよいよ「ラブライブ」のサンライズが参戦。男性向けアイドル市場からは数年の遅れで、いよいよ群雄割拠の感。

 原作は乙女ゲームか。しかし、その設定はなかなかイカれているので「うたプリ」あたりとは充分タメをはれそうな貫禄もある。何しろ用意されたヒロイン勢(男)は、各々が異なった分野での「芸術の才能持ち」という設定。6人というキャラ数は他のアイドルものと比べると比較的少ないので処理しやすそうなのは助かるが、これらが歌だけでなく、楽器演奏、ダンス、そして絵画や彫刻、書道にいたるまで、みんなして好き勝手に創作活動に没頭しているという。 ……超高校級の才能かな? もしくはミカグラ学園ですかね。まぁ、そういう設定の作品もこれまで割と例はあるだろうが、問題は「こいつらがなんで最終的に全員でステージに立ってライブイベントやるんだよ」ってところだよな。いや、歌いたいなら止めやしないけどさ。流石に「絵画の天才」が隣に「歌唱の天才」がいるステージでは歌いたくないんじゃなかろうか……。まぁ、その辺がどういうゴール設定になるかはまだ分からないけど。CMでは「最高の文化祭を目指せ」っていってるし、やっぱり全員でのステージイベントがクライマックスになるんだろう。うーむ、謎だ。

 キャラクターは分かりやすいそっち向けデザイン。監督は「八犬伝」シリーズの山﨑みつえ。ちなみにこの人は「野崎くん」の監督でもあった。サンライズとのタッグでどんな方向に作品を持っていくことになるだろうか。1話目の時点で、すでに割と見たことがある「アホみたいな舞台設定を巡るよ」展開だったので、苦笑いしか出てこない状態だが特に退屈ということもない。なんでこういう作品のキャラ連中って、お外で才能を見せびらかしながら孤高の天才を気取ってることが多いんでしょうね。メインとおぼしき歌う人なんて、あんだけ大声で堂々と歌ってたのに、ヒロインが出てきたら機嫌そこねて引っ込んじゃうしね。なにがしたいんだ。

 現時点で興味を引っ張るのは、最終的にヒロインがどうやって自分の才能を開花させていくか、という部分だろうか。与えられた属性は「超高校級の華道家」だが、まだその才能は不完全。母親(CV田村ゆかり)がこの学園には因縁深い人らしく、1話目から歌のプリンス様とは対立構造が明示化された。すごくチョロそうな敵対宣言だったけどね。あのキャラでツンデレるのかぁ……見たいような、そうでもないような……。いや、基本的にこの手の作品は別に見たくはないのだが。

 ヒロインのCVは「無名ちゃんの中の人」千本木彩花。この子も着実に仕事を増やしているな。今年から一気に仕事が増えている。野郎連中は「いつも通りの配置」としか言いようがないのであまりコメントはないが、やっぱりこうしてみると他のアイドルグループと被ってる人間もちらほらいるので、男性声優はライブイベントの日程とかがめちゃめちゃ大変そうだな、と心配になる。蒼井翔太とか、過労でぶっ倒れるんじゃねぇかな。

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「ねじ巻き精霊戦記 天鏡のアルデラミン」 5→5

 可もなく不可もなく。決して悪い意味ではなくね。

 1話目視聴後には「いかにもラノベラノベしい作品」と評した本作だが、そのままの印象で上にぶれるでもなく、下に落ちるでもなく、そのままの印象でゴールイン。

 良し悪しどちらの点もあるが、先にあまり良くなかった点から上げていくと、例によって他の数多の作品と同様、「知将って描くのムズいよね」ってことになる。イクタの知将っぷり、そして終盤はライバルとなる「不眠」の知将っぷり。描こうとしている内容は分かるし、色々頑張ってるのだろうが、どうにもすっきりしないというか、ピンと来ないというか。イクタの場合は怠けると言いながらも気付けば小指一本失ってるし、最終的には「隣に無敵のヤトリがいるから何とかなってるだけでは?」みたいなところもある。まぁ、小指を落としたり、ボコボコに殴られたり、そうして身体を張ってでも自分と周りの人間の命だけは守りきる、っていう男気を見せられるのがイクタの主人公らしいところでもあるので、全部が全部「計算通りです」って眼鏡カチャッされるよりはいいのだろうが、やっぱりどこかで一回くらいはすっきりと完勝する姿が見たかった気がする。敗戦処理業務しかなかったおかげで、知将らしい働きをしようにもどこか負け惜しみみたいなにおいがしてしまったのは消化不良の部分だ。しかしまぁ、こうしたシナリオ上のもやもやはどんな作品でもつきものである。何しろ書いている作者だって読んでる読者だって別に天才じゃないわけで、今更度肝を抜かれるような戦術の新展開なんて、なかなか望むべくもないだろう。

 あと、なーんか最後まで引っかかった要素としては、タイトルにもなっている「精霊」の扱いがある。割と普通の軍記物としてデザインされている今作において、「精霊」要素だけはぽつりと浮いたオリジナル要素。その割に、この「精霊」要素はあんまり活かされる気配が無い。大体においては単なる発火装置や照明器具程度の扱いで、そこにわざわざあんなゆるキャラみたいな思念体を置く必要が無い。シナーク族との関係性やアルデラ教の存在を考えればシナリオの構成上必要だとも考えられるが、そんな部分はフツーの宗教戦争と同じなわけで、わざわざ「大量の精霊を監禁」とかいう要素で語る必要も無い。「科学的に考えろ」って言われても、まずこの世界の科学がどういうものなのかが分からなくなっちゃうっていう。「この世界における精霊とは何なのか」っていう部分がろくに説明されないまま、何となくノイズとして混ざり続けたのはどうにも気になった。原作ではこの後ちゃんと精霊要素が有効利用されるんでしょうかね。

