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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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 2日連続でも気にしない精神。

 

Round1・「ここむ」

1.遠くにあるものがかすんで見えること。

2.社会主義国に対する資本主義国からの輸出を統制する委員会。

3.フランスの画家、建築家。代表作エマンダー僧院。

4.手込めにする。

5.取り囲む。

 

Round2・「へるだーりん」

1.血液中の白血球含有量を表す単位。

2.インド南部、インダス川河口の商業都市。エルダリ。

3.ドイツの詩人。古代ギリシアにあこがれ汎神論的な拡張の高い詩などを作った。30代で精神に異常をきたす。

4.1819世紀のベルギーにて開かれたバザール。

5.ドイツの教育学者。近代教育学の祖。

 

Round3・「ふたほがみ」

1.鎌倉時代の船の帆に用いられた素材。

2.船をかたどって切り抜いた紙。公開の安全を祈る。

3.未詳。

4.宮城県の伝統行事、七夕祭において、短冊の間に差し挟まれる無地の紙片。

5.金箔を保存する際、間に挟む紙。ゴールドティッシュ。

 なら載せんな。

 

Round4・「ふつぜご」

1.漁師が漁から帰った際、使用済みの網などの道具を片付け保全する役割。

2.楽器のケースにマシンガンを仕込んだ武器の俗称。

3.盆の間、仏前に盛りつけるお供え物。

4.鮎の異称。

5.私生児、ふっつき子。

 

Final Round・「おれふ」

1.不能の男性。

2.将棋の定跡の一。

3.アメリカの翻訳家。日系二世であり、数多くの日本文学を英訳した。

4.オリーブのこと。

5.古代ローマの卓上遊戯。チェスの起源。

 ググるとウクライナのサッカー選手がヒットしますが、流石にその人は広辞苑には載ってません。

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 夏休みスペシャルその3。だいぶ間が空いたけど、この間、やってなかったわけではなく、単に私が参加出来なかっただけ。

 

Round1・「きゅうかいちょう」

1.大正時代、貴族の娘の間で流行した髪の結い方の一。

2.悲しみのために腸がねじれるほど苦しむこと。

3.以津真天に同じ。

4.窮調と快調。

5.気候が温暖になる頃に姿を見せる渡り鳥。春告鳥。

 

Round2・「れっしん」

1.気象庁旧震度階級の震度6につけられていた名称。

2.アレクサンドリア・レッシン。イタリアの音楽家。代表作は「主に捧ぐ葡萄酒」

3.異教を信じる仏教徒の蔑称。

4.スイスの経済学者。永世中立の理念を国際経済に取り入れ、スイス銀行の創設に貢献した。

5.激しい地震。

 

Round3・「からむじーん」

1.伴奏無しで歌うこと。ア・カペラ。

2.ロシアの小説家、詩人。旅行記「ロシア人旅行者の手紙」や短編「哀れなリーザ」はロシアのセンチメンタリズム文学の代表作。

3.オーストラリア南部、グレートビクトリア砂漠に夏から初秋に吹き込む季節風。塩分を多く含み、しばしば植生に害をもたらす。

4.ネパールの軍人、政治家。ミルホリド朝末に軍事クーデターを主導し、ネパール社会民主国初代大統領。

5.ほ乳類において、種に関わらず保存されている遺伝子群のこと。

 

Round4・「ふるべっき」

1.擬体の形態の一。

2.アメリカの宣教師。オランダ生まれ。1859年長崎に渡来。維新後政府の顧問を務め、ドイツ医学の採用などを建議。

3.富山県黒部などに見られる郷土料理の呼称の一。根菜、鶏肉を煮たもので、調理の際に鍋をゆすることから。ふりべ煮。

4.(ポルトガル語)イラン弓を使う3〜5弦の弦楽器。イラク東部サファールのものが有名。

5.明治期のお雇い外国人。ボローニャ大学教授。来日し、東京美術学校で図学を講じた。

 こいつの息子、漫画家らしいぞ。

 

Final Round・「なかつに」

1.志半ばにして、無念にも。

2.仏門枢要部に登り詰めた尼僧。

3.物流において、ハブ空港を利用し目的地以外に副次的に輸送される積み荷のこと。

4.上の方でも底の方でもない中ほどにある土。

5.平安時代に用いられた最高級の白粉の原料。摂津国の特産品。

 最終問題にして本日のMVW。底知れぬ広辞苑の恐ろしさよ。

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 めくるめく女子小学生の競演、第7話。僕らはこんな世界を待っていた。

 全ての問題が解決したアインツベルン宅。イリヤとクロは和解し、これからは仲良し姉妹としてやっていけるかと思ったが、あれだけのすったもんだがあった関係性がすんなり仲良くなれるというわけじゃない。クロの性格は相変わらずで、士郎を巡ってのあれこれも火種になりうる。そして極めつけは「どちらが姉か」問題。確かに生まれの早さだけでいえば圧倒的にクロの勝ちであるはずなのだが、実際に経てきた人生を考えればイリヤの方が有利である。性格的に見れば……とんとんか? そんなわけで、姉の威厳を賭けた対決が幕を開ける……。

