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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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「ニンジャスレイヤー フロムアニメイシヨン」 ー→ー

 新番組でもないし、出自を考えたら30分アニメでもないし、評価点は付けないで濁すんだ、お茶を。

 でもまぁ、視聴前まで持っていた抵抗感は無事に無くなりました。なるほど、とても分かりやすい。感想が「カバネリ」と2つ並んでしまったのもなんだか不思議な縁で、あちらは「画がマーベラスだけどお話もやもや」、こちらは「画なんて飾りです、お話だけでも見ていってくださいよ」だからね。一口にアニメ作品と言っても色々なカタチがあるものです。別に画が悪いって言ってるわけじゃない。この作風で普通のアニメ風に動いてたらそれはそれで興ざめだった気がするしね。

 視聴前の誤解が解けたのでいくつか(自分の心に)補足・訂正をしておくと、今作は確かに「エキセントリックな世界デザインを楽しむ作品」で間違いないのだが、そのジツ、やってることは圧倒的ベタである。いわゆる日本のヒーローもの、いわゆるアメコミ的ヒーローもの。そうしたものをぐちゃぐちゃと掛け合わせたところに、刺激臭の強い「忍殺ワールド」を加えたものが今作。元々、そのあまりにエキセントリックなデザイン性から毎度シュールなギャグを連発するタイプの作品なのかと思っていたのだが、あくまでも「なんかおかしな世界」が舞台になっているだけで、基本線さえ押さえて、慣れてしまえば、物語としては極々普通のものなのだ。そして、その普通であることは決して悪いことではない。メインシナリオに余計なことを考える余地がないおかげで、最大の味である「忍殺風味」が楽しめるのだとすれば、これはこれで良いものなのだろう。

 まぁ、いかんせんそこまでハマったわけではないので取り立てて褒めるでもないのだが、この独特の世界観が楽しいのも理解出来るし、こういう似非ジャパニズムの極みにちょっとでも触れる機会があったのはありがたいことかもしれない。

 さぁ、TRIGGERはさっさと「リトルウィッチアカデミア」を作る作業に戻るんだ。

 

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「甲鉄城のカバネリ」 6→6

 なかなか評価の難しい作品になってしまった。しかし、個人的には今作の成し遂げた「功績」の方を無視すべきではないと考えるので、敢えて点数は据え置きで。

 作品が終盤に近づくにつれて、批判的な声はかなり多くなったのではなかろうか。その原因は明らかで、ストーリーラインがあまりにも荒唐無稽で、方向性を見失ってしまったことだ。美馬というラスボスが登場したが、まずこの男の大望の意味が分からない。カバネと戦う人類がこれまで必死に築き上げてきたものを易々とぶっ壊し、その上でなにか世界を統べるための代替案が用意されているかと言えば全くそんなことは無い。いわば、世界規模で人類を巻き込んだはた迷惑な自殺志願者みたいなもんである。もちろん、そんな美馬についていこうとする軍勢のモチベーションも全く想像出来ず、世界はトンチキな美馬クーデターに振り回され、内憂外患どころじゃない、内も外も危険なカバネだらけ、というどん底に陥った。そんな状況を全てハッピーエンドに収めることなど出来るはずもなく(そもそも美馬がやりたかったことがよく分からんのだから、それを打倒する方法なんて分かるわけがなく)、終わってみれば「俺達の冒険はこれからだ!」になるわけだが、序盤の凄絶なカバネぶっ殺すオーラに期待を持っていた視聴者からすると、この「カバネのことはひとまず置いとく」エンドは納得出来るものではないだろう。典型的なゾンビ・パニックものであり、そこにさらに「本当の敵は人間」みたいなお約束を絡ませることは正当なシナリオ構成だが、「本当の敵」の導入が遅きに失した感があり、説明しきれないまま、流れ作業での調伏になってしまったことは大きなマイナス要因だ。

