最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
止まらぬものか、阿呆の血よ、第8話。1つの節目、下鴨総一郎の最期の、その一部始終。涙無しでは語られぬ、一匹の狸の物語。 前回明かされた矢二郎の真実。父の末期を引き起こしたのは次兄の矢二郎であったことが夷川によってもたらされ、矢一郎と矢三郎は衝撃を受ける。自他共に認める「京都一怠け者の狸」である矢二郎だが、当時はどうにも片付かぬ色恋の悩みを父にだけは漏らしていた。問題のその夜、総一郎は全てを任せよと言い放ち、姿をくらます。しばらくして鍋に落ちたことが報された時点で、矢二郎は全てが自分の責任であると思ってしまうのは仕方ない。この世の全てに嫌気が差し、怠け者の次兄は狸であることすら捨ててしまった。もちろん、そんな事実を家族に告げるなど、出来るはずもなかったのである。 しかし、その夜の記憶は、矢一郎が思い描いたような「過失の物語」でもなく、矢二郎が悔いたような「失意の物語」とも少し違っている。末期の姿を観たのは実は矢二郎ではなかった。山一つに化けてみせるだけの大狸は、死してなお、恩義を受けた薬師坊への挨拶を忘れなかった。狸の姿を残して訪れ、全てが終わった旨を伝え、最後に三男のことのみを託して一足先に冥土へと発ったのである。そこには後悔もなければ寂寥も無い。ただ望むがままに生き、最後に息子たちのために自分の人生を費やした父親の背中があるばかりである。本来ならば繋ぐことの出来なかった散り散りの兄弟。実にいびつな形ながら、父親を喪失し、肩に別々の荷を背負わされることで、総一郎が望んだ形での「家族」を産みだすことになったのである。 矢一郎は責任感を受け継いだ。矢二郎の告白に最も「常識的な」反応を示した矢一郎は、今回唯一涙を流した人物である。偉大な父の全てを背負わねばならぬという責任感。そのために矢二郎を責めもするし、矢三郎を叱咤もする。それでも、父の遺志をどこかに感じ取らずにはいられなかったのだろう。母の顔を見ることも出来ずにただただ子供のように泣きじゃくることで、父の面影への別離を果たす。 矢二郎は呑気を受け継いだ。彼と海星の関係性こそが、総一郎に最後の一仕事をさせた直接の原因である。全てを失うことになった矢二郎は、息をすることすら面倒臭くなり、ただただ生きるのみの蛙に成り果てた。この次兄の末路を総一郎がどこまで予期していたのかは知るよしも無いが、彼の悩みは、此度の告白を持って全て霧散した。蛙の身故、涙を流すこともままならぬが、彼は間違いなく泣いていたはずである。はき出すことで、彼の「面倒」は軽くなったのだろう。 矢四郎は純真さを受け継いだ。父が去ったあの日も、今現在も、おそらく矢四郎は物事を全て分かっているわけではない。変身すら上手く出来ない幼い末弟は、偉大な父の姿を兄の口から聞くことが精一杯であり、父の影に思い悩まずにこれからの日々を育っていく、真っ白な存在である。 そして、矢三郎は阿呆を受け継いだ。彼こそが、彼だけが、総一郎の演じて見せた、一世一代の阿呆の行く先を知っている。何の因果か、父を食った人間から話を聞かされ、父に最後を任された薬師坊にも父の遺志を伝えられた。阿呆を解し、阿呆に励む矢三郎だからこそ、父の死の真実を知ったとしても涙を流さず、そのあっけない最後に意味を見る。それが本当に正しい行いだったかどうかは分からないが、少なくとも、どれだけあがいても届かぬような、阿呆の大きな大きな手本になったのは間違いない。これこそが、阿呆の血のしからしむるところである。 結論が出たような気もするし、やっぱりどこまで考えても総一郎の行動は想像が及ばないような気もする。どれだけ自分の生に満足がいったとしても、こんな奇妙な形で矢二郎の悩みに答えるために、「食われてしまう」ことが正解だとは思うまい。しかし、何故そうしたのかと考えて、「それは阿呆だったからだ」と言われればなるほどという気もしてくる。