 というのが建前であるが、とにかく理由を付けて幼女がドタバタするのを楽しむだけの簡単なお話。今回はそこまで動画の枚数が多くなくて、ドタバタ回の割にざっくりした動きが多いのだが、それでも充分賑々しさが出ており、ギャグのテンションも終始高め。キャラ作画もいつもとちょっと違った雰囲気になってたんだけども、なんとコンテ、演出、作監を全て田中正文氏という人が1人でこなした1人回であったようだ(エンドカードも同氏が担当している)。元々関わるスタッフの多い作品で、こういう1人回を任されるってのはなかなかの重責。きちんと期待に応えて面白い一本が出来ていたんじゃなかろうか。

 教室でのドタバタはとにかくタッツンに暴れさせておけばいいので話は楽だな。ただ、イリヤのクラスの場合、タッツン以外の御学友も問題の多い連中ばかり集まっている気もする。イリヤの不幸って、魔法とか出自とかよりも友達の選択を誤ったことにあるんじゃなかろうか。いや、賑やかなのは大変良いことですけどね。今回は、いつも中心となって暴れ回るタッツン以外にも、ナナキ、スズカという他の2人の悪友の家庭環境なんかにもちょいちょいスポットがあたり、「これ、いくらでも学園コメディとしてスピンオフ出来る設定がつまってんなー」とワクワクしてしまう。スズカのうちの同人設定とか、絶対に漫画ではもっといじられてるんだろうな。

 そして、そんなかしましい世界の中で、一人異彩を放つのが士郎の存在である。扱いが悪いのは知っていたが、今回はもう、単なる料理評論家の立ち位置である。いちいち言ってることはそれなりにイケメンであるのだが、何にせよヒエラルキーの低さはいかんともしがたい。まー、英霊が降りてこないでトレースも使わない士郎なんてこんなものなのかもしれんな。女だらけの一家でハーレム状態を堪能してるのだから文句を言うもんでないよ。一番ハーレム要素を強く打ち出してるのが小学生2人ってのは問題があるけれども。

 そして、相変わらず自由闊達、フリーダム全開なアイリさんが素敵。「zero」の時の良妻賢母感もどこ吹く風、完全に切嗣を尻に敷いてアインツベルンの血筋を支配下に置いているご様子である。ママさん最高です。

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 ぬくみ雪かな? 第8話。混迷を深めるこの世界、謎は謎を呼び、物語はますます難解な方向へ。

 前回から気になっていた「分かりにくさ」は今週も継続しており、やはり時系列に不自然な捻りが加えられている。一番「おや?」と思ったのは病院の屋上でやなぎと幸が話していたところで、幸がやなぎに対して「話しておいた方がいいかも」と言って話し始めるかと思った次のシーンは、病室に戻ってきて母親にクッキーが食べたいという幸である。その間に入っていたとおぼしき「幸とやなぎの相談シーン」は、その少し後に改めて描かれることになる。この断絶にどのような演出意図があるのかがよく分からない。前回首をかしげたので今回よくよく見てみると、屋上で2人が話すシーンは若干ではあるが画面外枠が白く飛ばし気味になっており、やや回想めいた効果がかけらているようにも見える。ただ、どうも時系列でずれてないような気がするシーンについても同様のエフェクトがある気もして、後半の透子と駆が校庭の階段で話しているシーンなんかも、ちょっと白みがかっているようにも見える(単に陽光が眩しいという演出なのかもしれないので何とも言えないが)。普通ならばあまり気にする必要のない部分なのかもしれないが、本作は元々「未来の欠片」というワードから始まったものであり、「未来」「現在」「過去」という時系列の配置が気になってしまうのは致し方ないことだろう。

 今回は、そうしたふわっとした部分以外でメインシナリオはあまり進行していないように見える。大きく分けると「幸・やなぎ連合」と「透子・駆連合(+陽菜)」の2チームに分かれて話が進んでおり、残りの野郎2人はまるで修行僧のようにどこかに旅立ってしまったために、今回は蚊帳の外である。ただ、その2人の影響が残りのメンバーには出ているのでややこしかったりする。まず、透子と駆のコンビについては、抱えている問題は前回の進化形。【欠片8】「襲い掛かるカラスの群れ」については隣接していたためか駆も視認していたようで、2人して「なんじゃいあれは」と頭を悩ませるのに加えて、それを見た時のオーバーリアクションをやなぎに目撃されてしまったために、「やなぎになんていったらいいのかしら」というのも新たな課題として現れている。まぁ、駆はどこまで行っても冷淡なので、「話すしかないかな」とか平然と言ってるし、見えた欠片についても、「美術準備室にいけばなんか分かるかもね」と意味深な発言。いや、透子も視聴者も何も分かってないよ。

