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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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 「小馬座の聖衣をまとったものは必ず命を落とすという」、第72話。いや、当たり前ですやん、別にまとわなくってもいつかは死ぬだろ……いや、どこぞの乙女座みたいに死んでも思念体で元気にしてる人とかもいるから、聖闘士相手には下手な揚げ足取りは出来ないな……。

 まぁまぁまぁ、綺麗に予定調和な展開。大体先週の時点で準備したお話が滞りなく進行した。人々のために死力を尽くして息絶えたケレリス、そしてそんな彼の意志をも受け継ぎ、新たに青銅聖衣をまとう昴。ケレリスの末期のシーンで昴が泣き叫んだりせず、グッと決意を込めて聖衣石を受け取るシーンはなかなか恰好いい。そして、聖衣装着シーンの熱さはやっぱり良いですね。がぎょんがぎょんとパーツがはまっていくのは初代からの伝統だし、「昴はどんな聖衣でも決めポーズは両手突き出しなんだな」とかね。先代2人が命懸けで放っていたスーパーノヴァ・エクスプロージョンを、きちんと同じモーションで放つ昴も恰好いい(昴はまだマキシマムではないので死ぬ心配は無い)。実に都合良く聖衣が修復&パワーアップしたな、という突っ込みもあるかもしれないが、昴はどうせ神の血を引くことは示唆されているのだから、彼の本気ならば聖衣の覚醒くらいできたってことだろう。今まで特殊イベントが発生しなかったのは、星の力を宿していない鋼鉄聖衣だったせいだ(多分)。わずかな間で2回も聖衣を交換し、そのどちらも元の持ち主の意志を受け継ぐという、なかなか忙しい男である。

 味方側は王道展開をきっちりなぞっただけの話だったので、今回も笑える活躍をしてくれた敵側もチェックしておきましょう。流石に前回の撤退エンドでは恰好がつかなかったハティさん、ブランクを空けずに即復讐にやってきました。しかも、これまで色々とこすっからいことをしてきた「策士」とは打って変わって、強引にケレリスを呼び出して真っ向からタイマン勝負に挑むという男らしさを見せている。もう策略を巡らしたり物陰から見守ってる余裕もないってことなんでしょうか。でも、他の3級パラサイトもあれだけ失敗してリトライしてたんだから、もう1回ぐらい退いてからチャレンジしてもタイタンさんは怒らなかったと思うけどね(そもそも、あの人あんまり3級に期待してないと思う)。出世欲にまみれたハティさんは焦りが先んじて、柄にもない特攻をかましてしまったわだが、プライドだけは人一倍高いおかげなのか、恨みパワーをまとったハティさん、強い。前回近接戦闘の地味な攻防でボコボコにされたマッチメイクだが、今回は一方的にケレリスをなぶり者に。何が彼をここまで強くしたのか。更に、昴の援護が入っても一蹴する(まぁ、これは当然)。やったぜハティ、ダガーなんて細かいのを投げてるよりも普通のソードとして使ってた方が良かったんや! と気付いたあたりで、ケレリスさんが最終奥義を発動。やっぱり命懸けの攻撃をかわすほどの冷血漢にはなれませんでしたね。断末魔まで出世の話という、なかなか芯の通った良いキャラだったよ、ハティ。

 そして、残りのメンバーが走っていた地下通路には、コウモリのように待ち伏せするキュレーネ・グレイブ兄弟の姿が。前回は栄斗1人にいいようにやられるという、3級の中でも格別の3級感を出していたコンビなのだが、何故か知らないが格段に強くなっているらしい。聖衣がボロボロの光牙や栄斗が苦戦するならまだしも、エデンや蒼摩も一緒で苦戦するのはどうなのよ。あいつらが強いとはとても思えないのだが。そして、飛び込んできた新生聖衣の昴が更に相手の「最終奥義」を吹き飛ばしたという。つまり、現在の戦力状況は、昴>3級2人>青銅6人。どんだけだ主人公ども。いや、ひょっとして昴がそんだけ強くなったってことかい? いやいや……しょせんブロンズだしな……。ひょっとしたら、昴が戻ってくるのを分かった上でエデンが時間稼ぎのためにぼ〜っとしていた可能性が? ないな……。

 まぁ、とにかく昴が新たな聖衣を引き継いで正式に青銅軍団の仲間入りを果たし……たかどうかもまだ分からない。今回は3級パラサイト戦の途中で来週へ続くという珍しい構成だが、どうも、まだ小馬座聖衣は昴に馴染んでいないようである。ケレリスから引き継ぐだけでも大仕事だが、どうもケレリスの話を聞くと、彼が先々代小馬座から聖衣を引き継いだのも割と最近のようである。こんだけ短い間にひょいひょい主が変わってしまったら……そりゃ聖衣だってやさぐれるかもしれん。選ばれし者しか着られないっていう聖衣の設定はどこにいった。水瓶座聖衣と共に葬り去られたかな。そういえば、先々代小馬座からケレリスが聖衣を引き継いだ日は、パラスがパラスベルダの制圧を果たした日のようなのだが、あんだけ大々的に都市1つ制圧されて気付かなかったアテナ軍ってのもどうなんだろうと思った。いやいや、忍者の里じゃないんだから、流石にあれだけの城塞都市が征服されたら誰でも気付くだろうに。んんでパラスベルダだの存在はアテナが命を削るまで気付かれていなかったのだろう。謎である。

