最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
「DRAMAtical Murder」 3→2 ま、まったく真面目に見てないんだけどね……。真面目に見たいって思うようなきっかけは一切なかったなぁ…………原作ファンは楽しめたのかなぁ。 まー、正規の消費者層じゃないのでね。別に私が存在価値を一切理解出来なくても作品としては問題無いのかもしれない。でも、結局最初から最後まで何が言いたいのか分からなかった。主人公を通じてこの世界をどうしたいのか分からなかった。誰との関係を重要視したいのか分からなかった。ゲームの趣旨からすると、オムニバス的に主人公が色んなキャラを「攻略」していってる展開なのだろうけど、1つ1つのエピソードが薄くてなぁ。主人公の立ち位置がいちいち「お前がじっとしてれば良かっただけなんちゃうか」って展開ばかりだし。知り合いを大事にしたいっていう気持ちが第一なんだろうけど、その気持ちを向ける先が多すぎるせいでそれぞれの感情が全然ピンと来ないんだよね。ハーレムものなんてそんなものなのかなぁ。でも、この「なんか微妙にバーチャル」な世界設定とか、有効利用しようと思えば色々シナリオも捻りを加えられたはずのコテコテの設定なのに、それが特に活きていたこともないし……。いちいちクドいキャラ設定が、この尺で上滑りさせたら寒いだけになってしまう……うむ、よく分かりませんでした。 そして作画がいちいち力尽きるガッカリ感。「咎犬の血」とかこれとか、「そっち向け」ってたまに時代を超越したかのようなとんでもないクオリティでお届けすることがあるよね。ご愁傷様である。 PR 「Persona4 the Golden ANIMATION」 5→4 僕はマリーが可愛かったと思います。正直、前半戦は冒頭のポエム朗読さえあればそれでいいや、って思ってた部分がある。もしくはドヤ顔でマーガレットさんに朗読される展開とかがいいな。 ふむ、正直ゲームはまったく知らないし、アニメ1期もそこまで熱心な視聴者ではなかったが、特に苦労なく最後まで観ることは出来た。「追加ディスクからのシリーズ化」っていう時点で色々と無茶な作品にはちがいないのだから、よくもまぁ、ちゃんとこれだけの話数をやりきったとは思う。「1期目で作り上げた世界観を活かして、更に盛り込んだ2期目を」という活用法としては決して間違った作品ではないだろう。 ただ、残念ながら頑張ったところで無茶を覆いきれるものではなく、作品のそこかしこに無理が生じてきたのも間違いない。メインシナリオはすっ飛ばさなきゃいけないので「1期見てた人、もしくは原作経験者御用達」みたいな部分はあったのだろうし、どうしたってぶつ切りのイメージはぬぐい切れない。最終的には「すごく普通の頑張る青少年のお話」なのだが、マリーの正体が分かってからそれを打破するまでの流れは、結局力業なのであまり入れ込む余地がないのである。どっちかっていうとまだマリーが楽しそうにみんなと遊んでいる時のダラダラギャグの方が見ていて楽しくて、それらの思い出を大切に思う後半戦の方が、おまけみたいな印象になってしまっていた。もう、いっそ2クールでやってくれた方が諦めてガンガンどうでもいい話をつぎ込めてかえって面白くなった気もするぞ。 そして、もう1つの問題点としては、ちょいと画面のクオリティが低い。キャラの魅力を強くアピールしなけりゃならないはずの作品なのに、等身がやや高いせいかいまいちキャラデザが安定しないのである。ギャグパートだったらそこも含めてネタに出来るのだけど、シリアスになってからの展開でそれだとちょっとね。ほとんどのお話がメインキャラ総出演のシーンばかりだったので、かなりリソースを割かなきゃいけないのが負担になってたんだろうなぁ。同情するところではなかろうが、なんだか寂しかった。 ま、あくまでおまけのお話なので、これくらいのユルさでも特に目くじら立てるほどのこともないと思うけどね。諦めてOVAとかでやっててもよかったのかもしれない。それはそれでカオスになりそうだけども。個人的に、足立メインのエピソードを割と丁寧にやってくれた部分については、このアニメの独自のセールスポイントだったんじゃないかと思っている。ああいう「1期で足りなかった部分」をもう少し見たかったんだけどねぇ。 さぁ考えろ、最終話。