「天狗が人家の屋根に落ちることがあるならば、狸が鍋に落ちることもあながち間違いとはいえなんだ」ということ。総一郎は、せっかくの愉快な人生の最後に、人に食われてみたくなってしまったのかもしれない。それを邪魔することなど、子どもたちには出来るはずもなかったのである。自分の引き際までもを息子達のための舞台設定に用意して見せた下鴨総一郎の決して長くない一生。実に見事なものである。 「家族」というテーマについては本当に弱い。これで単に矢二郎が「うっかり父親を殺してしまった」という悲劇であるならば納得もしようが、この話の場合、総一郎の死は悲劇なんて安易な言葉を受け付けない。父の狙いは家族の行く末にあり、そのために1人1人の息子を思いながら、愉快と笑って死ぬのである。こんな頓狂な父親像を、涙無しで見られるものだろうか。小さな毛玉となって別れを言いに来た総一郎の1つ1つの仕草が本当に何気ないところであまりにも普段通りのもので、彼にとっての死の意味を思うと、訳も分からずに泣けてくる。最後まで泰然自若として悠々と去るのかと思いきや、最後のシーンではいかにも狸らしく、ちょろちょろと駆けていくのだ。彼は最後の最後までただの狸だったし、ただの父親だった。なんだかもう、それが愛おしくてしょうがない。 下鴨総一郎の名前は、理想の父親像として、刻み込んでおきたいと思う。 8月23日 ドラフト模様(DGM,GTC,RTR) ピック順 【Sangriter】→【Alessi】→【Metallica】→【Serra】→【Thraxi】→
最近のドラフトはすっかり途切れ途切れ。まぁ、夏休みですから。今回だって1人足りないのにやたらやる気のある奴が来たせいで発生してしまったし。普段「5人だからいいわ」とか言ってるくせにね。 今のうちに確認しておきますが、今環境で残されたドラフト最大回数はあと4回です(テーロスが9月最終週発売)。残ったパックの関係からM14を購入したので、多分うち1,2回はそちらを使うと思われます。更に、今環境は3セット環境なので、もし準備が間に合えば、最終回は例のアレをやろうかな、とも考えてます(時間がかかるので、やる気力があれば、だけど)。つまり、下手したら普通のドラフトはあと1回くらいの可能性が。どうなるどこ行くドラフト世界。
逆に考えるんだ、麻奈実さんがフリーになったんだからハッピーだと思えばいいんだ。最終話。ここまで観てきた義理もありますし、きちんと配信された最終話まで観ましたよ。まぁ、各所で噂は漏れ聞いていたのでどんな落ちになるか知ってたし、わざわざ観なくてもいいかと思ったんだけども、やっぱりラスボスの活躍を観ないで終わってしまうのは片手落ちですからね。もう、そこさえ観られればある程度満足ではあるんですが。 というわけで、結末のひどさについてはもう触らないでおこう。これがこの作品に与えられた決まり切った運命だったわけで、そこに文句を言うのも筋違いだし、ラノベのエンディングに文句を言うことほどむなしいこともない。お話として破綻している部分はないのだから、これはこれで正しい幕引きである。未完のまま、曖昧なまま終わることが多い業界において、きちんと1つの結末を導き出し、それが全てアニメ化されただけでもおめでたいことだろう。 それにしても……とんだ悲劇である。これ、最終回を観てハッピーエンドだと思える視聴者ってどれくらいいるんだろうか。一から十まで全て麻奈実さんが言ってることが正しい状況で、敢えて京介たちは茨の道を進むと宣言する。いわばロミジュリのごとき悲劇の一幕である。ここから先は辛い未来しか待っていないと分かった上での一時の享楽だけを切り取って、何となくハッピーエンドっぽく終わらせている。しかし、普通の視点から観れば、これは麻奈実さんの真っ当な気持ちが無惨にもうち捨てられただけの、失恋のストーリーに他ならない。腹パンくらいじゃ気がすまないよ。