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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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 予定通りに凄すぎるお話、第9話。ほんと、完璧でした。展開、見せ方、そしてオチ。モモンガ様、気が休まらんなー。

 今回中心となったのは2極の戦い。ナーベと屍術士(?)のおっさん、そしてモモンガ様とあおちゃん(クレマンティーヌさん)。まずは前者。前回「上に気をつけろ」というモモンガ様の意味深なアドバイスがあったのでもう少し緊張感のある戦いになるのかと思ったが、残念ながらこの世界の人間が喧嘩を売るのはまだまだ無理だったよう。一介のメイド風情にも全くもって歯が立たず、こちらも俺ツエーを見せつけるだけのワンサイドゲームに。でもしょうがないよな、実際それだけの差があるんだから。悪の魔導師としては、アンデッド・ドラゴンの召喚なんてのはいかにも権威と実力を見せつけられる素晴らしい魔術であり、2体目まで呼んでその偉大さを見せつけたのだから満足だろうと思うのだが、まぁ、冷静に考えりゃ、「カースドアイテムの力があったとはいえ、お前程度でも使役できたモンスターなら倒せるプロプレイヤーもいるだろ」ってな話。ナーベさんからしたらドラゴンはぶん殴って壊しても良かったんだろうけども、「ウィザードには壊せないだろ、やーいやーい!」ってな挑発をされたもんだから、「私でも壊せるし、魔法使っても壊せるし」という意趣返しのために問答無用の特大魔法で応戦してみせた。おかげでおっちゃんは骨も残らず消し飛んでしまったみたいですね。せっかくCGで作ったドラゴンがあんだけ頑張ってたのに……まぁ、壊れてスケルトン部分がバラバラと散っていく画面が綺麗だったので、それで満足すれば良いのではないでしょうか。

 そして、何と言ってもモモンガ様とクレマンティーヌさんの試合。これがもう、期待以上の出来でね。前回もだいぶ筆を割いてお送りした「悠木碧という声優がいかに稀少で素晴らしい存在か」というのが、今回もよく分かるのです。調子に乗ったクレマンティーヌさんは、モモンガ様がいちいち予想と違った反応をしてくるので、なかなか余裕綽々の表情を維持出来ない。それでも相手を小馬鹿にした態度は常時キープしており、全ての発話が全部笑い声になっているという芸達者。まさに文字表記した時に「wwwww」になるこの感じ。絶妙。そして、そんだけ笑えるくらいには強いんだよね、クレマンティーヌさん。どうやら運動能力に影響する魔術に長けているようで、奇妙な構えから、常人ならば目で追うのも困難なスピードで一気呵成に攻め立てる。しかも、おっぱいも尻も良く見えるサービス精神旺盛な構図で。素晴らしいですね。

 見事にモモンガ様の眼窩を2つえぐれたのだから、普通の相手との殺し合いだったら勝っていたのはクレマンティーヌさんだったはず。しかし、残念ながら相手は魔王なのだ。主人公だったのだ。決めたと思った一撃も、一切のダメージにならずにあっさりと抱きしめられることに。ここからがクレマンティーヌ劇場の第2幕。失望、絶望、罵倒に絶叫。期待していた通りに、どこまでもみっともなく、必死な姿に、それをより美しい形で彩るモモンガ様の残虐非道な扱い。個人的には、歴代アニメの「死亡シーン」の中でも5本の指に入る蠱惑的なシーンでしたね。こういうシーンが忌憚なく描けるのはこのアニメの良いところだと思います。マジで、あおちゃんは2,3人くらい人殺したことあるんじゃないかって思うし、2,3回くらいは死んだこともあるんじゃなかろうか。そんな風に思える名シーンでございました。

 そして、これだけのことをやっておいて、モモンガ様の決め台詞でビシッと決めたかと思ったのに、次のシーンがハムスケなんですよ。何そのギャップ。何この可愛い生き物。いいわぁ、ハムスケいいわぁ。クレマンティーヌさんのみっともない絶叫が今回の表のトップだとするなら、モモンガ様の「あっ、そ」は裏の1位ですわね。この温度差。日野聡っていうのもすげぇ役者なんですよ。まぁ、それにしてもいくらジャンガリアンだからって扱い悪すぎるだろ。もうちょっと可愛がってあげてよね。いや、別に嫌ってるわけじゃないんだろうけども……。

 次回からあおちゃんの声が聞けなくなるのはとても残念だなー、と思っていたら、ラストCパートで更なる燃料投下。なんやそれ。ナザリック陣営も大したことなかったのか??? もう、ここはユグドラシルでもなんでもない。モモンガ様の困った顔を見るために作られた、夢の国だ。

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<赤>

 

Aethertorch 改革派の霊気砲手 (2)(R) U

クリーチャー・人間、ならず者

1/2

〜が戦場に出たとき、(E)×4を得る。

(T)(E)(E):〜は対象のクリーチャーに1点のダメージを与える。

(T)(E)×8:〜は対象のプレイヤーに6点のダメージを与える。

 久しぶりに登場したティム。長年のリミテッド調整の中で少しずつ駆逐されていった希少種であるティムだが、この度エネルギーという新ギミックを背負ってめでたく復活。しかし、やはりその制限はなかなかにきつく、クリーチャー限定で、狙撃するには一発エネルギー2個。決して安い取り引きではない。しかし、この子の頑張りはそうしたクリーチャー狙撃機能以外にも備えた人間相手の大砲能力の方。出現時にエネルギー4つをチャージ出来るので、あと4個をどこかからかき集めれば、3マナで6点の本体火力になる。一度打ち込んでしまえばその後2発目はもう無いかもしれないが、それだけの大きな花火を打ち上げれば彼だって満足げな顔で死んでいくことだろう。実際に撃つかどうかは問題ではなく、相手に「ひょっとしたら6点くるかも」と思わせ、除去られるだけでも役目としては充分なのだ。もちろん、ティムとして安定運用出来るならそれに越したことはない。青や緑と組んだエネルギーデッキでフル回転させてあげよう。

 

Brazen Scourge 真鍮の災い魔 (1)(R)(R) U

クリーチャー・グレムリン

3/3 速攻

 パワー3の速攻持ち。かつてはこのスペックというのもなかなか実現出来ない貴重な存在だった。古いプレイヤーにとってこのステータスは「タールルーム・ミノタウルス(6ED)」のものであり、つまり4マナのイメージだったのだ。しかし、色マナ拘束というトリックを用いて「ボガートの突撃隊(SHM)」がこれを大きく塗り替えると、その後はアンコモンの立場を利用して「屑肉の刻み獣(RTR)」のようなカードが作られるようになる。最近でも「殺戮の先陣(BFZ)」はかなり近い存在と言っていいだろう。そしてこの度、グレムリンというちょっと変わった種族を使って、昔懐かしいテイストに戻りながらもきっちりアップグレードされた単色アンコモンとして初の3マナ3/3速攻を実現。これはこれで歴史的瞬間であり、こいつが1枚いるだけでも、相手はダメージ計算に気を遣わなければいけなくなるだろう。そうでなくとも、3ターン目にいきなり転がる3/3はそれだけで価値が高く、普通のバニラクリーチャーに3点火力がついているようなもの。地味には違いないが、攻め気のデッキならば存分に使い倒したい、優れたスペックなのだ。

 

Built to Smash 撃砕確約 (R) C

インスタント

対象の攻撃クリーチャーはターン終了時まで+3/+3の修正を受ける。それがアーティファクトクリーチャーであるなら、ターン終了時までトランプルを得る。

 白の「永存確約」と対になるコンバットトリック。白の方は一応守備も考えた色特性だが、こちらは守りなど考えず、攻撃クリーチャーにしか使えないように対象を絞ったおかげで、1マナで+3とトランプルという破格の性能を手に入れた。増強の本家である緑ですらこの効果には2マナがかかったわけで(「捕食者の一撃(MRD)」)、赤単色でこのスペックは快挙と言っていい。白と提携していることからも分かる通り、想定しているのは機体のアタックに合わせること。「アラダラ急行」との組み合わせはアホみたいだがコモン2枚のコンボなので案外たやすく実現可能。11/9威迫トランプルの走り抜ける様子はまさに暴走列車。これがわずか5マナと1マナのカードでやることか? 絶対にカラデシュでは駅のホームに立ちたくない。

 