智恵を絞ってもしょうがない、イマジネーションを絞って考える。このアニメに描かれてきた意味を。 今回新たに描かれた情報というものは、実はほとんど存在していない。つまり、今回はこれまで描かれてきた作品世界の「店じまい」、いわば答え合わせのような最終回であったはず。何が解き明かされたということもなく、何かが進んだ、終わったという印象もない。本当に「ただ夏休みが終わった」お話である。つまり、このアニメに籠められた意味は、全てここまでのエピソードで描かれてきていたということ。それを、「読み」「解かねば」ならぬ。もちろん、「解く」とは言っても明確な答えが存在しているわけではないだろう。あくまでもそこに見える絵は人それぞれであり、そこにどのような意味を付与するかを考えろ、ということである。それが制作者の意図に合致するかどうかは、また別次元の問題だ。 さて、本当に今更の話だが、「グラスリップ」というタイトルは一体どこから来たのだろうか。英語表記では「GLASSLIP」となる。GLASSは当然「ガラス」であろうから、問題は後ろの「LIP」の部分。ここでそのまま「LIP」であるとすると、「くちびる」の意味になってしまって流石に意味が通らないので、普通に考えたら「SLIP」との組み合わせと見るべきだろう。辞書で確認すると動詞「SLIP」は様々な意味があるが、最もイメージの強い「滑る」の他に、「こっそり動く」「時が経過する」「滑り落ちる」「解き放たれる」「(記憶が)消える」「間違う、誤る」などがあるようだ。おそらくタイトル決定時に具体的にどのような意味内容で「SLIP」としたのかは明確に決まっていないのではなかろうか。あくまで、こうした意味を持つ動詞の総体を見ての名付けなのではないかと思う。 さて、この一夏のドラマの中で、滑らかに「すべり、経過し、消えて、誤って」いた存在とは何だったか。最終話、ラストシーンまでの描写を鑑みるに、結局このお話は「沖倉駆という存在を読み解く」お話だったのではないかという結論に達した。その証拠に、最終話に至っても駆という存在には明確な「正体」が与えられておらず、ラストシーンでは登場キャラクターがそれぞれに夏休みを終え、新学期に向かっている姿が描写されているのに、駆の姿は一切描かれず、最終的には透子に声をかけた一人称視点だけが記録されている。当然、これまで駆の一人称視点などというものは無く、それどころか駆自身すら、自分のことを三人称視点から見ていた(いわゆる分身の術である)ことから、駆というのは、ひたすらに観察対象であり、読み解く側ではなく、「読み解かれる」側だった。透子も、やなぎも、何故か知らないが夏が終わると駆はどこかに消えてしまうのではないか、という不可解な疑念に駆られていた。確かに、フラッとこの街にやってきた駆は一度も登校なんてしたことがないし、このまま消えてしまってもおかしくないかもしれない。彼の父親も、「大人なのだから好きにすればいい」と彼に対しては自由を与えており、「消える」ことすらも是認しているかのようである(考えてみれば、沖倉家のどこか落ち着かない浮ついた感じは、親子3人に共通している)。しかし、「引っ越してきたばかりの高校生がいきなり消える」なんて事態はあるはずもなく、常識的に考えれば「2学期からよろしく」というはずなのである。それが危ういと感じられるということは、沖倉駆という存在が、それだけ危うく、不安定なものであったということの証左に他ならない。「滑り、つかめないもの」。それが駆だ。 と、書いては見たものの、未だ彼の「示す」ものに答えは得られていない。漠然とした「青春の1ページ」と言ってしまえばそれまでだろうか。先週までの読解では透子と駆の見る「未来の欠片」は「心象」という更に漠然としたものであるという処理がなされてしまったわけだが、沖倉駆という存在は、そうした「心象」を肩代わりし、少しの不安と、少しの希望と、大きな不可解を抱えた、青春時代の心象そのものとも解釈出来る。だからこそ彼は、あらゆる知り合いとぶつかりながらも、どこか気になる様子を残す存在だった。どこまでも利己的で、どこまでも野放図でありながら、不思議と捨て置かれることもなく身近にあり、特に「恋愛感情」との関わり合いを強く持っている。今回駆と接触したのは透子以外ではやなぎだけであるが、彼女がわざわざ彼を屋外へ引っ張り出して対話した場所は、あの、雪哉が透子に告白した「ベンチ」である。