 そして、今回は「欠片」がもう「欠片」と呼べないレベルで現実世界を浸食し始めており、その展開もこれまで以上に大がかりなものになり始めている。まず、【欠片9】「透子に向かって吹き飛ぶ工房のガラス」。「欠片」の中には今回買い物をしていたらしい観光客が映っており、どうもそのビジョンは「現在見えている映像の延長線上」にあるようだ。これは、前回の【欠片8】にやなぎの後ろ姿が映っていたことと同じ現象である。そして【欠片10】「雪の降る美術準備室と、キスをする2人」。これが一番の問題で、はたして「季節が進んで冬になったところで駆とキスをした」ものなのか、「カラスと同じように、何らかの心象風景を描いたと考えられる」ものなのか。現時点ではさっぱり分からないわけだが、接近していたタイミングなので駆も同じビジョンを視認していた可能性が高く、透子さんはテンパるしかない。そして外へ飛び出したところで、【欠片11】「雪の降る校庭」である。このアニメが冬にまで時間軸を伸ばす気がしないので、これは現実というよりもイメージの世界だと思うのだが……。

 混迷を極める透子の脳内ビジョンは、1人達観した駆だけが追撃可能なものであり、その他の回りの人たちは完全に置いてけぼり。その影響があるのかないのか、陽菜ちゃんは雪哉の話題を報告したり、お姉ちゃんの動向を気にしてみたり。同室にいるところに電話がかかってきて、陽菜が出ていくのをじっと待って、更にドアの向こうから気配が消えるまで透子が電話に出るのを待っていたシーンは、なんだか色々内面が想像出来てちょっと面白かった。陽菜ちゃんは雪哉のことをどう思っているのかよく分からないが、今回の様子だと、やっぱり好意ってわけでもない気がするんだよなぁ。

 そんな雪哉はどうやら陸上の合宿で遠征している様子。走っている時のやけに楽しそうな表情が印象的で、ややこしいドロドロコミュニティの人間関係からは解脱したかのようである。もちろん、やなぎちゃんがそんな身勝手なサボりを許すはずはなく、「雪哉がいないんなら私がそれを真似してあいつの思いをトレスしてみよう」とばかりに、「5時半の君」改め「5時半の姫」として登場。いや、5時半に着けるとしたら陸上部と同じペースで走れるってことだから、多分もう少し遅いとは思うけども。何故突然走り出したのかは想像するしかないが、その前の全裸シャワーからの全裸歩行を見るに、やはり「雪哉と同じ目線で世界を見よう」という意志の表れなのではなかろうか。

 もう1人、今回のシナリオから離脱していたのは、今や幸ちゃんから誘いのメールをもらう立場になった祐である。ただ、何を思ったか突然の単身登山で禊ぎを行いに行ってしまったので、今回は彼の心中を推し量る術はほとんど無い。一応、受信した幸ちゃんのお誘いメールにすぐに返事をせずポケットにしまったことを考えると、彼の中で前回の幸ちゃんの蛮行(?)はまだ消化出来ていないようだ。どうも、メンタルが弱くてスピリチュアルな野郎ばかりが集まってる気がするぞ。

 今回の結論をまとめると、「正直よく分からん」ということになるのだが、ここから、一体どんな物語をまとめていくつもりなのかは割と興味がある。期待半分、不安半分。この世界の理は、一体どんなものなのだろうか。ただ黙って見守るだけである。

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<黒>

 

Accursed Witch 呪われた魔女 (3)(B) U

クリーチャー・人間、シャーマン

4/2

あなたの対戦相手が〜を対象とした呪文を唱えるためのコストは(1)少なくなる。

〜が死亡した時、〜をあなたのコントロール下で、変身して対象の対戦相手につけた状態で戦場に戻す。

Infectious Curse 感染性の呪い

エンチャント・オーラ、呪い

エンチャント(プレイヤー)

あなたがエンチャントされているプレイヤーを対象とする呪文を唱えるためのコストは(1)少なくなる。

エンチャントされているプレイヤーのアップキープの開始時に、そのプレイヤーは1点のライフを失い、あなたは1点のライフを得る。

 クリーチャーが死ぬとエンチャントになって戻ってくるという変身ギミックは旧環境にもあったので目新しいものではない(「魂を捕らえるもの(DKA)」)。しかし、このカードにはどうしても目を引く気になる特徴が。それが、サブタイプ欄に刻まれた「呪い」の2文字。呪いは、旧環境で小テーマとして扱われたエンチャントのサブタイプであり、一応「不幸の呪い(DKA)」なんかの呪いを参照するカードもあった。ただ、いかんせん枚数が少なく、リミテッドでもギミックにならないし、構築レベルにもあんまり食い込まないし、非常に地味なまま終わった。マローもイニストラードを再訪するにあたり、「呪いは別にいらないし再録しないよ」と言っていたのだが、あのおっさんは毎度毎度嘘しか言わない。こうして、ギミックでも何でもなく、単にフレーバーを表すためにたった1枚の呪いが復活した(一応、下の環境で呪いデッキを組みたいプレイヤーは選択肢が増えた)。デザインの基になっているのは「苦心の魔女(ISD)」。「殺されたときに相手を恨んで呪いをくっつける」というデザインが、今回は1枚のカードの裏表で表現されたわけだ。ご丁寧に表面には「殺してください」と言わんばかりに誘ってる能力までつけているあたりが魔女。うっかり手にかけちゃった冒険者さんも大変である。その角だと、多分コスプレ会場でも規約違反で退場させられるわ。能力とかはどうでもいい、とりあえず、「たった1枚だけの呪い」を使ってみたくないかい。