Catharitic Reunion 安堵の再会 (1)(R) C

ソーサリー

〜を唱えるための追加コストとして、手札を2枚捨てる。

カードを3枚引く。

 イラストネタバレのコーナー。まぁ、そらそうなるやろ、っていう展開ではありますけど。こんな穏やかな表情のチャンドラ初めて見るな。まぁ、そんな母娘の再会はいいとして、カードの効果の方もなかなか面白い。なんと、リミテッドではみんなが大変お世話になりまくっている「苦しめる声」のアップグレード(?)版である。アドバンテージが得られない枚数設定は相変わらずながら、今回はなんと2枚捨てて3枚引く。もう、どんなカードだろうと「3枚引く」って書いてある時点でヤバ強く見える不思議。「苦しめる声」と比べると、小回りが効かなくなり、かなり慎重に捨てるカードを吟味しないとしっぺ返しをくらいそうなのがデメリット。例えば土地が詰まった状態だからといって渋々高コストのカードを2枚捨てて、土地3枚を一気にドローしたときにはなんとも微妙な気持ちになったり、逆に「1枚くらい引き直すやろ」ってんで土地を2枚捨てたら一切出てこなかったり。そういう「見えない未来」と勝負しなきゃいけない度合いは「苦しめる声」よりも高い。あとは、中盤以降に引いた時に手札が2枚以下だと唱えることすら出来ない点は純粋にデメリットである。しかし、元々このカードを入れているくらいなのだから、デッキの回転をあげるのが目的のはず。そう考えればこの爆発力は魅力的。一気に2連マッドネス、これ1枚で昂揚達成などの様々なポジションで活躍出来るし、お目当てのカードがあるならそこへ近づける可能性もグッと高くなっている。「苦しめる声」が潤滑油の範疇だったとして、ここまで来たらもう立派な「ドローカード」だ。今後は様々なフォーマットで使われるようになるんじゃないだろうか。あ、でもカウンターだけはマジ勘弁な。その時点で負け確定だから。

 

Chandra, Torch of Defiance 反逆の先導者、チャンドラ (2)(R)(R) M

プレインズウォーカー・チャンドラ

<+1>: あなたのライブラリのトップを追放する。あなたはそのカードを唱えても良い。そうしないなら、〜は各対戦相手に2点のダメージを与える。

<+1>: あなたのマナ・プールに(R)(R)を加える。

<-3>: 〜は対象のクリーチャーに4点のダメージを与える。

<-7>: あなたは「あなたが呪文を唱えるたび、この紋章は対象のクリーチャーかプレイヤーに5点のダメージを与える」という紋章を得る。

【4】

 世界を守る正義の味方、ゲートウォッチとして2つの次元でお仕事を果たしていたため、すっかり選ばれし者としての責務に目覚めたと思われていたチャンドラさん。しかし、彼女の本質はあくまで赤。衝動と熱情に動かされる跳ねっ返りちゃんである。ゲートウォッチの下に持ち込まれた故郷次元のトラブルに直面し、彼女は再び自身のオリジンに火をつけた。死んだと思ったお母さんにも再会し、彼女はカラデシュ革新派の旗手として次元をかき回すことになるのだろうか(なお、背後にはトラブルを楽しみたいだけの黒いお姉さん(229)がいる模様)。

 そんなわけで今回のメインヒロイン、チャンドラさんが当然のようにカード化。前作の6マナチャンドラは長いチャンドラヒストリーの中でも出色の活躍を見せた名作だったが、今回もなかなかの仕上がりだ。なんと、あの神ジェイスとならぶ「4マナで能力4つ」を手に入れた史上2つ目のカードという快挙(両面カードを除く)。そしてそのどれもが説得力充分な能力の詰め合わせではないか。強いPWの条件1,アドバンテージが取れるプラス能力。上のプラス能力はいわゆる赤の「疑似ドロー」。「唱える」だけなので土地がめくれたらハズレだし、やや博打要素は高いのだが、ご丁寧にはずれた時の保険までついているのであまり失敗しても気にならない。何はなくとも起動出来る能力というのはそれだけで価値がある。さらに2つ目のプラスは、なんとあの「野生語りのガラク(M11)」のプラス能力と同等のもの。チャンドラを出して即2マナのクリーチャーを展開出来るし、次のターンに7マナに届くってのはそれだけでブラボー。同じくマナを伸ばせる「紅蓮術士のゴーグル」が入れ替わりで環境を去ってしまうのは惜しいが、代わりに赤緑系のランプのマナソースの役割をしっかり果たすことが可能。チャンドラ→「世界を壊すもの」とつなぐ4→7ステップが成功すれば、大抵の相手はぶっ殺すことが出来るのではなかろうか。強いPWの条件2,自分の身を守れる能力。小マイナスはややコストが高いものの、「闇の領域のリリアナ(M14)」のように起動時即死なんて情けないことは言わない。きっちりクリーチャー1体を排除しつつ、次のターンのマナ加速やアドバンテージに繋げられる。最悪、4マナ4点ソーサリー火力として使い潰してもそんなに大きく損した気にもならないだろう。充分な防衛策だ。強いPWの条件3,充分な初期忠誠度。4マナで登場し、どちらかのプラス能力を起動すればその時点で忠誠度は5。あのギデオンと同じなのだから、そりゃもう、充分も充分。余裕をもって忠誠度を溜めることも出来るだろう。そしておまけの最終奥義。大抵のPWには「起動したら勝ち」って書いてあるものだが、このチャンドラさんもご多分に漏れず「起動したら勝ち」。しかも割とダイレクトに勝ち。この奥義が、上手くいけば4ターンで到達可能。この設定も現実味があって素敵だ。つまり、久しぶりに「誰がどう見ても一発で強い」PWなのではなかろうか。最大の悩みは、6マナチャンドラとの枚数調整くらいのもんである。高騰必至、ショップへ急げ(煽りたいだけ煽る。もし万一活躍出来なくても当ブログは一切責任は持ちません)。

 

Chandra’s Pyrohelix チャンドラの螺旋炎 (1)(R) C

インスタント

〜は、対象のクリーチャーとプレイヤーの最大2つまでの組み合わせに、2点のダメージを割り振って与える。

 フレーバー的にチャンドラを使ってみただけの「双雷弾(DTK)」。わざわざ名義変更せずにチャンドラの炎術の1つとして「双雷弾」っていう名前でも良かった気がするのだが、雷ってチャンドラのイメージじゃないし、せっかくなので彼女の荒ぶる姿をもっと見てもらおう、ってことなんだろうか。テンプレ台詞も含めて、もう完全に主人公ですね。「双雷弾」は当然のようにリミテッドで活躍した火力だが、「龍紀伝」環境は変位絡みでタフネス2が多く、あまりこれで2つ以上のパーマネントに対処する使い方はされなかった気がする。今回は霊気装置、飛行機械などのトークンもあるし、細かくアドバンテージを稼ぐ使い方出来るかな?

 

Combustible Gearhulk 焼却の機械巨人 (4)(R)(R) M

アーティファクトクリーチャー・構築物

6/6 先制攻撃

〜が戦場に出たとき、対象の対戦相手は、あなたがカードを3枚引くことを選んでも良い。そうしないならば、あなたはライブラリを上から3枚墓地に置き、その後、〜はそのプレイヤーに、それらのカードの点数で見たマナコストの合計に等しい値のダメージを与える。

 「機械巨人」サイクルの赤は、なかなか笑わせてくれるナイスな設定になっている。6/6先制攻撃の時点で一応サイクル最大サイズを誇り、機械巨人どうしで殴り合ったら頂点に立つのはこいつ(まぁ、緑がカウンター4つばらまくから実際は負けるが)。そして、そんなボディに内蔵されているのは、赤には珍しい3ドローというド直球のアドバンテージ。「赤なのに一体どうした?」と首を傾げるが、その下を読んで大変に納得。なるほど、これの元ネタは「怒鳴りつけ(TSB)」だったわけだね。ただ、「怒鳴りつけ」は元々3マナのソーサリーであり、他の機械巨人たちが大体4〜5マナクラスの呪文を携えてやってくるのに比べたらちょっとインパクトが弱い。そこで採用されたのが、この「引かせてくれないならぶつけるまで」という謎システム。「怒鳴りつけ」なら5点固定だが、こちらはダメージ変動制が採用された。土地が3枚めくれる宇宙現象が起こった場合にはボブメイヤーも助走付けて殴りに来るレベルだが、万一エムラクール3枚が捲れればなんと39ダメージ! ドラコエクスプロージョンもなんのその。まぁ、実際には1枚以上は土地がめくれるはずなので、マナカーブがやや重めでもやっぱり5点くらいに落ち着きそうではあるのだが。「夜明けの集会(RAV)」でこれをトップに置き、上2枚を予告投球するっていうアイディアを思いついたんだけど、誰かやってみて。いや、別に強くないんだけど。「クラガンウィックの死体焼却者(SHM)」も会わせると、より明確なデッキコンセプトが! いや、だから別に強くはないんだけど。

