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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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○「ヒーローバンク」 ー

 今期唯一予約録画した夕方番組(もっとしてたかもしれんけど忘れた)。何故チェックしたかといえば、そこにキャスト表があるからだ、と答える。夕方アニメって深夜枠とはちょっと違う毛色のキャスティングが採用されることが多いのだが、まー、このアニメの顔ぶれたるや。見れば分かる。

 そして、試しに見たら度肝を抜かれた。当然、夕方の子供向け、しかもコロコロコミック連載らしいのでテイストは想像しやすいだろうが、なんかもう、色々と酷い。キャッチコピーは「君のマネーを力に変えろ」だ。ざっくり説明すると、ヒーローなりきりのゲームが流行っている世界で(まぁ、ガンプラバトルみたいなもんだ)、そのヒーローっていうのが「金をかけると強くなる」らしいのだ。いや、課金厨が自分に課金するだけではなくて、パブリックビューイングみたいなシステムが整っており、応援したいバトル参加者には観客が課金できる。何それ、どんだけエグいお話なのよ。いや、実際はそんなシステムないんだろうけどさ。元々DSのゲームみたいだし。しかし、それにしたってえげつないお話やで。ちなみに、第1話は主人公が負けそうになったところで謎の男から「このアプリ強いで」と言って主人公機を入手し、見事勝利を収めるが、その代金が百億円だったというお話。これから主人公達小学生集団は、借金を返すために身体で払わなければならない毎日に……。どないやねん。情操教育も何もあったもんじゃないな!

 そして、そんなよく分からないバトルを彩るキャストは、主人公の少年(何故かリーゼント)が三瓶由布子。まぁ、これは定番だからいい。そして、その回りのお友達集団が、萌え袖眼鏡にみゆきち、図体のでかいでくの坊に中井和哉、更に大人しそうだけど1話目で闇堕ち確定した秀才君が神谷浩史である(その他、主人公機を渡したおっさんが銀河万丈、悪の総帥っぽいのは賢雄さん)。もう、キャストだけで宇宙の1つや2つ救えそうだし、壊せそう。特にみゆきちの萌え声が割と脳にダイレクトで来るのが危険である。

 まぁ、来週から見るか分からんし、点数つけないけどね……最近の子供さん、大丈夫なんでしょうか。あ、ちなみにオープニングテーマは角田信朗です。

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Bane of Bala Ged バーラ・ゲドを滅ぼすもの (7) U

クリーチャー・エルドラージ

7/5

〜が攻撃するたび、防御側プレイヤーは自分のコントロールするパーマネントを2つ追放する。

 マロー曰く、「滅殺能力が戻ってこないことは確定してたよ。あれは分かりやすく強すぎた、どうしようもない状況をさらにどうしようもなくするつまらない能力だったからね」。何 故 な の か。……まぁ、1体くらい以前のエルドラージの雰囲気が残ってるクリーチャーがいてもいいってことでしょうね。一応タフネスが若干低めに設定されてるから対処しきれないってほどでもないだろうし。こうして見るとやっぱり「ウラモグの破壊者(ROE)」って壊れてたんだな。一回殴れば大抵元は取れる。高速召喚から相手をハメてしまいたいエルドラージランキング第1位。

 

Blight Herder 荒廃を招くもの (5) R

クリーチャー・エルドラージ、昇華者

4/5

あなたが〜を唱えた時、あなたは対戦相手がオーナーである、追放領域のカードを2枚、そのオーナーの墓地に置いても良い。そうしたなら、[末裔トークン]を3体戦場に出す。

 シンプルに子供を育む昇華者。緑にはノーコストで3体を育むドローンが存在しているが、そちらは6マナ3/3。こっちのレアは昇華コストがかかる分だけサイズとコストに恵まれている。きっちりコストが捻出出来ればトータルサイズは5マナで7/8と脅威の数値をはじき出す。そりゃレアだからね。ここからさらにラージサイズのエルドラージに繋ぐもよし、一気に数とサイズで押し進むも良し。「エルドラージと一緒に頑張っていこう」と思えるデッキのスタート地点に。

 

Breaker of Armies 軍団を破壊するもの (8) U

クリーチャー・エルドラージ

10/8

全てのクリーチャーは、可能ならば〜をブロックする。

 ルアー付きエルドラージ。ルアーというのは緑の固有能力であり、大抵の場合は最後の一撃を見舞う際に1体を囮にするのに使われる。緑に接死能力が与えられてからは、シナジーが強力すぎるというのでルアー能力はあまり扱われない傾向にあった。しかし、そんな長年の歴史など一切気にせずにぶっ込んでくるブレイカーこそがエルドラージ。そして、こいつの場合は囮でもなんでもなく、「ブロックした奴ら全員なぎ倒す」だけの話である。幸か不幸かタフネスの方が小さい設定なので、全軍ブロックすれば倒せるくらいのギリギリの値ではあるのだが、もちろんブロッカー軍団も壊滅するだろう。エルドラージとは、そういうものなのだ。まー、考えてみりゃ「ウラモグの破壊者(ROE)」だって全軍ブロックでもして一発目で倒さないと負けだったんだし、後のこと考えればルアーなんて大した問題じゃないのかもよ。

 

Conduit of Ruin 破滅の伝道者 (6) R

クリーチャー・エルドラージ

5/5

あなたが〜を唱えた時、あなたのライブラリから点数で見たマナコストが7以上の無色のクリーチャー・カードを探し、公開してもよい。そうしたなら、あなたのライブラリを切り直し、その後そのカードをライブラリのトップに置く。