 

Alms of the Vein 血管の施し (2)(B) C

ソーサリー

対象の対戦相手は3点のライフを失い、あなたは3点のライフを得る。

マッドネス(B)

 小粋なチュルンスペル。ドレインライフの基本形っていえば「吸魂(ONS)」のイメージなので、純粋な2人対戦ならばこの呪文のスペックは悪くない。ただ、だからといって流石に3マナソーサリーで使うのはあんまりお利口に見えない。だとするなら、やっぱりマッドネスが正義なんだ。1マナインスタントタイミングで手札を捨てると3点ちゅるん。神の御業ですね。是非吸血鬼マッドネスで運用したい……んだけど、大体そういうデッキって共鳴者入れて、他のクリーチャー入れて、っていう調整をしてるとこういうカードは優先順位が低くて落ちてしまうことが多いんだよねぇ。旧環境だと「夜の衝突(ISD)」の枠だと思うんだけども。せっかくのドレインではあるが、ここは「失わせる」部分をよりクローズアップさせ、1マナ3点本体火力が必要なデッキかどうかで判断した方がいいかも。ちなみに、今リンク張ってて気付いたんだけど、「夜の衝突」のフレーバーテキストに「ただの風ではない/It’s not just the wind」っていう台詞があるな。意識して作ったのか、単にホラーテイストだから鉄板設定で被ってるだけなのか。流石にこれはたまたまかな。

 

Asylum Visitor 精神病棟の訪問者 (1)(B) R

クリーチャー・吸血鬼、ウィザード

3/1

各プレイヤーのアップキープの開始時に、そのプレイヤーが手札を持っていない場合、あなたはカードを1枚引き、1点のライフを失う。

マッドネス(1)(B)

 なんか過去に見たことがある気もするのに、絶妙に各所のたがが外れているイカしてイカれたレア。まず、「2マナでライフと引き替えにカードが引ける黒いウィザード」といえばどこぞのインビテーショナルカードが最初に思い浮かぶが、あれはコワレの殿堂入りなのでおいとこう。その後、黒はボブの後継者を作るために色々と制限を考えてくれている。これに似たところでは「血の公証人(DGM)」がいたし、さらに別の角度からのアプローチには「苦痛の予見者(BNG)」なんてカードも。これらはボブの過ちを繰り返さないように調整が施されており、残念ながら構築レベルで活躍出来たという話はあまり聞かない。しかし、この吸血鬼はひと味違う。まず、パワーが3だ。白ならコモンで2マナ3/1も珍しくはないが、黒にはなかなか与えられない値。これがデメリット無しどころかハイパーメリット持ちで現れたのだから、ビート派のアニキもにっこにこ。そして、「血の公証人」同様に手札を使い尽くすビートデッキならばアップキープに格安のドローが提供される。方向性がガッチリかみ合い、このアドバンテージのおいしさは分かりやすい。さらにさらに、今回はなんと相手プレイヤーの手札まで見張り始めるというトンデモ仕様。消耗戦になっても相手は手札を使い切ることが躊躇われるようになるし、こちらが攻めのデッキでなくとも、ハンデスで強引に相手を空手にしてしまうことがアドバンテージに直結するので、多少コントロール風味のデッキでも登用が可能になる。どれだけ受けが広いんだ。各アップキープでのチェックなので、相手ターンに引いて、火力撃って、さらに自分のターンに追加ドロー、なんて爆アドの可能性まで。さらにさらにさらに、もうそこまででいいのにおまけ感覚でマッドネス。前のめりに攻める赤黒マッドネスでは共鳴能力を骨の髄まで堪能しつつ、こいつは除去を避けるために相手ターンエンドに出てきたりするのである。なんだこれ。吸血鬼の夜明けは近いぞ(なんか灰になりそうな言い回し)。

 

Behind the Scenes 裏工作 (2)(B) U

エンチャント

あなたのコントロールするクリーチャーは潜伏を持つ。

(4)(W):あなたのコントロールするクリーチャーはターン終了時まで+1/+1の修正を受ける。

 敵対色の起動型能力を持つエンチャントのサイクル。これを見る限りでは白黒は今回明確に何かテーマがあるようには見えないのだが、一応「小さいクリーチャーを並べて押せ」なのかな。人間もゾンビも並べる種族だし。まぁ、それを言ったらスピリットもそうだけどさ。とりあえず、書いてあることは両方強い。潜伏は今後の世界で何度か使ってみないと感覚が分からないが、案外馬鹿にならない回避能力に見える。そして、この潜伏が白い起動型能力に見事に噛み合っているのがポイント。パワーを参照されるのはブロック指定時だけなわけで、潜伏能力で潜り込み、スルーされた後に起動すればでかいパワーが火を噴いてライフレースを理不尽なワンサイドに持ち込めるわけだ。2/2のゾンビが3体、相手に3/3が1体という状態は普通ならピタリと止まるが、このカードが起動出来ればワンパンチで9点。こわわ。是非使いこなして対抗色マスターを目指してみたい一品。