彼女は一度、「坂道」で妙な空気になったこともあるが、常に恋愛感情を強く意識しながらの青春を歩む女性である。彼女が駆との対話に選んだ場所が衝撃の「ベンチ」だったことも、なんだか彼のスタンスを表しているようで興味深い。「やなぎだったらそこは日之出橋なんじゃ?」と一瞬思ったが、考えてみりゃ日之出橋は「やなぎと雪哉の場所」であって、それ以外の人間を介入させる余地はないかな。 「沖倉駆は観察者ではなく、被観察者である」。この1つの転換によって、この話はまるっと姿を変えてしまう。普通、「恋愛アニメ」と言ったら全てのキャラクターが同じ世界に立ち、競い合うことで成立すると思ってしまうところに、まさか1人だけ次元を違えた存在が混じっているとは今まで考えてこなかった。そして先週までは、彼のアクティブな行動原理から、てっきり「彼が物語を紐解く」物語なのだと思っていた。しかし、あくまでもこの物語を読み解き、世界を「知る」べき存在は、「見える」側の代表である透子だろう。彼女は常に「駆が見える」存在であり、「駆のことを考え」「駆の介入を許す」存在である。駆の持つ「聞こえる」はいつしか透子へと譲渡され、透子は完全な観測者へ、駆はその透子の手によって観測される側へ。それはつまり、透子が、青春時代の1ページとして、自分や回りの友人たちの持つ心象風景と向き合う物語。作中ずっと駆が「分からない」存在だったのはむしろ当たり前のことで、彼を読み解き、この街の中、若い男女の中で解体することこそが、このアニメの真の目的意識だったのではないだろうか。
うーむ、とりあえず一通り書いてみても、我ながら胡散臭い論調になっているとは思うが……多分、一回最初から見返さないと答えは出ない。いや、それでも答えが出るかどうか分からないけども……。しかし、おそらく制作側が意図している答えは存在している。無責任に意味の無いものを垂れ流しているだけではないはずだ。今回そう確信出来たのは、透子が2回目のピアノを聞くシーンが描かれていなかったことからである。普通に考えれば、最終回のあのシーン、透子が「たどり着けそうな答え」にすがるシーンなのだから、成功にせよ失敗にせよ、「透子の見た音楽」は視聴者に提示するのが普通である。「これが結論だ」と、一番分かりやすい形で見せて、決着をつけにくるはずだ。それが無かったということは、「そこも含めて、わざわざ見せずとも理解の及ぶ風景がある」と制作側が意図しているということである。「描かなくて良いから描かない」のである(まぁ、「書けない」という可能性も無いではないが)。さぁ、今一度この物語を振り返ってみるのだ。 ……ごめん、時間無いんだ。とりあえず、ここまでで勘弁してくれ。余裕があれば、他の視聴者の得た「答え」も見てみたいものだなぁ。 「アルドノア・ゼロ」 6→5 すごいのは分かる。分かるんだけど、なんかこう、ピンと来ない。そんなアニメ。「まだ1期目だから」と言われりゃそうかもしれないのだが、そこで消費者の欲求を満たしきれないなら分割2クールは勘弁してほしいのだが……。 はっきり言ってしまうと、現時点においては「既存のあおきえい監督作品の中では最も心躍らなかった」作品である。いや、ハードルが無駄に高すぎる気はするけど、事実は事実なのでしょうがない。演出面に問題があるわけではない。相変わらず非常にデリケートで綺麗な絵が作られているし、戦闘シーンにしたって様々な趣向を凝らして迫力を出しているのが分かる。キャラの描き方だって、一本調子にならないようにドラマを盛り上げる技術力の高さは様々なシーンから確認できるだろう。「やっぱりあおきえいは上手いな」と思わせるだけのものは、本当に何気ない中に転がっているのである。 ただ、そうした技術力をもってして、何を描きたかったのかが未だはっきりしていない。毎度毎度のことになるが、やはり「天才を描くのは難しい」ということなのだ。主人公イナホがどれだけすげぇ奴かを描くためには、敵がどれだけやべぇ存在かを描く必要がある。たとえば無敵のハイパーバリアだったり、なんでも斬っちゃう居合いマッスィーンだったり、謎のロケットパンチおばけだったりする。個々のデザインは面白いし、ロボットものとしての個性は引き立つ部分も多かろうが、こうした敵キャラのやられ方が、なんかショボいのである。