そろそろ麻奈実さんは実弾を用意してあの2人をとめるくらいの段階だろ。まぁ、馬鹿な男に引っかからずに済んだと思えば……。麻奈実さんの幸せはどこにあるのかなぁ…… ということで、悲しい女の子のお話がまた1つ幕を下ろした。最終ステージに待ち構える麻奈実さんの雄々しい晴れ姿はなかなかに見応えがあり、これで桐乃を一方的にボコボコに出来ていればさぞ胸のすくシーンになったのであろうが、残念ながら殴り合いは互角の様相だった。眼鏡の上から顔を殴るとか、鬼畜以外のなにものでもない所業である。巨悪を討ち果たせずに終わってしまうのは非常に心苦しいものがあるな。 どうか麻奈実さんは幸せになって下さい。それだけが私の望みです。 マンボウ先生「死を恐れていては何も始まらぬ」 第8話。響のびっくり声でマンボウ死ぬんじゃないかとハラハラしたよ。これだけ生き死にを熱く語るアニメの中でも泰然と泳ぐマンボウ先生恰好良すぎる。 今回もアツいです。物語も佳境が近づいてきているわけだが、その中で心折れそうな戦いを繰り広げるキャラクターが多すぎるのです。1人ずつ見ていきましょうか。まずは敵陣営。今回のライブ音源はマリアさんの「烈槍・ガングニール」。歌いながら戦うとかなり不自由そうにしていたマリアさん。おそらく今回は心の迷いが歌にも出てしまっていたのだろう。既に槍っていうよりもマントの方が主戦力になっているガングニールをひっさげて、悲壮な決意で戦いを続けている。前回のラストで衝撃の事実が明かされたわけだが、「フィーネを騙る」ことについては、流石にマリアさん自身も了承済みの案件だったようだ。ま、そりゃ自分がフィーネ憑きなんて深刻な症状かどうかは自分が一番分かるだろう。ナスターシャとの大望を果たすためにはウェルの協力が不可欠であり、そのウェルを口説き落とすのに手っ取り早いのがフィーネを「降ろす」こと。ナスターシャとマリアは共謀してウェルを引き込むために、有りもしないフィーネを演じることに決めた。実際、マリアたちはフィーネを降ろすために選ばれた子供たちだったらしいので、説得力はそれなりなのだろう(それにしたって聖遺物研究の第一人者であるはずのウェルが欺瞞に気付かなかったとは考えにくいのだが)。 今回、改めて機動部が調査した結果、どうやらウェルがほのめかした月の落下は本当っぽいぞ、ということも明らかになった。つまり、先んじて米国上層部から離反して単独行動を取ったナスターシャ達の行動には大義名分があったことになるわけだが、結局、ナスターシャは自分たちの野望は間違っていたと悟ってしまった。世界を救うためとはいえ、ウェルのようなキチピーに大きな力を与えてしまったことは過ちだったということである。ナスターシャは既にフィーネ作戦を捨てて禊ぎに入っており、まず神獣鏡(シェンショウジン)の力ではウェルの野望には足りないということを示して彼の野望を諦めさせる。更に自らの研究で培った先端聖遺物の技術も米国政府に引き渡し、後のことは組織に託そうという狙い。しかし、これまで多くの命を奪ってきたつけはそう簡単に支払われるわけがなく、取引先からはあっさり裏切りを受ける。暴れ出したウェルの機転のおかげで一命は取り留めたものの、目標を失い、八方ふさがりになったことでマリアは絶望的な状況を理解し、全てが自分の不甲斐なさ故であると恥じる。基本的には翼と同じように物事を全て背負い込んでしまう質の人間である。吹っ切れたマリアは、ナスターシャを守るため、鬼になる決意をしたのであった。 「フィーネを失った」マリアとは対照的に、はっきりと「フィーネが宿った」ことを感じ取ったのが切歌である。何の因果なのか、このタイミングではっきりとその姿を自分のうちに見てしまった切歌は、当然ナスターシャとマリアが結託していた欺瞞にも気付いたはずなのだが、まぁ、この子はそこまでお利口ではないので。とりあえずカップ麺を食べることで忘れることにした模様。最近は298円のカップ麺も多いけど、やっぱりコストパフォーマンスが悪い気がするよねぇ。