 転じて、良かった部分について。個人的に一番気に入ったのはイクタとヤトリの関係性の部分。間に挟まった過去話では子供の頃からの2人の友情が確認出来て、青年期になった今でも、2人は子供のように純粋な「友情」で結びついているのが分かる。ヤトリはイクタに対してぞんざいな扱いをしながらも、全幅の信頼を置いて行動しているし、彼のために命を投げ出すことも厭わぬ献身がある。イクタもそんなヤトリを心から信頼し、彼女の可能性を前提に作戦を遂行する。この「男女バディの関係性」が見ていて非常に気持ちが良い。大抵のラノベ主人公なら「男の策士と女戦士」なんて関係には何かしら色恋の匂いを含ませるものだが、この2人の場合、生い立ちの関係もあって、そうしたことを考えようともしない。いや、ひょっとしたら考えてるのかもしれないし、最終的にイクタの将来の伴侶となるのはヤトリ以外に考えられないとも思うのだが、現時点での2人はあくまで「利用し、利用される」仕事仲間。このドライに見えながらもアツい関係性は、なかなか他のアニメでは見られないものだったので堪能出来た。

 こうして作られたヤトリのキャラ、そしてそれ以外の女性キャラにも言えることだが、特徴的なキャラクターデザインも今作の独自性を打ち出すのに一役買っていただろう。最初は違和感が先に立ったが、馴染んでくればこれはこれで可愛いものである。特にヤトリは躍動感のあるアクションでも見せてくれるキャラで、通常のアニメよりもやや頭身が高め、リアル志向を狙いながらもちゃんとアニメキャラとして描きやすいデザイン性はなかなか秀逸。ナナクなんて、本当なら美少女枠のはずなのにどこかぶちゃいくに見えるのも愛嬌がある。特徴的なデザインながらもシリーズを通じて作画の崩れがほとんど無かったことも、評価すべき点であろう。

 トータルすれば、「色々見たことのある要素が多かったが、これはこれで」というくらいの落としどころ。イクタの出世物語はまだまだ始まってすらいない段階。2期以降があれば喜んで見させてもらいますよ。

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○「機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ(第2期)」 6

 半年の休憩を挟んで、帰ってきました第2シーズン。1期の時点で割と「終わった」感のある作品だったが、それが帰ってくると色々と変化はみられるもんで。

 とりあえず、いの一番に言いたいことは、「アドモス商会」ってイイネ! ってことだ。そうか、クーデリアさん、そんなところでフミタンの意志を継いでくれたか……多分、姫さんが死の淵に瀕したときの謎幻影とかでない限りはもうフミタンの登場シーンはないんだろうけど、こういうところに彼女の証が生きているっていうのはちょっと良い話。まぁ、将来的に「社名の由来は?」ってインタビューされた時に説明するの大変そうだけど。

 まぁ、そんなところはおいといて、1期からはそれなりに時間が経過しており、世界も変われば鉄華団も変わっている。いっぱしに企業みたいな形になっているのも驚きだが、各々がしっかりと自分なりのポジションを意識してそれなりに「歴戦の者」っぽい立ち振る舞いになっているのは感心するね。一番頑張ってるのは当然オルガなんだろうけど、1期の時点では不安要素しかなかったユージンなんかがちゃんと組織の中心として動けているのを見ると、やっぱり1度の実戦ってのは人を大きく変えるものだと感じられる。特に設立時メンバーはビスケットをはじめとした多くの戦友を失ってるからなぁ。オルガだけじゃなく、チームの全員が重くて大切なものを背負っているということなのだろう。まぁ、そんな中でミカだけは気楽なもんだが……彼は元々「オルガのいう通りマシン」だったわけで、その信念にブレは無いよな。多少精神的に成長してるかと期待したけども、今のところそういう様子は確認出来ない。元々機体性能は群を抜いてたのでそっちでの成長もあんまりなさそうだし。2期に入って、ぼちぼちミカにもそうした成長が求められそうではある。

 そしてやっぱり注目したいのは、女の子たちの動向だろう。1話目のナレーションという大役を担ったのはなんとアトラちゃん。彼女が小さい身体で車の運転してる姿は笑えるな。そこは嘘でもいいからミカが運転してあげればいいのに。1期において女の子の損失はそこまで多くなかったが、強いてあげるなら僕らのカルタちゃんぐらいだろうか。ギャラルホルン側は、そんな深刻な女性不足の解消のため、新しい戦力として野生児を投入。戦場での無茶な活躍に期待したいが、なんか歴代ガンダムシリーズだとフォウとクエスの間くらいの立ち位置になりそう(つまり、ろくな死に方しなそう)。CVはここでもM・A・Oの登場。うーむ、便利だ。その他、メリビットさんはすっかりオルガの秘書として定着したし、華の名瀬ガールズたちもみんな元気である。基本的には男臭くて汗臭いお話がメインの作品なので、こうした女性チームが適宜彩りを添えてくれることには今後も期待していきたい。

 あとはモビルスーツ戦闘ですかね。「鉄華団の活躍で世界的にモビルスーツの発掘・修復が増えた」ということなので、1期以上に色んな機体が飛び回る展開になりそう。ガンダムフレームの機体も今後増えていくんだろうか。1話目では昭弘はずっとモビルスーツに乗れずに地べたを張っていたので、グシオンはまだ起動せず。最大の見せ場で現れるのは当然、問答無用のバルバドスである。うーむ、やっぱりあの泥臭さは格好良いな。

 1期でもあれだけのパワーがこもった作品だったのだから、2期目も密度の濃いシリーズになることは間違いない。一体どんな物語を見せてくれるだろうか。

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関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
大原さやか 桑島法子
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