イナホは最初から最後まで量産機に搭乗したままで戦い抜くという、ロボットものの主人公としては革命的なチャレンジをやってのけたわけだが、結局、彼の思いつく対策法はそこまでエポックメイキングなものではなく、「そうなれば、そうなるやろ」だったり「いや、その理屈はおかしい」だったりするので、どうしたって敵キャラには「なんで負けてんねん」という突っ込みを先に入れなければならない。火星貴族の連中はさぞかし強いのだろう(何せ人類を壊滅させたのだから)。でも、イナホ君は何故かもっと強いのである。結論からいうと、人類は、かなりの阿呆だ。うーむ。 まぁ、こういう作品の「戦略性」なんてものはお話として適当に受け入れるのが良かろうとは思うのだが、丁寧に描こうという作品の方向性が、どうしてもこの根本的な「足がかりのなさ」と相性が悪く、結果的には「すげぇけど、なんか伝わってこない」という消化不良の状態になってしまっているのである。まー、ザーツバルムさんを筆頭として「作中キャラの心情もよく分からん」ってのはあるんだけどね。最終回の超展開とか、誰が何を考えていたのやら。単にみんなして戦場にいたせいでテンション上がってたとしか思えないんだよなぁ。姫様、これで死んだの3回目やぞ。三国無双の孟獲倒すイベントじゃないんだからさぁ。 改めて確認するが、流石に期待が高すぎた部分があるので、そのギャップでがっかりした感は否めない。色々取っ払ってもう一度別視点から見直せば、改めて評価出来る点も多いことだろう。でも、現時点ではそれをやる元気はないので、「うーん、2期大丈夫?」という不安を残してこの状態のままで。正直、イナホが死んでようが生きていようが、おねーちゃんさえ生きててくれればいいや。俺、最終的にこのアニメはおねーちゃん目的でしか見てなかった気もするな。 「スペース☆ダンディ(2期目)」 7→7 概念になり損ねた男、ダンディ。いや、もう彼は既に概念の上位存在であるかもしれない。そしてこのアニメも、今やダンディという1つの概念に成り果てたのか。今作を表すのに一番しっくり来る言葉は、やっぱり「怪作」なんだろうか。 私の中ではどこまでも「金と時間と人手をふんだんにつぎ込んだギャラクシーエンジェル」である。GAの馬鹿さ加減を、より野放図に引き延ばしつつ、それを「視聴者を笑わせる」以外の方向にも拡充させて出来上がった、何とも金のかかった悪ふざけ、それがダンディ。1期の時点で既に悪ふざけは限界を振り切っていたはずなのに、2期では更に好き放題の度合いを強くし、「とりあえずクリエイターがやりたいって思ったことをやってます」感が半端じゃなかった。これはもう、シリーズアニメの皮を被った巨大な実験施設である。脚本家が暴れ、アニメーターが遊び、作曲者が荒ぶり、役者が跋扈する。その中で、最終的に産み落とされたものが、毎回お届けされた30分である。これだけのものが、何故かシリーズ物として、最終的に収束したのである。やはり渡辺信一郎という男は、凄まじいエネルギー量を持つ大馬鹿野郎なのだった。しょうがないよなー、全部平行宇宙だったらダンディが1人2人死んでも問題無いよなー。伝説巨大兵器アレーも大活躍するよなぁ。 とにかく最終話を見れば今までのあれもこれもどうでも良くなるわな。1つたりとも捨てシーンが無いという怒濤の突っ込みどころ。よくもまぁ、「一応まとめよう」と思ったもんだよな。いや、まとまってないけども! 訳は分からないけども! 個人的に一番釈然としないのは、結局スカーレットさんが幸せになってないところです! せっかくあんだけデレてダンディ救出メンバーに加わったっていうのに! 最終的にダンディの覚醒を導いたのってハニーのケツじゃないですかー! 隣のスカーレットさんは何?! 当て馬?! 畜生! 俺にくれ! というわけで、2期はスカーレットさんの活躍シーンも増えたし、あの手この手で不思議とダンディが恰好良くなっていくという脅威の展開に毎度お腹いっぱいでした。どのエピソードが良いとかいちいち選べないくらいに、13本が全部濃いからなぁ。また改めて1話から見直したら、マジで頭おかしくなりそうです。なんか、エンドレスでサーフィンして足踏みしそうだけども。最終的に一番良かったキャラは、個人的には「ミャウの親父」です。「大好きです!」 