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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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○「幻影ヲ駆ケル太陽」 5

 2期もの続編ばっかりで困っているところに、「じゃぁこれでもどうぞ」と差し出された作品。どうやらアニメオリジナルであるらしい。タイトルだけ見てまたラノベかスクエニのどっちかだと思ってたので、ここで全然知らないオリジナル作品が出てきたのはちょっと意外。

 監督は草川啓造。元々好きな監督だったのだが、ここ最近なかなか(私の中では)ヒットが出ずにちょっと信頼感が危うい状態になっている人だが、こういうダークな路線で真面目なドラマを見せようとすると、非常に真っ当なものを作ってくる人である。今期は「ロウきゅーぶ」の総監督という役職との掛け持ちだが、なんとかここで「なのは」とか「セキレイ」とか、真正面から「女の子がぶつかるバトル」を作ることで盛り返してほしいところである。制作はAIC(無印)ということで、それなりに信頼出来るスタッフが集まったんじゃないかとは期待している。まぁ、1話目で一番気になったのはキャラデザなんだけどね。最初に登場した時に「これ、一番近いのって『あいまいみー』じゃねえのか」と思って不安になった。ほっとくとだんだんぽのか先輩に見えてくる。ギャグをやるならしっくり来るが、ド直球のシリアスをやるのには若干抵抗があるデザインである。まぁ、「変な造形の女の子」+「突然の魔法バトル」+「キャラの見た目に似合わない鬱気味のシナリオ」という組み合わせは「まどマギ」と同じと考えれば、ここからキャラのデザインのギャップを利用した酷いお話が楽しめる可能性はあるよね。なんかまた青い子がキタエリなのがフラグにしか見えないよ。

 で、そんな想定外のものが色々と飛び出してきたわけだが、1話目の進行を見ても、「なにがなんやら」である。タロットカードから何らかの能力を得て戦う魔法少女もの(?)っていうことだけは伝わってくるのだが、結局何と敵対するのかっていうのがまだ分からないし、シナリオの進行自体がまず分からぬ。いや、単にあのあやねるボイスの巨乳娘がどこに行ったか、っていうことだけが問題なんだよな。あそこさえなければ、非常に分かりやすい巻き込まれがたの主人公覚醒話だし。あそこで一度タイムリープしてるような妙な描写があって、同居してた娘(多分叔母夫婦の娘だから従姉妹なんだろうけど)が突然その存在ごと姿を消した。ありゃ一体どういうことなんでしょうね。主人公の属性が太陽(炎)で、巨乳ちゃんとの繋がりを表しているツールが植物。謎のリープ前に襲ってきたのが蔓植物だったことを考えると、多分巨乳眼鏡は植物系の能力に目覚め、それを利用して襲撃、返り討ち。ただ、その記憶と存在ごと誰かが吹き飛ばして別な世界線に飛んだと。どういうことなんだろうね。まぁ、あの巨乳眼鏡が1話限りの捨てキャラなわけがないので、多分彼女が「主人公の子と一緒にいると自分が目立てないし、いっそ消えるわ」というので一時的に自分を消したっていうのがありそうな気がする。そのうちまた敵として立ちふさがってくれるよ。

 考えられる可能性や分からないことが多いというのは、悪いことではないが、まだプラスに振れるほどの魅力を覚えるわけではない。オリジナルなのだから完全に今後の展開次第であり、映像面ではそれなりのものが供給されそうなので、あとは脚本に全てがかかっていると言ってもいい。さて、まどマギの後を追う2匹目のどじょうは残っているだろうか。

 中の人については、1話はほとんど主人公の子がしゃべってるだけだったので、「今期はすげぇ久しぶりの舞太シーズンなんだなぁ」というので感じ入ってしまった。門脇舞以は本当にデビュー直後のスタートダッシュは良かったのだが、その後が上手いこと仕事を繋げずに損をしてるイメージだった。なんかこないだ久しぶりに「しもがめ」で見たら、オタ方向のネガティブ要素だけ重装備してるキャラが強くなっててちょっと笑ったが。ほぼ同期の清水愛が変な方向に吹っ切れて楽しそうなのとはなんか対照的である。ここからどうなるでしょうね。あと、あやねるが変な役なのは期待したいのですよ。ヤンデレ腹黒で実力を発揮出来ると、そこから色んな方向に応用できるのでね。