あなたが各ターンに最初に唱えるクリーチャー呪文のコストは(2)低くなる。

 日本語名に修正をくらった可哀相なクリーチャー。過去にも「ファルケンラスの貴族(ISD)」&「ファルケンラスの機種(DKA)」で似たような事件は起こったが、流石に同一セット内での不祥事は初。日本語スタッフは一体どういう管理体制を敷いてるんだかね。さておき、いわゆる「教示者」能力を持つ先導役。6マナでまだ先導ってのが流石のエルドラージであるが、やってることはあの「ウギンの目(WWK)」とほぼ同じわけで、先導役としての確かさは歴史が保証している。加えてこいつの場合はレジェンドではないので重ねて置くことも出来るし、何より普通に5/5として殴れるのだ。こいつが生き延びれば次のターンには引いたばかりの8マナ以上のエルドラージが確定。殺さなきゃヤバいのは分かっちゃいるが、次に相手がもっとヤバいエルドラージを引いてくるのも確実なわけで、そのために除去を温存しなきゃいけない気もする。堂々めぐりのエルドラージ2択である。まぁ、その選択肢も「除去があれば」の話だが。ちなみに、トップに置く教示者能力を設定されているのに、世界には同じくエルドラージの嚥下能力が蔓延してるあたり、謎のマッチポンプが期待されている模様。まー、その場合には他の呪文が軽くなる単なるマナソースとしても別に不満はないんだけどね。あと、持ってくるクリーチャーは無色であればいいので、いっそ「ドラコ(PLS)」を積み込むために「ドラコ爆発」に入れるっていう電波を受信した。各自自己責任で。

 

Deathless Behemoth 不死のビヒモス (6) U

クリーチャー・エルドラージ

6/6 警戒

エルドラージ・末裔を2体生け贄に捧げる:〜をあなたの墓地から手札に戻す。この能力はあなたがソーサリーを唱えられる時にのみ起動できる。

 割とさっくり帰還出来る能力を持った、疑似無敵エルドラージ。サイズ感が早くも麻痺してきているので6/6ってのがどの程度なのかピンと来ないが、現環境でいうたら6マナ6/6警戒って「空網蜘蛛」と同じサイズなわけで、それが殺せないとなると結構な事件だ。警戒という能力選択が実に嫌らしく、とりあえず立っておくだけでもプレッシャーになるし、回収にマナがかからないので復帰するのも案外早かったりする。まぁ、そうは言っても末裔2体はそこまでお手軽なコストというわけではない。2体以上の末裔を生み出すカードは限られているし、一応1/1を2体費やすと考えれば結構な消耗なわけだし。手軽に運用出来るのはコモンでも簡単に末裔を増量出来る緑と組んだ場合。というか、それ以外だと普通のデカブツとして認識した方が無難かも。

 

Desolation Twin 荒廃の双子 (10) R

クリーチャー・エルドラージ

10/10

あなたが〜を唱えた時、10/10で無色のエルドラージ・クリーチャー・トークンを1体戦場に出す。

 「場に出た時点で双子」というクリーチャーは大抵強い。このデザインの先駆けは「スタング(CHR)」らしいのだが、成功して歴史に名を刻み始めたのは「若き群れのドラゴン(ALA)」からだろう。同様のギミックだった「カロニアのツイングローブ(M15)」は今ひとつ活躍の場が無かったが、最近でも「風番いのロック」が結果を残している。このエルドラージのすごいところは、いかにもエルドラージらしく、唱えた時点で弟(?)の方が先に着地する部分。これまでは「分身キャラは本体を倒せ!」みたいなノリでカウンターさえ間に合えば2体同時に対処出来たはずなのだが、このクリーチャーはそれすら許さない。そりゃま、10マナっつったらウラモグさんと同じコストなんだから多少無茶しても怒られないわけだが、小細工無しでひたすらサイズ感だけで絶望感を与えようとするエルドラージの鑑のようなクリーチャーである。ただ、唱えた時の誘発効果なので、名前にあやかった「欠片の双子(ROE)」との友情タッグは成立せず。惜しい。まぁ、成立したら双子どころじゃなくおそ松一家すら超えるからな。

 

Eldrazi Devastator エルドラージの壊滅させるもの (8) C

クリーチャー・エルドラージ

8/9 トランプル

 「コモン」「8マナ」「エルドラージ」ということで、旧作でいうところの「ウラモグの破壊者(ROE)」と同じポジション。最近モダマスでも出てきて相変わらずの活躍を見せてくれたアイツだ。滅殺が失われた代わりに攻撃強制がなくなり、タフネスが上がってトランプルもついた。ワクワク度合いは減ってしまったが、コモンの落としどころとしてはこんなところではないだろうか。まずこいつにアクセス出来るかどうかが、デカブツエルドラージデッキの成否を分ける大切な指針になるはず。相手に出されたら……まぁ、頑張れ。今回のセットで無条件にデカブツを殺せる除去はエルドラージの「存在の一掃」(7マナ)を除くと白の「大物潰し」と黒の「骨の粉砕」の2枚のみ。うーん、ハードモード。ちなみに、このカードのフレーバーには、かつて「血の長」として吸血鬼氏族のトップに立っていたカリタスさんのありがたいお言葉が刻まれている。こいつらエルドラージの応援なんかして、今後の人生どうするつもりなんだろう。