「Free! -Eternal Summer-」 5→5 なんか今回は痛々しいエピソードが多かったせいか、1期みたいに「うひゃー」って何も考えずには観られなかったなぁ。なんだか予想と違う方向性だったので気持ちの修正が色々と大変だった。その分、最終的なカタルシスが大きくなってるわけだが。 相変わらず「そっち向け」メインなので真っ直ぐに視聴は出来ないのだが、今期は宗介が入ってきたおかげでもうドロドロ具合が大変である。1期はハルちゃんが引っ張りだこだったのに、2期目はその遙と宗介の間に挟まれて凜ちゃん大人気。そこの険悪なムードだけで、なんかね。あげく、クライマックスには宗介はポンコツになってネガティブ要素しかなくなるし、それに引きずられて遙は立ち上がっちゃうし、もう、見てられなかった。「部活ものの挫折」っていう意味では(ものすごく乱暴なくくりだが)「ハナヤマタ」と同じような進行ではあるのだが、こっちの方が徹底的で容赦がなく、「こんなん、回りにいたら胃に穴があくわ」とずっと思っていた。まぁ、単なる部活の話ではなく、「将来の夢」とか、人生全部がかかった悩みなんだから、重たくなるのは当然なんだけど。なんだか「俺はフリーしか泳がない」とうわごとのようにつぶやくだけの遙っていうキャラを作ってしまった1期の罪滅ぼしをするかのように、急激に遙が「人間」になっていく様が、成長痛みたいな痛々しさを伴っていたんだ。 今作の何がすごいって、そんな「人生の悩み」を持ち出し、散々青少年を難局にぶち込んでおきながら、最終的には「とにかく泳げばいいじゃん!」と、水泳で全部解決してしまったところ。どんだけ悩んでも、成長しても、最終的に遙は遙だからね。マコちゃんとの関係性なんかも、いつの間にか(それなりに大人として)収まりがついているし、それら全ての要素は結局泳ぐための理由付けだったんだな、っていう結論になるのである。水泳ってのはなかなかアニメにするには地味な題材で、普通に考えたらそれを中心にした筋立てなんて作れそうもないのに、今作は京アニ流の無茶な動画と、こうした無茶な脚本によって、強引に「水泳」を中心軸として成立させてしまったのである。なんかもう、それだけですげぇ。「部活もの」としても綺麗に収まっていたし、やっぱり良い最終回になるんだよなぁ。 あとは……江ちゃんは相変わらず可愛かったな。明乃さん、もっとこの調子で萌えキャラ(?)やってくれてええんやで。 「まじもじるるも」 4→4 本当に第一位印象から一切変化の無いままで終了した番組である。なんだろう、今期アニメにぽっかりと空いたエアポケットみたいなイメージである。「予想通り」という意味では「モモキュン」だって一緒だけど、こちらは本当にスルッと、ヌルッと、サラッと(実に貧弱な語彙である)。 普通なことってのは決して悪いことじゃないのだが、やっぱり今作はわざわざアニメにして押し出すような強さが無く、「別に見ていても苦痛じゃないが、無いなら無いで一向に構わない」というレベルから動くことはなかった。この作品にオリジナルの要素ってのが何一つ見出せなかった。うーん、日常もののジャンルでは必ずしもそれが悪いってわけでもないのだけど、別に「コレを見ているだけでとにかく落ち着ける、幸せになれる」っていうような、いわゆるきらら系漫画の空気とも違うんだよね。一番近いのはひょっとしたらドラえもんなのかな? いや、下手したら今のドラえもんだったらあっちの方が毒が強い可能性すらあるよな。そして、別にドラえもんは毎週録画する気は起こらないんだ。つまり、そういうことじゃないかな? プラスの要素はもちろんある。1話視聴時にちょっと予想していたけど、順当にるるもは可愛くなった。テンプレから1ミリも出ない素直クールなのだが、「素直」の部分が存分に前に出ていたので、そりゃぁ愛でてみたい気になる。相方のチロとバランスもよく、このメインヒロインズは確かに看板として成立していたのである。ただ、それを振り回す回りの面子のキャラがどうしても薄いんだよなぁ……。古今東西お馴染みで、最近はラノベなんかでも多いのが今作の柴木のような「変態、エロを強く押し出す男子学生」キャラであるが、「変態」要素ってのはアピールするとなると結構難しい。男子中高生なんてのは、誰だって少なからず変態であり、その要素を取り除くと「朴念仁の草食系」という別枠のキャラ設定が成立してしまうくらいなのだ。