 

Behold the Beyond 来世の警告 (5)(B)(B) M

ソーサリー

あなたの手札を全て捨てる。あなたのライブラリからカードを3枚探し、それらを手札に加える。その後、あなたのライブラリを切り直す。

 わー、馬鹿だ馬鹿だー。いいね、久しく忘れていたよ、この黒の吹っ切れた馬鹿っぽさ。かつては「最後の審判(6ED)」なんてカードもあったし、この呪文に似た系譜としては「不正利得(USG)」なんてヘンテコカードも。とにかく、多少理屈も道理もねじ曲げていいから、自分の思い通りのゲームを展開したい、という悪魔の契約を取り付けるのが黒の役割だったのだ。さぁ、この久しぶりのブラック・スピリッツを……何かに活かせますかねぇ……。いっそのことウラモグ3枚サーチとかでも良さそう。いや、最後の1枚はコジレックの方がいいかな、ドロー出来るし。

 

Biting Rain 突き刺さる雨 (2)(B)(B) U

ソーサリー

全てのクリーチャーは、ターン終了時まで−2/−2の修正を受ける。

マッドネス(2)(B)

 あー、刺さってますね。これは刺さってますね。何が降ってきてるんだろうか……上空で天使が大量のピスタチオでもぶん投げているのだろうか。質の悪い世界だ。毎度お馴染み黒の−2枠だが、今回はマッドネスをくっつけただけのシンプル設定。しかし、このマッドネスが想像以上に効いている。コスト削減もそうだが、この手の呪文には珍しくインスタントで唱えることが出来るのがポイント。相手アタックに合わせて使う形やターンエンドに一掃してからこちらが先に展開するパターンなど、これ1枚で相手の思惑を崩せるシチュエーションは多いはずだ。そうでなくとも、スピリット・ゾンビとトークンが元気なこの環境、全体除去はそれだけで値千金である。唯一残念なのは、ルーターみたいなマッドネス支援カードもこれに巻き込まれて死にそうなことくらいか。まぁ、必要経費やで。突き刺せ突き刺せ。

 

Call the Bloodline 血統の呼び出し (1)(B) U

エンチャント

(1)、手札を1枚捨てる:1/1で絆魂を持つ、黒の吸血鬼・クリーチャー・トークンを1体戦場に出す。この能力は、各ターンに1度だけ起動出来る。

 オリヴィアさんが何かでっかいことをやらかそうとしている様子が描かれた、ちょっと気になる背景のカードは、どこか「ゾンビの横行(M12)」を彷彿させるトークン製造器。「ゾンビの横行」は手札2枚でトークン1体だが追加マナは必要とせず、1ターンに何枚でも捨てられた。墓地の枚数が物を言うスレッショルド環境なればこその性能だが、「何枚でも手札が捨てられる」という部分に注目が集まり、当時はBenzoなどのリアニメイトデッキ、コンボデッキで活躍することが多かった。今回のカードは追加マナ、回数制限などでコンボ要素を取っ払い、純粋に手札1枚とトークン1体のトレードを考えるためのカードになっている。もちろん、共鳴者としての安定感は高く、好きなタイミングでマッドネスを誘発出来るのは赤黒系なら大いに意味のあるところ。そのついでに1/1とはいえ絆魂持ちのクリーチャーが出てくるのもありがたく、攻めのデッキなら追加クリーチャーを2体出撃させられるし、守りのデッキならば防御網を拡充させることが出来る。回数制限があるとは言っても、自分のターンと相手のターンに毎ターン捨ててればさっさとトークンで溢れるだろう(まぁ、手札はどうにかするとして)。リミテッドならばアーキタイプを支え、吸血鬼を後押しするキーカードになりうる。構築だと……吸血鬼がどれくらい隆盛するかにもよるが、もう少しいい共鳴者があるかな?

 

Creeping Dread 忍び寄る驚怖 (3)(B) U

エンチャント

あなたのアップキープの開始時に、各プレイヤーは手札を1枚捨てる。あなたが捨てたものと共通のカード・タイプを持つカードを捨てた各対戦相手は、3点のライフを失う。(各プレイヤーは、捨てる手札を同時に公開する)

 ふーむ、「驚怖」でキョウフって読む単語、ちゃんと存在するんだなぁ。Magicやってて初めて知る日本語って結構あるのよね。「鑽火」とか。まぁ、このカードの場合は英語が「Dread」なんだから、これまでの定訳通りに「戦慄」にすれば良かったと思うのだが、そこは雰囲気重視のイニストラードなので、ちょっと頑張ってみたということなのだろう。辞書登録されてないからカード名をタイプするのが面倒です。さておき、そんなキョウフは何が怖いかというと、毎ターンドキドキワクワク相性ゲームが出来るところ。毎ターン全プレイヤーが手札を捨てるという効果は「屍気の霧(MRD)」と大体同じなので3マナくらいだが、そこで「俺と同じタイプを捨てたら罰ゲームだよ」効果をつけたので1マナ重くなっている。3ライフの支払いというのは結構な損失であり、他のプレイヤーは出来ればそこを避けて捨てたいところ。でも、昂揚条件の達成なんかもあるし、強いカードは捨てたくないし、やっぱり優先的に土地を犠牲に……とか考え始めると、あとは読み合いである。これを使っているプレイヤーは見事当てられたらにんまり。まぁ、そのために強いカード捨てちゃったら元も子もないし、実際に使ったらフツーに「一番いらないカード」をすてるんだろうけど。むしろ、他のプレイヤーは「土地捨てたいけどなぁ、どうせアイツも土地捨てるだろうしなぁ」みたいなところにジレンマを感じる設定なのである。ま、手札破壊カードの常として相手の手札が空になっちゃえばおしまいだし、このカード単体ではアドバンテージにも繋がらないので、マッドネスなどで副次的に利用出来ないのならば積極的に採用する理由はあまり無いとは思うけども。