 基本的に、このシナリオ構成の不備についてはフォローする部分は無い。美馬が登場したあたりで「あ、これアカン方向に行く流れや」っていうのは感じられたし、イメージが重なる「進撃の巨人」同様、「せっかく巨人との格差バトルが最大の魅力なのに、なんでそこを無視して人間どうしの内ゲバが始まるんや」という失望感は私も抱いたものだ。12話というノイタミナ独自の尺の制限もあるのだから、もし今作を1クールのテレビシリーズとしてまとめ上げるつもりだったのなら、奇抜さはある程度犠牲にしつつも、もっと穏当で、受け入れやすい解決があっただろう。ベタを拒否した結果がやっぱりベタになり、そのベタが理不尽である、という何ともやるせない結末については、「大河内さんの無茶苦茶さが悪い方に出たなぁ」というのが正直な感想。この人の描く無茶苦茶の中でも「コードギアス」の馬鹿っぽさは割と好みだったし、過剰なまでに大見得を切る芸風は嫌いではないのだけど。

 とまぁ、ここまでは完全に負の側面であるが、個人的にはそうして「どうせストーリーは釈然としないまま終わる」ということは覚悟していた。元々「なんか分からんけどカバネがいっぱいいる世界」の時点で完全にカバネを駆逐するエンドなんてあるわけないのだし、なにか中規模のイベントクリアで終わる物語だってのは考えれば分かること。「カバネほったらかしかよ」ってのは不当な批判なのだ。あとはまぁ、やっぱり大河内脚本だってのはあったしなぁ。(新番チェック時点でその辺の危惧はすでに意識している)

 で、そんな作品で見るべき点は何だったかというと、そりゃもう映像面である。荒木監督によるアクション演出、けれん味バリバリのダイナミックな見せ方は、今作の特徴の1つである「電車ムービー」をおもしろおかしく盛り立てた。「時代劇風」「ゾンビもの」までは分かりやすい設定で、そこに何でわざわざ「スチームパンク」を混ぜたのかってのは最初不思議だったのだが、「何がでかいものがのそのそ動く」という画を加えることで画面のメリハリを見せられる、ってのが狙いだったんじゃなかろうか。カバネってのは基本的に人型サイズなので、「時代劇」「ゾンビもの」だけだと単なる剣戟アクションに留まってしまうのだが、そこに「移動要塞甲鉄城」を加えることで、画面に大小・押し引き・動静のギャップが産まれる。そのあたりの見せ方は本当に見事で、「人がなし得る大きなこと」が分かりやすく表現されるワクワク感は、このアニメの序盤を盛り上げてくれる重要な要素だった。

 そして、こうした演出方向以上に素晴らしかったのは、純粋な作画技術力。1話目を見て度肝を抜かれた「美樹本絵再現」は最終話までほぼ崩れることなく、それどころか回を増すごとに練度を上げていったようにすら見える。単に綺麗な絵というだけではないのだ。あの絵を動かす時にもっとも難しいのが光源の魅せ方で、表情の陰影の細かさは、恐ろしい作業量を伴う、1シーンずつの入念な設定の作り込みがなければ実現し得ないもの。単に「動きがすごい」「画が綺麗」という次元を1つ抜けて、全く別世界の画作りを実現していたのである。流石の荒木、流石のWit studio。この「功績」は、多少のシナリオの崩れなんかでは揺るがないだけの圧倒的な存在意義があったと思う。

 まぁ、「それでも最終的に話がつまらんかったら駄目だろ」と言われればそれまでではあるのだが、総合芸術であるアニメーション作品、なかなかそんな走攻守が完璧に揃った傑作なんて易々と出てくるもんではないですよ。「打撃はボロボロだけどとにかく足が速い」みたいな選手も活躍を評価出来る、そういう土壌があってもいいじゃないですか。