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○「神のみぞ知るセカイ 女神篇」 5

 まだまだ終わらない続編ラッシュ。こちら「神のみ」は2期が2011年とのことなので、まだ最近の作品。ゆーても2年前だけどな。だんだんその辺の尺度もよく分からなくなってきたな。とにかくそんなこんなで3期なのだが、原作を全く知らない人間からすると、これがなかなか大変である。

 まず、どうやら2期の終了後からエピソードが繋がっていないとのこと。作中では桂馬が2期の終了後に攻略したヒロインについて駆け足で語られ、このお話が「2期の直後じゃないよ」ということを教えてもらったわけだが、そんなん言われても、実際のお話見てないとピンと来ないってレベルじゃない。なんでそこをすっ飛ばして3期が始まったんだろう、と訝しむのが当然の流れである。

 ただ、1話を見ることで何となくその理由は分かる。タイトルに「女神篇」と銘打たれていることからも分かる通り、1期2期のような単純な「攻略作業」に加え、今度は女神憑きの捜索と悪魔側との戦い、それに一度落とした攻略対象との再対戦という、様々なギミックが変化している。2期終了後に何人攻略したのか知らんが(ひょっとしたら今回紹介された2人だけなのかもしれないけど)、この「女神篇」のプロットをまとめてアニメでやりたかったためにスキップする、というのは、一応理解は出来る。でもなぁ、やっぱり知らない人間にとっては不親切だし、こういう歯抜けの状態でアニメ化されるってのは、原作ファンにとっても不誠実な気もするんだけどなぁ。その辺はファンじゃないので推し量るしかないですけどね。今回出てきた2人ってのは、推察するに、「女神憑き」の候補……というか犯人として今後浮き上がってくる面子なんじゃなかろうか(でないとわざわざあんなキャスト当てないと思うんだよね)。もしそうだとするなら、私のような原作知らない組は「一度目の攻略を知らないのに、2度目の攻略の様子だけを見る」という状態になってしまう。曲がりなりにもアニメで全部見ている人間に対して、そりゃちょっとひどくないかい?

 まぁ、あくまで勝手な想像によるいちゃもんなので、ひょっとしたら見当外れこと書いてるかもしれませんけど。むしろそうであって欲しいと思うけども。幸いにして、1人目の対象はアニメ第1期に登場した中川かのん。1期放送時は「なんでこの子、こんなに尺とられてんだ?」と不思議で仕方なかったのだが、ここで再登場してキャラとして活きてくるなら、あのときのしつこさも納得は出来る(まぁ、関係無いかもしれないけど)。中の人・東山奈央も、当時は駆け出しで「誰が歌ってるんだ?」てなもんだったが、今ではすっかりヒロイン声優の1人である。ここまで読み切ってのキャスティング・セッティングだったのだとしたらなかなかやりよる。

 女神云々の設定はそこまで突飛ではないが、「一度記憶を消した攻略対象が復帰しての再びのイベント」という切り口は非常に面白い。これまでただただ機械的にイベントをこなしてきた桂馬も記憶が蘇ったとなると事務処理していくわけにもいかず、ルートにも多少の修正が必要になるだろう。女神や死神の絡みでエルシィ、ハクアたちもまた一騒ぎありそうだし、1話が性急だったことには目をつぶって、今後の展開には期待したいと思う。実はこっそり監督をはじめスタッフが入れ替わっている部分があるのだが、幸い1話目ではそこまで変化を気にするような部分もなく、映像のクオリティも低くはないだろう。「ハヤテもこれくらいでやってくれてればなぁ」という思いが募った。改めて旧作の感想読み直したら、私、コレ割と嫌いじゃないんですよね。

 もちろん、視聴理由の大部分が中の人にあることも認めなければなるまい。2期までは個々の攻略ヒロインに誰が出てくるか、というも楽しみの1つではあったが、安定していたのはやはり看板女優である伊藤かな恵のエルシィ。それをハクアが追撃する形になっており、この2人が仕事をしてくれれば追加ヒロイン勢はよほど大コケしない限り大丈夫。もちろん、東山奈央は仕事が出来るだろうし、今回登場した追加ヒロインはなんと井口と彩陽である。追撃者の悪魔には戸松まで積んで迎撃態勢待った無し。なかなかロングヒットの出ないサンデー漫画の枠に、なんとか「アニメ化して良かった」をねじ込みたいところである(まぁ、ムシブギョーでもいいんだけど)。

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○「ローゼンメイデン」 5

 1話目から総集編! 何を言ってるのか分かr……いや、見れば分かるよな。まさかこういう構成になって出てくるとはおもわなんだ。原作とか元祖アニメを知らない人間が見たらぽかーんやんね。