 

Endless One 果てしなきもの (X) R

クリーチャー・エルドラージ

0/0

〜は+1/+1カウンターがX個置かれた状態で戦場に出る。

 シンプルに伸縮自在。これまでこの手の可変クリーチャーのひな形といえば「キヅタの精霊(ODY)」であり、これをもっと現代風にコテコテにすると「霧裂きのハイドラ(THS)」みたいな危険物が出来上がる。今回はそうしたコテコテ要素が無いのにレア。何故かといえば、無色であるという利点を最大限に利用して、旧作連中よりも常に1点分マナ効率が良いためだ。「ハイドラ」たちは2マナからスタート、5マナで4/4くらいが目安だったが、こいつの場合は5マナで5/5。マナレシオという言葉がよく引き合いに出されることからも分かる通りに、コストあたりのサイズ比ってのはクリーチャーにとってはとても大切な要素なのである。まぁ、4マナ域ではまだ「包囲サイ」に負けるんだが、あっちが化け物過ぎるんだからしょうがない。エルドラージの利点はでかいマナ域になってから。中盤戦でも自在に暴れられるのは鈍重なエルドラージの中ではこいつだけの利点である。あと、「集合した中隊」から出せるよ。死ぬけど。あとエルドラージのくせに「絹包み」で包まれるってのも愉快。どんだけサイズが上がっても包まれる。可愛い。

 

Gruesome Slaughter 陰惨な殺戮 (6) R

ソーサリー

ターン終了時まで、あなたのコントロールする無色のクリーチャーは「(T):このクリーチャーは対象のクリーチャーに自身のパワーに等しいダメージを与える」を得る。

 まさに虐殺。エルドラージの無慈悲な殺戮を端的に表した無色のカード。エルドラージという存在を無色のカードで表す時、問題になってくるのはカラーパイという概念である。今回は「有色だけど無色」という強引な手段でこの混乱を極力回避しているわけだが、それ以外にも、純粋に無色ながらも「エルドラージっぽい」というニュアンスの問題だけで何となくクリアしているものも。この「一方的格闘」とでもいうべき能力は現在赤に与えられた特性だが、エルドラージならそりゃこれくらい酷いこともするでしょ、ってな感じ。まぁ、これを他の色で実行出来るようになったからといって、そこまでゲームバランスがぶっ壊れるわけじゃないしね。そもそも「重い」の一点でエルドラージらしさになってるわけで、そんなに気楽に使えるもんでもないしな。リミテッドなら当然ゲームエンド。構築クラスでもある程度頭数が揃うなら一方的なラスゴ効果が見込めるが、流石に重いのかな。もう1段階軽い「チャンドラの灯の目覚め」でええやん、っていう話にもなるし。ちなみに、イラストで描かれているのは現在の海門の様子らしい。ここの奪還作戦をやるのか。うーむ。

 

Kozilek’s Channeler コジレックの媒介者 (5) C

クリーチャー・エルドラージ

4/4

(T):あなたのマナ・プールに(2)を加える。

 小粋な中堅エルドラージ。その名前にはコジレックさんが関わっているようだが、直接的に彼をイメージさせるような能力ではなく、その姿からなんとなく「ウラモグ氏族ではないな」って思わせるくらいのもの。コジレックさん、今頃どこで何をしてるんでしょうね。さておき、5マナから2マナ加速させて次のターンに8マナ。エルドラージジャンプアップに丁度いい橋渡し。別に大物が後ろに詰めていなくても、その時には5マナ4/4で充分仕事ができる。「シッセイの指輪(7ED)」に1マナ追加しただけで4/4がついてくるのだからとんでもない時代になったものだ。これがコモンで拾えることで、デカブツ戦術の基盤はリミテッドでも充分整えられるようになっているってことだ。ただ、「これで8マナ楽勝だぜ!」とか勘違いすると今度は5マナに到達することすら出来なくなるので注意が必要。普通の環境では、5マナはホップステップジャンプの「ジャンプ」の位置なのだ。そこでまだステップ踏んでるエルドラージ世界は、なかなかバランス調整が難しそう。

 

Oblivion Sower 忘却蒔き (6) M

クリーチャー・エルドラージ

5/8

あなたが〜を唱えた時、対象の対戦相手は自分のライブラリを上から4枚追放し、その後、あなたはそのプレイヤーがオーナーであり、追放されている土地・カードを、好きな数だけあなたのコントロール下で戦場に出しても良い。

 エルドラージのクリーチャーには大きく2つの種類がある。親玉クラスの「エルドラージ」と、落とし子などを引き連れてそのサポートをする下っ端の「エルドラージ・ドローン」である。このカードは6マナとそれなりに軽いが、刻まれたタイプは立派に「エルドラージ」。親玉の方である。旧セット最小のエルドラージは「ウラモグの破壊者(ROE)」の8マナだったので、時代が進んでエルドラージも随分シェイプアップが進んだことになる。で、そんな軽量エルドラージだが、それでもやはりでかい。6マナ5/8はマナレシオで見れば充分過ぎる値で、この辺は流石の神話レア。さらに、187ですらなく、唱えた時点で一仕事終えているのも旧作神話レアと同じ。コジレックのドロー、ウラモグのパーマネント破壊、そしてエムラクールの追加ターンなどに比べればこいつの効果は地味ではあるが、後に続く援軍を導く堅実なマナ加速である。めくった4枚の中から土地をかすめ取るだけならば期待値的には2枚弱、大した効果ではない。しかし、この効果は「めくった4枚から置く」ではなく、「相手がオーナーの追放されたカードから置く」のである。事前に追放領域にカードを溜めておけば、このカードからニッサもびっくりの爆裂マナ加速が実現し、次の瞬間にはウラモグに手が届くことだって。神話怖い。神話強い。ちなみに、「ケラル砦の僧院長」や「前哨地の包囲」など、赤お得意の疑似ドローもカードを追放する効果なので、今後はそういうカードが敵に塩を送る可能性があることに注意が必要だ。