 中の人評は特にないけど……まぁ、無名はやっぱり可愛かったから千本木彩花はここから次の仕事に繋がるのかな。でも、上述の通りなので無名の可愛らしさって中の人の仕事がそこまで貢献していたとはおもわんのだが。個人的に一番好きだったのはマッチョ運転手役の伊瀬茉莉也。あとまぁ、やっぱり美馬さま役の宮野については、出てきた瞬間に「あ、こいつアカンやつや」って分かる存在感は流石だと思う。なんで、よりによってVIVA様なんてネタになること確定の名前付けたんだろうな。

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量が多くてまとめてアップ出来ないので2記事に分けてあげてます。なんか前より1記事あたりに使える容量が減ってる気がする。


Decimator of the Provinces (10) M

クリーチャー・エルドラージ、猪

7/7 トランプル 速攻 現出(6)(G)(G)(G)

あなたが〜を唱えた時、あなたのコントロールするクリーチャーはターン終了時まで+2/+2の修正を受けるとともにトランプルを得る。

 「孔蹄のビヒモス(AVR)」の焼き直し。そういえばアイツもイニストラード出身なんだよな。コストこそ重くなったが、そこは現出効果で微調整が可能。この能力を頼みにする時点でクリーチャーを並べることは確定なので、その中でパワーの値とマナコストが一番アンバランスな重めのヤツをサクれば、ある程度現実的なコスト域でこいつが出せるはず。187能力ではなく唱えた時に誘発するため、ご丁寧にビヒモスよりもサイズアップしている(ビヒモスと違って自分の能力の恩恵が受けられないから)のも親切で、こいつが7/7トランプルで転がりつつ、3〜4体も増強出来れば当然ゲームが終わる。使い方は「ビヒモス」と一緒で、いくらか選択肢が広がっているのだからそりゃ強いだろう。現出の活用が現実的なら構築レベルも無くはない。でもまぁ、下の環境なら墓地やライブラリから一本釣りしても効果を発揮するビヒモスで安定だろうなぁ。

 


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Assembled Alphas 集合した頭目 (5)(R) R

クリーチャー・狼

5/5

〜がクリーチャー1体をブロックするか、クリーチャー1体にブロックされるたび、〜はそのクリーチャーに3点のダメージを与え、そのクリーチャーのコントローラーに3点のダメージを与える。

 赤のエントリーセットレアは、「灰口の猟犬(ISD)」や「ケッシグの鍛冶場主」の能力がレアクラスに膨れあがったもの。「レアのくせになんか地味」と思われるかもしれないが、ついでにプレイヤーに飛ばせる効果のおかげでこれが結構洒落にならない。5/5というステータスは単体でのブロックはそこまで簡単じゃない。それならばと2体受けしようとすると、それぞれに能力が誘発するのでブロッカーはタフネス3以下では機能しないし、6点のダメージが本体に飛んでくる。これはブロック時にも適用されるわけで、攻守にわたって常に相手をかみ続ける精神はなかなかのもの。リミテッドならばやっぱりゲームエンドが近づくクリーチャーである。ついでに「吠え群れの復活」でトランプルを与えてやると、相手クリーチャーへの致死ダメージが一気に下がって本体にも突き抜けやすくなる。構築は流石に目指せないので、開けたパックから出てきたら可愛がってあげたい。何しろ、これだけあっちこっちで触手が生えている世界のなかで、ここまでモフモフした狼がいるのは貴重なのだから(残念ながら、このイラストはプロモ版だけ)。

 


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「暗殺教室 SECOND SEASON」 5→5

 良いアニメだったよね。正確を期すなら「良い漫画だった」というべきかな?

