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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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<白>

 

 

Blessed Alliance 神聖な協力 (1)(W) U

インスタント

増呪(2)

次のうちから1つかそれ以上を選ぶ。

「対象のプレイヤーは4点のライフを得る」

「最大2体までのクリーチャーをアンタップする」

「対象の対戦相手は攻撃クリーチャーを1体生け贄に捧げる」

 アンコモンに配された「協力」サイクルの白。今回増呪は白・黒・赤の割り当てだが、何故かこのアンコの「協力」サイクルだけが黒に存在しておらず、赤との2枚セットになっている。まぁ、この程度の新ギミック(?)ではそんなにカード枠を取れなかったのかな? さておき、基本的には一番下の「天界のほとばしり(ORI)」能力を使っていくことになり、そのときマナに余裕があればアンタップモードを使って更なる追撃を、そして万一6マナあればさらに4ライフもゲット出来る呪文。もちろん、アタッカーが1体なら4マナで除去+ライフゲイン。これだけで充分過ぎる性能だ。様々な使い方が可能なのが増呪の利点であり、基盤となる部分が強ければそれだけ汎用性も上がる。リミテッドなら必須除去。構築の場合、もう少しトークン戦術が下火になればひょっとしたら。一応オジュタイを倒せるのは意味があるかもしれないし。まぁ、攻撃してるオジュタイなら他の方法でも倒せるんだけどさ。

 

Borrowed Grace 恩寵借用 (2)(W) C

インスタント

増呪(1)(W)

以下から1つか両方を選ぶ。

「あなたのコントロールするクリーチャーは、ターン終了時まで+2/+0の修正を受ける」

「あなたのコントロールするクリーチャーは、ターン終了時まで+0/+2の修正を受ける」

 コモンの増呪は全て「借用/Borrowed」がつく名前になっており、モードも2つしかない初級編。まぁ、ぶっちゃけると完全に双呪であるから、モード選択も大して悩む必要も無く気楽に使っていける呪文だ。一応「エルドラージに対抗するために力を合わせる人間の姿」を描いているのが増呪らしいのだが、それが何故青と緑にないのかは謎である。で、そんな基本増呪の白は「補強(M14)」の完全上位互換。元々モード選択だったものに純粋にオプションとして双呪がついたのだから、完全に先輩を馬鹿にしている形だ。「補強」は環境によっては充分に戦況を決めるだけの力を持っており、大体はトークンなんかを並べてパワー増強ズドンでゲームを終わらせることになる。インスタントなので使い勝手がよく、時のらせん当時は「アイケイシアの触れ役(TSP)」や各種サリッドなんかからこれに繋ぐのがコモン戦術の基本だった。今回は増呪ということでタフネスを同時に上げるモードもあり、こちらで使えばコストも完全に「膨らむ勇気(MOR)」と同じ。ワンパンでゲームが決まるならその後自軍が生き残ろうが死のうが関係無いのでタフネスを上げる必要はないが、防御で使う場合やワンパンで決まらないけどとりあえず押し込む場合なんかに有効。まぁ、とにかく無いよりあった方がずっと強いのは間違いないのだ。今回は3/2のエルドラージという力強いトークンも多いので、ここからのゴリ押し戦術は割と現実味がありそう。

 

Bruna, the Fading Light 消えゆく光、ブルーナ (5)(W)(W) R

伝説のクリーチャー・天使、ホラー

5/7 飛行 警戒 (折れた刃、ギセラと合体する)

〜を唱えた時、対象の、あなたの墓地にある天使か人間・クリーチャー・カードを戦場に戻しても良い。

 悲劇の大天使。ストーリー部分の紹介は他のサイトにでもお任せするが、ざっくりまとめると、天使3姉妹(ホントは4姉妹)のうち、元々呪禁持ちだったシガルダだけがエムラクールの魔力に引っかからずに済み、脳筋のギセラ、穏健派のブルーナはアヴァシンともども狂気にやられてしまっている。そして今回、そんな悲劇の天使姉妹が3種の合体カードの1つに選ばれたわけだ。一応開発チームの解説だと「この天使のイラストからケン・ネーグルが合体カードを作り始めたんだよ」みたいなことも言っている(マローはもっと前から考え続けてたって言ってるんだけどな)。そんな天使の片割れ、ブルーナ。かつての姿では青含みだったが、今回は面倒なので白一色になり、性能も随分シンプルに「大天使(AVR)」のアップグレード。そして合体能力を促進させるために節操なしのリアニ能力を付与。これで、墓地にギセラを置いておけばこいつ1体で半自動変身が可能になった。率先して不幸になっていくスタイルか。単体での性能もそれなりに強力だし、釣り上げる天使は当然アヴァシン様でもいいのだから無理に合体してグロ画像を拝む必要も無いが、やっぱり与えられたからには狙ってみたいところ。エルドラージに影響されたせいで能力は187ではなくキャスト誘発になってしまっているため、コストの踏み倒しは基本的に禁止。素直にコストを払ってギセラと合流しよう。ちなみに、何故かこのコンビだけ、合体カードで互いのレアリティが異なっており、ブルーナはレアなのにギセラは神話になっている。姉妹の中で唯一格差を付けられたブルーナさんカワイソス。おかげでリミテッドでの合体はプチ奇跡。もし登場したらホールインワン賞なみの扱いで。

 

Choking Restraints 絞首束縛 (2)(W) C

エンチャント・オーラ

エンチャント(クリーチャー)

エンチャントされたクリーチャーは攻撃もブロックも出来ない。

(3)(W)(W)、〜を生け贄に捧げる:エンチャントされたクリーチャーを追放する。

 とりあえず「平和な心」で抑えておいて、マナに余裕が出来たら後からゆっくり絞め殺しましょう、という白にあるまじき物騒なオーラ。いや、白はいつだってこうして物騒なことを平気でやるんだ。過去にも、黒の力を使ってジワジワ殺していく「衰微の拘束(APC)」や、手を出せなくなったところをよってたかっていじめる「良心の呵責(MOR)」なんてねちねちしたカードも。今回は綺麗さっぱり絞め殺してしまうようだが、まぁ、普通は「平和な心」で無効化した時点で8割方処理は完了しているので、後の5マナはそこまで必須項目ではないだろう。警戒すべきは起動型能力などを持っている連中に渋々これを張った場合と、相手のエンチャント破壊を警戒する場合。特に後者はいつどうなるか分からないので、白や緑を相手にしている場合には余裕があればさっさと括り殺しておきたいところだ。あ、あと昂揚狙いでエンチャントを墓地に置きたいってニーズもあるかもな。今回白にもちょいちょい昂揚カードが混じっているので、その辺の立ち回りも勘定に入れておくといいかも。