 

Demolish/破砕(ORI)」 C

 良かったな。これまで数多のセットで再録されてきた歴戦の呪文だが、ついに、過去最高に速い順目でピックされる環境に入ることが出来たぞ。良かったな……。しかし、「どんな格好良くて新しいアーティファクト破壊呪文が登場するんだろう!」って期待してた俺のワクワクを返せ。「粉々(ORI)」とまでは言わないので、せめて「粉砕(KTK)」だけでもなんとか……。

 

Fateful Showdown 宿命の決着 (2)(R)(R) R

インスタント

〜は対象のクリーチャーかプレイヤーに、あなたの手札に枚数に等しい値のダメージを与える。手札を全て捨て、その後同じ枚数のカードを引く。

 イラストネタバレカードの1つ。とはいえ、闘技場いっぱいの観衆を前にして戦うピア・ママンとテゼレットというマッチメイクは、一体何がどうなったら実現するのかはよく分からない。片や街の一番偉い人、かたや改革派の首領にして2度の逮捕歴を誇る重犯罪者。おそらくテゼレットが用意した公開処刑の舞台なのだろうが……多分コレに繋がるんじゃないだろうか。テゼレットさんが余裕ぶっこいて立ってるのがなんかムカつくわ。さておき、そんな劇的なシーンのカード化だが、どうやらピア母さんも娘同様に紅蓮術には長けているようで、4マナから「突然の衝撃(10ED)」をたたき込む。クリーチャーも狙えるので正確にはインスタント化した「螺旋形の燃えさし(SOK)」か。そして、その後赤らしい手札の入れ替えを行うところまでが強制効果になっている。……どうなんだろ、この抱き合わせ販売はお得なんだろうか。火力として使いたい場合には当然ある程度手札を溜めておきたいが、そんなにいらないカードばっかり手札に溜まるわけがないわけで(もしそうならデッキを考え直した方がいい)、捨てるカードの中にには必ず「捨てたくないなぁ」と思うものが含まれているはず。好きなカードを捨てられるならいかにもレアらしいスペックになったのだが、これだけだとやや微妙なレアどまりな気がする。マッドネスと絡められればいいんだが、流石にこのコストだとなぁ。

 

Furious Reprisal 猛然たる報復  (3)(R) U

ソーサリー

〜は、対象のクリーチャーやプレイヤー2つの組み合わせにそれぞれ2点のダメージを与える。

 酷暑(JDG)」のちょい豪華版。「酷暑」はジャッジメントにちょろっといただけの地味な火力なのだが、オデッセイ環境大好きだった我々は随分印象深い呪文で、未だに夏場にやたら暑い日には「クリーチャー2体くらい殺せる」と言ったりするのである。今回はそんな火力の矛先をプレイヤーに向けてもいいというおまけつき。わざわざ4マナも払ってプレイヤーに2点ばかり与えてもしょうがない気もするが、一応、クリーチャーが1体だけでも唱えられるという安全性が保証されているのでそれなりのアップグレード。構築は夢のまた夢だが、リミテッドなら相変わらずありがたい存在である。フレーバーのリリアナさんの台詞は、今回のチャンドラに対するプレイヤーの気持ちの代弁かも。

 

Giant Spectacle 巨人の光景 (1)(R) C

エンチャント・オーラ

エンチャント(クリーチャー)

エンチャントされたクリーチャーは+2/+1の修正を受けるとともに威迫を持つ。

 これ、日本語名は「大スペクタクル」では駄目だったんだろうか。まぁ、確かに起こってることは巨人大暴れなわけだが。多分英語名はその辺をかけてる気がするんだよね。さておき、「荒々しい渇望(OGW)」の色が変わったら1マナ軽くなった。威迫は現時点で赤と黒が共有する能力で、特に扱いに優劣は無いと思っていたのだが、ひょっとしたら赤の方が扱いに長けているということだろうか。まぁ、昔から似たような能力を持っていたのは赤の方なので、一日の長があるのかもしれません。黒は「畏怖」→「威嚇」という流れこそ主流だけど、そこと威迫の間にはちょっと隔たりがあるもんなぁ。「荒々しい渇望」はリミテッドでもほとんど見かけることが無かった残念なカードだが、1マナ軽くなり、より前のめりな赤に渡ることで今度こそ活躍の場を見つけられるだろうか。今回は黒も割とスピードが速そうなので、赤黒デッキで仲良く威迫するのがベターかもしれない。しかし、この次元にも機械じゃない生身の巨人っているんやな。ラヴニカもそうだけど、身体のサイズが違ったら大変そうな都市次元の巨人って、他の種族とどういう共存方法を見つけているんだろう。

 

Harnessed Lightning 蓄霊稲妻 (1)(R) U

インスタント

あなたは(E)(E)(E)を得る。その後、あなたは好きな数の(E)を支払っても良い。〜は対象のクリーチャーに、支払われた(E)の数に等しい値のダメージを与える。

 エネルギー火力。最低でも3点は保証済みで、それより小粒のクリーチャーを焼くならエネルギー貯金が可能。例えば「火葬」なんかを使ってても序盤のターンなら「これ、2点火力でも足りるから1点勿体ないな」なんて思った経験は誰にでもあるはず。そんな日本人の心、モッタイナイをぴたりと満たしてくれるのがこちらの火力なわけです。さらに、貯金がしっかり出来るやりくり上手な奥様には、必要に応じて火力アップのオプションも。中盤以降にカウンターを貯めてコレ1枚でデカブツを焼く爽快感は、カードでちまちま溜めたポイントでコンビニ豪遊するときの気持ちに似ている。一応自分で頑張って溜めたものなのだが、なんだかすごく得した気分になるはずだ。どんな使い方でも爽快感溢れる1枚。是非、お早めにおてもとに。

 

Hijack 乗っ取り (1)(R)(R) C

ソーサリー

ターン終了時まで、対象のアーティファクトかクリーチャーのコントロールを得る。それをアンタップする、それはターン終了時まで速攻を得る。

 「ハイジャック」という分かりやすい名前のこのカードは、毎度お馴染み「反逆の行動(ORI)」枠。色拘束を強めることでアーティファクトもパクれるようになった微調整版。最新版は「邪悪な囁き」だったし、ここしばらくはレアリティをアンコ以上に置いていたが、今回はオリジンと同じくコモンに登場。このカードがコモンになるってことは、オリジンのように「生け贄戦術が推奨される」という特殊な事情を除けば、「あんまり生け贄に出来るようなシナジーカードがない」ことの表れ。つまり「コモンで拾えてもあまり問題ない」程度の効果しかない時である。実際、今回は赤黒に生け贄を求めるカードがほとんど無く、あっても「病的な好奇心」や「焼夷式破壊工作」など、それなりにコストがかかる呪文ばかり。「ピア・ナラー」のようなレアリティの高いカードを手に入れない限りは借りっぱなしで逃げるプランは取りにくいだろう。一応、ノンクリーチャーアーティファクトもパクれるので、生け贄に捧げて使うタイプの「組細工」シリーズなんかは使い潰すことも出来るが、多分些細なもん。青と組んで「上天の貿易風」と組み合わせられたらプチラッキー。

 

Incendiary Sabotage 焼夷式破壊工作 (2)(R)(R) U

インスタント

〜を唱えるための追加コストとして、アーティファクトを1つ生け贄に捧げる。

〜は各クリーチャーに3点のダメージを与える。

 何とも絶妙な隙間をつくコスト設定のカード。「アーティファクトを燃料とする火力」といえば、何と言っても「爆片破(M15)」だろう。2マナ5点と破格の性能は、多くのデッキを一線級に押し上げる仕事を成し遂げた。このカードは生け贄部分こそ同じだが、コストも倍だし効果も随分違う。「3点を全体に」という効果は、赤ならば3マナでも実現出来る値。現在も「光輝の炎(BFZ)」がその任を務めているし、過去には「火炎崩れ(DKS)」「炎渦竜巻(SHM)」などが存在している。となると、このカードの4マナ+生け贄というコスト設定はやや割高に見える。しかし、このカードの最大の利点はインスタントであること。この「タイミングがインスタントになった分のコストアップ」が絶妙なところで、参考になるのはちょうどコンスピラシーで帰ってきた「硫黄破(TSP)」だろう。あっちはソーサリー(正確には自分のターン)なら3点、相手ターンなら2点。そしてコストは4マナ。つまり、「確実に3点のダメージを保証するためのコスト」としてアーティファクトを要求されているということ。決して損な値段設定ではないのである。グダグダ書いてみたが、インスタントで撃てるリセットボタンというのは見た目以上に価値が高い。使えるデッキは制限されるが、どうせ火力で死んでしまう霊気装置トークンなんかを充てれば一切損はしないのだし、そこまで面倒な制限でもないだろう。もちろんリミテッドなら盤面を1枚でひっくり返せるお手軽アンコボムに。