 原作とほぼ同時にアニメも終了。アニメの方はいささか駆け足ではしょった部分もあったが、メインとなるストーリー部分をそつなくこなし、原作の持ち味を大きく崩すことなく走りきった。ホント、岸誠二は原作があるアニメをまとめ上げる能力が恐ろしく手堅いんだよなぁ。

 こうして「安定した」作品だったので特に付け加えるべきこともない。普通、天下のジャンプ漫画が原作の完結と合わせてアニメまでまとめるなんてことになったら結構なハードワークになるはずなのだが、元々、今作の原作者である松井優征は恐ろしく理知的に漫画を描くという話で有名。何もかもを計算尽くで、どれくらいの長さで話を展開し、どうやってまとめ上げるかを全て連載開始前から練り上げた上で作品を作っているらしい。おかげでジャンプ漫画の宿命である不要な引き延ばしとも無縁の結末を迎え、何もかもが予定通り、一番綺麗な形で幕を引いている。それだけ事前に予定表が出来ているなら、アニメのスケジューリングだってそこまで難しい話ではなかったのだろう。アニメの場合はどうしたって話数の制限ってのがあるので原作の完全再現ってわけにはいかないかもしれないが、完結させるのに必要な要素は全て連載終了前に分かっている状態なわけで、大きな破綻などは産まれにくい。そういう意味で、アニメ化に向いた「良い漫画」である。なかなかここまでお利口な原作ってのは無いだろう。

 アニメで特徴的なことといえば、やはり3−E全員にオリジナルキャストを付けた賑やかさだ。原作時点で「教室」が主人公であり、全ての生徒にスポットが当たることは明らか。アニメもそれに応えるために全ての生徒をきっちり描ききる必要があるわけだが(まぁ、流石に原作に比べればはしょられた部分も多いが)、それをきちんと画面に落とし込み、全ての生徒が「活躍出来た」感じを出せたのは純粋に良かった点だ。ともすると短めにまとめてしまいそうなラス前の「点呼」のシーンなんかもたっぷりとした間尺で描いてくれたし、エピローグ部分も丁寧なので読後感もよい。ま、この後総集編映画やらなんやらはあるみたいだが……そこは商業作品だからしょうがないね。純粋にドル箱だからね。

 流石に映画を見に行くことは無いとは思うけど、満足出来た作品だったのは間違いないです。次にジャンプからこのクラスのヒット作が出てくるのはいつになるだろうね……。

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 かぜのさかな! かぜのさかなじゃないか! 第11話。こうして見ると、クジラが空を飛ぶのってあんまり珍しいことじゃないのかもしれませんね。

 いつも通りののんびりムードかと思いきや、今回のAパートは無駄に壮大。まず、朝靄の中をやってくる新聞屋さんから幕を開けるのだ。この世界、割と平気で異形のものがぶらついてますね。春の運び屋さんとは親戚筋とのことですが、確かにそのサイズのでかさは通じるものがあるかも。あっちは割としゃべるけど、新聞屋さんは無口です。「魔女が朝玄関で待っていると来る」ってエラい緩い出現条件だな。そんな新聞から得られた情報を元に、いざホエールウォッチングへ。ホウキで飛ぶために茜姉ぇちゃんの懐に潜り込む千夏ちゃんを見て「そこ代われ!」と叫んでしまうが、果たして代わって欲しいのは千夏ちゃんのポジションなのか、それとも茜さんのポジションなのか。

 クジラが背後からぬっと出現するシーンのとぼけた雰囲気は流石だが、そこからのシーンはきちんとクジラの雄大さが分かる描写が光る。特にクジラの上にある遺跡のディティール。マジでRPGでこんな場所があったらワクワクしてしょうがないだろうな、っていう神殿模様。ゼルダだったら割と高レベルのダンジョンだろう。魔方陣があったり、何故かクジラの背中にクジラの壁画があったり……あれを作ったのはいつの時代のどんな人たちだったんでしょう。元々クジラたちも集団で空を飛んでいたという話もあったので、ひょっとしたらこんな神殿が大量に大空を舞っていたんでしょうかね。ホント、普段あんなにぽやぽやしてるのに突然のファンタジー要素が無駄に魅力的だ。