 

Collective Effort 集団的努力 (1)(W)(W) R

ソーサリー

増呪 - あなたのコントロールするアンタップ状態のクリーチャーを1体タップする。

次のうちから1つか複数を選ぶ。

「対象の、パワー4以上のクリーチャー1体を破壊する」

「対象のエンチャントを破壊する」

「対象のプレイヤーのコントロールする全てのクリーチャーに+1/+1カウンターを1つ置く」

 白・黒・赤に与えられた「Collective/集団的」サイクルの白。サイクルの仕様は、どれも比較的コストの軽い増呪ソーサリーで、増呪コストにマナ以外の色特性が与えられているというもの。白のコストはクリーチャーのタップというシンプルなもので、使用感は召集呪文や昔懐かしの共謀呪文にも似ている。こちらの呪文のメインは当然除去モード。性能は「復仇(JOU)」なのでそこそこだが、この効果で腐ることの方が稀なので、とりあえず必殺モードがあるのは安心。増呪コストも手軽なので、後はお好みでオプションを付けていけばいいだけだが、ま、普通に考えたら下のモードを使わない理由も無いだろう。仮にクリーチャーが1体だけだったとしても、単にタップするだけでカウンターが乗るならおまけとしてはでかすぎる。手軽にふざけんなの一言。エンチャント除去だけは使えるタイミングが限られているが、すでに2つのモードだけでもお腹いっぱいなわけで、それがついでのついでにもう一仕事出来てしまうというんだから汎用性のバケモノである。メインでコレ積んでおけば、とりあえずエンチャント対策に困ることはないだろう。現在は似たような仕事をする「ドロモカの命令」があるのでポジション争いは微妙なところだが、ドロコマと比較されるという時点でチートなのだし、下のモードの有用性を考えればドロコマより強い可能性も充分ある。だからさぁ、これ以上トークン系のデッキが強くなるのはさぁ。

 

Courageous Outrider 勇敢な先導 (3)(W) U

クリーチャー・人間、スカウト

3/4

〜が戦場に出たとき、あなたのライブラリを上から4枚見る。あなたはその中から人間・カードを1枚公開し、それを手札に加えても良い。残りのカードを任意の順番であなたのライブラリの下に置く。

 お友達連れてくるマン。挙動が近いのはアポカリプスに収録されていた「募兵官(APC)」などのサイクルで、現在も下の環境では「ゴブリンの首謀者(APC)」が活躍中。異なる点は最大でも1枚しか手に入れられない部分だが、まぁ、元々相当な密度でデッキを組んでも2枚以上手に入れる確率はそこまで高くなかったので、大きなマイナスにはならないだろう。その分こいつはコストに対して充分なステータスを手に入れ、そして何より、今をときめく種族・人間である。仕事が終わってしまえば単なるバニラというのは一見地味に見えるが、元々人間ってのは素材単体の味ではなく連なっていくシナジーを本懐とするクリーチャー。人間が人間を呼ぶ人間算が安定して維持出来る潤滑油なら、むしろその本懐に沿った理想の形といえる。「変位エルドラージ」などのブリンクとの相性もよく、「サリアの副官」や「反射魔道士」と合わせて、「奇妙な幕間」で回すなんてのも面白そうだ。まぁ、4マナというコストは人間デッキでは相当重い方なので、この辺のコスト域に出番があるかと言われたら微妙ではあるのだが……。ちなみにリミテッドの場合、「イニ影」が多ければ赤の人狼軍団の多くが人間なので力を合わせやすかったが、今回は赤にほとんど人間がいなくなっているので緑白の専用ツールになりそう。今回もヤバい人間クリーチャー、多いですよ……。

 

Dawn Gryff 夜明けのグリフ (2)(W) C

クリーチャー・ヒポグリフ

2/2 飛行

 環境を規定するフレンチバニラ。最大の難点は特にコメントが見あたらないところ。あぁ、そうそう、一応イニストラード特産のヘンテコ生物であるグリフはクリーチャータイプがヒポグリフなんですよね。かつて1枚だけカード化されたのは基本セットに出張していた「静翼のグリフ(M15)」でした。ヒポグリフって本当はグリフィンと馬の合いの子のことをいうのだが、グリフはどう見ても白鳥と馬の合いの子。同じクリーチャータイプにまとめてしまっていいものかどうか。そもそも白鳥と馬の交配ってレベル高すぎやろ……。「馬が白鳥を襲う」はどう考えても不可能だろうからその逆なんだろうが、突然空から舞い降りて「オラァ! 尻だせやぁ!」って雌馬にのしかかった白鳥さんサイドにも狂気しか感じない。イニストラードはエムラクールなんか来なくても最初からぶっ壊れた世界だったんじゃないですかね?

 

Deploy the Gatewatch ゲートウォッチ配備 (4)(W)(W) M

ソーサリー

あなたのライブラリを上から7枚見る。その中から、最大2枚までのプレインズウォーカー・カードを戦場に出す。残りをあなたのライブラリの下に無作為に置く。

 プレインズウォーカーによるプレインズウォーカーのためのプレインズウォーカーなソーサリー。なんとあの「書かれざるものの視認(KTK)」のPWバージョンである。クリーチャーよりもPWの方が1枚あたりのインパクトがでかいのは自明なわけで、それが一気に2体もコスト踏み倒しで出せてしまうというのはかなりエッグい。なんで招致するのに3マナもかかってたんや、って話だ。サーチ枚数が7枚と絶妙で、そして同じカード2枚ならハズレという制限はあるものの、PWコントロールにとっては福音となる1枚だ。ここからナヒリ・ソリンの因縁コンビをぶつける、ジェイス・リリアナの同伴出勤、ウギン・ボーラスの怪獣大決戦など、夢の共演が思いのままだ。せっかくこのカードと一緒に登場したのにリリアナさんはわずか3マナと相変わらず空気を読んでないな。6マナまで待ってナーセットやニクシリスを展開していくエスパーコンは充分結果を出しているのだから、この制圧力は構築クラスでも案外面白い爆弾になるのじゃなかろうか。統率者戦でPWデッキを組んでた人には必須の1枚だ。ちなみにイラストでは本来仲が悪いはずのギデオン・リリアナの共演が楽しめる。お互いまだ見解は一致してない(not see eye to eye)けど、今は協調して戦っている(fight side by side)。元のフレーバーが韻律を合わせているので、日本語も「共感せず」「共闘する」で合わせてあるのは芸が細かい。