 次週、ようやく黄金に動きがあったようで、しゃきしゃき暴れるハービンジャーさんに期待。また、何故かしらんがラキちゃんが久しぶりに登場? 「2つの聖衣」って、小馬座ともう1つが誰なんだろう。話が動きますかねぇ。

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9月20日 ドラフト模様(DGM,GTC,RTR

ピック順 【Alessi】→【Mei】→【Metallica】→【Serra】→【Ebi-chiri】→【Thraxi】→

 

 環境最終回ッ! 終わり良かった人は全て良かったかな? 心残りはなくなったかな? まぁ、そもそも出席できなかった奴なんかもいたけども……、私は心残り有りまくりだよ! 苦手意識は次の環境に持ち越したくないね!! 覚えてやがれ。

 次週はいよいよテーロス突入である。エビチリ先生が興味を持っていたので、また7人になるかも。加えて、既に開催場所の状況があやしいので、スタート時間は割と遅くなる可能性があります。覚悟してご来場下さい。

 


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「犬とハサミは使いよう」 5→4

 京まふのイベント記事のところでも書いたけど、実は案外嫌いじゃなかったこの作品。こういうのを評して「愛すべきクソアニメ」っていうんだと思う。なんだか5〜6年前にありそうな典型的な「誰が買ってるんだコレ」っていうラノベ原作のアニメ。男GONZO,ここにあり。

 本当に中身はしょうもない。思いつきで作られたキャラクターの個性、設定だけでお話をゴリ押しするので、中身に説得力は無いし、展開は突飛なのでついていくのも大変。ついていこうと思ったら、真剣に頭を空っぽにして「うはぁ、麻里奈可愛いなぁ」とか思いながらキャラのディティールにだけ目を付けて見るしかない(キャラ全体を捉えようとするとどうしようもない破綻が生まれる)。アニメーションとしても残念ながら強くお勧め出来る部分はあまり多くなく、キャラ造形が合わない人は基本的にアウトだろう。そういう意味では、最近の作品で一番近いのは「ニャル子」なんじゃないかって気がする。こじつけ臭いが割と共通点が多く、「キャラ萌え、特殊な性癖のエロ押し」というのは基本だし、話に脈絡のなさも一緒。ニャル子の場合はキャラの可愛らしさで勝負するが、この作品は「犬のモフ可愛らしさ」も勝負の一手。キャストたちもしきりに褒めていたが、確かに今作主人公の犬姿はかなり可愛い。「ここまで犬の犬らしさをしっかり描いてるアニメは無いよ!」(by千和)とのことで、犬好きならばその愛くるしさを見るだけでも価値はあるだろう(まぁ、中身が男子高校生であることに目をつむれば、だが)。そして、なんと言ってもオープニング。特に注目されてないけど、非常に良い伝統に則った電波ソングだと思うんだけどね。間奏で飛び交うキャラどうしの掛け合い(言いたい放題)も実に賑やかだし、曲自体も訳が分からなくて楽しい。こういうところが評価出来るのだから、割と受け皿は広かったと思うのだけどね。

 でもまぁ、「そういう楽しみ方を受け入れられれば」というのは事実であり、流石に知り合いに勧めたりはしないかな。ひとしきり「どのキャラが好き?!」とかで盛り上がれるような下地もないし、何よりストーリーは面白くないし。「本好き」っていうのを前面に押し出して話を作っていたけど、これ、別に読書家が主人公じゃなくてもいいんだよなぁ。トンデモ作家バトルとか、捻れば「作家がメインヒロインである意味」をもう少し出せたような気もするのだが……あんまりそういう部分に期待するもんじゃないね。

 結局、最後まで特に不満もなく見られたのは、期待度の高いキャストの功績が大きい。メインパートを麻里奈・御前・アスミス・千和などで固め、その隙間に芹澤優・加隈亜衣という期待の若手を挟み込んだキャスティングは、実に華やかで様々な楽しみ方が出来る。特にシャイニー役の芹澤優ちゃんは、形はどうあれソロシンガーとしてもデビューしたわけだし、ここから上手く時流に乗れれば若手では頭一つ抜けられる可能性もある。是非頑張ってほしい。