まぁ「ごちそうデス!」と思えるならいいけども。調ちゃん、説明書きの通りに作れば、そりゃ思い通りの味にはなると思いますよ。 物陰でナスターシャとマリアの相談ごとを盗み聞きしていたウェルはというと、フロンティアの発掘に失敗し、ナスターシャと手を組む理由が無くなったことで既に暴走気味。引き続きネフィリムの心臓は彼の手にあるわけで、神獣鏡とは別の手段で改めてフロンティアにチャレンジすることになるのだろう。ソロモンが彼の手にある間はしばらく無茶出来るわけだし。次にやるとしたら、おそらくナスターシャの命を盾にしてマリアたちのギアの力を暴走させて発掘に挑むことになるかな。3人分のギアの力を結集させれば、行けないこともないかもしれない。そして、多分その間に切歌の異常に気付けば、フィーネの力を利用することも可能になるだろうし(ひょっとしたらメディカルチェックで彼女の異常に気付いているかもしれない)。 一方の主人公サイドは、どんどん悲劇の度合いが増している響の回りでみんなが目頭を押さえている状態。相変わらず気丈に振る舞っている響だが、彼女のキャラソンである「正義を信じて、握り締めて」を聞いていると、とにかく自己犠牲をほのめかす内容ばかりで苦しくなってしまう。「平気へっちゃら覚悟したから」とか「たとえ命枯れても」とか「きっと花に生まれると信じて」とか……今回のサブタイトルは「私ト云ウ音響キソノ先ニ」の一節であるが、結局彼女は必死に掴んでいた未来ちゃんの手を放してしまった。そして、それ故にあのラストである。もう、本当に胃がキリキリするぐらいに辛い。この先彼女が助かる道はあるのかなぁ……。 そんな響を見守る未来ちゃん、そして翼さん。最近翼さんはなかなか活躍の機会が与えられず、内心忸怩たるものがあるのだろう。かつて一度最愛の仲間である奏さんを同じように失っているだけに、彼女の気持ちの強さも人一倍である。司令に全てを託されてしまった未来ちゃんものしかかる責任は強く感じているだろう。これだけ回りの人間に心配させるなんて、響も罪作りな奴である。クリスちゃんに関しては……どうだろう。彼女が今後大きく関わってくるとしたら、やっぱり「フィーネの復活」っていうテーマに絡んでかなぁ。形こそ違うが、敵側の切歌が「フィーネに人生を狂わされる者」になる可能性があり、そうなったときにクリスちゃんはものすごく自己投影して苦しみそう。今回はウェルという分かりやすい悪役がいるのだから、いっそ復活フィーネさんはどっちかっていうと味方寄りのスタンスでいて欲しい。ピンチの時に颯爽と現れる櫻井了子女史の力で響が救われる展開とか、1期最終話と見比べるとすげぇ恰好いい展開。まぁ、ぶっちゃけ「最後の最後に沢城先輩が恰好よく助けに来てくれる」っていうのが見たいだけなんですけどね。あと個人的にツヴァイウィングによる「不死鳥のフランメ」が聞きたいので、土壇場での奏さん復活とかでもいいけど。 見たい展開が多すぎるなぁ。 なんかもう気持ちが来週に向かっているよ、第8話。今週積み重ねたあれやこれが、来週のアレのための下積みにしか見えないの。きゅんきゅんするの。 さて、3章に続いてとてもじゃないけど尺が圧倒的に足りないことが確定の4章である。今回は何とか事件発生から調査の一部までをまとめることが出来たが、削れる要素が多かった3章と異なり、4章は事件の構造がかなり複雑なので、学級裁判の難度がかなり高い。はたしてどのようにまとめてくるのかが今から心配で仕方ないのですよ。ただ、その分今週は割と(これでも)緩めのシナリオに感じられたのは、やはり実際の事件が起こる前のエピソードばかりで、直接的な「事件の手がかり」ではない部分だけが描写されたためだろう。もちろん、5章以降のことを考えたらこれでも足りないんだけども。ま、ぶっちゃけこの辺りから収束に向けての伏線はどこで何が張られてたかあんまり覚えてない(全部一気にやっちゃった上に再プレイしてない)ので、原作と比べて何が足りないかは定かじゃないんだけどね。