 

Desperate Sentry 捨て身の歩哨 (2)(W) C

クリーチャー・人間、兵士

1/2

〜が死亡した時、【3/2エルドラージ】を1体戦場に出す。

昂揚 - 〜は+3/+0の修正を受ける。

 可愛いヤギさんを助けるために捨て身になった歩哨。なんて心優し奴だったんだ……。ただ、実際には昂揚前なら死んだ方がサイズアップするし、良い奴なんだけどさっさと死んでくれという世知辛い声も聞こえてくる。旧イニストラードには2/2で死んだらゾンビになって帰ってくる「忠実な聖戦士(DKA)」がいたが、あれの「死後の方が豪華バージョン」とでも思えばいいだろうか。一応、昂揚時には生前のステータスがエルドラージを上回るが、まぁ、4/2だろうと3/2だろうと相手の2/2と相打ちには変わらないしな。手軽に量的アドバンテージを取れる気の利いた小兵。現出の捨て駒に丁度良いし、上手く使いこなして終盤のゴリ押しへと繋げていきたい。

 

Drogskol Shieldmate ドラグスコルの盾仲間 (2)(W) U

クリーチャー・スピリット、兵士

2/3 瞬速

〜が戦場に出たとき、あなたのコントロールする他のクリーチャーは、ターン終了時まで+0/+1の修正を受ける。

 これまで「Shieldmate」という英語には全て「盾の仲間」という対訳が充てられていたのだが、何故か今回は「の」が抜けて盾仲間という謎の言葉になった。いや、「盾の仲間」もよく分かんないけどさ。とりあえず、ちょっと名前が短くなった盾仲間は、なるほど確かに盾だ。過去の類例と違って1ターンしか盾を構えてくれないのはちょっと物足りないが、瞬速のおかげで素のステータスだけでもそこそこ、3ターン目に殴りに行った熊を熊で受けるといった序盤の戦闘をひっくり返す程度の仕事は充分にこなせる。スピリットデッキなら加点要素もあるだろうし、リミテッドなら重宝しそう。ちなみにこのスピリットは、当然過去にエルドラージ軍と戦って散っていった勇者の魂である。フレーバーテキストには「あなたが我々の仲間に加わらないですむよう、私があなたの仲間に加わる」という甲斐甲斐しい台詞も。英語だとjoinが2回使われていて洒落た言い回しになっているのだが、日本語訳だと伝わりにくくなっているのがちょっと惜しい。

 

Extricator of Sin 罪からの解放者 (2)(W) U

クリーチャー・人間、クレリック

0/3

〜が戦場に出たとき、他のパーマネントを1つ生け贄に捧げても良い。そうしたなら、【3/2エルドラージ】を1体戦場に出す。

昂揚 - あなたのアップキープの開始時に、〜を変身させる。

Extricator of Flesh 肉体からの解放者 (無色)

クリーチャー・エルドラージ、ホラー

3/5

あなたのコントロールするエルドラージは警戒を持つ。

(2)(T)、エルドラージでないクリーチャーを1体生け贄に捧げる:【3/2エルドラージ】を1体戦場に出す。

 元の職業は、処刑のためのギロチンの管理人さん。罪からの解放とは上手いこと言ったもんだが、汚れ仕事を任された大変なお仕事。そんな彼のお仕事もエルドラージのせいで様子が変わっており、彼が処刑を下したなにか(パーマネント)は、哀れエルドラージとして蘇ってしまうのである。そして事態が混迷して昂揚がみたされた後には、ついに彼自身もエルドラージに支配され、今度は彼の魂が肉体の束縛から解放されちゃう。イラストをよく見ると、彼のお仕事とおぼしきギロチン台に置かれたカゴ(首が入ってたんやろな)からも触手がウネウネして誘ってくれている。もう、いたるところからエルドラ旋風。昂揚を前提としない場合、一番いらないパーマネントをエルドラージ化することで戦力増強を図るフィクサーに。最序盤だと土地をサクるのも躊躇われるので下手したら単なる0/3だけが着地する可能性もあるが、まぁ、一応壁+αの仕事が期待出来るなら。無事昂揚を達成すれば一級の戦力になり、エルドラージ軍の攻勢を後押しする名プロデューサーへ。ここまで化けるなら何とか昂揚は達成させたいところ。白はパーマネントをサクる手段はそれなりにあるので、白黒・白緑なんかの昂揚デッキは案外何とかなりそう。これまでの昂揚カラー候補に適宜白を混ぜて情報修正を。

 

Faith Unbroken 揺るぎない信仰 (3)(W) U

エンチャント・オーラ

エンチャント(あなたのコントロールするクリーチャー)

〜が戦場に出たとき、対象の、対戦相手のコントロールするクリーチャーを、〜が戦場を離れるまで追放する。

エンチャントされたクリーチャーは+2/+2の修正を受ける。

 身にまとっちゃうタイプの「忘却の輪(M13)」シリーズ。ただでさえ強いリング効果が、さらに増強オーラになっちゃったらもっと強いに決まっている。リミテッドの場合はマジで洒落になってなくて、一番強いクリーチャーを消された上に強くなった相手クリーチャーが殴ってくるのは地獄絵図。最序盤にちょっとでもまごつけばこれだけで試合が決まりかねない危うすぎる1枚。もちろん、オーラになったが故の弱点というのも明白で、クリーチャー除去やバウンスでも対処出来るようになったのだから、除去としての信頼度は大きく低下し、正直構築戦ではちょっと使い物にならないだろう。いっそ呪禁バントみたいなデッキで運用するべきか? リミテッドは当然ブン回りを期待してガンガン使っていくことになるが、火力を警戒すればせめてタフネスの高いクリーチャーに張って延命を図りたい。案外「海墓のスカーブ」みたいな中庸なカードが相手に除去を使うことを躊躇わせる意味では丁度良いのかも。