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「銀河機攻隊マジェスティックプリンス」 5→8

 終わりもよくて全て良し。ちょっと悩んだけど、もうこのくらいの評価でいいんじゃないでしょうか。とにかく毎週毎週ホントに楽しませてもらいました。

 同時期に「ガルガンティア」「ヴァルヴレイヴ」が始まったので合わせて「3大ロボットアニメ」なんて呼ばれ方をしていた本作、スタート時の加速はそこまでではなかったように思う。1話目での感想を見ても(平井絵への警戒心がやたら強いけど)まぁ、普通のロボアニメだよな、というくらいの印象だ。ま、ガルガンティアがI.G.製作、ヴヴヴがサンライズ製作で、こいつは動画工房×オレンジということで、製作スタジオのキャリアからもそこまで信頼してたわけではないのでね。しかし、出だしが並とは言っても、それは2クールの長さがあるのだから当然といえば当然、感想を振り返れば、既に3〜4話目あたりですっかりこのマジェプリワールドは完成していたみたいで、ユルさの中に王道展開もかっちりはめ込んだ分かりやすいシナリオに次第に引き込まれていった。ロボット戦闘についても非常に高品質のまま安定していたし、見せるべき部分で単なるCG戦闘に甘んじるのではなく、硬質な中にもよりダイナミックに見せられるようにコンテワークをしっかり1から作り上げているのが分かる。ドラマパートとバトルパートの緩急も見事で、毎回適度に肩の力を抜きながらも、理屈抜きで熱くなれる構成は見事なものだ。

 本作をその他のロボアニメと隔てた最大の要因は、常にスカすことを忘れないマジェプリギャグワールドだろう。あれだけ警戒していた平井絵だったが、おもいっきり崩してギャグ絵になると非常に新鮮で、タマキの情けない表情や、普段真面目なはずの大人達がおちゃらけてしまう部分のおかしさを増幅させる働きを見せた。こういう成長譚は最後の最後に恰好よくなりすぎてしまうお話になりがちだが、残念ファイブは最後まで残念要素をがっちりと維持し、その上で、「残念さ」を武器にして強くなるという成長過程を見せてくれたのだ。となると、やっぱりこの作品で一番大事なのは「残念さ」ということになるだろう。チームドーベルマンなんかも良い味出してたし、終わってみればあれだけ押し込められていたキャラクターたちにほとんど無駄なキャラがいなかったというのが素晴らしい(まぁ、ピットクルー軍団なんかは完全に舞台装置になっていたけど)。

 もちろん、王道展開には違いないのである程度不文律でごまかしていたところもあるだろう。ウルガルの設定がよく分からなかったり、細かい難点は散見される。しかし、今作の場合は「残念さ」を隠れ蓑にし、そうした粗をもギャグとして取り込み、真剣に考えさせないことで煙に巻いてしまった。この「肩透かし感」を強く演出したのが、中盤以降この作品のドラマを下支えした「死亡フラグごっこ」であり、あらゆるシーンで「ほら、死ぬかもね!」とちらつかせることで、あさはかな視聴者たちに「無駄考え」をさせている。余計なことを考えても、死ぬことはもうネタになってしまっているわけで、それなら考えても仕方ない。どこかが抜けているのも、おかしいと感じるのも、全て脚本家の手のひらの上であり、全部引っくるめた物語なんですよ、という方向性である。そんな都合の良い話を許してしまっていいものかとは思うが、丸め込まれた身としては文句も言えない。メタレベルでもとにかく残念だったというだけの話なら、チーム残念が好きなファンは文句を言えないのである。

 とにかく、脚本は良くも悪くも「心得て」いたし、全てを丸め込むための映像クオリティも文句なく高い。欠点すらも長所に変えてしまった本作は、また新しい「ロボットアクション」として、1つの歴史を刻んだのではなかろうか。1つ1つの脚本の妙と、常にシリアスとギャグの狭間を行き来しながらメインとなるドラマを破綻させなかった構成の妙。元永慶太郎作品群に、また新たな1ページが刻まれたのであった。ほんとにこの人が作るアニメは恐ろしいくらいにハズレが無いんだよなぁ……。脚本の吉田玲子についても、今作はかなり功績が大きかったのではなかろうか。良いスタッフに恵まれて、本当に幸せな作品でございました。

 最後に中の人の話。まぁ、メインの面々については毎週触れてたからいいかな。ぴかしゃとゆかちのコンビネーションは、現代声優の芸人部門2大巨頭の共演ということで、並び立つだけで空気が変わるわ(演芸場風に)。周りを取り囲む大人のおねーさん軍団も最高レベルで俺得設定。大原・沢城・明乃って、私の声優ランクで1・3・4なんですよね。これだけで惑星一つ吹き飛ぶレベル。若手からも東山奈央、ブリドカットセーラ恵美などが頑張っていたし、謎の2役、日高里菜ちゃんも相変わらずの活躍である。男性陣も今作はキャラがおいしい奴ばかりだったので本当に良い仕事が多く、周りのキャストだと鈴木千尋の大活躍がとても嬉しかった。ジアート様のグリリバは相変わらず、浅沼君のお仕事ぶりも安定の一言。そして、今作の成功で今後も注目を集めることになるだろう、相葉裕樹・池田純矢の特撮コンビ。流石に2人とも声優業に本気で取りかかることはないと思うが……こういう特撮関係者が声優業界にいい刺激を与えてくれるのは面白いと思う。2人とも、すごく良い仕事してくれた。停滞感のある男性声優業界に風穴を開けてほしいね。

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 全裸祭りじゃーーーーーーーい! 第12話。なんやこの脱ぎっぷり。そんなアニメだったか!?(意外とそうです)