 

Ruin Processor 破滅の昇華者 (7) C

クリーチャー・エルドラージ、昇華者

7/8

〜が戦場に出たとき、あなたは対戦相手がオーナーである追放領域のカードを1枚そのプレイヤーの墓地に置いてもよい。そうしたなら、あなたは5点のライフを得る。

 その名に「昇華者/Processor」の名を持つ、そのまんまなコモン昇華者。追放領域を餌にする昇華者のポジションはエルドラージ全体でもそこまで数が多いわけではなく、リミテッドベースで見るためにコモンだけに絞るとわずか4体しかいない。分布は無色1,青2,黒1となっている。餌を食べるデッキを作る時の参考程度に。この昇華者の特徴は、「別に餌を与えなくても充分強い」というところ。そりゃ5点のライフはかなりのご褒美であるが、単なるバニラファッティとしてもサイズは充分。無理に昇華用のデッキメイクせずとも、(エルドラージを出すマナの用意さえすれば)コモンで手軽に使える。また、ライフゲインは今回黒に大量に用意された「ライフを得たら」系クリーチャーの燃料にもなるので、黒のデッキによりフィットするデザイン。適材適所で。

 

Scour from Existence 存在の一掃 (7) C

インスタント

対象のパーマネントを追放する。

 単純明快、エルドラージによる暴食、破壊を端的に表した除去。土地すら対象に取れる範囲の広さ、インスタントという身軽さ、そして追放領域に送り込む周到さ、なるほど完璧。世が世ならアンコモン以上になるはずの呪文だが、この世界ではこれがコモンだ。まぁ、7マナだしな……。「イシュ・サーの背骨(MBS)」と同じだと考えれば打倒なコストだよなぁ。無色呪文はエルドラージからマナのサポートもあるし、案外この辺りの呪文がリミテッドで基盤を成すことになるのかも。構築の場合は、「完全なる終わり(KTK)」が使われていない時点でお察し。

 

Titan’s Presence タイタンの存在 (3) U

インスタント

〜を唱えるための追加コストとして、手札から無色のクリーチャー・カードを1枚公開する。

対象のクリーチャー1体を、それが公開したカード以下のパワーを持つなら追放する。

 エルドラージチラ見せ除去。旧環境でも似たようなギミックで「絶望の誘導(ROE)」のようなサイクルがあったが、今回は公開出来るカードが無色クリーチャーに限定されてしまっている。まぁ、「手札にデカブツエルドラージさえあればどんなクリーチャーでも消し飛ぶよ」ということ。イラストを見てもらえば何が起こってるかは大体分かるだろうさ。条件付きなのでデッキは選ぶが、今回はエルドラージ軍を選択していればコモンにもそれなりに無色のカードは存在している。条件さえ満たせば除去としては最高級。個人的には、これを撃って「魔導師輪の対応者」を公開するような侠気溢れるデッキが見てみたいものですね。もしくは「搭載歩行機械」を公開するとか。単に見せたいだけやん。

 

Ulamog, the Ceaseless Hunger 絶え間ない飢餓、ウラモグ (10) M

伝説のクリーチャー・エルドラージ

10/10 破壊不能

あなたが〜を唱えた時、対象のパーマネント2つを追放する。

〜が攻撃するたび、防御側プレイヤーは自分のライブラリを上から20枚追放する。

 さぁ登場しました、全ての悪を代表するエルドラージ三巨頭の1人、ウラモグさん。10マナドローのコジレック、15マナ追加ターンのエムラクール様という2人の芸達者に挟まれた中間職のウラモグさんは、187効果がやや地味だったこともあって影は薄かったのだが、それでも破壊不能という安心感から各所で活躍した実績を持つ。そんな質実剛健の彼だけが、現在はゼンディカーに留まって破壊の限りを尽くしており、とりあえずニッサやギデオンの目的はこのウラモグさんを調伏することであろう。さて、今回のウラモグさんは、前回にも増してシュートでシャープ。シェイプアップに成功してコジレックと同じ10マナまでコストダウンを果たしたくせに、場に出たときの効果は倍以上の強さに。破壊不能は相変わらずだし、より現実的な勝利をお約束してくれる存在だ。滅殺が無くなってしまったので攻撃時の絶望感はやや減少しているが、それでも2回アタック宣言すれば勝てちゃうのは同じ。もう、やりたい放題すぎるわ。今後はあらゆる環境での活躍が期待されるスーパーレア。夢の新旧ウラモグコラボもどこかでお目にかかれる日が来るかもしれない。

 