 

Faithbearer Paladin 信仰持ちの聖騎士 (4)(W) C

クリーチャー・人間、騎士

3/4 絆魂

 「アラシンの勇者(DTK)」が1マナ重くなった代わりに、なんとタフネスが2も増えた。4マナと5マナでは比べにくいのは事実だが、この変更はおおむねプラスと見ていいのではなかろうか。絆魂という能力の性質上、出来れば何度も戦闘に駆り出して恩恵を受けたいし、ブロックに回したときの生存率をあげるためにも高タフネスはありがたい。「近野の司祭」がワンパンで3ライフをもぎ取って死んでいくだけでも戦況には充分影響を与えたわけで、それが死ににくいタフネスを手に入れれば、よりライフレースをコントロールしやすくなるだろう。2枚必要なカードではないかもしれないが、マナカーブの締めあたりに1体いてくれると安心できる。それにしてもこうしてみるとやっぱり「アブザンの先達(KTK)」って壊れてんな。

 

Fiend Binder 悪鬼を縛る者 (3)(W) C

クリーチャー・人間、兵士

3/2

〜が攻撃するたび、対象の、防御側プレイヤーのコントロールするクリーチャーをタップする。

 変容したかつての仲間と戦わなきゃいけないのがイニストラード民にとってはつらいところだが……仲間、様変わりしすぎやろ。もうそのゆるキャラみたいなやつは殺していいと思うよ。絶対修復の見込み無いからさ。それでも彼女は健気に不殺を誓い、タップし続けるのです。久しぶりに登場したアタック誘発タッパー。最後に登場したのは「ハズダーの罠部隊(DGM)」だが、その後能力だけを切り取った「秘儀術師の掌握(ORI)」が登場し、やたらと活躍していた。今回は4マナ3/2とそこまでステータスに魅力があるわけではなく、相手に2体以上のクリーチャーが並んでいればおそらくタップされていないクリーチャーにブロックされて死んでしまうだろう。それでも充分と割り切れるくらいに攻め気の強いデッキでないと、ちょっと特性は活かしにくいかも。守備的なデッキにとってはこうした攻めに攻めを重ねるカードってのは非常に厄介で、今でいうなら「鼓舞する隊長」あたりが近い印象。守勢側がクリーチャーを連打して「よし、数で並んだ」って思ったのにこうして1枚のカードが2枚分のプレッシャーをかけてくるのが一番鬱陶しいのだ。まぁ、流石にこのコストだと一線級とは言い難いが、これが強くなるデッキが組めたなら、さぞかしい気持ちいいビートが刻めるだろうさ。

 

Geist of the Lonely Vigil 孤独な夜番の霊 (1)(W) U

クリーチャー・スピリット、クレリック

2/3 防衛 飛行

昂揚 - 〜は防衛を持たないかのように攻撃出来る。

 「黴墓のゴミあさり」に近い立ち位置の昂揚生物。あちらは昂揚前に鉄壁の地上防御役、こちらは飛行を止められる堅実な防御役。昂揚後の効率も大体似たようなもん。その割にこちらがアンコになってしまっているのは、白が昂揚のメイン色ではないからだろう。あまり沢山これが集まるようだと、白メインのデッキが昂揚を狙おうとしてしまうからね。現時点で白の昂揚カードというと「偏執的な教区刃」くらいで、アイツは素の状態でも白いデッキで最低限の仕事が出来たので構わなかったが、こいつの場合、白赤や白黒の攻め傾向とはあまり噛み合わない。スピリットに重きを置いたデッキ、もしくは白緑などで積極的に昂揚もフォロー出来そうな場合のオプション程度の認識でいいのかな。

 


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○「戦国無双」 3

 ……これは……あかんのじゃないかなぁ。まったくもって食指が動かないぞ。

 原作ゲームはそれなりに接している。直接プレイしたソフトは「2」の一本だけなのだけど、三国無双はずっとやってたから、そこからの接続で「Orochi」は2本プレイしてたし。だから大体どういう配役でどういう設定になっているかは知ってる世界なんだ。その程度の接し方でも思うのだが、ゲームの楽しさは欠片もアニメに繁栄されないよね。普通に考えて「単なる歴史再現アニメ」って面白くないだろうし、無双シリーズからアクション取り除いたら自然にそうなっちゃうよね。歴史再現っつってもシナリオは割と適当だし、「再現もしないけどはっちゃけもしない」アニメって、どうやってみたらいいのさ。こうして振り返ると、やっぱり「BASARA」シリーズって上手い落としどころだったんだろうなぁ。

 最大の難点は、なんといってもビジュアル面だ。そりゃまぁ、ゲームのあのグラフィックのディティールを再現出来るわけもないし、アニメ的キャラデザに落とし込む必要はあるだろう。でも、それにしたって前時代的すぎやしませんかね? 原作イメージからかけ離れすぎてませんかね? 元々の絵でも個々のキャラクターの顔のデザインってそこまで大きく変わらないので、ゲームでは華美な装飾品で区別をつける方向になるわけなのだが、アニメデザインだといちいちチャラチャラとアクセサリーを振り回すわけにもいかず、外側ですら簡素なデザインになってしまう。すると、ますます「嘘臭さ」「チープさ」が際だつことになり、通常のシーンはもちろん、戦闘シーンはよりショボさが目立つ。動きが悪いとか、作画が粗いとかじゃないんだ。もう、デザインの時点で駄目なんだ。これ、原作ファンは納得出来るんだろうか……。そして、動画がいいかって言われるとそんなこともない。I.G.制作の「BASARA」は怪獣大決戦のごとき嘘バトルが画面に彩りを添えたが、今作の「なんか知らんけど壁を駆け上れる真田」とかは、昭和のギャグみたいにしか見えないんだ。「ふざけてやってる」じゃなくて、「そうとしか描写出来ないからそうなった」画に見えてしまうんだ。どうしたらいいのさ。