 まだまだ続く続編シリーズ。今度は2006年に最後の「オーベルテューレ」が放送されたということで、「げんしけん」以上に古いところからのリメイク。いや、アニメになるのは新版なんだからリメイクではなく新作なのだろうが、1話を見るとそう言いたくもなるわね。とにかく、当時は様々なムーヴメントを起こした萌えアニメの代表選手が再び立ち上がった。かくいう私も銀様に人生を狂わされる……までいかなくともちょっと危ないところまで行った人間なので、気になるのは間違いない。まぁ、実はアニメしか観てないから原作コミックス読んだことないんだけどね! おかげで今回のアニメも新鮮な気持ちで見られるのですわ。

 驚いたのは、これでディーンが今期3本目のアニメということである。なるほど、確かにローゼンみたいなアニメこそが、昔懐かしいディーンの雰囲気に合致している(ただし元祖の制作はノーマッドだった)。しかも、監督は「さんかれあ」で見事なお仕事を見せてくれた畠山守氏。ゾンビ娘の次はゴシックロリータ自動人形娘と、なかなか御耽美な方向性が続いているのだが、この人の持つ独特のセンスは確かにこういうところにフィットするような気もする。正直、1話目は本当にダイジェスト放送みたいな駆け足の中身だったのでなかなかじっくりと演出面を味わえるようなものではなかったのが残念だが、既に「新しいローゼン」を産みだすための下地は整えてある。一番驚いたのは、なんといっても「真紅ちっさ!!」という部分だろう。そりゃ人形なんだから冷静に考えればあのくらいの大きさで当然なのだが、旧作はゆーても人間とのコミュニケーションが取りやすいよう、もう少しサイズの大きいキャラクターとして描かれていた。おそらく今作は徹底して原作のテイストに合わせるのが狙いだろうから、なるべくサイズ面も忠実に再現することになったのだろう。まず、そこの驚きで「新しさ」は出ている。キャラクターデザインは萌えものでお馴染みの坂井久太氏。彼の特徴はあまり出ていないが、こちらも原作準拠ということで線の細さが際だつデザインになっている。多分えげつない表情を出すのが難しいので、1期やオーベルテューレで神がかっていた銀様のご尊顔は出てきそうにないが、随分キュートになった今回のデザインもなかなか。蒼星石のローザミスティカをかすめ取ってはしゃぎ回る銀様が恐ろしく可愛らしかった。

 また、世界全体のセッティングについても、畠山さんらしい、不可思議な寂寥感が漂ったものになっている。まるで、ドールという主人公の存在にあわせて、世界全体がドールハウスになってしまったかのような、不思議な空間。アニメーションの背景としてはかなり描き込んでいる部類だと思うのだが、ディティールの細かさの割に、どこか現実離れしたような、不安定さが出ている。異世界との交流が多い「人形が動く世界」という異質さを出すための方向性なのだと思うが、このテイストでどこまで真に迫ったものが描けるのか、今後の展開が楽しみだ。どうせ旧作は旧作で完結した存在になっていたのだから、思い切り新しいことをして、この時代に即した、「新しい不思議さ」を持ち込んで欲しいものである。

 中の人については、すっかり同窓会みたいな趣である。多分なかなか仕事場で志村由美と一緒になるチャンスってないだろうし。なっちゃんはコレの収録に間に合ったのか、それとも事前にある程度録れていたのか。何にせよ回復が間に合った良かったですよ。どっちかっていうと容態が心配なのは銀様の中の人だよね。事件からしばらく経つが、ちゃんと仕事に復帰できているんだろうか。無理はして欲しくないけども、やっぱり銀様がいないとローゼンじゃないしね。乳酸菌とって頑張って下さい。

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○「八犬伝 -東方八犬異聞-(第2期)」 4

 2期目ですね。1期目もほとんどリタイア同然の状態で視聴が終わってしまっていた作品なので、多分今期も似たようなことになってしまうと予想される。でもまぁ、仕方ない。実は今期は前期と比較してもどうやら視聴本数が増えそうなのだ。新番と継続全部あわせるとどうやら週に40本を超える。つまり、1日アニメ6本ペース……どうしてこうなった。そんなわけだから、何とかして視聴本数は削っていきたい。となれば、やはり一番最初にやり玉に挙げられるのはこういう作品になるはずだから。……でもなぁ、久しぶりに1話(14話)見たけど、やっぱり画面綺麗なんだよなぁ。ディーンは今期「義風堂々」とこれで2本同時進行だけど、すっかり野郎アニメの専属スタジオだもんなぁ。どうしたもんかなぁ。でも1期で期待していた小滝さんの名前が確認出来なかったから、そのあたりは切る勇気かもしれない。「1話目だけ見て切る決心しよう」と思って見てたのに、「あ、ツダケンさんじゃないですか。やっぱりイケメンやなぁ。どうなるかなぁ」とか思っている自分が憎い。