 クジラの上で杏子ちゃんと合流し、Bパートはご自宅でホットケーキパーティ。まぁ、焼くのは男の子の役目なんですけどね。感情を失ったホットケーキ焼きマシンが、今目覚めるよ。そして、初めて圭たちの家を訪れた杏子ちゃんをもてなしたまさかの人物(?)は、なんとケニーさんだった。ケニーさんは考古学・人類学分野における杏子ちゃんの師匠。クジラについても割と熱心に追いかけていて、この場の誰よりもクジラについての知識が深い。あんな顔して、実はめっちゃ優秀な研究者なのね、ケニーさん。慈愛に満ちた仏のような視線で、杏子ちゃんと話が弾むケニーさんが文句無しで今週のMVPですね。一言一言が本当に可愛いのよ。たとえ人類の研究をしていて、将来人類を滅ぼす存在だとしても……(そんな事実は無い)。

 そして幕を開ける、今作恒例の飯テロ。なんと、クジラも立派なCGで描かれていたが、まさかのホットケーキモデリングである。圭の腕が良いというのもあるのかもしれないが、少しずつ焼けて色づき膨らんでいくホットケーキを、ここまで微に入り細を穿ち描ききったアニメというのは史上初だろう。この労力を注ぐ間違った情熱、最高ですね。バターを溶かし、蜂蜜をかけて……うわぁぁぁ、腹が減るわぁぁぁ。

 ホットケーキについての豆知識も色々と蓄えられたし、ケニーさんの教養の深さも確認出来たし、フクロウがやってきて茜姉ぇちゃんが毎度のようにオチをつけてくれたし、めでたしめでたしですね。

 次回最終回か……ねぷたの記事が最後に出てきてたけど、ラストはせっかくの青森アニメってんでねぷたに行くんですかね?

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「テラフォーマーズ リベンジ」 3→3

 リベンジ……出来ましたかね? とりあえず、最終回の映像はマジで意味が分からなかったんですが、あれは原作読んでれば分かるんですかね? いくらなんでも放置が過ぎるわ。

 ぶっちゃけ1期目でほぼ興味が湧かない作品になっていたし、2期目も1話の作画状態が酷かったのでほとんど真面目に観てなかったんですが、結局何がしたい作品なのかは分からずじまいだ。いや、原作は大人気コミックらしいのだからシナリオラインはそれなりに見るべき点があったのだろうが……面白かった……か? だって、バトル展開とか完全に後出しじゃんけん祭りなんだもの。自己紹介して、能力がばれて、その時点で強かったら勝てる。でも、相手の能力が分かってない場合には、相手の能力が強くて負ける。本当にそれだけの話。まぁ、どこのバトル漫画だって後出し有利にはちがいないが、今作の場合、戦っている2者(もしくはそれ以上の関係者)がそれぞれに高め合う部分が無く、勝手に技名叫んで散ったり勝ったりしていくだけなんだよな。色々とチームごとの思惑がある謀略部分を観て欲しいドラマ作りなんだろうけど、「テラフォーマーズがいっぱいいる火星の上」という時点で、「そんなことやってていいのかお前ら」感しか出てこないので、どうにも舞台設定が悪い。今作最大の売りはあのクッソ気持ち悪いテラフォーマーズという存在のはずで、圧倒的戦力を人間サイドがどのように打破していくか、という部分を主軸に据えるべきだったはず。それなのに、火星に下りたって始まるのは完全に人間同士のバトル。ちょっとくらい疑心暗鬼のタネを混ぜて「ひょっとして裏切り者が?!」くらいで引っ張ったり、なにか不安要素を人間側に仕込むくらいはいいと思うんだけど、完全にゴキブリ無視になって能力の見せあいゲームになった時点でオリジナリティも何も無い。安心院さんがくれる1京個のスキルのうち1つをもらった連中の適当なつぶし合い程度だ。