 そして、当然シナリオの方だって地味である。「BASARA」を見ていた時には「こんなアホな設定にしやがって、歴史を馬鹿にしてるとしか思えない」と苦笑していたものだが、やっぱりフィクションにしてしまうなら、アホでもなんでも振り切った方がいいな。今作1話目だってきちんとドラマはあるのだろうし、何かが破綻しているわけでもないのだが、「そうなれば、そうなるやろ」の連続で盛り上がりが一切無い。その割に細部は適当で、結局北条が死んだ扱いになるのかどうなのかもうやむやなままで「歴史的大決戦」が幕を閉じてしまった。これを毎週追いかけるのはなかなかの苦痛だと思うぞ……。

 何か良いところを探そうと思ってもなかなか見つからないが……おねね様の衣装は引き続きアニメでもエロかった。そういや、ゲームでもわたしゃねねさんが好きでずっと使い込んでたんだっけ。Orochiのねねはアクション繋げるとほぼ無限コンボみたいな無敵技が連発出来て楽しかったのよ。ゲームは、楽しかったのよ……。

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○「夜ノヤッターマン」 6

 そのインパクト抜群のタイトルで注目を集めていた一作。一体どんなものが飛び出してくるのかと思っていたら……なるほど、完全にエロミーニングだと思ってた「夜の」っていうのはそういうことなのね。

 基本的にわたしゃ「ヤッターマン」について何も知らない。いや、日本国民が持っている一般知識程度には概要は知っているが、実はほとんど見たことがないのでディティールはよく分かってない。まぁ、ドロンボー一味が悪だくみして、ヤッターマン一味がそれを打倒して、ビックリドッキリして、おしおきだべ〜で終わり、っていうくらいは分かる程度。結局平成版もほとんど見てなかったし。そのせいで、新たにスピンオフ作品が作られると言われても「ピンと来ないんじゃないかなぁ」と勝手に思っていた。ただ、事前の特番で「ドロンジョー一味が主人公で、しかも幼女です」と言われた時には「もしや?」という期待も湧き、とりあえず1話目を見てみたわけだが……こりゃすげぇのが出てきたぞ。

 話の筋立ては、バックグラウンドを一切考慮しなければ至極ありきたりのものだ。まさに王道展開。貧しさに苦しむ一般市民が実は「選ばれし者」の末裔であり、圧政を敷く悪王、つまりは魔王を退治するために仲間と一緒に旅を始める。どこをどう切り取ってもRPGのスタート1話目である。ただ、この構図の「善悪」がぐるっと入れ替わるだけで、なんだか随分倒錯した状態に見えるのが面白い。誰がどう見ても、幼女は正義だ。彼女の真っ直ぐな生い立ち、愛のある幸せな家庭環境はこれでもかというほどに見せつけられているので、どんだけひねた人間でも「ドロンボー一味が悪い奴だ」なんてこたぁ考えるはずもない。過去の歴史はどうあれ、この作品の幼女は「正義」である。そして、その正義を苦しめる存在であるヤッターマンは、どう見ても悪として描かれている。分かりやすすぎるが故に、なんだかとてもいけないものを見ているような気がしてくる。原典に興味がなかった私のような人間ですらそうなのだ。もし、元々の「ヤッターマン」をよく知っている人間がみたら、ひょっとしたらネガティブな印象を与えてしまうかもしれないくらいのものではないだろうか。こんなんで大丈夫か、と思ったが、ちょっとフライング気味で公式ページ確認したら、どうやらドロンボー一味にはこれから同行者が現れるらしい。そしてその2人の男女の名前は「ガ」リナと「ア」ルエットという。ガちゃんとアちゃんですよね。更に極めつけはCVが吉野裕行と伊藤静……。まぁ、そういう筋立てになるんだろうな。今後の展開がどうなるのか、引き続き王道ながらも楽しみです。

 で、そんな分かりやすい筋立てではあるが、1つ1つの要素が非常に丁寧に作られており、嫌でも期待が高まる1話目になっている。まずもって幼女が可愛いというのが一番でかいのだが、それを取り囲む2人の手下連中のコミカルな挙動は、これだけ等身が高い作画であるにも関わらず、不思議と原典のギャグタッチが透けて見える絶妙な配分になっている。もちろん、ギャグだけに偏ってしまってはせっかくの設定が無駄になってしまうわけで、きちんとシリアスな部分はシリアスかつスマートにまとまっている。この「本来ならギャグアニメで使われるような動きをシリアスの中に取り込む」という技法はとても新鮮で、それだけで「新たな時代のヤッターマンを見ているのだ」という説得力がある。最近のタツノコはこっそり良い作品を世に送り出しており、同じくリメイクでは「ガッチャマンクラウズ」も面白い作品になっていた。更なる変化球で投げ込んできたこの新たなヤッターマン、時代に即したヒット作になってくれるんじゃなかろうか。監督の吉原達矢氏ってのはどこかで見た名前だと思ったら、「むろみさん」の監督やってた人なのね。今回の画を見てたら妙に納得出来るわ。

 中の人の力も、当然作品を引っ張り上げる大事な役割を果たしている。やはりキタエリは素晴らしい役者である。完璧な幼女である。完璧な可愛い幼女である。そして平田広明のボヤッキー、三宅健太のトンズラーという、渋さの中に絶妙なコメディを混ぜ込める2人の手腕。この3人が中心にいれば、まず心配はないだろう。上述のように、後からヤッターマンの2人も合流するみたいだし、既にブタ役でちあきんぐもいるし。っつうか、御前は既に今回ママン役で他界してるやんけ。そんなとこで兼ね役まわさんでもいいと思うんだけど(まぁ、エロ可愛かったので良しとする)。

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○「純潔のマリア」 6

 ぴかしゃの巨乳ビッチが安定しすぎるのは何故なんでしょうね。フクロウ可愛いなぁ。

 原作、読もうと思ったこともある気がするけど、1話目観ても全く思い出せないところみると、多分読んでねぇな。未読。おかげで何が起こるのか全く分からない作品なのだが、1話目、良いのではないでしょうか。一切退屈せずにぐいぐい見せられました。「可愛い」と「すごい」が上手い具合に同居してるアニメになっている。