 

Inventor’s Apprentice 発明者の見習い (R) U

クリーチャー・人間、工匠

1/2

〜はあなたがアーティファクトをコントロールしている限り+1/+1の修正を受ける。

 「工匠のくせに殴り値高すぎ」シリーズの赤。この世界では「発明出来る=腕っぷしも強い」みたいな法則が成り立つのだろうか。サイズ以外には一切のアピールポイントが無いという潔い1枚。しかし条件を満たせば2/3で安定するわけで、言わばこの世界の「密林の猿人(9ED)」である。森を置くのとアーティファクトを置くのでどちらが大変かは悩ましいところだが、今後の世界ならば「森より置きやすいアーティファクト」だってきっとあるに違いない。白にアーティファクトを置くだけで3/2になる「模範的な作り手」もいるので、アーティファクト・ボロスウィニーみたいなデザインが成立するのかも。

 

Lathnu Hellion ラスヌーのヘリオン (2)(R) R

クリーチャー・ヘリオン

4/4 速攻

〜が戦場に出たとき、(E)(E)を得る。

あなたの終了ステップの開始時に、(E)(E)を支払わない限り、〜を生け贄に捧げる。

 様々な次元にポロッと現れる謎の存在、ヘリオン。形状は大体「なんかでかい口がついたムカデの化け物」で統一されているのでクリーチャータイプとして独立していることは分かるのだが、なんでどの次元にもこんなおっかないものが共通して存在しているのかはよく分からない。カラデシュなんてこういう無駄にでかくて邪魔そうな生き物は全部排除済みかと思っていたが(まぁ、同様の都市次元であるラヴニカにも、金属次元であるミラディンにもヘリオンはいるのだが)。とにかくそんなヘリオンだが、そこそこ共通して持っている特性の1つがこの速攻。そして速攻持ちのヘリオンは、攻撃強制の「炎生まれのヘリオン(SOM)」、ブロックが出来ない「鉄棘の乱暴者(5DN)」と、デメリットがつくのもお約束だ。このヘリオンの場合、戦闘能力に制限はないが、アップキープコストならぬ終了ステップコストを持っている。毎ターンエネルギー2つという維持費は、案外馬鹿にならない数だ。おそらく専用のデッキを組んでおかないと毎ターン維持することは不可能だろうし、そうした専用デッキを組んだ場合、コイツに無駄にエネルギーを食わせるよりももっと有効なエネルギーの運用方法がその内出てくるため、こいつに無駄遣いするのは躊躇われるだろう。3マナ4/4と破格の性能ではあるものの、おそらくは「ボール・ライトニング」的な使い方が主で、せいぜい2,3ターン殴っておさらばすることになるんじゃなかろうか。もし単なる4点火力と割り切って出したターンすら維持しないなら、こいつはエネルギーを2個遺してくれる甲斐甲斐しい配達人だったということに。まぁ、手付け金だけでもコイツのために使ってやるくらいの余裕はあってもいいかな。状況を見て、ヘリオンパンチが効かなそうな盤面ならさっさとリストラを。

 


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 チャモのゲロ音が何ともエロい、第9話。当方一切変な趣味はございませんが、それでもチャモに執拗に腹パンしたいな、っていうごく一般的な欲求は捻出されますね。もしくはチャモの中の人に嘔吐させたい(お願いだから通報しないでください)。

 戯言はさておき、今回は前回のハンス・アドレット戦ほど分かりやすい盛り上がりこそ無いものの、徐々にキャラクター間の関係性が煮詰まってきたこともあり、1つ1つのシーンに抜群の緊張感が出ている。肝心のロジック部分もまたきな臭い匂いがしてきたので、1つ1つをまとめていくことにしよう。

 前回、あれだけ必死になってアドレットが知りたがっていたのは、「チャモが事前に結界のことを知っていたのかどうか」ということだけだった。むりやりふんじばってこれを確認したわけだが、結果、判明したのは「誰一人、ここに来る直前まで結界の詳細は知らされていなかった」という事実。これにより、「結界がどういう風に発生するかも分からないから、発生タイミングで犯人のペテンがあってもばれなかったんじゃね?」というのが、アドレットの密室破り案である。彼はそこから一足飛びに結論を導き、「結界のこと教えたあの兵士もグルだった」、そして「実は扉が開いたタイミングでは結界など起動しておらず、その後、みんなが結界の上であれこれやってるときにどさくさに紛れて起動した」という意見を主張している。

 まず、「結界の詳細知らないじゃない」案は特に問題なさそうだ。まぁ、視聴者目線からするとこの世界のことなんか全て「知らないこと」なわけで、今更そこだけ突っ込まれてもしらんがな、というのが正直なところであるが、実際問題として「結界が起動したと思われる前後の時間帯」が何らかのトリックを仕込む上で最も重要なのは間違いないのだし、そこに錯誤を生じさせるトリックがあった、という考え方は納得できるものだろう。そして、密室をどうにかする方策を考えるのならば、アドレットのいうように「起動時刻を誤認させられた」というのが唯一の回答であるように思える。ただ、「説明した兵士のおっちゃんがグルだった」説が必要な理由はよく分からない。「剣を突き刺して呪文を唱えると起動するよ」というのが本当だったとしてもアドレットの主張は可能であり、あの混乱の中でなら、錯乱したふりをしてもう一回起動儀式と同じ挙動をやったとしてもそこまで不自然ではないし、こっそり剣を刺して小声で呪文を言っていたとしてもばれなかった可能性は高いのだから。つまり、アドレットの案をもう少し緩くして、単に「結界が起動したと思ったあのタイミングは、実は別な何かが起こっただけだった」という主張が成立すれば問題ないのである。極端な話、あの神殿の施錠がアドレットの爆薬で破られたときのことが説明出来ればいいのだから、「実はドアが開くのと同時に霧が立ちこめて雰囲気を盛り上げる設定になっていた。塩の聖者様お茶目さん」っていうオチだとしても成立する。結局、ここにいるだれもが結界だの神殿だのといったシチュエーションを初めて体験するのだから、そこにどんな補助装置がついているかなんて、誰も保証出来ないのである。

 さて、ある意味で大きなちゃぶ台返しをくらってしまったため、7人目探しは振り出しに戻ってしまった。アドレットの主張した「霧のタイミングが結界のタイミングと違う説」を採用すれば、犯行は誰にでも可能、8人目の存在すら必要ない。となれば、怪しいのはあのとき祭壇上で色々とこねくり回していた人たちということになる。……姫様が怪しいやないか……あのとき祭壇上で一番不自然な動きしてたのって、あのウサギだよな……。でもまぁ、アドレットが「誰でも犯行可能」って言ってたから、7人均等でいいのかしら。否、そうではない、ここで重要なのはアドレットが必死に確認を取っていた「結界の起動方法を誰も知らないと言う事実」である。結界の起動タイミングにペテンを仕込むという方法は、「『誰も起動時の実情を知らない』という事実を知っている」人間でなければ採用しにくい。仮に、6人の中に結界起動時の光景を全て知っている人間がいれば、ペテンが看破されるだけでなく、改めて結界起動を行う際に不審な挙動を見とがめられる恐れがある。事実、フレミーは凶魔の涙ぐましい調査により、霧の聖者の能力についてかなりの部分まで知識を持っており、もう一歩踏み込んだら結界のことを知っていてもおかしくはなかったのだ(結界の情報を管理していたのは聖者だけでなく、一般人も多く関係していたはずだ)。となれば、「他の人間は結界について予備知識が無い」ということを知っている人間が怪しい。7人の中でそうした情報をコントロール出来そうな人間というと、モーラおばちゃんが最有力容疑者ということになってしまうのだが……。