Ulamog’s Despoiler ウラモグの強奪者 (6) U

クリーチャー・エルドラージ、昇華者

5/5

〜が戦場に出るに際し、あなたは対戦相手がオーナーである追放領域のカードを2枚そのプレイヤーの墓地に置いてもよい。そうしたなら、〜は+1/+1カウンターが4つ置かれた状態で戦場に出る。

 アンコ昇華者。その方向性はエルドラージらしく徹底的にサイズ志向。普通に出すと6マナ5/5という冴えないコモンどまりであり、こいつを使うならば餌の準備は必須。食べる量が2枚とそこそこ多いのできちんと準備したデッキでないと6マナ圏までに食卓が整わない場合も多いと思われる。バニラっぽいのに案外デッキを選ぶのだ。そして、きちんと用意が整っていれば6マナ9/9の理不尽モンスターが爆誕。丁寧にもてなした甲斐があるってもんだ。嚥下デッキの1つの目標地点になるカードである。今回のブロックはこうした脳筋エルドラージをたっぷり堪能してもらうためなのか、白にありがちなタッパーは1枚もいないし、黒にお約束の再生クリーチャーもいない。さらに青に「アンタップしない」系オーラも無いし、白コモンに「平和な心」系もない。とにかくデカブツが止まらない環境になっているのだ。堪能しよう、そのナイスバディ。

 

Void Winnower 虚空の選別者 (9) M

クリーチャー・エルドラージ

11/9

あなたの対戦相手は点数で見たマナコストが偶数の呪文を唱えられない。

あなたの対戦相手は、点数で見たマナコストが偶数のクリーチャーではブロック出来ない。

 ギデオンさん曰く、「エルドラージは私たちの知る、知性のある軍勢のようには動きません。(中略)奴らは食えるものを食らい、そして去っていくだけです」(Uncharted Realmsより)。つまり、エルドラージの行動に理由を求めても意味はない、やつらは何となく動き、何となく破壊するのである。過去にもMagicのカードで「奇数・偶数」という要素を取り上げたことはあった。過去に3枚あるカードのうち1枚は私も知っている「アシュリングの特権(LRW)」だが、残り2枚は随分古い。そして、この2枚はどちらも「Chaos」という言葉をその名前に持っているのである。つまり、この奇数偶数による峻別は、Magicの中では混沌を表すためのいち手段ということである。まぁ、その結果として単に「理不尽な制約」を課すことが目的なんだろうけど。自身のコスト、そしてパワーもタフネスも奇数になってるあたりがちょっとおしゃれ。レジェンド連中のように唱えた時に確定する効果もないし、除去耐性も無いクリーチャーだが、一度着地してしまうとこれを殺せる除去は理屈の上では半分に限定されてしまう。2マナ除去、4マナ除去では絶対に殺せないのだ。まー、そういって考えてみようと思ったら、今の世の中でこれを殺せるカードって、ラスゴ系も含めて奇数が多かったからそこまで問題無い気もするのだが……。まぁ、リミテッドでは色々理不尽だろうが、それはどのエルドラージでも同じだから。ちなみに、これが出てるとどう頑張っても「搭載歩行機械」がプレイ出来なくなるってのがちょっと面白い。

 

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○「ベイビーステップ」 4

 今期の日曜夕方はバレーボール→テニスという、よく分からん微妙なスポーツラインが繋がる時間帯になっている。ジャンプアニメ、マガジンアニメと繋がるわけやな。まぁ、土曜夕方もマガジン→サンデーだけども。

 こちらも原作は既読だが、連載開始時から正直そこまで真剣に読んでなかったのであんまりはっきり覚えてるわけじゃない(マガジンは基本立ち読みなんでね)。この漫画で残ってる思い出というと、随分昔、テニス経験者と話をしてたときに「そういえば、最近マガジンでやってるテニス漫画は(テニヌなんかと比べると)割と真面目でリアルなテニスやってるよね」って言ったら、「あれでもよっぽどファンタジーです、誤解しないで下さい」って割と真顔で言われたこと。まぁ、経験者からすりゃそうなんだろうけどさ。

 原作はとにかく真面目な作品だし、着実に連載を繋げてるんだからそれなりに面白味もある。これも「ハイキュー」同様に案外良いアニメになるんじゃないかと思ったのだが、I.G.とぴえろというスタジオの差なのか、民法とETVという放送枠の差なのか、こちらの方が明らかに質は落ちる。何が悪いといえるほどはっきりと駄目な部分があるわけじゃないのだが、全体的に作画がユルく、見せ場も上手いこと定まってない感じがする。まぁ、1話って本当にテニスも何もしてないからしょうがないのであるが……「ひたすらノートを取って作戦を考えて地味にレベルアップしていく奴」が主人公のアニメって、言われてみればかなり難しいような……。まぁ、オープニングのコート64分割シーンなんかはかなり笑えるビジュアルになってたし、今後の盛り上げ方次第ではあるだろう。そんなに慌てて結果を求めるような枠でもないしね。メジャーやらファイブレインやらバクマンやら、ダラダラと長期が確保出来る枠なんだから、余計なことを考えず着実に原作を消化出来ればいいか。それにしてもエーちゃんの髪型くどいな! 原作だと全然気にならなかったのだが、あいつあんなファンキーな髪型してたっけ? あれだけで生活指導くらうレベルやぞ。