 

Crow of Dark Tidings 闇告げカラス (2)(B) C

クリーチャー・ゾンビ、鳥

2/1 飛行

〜が戦場に出た時と死亡した時に、あなたのライブラリを上から2枚墓地に置く。

 戦場に出た時に墓地を2枚肥やしてくれる2/1といえば「金切り声のスカーブ(ORI)」だ。そして、それが黒に色を変え、空を飛んだ。2マナ2/1地上よりも3マナ2/1フライヤー。それが世の常、みんなの常識。さらにこのカラスは死亡時にももう一回削り効能があり、健気に昂揚能力を支えてくれるぞ。リミテッドではなるべく早めに押さえておきたいカードだが、こればっかり集めるとライブラリがぶっぱして死ぬ場合もあるので注意。ライブラリはどこから狙われているか分からないゾ!

 

Dead Weight/死の重み(ISD)」 C

 同じイニストラード世界からの続投、イラストも同じである。最近Magicを始めた人からすると「消耗する負傷(KTK)」と比べて「やべえ、強い」って思うかもしれないが、当時はこれが普通やったんや。まぁ、強いですけど。同じ環境に「幽体の飛行(ISD)」とかが平気で転がってた時代だしな。エンチャントによる除去、っていう部分が昂揚ファンには大人気。っつうか、大抵の人には大人気。早めの確保を。

 


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 このもんすげぇ、第5話。「このもん」って一体なんやねん、と思って調べたら、あれ大根なのかよ。美味そうなのは確かだが、砂糖ふんだんに使ってるみたいだから先生のペースで食べると身体に悪そう。

 2話遅れだからあんまり感想書かないつもりなのに、タマちゃんが荒ぶる回は毎回面白すぎるからどうしてもテンションあがってしまう。ホントに良いキャラだ。もちろん他の面子も輝いてるけどね。美和ちゃんは勢いがあるし、なるちゃんはなるちゃんだし。不思議とねぇ、なるちゃんの台詞は心に響くんだよねぇ。子役の演技って、逆に「言おうとしてる」感が素直な演技で紛れて印象が良くなるのかも。

 お話としては、「先生、習字を教える」と「みんなで海に行く」の二本立て。前半パートは、「習字馬鹿」と呼ばれる先生の真髄が垣間見えるお話。確かにこいつはまともに話が通じない気はする。でも、ここまでクソ真面目だからこそ回りの島民にも相手してもらえる部分はあるのかも。おかげで女性関係に話題が移るわけだが、なるちゃんが割とマジテンションで怯えてるのが可愛い。子供は子供なりに「先生は自分のもの」っていう独占欲があるんだろうね。「大人な」なるちゃんなので、自分も他の女性同様に先生を取り合ってるつもりで。先生は人妻だから駄目なんだよ。あと、小野Dボイスだからなんか女難の相がありそうだよ。

 Bパートは海。海だけど水着回って言いにくいのがすげぇところで、海沿いの子供たちって水着着ないで体操着で泳ぐの普通なのかしら。タマちゃんは休憩する時にずぶ濡れになってるはずの体操着の上にパーカー羽織ってたんだけど、すげぇ気持ち悪そう。あぁ、でもすぐ乾くくらいの気温ってことなのか。「体操着濡れ透け女子中学生と海水浴」ってご褒美プレイにしか見えないんだけど、残念ながらこのアニメはそういう方面にアピールはしないので、体操着の透け演出はございません。無念。代わりにお子さんたちは水着です。まぁ、海パンとかだけど。微妙にどうでもいい部分の作画にこだわりがあって、個人的に良かったのがなるちゃんのうきわ。上半分が透明ビニールになってるやつで、透明部分がちゃんと透けてる作画が細かい。あれ、色つきにしちゃえば作画が楽になるはずなんだけど、そうしないあたりが偉い。あの透明浮き輪の方が何となく雰囲気出るからね。海行きたいなぁ。

 そして、そんな諸々を差し置いてのタマちゃんである。今回も尖りすぎててホント最高。なんで「そっち方面の話題(タマフィルター補正)」になると声が一気に低音になるんだろう。「もうたくさんだぁー!」のとこで爆笑してしまった。どっから声出してんねん。あれだけ露骨に傾いちゃったのに、未だに自分自身が認められないタマちゃん可愛い。いや、実際に顔立ちだけ見ればいい女だよね、多分。腐女子キャラでここまで魅力的な子って初めてかもしれない。