 とりあえずの誘致要因はなんといってもマリアのキャラクターそのものだろう。処女云々は昨今の日本のアニメ業界にもそのままぶっ込めるネタなので、舞台が中世ヨーロッパになっているのに不思議と近しい感覚がある。そういや「シンバシノミコ」(光永康則)なんかも処女性をネタにした漫画で、最近は割とこういうネタ回しが流行っているのかもしれない(女性がどう受け取るかは知らんが)。そして、なんといってもマリアのひーちゃんボイスである。金元寿子といえばロリ専門声優だったので、なかなか「大人の」女性を演じる機会が少ないのだが、今作のマリアは大人なんて歳ですらないだろう。こういう役だとどんな声になるかと思っていたのだが、なるほど、良い方向性。映像も割と自然に動けているし、アニメのスタート地点として「マリア可愛い」は申し分無い。そしてそこに「ぴかしゃエロい」が重なり、2人の掛け合いだけでも満足出来るだけの中身が出来ているのがナイス。フクロウ実体化後のあのかっこう、もう服じゃないじゃん。紐じゃん。そりゃぁ狙われた男の方だって色々捗るってもんですよ。ぴかしゃの「巨乳声」(本人談)もブレないよなぁ。潔癖黒髪ロングから淫乱フクロウまで、変幻自在の日笠節である。

 そんな中の人フィーバーだけでなく、地味な部分からアニメーションがやたらしっかりしているのがとても好印象。特に見どころとなったのはフランス・イギリスの戦争パートで、当時のもっさりした武器による戦闘シーンをかなりあけすけに、じっとりと描写している。原作でもこういう描き方になっていたんだろうとは思うが、今作を見てると改めて「遠距離射撃武器って強いよな」ってことが確認できる。どこぞの魔弾アニメなんかよりもよっぽど弓矢が強そうな世界だ。更に近接戦闘に入る際の槍での牽制とか、いざとなったら剣で突き刺すんじゃなくてメイスやらシールドやらでガンガン殴り合ってぶちのめしていくところなんか、いかにも「農民上がりや傭兵連中の安上がりな戦争」っぽくて凄く新鮮。こういう戦争ってアニメでは初めて見たかもしれない。こんだけもっさりじっくりやってくれているおかげで、マリアの破天荒な乱入劇も際だつようになっている。ドラゴン召喚の無体なシーンなんかも割と楽しい画になってたし、1話目としてはかなり良い導入なんじゃなかろうか。スタッフロールを見れば、脚本倉田、そして監督・コンテが谷口悟朗だ。そりゃぁ納得。演出にも浜名さんがついており、今後もここでI.G.の精鋭が良い仕事をしてくれそうです。

 ひーちゃん、ぴかしゃと来て、あとはロリっ子の加隈ちゃん、そしてもう1人のビッチに能登麻美子という神々しいキャスティング。もう、これだけで満足。

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○「少年ハリウッド(第2期)」 5

 お帰り小ハリ。……なんで帰ってきた! 俺、この作品観てる時の自己に内包される不可解なせめぎ合いでずっと難儀してたのに!

 というわけで、私の人生で初めて「男性アイドルアニメなんて興味ないジャンルのはずなのに、なんか気になっちゃう(ビクンビクン)」という不名誉な反応をしてしまったヘンテコアニメが帰ってきた。小ハリのおかしさについては過去の感想群を観てもらうとして、改めてここから歩を進めることについての期待と不安を書き留めておこう。1期は「いよいよアイドルになってきたな!」みたいなところで一旦終わっており、この作品の独自の方向性といえる「アイドルって、楽しいの? 痛くね?」みたいな半端な視点が非常に鮮明に出ているシーズンだった。「アイドルとは何か」「アイドルになって何がしたいか」を模索し、そこに向かって邁進するのではなく、手探りで5人が5人とも恐る恐る進んでいく様子は、他の一般的な「アイドルアニメ」には無い興味深いポイントだった。改めて始まった1話目でも、「ひたすら海苔を食い続ける本番前」とか「自分のまつげを克服しなきゃいけないアイドル」とか、訳の分からん描写は健在で、「アイドルを目指してきゃーきゃー言われてるイケメン集団」なんていけ好かない連中のはずが、なんか知らんけど放っておけない近しさと親しさが感じられるのは楽しい部分である。

 他方、不安材料となるのは「アイドルとしてある程度安定してきている」という現在の事情。1期最終話あたりではライブをやるっていうだけでドキドキしまくっていた5人だったのに、このブランクの間で随分人気も仕事も安定しており、既に会場にはファンが詰めかけて満席になるまでの成長を見せている。こうなってくると、あとはもう普通の「アイドル」になってしまう恐れがある。たとえとして適切か怪しいが、「マジLOVE」クラスのハイパーアイドル的な描写になってもおかしくないのだ。そこまでいっちゃうと、流石に小ハリ独自の訳の分からない親近感は薄れてしまう気がするし、「一般高校生が大した志も無く、漠然とアイドルを目指す」という不思議な空気も損なわれてしまう。ここからどのように「小ハリらしさ」を見せつけて、他のアイドルアニメとの差別化を図っていくのか、とても気になる部分である。

 でもまぁ、こいつらのおかしさはちょっとやそっとじゃ揺るがない気もするね。シャチョウは相変わらずの調子だったし、てっしーも何一つ変わっていなくて一安心。挙げ句てっしーの下にはお供の者まで2人追加され、今後広がっていくであろう小ハリの活動はてっしーズに手厚く保護されることになるのだろう。眼鏡にならなきゃいけないバイトの人も大変やで。

 そして安定のライブパートのこっ恥ずかしさもたまらんね。1期であれだけ渋っていた自己紹介、スラスラ出てくるようになったんだなぁ。もう、癖になってきたから女性ファンと同じ目線で追いかけられる気すらしてきた。……いや、やっぱり無理。颯はもう少し1期目みたいに悩んでくれ。お前が充実した顔でアイドルやってるとこっちの調子が狂うんだよ。あと中の人のせいですげぇドヤ坂顔が浮かんじゃうんだよ。楽しそうで何よりです。