 中の人は、エーちゃん役はあんまり名前に見覚えがない村田太志という人。お、若手か? と思ったら結構歳いってた上に、履歴みたら色んなところでモブとして出まくっててちょっとびびった。多分念願叶っての悲願の初主役なんだろうなぁ。よく知らないけど頑張れ。そして、女性キャストはメインで絡む役がほとんどいないのだが、唯一といってもいい絶対的ヒロイン、なっちゃん役に寿美奈子である。こういう素直な仕事の美奈子は本当に色っぽくてよいね。

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○「ハイキュー!!」 5

 新しい午後5枠は真っ直ぐなジャンプアニメ。時期的にもスタジオ的にも「黒子のバスケ」の後をつぐ形になるが、スポーツアニメが立て続けにアニメ化するなんて、ジャンプじゃないみたいだな。

 原作は当然既読だけど、まぁ地味な作品だよね。テニヌよろしくバヌレー(?)になることは決してなく、かなり真っ当な路線でバレー漫画やっている。おかげでバヌケのように超次元な展開になることはないが、過去の午後5枠だと「おお振り」みたいなスタンスになっており、むしろ動画で映える分、アニメ化向きなんじゃないか、って気もする。バレーって言う題材は珍しいのだが流石にルールをまったく知らないってこたぁないだろうし、何となく見るスポ根の題材には割としっくり来る。これでアニメが丁寧に作られてファンが増えれば儲けもの。要所でこだわりが見られれば充分価値があるし、1話目だとクライマックスの横っ飛びの絵なんかが恰好いいを通り越してシュールなくらいの映像になってたのが楽しかった。制作はI.G.だし、監督は満仲さんだし、割と安定感はありそう。個人的には「マギ」よりこっちの方がゆっくり見られそうな気がする。

 中の人は、主人公日向役には「ガッチャマンクラウズ」のるいるいや、「マジェプリ」のパトリック君などの薄幸少年役を重ねてきた村瀬歩。今作の日向は鬱陶しいほど真っ直ぐ系の主人公なので、新しい仕事が出来そう。相方は鉄板イケメン石川界人だし、その他の面子もがっつりと男性キャストが固まっている。こういう作品はどうしてもキャストの数が増えるので、次代の男性声優の卵を見つけるのに良い場所かもしれません。

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Z/X IGNITION」 4→4

 結局最後まで何がやりたいかよく分からんアニメだったな。主人公が多すぎんねん。

 枠としては、近い作品だと「BLAZBLUE」だと思う。主人公っぽい立ち位置がたくさんあって、各々がやりたいことを好き放題やってるんですごいとっ散らかってまとまらないお話。ただ、「BLAZBLUE」よりはこっちの方が1つのシナリオとしてのまとまりはあったので、見ていてまだ焦点は絞りやすかった。まぁ、絞ったところでそれが完成していたかと言われるとはなはだ疑問ではあるのだが。結局この世界全体で何を主張したいのかが分からなかったんだよね。ゼクスとの関係性を良いものとして扱っているのか、忌むべきものとして扱っているのか。誰の正義が最前提として用意されているのか、何が完了したら物語に決着がつくのか。一応最後に大ボスっぽい立ち位置の敵がいたのでハッピーエンドっぽくはあるのだが、だからってこの世界のいざこざにはさっぱり影響は無いんだしなぁ。

 一応、「色んな勢力があってごちゃごちゃしながらも能力バトルで頑張ってるよ」ということは分かったし、それをやるための下地だけはある程度整っていたとは思うのだが、ここからカードゲームをやりたいとは全く思わないので販促アニメとしてはアカン結末だろう。コンテンツとしても「この世界をもっと知りたいな」という展開にはならなかったし。本当ならもうちょっとキャラ萌え要素を強めに出すつもりだったのかなぁ。「クイーンズブレイド」みたいな吹っ切れ方になればもう少し違う結果にもなったのかもしれないんだけども……。

 まぁ、最後まで乗り切れなかった理由は全部下野の変な関西弁のせいにしてしまえばいいと思うよ。しゅが美外道天使ちゃんが可愛かったです。

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○「暴れん坊力士!!松太郎」 5

 聖闘士星矢Ωを終わらせてしまった憎いあんちくしょう。誰得やねん、という謎の作品チョイスや、謎のマツケン主演といった采配には「東映、大丈夫か?」という不安が先立つものの、どうせ日曜朝なんだし、多分深夜アニメ層は寝ている時間だろう。案外朝4時くらいから活動してるじいさんばあさんが、早起きさせた孫と一緒に観るアニメとしては間違っていないチョイスなのかもしれない。

 誰得やねん、とはいいながらも、当然観てしまっているし、観たら案外笑えてしまうのも不思議なところ。まず、冒頭オープニングでのいきなりのマツケンオンステージがなかなか卑怯。もう、それやりたかっただけやん。単に健さんに流し目デュエットソングさせたかっただけやん。壮絶な出落ちに、健様ファンの奥様も大満足(?)。そこからもまぁ、松太郎っていうか松平だな。上手いとか下手とかいう以前に、健さんだな。いや、下手ではないと思うけど。当然声優とは全然違う発声なので、別方向の魅力を認識する必要があるだろうよ。

 東映作品なので、イラストレーションはいつもの通り。本当に懐かしいような昭和テイストが徹底しているため、ある意味「Ω」に近い製作理念ではある気もする。いや、次元は当然違うわけだが、うらぶれていながらどこか懐かしい昭和の空気を感じさせるというのは案外気を遣うお仕事であろうし、これは一定のニーズがあるものだ。でなけりゃサザエさんもちびまる子ちゃんもあんなに続かないし、じゃりン子チエだってあんなに再放送されないだろう。最近じゃ「浦安鉄筋家族」もアニメ化決定ですってよ。もう、アニメ業界がどこに行きたいのかよく分からないよね。1話目から松太郎が本当にどうしようも無い奴なので全く魅力が感じられないのがすごいが、まぁ、1話目でムショから出てきた主人公(スタンド使い)がいたんだから、代わりに1話でムショにぶっ込まれる主人公がいてもいいよね! こんなん子供に見せるのは問題あるな!