苗木が隠し部屋でネットに繋ぐくだりとか、原作ではプロジェクトXなみの大偉業みたいにクドくクドく描かれていた気がするけど、アニメだと「たまたまカメラの無い部屋が!」「たまたま優秀なアルターエゴが!」「たまたま引き出しにケーブルが!」みたいで、彼岸島みたいな展開に見えたよね。苗木君が隠し部屋で暴漢に襲われた顛末を説明してるときの霧切さん、冷静すぎるやろ。 さておき、今週はとにかく「さくらちゃんウィーク」ということになる。作中でも異彩を放つ存在感を持った大神さくらちゃんだが、世間ではすっかりメインヒロイン扱いで、そのあふれ出んばかりの愛らしさが今週はアニメで楽しむことが出来た。……まぁ、別にあんまり動いてないんだけども。保健室でのスーパーサイヤ人モードが見られたのはそれなりに面白かったんじゃないでしょうか。あれってゲームだったら「そういうイメージ」で処理出来る止め絵なわけだが、アニメだと問答無用で発光してるのでちょっと笑ってしまった。霧切さん、なんであの現場に入ってきて冷静でいられるんだよ。あの光はなんやねん。ランセルノプト放射光かなにか? そして、さくらちゃんがメインヒロインということは、主人公は当然朝日奈さんである。これぞ千和イズムと言える詰まった声の激情感のおかげで、大した感情移入もしていないはずなのにどこか共感を覚える。これに対するのが十神・ジェノサイダーのマウスプロコンビであり、こちらも文句なしの存在感。今週はジェノサイダーさんが割と元気だったよ。そしてこれだけシリアスになると案外大事だったんだと気付かされる葉隠のコメディリリーフぶり。うーむ、こうしてみると残った面子ってやっぱりそれなりの理由があって生きてるんだなぁ。エンディングの絵もだいぶ賑やかになってきましたけど、残りの面子はこの調子で頑張って欲しいもんですね。 でも、次回アレだぁ……うわー、楽しみ。アレさえちゃんと出来てれば、その後の展開が多少グダグダでも許せる気がする。 はたしてあの塩辛はどこで手に入れたものなのか……第20話。いや、そんなこたぁどうでもいいんですけどね。やっぱり女の子に決意の告白をするときに送るものが塩辛ってどうなんだろうな、と思ってね。あと、個人の遺品である塩辛食べる気持ちもどんなものなんだろうか。 前回の悲劇の余韻が残る中、いよいよ物語は佳境へと進んでいく。冒頭、アバンではラケシュの孤独な姿が無音のまま映され、一週間ぶりにあの悲劇を思い出すことになってちょっと辛かった。死んでいった人間ももちろん可哀想だが、こうしてずっと3人だった状態から1人取り残される孤独感はどれほどのものだろうか。もちろん、彼の人生はまだ続くわけだし、目前には2人の弔い合戦ともなる戦闘も控えているのだから、ラケシュにはまだまだ頑張って貰わなければならないわけだが、なかなか割り切れるものではないだろう。当然、ドーベルマンと近しかった残念ファイブの面々もショックは隠しきれないが、それでも、使命の重さは変わらずにのしかかる。失ったものに泣き濡れるのではなく、前を向いていかなければならないのである。ただ、ラビッツの面々はアニメ的に分かりやすく号泣したり、彼らの死を嘆いたりはしない。宇宙葬で送られた2つの棺を見送る際にも、イズル・アサギ・ケイは顔を引き締め、決意を新たにしたように見えた。残りの3人は流石にそこまで気丈には振る舞えなかった(特にドーベルマンと一緒に活動していたアンジュが一番辛そうに見えた)が、それでも、ただ無駄に嘆くのではなく、きちんと彼らの遺志を継ぎ、来るべき戦争を見据えている。 そして、そんな転機にも次々と新たな事件は起こる。ドーベルマンの置き土産、ゲートの情報がついに確定し、いよいよ連合軍は最後の決戦へ打ってでることに。全ての指揮はアマネさんにゆだねられ、とにかく先立つものとして各国の協力要請と、地球全軍の意思疎通、士気高揚が当座の目標である。