 くそっ、ホントに適当な展開なのに盛り上がり待った無しだ。1期じゃクライマックスでここまで盛り上がった印象は無いのだが、やっぱりキャラが増えた分だけ純粋に賑やかになってるのかな。全員が命懸けで常に本気だからなぁ。中にはよく分からない理由で頑張っちゃう子もいるけど……ねぇクリスちゃん。結局、クリスちゃんが求めていたのは自分の不始末であるソロモンの杖であった。確かに櫻井了子を象徴する品であるソロモンの杖はクリスにとって忌まわしい記憶であろうし、1話で輸送任務に成功……失敗したのも一応責任があるような、そうでもないような。でも、それだったら一緒に活動してた響の責任もある、っつうか、そもそもあの時点でウェルを信頼してた組織に問題がある。別にクリスちゃんのせいじゃないんだけど……それを一人で背負い込んじゃうあたりが不器用なんだろうな。いや、でもさっさと突っ込んでウェルをボコボコにして取り返しゃよかった気もするのだが。何でわざわざ命を握られて言うこと聞いてたのかな。あの段階だとまだマリアや切歌がいてウェルのディフェンスが厚かったからか。んー、まぁ、結果オーライですけどね。ようやく翼さんが先輩らしいこと出来たしね。「アンチリンカーの影響を避けるためにわざわざ威力を落としたギアをまとう」っていうのがどの程度凄いことなのか分からないけど、少なくともクリスちゃんは出来ないらしい。ギアの出力を押さえ込まれると、彼女が出来るのは最後の力を振り絞ってクロスアウッするくらい。いいぞもっとやれ。クリスちゃんの全裸、流石に規格外過ぎたわ。ギアには制服を修復するなんて余計な機能が無ければよかったのにね。

 翼VSクリスは非常に分かりやすい友情パワーでクリア。続いてのバトルはより壮絶な友情模様を繰り広げていた切歌VS調。この2人の対戦が今回最大のサプライズだろうか。「フィーネが憑いてるからもうやることやっとかないと」と自暴自棄になった切歌を、調が何とか説得するという構図だったはずなのだが、意外や意外、実はフィーネがついていたのは調の方だった。最初はマリアに憑いている振りをしていたので、視聴者からしたら2度目のサプライズである。なるほど、確かにあの覚醒シーンは調の覚醒ともとれるのか。全然想定してなかったからマジでびびった。いや、なんかそのあたりのくだりが超特急だったから驚いてる暇もなかったけども。自分の勘違いを悟って絶望する切歌は、イガリマで遠回りな自害を試みるも、当然調がこれを阻止。逆に致命傷をくらった調だったが、精神世界で出会ったフィーネさんは、響との出会いのおかげですっかり物わかりの良い「いい人」になっており、今回の件は静観を決め込むことにしていた。どうせ出ていっても仕方ないので、せっかくの命はそのまま調にパス。再びフィーネは長い眠りにつくことになる。無事に蘇生した調は、再び切歌とがっちり友情を組み直して最終決戦へ。うーん、フィーネさんの出番はもう少し欲しかったところだけど……まぁ、あくまで過去の人だし、あんまり表に出てきてもややこしくなるだけだから仕方ないかな。

 残る頑張り屋さんはマリアさん。ただ、マリアさんのヘタレぶりはギアをまとった今週も留まることを知らず、まずマムの指令によって月の現状を全国ネット。更に「私の歌でなんとか月を公転軌道へ」と頑張るも、精一杯「烈槍・ガングニール」を熱唱した結果、出力不足。そのまま「やっぱり私はダメだわ」と泣き崩れてしまう。おかしいなぁ、1話の時点では世界中継でも立派に歌ってみせるスーパーアイドルだったのに……。哀れマリアさんの恥ずかしい姿は全国ネットで配信されてしまった(そもそも変身してるから全裸さらしとる)。

 ソロモンの杖を奪われてお冠のウェル。マリアたちが余計なことをしていることにも感づき(むしろそれまで無視してた方が驚きだが)、激おこの勢いでナスターシャさんを月面までかっ飛ばしてしまう。すまん、流石にこのシーンは笑った。笑っちゃいけないのかもしれないけど笑った。便利すぎだろフロンティア。なんであんなとこが突然ロケット仕様なのよ。マリアさんもそれを見て「あいつがマムを殺した!」と勝手に恩人を死人扱いし、「何も出来なかったんなら世界が滅んでもいいからアイツ殺すわ!」とキレる。すっかり判断力を失ったマリアさんもどうかと思うが、そんなマリアのプッツンでマジびびりのウェルもどうかと思う、お前、杖が無くなるとホント何にも出来ないのな。

 そして、そんな情けない敵軍団の前に現れたのは、本作主人公、元気100%の立花響ちゃんである。その堂々とした立ち居振る舞いはマリアの真逆。何の後ろ盾もない単なる女子高生のはずなのに、ギアで武装したマリアの前に仁王立ち。彼女の一撃も片手で受け止める余裕を見せる。人はここまで成長するものか。先週の時点で予想は出来ていたが、そして今週のサブタイトルで分かりきっていたことだが、彼女の叫びと共に、ガングニールは「烈槍」から「撃槍」へ。主人公が、この世界の全てをひっくり返す準備が整った!