 その他、キャストは当然のベテラン揃いなので安心して観ていられるし、たっぷり原作があるお話なので、ここから何かとんでもない大ポカをやらかすということもないだろう。もちろん、今更わざわざこのアニメを観たいか、と言われたら別問題ではあるのだが、新しい日曜朝の定番として、マツケンサンバに興じて見るのも悪くないのかもしれない。……いやぁ、観るかなぁ……。

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○「ジョジョの奇妙な冒険 スターダストクルセイダーズ」 6

 さぁ始まりました第3部。JOJOの中でも一番読み返してるパートなのは間違いないので今更アニメ化されてもどうやねん、という気持ちも無いではないのだが、やっぱり期待感は高まるばかり。この漫画を一気に伝説級まで押し上げた立役者となるエピソードですからね。さてさて、何が出てくるやら。

 製作スタッフは基本的に同じなので、アニメ化の方向性には何ら心配はない。1話を観てもそれは一目瞭然で、津田監督によるコンテのプロローグは、もう、本当に演出がぎとぎとに濃くて、原作まんまと言ってもいいレベル。本当にどうでもいい台詞のディティールまできっちり再現されており、スタッフのこだわりが徹底しているのがよく分かるのだ。そしてアニメになったことで、原作では目立たなかった頭のおかしい要素もスポットが当たってよりはっきりと見えてくる。個人的に笑ったのは、「棺桶拾った船員、無駄にムキムキ過ぎる」っていうのと、「警察署長とは思えない髪型」。荒木ワールドは改めてファンキーすぎるわ。

 そして、個人的にすげぇ嬉しかったのは石塚ジョセフのあり得ないテンション。ジョセフうるせぇwww確かにこんな感じでしゃべってるんだけども、いきなり図体のでかいジジイが来日してこのテンションだったら、普通の孫だったらついていけねぇよ。よかったな、お利口さんの承太郎で。ちなみに、承太郎がジョセフのことを「おじいちゃん」って呼ぶのはこの短い期間だけなので、今のうちにかみしめておきましょう。割とあっという間に「ジジイ」になります。また、今回のエピソードは、史上唯一スタープラチナが遠隔操作型っぽく起動したシーンでもあります。近距離パワー型のくせにテレビとかラジオとかどっから持ってきたんでしょうね。このときのバージョンのスタープラチナの方が強かったんじゃなかろうか。

 とにかく暑苦しく、原作に忠実に。これを守ってもらえれば好評だった1部2部と同じように、かなり盛り上がるアニメになるんじゃないでしょうかね。となると、問題はどこまで忠実に作る余裕があるか、ということ。1部2部に比べるとどうしても長くなってしまうこの第3部。しかし、ファンからすれば無駄なスタンドなんて1体もいないわけで、シナリオをはしょられても困るので、出来れば長い時間をかけてじっくり作って欲しい。幸い1話目の進行は(あの濃さでも)そこそこゆっくりだったので、全体の尺もそれなりにキープ出来ていると見ていいのだろうか。まぁ、最悪ホイルオブフォーチュンくらいなら削ってもいいけども……(アラビアファッツは削ったらあかん、キチガイみたいに笑う承太郎が観られるのはあそこだけだから)。

 そしてキャスト。石塚ジョセフはかっ飛んでて好きなのに加えて、実は案外杉田ジョセフとも繋がってる感じが好き。別に声が似てるわけじゃない気がするんだけど、なんか不思議と連携感がある。また、最初に発表されたときにはどうなんだろう、と思ってた小野D承太郎も、こうして見ると実は割とハマリ役。個人的には梁田版承太郎の印象が強すぎるので軽いイメージだったんだけど、冷静に考えてみりゃ、承太郎ってまだ高校生なんだよな。梁田さんだとちょっとドスが効きすぎてるんやな。頑張ってお仕事全うしてくれ小野D。その他アブドゥル、花京院と良い味が出てるし、当然のことながらDIO様もナイス。子安ディオは1部ももちろん良かったけど、やっぱりちょっとお茶目になっちゃった3部DIOのために用意された声だよなぁ。さて、残りの面々はどんな声になるのかなぁ。1つ目の山場はラバーソウルかな。あと、ミドラーにヘップバーンを起用できるかどうか(やべぇ)。

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○「魔法科高校の劣等生」 5

 今日も元気にラノベ枠。ただ、キャスト的にはどこかの高坂家のお兄ちゃんの印象の方が強い。あの次元で妹を選択したことを後悔した京介は、今度こそあやせを選択する新しい時間軸の創造に成功した。おかげで桐乃は影も形も無いけど、何故か黒猫と麻奈美だけは連れてきた。そんな世界。