 さて、以上のような今回新出の要素を考慮して、改めて7人がどのように考えているのか、そして考えられているのかを振り返ってみる。まず、アドレットについて、今回はっきり分かったのはハンスとフレミーは容疑者扱いしてないということ。さらにナッシェタニアも無条件で信じていると公言しており、今やアドレット吊るす派は急先鋒のモーラさん、ふんじばられて激おこのチャモ、そして恋敵憎しのゴルドフのみ。そのうち、チャモについてはハンスも訴えていた「あの状況でチャモを殺さなかった」という事実を考えれば、多少アドレット派に傾いてもおかしくないのである。アドレットの強みは、フレミーにしろハンスにしろ、理詰めで説得したのではなく、心情的な側面から信用を勝ち取ったこと。他人から見たら本当に根拠のない信頼関係なので、モーラさんの言っていた「既にあやつの嘘に2人もが籠絡されとる!」という焦りも理解出来るんだけどね。

 続いてハンス。彼は完全にアドレットへの疑いを解いており、ついでにチャモも「何か違うべよ」と思っている。フレミーについては訝しんでいるようだが、彼のいうフレミーの「闇」は、今回の「7人目」騒動とは別次元の話かもしれない。残る4人をどのように見ているのかは今のところ不明だが、ハンス目線からすると、そろそろ反アドレット派の筆頭であるモーラおばちゃんの焦り方が胡散臭く見えてくる頃合いなのではなかろうか。

 チャモは、未だに何も考えていないくさい。多分、いいように弄ばれたからアドレットのことは嫌いなはず。まぁ、直接自分に手を下したのはハンスなわけだが……そのハンスとすぐにやり合おうとしなかったのだから、多少反省しているのか、それともアドレットへの怒りゲージばかりが溜まっているのか。後者かなぁ。

 モーラおばちゃんは、前回フレミーに対して無根拠な信頼を表明した。何故そんなことが出来たかといえば、それは単に「フレミー以上に怪しい奴がいるから」というだけのこと。アドレットが絶対絶命のピンチを乗り越えている様子を見て、「そんな無茶出来るなんて怪しいに決まってるやん」というのが彼女なりの基本論旨だろう。まぁ、わからんではない。上記のような「結界の知識」というファクターが今後も関わってきそうなので、そのあたりでアドバンテージがありそうなモーラは最後まで容疑者から消せない気がする。ただ、立場が立場なので、現在身内から疑われている様子もないのだが。

 フレミーは、この展開だと流石に疑われなくなっちゃったね。ハンスとの関係性がどうなるか、というのが今後の焦点だが、アドレットという共通の要素に対して意見が一致したことから、あまり表立って諍いを起こすことはなさそう。アドレットを疑えなくなってしまうと、彼女は誰を疑えばいいのかねぇ。

 で、残りのウサギとゴルドフだが……ナッシェタニアは、「ハンスが自分の身分を知っていたのに隠したこと」をきっかけに彼を疑っている。そして、この「ナッシェタニアの疑念」は他の連中が考えている本筋と全然関係無いために、現状ではすげぇ浮いた要素になっている。まぁ、普通に考えて、一国の姫様なら顔が割れてて当然だし、その後のハンスの「ウサギのねーちゃん」発言とかも彼の性格からすれば出てきてもおかしくないものだと思うのだがね。「知ってることを隠そうとしていた」が事実だとするなら、「姫様が実はハンスのお仕事のターゲットになっている(もしくはなっていた)」とかいう展開はありそうな気も。どっちにしろ、それだけのことでハンスを疑うのはちょっと弱いよね。ゴルドフは、今回姫様のおっぱい見ただけで終わった。なんや、意外といいポジションについてるやんけ。気があるって言ってる男子におっぱい見せるだけって、どんな拷問ですかね。いや、ご褒美かな。

 結論:もう、おっぱいの大きい方から順に腹パンしていけばいいんじゃないかな。

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8月28日 ドラフト模様(ORI×3)

ピック順 【Serra】→【Mei】→【Sangriter】→【Alessi】→【Thraxi】→【Sea-chicken】→

 

 ついに先行情報が明かされ、おおよその姿が見えてきたゼンディカー。ようやくオリジンにも慣れてきた頃だってのに、時の経つのは相変わらず早いのである。ゼンディカーの発売日が102日なので、残す金曜日はあと4回。そして、次回は連絡通りに休みということですので、残りは3回。つまり、残りの日程は

9/11() オリジンで確定

9/18() 龍紀伝(?)

9/25() ラスト龍紀伝

10/2() 戦乱のゼンディカー・スタート 

という感じになると思われます。色んなものにお別れを言う準備をしておけよ。

 


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 劇場でズヴィズダーやってる池袋すげぇ、第21話。あれは劇場版ズヴィズダーが封切りされている世界線なのか、それとも上映会をやっているだけの世界線なのか……。

 ここでまさかの過去編投入。これまで何となくで見てきた問題児コンビの腐れ縁の馴れ初めが公開された。中学時代、どっちかっていうと新羅の方が問題児だった様子。まぁ、あの変態親父の息子なんだから、幼少期からまともに育ってるわけがないよな。当時からセルティにぞっこんだったという新羅は自分勝手な理由から臨也との関係を深め、そこで臨也にも大きな影響を与えていくことになった。最終的にはやっぱり臨也も歪んでいたおかげで2人きりの友人関係は多方面に(主に悪)影響を及ぼし、最終的には新羅刺傷事件へと繋がっていくという。うーむ、こうしてみると本当に新羅は業の深い人間である。興味があるのはセルティだけ、という一貫した姿勢のせいで回りに対する自分の影響、つまり迷惑というものをあまり考えない。中学時代は「だから友達がいない」程度のことですんでいたが、普通は大人になってもこの調子だったら社会生活もろくに送れないはずなんだけどね。回りが変人ばっかりで良かったなぁ。

 結局、前回引き起こされた2つの事件は、新羅と臨也の学生時代の遺恨である刺傷事件の実行犯、奈倉に帰結するものだったという。おそらく当時のやんちゃで始めたのだろう違法賭博の組織やらドラッグの組織やら、どう考えても中高生が遊び半分で作るようなものではないだろうが、臨也ならそれくらいはあっさりやってのけた。そして、そこに奈倉という冴えない「共犯者」を巻き込んでおいて、時の流れた現代にそのしっぺ返しを叩きつけるという、なんだか随分気の長い復讐方法である。しかし、気の長い、遠大な計略だっただけに、当の奈倉君はどう頑張ってもその地獄から抜け出すことが出来なくなっており、この池袋では生きていけそうもない状態にたたき込まれている。遠回しなくせに、こんだけ確実に追い詰められる算段があったのだとしたら、臨也の計画性も大したものだが……普通に考えると、「トカゲ」の下で「ミミズ」が勝手に動き出したり、「クモイ」の下で四十万が暗躍したりしたのは臨也の計画の内だとは思えないのだがね。

 まぁ、とにかく、そんなこんなで臨也が色んなところをおちょくっていましたよ、というお話だ。あくまで過去話だし、サブストーリー的な性格が強かったが、臨也がおちょくった1人の中にセルティが入っていることは忘れちゃいけない。結局「首」の所在はうやむやのままでごまかされたセルティ。さらに澱切陣内の話を聞かされたり、妹さんの護衛でいいように印象操作させられたり、交機の人に追いかけられたり……。うーむ、可哀相だ。最後の1個は臨也のせいじゃないけど、多分これが一番可哀相だ。家に逃げ帰ってきて、壁に頭をガンッてやってヘルメットが転がり落ちるカットがすごく好き。あのヘルメット、安定感無いんだな。

 そういえば、今回臨也の下で働いていた鯨木さんっていう女性(CV桑島法子)、前に澱切のビデオの中でしゃべってた人だよね。臨也傘下に流れたのかな?