基本的に今作で「地球の他の国々」は邪魔してくるだけのアホとしか描かれていないわけだが、今回も案の定、「さぁ、一か八かで最後の勝負だ」と持ちかけたら「何で最後にする必要があるんだ」と不平不満がポロポロ。まぁ、アマネさんもそこまでは予想済みで、切り札としてこれまでずっと秘匿を続けていたテオーリアの存在を明かすことで、各国の理解を求めようとする。それでも色々と不平を漏らす外野陣には、なんとテオーリアさんが直接降り立って説得するというサプライズも見せてくれた。まぁ、別に映像だろうが本人だろうが説得力にそんなに差は無いと思うが、わざわざウルガル機を駆って会議場まですっ飛んできたのは、その非常識なスペックを見せつけてウルガル人であることの証明とし、更に会議全体を威圧する目的もあったのだろう。なんやかんやで、アマネさんの狙い通りに丸め込めそうな雰囲気ではある。ひょっとしたら、テオーリアさんのおっぱいのおかげかもしれませんね。あの衣装、一体どうなってるんだよ。 そんな大局とは別のレベルでもお話は進む。突如ぶっ倒れたイズルは、どうやら割と身体がまずい状態まで来てしまっているらしい。テロメアが云々とか言っていたが、とにかく「ヤバ目の老化」が進んでいる、言い換えれば、細胞レベルでの代謝が上手くいかず、早死にしそうであるということ。まぁ、クローン生物の過去の実例を考えれば、そうした遺伝子疾患が現れるのはある程度仕方ない部分だろう。持って生まれた才能とばかりに散々ハーモニクスレベルをあげて暴れ回っていたせいで、一気にそうした問題点が浮上した形。どさくさに紛れて同じように親和性が高かったアンジュまで病院送りにされていたが、ひょっとしてこれが原因で最初にアンジュが永眠する流れとかじゃねぇだろうな。アンジュさんは不幸にならないで欲しいですけど。 一体どんな遺伝子技術で産みだされたんだろう、とか悩みはじめたところで、今度は「レッドファイブ勝手に起動事件」まで勃発。あれだけ整備だメンテだとレッドファイブをいじっているピットクルーも、この現象には首をかしげるしかない。訝しんだおやっさんがリンリンたちに問いただすと、その答えはとても簡単で「イズルとアサギは同じ遺伝子を持っているから」。ん、まぁ、そうじゃないのかとは思ってたけど。いや、でも不思議なのは共通遺伝子がテオーリアさんじゃなくてシモン司令の方だったということである。アッシュの搭乗者はウルガルの技術であるアッシュに適応させるためにウルガル人の遺伝子を提供されていると考えるのが自然なのだから、普通に考えたらウルガル人の遺伝子が共通する、つまりテオーリアさんの遺伝子が全員に共通するような気がするのだが。何故かそこはシモン司令らしい。つまり、イズルはテオーリア+司令で構成されており、アサギの方が司令+(なんらかのウルガル)ということになるのか? よく分からなくなってきた。この調子でいくと残念ファイブは全員血縁ってことになる気がするのだが、はたしてアサギのケイに対する思いや、ケイのイズルに対する視線はどう処理されたら良いのだろうか。イズル、お気楽にお兄ちゃんなんて呼んでる場合じゃないぞ。ホント緊張感の無い奴だが……まぁ、実際のところ、突然「兄弟だ」って言われても「へぇ」としか返答のしようがないけどな。 とりあえず、現時点では「イズルとアサギはシモン司令の遺伝子情報が共通」という事実だけが確定。そして、そのおかげでレッドファイブが起動した……ん? おかしくないか? 個人のDNA情報は、別に親元で決定するわけじゃないだろ。その理屈だと兄弟間なら自由にアッシュの共有が可能ってことになっちゃうもの。つまり、レッドファイブの認証コードとしては「イズルの遺伝子情報」ではなく、あくまでその提供元である「シモン司令の遺伝子情報」が登録されていたということに。ひょっとしたら全機体そうなのかもしれないけど。これが乗り換えフラグだったら面白いんだけど、流石にそれは無いだろうなぁ。