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 基本に立ち返った味わい、第7話。今回はメインキャラが3人しか出てこない展開だけど、やっぱりこの安定感。次回予告からすると次回が鹿島のターンか……。

 基本に立ち返り、野崎・千代ちゃん、そしてみこりんの3人の絡みがゆっくりたっぷりと描かれるお話。Aパートはその中でも千代ちゃんメインであり、久しぶりに恋する千代ちゃんの様子が余すことなく堪能出来る良エピソードである。何しろ、形はどうあれ憧れの野崎とのデートですからね。そりゃぁときめくってもんでしょう。相変わらずの仕事脳の野崎に色々がっかりすることは多かったわけだが、普通に考えれば、2人でイオンモール(?)行って(このあたりが高校生らしくて微笑ましいよね)、映画見て、喫茶店寄って、ショッピングに時間をかけたのだから、充分過ぎるくらいにデートである。後は野崎にその意識があれば完璧なのだが、残念ながらそこだけは決定的に欠けているのが千代ちゃん的にはご不満なようだ。あれだけのアプローチに微動だにしない恋愛漫画家ってどうなんでしょうね。

 様々なシチュエーションで展開される「仕事脳ギャグ」はいつも通りのものであるが、毎度毎度一喜一憂する千代ちゃんが可愛らしいので退屈しない。野崎も今回は遠慮なくボケ役に回っているので、外道かと思うほどのスルースキルや常識外れの言動が光る。流石に女性ものの服飾店ででかい図体の野郎がセーラー服にチャレンジして試着室を独占するのは通報ものだと思うのだけども。無駄な筋肉とやらはバスケに活かせばいいのに。あの図体で延々机に向かって仕事してたら肩こりとか酷そうだなぁ。ちなみに、2人のイチャイチャを楽しむお話だったのに、何故か最終的にオチはみこりんが持っていくっていう。

 Bパートは、そんなみこりんオチを引きずってか、ずっとみこりんのターン。不思議なもんで、みこりんネタって2話の時からず〜〜〜〜っと同じことやってるだけなんだよね。「粋がる→面倒臭い」か「面倒臭い→可愛い」の2択。今回も美術部を舞台にして延々その繰り返しだったはずなのだが、不思議と退屈しない絶妙な千代ちゃんとの関係性。千代ちゃんが部活に参加してる姿がきちんと描かれたのは初めてのことなので、普段の彼女がどんな感じなのかも少し垣間見られたのが良かったかな。ただ1つ謎だったのは、美術部の面々は途中から乱入してきた野崎に対して一切の不信感を抱かなかったのだが、普通に考えたらちょっと危ない奴だと思うんだけど大丈夫か。確か知り合いの中で野崎が漫画家であることを知っているのは回りの数人だけのはずなので、美術部女子からしたら野崎は「恵まれた体躯からクソのような帰宅部」にしか見えないわけで、そんな奴が突然「美術部の写真撮らせろ」と行ってきたり、無闇に達者な絵を描いたりしていることに疑念は抱かないものだろうか。もう千代ちゃんが説明しちゃったのかしら。夢野先生、作者コメントの時だけやたら声高くなりますね。

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 サバゲやれや、第7話。今回狙撃されたもの一覧「モモカの服のボタン」「不審者」(あと地下狙撃場の的)。

 しかし、サバゲをやっていないからこそのさばげぶである。今回はなんといってもAパートだろう。もう、何がなにやらで全然関係無いお話の突飛さが恐ろしい。どのあたりでシリアスやめてギャグになるんだろう、と思って見てたら結局最後までギャグは見せないっていうね。いや、じいさんが血ぃ吐きながらモモカたちを追い払うシーンとかも全部ギャグではあるのだが。あ、あれってトマト汁だったんでしょうかね。ジジイ何故吐いた。単に「銃を扱うアニメだよ」というつながりだけで、昨今の日本国内での狩猟を巡る問題を非常に端的に説明した「ハンター育成アニメ」を作成。一体誰の要請なのか。ご丁寧にテロップで説明された通り、今回の脚本は猟友会に所属する歴としたハンターの人が担当している(鴻野貴光氏は普通に脚本家でもあるので、単に「銃が撃てる脚本家」にお呼びがかかったんだろうが)。いや、だからってどないやねん、って話であるが。別に今回の話はハンターでなくても書けるやろ。ただ、「現役でハンターでもある人間の訴えなんだよ」ということを明示することで、「ひょっとしたらマジで検索してうっかりハンターになるアニオタがいるかもしれない」ということでこういう措置になったのかもしれん。アニメで町おこしってのは聞いたことがあるが、アニメで職業斡旋ってのは初めて聞いたかも。ハンター、増えると言いね。あー、でも「のうりん」で農業を志した若者っていない気がするからやっぱり無理かな……「ガルパン」で大洗に移住した強者は1人いたんだっけ。