 原作が続いているので当然未完。それだけならまだしも、最終話は完全に一見さんお断りの投げっぱなしエンド。これで正当に評価しろってのが無理な話。個々のドラマ作りはベタながらも目を引くものもあったとは思うのだが……。ちょっと、ついていけないです。良かった点は……CV豊崎のキャラがスカンク。

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「ハイスクール・フリート」 6→4

 ほら、最初に点数付けたときは「ハイスクールフリート」じゃなくて「はいふり」だったから……。

 毎週きちんと文句を書いてきた作品。「わかんね」とか「つまんね」だったら毎回感想を書く必要もないのだが、それを毎週書かされていたってことは、何かしらひっかかる部分があったってことなんですかね? まぁ、序盤の数週間を書いてしまうとそこから後は義務的に書かなきゃいけない気がしてしまうだけなんだけども。ひょっとすると、「どこかでこの文句が賛辞に変わるときがあるかもしれない」っていう期待はあったのかもしれません。

 ただ、最終回の動画こそ見るべきポイントはあったものの、結局「なんだこれ」に終始していたのが正直なところ。画に力があるでなく、キャラに魅力があるでなく、そして何より、シナリオに楽しさがあるでなく。本作のシリーズ構成が「ガルパン」の吉田玲子であるという事実は非常に悩ましいものだ。同じ人がデザインした脚本の流れで、こうも大きく変わってしまうというのはアニメ製作のウェイトという問題を色々と考えさせられる。もちろん、他の要素が全然違うのだからそっちに責任を押しつけることも出来るが、今作を見て「脚本に問題無し」と断じることは無理だろう。つまり、大成功を収めたガルパンと、このもやもやが拭えないはいふりの脚本の成否は、非常に危うい、紙一重のバランスの差だったと見ることが出来るのだ。

 改めて振り返れば、ガルパンの放送版のシナリオだって、冷静に見れば「なんじゃそら」である。あまりにベタな展開だし、戦車道云々は意味が分からん。マッチメイクにトリッキーな番狂わせがあるわけでもないし、全ての試合に納得が行くかと言われればそんなことはないだろう。言い方は悪いが、ちょっとでも道を踏み外せば、ガルパンははいふりになっていたかもしれないのだ。この2つを分けた「決定的なもの」について、考え始めればきりがないが、個人的に大きかったと思うのは、各話感想でも何度か取り上げた気がする「目的の不明瞭さ」だと思う。1話目でタイトルが入れ替わって物語の真の姿が現れたタイミングが、今作でもっとも盛り上がったところだろう。その時点で現れたのは、突如孤立した晴風単機という絶望的な状況と、恐ろしい敵になるであろう、教官や巨大な戦艦の数々。あのまま晴風が孤軍奮闘して1機ずつ戦艦を正気に戻していく、というシンプルなシナリオなら、ひょっとしたら盛り上がったかもしれない。しかし、実際には今作ではそんなことは起こらず、明確な敵は一度も登場することなく、場当たり的にその時々で何となく解決すべき問題を与えられ続けた。最終的に何を成すべきかも分からず、そして、与えられた仕事も「何故、晴風が今それをやらなければならないか」が分からず、モチベーションが全く上がってこない。これでは求心力を失って諸要素の魅力を伝えきることも出来なくなってしまう。