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 「史上もっとも次回への引きが気になるアニメ」の面目躍如、第9話。せっかくの翼さん回だったのに、最後にアイツが全部持っていったやないか。もう、楽しませるためなら何でもありやで。

 ぶっちゃけ、ここのところはずっとルーティンワークで各人が「トラウマから敗北」→「トラウマ克服からイグナイト覚醒」→「オートスコアラー撃破」というお仕事をこなすだけのエピソードなので、シナリオラインに大きな盛り上がりはないんだ。今回だって、翼さんが実家に帰省したところで「今回は翼回か」ということが分かり、「まぁ、家庭のごたごたが何となく片付いて覚醒するんやろな、ファラさんはお仕事ご苦労様やで」って部分まで予想出来る。何が起こるか分からないトンデモ作品シンフォギアにあるまじき予定調和の連続なのだ。そして、個人的には覚醒エピソードでもマリア回、シラキリ回はあんまりトラウマ克服部分のシナリオに厚みがなく、正直今ひとつだという印象だった。

 その点、今回の翼さん回は割とまとまっていて楽しいお話になっている。ついにその全貌が明かされた風鳴家の秘密。「ツルギガー、ツルギガー」と馬鹿の一つ覚えで叫び続ける可哀相なSAKIMORIの人生にもそれなりの理由があったのである。彼女の家庭事情を見て代わりに憤慨してあげるのが仲良しのマリアさんというのも素敵な部分で、妹を失い、「マム」を失ってしまったマリアにとって、家族などというものはどれだけ望んでも二度と手に入らない存在。彼女が必死に「家族の絆の大切さ」を訴える図には切実さがあるのだ。当の翼さんはそうしたマリアの訴えもなかなか届かなかったようだが、彼女の頑なだった心を解きほぐしてくれたのは、まさかの敵キャラ、ファラさんだった。

 「解きほぐした」っていうか文字通り「砕いた」っていう方が正しいのだが、彼女が持ち出したチート兵器は「哲学兵装」とか言い出した錬金術の神秘感溢れまくる装備、ソードブレイカー。ジャンプの打ち切り漫画みたいな名前の分かりやすい名称だが、その名の通り、「剣」と定義されるものならばことごとく砕いてしまうという、あまりにピーキーな武装なのだ。相手がクリス・響とかだったらどうすんだ、って話だが、幸いにも(不幸にも?)対戦相手として派遣されてきたのは天羽々斬とアガートラームという2本の「剣」。そりゃファラさんだって余裕の表情になる。ボコボコにされる翼さん。すっかり保護者ポジションになったマリアさんも口惜しそう。そして、「剣馬鹿」である翼さんがファラを打ち破るには、「我が身を剣に」という行動哲学からして改めねばらなぬという事態にぶつかったわけだ。

 結局、このファラさんの気遣いのおかげで翼さんは家庭の呪縛から逃れることが出来た。実は良い人だったお父様。彼の「歌えィ!」というエンブリヲ張りのコールを受けて、翼さんは「何も剣にこだわる必要はないんや!」と、これまでの2シリーズ分の自分のキャラを完全否定、新たなステージへ。何があろうとも「剣だ」と繰り返してきた彼女が次に辿り付いたのは、「翼」のステージである。このあたりの経過については、新曲「Beyond the BLADE」にも反映されており、今回はその熱唱とともに、イグナイトモードの漆黒の鎧が灼熱の翼をまとい、見事「翼」となった翼さんがファラさんを一刀両断したのである。うむ、こういうリンクはいかにもシンフォギアらしい演出なのでとても良いぞ。初戦の時にも蒼ノ一閃と歌詞がリンクしていたり、きっちり「歌ってバトル」のうま味を活かした演出になっている。ここまでしっかり内容に食い込めたのだから、愉快な破壊者ファラさんも本望だったのではなかろうか。ちなみに、結局ファラさんにとって最大の難敵って、最初の透明化を看破したNINJAだった気もする。今期もシンフォギアワールドのOTONA力の強さをまざまざと見せつけられているなぁ。

 さて、無事に翼さんもノルマクリアしたので、あとはクリスちゃんですよね。まさか6話で担当分終わりってことはないよね。まだレイアさんも残ってるし。今回は「閻魔様に土下座すると地獄から復活する」という新たな学説を提唱したクリスちゃん。ってことは「Bye-Bye Lullaby」の歌詞は純粋に敵に対するアドバイスだったってことなんですかね? 優しい子やな。ただ、今回復活したのがまさかのウェル博士なんだよね。異形の手から察するにネフィリムとの融合を果たしたのかな? ウェルとの関係性っていうとマリアチームの方が根深いので、あんまりクリスちゃんの活躍に繋がらない気がするんだよなぁ。でも、ウェル復活から自然に「マムも爆誕、いっそ17歳の姿で」とかいうサプライズも期待出来る気がしてきた。了子さん、マム、帰ってきて欲しい人がたくさんいるなぁ。マジでフィーネ絡みのサプライズはもう1個暗い用意されてる気がするけども。

 そして、風鳴家では美しい父娘の絆が描かれたのに対し、どんどんわだかまりが募っていくのが立花家の泥沼関係。冒頭、未来の言葉すら拒絶したような響の態度が何とも痛々しい。そして、素っ気ない態度の娘にコールしまくるストーカー気質の父親も怖い。前回のあの態度からすると、「復縁出来ないならしゃーないわ!」みたいに考えてるのかと思ったら、割とねちねち絡んできてるのが嫌や。最後の一山であろう響の覚醒イベント、重たい展開になりそうだなぁ。

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 ちゃんと背景に前回の日本人形あるね、第8話。季節が流れて早くも年末年始なんだよなぁ。これ、うまるたちは歳取るんでしょうかね。

 今回は特にキツいお話もなく、ハートウォーミングなエピソードが揃っている。1本目、こたつ設置。引きこもりの強い味方、こたつ。その恐ろしいまでの魔力は日本人のナショナリティに関わる重要な部分で、どこかでは「アニメを見た外国人にはよく分からない物体」の代表であるという情報を見た記憶が。確かに、なんであそこまで愛されるのかは知らない人には分からないよなぁ。入っちゃったら出られない、魔の領域、こたつ。普段のうまるの悪行を考えるなら、こんな魔窟を導入するのは躊躇われる気もするのだが、それを置いちゃうのがお兄ちゃんの優しいところでねぇ……。あれ、でもこたつ置いたら夜に布団敷く場所がなくなる気がするんだけど……どうするんだろ。他にも海老名ちゃんのうち、本場家、そしてシルフィンのところにもこたつが。今まで気づいてなかったけども、シルフィンの家にいた兄(?)もお兄ちゃんの会社の同僚の奴か。世間が狭すぎやしませんかね。ちなみに、途中で登場したサーモグラフィ状の温度演出、「上半身ってどこやねん!」とみんながみんな突っ込む部分だが、アイキャッチに使われたってことは、突っ込み待ちで用意されたネタだったんだな。家うまるの生体器官がどうなってるのかは気になるよな……。

 2本目、クリスマス。引きこもりにクリスマスなんてあんまり関係無いやんけ、と思ったが、パーティをする大義名分として、やっぱり年に1回の大事な行事。可愛い妹さんが彼氏とどっかに行くわけでもなく、家でお兄ちゃんの帰宅を待っててくれるのだから土間家は良いご家庭である。残業に苦しむお兄ちゃんも、無事に切絵ちゃんと2人でうまるの待つ家に帰還成功。「ひとりぼっちのクリスマス」として星飛雄馬バースデーばりの悲劇が起こったらどうしよう、と思っていたが、この作品にそんな心配はないのである。ちょっと切絵ちゃんに雪が積もりすぎだった気がしないでもないが(延々外で待ってたんやろか)、幸せクリスマス。トナカイ仕様のうまるもなかなか可愛らしくて良いね。満面の笑みで出迎えるうまる、やっぱり憎めないんだよなぁ。なお、ぼんばは(略)。

 3本目、年越し。クリスマスが妹、正月が兄という、謎の本場家襲来。そして、1年間の劇的な出会いなどを総集編風に振り返った後、ぼんばとうまるの気合いの入った安物グルメ対決。ぼんばの展開したビールベースの宴会メニューは分かるが、うまるの用意したおかしセット、流石に甘ったるすぎやしませんかね……アイスとコーラはまだいいが、菓子パンが重そう。これ、ぼんばの用意した塩気が無かったら全部食うのはかなり大変そうだ。しかし、うまるは単にジャンクフード好き、っていうだけではなく、割と筋金入りの「コーラマニア」だったんだな。各種マイナーコーラって、集めるのは割と楽しいよね。まぁ、味はそんなに変わらなかったりするんだが。うまるは本当に人生が楽しそうで何よりですわ。

 4本目、正月・初詣。今作はヤンジャン連載だったはずだが、ライバル誌の作品にも堂々と出張してくる利根川先生マジ大物。次回予告は更に「ざわわ…」とアゴが尖ったお兄ちゃんがいたけど、どんだけカイジ世界線が好きなんだよ。正月ということで「来年から本気出す」についてのお話だったわけだが、ようやくやる気を出しかけたうまるに対して、「掃除はあとでいいから初詣に行こう」とか言っちゃうお兄ちゃんはまだまだ甘いよね。モチベーションがわずかでも発生したタイミングで一気にやらせるべきだったと思うのだが。