アサギはどの機体に乗っていたとしてもお腹痛いのは直らないだろうからね。 今週の最大の見どころは、当然のことながらケイとタマキのキマシシーンである。一緒に寝るのは別に良いんですよ。あんな事件の後だし、タマキを放っておけないと思うのは当たり前だから。でも、ご飯粒パクッはどうなのよ。ケイさん、そんなこと平気でやってるからアサギも苦労するんや……まぁ、姉妹だと思えば別に気にならない……のか? 塩辛ドカ食いしてた奴のほっぺたについた米は食いたくないなぁ。 精神にくるのはやめてくれ、第7話。誰や、オレらの夏休みの生活をどこかで盗撮してるのは。7月が終わったってレベルじゃねーぞ。 ホント、ネット環境が充実してからというもの、世界というのは本当に狭くなった。何しろ、適当にブラウザを開いているだけで1日が終わるのだ。いや、マジだぜ。後になって振り返ろうにも、自分が何をしていたのかさっぱり覚えてない空白の時間が大量に散らかったりする。ぼんやりしてたわけじゃない。何かを見ていたのは間違い無いのだ。目は疲れているし、下手したら眠気だってある。季節柄パソコンは熱を持って壊れやしないかと冷や冷やものだ。でも、それだけの痕跡を残して、自分には何も残らない。そんな空虚な時間が、一日単位ではなく、週単位、下手したら月単位で消し飛んでいく。これがニートの救いがたい生活である。まだ学生という免罪符を持っていたもこっちも、夏休みという膨大な時間を前にしたらニートと同じなのだ。こうして、若さというのは刻一刻と失われていくのだ。やめて! 本当にそんな現実見たくない! なんやこの苦行アニメ! ブラウザ開いてる間の時間の経過がなまじっかリアルだから救いようが無いわ! 辛うじてもこっちと自分の差異を見いだすとしたら、私はまかり間違っても動画サイトで生放送をやろうなんて考えもしないということだ。もこっちの無駄なアグレッシブさは本当にどういう衝動なのだろうか。見習いたくはないが、全く共感出来ないので恐ろしいのである。まぁ、流石に実際生放送を始める前にブレーキがかかったのだからセーフかもしれないが……ライブカメラを買うところまでは行くんだよな……可哀想な子…… オクタならイベントに行くというのが代償行為として空虚な時間を満たす1つの手段かもしれない。それが普段なかなかいけない握手会なんかだと完璧だ。今回はいつものように痛々しいエピソードのつなぎ合わせには違いないが、実は握手会のくだりはもこっちは何一つ悲しい目にあっていない。むしろ見事なプロ根性に支えられ、予想以上の幸せにすら巡り会った。まぁ、だからこそその後の家族との一幕がどん底に見えるのかもしれないが。弟はもこっちの痛々しさを重々承知している。お父さんもこないだ夜中に娘がマッサージ器で昇天しているのを見つけてしまった。残された最後の砦はいつも美味しそうなご飯を作ってくれるお母さんだけだったのだが……救えねぇ。またこうしてもこっちの無駄な創意工夫へのアグレッシブさが仇になったのね……あそこまでがっつり作業しといて、なんでイヤホンジャックの差し間違いに気付かないんだよ……そして、声優好きだったら多分スピーカーから自分の声も一緒に聞こえてきたら盛り上がる以前に挫けると思うよ……なんやねんあの力作音声は……。 今週のまとめ:鳥ちゃん1人で頑張ってた。やっぱり男性声優ってこういう引き出しの多さがあってこそだよなー。 ついに長きに渡る監督コンテが終了! 第7話。いやぁ、昨今のアニメ事情を鑑みれば、ここまで6話分延々コンテを切り続けただけでも凄いと思いますが。これだけの蓄積があれば、後は他の人間にパスしても通底する理念は伝達されているので、きちんとこの作品ならではの作り込みは実現していますよ。 「この作品の中身」と言っても、それが何なのかを一言で説明するのは難しい。今回のエピソードにしても、実際画面上で動いた要素なんてものはほとんど無く、非常に地味な展開が延々続いているだけの状態。