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 「最後は褒められたい」って大事な言葉だよなぁ、第13話。そう、お仕事のモチベーションってのは結局それが一番なのです。うすら寒いきれい事並べるよりもよっぽど信頼出来る一言だよね。木下監督はいちいち正しいことを言える人なのだが……それ以外の部分がちょっとね……。

 「お仕事女の子アニメ」という、ある意味では単なる日常作品なのに、気付けばあっという間の2クール目。「えくそだすっ」のドタバタも一段落し、作中でも年が明けた。もちろん、アニメ制作会社は年が明けたからってお役ご免になるわけではない、次の作品のために走り出さなければならない。今度の作品は「第三飛行少女隊」、略して「三女」。今回も萌えものらしいが、ハードな戦闘描写が売りってことはアニメーションにすると大変なヤツだ。更に原作は人気作品ってことで、視聴者からの期待も高まっている。これを「えくそだすっ」でそれなりに成功を収め、勢いに乗るムサニが担当することになったのだから、おそらく世間からの期待も高まっていることだろう。たとえるなら「最近の動画工房は割と安定して良い仕事してるし、楽しみだな」みたいな状況だろうか。あ、でも監督は木下さん固定だから、「ぷる天とえくそだす、次はどっちになるか……」みたいな書き方されてそう。

 視聴者連中は分からないが、そんな大仕事を任されたムサニの台所事情は決して楽ではない。何しろ制作進行のメインが一気に2人も抜けており、社員はいくら走り回っても手が足りない状態。入社2年目にすらなっていない宮森のところにデスクが回ってくるとなると、おそらく普通のスタジオでは「緊急事態」と言われるレベルなんじゃなかろうか。アップアップになって沈んでしまいそうなこの状況だが、だからといって悩んでばかりもいられない。渡辺さんの指示を受けつつ、宮森もなんとかデスク仕事を開始する。前回の「えくそだす」で色々と煮え湯を飲まされたこともあり、彼女の働きは回りから見ても案外悪くないようだ。優秀な後輩、みどりちゃんの手腕にも助けられ、作品の船出はなんとか成功。便利な「でぃーぜるちゃん」は、実は上山高校の5人の中で一番ポテンシャルが高い可能性すらあるな。知的好奇心が旺盛なのは、クリエイターとしてはかけがえの無い才能だからね。

 しかし、だからといって順風満帆とはいかないのも当然のこと。第一の障壁は、まさかの小笠原さんのキャラデザ辞退。この人の浮世離れ感も尋常じゃないが、スタジオの命運がかかった一大プロジェクトでもサラリと自分の我を通してしまうあたりはまさに女傑。彼女に言われると周りの人間も押し黙ってしまうしかないのが恐ろしい。ただ、彼女も単にワガママのために断ったわけではなく、その仕事を頼れる後輩、井口ちゃんに回すという意味もあったのだろう。はじめは尻込みしていた井口さんだが、彼女は割と空気を読む方だし、ここが一発ステップアップのきっかけであることを理解し、この大役を受けることに。彼女の仕事ぶりもここまでのシリーズでは安定して評価されていたものなので、小笠原さんのサポートがあればきっと上手くいくに違いない。どこで絵麻ちゃんのサポートが入るのかは注目。

 その他、背景を依頼しに行ったら随分職人堅気なおっちゃんから禅問答のような問いを投げかけられたりもした。なんだか気むずかしげではあるが、こういう人がいてこその業界でもある。受けてくれればきっと責任ある仕事をこなしてくれるのだろう。空戦がメインのアニメなのだから、おそらく雲の描写は作品のテイストを決定づける重要なパーツになるはず。確実に任せられそうな人が出てきたのはむしろ喜ばしいことなのかも。唯一にして最大の懸念材料は、いざ会議をしにいった出版側の人間が「変なハナシ」すげぇヤバげなやつだったこと。これ、あの会社におけるタローポジションの人間なのでは……ここから予想されるトラブルといえば、なんといっても「原作者との折り合い」であろう。キャラデザが初挑戦の井口さんに変わったことについては現物を見てもらえば納得してくれるところかもしれないが、それ以外にもいくらでも問題なんて後から出てくるもので。原作が進行中だから1クールだとどこに着地させるかすら決まっていないし、ただでさえ優柔不断な木下監督のこと、原作者がごねだしたり、いざもめ事が起こっても解決する能力はなさそうである。さて、一体何が出てくるやら。

 今回登場した高校生チーム、宮森、絵麻ちゃん、ずかちゃん、そしてみどりちゃん。少しずつ人が集まってきて、1つのものを作り上げるために力を合わせている姿は見ているだけでも楽しいものである。ただ、明らかに1人出番が無い人がいるんですが、彼女は就職先ちゃんと決まったのかな……。

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○「東京喰種トーキョーグール√A」 5

 えーと、今どういう状態なんだっけ? ……金木君がさらわれて、なんかフルボッコにされた上で助けに来た人達まで惨殺されてイカれちまったところだったっけ? 1期も中盤以降あんまり本気で見てなかったもんで、3ヶ月空いたらどんな空気だったのか思い出すのに時間がかかる。

 1期の時には「いやいや、こんな終わり方ありえへんやろ」というので不満たらたらだったわけだが、当然2クール目があるわけだ。ただ、どう考えても今回のって「1話目」じゃないよね。「13話目」だよね。噂に聞くところによると、この2クール目からは原作を飛び出してアニメで完全オリジナルルートに突入するらしいのだが、おそらく今回のラストシーンがその転機となる部分なのだろう。それだったら、なおさら今回のは13話だったのでは。いきなり1話目からこれをやられても、テンションについて行くだけで大変やん。まー、「1話目はとりあえず盛り上げておかないと」っていうのが現代アニメの不文律みたいなところもあるので、バトルばんばん流しておいてシナリオを追うのは次回から、みたいな感じですかね。

 気になった点を上げておくと、1期目では割と壮絶で良いな、と思っていたバトルシーンが、今回そこまで響くものになっていなかったこと。ところどころ作画が怪しいとこなんかもあって、せっかく分割にしたけど大丈夫なのか? という不安がよぎる。いや、そこまでひどい崩れではないので気分的なものかもしれないけど、せっかくバトルを冒頭に持ってきたのに、そこであまりこだわりが感じられなかったのはなんだか気になる。ガジェットが細かすぎて画面が見にくいのかもしれん。何をメインで見せたいのか、目的意識が希薄なのかなぁ。ただ、言い換えれば1期の時にもセールスポイントになっていた背景なんかのディティールはかなり作り込んであるってことで、雪が降り始めるシーンの背景に見える東京の夜景なんかはすごく綺麗。せっかくの「東京」要素なので、こういうところで独自性を打ち出していきたいところだ。