 1つの戦艦を動かすのには多くのクルーが必要、ってんで乗員全員にキャラをつけて描く、というのも、最近のアニメでは決して無茶なチャレンジと言われるほどではない。繰り返しになるがガルパンだって似たような人数だし、ちょっと懐かしいところでは「けいおん」はメインとなるメンバー以外のクラスメイトも全員キャラのデザインや設定が与えられていることで話題になった。世界観を作り込もうとすれば、これくらいの設定過多はおかしなことではない。その上で、今作に何が足りなかったかといえば、やはりここでもモチベーションだ。具体的には、「全員を描写することで何を描きたいのか」である。けいおんの場合、クラスメイトを細かく分けた目的は、それによって中心にいる唯たちの日常生活に厚みが増し、彼女達をより近く、深く描けるようになるから。あくまでクラスメイトは添え物であり、唯たちを描くための小道具として、描き込まれたにすぎない。ガルパンの人数の多さは、それぞれが「戦車に乗る」というイベントに対しての様々なドラマを描くため。一年生チームは成長を表し、生徒会チームは秘めた強さと切実な願いを表す。個々の戦車に戦いがあり、ドラマがあった。しかし、今作では役職ごとに別れたそれぞれのチームにドラマはない。おにぎりを握り続けるだけの食料メンバーにディティールは求められておらず、そこにわざわざ時間を割く必要がない。あくまで、何を真剣に描きたかったのか、という部分の差なのだ。そこを理解せず、「何となく女の子がいっぱい出てくる方がいい」という程度のモチベーションで時間を割いてしまっては、むしろ中心となる要素から視線が散るだけでマイナス効果しかないのである。

 今作の場合は、一事が万事、そんな感じで外しに行っていた気がする。サービスシーン、ギャグ、戦艦戦、友情ドラマ、etc. 「あれもこれも」と欲張った結果瓦解してしまうなんてことはどんな業界でもよく聞く話だが、アニメでその苦境をここまで分かりやすく見せてくれた作品もなかなか無いだろう。さしもの吉田玲子も、こんな無謀な幕の内弁当を作れという要請には応えきれなかったということだろう。彼女はガルパンやらカレイドやら、真っ直ぐで分かりやすい物語を紡いでほしいです。

 この作品を供養して、次にアニメ業界に生み出されるチャレンジはどんなものになるだろうか。日々アニメを垂れ流しながら待ち続けましょう。

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 エッグいとこきたな、第13話。これまでの溜飲が下がる良い展開かと思いきや、なんかもう、救われないな、これ。

 王選のスタートが正式に告げられるまでの一悶着。未だに王選ってイベントがどういうものなのかはさっぱり分からないのだが、必要なのは候補者の意思と、それ相応の後見人かな。他の4人はやる気満々なところに、最後の1人であるフェルトが転がり込んできて、ロム爺を巡ってのすったもんだの末に結局フェルトも自らの意志での出馬を表明。無事に予定通りの5人戦が開幕したと。フェルト参戦までの流れについて、ラインハルトは「運命の導き」だのなんだのとよく分からんことを言ってたけど、どこまでが本心でどこまでが狙い通りだったのかはよく分かりませんな。多分悪い奴じゃないんだろうが、何考えてるか分からないところあるし、そもそもなんで回りからの評判が下がるのを気にせずにフェルトを引きずり込んできたのかも分からないし。あの紀章が光るのが王選候補の印で、自分が代表者になって担ぎあげられる最後の1人を見つけたから独占したかったのかな。

 よく分からないけど、とにかく5つの陣営は五者五様。なかなか愉快な集まりである。名前を覚えられないので、それぞれの陣営をざっと確認しておくと、まずはタカビーな赤いお姫様とけーじ君ボイスの適当なおっさん。風体(とCV)からして本命候補である。陣営としての強さは未知だが、どうやら姫さん自身が相当な魔力の使い手のようなので、そのあたりが注目ポイント。あと半裸のおっさんも何するか分かったもんじゃない。第2チームは関西弁姫と堅物騎士さんのチーム。なんか、金に物を言わせた勝負をしてきそうな姫だよな。少年漫画的には割と序盤でリタイアしそうではあるが。こういう性格の姫に潔癖症の騎士がくっついてる組み合わせは意外かもしれん。全く読めないのが第3チーム、緑色の男装の麗人(?)姫と猫耳ほっちゃん。ゆかち姫はどこか抜けてる感じもするのだが、前にロズワール邸に来た時にすげぇ達人っぽい御者を連れてきてるのがこのチームなのよね……。そして第4チームがエミリア。彼女の出自についてよく分からん、って先週書いたんだけど、単にハーフエルフだから迫害されてただけなのか。そして、その容貌はかの「嫉妬の魔女」に似ているとかなんとか。なるほど、最初にスバルにあったときの自己紹介はそういう自虐だったわけね。スバルもよりによって面倒な駒を拾ってしまったもんだ。そしてラストはフェルトってことになるのだが、貧民街あがりの姫様ってのもなかなかのサクセスストーリー。確かラインハルトってチートクラスの能力持ちだよなぁ。物語の構造から考えて、かなりのラスボス感である。