過去の事例を考えると「なるほどこいつの性欲は度が過ぎている」と思える男性キャラってのはほとんどおらず、強いて言うなら、「ハイスクールD×D」のイッセイあたりは、そこそこエロをキャラとして活かせていた部類だろうか。残念ながら、柴木にはそこまでのパワーは無い。特にるるもが関係してくると保護者としてのいい人な側面の方が際だってしまい、どうしても「変態柴木」の人物像からは離れてしまう。もう、猫の子のエピソードとかずるすぎるくらいに、良い奴なのである。主人公としては申し分ない奴なのである。だからこそ、どうしても「変態柴木」をベースにしたお話に勢いが感じられなかった。こういうさじ加減ってのはなかなか難しいね。 色々文句をつけてはいるが、別にあって困るアニメではないし、もし購読してる雑誌で連載していたら何となく読み続けているだろう。でも、毎週30分を割くアニメの枠としては、出来ることならもうワンパンチ欲しかったところ。さて、弱虫ペダルに備えないとね……。 「リプライハマトラ」 4→4 無事に最後まで視聴出来ました。それだけでも本当に良かったと思っている。 正直言うと、「1期よりは随分観やすくなった」というのが素直な感想。要因は割とシンプルで、なにせこっちが完結編なんだから筋立ては分かりやすくなって当たり前である。やってることはモラルとの対決の時と大して変わらなかった部分もあるのだが、少なくとも最終的な信念が見えやすかったことで、アートは敵キャラとしては悪くない活躍をしてくれたと思う。犯行動機がシンプルだし、ちゃんとボスキャラに見合ったチート能力を身につけてくれたし。いや、モラルもチートはチートだったけどさ。あいつの場合行動理念が分からないからついて行きようが無いんだ。ひとまず「アートの野望」というのが分かりやすくなれば、それに絡んでいくはじめちゃんのサブストーリーとか、フリーマム関係の動きなんかも追いやすくなるので、観ていて「こいつら何やってるん?」と思う回数は1期の頃よりも格段に減っている。そして、はじめちゃんの活躍の機会が増えたことで、何をさておいても「まぁ、はじめちゃんが可愛いからしょうがないか」と思える部分もあった(あ、ハニーも可愛かったですよ。幼児退行がデフォのキャラとか、ずるいですやん)。あと、作画のレベルは1期の頃に比べたら格段に安定はした。1期は何があったんだろうね。 しかしまぁ、そうした面はあくまでも「1期に比べて向上した部分」であり、結局駄目だった部分も多々残されている。一番クリティカルなのは、やっぱり主人公のナイスがよく分からん奴だ、っていう部分かな。アートがあれだけ頑張ってるのを見ちゃうと、何考えてるかよく分からないナイスなんて放っておいて「もうマジでミニマムホルダー抹殺していいよ」と思えてくるのである。毎週アバンの語りで入るような状況を読まない軽さも、なんだかマイナスに働いていてキャラとしての魅力に繋がっていない気もしたし。そうそう、やっぱり今作で致命的なのって「ギャグの寒さ」なんだよね。1期に比べたらシリアスの割合が大きくなっているのでギャグはそこまで多くないのだが、一番のネタ回であるムラサキの入院エピソードとか、本当に見ててうすら寒くなってきた。せっかく中心になるストーリーがまとまりはじめて、いい感じにシリアスが展開出来てると思っていたところに、どうしてああいうのをぶっ込んでくるんだろう。どうにも構成が上手くないのである。構成の拙さといえば、結局増えすぎたキャラを御し切れてなかった、ってのもあるよね。2期全編通じて、レシオとバースデイって別にいらなかった気がするんだが……。 ま、1期で覚悟していたほどのガッカリ感はなかったので、「それなりにまとまっていました」というのが結論。「異能者に対する差別・迫害」っていうテーマは今期だと「東京ESP」とまるかぶりなのだが、虚無とか、アートのミニマムといった個々の「無茶な能力」の扱いっていう部分では、こちらの方が良い部分もあったと思うし、決して駄目なだけの作品ではないですよ。ただ、他人に勧めるかというと、難しいかなぁ。だからなんで岸誠二はオリジナルをやらせると(ry 「ハナヤマタ」 5→5 なるちゃんが可愛かったです。なるちゃんの声が本当にくせになるナヨナヨさ。あの細さは癖になる。中の人、上田麗奈が器用な役者であることは知っているつもりだったが、今回のなるちゃんのおかげで真っ直ぐに攻められるということが確認出来た。