 もうね、やっぱりこうしてみると筋立ては無茶苦茶なんだけど、クソ恰好いいからなんでもいいや。今週はマリアさんの熱唱がまずほとんど生歌。結果的にはヘタレ要素しか無かったけど、やっぱり「烈槍」も恰好いい。切歌と調は噂のユニゾン歌唱、そして絶唱形態が発動。シュルシャガナもイガリマも、何が何だか分からないギミックでやりたい放題に変形してかっ飛ばしてくれる。そして、これまでヘンテコな使われ方しかしてこなかった「月煌ノ剣」を捨てた翼さんは、久しぶりに「天羽々斬」を披露。やっぱり恰好いい。

 作中で挿入歌が歌われるのも当然恰好いいが、この作品は本当にキャラソンを大事にしており、作中の台詞には歌詞が大量に引用されている。これまでもたくさんあったが、今回はやっぱりサブタイトル通りに。まず、走っている響の「進む事以外、答えなんてあるわけがない」、そして未来ちゃんが響を応援するフレーズ「いっちゃえハートの全部で」。なんと言っても彼女は「生きることを諦めるな!」っていう台詞が一番だね。やっぱりガングニール奏者はこうでないと! 他にもクリスちゃんが「あたしの帰る場所」って言ってたり、切歌たちが「分からず屋」と言い合ったり、色々とキャラソンのフォローが豊富。じっくり聞き込んでおくと面白さも増します。

 次回で終わりかぁ。最終回最大の焦点は、「マリアさん、立ち直れるか?」と、「ナスターシャ、ものすごい勢いでぶっとんでったけど無事か」の2点です。

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 黒幕登場どっかーん! 第12話。ようやくお出まし、この世界の秩序にして、「ダンガンロンパ」の全てと行ってしまっていい、超高校級の黒幕である。ようやくこれでネタバレが出来るようになったね。

 早くも第6章。超特急アニメもまもなくエンディングを迎えるわけだが、作中でもよく分からなかった要素がアニメで分かるわけがない。特に残姉ちゃんこと戦刃むくろちゃんについては一切情報が出てない状態で話が進行したため、アニメ組は絶望的渾沌に陥ること必至だろう。今回の学級裁判、もう完全に説明放棄してたしな。原作でも非常にややこしかった「犯人」「死体」「黒幕」といった入れ替わりの構図、しかも原作中でも突っ込まれていたが、実は一回霧切さんはハッタリでモノクマをねじ伏せている(手の火傷については隠すことが出来るという事実を意図的に伏せて論破している)ため、元から論理が破綻していた箇所なのである。そこを、説明どころか根拠も提示せずにまかり通ったのだから分かるわけがない。そもそも苗木は他のオーディエンスにあの夜襲撃された事実をほとんど話していないはず。なんであんなにすんなりとコンセンサスが得られたのか、謎だらけだがこの際仕方ない。「フェンリルの紋章か」って、十神さん、あんたは校長室調べに行ってたから知ってるかもしれないけど、ただでさえアホの葉隠とか朝日奈ちゃんは確実に意味分かってないぞ。もちろん、視聴者も分からんぞ。

 記憶喪失の件はそれなりに伏線もあったし、もうそれくらいしか抜け道が無いから問題無いと思うのだが、唯一不安なのは霧切さんの記憶とメンタルの問題。元々彼女はあんまり感情を表に出さない人間だから分かりにくいが、今回序盤に登場した学園長室のくだりなんかは、作中で珍しく霧切さんが感情的になるシーンだったはず。パスワードが娘の名前だったことや、その父親に会うことが出来ずにこうして不幸な再会を果たしたことなど、確か原作中では「しばらく一人にしといて」とか言ってたはずだ。その辺ばっさり切られてるし、あんまり彼女がショックを受けたように見えないので、どうしても「霧切さんは全部知ってるんじゃないか」疑惑すら持ち上がってもおかしくない。どうしても理屈で説明出来ないパートは弱くなっちゃうよねぇ。

 でもまぁ、そんな積み重なった苦労と破綻の果てに、何とか今週で黒幕登場までこぎ着けたのだからこれはこれで偉いとも言える。やっぱり最終話前にこのサプライズは必要だからねぇ。ワタクシ様にはここで出てもらわないと、中の人のギャラが残念なことになっちゃうし。いやぁ、いいですね。かっ飛ばし気味の江ノ島さん、大好きですよ。「ダンガンロンパ」シリーズは声オタには本当にたまらないサービスがてんこ盛りで、この1作目も誰が黒幕でも一切問題無いラインナップが揃ってるわけだが(セレス黒幕だけは嫌だが)、この並み居る強豪勢の中から、選ばれたのが豊口めぐみなのである。このチョイスは本当にセンスがある。いいわぁ、楽しいわぁ。やりたい放題だわぁ。キャラ立ってるわぁ。あ、でも出来れば残姉ちゃんの活躍ももっとみたいです。「IF」のアニメ化とかしたら最高なんだけど。あれ、画的にもアニメ映えする話だからお勧めですよ(まぁ、モノクマ部隊の作画すげぇ大変だろうけども)。もしくは「ゼロ」のアニメ化とか。ゼロもアニメ映えするし、なんと言っても絶望姉妹の活躍が一番楽しめるからね。今作が無事に(?)終わったら、「2」の前にIFかゼロでいきましょう。