 以上、曲者ばかりの王選大会が幕を開ける……のだが、今回の問題はそんな部分じゃない。いわば、これまで虚飾にまみれていたスバルを丸裸にしてしまうお話。「溜飲が下がる」とも言えるし、「最高の胸くそ回」とも言える。何しろ、これまでスバルは様々な活躍を見せてきたわけだが、視聴者側はずっと「なんで異世界転生しただけで単なるニートが大活躍出来るんだよ」ってのは不思議に思っていた。そもそもスバルの立ち居振る舞いはどう考えても引きこもりのものじゃないし、結局「出来るやつは出来る」っていうだけだったんじゃねぇの、っていう疑問は常にあったのだ。しかし、そこに突きつけられた答えは1つ、「いや、スバルはやっぱりゴミクズだよ」と。

 全く背景知識も無く、世界情勢すら分からない部外者中の部外者であるはずなのに、勝手に国家レベルの大事にしゃしゃり出て喚き散らすKYっぷりは完全に勘違い野郎だし、ヒートアップすると至上命題であったはずの「エミリアの幸せ」すら見えずにカッカしてやりたい放題。脳内で肥大化してしまった血統主義や権威に対する根拠のない僻みが増大してただ騎士を蔑むだけの器の小ささを暴露され、当然うでっぷしはからきしなのでボコボコにされる。口先ばかり達者で実際を伴わない、典型的なクソニートの行動パターンに、ちょっとの無謀を加えたものである。そりゃ色々無理に決まってるだろうし、誰が見たって悪いのはスバルの方。潔癖騎士さんがいちいち正論で対応するたび、スバルはどんどん道化になっていくのである。

 これで「単なる駄目なヤツ」で終わって、「クソ野郎だからここで死ね」だったら気が楽になるところなのだが……最後のエミリアとの口論は、本当にやるせない展開。「何故約束を破るのか」というエミリアのもっともな意見。わがまま勝手なスバルの行動は、どう考えても自分しか見えていないどうしようもないものだし、フォローのしようもない。基本的に、スバルが駄目でどうしようもないのは間違いないのだ。

 しかし、ただ1点、彼には誰にも話せない死に戻りがある。そして、彼が命を賭けて(そして失って)2つのピンチからエミリアを救い出したのはまた事実。問題は、それが絶対に誰にも伝わらないということだけ。胸の内に秘め、秘密のヒーローを気取れればそれでいい。しかし、ここまで空回りが続き、エミリアから見放されてしまったら、「あの苦労」を叫ばずにいられない。誰にも伝わらない、事実として残ってすらいないあの「命」を、訴えずにはいられない。その孤独な戦いは、決してエミリアには理解してもらえない。そんな絶望的なほころびから、全てをエミリアにぶつけてしまったスバルの弱さを、誰が責められるだろうか。繰り返し挑んだ死地の見返りを求める彼を、誰が傲慢と誹ることが出来ようか。分かっちゃいる、分かっちゃいるのだが、それは誰にも理解されない。これこそが、本当の「魔女の呪い」か。

 決定的な離別を告げられたスバル。このままではエミリアとの関係も幕を閉じてしまう。最後の最後、エミリアが願った「特別ではない自分」と、スバルが言った「特別以外には見られない」という言葉、そこには微妙なすれ違いがあるのだが、果たして2人はそのことを伝え合うことが出来るのか。

 うーむ、しんどい。

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