 そして最後に5本目、以前ちょっとだけ登場していたお兄ちゃんの上司、叶課長メインのなんだか切ない片思い話。別にお兄ちゃんに脈がないとか、そういうわけでもないと思うんだよ。どうやらぼんばも含めて学生時代からの長い付き合いのようなので、あまりにも「仲間意識」が強すぎて恋愛関係に発展するっていう発想自体がないのだろう。ということは、案外押してみれば意識し始めるかもしれないんだよ。でも、それが出来ない課長のいじらしさ。とても可愛い。クリスマスというきっかけを活かして一気に距離を詰め、あわよくばものにしようと計画していたようだが、ギリギリのところで押し出せずに結局一人きりのクリスマスイブ。うーむ、切ない。夜の誘いをグッと堪えてお兄ちゃんの家族に気遣い、振り返って涙する課長がとても愛おしい。なんか、この作品の女性キャラでみんなどっか甲斐甲斐しくて放っておけないんだよねぇ。

 世の独り者に幸あれ。

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 もしかして:ハムスケ、何もしてない、第8話。あいつがいるだけでどんよりとダークな雰囲気がぶっ飛ぶのが面白い。申し訳ないでござる〜〜。可愛い。

 さて、全編通して緊張感のある良いエピソードだった。良いエピソードだったけど、すまん、それを差し置いて1つだけ言わせてくれ。

 あおちゃんの演技がめっちゃ好き! いやぁ、そりゃね、我が心の十二神将(右部柱参照)の1人だからさ、大好きなのは何度も書いてる通りなんだけど、やっぱり今回のクレマンティーヌって役はすげぇ楽しいのさ。トカゲみたいな顔で百面相しながら高飛車、キチ、ヤンと様々な表情で本当に「イッてる」感がゾクゾクするのです。こういう時のあおちゃんの演技の特徴として、台詞の切れ目が曖昧になって、すごくつかみ所のない、「ぬるっとした」台詞回しになるのね。普通は切れる(読点、句点が入る)だろう部分で切らずにぬらぬらと流れるように読み上げていき、そこに普通ならあり得ない抑揚をつけてテンションの乱高下を表すしゃべり方。もちろん音響監督からのディレクションもあってこそなんだろうけど、実際にこれをしゃべってきちんと「聞ける」音声で作りあげられる役者は少ないと思う。この「普通じゃない発声法でまくし立てるのに明晰な発話術」はあおちゃんが担当している他のタイプのキャラにも活かされていて、もっとキーキー成分が強くなると幼女特有の「他人を気にしないわがままな口調」に聞こえるし、もっとトーンを落とすとクール系のダウナー演技にも転化される。全部共通するのは「他人のことを気にしてない」っていう部分なんだけど、多分あおちゃん本人の生粋のオタク根性みたいなものが活きてる話法なんだと思うのよね(オタクってのは基本的に他人が聞いているかどうかなんて気にしないから)。もちろん、中の人のイメージから勝手に妄想してるだけなんだけど、とにかくクレマンティーヌの台詞を聞いてると、「あぁ、本当にあおちゃんは電波系で厨二じみた世界観を楽しんでいるなぁ」というのが伝わってくるのである。ちっちゃい身体全部を使ってアフレコしてる現場が観たいなぁ。以上、声オタの気持ち悪い独り言のコーナーでした。

 閑話休題、とにかくそんなクレマンティーヌさんの悪行によって、モモンガ様がお怒りになったよ、っていうお話だ。元々「魔王様」が主人公のお話である、どれだけギャグ要素を入れていても、こういう悲壮なお話もやってくるもので。前回まで和気藹々と冒険していた「仲間」である漆黒の剣のメンバーは見事全員が惨殺、挙げ句レイズアンデッドされてモモンガ様にぶった切られるという悲惨な最期を迎えた。ここまで容赦無い展開になるとは思ってなかったので、アーアー言いながらプリーストのおっちゃんが襲ってきたのはけっこうショックだった。ウィザードの少年改め少女なんて、可哀相で見てられないのである。何故ここまで悲劇的な舞台設定を演出したかといえば、おそらくモモンガ様の個性を改めて浮き彫りにすること、そして目的意識をはっきりさせることが狙いだろう。

 「個性」とは、何度か言及されている「冷徹さ」である。こちらに転移してから得られた「アンデッドならではの心の平坦さ」は、今回の事件でも如実に表れていた。もし、モモンガ様が一介の「ネトゲプレイヤーモモンガさん」だったら、どれだけ短い間だったとしても、同じ釜の飯を食った冒険者「仲間」の死に悲しんだり、怒ったりという感情はもっと強かっただろう。しかし、モモンガ様は(表面上は)つとめて冷静に、ビジネスライクな処理でこの異変を処理していく。それはあくまでもゲームの中のミッションの1つのようである。そして、それだけだったら単なる「冷たい奴」で終わってしまうために主人公としての魅力に欠けるわけだが、モモンガ様の場合、「一抹の不快感」という形で主人公たる権利をしっかりと残している。過去にあった「魔王系」作品というと直ぐに「魔王らしさ」が希薄化してしまうことが多かったように思うが、モモンガ様はこの設定のおかげで「魔王らしさ」を維持したまま、ミッションをこなすことが出来るのが偉い。

 もう1つ重要なのは、今回の事件でも細心の注意を払いながら動くモモンガ様の「目的意識」。彼の目的は「情報の収集と発信」であり、冒険者との遠足はあくまでその一環。確かにパーティーを無下に殺されたことは「不快」であるが、そこには「自分の目的を邪魔されたからだ」といういいわけが立つ。そして、初めてぶつかった「正体の見えない脅威」に対して、様々なマジックアイテムを駆使しながら慎重にことを進め、ナーベさんに教えながら1つ1つ外堀を埋めていく様子は、何とも慎重派で、ゲームに対して油断していないソロプレイヤーの行動そのものである。まぁ、それでも「魔王として」の行動にはまだまだ粗が見えるのでナーベさんに突っ込まれてしまうわけだが……そこは「演じているキャラ」なので致し方ない部分はあるわな。

 今回、大量に蠢くアンデッドを相手にした戦闘シーンは大して描かれなかったが、それでもモモンガ様の俺ツエー要素はきちんと確認出来る。こうしてみると、「屈強な鎧の大男が無双してるアニメ」という、ジャパニメーションの中では割とレアな作品になっている。どうしても日本のアニメで活躍する主人公っていうと優男が多いので、こういう硬派な画面は珍しい。海外でも人気が出そうな絵面だ。アルベドさんもビッチだしさ(まぁ、今回は登場シーン無かったけども)。ナーベさんとハムスケで萌え要素をフォローしときゃ問題無いだろ。

 さて、こうして素敵キャラであるモモンガ様とクレマンティーヌさんが真正面からぶつかることになったわけだ。どう考えてもクレマンティーヌさんに勝つ未来はないので結果なんて見なくても分かるわけだが、次回、あおちゃんが劣勢に立ったトカゲ女にどんな声を当てて、どんな惨めな展開を見せてくれるかは要注目。きっと、すごく汚くていい声を聞かせてくれるだろう。

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 刺激的な展開が続きます、第8話。正直、舞台設定が整ってから解決までって推論を転がすしかないから盛り上がらないんじゃないかな、って心配してたんだけど、流石にその辺はきっちり動かしてますね。世に出てる「人狼もの」って、こういう展開がとにかく中だるみするので、きっちり「ファンタジー小説」としての体裁も整っているのは好感が持てる。

 さぁ、全部のシーンが大きな意味を持っている(気がする)ので追いかけるのが大変だが、今週最大の盛り上がりは何と言っても冒頭のアドレットVSハンスだろう。前回の時点で人間離れした凄まじい格闘技術を披露してくれたハンス。猫を模倣したという独自の暗殺拳は今週も大盤振る舞いで、画面をダイナミックに使いながらもしなやかに動く彼のアクションが何とも流麗。重そうな幅広の双剣を軽々と扱う様子も実に勇ましい。そして、そんな圧倒的強さを持つ「天才」ハンスに対し、「凡人」アドレットも必死の抵抗。あれだけ追いかけられて、攻め続けられて生き延びてるんだから、アドレットの格闘技術も相当なもんだと思うけどね。まぁ、余裕をぶっこいてたハンスが多少遊んでいたってのもあるだろうし、後で話していた通り、「7人目かどうかちょっと迷っていた」という本心もあったようなので、ひょっとしたらジリジリと追い詰めながら、彼の言うところの「死に顔の本性」を見定めようとしていたのかもしれない。