 えーと、なんの話だっけ。そう、今週のまとめ。江ノ島さん登場シーンが原作まんまで笑える。あのポージングとか、実はモノクマをトレスしてるんだよね。来週以降のうっざいうっざい江ノ島さんも楽しみ。もちろんオシオキもね。そして、あの問題の(?)「街を襲うモノクマ仮面」が見られるのもちょっと楽しみね。あ、あと今週はこの期に及んでジェノサイダーが可愛かったです。今週の生物室でのモーションはアニメオリジナルの絵だったから良かった。笑ったのは、ジェノサイダーのしゃべりって、ちょっとだけ「ベロ出してる風」の発音になってるんだよね。みゆきち、こんなとこでも妥協無し。

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 普通にえぇ話やったやないかーい! 第11話。ナニコレ、オチ無くていいの? ……いいと思う。たまにはもこっちだって幸せになってもいいと思うんだ。まぁ、本人がどの程度幸せと思ったかは微妙なとこだけども。

 Aパートが学祭準備編。彼女の発想は本当に全てが我が事のように共感出来るね。今回一番共感出来たのは「仕事を他に振られないようにするため、1つのタスクでどれだけ時間調整するか」のところ。そうそう、それ考えるんだよ。外の掃除の時に無駄に1人だけやたら遠く行ったりとかね。「この仕事1つあれば余計なコミュニケーション取らずに済むんだ」と思うと、とても大事にお仕事が出来るんです。いや、流石に1/10のスペックに落ちるのはどうかと思うけども。もこっちと同じようなクズコミュ障って、みんなが楽しく準備してて仕事振られないからサボって帰ろう、とは思わないんだよね。「サボって自分だけ帰る」は御法度なのよ。たとえ誰にも必要とされてなくても。「サボる」まで行っちゃうと憎悪してるDQN軍団の仲間になってしまうから、最低限のモラルは維持するんだ。まぁ、かえって邪魔になってる気もするんだけど。もこっちは周りにあんまり気を遣わせてないだけ偉いよ。俺、高校時代の学園祭で飲食系のイベントやるとき、食材の下拵え開始3分で包丁使ってて指切ってリタイアしたからね。あのときの「うん、まぁ、慣れないなら無理しなくていいから……」みたいな遠慮がちな周りの優しさは本当にいたたまれなかったぞ。でも、帰れない。やることないから黙って見てるだけ。真面目系クズって言葉はこういうところで使うのかも。

 Aパートもう1つの見どころは、もこっちがコスプレ衣装を見た時の脳内一人芝居。流石のいず様、千変万化。もこっちボイス、お嬢ボイス、そして男の子ボイスという最近大活躍している3つのパターンをフル回転させている。ああいう一人遊びが見られるのもこの作品ならではのことだ。あと、地味にゲストが面白いわね。今回登場した文化祭実行委員長(名前は今江)は、何故か野中藍である。「そこに入るのか」っていう微妙なマッチングが良いね。この上なくいい人そうだった。それにしても、今回本当にもこっちは委員長によく遭遇してたな。「重要人物に偶然会うスキル」って、完全に主人公補正なのだけども……有効利用出来ないのがなー。

 Bパートは主に優ちゃんのエロさを堪能するパート。今までそこまでおかしくなかったはずのもこっちが突然エロ親父として覚醒し、あの手この手で優ちゃんを手込めにしようと試行錯誤するという。まぁ、アレに抱きしめられたらたしかに理性のたがは飛ぶかもしれないけども……中の人じゃないんだからもう少し自重しろよ。「メス」っていう言葉が本当に好きな子やな。全部優ちゃんがビッチ(間違った使い方)なのが悪い? そうかもしれませんね。この作品のキャラクターデザインの中で優ちゃんだけ1人だけやたら浮いてるからな。特に胸部が。あんなんいたら、こいつはマジぼっ(略)

 結局、優ちゃんと久しぶりのデートを堪能したもこっちは、「友達がいると楽しいなぁ」ということをしみじみ感じて学園祭の幕を閉じる。最後に寂しげにしていたあたり、委員長絡みで何か酷いオチがくるのかと思ったら、まさかの平和エンドであった。相変わらずエンディングテーマも謎だが、まあ、たまにはこういうのもいいでしょう。本当にこの世界は悪人が1人もいない世界なんだから、もこっちだってもう少し真正直に生きてれば幸せをつかめるはずなんだけどねぇ。あ、でもクラスメイトの女子は、シフト組む時にもこっちの存在をどう処理したのかは気になる。「黒木さん? シフト入ってなかったと思うけど」って、最初から入れないでシフト組んでるやないか。怪我したっていう情報が入ったから除外されたのかな。クラスメイトの様子を見てると、悪意からハブられてるわけじゃないんだよねぇ。

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 言葉が出ない、とにかくすげぇ、最終話。やりたいことマジでやり尽くしやがったな……。こんな投げっぱなしエンドなのに、これしか無い気がする。あえて言おう、完璧や、これ。