今後の活躍が楽しみである。 真っ先に中の人の話が出てくると「アニメはあかんかったんかい」と勘ぐられるかもしれないが、別にそういうわけでもないですよ。「予想外にどんどん面白く!」なんてことは一切無かったけども、1つの「頑張る女の子もの」としてはそれなりにまとまっていたと思う。キャラの配置が非常に見やすくて、なるとハナを中心に、保護者ポジションを多く配置した5人構成、そして、普通はこういうアニメだとどうしてもメンバーを揃えてからのあれこれがメインになるのでチーム結成までの展開は急いでしまうものだが、本作の場合、なんとチーム完成まで全12話中の9話を費やしているのである。とんでもねぇ構成だな、と思うかもしれないが、そもそものテーマが「よさこい」なんて聞き慣れないもので、「見知らぬ文化に女子中学生がそれぞれの理由から足を踏み入れていく」というドラマを作る上で、これくらいの話数をひたすらメンバー内のコミュニケーションに費やすのは当たり前のことなのである。1人1人がそれぞれに悩みを抱えており、その打開のために「勇気を出して」よさこい部に入ってくるまでのガールミーツガールがこの作品の中心テーマ。そこが丁寧に描かれていたのだから、与えられた使命はきちんと果たしたアニメであった。 もちろん、そのドラマの中に課題もある。おそらく視聴者が一番引っかかるだろう残念ポイントは「試練の与え方がいちいち適当」という部分。中でもクライマックスとなった最後のハナちゃん帰国イベントに関しては、ラブライブの1期でことりが留学しそうになった時と同じテンションで「どないやねん」であった。ママンに言ってなかったんかい。他にも「軽音部の当て馬っぷりが可哀想」とか、細かく見れば釈然としない部分も多いのであるが、まぁ、世に溢れる「ドラマ」なんてのは大なり小なりそういう部分はあるものでね。最後にきちんと晴れがましく終わっていたのだからそれはそれで良いではないか。個人的に、中盤、ステージイベントでなるちゃんが失敗しちゃったくだりなんかは、「まぁ、中学生だしなぁ」って考えるとすごく自然な流れで、そこからの復帰が描かれるのはすごくまっとうな展開だと思ったよ。中学生の部活なんてものは、些細なことで挫折しながらも、最終的に「何かを完成させる喜び」を堪能するくらいの経験で丁度良いじゃない。そう考えると、曲を作り、歌を作り、踊りを作り、最終的な「達成物」としてオープニングが出来上がる、っていう流れは非常に見やすくて良かったんじゃないかな。オープニング良い曲だし、最後のライブイベントが綺麗に決まることで、「青春の華やかな面」は充分満足行く描き方だったんじゃないかなぁ。 というわけで、「割と頑張った部活もの」として、1クール分にきっちりまとまっていました。後は中の人の話で、最初に書いた通りにメインヒロインの責務を果たした上田麗奈が真っ先に名前の挙がるところ。そして1回感想でも書いたけど、今作多美お姉ちゃんの大坪由佳の起用法はとても良かったと思う。バウムのこういう声がいけるとはちょっと思ってなかったので凄く新鮮だった。あとはWUG出身の2人か。田中美海については、正直なんとも言えないところだなぁ。ハナ役はハマっていたからいいのだけど、美波役も含めて、まだ「地声で出来る範囲をやっている」って感じだからね。役者として出来るかどうかは定かじゃない。片やヤヤちゃん役の奥野香耶は、次のステップアップも気になるところ。まだまだ拙いのは一緒だが、こちらの方がちゃんと「演技でキャラに落ち着いている」気がするので、次の広がりがイメージしやすいのである。まぁ、正直この子らがどの辺目指してるかは定かじゃないんだけどね。 |
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HN:
Thraxi
性別:
男性
趣味:
声優のこと全般
自己紹介:
関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
大原さやか 桑島法子 ーーーーーーーーーー ↑越えられない壁 沢城みゆき 斎藤千和 中原麻衣 田中理恵 渡辺明乃 能登麻美子 佐藤利奈 佐藤聡美 高垣彩陽 悠木碧
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