 ま、まだ全体が見えてこない話だったので、しばらくは「アニメオリジナルで何がしたいか」っていう部分に注目しながら見守っていきたいですな。こういうときに原作知らない人間は気楽で助かるわ。

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○「黒子のバスケ(第3期)」 5

 もう、ド安定の3期目。約1年の休憩を挟んでなので、1期と2期の間の休憩期間と大体同じ。「バクマン」もそうだったけど、こうしてたっぷりと尺を取り、確実に最終回までやってくれるからジャンプ漫画ってのは幸せだよね。あれ、でも「めだかボックス」は……まぁ、あれも2期やったし……。

 1期も2期も充分楽しませてもらったし、今期はまず間違いなく最終話まで走り抜けるだろうことが分かっているので特に心配はいらない。原作の完結も無難な仕上げ方だったし、そこまでの流れをのんびり追いかけるだけである。久しぶりに見るとやっぱりこの超次元バスケ漫画、もしくはバヌケアニメは面白いよな。今回はAパートが軽い総集編になっていたが、黒子の活躍シーンだけ集めたくだりなんかは完全にギャグだった。あれを毎回やってたんだからそりゃぁ賑やかなもんである。残す相手は「相手の技をドレインする」灰崎、相手の能力を上書きコピーでパクる黄瀬、そして2人の赤石と無冠の五将である。うわー、バヌケすげー。

 それにしても、この世界のスポーツ記者も大変だよな。「イーグルアイってすごい能力だね」って、雑誌には一体どんな記事が掲載されてるんだよ……。

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○「デュラララ!!×2 承」 6

 ひゃっほう! 帰ってきたぜ! お帰り池袋、そしてお帰りセルティ!

 1期はもう、とにかく好きな作品だったので、こうして5年越しで帰ってきた2期目はまさしく望外のもの。とにかくセルティが、静雄が、杏里が、三ヶ島沙樹ちゃんが元気に動いてくれているだけでもわたしゃ満足ですよ。良かったわー、生きてるうちに続編が拝めるとは思ってなかったからなー。

 もちろん、5年もの間が空いてしまったという部分に不安がないではない。時代は変わっているわけだし、アニメの制作体制だって変化はしているだろう。今回、制作スタジオが聞いたことない名前だったので「すわっ」となったわけだが、幸い、元々ブレインズベースで制作を担当していた部署がそのまま独立した形らしい。大森監督の太鼓判もあるし、1話を見る限りでは1期の頃に比べて失ったものがあるようには見えない、一安心である。そう、これは久しぶりの大森貴弘作品だ。現役監督の中では、私の信頼がトップレベルの大森さんだ。彼の評価を確実なものにした「デュラララ」がこうして帰ってきて、彼以外の人間が采配をふるうことはあり得ない。更なる伝説を産みだすためにも、是非とも全力でこれに取り組んでほしいところである。1話目は当然、監督自らのコンテ回になっており、いきなりこの曲者だらけの池袋でしっちゃかめっちゃかやるお話。事前の特番でキャスト勢が「2期は1期以上に忙しいし、目を離したら大変なことになる」みたいな脅しをかけていたのでビクビクしていたのだが、流石の大森さん、これだけコロコロと場面の切り替わるせわしい構成にも関わらず、ややこしかったり、もやっとしたりする部分は一切なく、ごく自然に筋を追いながら、改めてこの池袋の街へと入っていくのにこれ以上無い導入になっている。そうや、俺はこれが見たかったんだ。今後は更なる混乱の中を突き進むことになるだろうが、このスタッフなら大丈夫。きっと良い作品になるよ(まぁ、原作知らないからこの後どういう展開になるか予想も付かないんだけど)。

 唯一懸念材料があるとするなら、タイトルに「承」と題された非常に特殊な放送形態だろうか。つまり5年前の1期を「起」とし、ここから全4部構成で「転」「結」とつないでいく。「転」は分割して7月から、「結」は来年1月からということで、1クールずつ、ブランクをおきながらの放送になる。この不可思議な大計画、視聴者を満足させる構成ははっきり言って大難行である。分割2クールだけでも間で忘れてしまったり、モチベーションが切れたりするのに、更に一カ年計画ともなると……予想もつかないな。まぁ、勝負出来るという判断があってこそのこの構成なのだろうが。ドキドキしながら見守っていくよ。

 なんか外延の話しかしてないけど、1話の中身は「セルティマジ可愛い」と言っておけばそれでよいのではなかろうか。1期の時はここまでドジっ子成分の強い萌えの権化みたいな存在ではなかった気もするのだが、今回は容赦無く可愛い。ドジっ子、健気、強い、セクシー、美人(?)。完璧やないか。その他のヒロイン勢も、懐かしさと相まって魅力2割増し。沙樹ちゃん元気そうで何より。臨也のところの双子妹も愉快。杏里ちゃんエロい。そして狩沢さんチョー可愛い。狩沢・湯馬崎ペアの安定感ね。狩沢さんはダボッとしてボディラインの出にくい服を着てるのに、なんであんなにエロいんだろう。あと、1期から2ヶ月しか経ってないはずの池袋なのに、ラノベの新刊がものすごく時代を駆け抜けているのが謎だ。ちょっと前までシャナだのとらドラだのと言っていたはずのドタチンカーが、何で深雪さんの痛車になってるんですかねぇ。そういやセルティのトークもハンディキーボードがあったはずなのにフリック入力になってやがるな。これが時代の進化ってやつか……。

 中の人については、とりあえずセルティ万歳なので(以下略)。新羅のところにやってきた後妻のエミリアさんは、かっ飛んだテンションで誰だか分からなかったのだが、なんと中の人は種﨑敦美である。相変わらずピンポイントで良い仕事押さえてくる子やなー。それ以外の面々も、とにかく全部引っくるめて楽しみじゃい!

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