それでも、必要な要素についてはちゃんと1つ1つがきっちり刻み込まれているのが分かる。まず、最大の眼目であるジュンと真紅の関係性。今回はジュンがとても丁寧に紅茶を煎れ、それを真紅に提供するところからお話が始まる。配膳を済ませた後にジュンはすぐ部屋を出て行ってしまうので素っ気ない印象も与えるが、これまで散々叱咤されてきたことを順繰りクリアし、ようやく「仮僕」として必要なスキルを身につけてきたことが分かる。口では散々文句を言ってはいたが、真紅に対する思いやりがなければ出来ない行動である。 ただ、この関係性が純粋にプラスの方向に向かっていれば話は早いのだが、ジュンはそんな思いの陰で、真紅には秘密裏に新たな人形を組み立てる作業も行っている。子どもジュンの推理によれば、どうやら新たな人形は雪華綺晶による罠であり、これを真紅に隠しながら組み立てているのは本当にヤバい状態(おそらく、新たな人形を依り代にして雪華綺晶が顕現出来るということなのだろうが)。ジュンの相反する行動原理が、最終的にどのように結実することになるのか、気になるところだ。 こうした矛盾を孕んだジュンの心情が主に描かれたのが今回のお話。真紅との関係発展に加えて斎藤さんとの間も近しくなり、本当ならばハッピーな要素しかないはずなのに、そんな日常に一抹の不安、不信感を持っているのが、これまで面倒な人生を歩んできたジュンの悩ましいところ。黒地に白いラインで描かれた「自分だけの世界」の中で、ジュンは過去のトラウマも、現在の苦悩も全て抱え込んでしまっている。表面上は改善されているようでも、残念ながら長年積み重ねてきた鬱憤はそうそう簡単に晴れるものではないようだ。そして、そんな「黒い世界」に浸食してきたのが、一筋の明かりである「少女の作り方」なのである。書店の倉庫でジュンが雑誌に手を伸ばすシーンが、実際の風景とジュンの心象風景が奇妙な重なりを見せる印象的なカット割りで描かれていたが、あの2つのシーンが「合致しそうでずれている」あたりが、ジュンのリアルとメンタルの差分ということになるのだろう。そう簡単に鬱展開はおわっちゃくれません。 で、そんな悩ましい主人公の回りには、当然悩ましい連中が集まってくるのである。つまり、銀様である。銀様がかじったり銀様が握りつぶしたポッキーが是非欲しい。夜中におかしなんて食べてたら太っちゃうぞ! 流石の銀様も命の危機にまで差し迫ってきたおかげでだんだんツンデレにもほころびが生じ始めている。上から目線で迫ってみたものの、ジュンにはあっさりとその虚勢を看過されてしまい、手玉に取られて小娘のように歯がみするしかない。これはこれで可愛いからいいんだけど、やっぱりもう少し余裕を持った銀様が見たいです。真紅と同じ鞄で寝ちゃったせいで色々気になって寝付けない銀様とかがみたいです。もうなんでもいいから銀様がみたいです。 第1ドールが頑張っているところに、いよいよ姉妹の大本命、金糸雀が登場かしら。相変わらず1人だけ雰囲気がかっ飛んでいる上に、飼い主のみっちゃんまでお気楽なノリなので緊張感が皆無ではあるが、ジュンの話を聞く限りでは今回大活躍してるみたいやな。やっぱり年上のドールの方が有能……だといいな。久しぶりに金糸雀の声を聞いたけど、なるほど確かに山梨犬ずら。 |
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プロフィール
HN:
Thraxi
性別:
男性
趣味:
声優のこと全般
自己紹介:
関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
大原さやか 桑島法子 ーーーーーーーーーー ↑越えられない壁 沢城みゆき 斎藤千和 中原麻衣 田中理恵 渡辺明乃 能登麻美子 佐藤利奈 佐藤聡美 高垣彩陽 悠木碧
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