 今回も「まさかの」が山ほど詰め込まれたお話。その中でも一番の「まさかの」は、「まさかの死人ほぼゼロ!!!!」 いや、ジアート様は流石に無理かな。しかし、2期があるとしたら生きてても何の不思議もない演出な気がする。ジアート様が無理だったとしても、まずイズル生存(意外性0%)、アサギ・タマキ・スルガ生存(同じく0%)、ケイ生存(20%)、アンジュ生存(25%)、テオーリア・ダニール組生存(40%)、チャンドラ生存(50%)、司令生存(80%)、ドルガナさん生存(99%)。すげぇぞ、あれだけ「最終決戦」の演出しておいて、死んだ人間がほとんどおらず、この作品最大の武器である死ぬ死ぬ詐欺がラストでフル回転したのである。30分の中で何回「死んだわー!」って思ったか! ケイは正直アカンと思った。アンジュはあっさり突貫で死ぬと思った。ドルガナさんは「もう退けぬ!」でダメだと思った。司令に至っては既に哀悼のコメントまで考えてた。どさくさに紛れてみんな生きた。いやぁ、びっくりした。

 そんなちゃぶ台返しは置いておくとして、シナリオ面では本当に図太いことをやっている。何しろ、「ゲートに向かって突撃するぞ!」という同じイベントを3週連続でやっているのだ。「ゲートまであと○○」って、3週連続でやらされたオペレーターコンビも大変である。その中で、序盤の劣勢はどこ吹く風、戦場で暴れ回るアッシュ軍団は、やりたいことを全部やりきっていた。あまりに戦場でのはっちゃけぶりを濃くやり過ぎたせいで、幕引き、エピローグなんてものは一切無い。「え? 終わり?!」てなもんである。これ、2期を示唆する情報が出てなかったら流石にポカーンだ。いや、もし2期があるとしてもポカーンだ。しかし、実は投げっぱなしといいながらも不足分の情報はほとんどない。今回不確定なのはせいぜいジアート様の生死くらいなもので、イズルは間違いなく生存しており、更にジュリアシステムを乗り越えてアッシュに打ち勝ったことも明示されている。つまり、地球軍はオールOKで終わったことに疑いようが無い。まぁ、平和が戻った地球で各国の腹の探り合いがどうなるか分からないし、テオーリアさんが表舞台に出ちゃったから今後アッシュ関係の技術開発で多分かなりのいざこざがあるだろうけど、何はともあれ外敵排除には成功したのだ。

 そして、最後にガルキエさんがニヤリしたのも当然の幕引き。今回のオペレーションはあくまでもゲートを破壊して一時的にウルガルを足止めしたに過ぎず、「ものすげぇラマタ」を見つけちゃったウルガルは、また同じようにゲート建造して突っ込んでくることになるだろう。その時のためにドルガナさんは生き残ったし、ルメスさんだって元気だ。多分仮面を被ったジアート様とかも出てくるだろう(しつこい)。きちんと「未来に起こりうる事態」も示唆されてのエンディングなのである。「この戦争が終わったらどうなるか」が事前に全て知らされていたおかげで、「終戦」=「最終回」で何の問題も無いようになっていたのだ。まぁ、心情的にはエピローグが薄いのはやっぱり寂しくはあるが……。

 でも仕方なくない? あれだけのバトルやられたら、文句は言えまいよ。圧巻だったのは、スターローズ激突後、流血状態でのジアートVSレッドファイブの激戦。それまでのシーンでも延々納豆みたいに糸を引きながら高速戦闘を続けていたわけだが、激突後のシーンのディティールの描き込みが半端じゃない。CG部分だけでなく動画リソースの大半があのわずかな時間に全部注がれており、なんかもう、見たこと無い絵面に。あのすさまじさを形容する語彙を持ち合わせていないのがあまりにもどかしいが、とにかく「言葉で表せないすさまじさ」。ホント、あそこさえ出来りゃ良かったんだろ。鳥肌立ちっぱなし。これ、冗談でなしに歴史に刻まれるシーンになったと思うよ。最後にモジュール引っぺがして決戦兵器にするっていうアイディアも秀逸。画的に凄く分かりやすくて、インパクトがでかいし説得力もあるんだわ。序盤にあれだけ合体に四苦八苦してたイズルが、そのアサルトイェーガーで最後の一撃を決めるっていうカタルシスはたまらんものがある。「そりゃジアート様も対応しきれないわ」っていう。

 メンタル面での収束性も完璧で、ちゃんと「闘争本能から防衛本能へ」っていうイズルのアイデンティティが綺麗に昇華されていて、最終的なきっかけになったのがスルガの「残念」っていうフレーズだったのもナイス。わざわざアサギがケイを説得要員として引っ張り出してきたのに、結局そのケイにはほとんどしゃべるチャンスが無くて、残りの連中が散々罵詈雑言を浴びせた結果帰ってくるっていうあたりがいかにもイズルらしくて微笑ましい。決め台詞が「ヒーローになるんだ!」っていうね。ケイの気持ちは完全スルーやー! スルガが言ってた「本能よりも煩悩」っていうのが一番的を射ていたねぇ。仲間が大事とか、夢が大事とかそういう「あとからついてきた物」を全て背負い込んだ人間が、本能というたった1つの目標だけに向かって突っ込んできたウルガルを打ち破るっていうのは、あまりにもお手本通り過ぎるじゃないですか。いやー、やっぱり残念ファイブは最高だわ。