 Aパートの強烈なインパクトのせいで、残りの後半パートは割と適当なお話になった印象。Bパートはモモカの男装編。調子に乗っちゃう勢いがまさにモモカであるが、珍しく一方的に彼女が不利益を被る話である。男装するだけで美少年伝説が生まれるってことは、モモカも素材はいいんだろうなぁ。あの世界での美少女の基準が分からんけど、美煌は学園のプリンスだし、麻耶はモデルとしてモテモテだし、うららも回り(主にモモカママ)から可愛いって言われてるし、サバゲ部ってひょっとして平均点高いのか? まぁ、性格に難のある連中しかいないからね……こうしてみると、やっぱり麻耶がこの集団にいる意味が分からんな。

 Cパートはダイナミックな不審者編。ぱっつんになったうららや三つ編みの麻耶など、珍しい絵を楽しむことが出来る。また、「変質者というレベルじゃない」うららの異常性愛も垣間見ることが出来るので、うらら(の中の人)ファンとしても実においしい。あんだけのことをやっておきながら同じ部活に共存してるあたり、モモカって実は器がでかいのかもしれない。いや、蔑む視線は堂に入ってたけどね。でも教室ではうららと2人で飯食ってるやん。他に友達はおらんのか。っつうか、確かかよちゃんが同じクラスじゃなかったんか。

 今日の教訓:CV井上喜久子おねーちゃんだと何やっても割と納得出来る。実の娘に小さな寄り弁。かよちゃんには鍋いっぱいの煮物。何故なのか。

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 なにこれ怖い、第7話。この期に及んで攻めの姿勢を崩さない作劇には頭が下がるが、今作一番の狂気に、さしものわしも躊躇するぞ。

 稀にアニメには「ミュージカル回」ってのが存在することがある。何故か作中のドラマとは関係無く(もしくは物語の要請上)、キャラが全員ミュージカル的に歌い始めてしまうエピソードである。直近では「スペースダンディ」がミュージカルっつうか謎の歌劇対決をやっていたが、その他にも伝説となった「紅」の6話「あなたの頭上に光が輝くでしょう」なんかは実に印象深い。トンデモ演出のイメージが先行するが、ミュージカル回は絵と音と動きを伴うアニメーションという媒体ではなかなか面白い効果を生み出すものである。「練馬大根ブラザーズ」なんてのもあったなぁ。

 で、今回は颯の「音痴疑惑」に端を発する、突発的ミュージカル回。……ではないな。これはミュージカル的な演出を目的としたお話ではない。あくまで、「ちょっとトチ狂っちゃった少ハリの面々が、勝手に台詞を全部歌にしようとした回」である。その証拠に、ミュージカル展開だからといって決してカット割りに特別な手心は加えていない。普通のミュージカル回であるなら、演出方向は多少なりとも舞台演出を意識した特殊なものになりがちであるが、今回の場合、あまりそういう特別感は無く、どちらかというと「いきなり仲間内で歌い始めちゃった若い衆の痛々しさ」がストレートに出てくるような平坦な演出になっている。音響もそれを後押しし、クライマックスに至るまで、颯たちには徹頭徹尾アカペラを要求し、絶対にBGMなんて入れてくれない。入ってても歌と合わせる気は微塵もない。そりゃそうだ。颯たちはあくまで日中の町中で勝手に歌っているわけで、そこには伴奏なんてついていないのだから。

 こうした「恥ずかしく歌っちゃう」展開というのは、まさにこの「少年ハリウッド」の恥ずかしさそのものである。颯だけでなく他の面々も多少尻込みしていたが、それでも舞台を1回経験した強みだろうか、結局5人とも町中での顔から火が出るような自己紹介ソングをクリアするまでにテンションを上げていった。1話目で「全く駄目」と言われていたあのくだりを、なんと自主的にクリア出来るようになっていたのである。でも、それは完全な役者魂、アイドル根性などではなく、あくまでも「若者のウェーイ」のノリの延長線上。元々は「颯の歌は恥ずかしがってるから駄目なんだよ」という荒療治が目的だったはずなのに、いつの間にやらみんなして小っ恥ずかしさが楽しくなっちゃったが故の結末である。どこシーンを切り取っても本当に恥ずかしくて見ていられないのだが、この救いようの無い恥ずかしさを切り出すことこそが、最初から一貫して目指していた今作のコンセプト。そういう意味では、今回のどうしようもない恥ずかしさは百点満点といえる。

 まー、多少キャラのかっとび方がこれまでの性格とギャップがあるような気もするのだが、こいつらアホなのは間違いないので、テンションが上がって5人が固まってればこういう展開もあるのかもしれない。「みんなで颯をおちょくろうぜ」っていうところからスタートしてるのも何となくそれっぽい。もう、「歌とはなんぞや」っていうのが分からなくなる、実に哲学的な(??)お話でございました。しかし、こうして聞いてると、実際に歌のスキルが足りてないのって颯じゃなくてトミーの方だよな……。

 その他にも、冒頭でぶしつけにカラオケの画面を流したり(しかも2回)、突き放したような「寒々しいミュージカル」演出以外にもこの世界は不可思議な画面に充ち満ちている。この異物感は癖になったらあかんな。

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