 さておき、噂は何かと耳にしていた作品。当然、主に悪い方の噂であるが、まぁ、そもそもラノベにさしたる期待はしてないし、世に言うラノベ主人公なんて大なり小なりこんな感じのキャラ造形になってる気がするんだけどね。最近まで活躍してた第4真祖の古城君だってチート能力者だったのは事実だし。今作の場合は、中村ボイスであまりにもドヤ顔なのが笑える理由であって、シナリオラインに直接関わってヤらしくなっているわけではない(少なくとも、現状ではね)。イメージとしては結局克服出来なかった「境界線上のホライゾン」のイメージが一番近いかなぁ。そういやあれも小野学作品だったっけ。境ホラレベルだと予想しておけば大きく期待もせずに済むし、当たれば儲け物程度の認識で何となく観て行ければ大丈夫。むしろ押しの強いオリジナリティがあるなら、かえってそれを楽しめる可能性はあるよね。キャストが頑張ってくれればそれだけでも不満は無いのだし。中の人的には、上述の通りの修羅場キャストに加え、最近一押しの内山夕実が加わり、かなりがっつりと好みのライン。それにしても、この手の学園の中枢部には必ず麻里奈が潜んでる気がする。

 あと、オープニングテーマのLiSAが今回はかなりかっ飛んでいるのが楽しい。曲提供が田淵智也なのね。かつて知人が漏らしていた「LiSAがオープニング歌うアニメがどんどん劣化している……」という嫌なジンクスを、ここで止めることが出来るだろうか。まぁ、流石にアレよりは良くなるんじゃないかな……(切実)

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○「キャプテン・アース」 5

 銀河何少年が出てくるだろうと思ったら、じんたんが出てきた。いや、マジで似てないか。服装とか、あと声とか。

 いわゆる一つのスタドラスタッフの新作。スタドラはどえりゃぁ楽しいアニメだったのでこのアニメにもごくごく素直に期待がかかるわけだが、まぁ、スタドラが出てくるわけではないわな。綺羅星が見たいならスタドラを見直せばいいだけだし。こちらの作品ではサカナちゃんが歌ってくれるわけでもないし、綺羅星も銀河美少年も、情けない親父も出てこない。一言でまとめると「わけ分からん系1話目」だ。いや、スタドラも1話目からわけ分からんかったけども。

 いわゆるロボットものなので当然1話目は「ロボにのるまで」が語られるわけだが、その過程は作中の主人公同様に、僕らもさっぱり分からない。ギリギリ理解出来るのは、どうやらこの世界は宇宙の外に敵対勢力がいるみたいだぞ、ということと、主人公の父親はそれと戦うために活動していた宇宙飛行士であり、過去に殉職してしまっているということ。そして小山ボイスのおっちゃんがその仲間で、宇宙人対策チームとして活動しているらしいこと。その他の情報は全て謎。主人公の性格設定すらよく分からない。今回のクライマックスは最後に用意されたロボ発進シークエンスなわけだが、一体この宇宙で何が起こっているのか、想像もつかない。宇宙メカ、なんか色んなとこで合体しすぎである。全部のパーツを高速移動中に付け加えていき、最終的にはザメクばりのずんぐりむっくりになるのはちょっと笑った。いや、最初から全部つけて出撃しろよ。なんで流れ作業なんだよ。いや、恰好良かったけども。

 ボンズが誇る精鋭部隊の仕事ということで、当然画面は綺麗。ロボ発進のシーンはどれもこれも手が込んでいて、ありがちな発射シーンにならないように色々と趣向が凝らされており、じっくり見てると色々面白い。1つ1つの特殊効果も、きっと設定的な意味があるのだろうし、今後はそうした1つ1つの「宇宙的ギミック」の意味が分かっていくにつれて面白さが増していくんじゃないかという期待が持てる。いや、ひょっとしたら全部訳が分からないままで突き抜けて、最終的に「何がロケットだ馬鹿馬鹿しい」とか言われる可能性も無いではないが、今作は多分それなりにシリアスな空気のままで展開するだろうし、おそらく割と真っ当な「宇宙戦争もの」として進行するんじゃなかろうか。でないと死んだ親父さんも報われないからね。まぁ、あの親父さんの殉職シーンが一番謎な気もするんだけども。親父さんが突貫するときに乗ってたのってどう見てもロケットの先端部分なんだけど、あそこって有人操作にする意味あんまりないんじゃねぇの? それとも、あそこから改めて変形して戦ったのかな。親父さんの時代には宇宙に行くのに「種子島からロケット」というやたら現代的な方法を使ってたくせに、何故か宇宙空間に巨大空母があるのも謎である。どんな技術設定なんだろうな。

 まぁ、分からないことは分からないでしょうがない。ここから「わけ分からんけどすげぇ!」というスタドラ路線になるのか、「なるほど、そういうことだったのか」と納得させる展開になるのか。まー、榎戸さんのことだし、全部が全部「なるほど!」にはならないと思うんだけどね。盛り上がってくれるなら何でもいいや。

 中の人的には、じんたんがめんまを起こしに行くところから始まったのがちょっと笑ったのだが、それ以上に宇宙空間で鈴村夫妻がいちゃついてるのが楽しかった。外野から「良い関係なんじゃないの?」とか言われてて「いや、そりゃそうですやん」って思いながら観てた。あの夫婦ってこの業界では珍しく、割とのろけてるのを隠さない夫婦なんだよな。五十嵐卓哉監督作品には坂本真綾は不可欠なわけだが、今作でも良い仕事してくれそうで楽しみです。

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