 他にもいっぱい突っ込みどころがあったんだけど、もう書ききれないな。「ブルーいち」って、アンナちゃん、これまでずっと整備してたのに間違って呼んでたの、とか。「トメィト、ポティト」は言いたかっただけだろ、とか。結局、アンジュって何だったのか良くわからん存在だったが……面白かったからいいかぁ。そういえば、地球に帰ったあとに当然おやっさんは樽ごと呑むわけですよね。アマネさんとリンリンは飛んでくる大量のおしぼりに悩まされる事になるわけやな……。ハッピーエンド!!

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「たまゆら〜もあぐれっしぶ〜」 6→6

 終わってしまいましたなぁ。毎回毎回過ぎ去っていくことが本当にもの悲しい本作。日常ものというと、普通は何事も無かったかのようにヌルッと終わっていくのでむしろ喪失感が増すのであるが、今作は幸い、先輩の卒業と楓たちの進級という節目のイベントで幕引き出来たため、「ちゃんと終わった」感があるのは救いだろう。4期がもしあるなら、次は楓たちが3年生になるのか……。

 「いつも通り」と言ってしまえば大体片付く作品であるが、今作はこれまでと比べて少し変化があったシリーズだった気もする。タイトル「もあぐれっしぶ」に体現されているように、ゆったりまったりが信条であるこのタイトルに、動的な要素が多く盛り込まれた。3期目だから何か変化をつける必要があった、というのが内的な事情ではあろうが、作中では楓が「よりアグレッシブに」という決意をしたことから、写真部の設立をきっかけに、様々な人々と交流していくことになったわけだ。新キャラも多く登場し、1クールの中での動きはかなり大きく、賑々しいものになった。もちろん、「賑やかな」とは言ってもそれは舞台要素としての意味で、作品自体の空気はこれまで以上に静かに、丁寧に続いていた。1つ1つの些細な出来事をさもおおごとであるかのように紡ぎ上げる世界観は相変わらず。「日常もの」のカテゴリでありながら、一本のドラマとして通底したテーマが一貫しており、きちんと積み上がったエピソードが作品世界を広げていく。この辺りのドラマ作りについては、やっぱりサトジュンが妥協しないんだろうな、ということが伝わってくる。昔気質の「アニメ監督」っぽさというか、「何もない話」に対する厳格なチェックというか。この徹底した線引きがあるからこそ、「たまゆら」はシリーズを重ねても色褪せることが無いのだろう。

 今期は、特に楓が父親の陰を追うシーンが多く、彼女の家族との関係性を再認識することが大きなサブテーマとなっていた。「アグレッシブになる」ことは、彼女が父親の死という現実に向き合い、それを乗り越えることで結実する。最終回の母親との対話は、まさに今期の全てを総括するためのものであり、あまりにも清浄過ぎる母子の関係性を見て、やっぱりもらい泣きしてしまった。昨今は「泣かせる」アニメってのが多いが、今作のように、人の死や別れ、喪失ではなく、「得ること、分かること」で成長を描き、ドラマを作り上げることはなかなか出来ない。悪人も悲劇も無いまっさらな世界で、たくさんの人に見守られて子供たちが大きくなっていく様子を見守ることが出来る、本当に優しい世界である。こうしてまた1つ季節が過ぎ去って、次の時間に物語は繋がる。是非とも4期では3年生になった楓が部員を集め、立派に写真部を盛り立てていく姿が見たいものである。

 今期は新キャラも多く、本当に賑やかだったおかげで、中の人的な盛り上がりもひとしお。新キャラかなえ先輩は本当にどんぴしゃりのかやのんボイスで、新規加入とは思えないくらいに作品世界に溶け込んでいた。最終話も泣かされたけど、先輩との関係性が極まった11話も本当に良いお話。「卒業式で泣く」じゃないっていうのがまた気が利いていて良かった。その他のキャラだと、こちらも堂々乱入のともちゃん。東山ボイスのかっ飛ばしキャラで、おそらく今作で一番のテンション。愉快である。写真部顧問には西村ちなみが配され、相変わらずサトジュン作品には欠かせない癒しオーラを醸し出してくれた。こうして見ると全員癒し系か。いや、グリリバボイスのナイスミドルとかも出てきましたけども……あの人、今期一番の萌えキャラだったよね。

 そして、最大級の問題(!?)だったのが、今期ついに始まってしまったラジオのコンビだろう。作品世界とは完全に切り離して聞かなきゃいけない酷い(褒め言葉)ラジオ。ゆかもこ改めがぼもこコンビとなった2人に敵はない。ブギー・チャンを加えたクラッシャーぶりは神がかっておった。サトジュンも遊び過ぎや。愛されてる作品やなぁ。是非とも続きをね。あ、でもサトジュンはとりあえず「ファイ・ブレイン」を全力でお願いします。

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