 1対1ではいつかは詰んでしまうことが分かっていたアドレットは、ここで目的を再確認して起死回生の策に出る。頼みの綱の「秘密道具」を外して、全面降伏(のふり)。当然、ハンスを信じるはずがないのであれこれと未来の可能性を探るも、「天才は絶対にそこに意識が向かない」とアドレットが断じたのは、なんと飛び出すカラクリ機構付きの剣だった。なるほど、「剣では絶対に負けない」という自信があるからこそ、ハンスは「それ以外の武器」を警戒する。自分の見たことのない何かを想像する。しかし、実際はその剣が隠し球でした、というのは面白いネタである。まぁ、あんだけ俊敏に動いてたハンスがおもちゃみたいな不意打ちで倒せるのか、っていうと疑問ではあるのだが……実際にはそれが効いたわけでね。アドレットさんの秘密道具もホントに芸達者である。暗器使いってのは主人公としてどうかと思うけども(だって今回の剣なんてどう考えても梅花袖前じゃないですか)。

 さて、とりあえず命の取り合いではアドレットの辛勝。問題はそこからである。「殺せるのに殺さなかったよ! 7人目じゃない証拠だよ!」というのがアドレットの主張。まぁ、ぶっちゃけ人狼ゲームにおいて人狼側が一番使うフレーズである。確かに「ここでハンスを殺さない理由は無い」というのはもっともなのだが、純粋にゲームとして考えるとそれだけでは弱い。ここで彼の訴えを補強するのは、事前に見せつけられた「天才と凡人」の差であろう。確かに7人目ならば「わざわざ生かしてハンスに信用される」メリットこそあるものの、千載一遇のチャンスを逃してまでハンスに取り入ることが総合的にプラスになるかどうかは怪しい。それくらいに、「ハンスを殺す」というのは難題だった。こうして「凡人」の立場を利用してアドレットはハンスに取り入るわずかな機会を掴んだわけだ。

 もちろん、こんな訴えだけでハンスが素直にハイそうですかと答えるわけがない。衝撃の告白「オラが7人目だ」からの首切り惨殺シーン。「え? まだ8話目なのに? やべぇ!」ってマジでびっくりしましたよ。流石殺し屋さん。何をやるにも迫真の演技力であった。こうして「死に顔の真実」から何とか身の潔白を証明したアドレット。ようやく、本当にようやく、念願の「信頼してくれる仲間」を手に入れたのである。最初に仲間になるのが(フレミーを除けば)ハンスってのはいい組み合わせ。目を開いたハンスは今作の他のキャラと同様、案外イケメンだったりするのである。ちなみに、「ハンス→アドレット」方向での疑惑は晴れたが、逆に「アドレット→ハンス」方向はどうだろう。つまり、ハンスが7人目の可能性ってのは残っているのだろうか? ハンスの場合も、アドレットの主張同様に「殺せるチャンスがあったのにアドレットを殺さなかった」ことは1つの論拠になるかもしれない。いや、アドレットは放っておいても「死に体」だったわけで、わざわざ自分で手を下す必要も無い。むしろ、ここでアドレットを殺害すると、「アドレットを殺したのに結界が解除されない、残り6人の中に犯人がいたんだ」という展開になってしまい、ハンスにとっては都合が悪い。誰も見てないんだから殺害後に「逃がしてしまった」と嘘をつくことも出来るだろうが、ここで1つ嘘をつくことで後々の展開が悪くなってしまうので、万一ハンスが7人目だった場合、アドレットを殺さない方が都合が良さそう。つまり、現時点ではハンスは完全なシロではない。しかしまぁ、今回の演出方向を見ると、どうしてもハンスは犯人には見えないんだけどね。ポロッとヒントみたいなことも言ってたみたいだし。ひとまず「アドレット&ハンスコンビ」は視聴者目線ではシロ断定でよいのではなかろうか。

 残りの面々も基本的にツーマンセルなので関係性が見やすいですね。まず、関係が穏和なのはフレミー・モーラコンビ。基本的にモーラさんは「アドレット見つけたら即殺しましょう」派なので、その分フレミーに対する警戒水準は下がっている。彼女の身の上を慮ってか、「あなたは信じる」ということを明言して仲間意識を強めている。まぁ、現時点ではそうした行動に出るはっきりした根拠もないので、ある意味で浅慮な発言と言えなくもないのだが……モーラが7人目である場合、単にフレミーに取り入って信用を勝ち取る手段だった、てなことになるわな。フレミーさんはもう他人から疑われるのも慣れっこなので、モーラがどう思ってようとあんまり気にしてないみたいだ。ただ、「アドレットに肩入れしたいのは分かるけど敵なんやで」という発言にはちょっと反応していた。フレミーの中では、やっぱりアドレットはシロよりなんだろうなぁ。

 そして、モーラさんに関しては、神殿の中に戻ったハンスとアドレットの会話がちょっと気になるところ。どうしても神殿に抜け道が見つけられなかったアドレットたちは、「やっぱり聖者の力やろなぁ」という適当極まりない結論に達する。「そんな聖者おらんで」というのは管理組合担当のモーラさんの言質によるものなので、おばちゃんが嘘ついてたり、知らなかったりすると、まさに言葉通りに「密室に穴があく」のである。ご丁寧に今週はチャモによって「聖者って色々化け物じみてますわ」ということがまざまざと見せつけられたため、「知らない能力持ちの聖者が紛れ込んでいる」というのが一番簡単な解決ルートになった。その場合、「その聖者が8人目、手引きした上で正体隠匿してるモーラさんが7人目」というのはありそうな話。責任者権限で「横紙破りは無いよ」と保証しておいて、残りの6人をだまくらかす作戦だ。この作戦の最大の欠点は、「何でもありなのであんまり面白くない」ということでる。

 さて、個人的に今週もう1つエキサイティングだったのは、回りの連中からあんまり気にされてないウサギ&ストーカー組。ナッシェタニアが疑っているのは何と上の方でシロ判定された(俺がしただけだが)ハンスさん。「どうしても気になることがある」と言っていたが、ここまでのハンスの言動に何か引っかかりがあっただろうか? まー、姫様の考えてることは前からよく分からなかったので、ここは女の勘に任せるしかないだろう。そして、個人的には一番怪しいと思っていたゴルドフ。なんと、彼のこれまでの思わせぶりな表情、言動が、全部「姫様への嫉妬」の一言で片付けられてしまった。「あんたが私にお熱なのは知ってるけどー、あたしそういうの違うんでー、幼馴染みとしか見られないんでー」というのがウサギの意見。可哀相なゴルドフ。そりゃ突然やってきたアドレットに愛しの姫様をかっさらわれたらイライラするのは分かる。しかし、そんな彼の煩悶も「ガキだからしゃーない」と一蹴してしまうウサギマジ鬼畜。男の子の純情をなんだと思ってやがる。いや、ゴルドフさんの場合は暴力行為にまで及んでるから青い情動っていうだけでフォロー出来るもんじゃないですけどね。さて、ゴルドフは本当に単なる「単に恋心を処理しきれない若僧」なのか、それとも……。

 ここまでの6人がペアで行動していたわけだが、アドレットさんは「封印の方法」というキーワードで何かをひらめいた様子。問題児のチャモのところに大事なことを聞きに行こうとするが、気分屋のチャモは退屈な状況にすっかり飽きちゃったご様子。面倒になって「もう怪しい方から全部殺す」作戦を開始。ゲームの人狼ならばローラーもありだろうが、この状況でそれはあかんですよチャモさん。でも、チャモは一人でも魔神倒せるから平気なんだってさ。いきなりの嘔吐から、どう見ても正義の味方っぽくない召喚術を繰り出すチャモ。「チャモが食べたものが〜」って言ってたけど、お前それ食ったんかい。そしてその猫じゃらしは単なる吐き戻しなんかい。色々突っ込みどころ満載の戦闘スタイルだが、実力は本物らしい。あんだけ強そうに見えたハンスさんがあっという間にたじたじですよ。あかんやん、やっぱ聖者チートですやん。確かにハンスやアドレットが1人2人欠けても何とかなりそうな気がしてきた。いや、駄目なんだけどね。これでチャモが犯人だったら笑うよな。繊細なんだか大胆なんだかよくわからねぇ作戦だな。あと、塩の聖者大したことない。大丈夫か、この世界。

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声優のこと全般
自己紹介:
関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
大原さやか 桑島法子
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↑越えられない壁
沢城みゆき 斎藤千和 
中原麻衣  田中理恵  
渡辺明乃 能登麻美子
佐藤利奈  佐藤聡美
高垣彩陽   悠木碧
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