 まぁ、他に書くこともないので、せっかくだから私の中の男性声優の諸々についてちょっと語ろうじゃないか。流石に女性声優ほどではないけど、一応声オタをやっている身なので、男性声優だって大体みんな好きである。ただ、好みとしては「イケメンボイス」の中でもズシンと重量がある方が好き。多分自分の声が嫌いなので(大体の人はそうだと思うけど)、逆をいく低音に憧れているからだ。安元とかすげぇうらやましいよね。もちろんイケメンボイスと呼ばれるものでもいいのだが、そういう中でもやっぱりツダケンとか、芳忠さんみたいなドスの効いた怪しい演技が出来る方が好み。最近の若手(っつっても30代が多いが)は小野Dとか神谷兄ぃなんかだと優等生ボイスになってしまうので、そういうストライクゾーンには入ってこない(いや、好きだけどさ)。中堅層だと一番のストライクゾーンは中村悠一かなぁ。八犬伝に絡めるなら前野君も割といい音域よね。

 ま、でも「一番好きな男性声優」の欄には「中尾隆聖」って書くことしてる時点で、「低音が好き」説が嘘くさいのだけども。結論:大体好き。このアニメだってやっぱり聞いてれば楽しいのだよ。

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○「げんしけん二代目」 6

 まだまだ続くよ続編アニメ。しかもこちらは前作アニメ「げんしけん2」が2007年放送とのことで、5年以上の時を経て帰ってきた3期目だか4期目だかである。

 先に回りのことから書いておくと、私は原作未読。1期シリーズは全巻持ってて読んでいたのだが、今の「二代目」の連載が始まる前に手持ちのコミックスを全て知り合いに譲ってしまい、そのせいで二代目が始まってからも「まぁ、流石に追いかけられないな」というので読むのを諦めた。そして、ここが一番大事なとこなのだが、実はアニメについては1期目も含めて一切見たことが無い。なんでだか覚えてないけど、多分視聴出来る環境が無かったんだろう。見られるんだったら絶対見てるはずだし。何故これが大事なことかというと、どうしても「キャスト変更」ということについて触れる必要があるためだ。私の場合、前作のイメージがそこまで強くないために、その部分についての敷居が低いのだ。もっとも、当時の時点でも実際の映像を見なくても脳内再生余裕だったおかげで完全に0ってわけにもいかないのだけども。

 さておき、毎回制作陣ががらりと変わる作品だが、今回はなんと監督が水島努。ホントに仕事が途切れず、すっかり人気監督になってしまったものである。制作スタジオはI.G.ということで連携も手慣れており、1話目から本当に安定の仕事ぶり。今作はメタネタやちゃぶ台返しの心配もなさそうなので、久しぶりに落ち着いた「白水島」の仕事が見られるのではないかと期待出来る。それだけでもアニメの期待感は上がる。

 話の中身については上述の通りにどんなシナリオになるのか知らないのだが、「あー、そういやげんしけんってこんな感じだったなー」というのが思い出される出だしだ。荻上さんを中心に「真面目な」げんしけんを目指す方向性が既になんだか青臭くてこそばゆいが、この作品は荻×笹という圧倒的存在感を見せる「なんか頑張った上で最終的に爆発して欲しい」カップルが中心なので、ニヤニヤしていいのか血涙を流せばいいのか分からないもやもや感が売りである。あと、公式でも特大の釣り針として用意されているサキちゃんと斑目のカップリングもね。基本はこの2本の路線で回してた作品だからな。大野さんは1期目ラストの時点で既にどこか別次元の人になっちゃったから、まぁいいや。

 「二代目」ということで新世代が続々と加入し、新たな物語が回り始めるんだろうな、という雰囲気はよく出ており、「普通の女オタ」「暴走系腐女子」「腐男子系男の娘」と、面子としては阿漕過ぎるぐらいにゴリゴリ。でも、リアルオタクサークルとしては(男の娘を除けば)なくはないくらいの陣容だし、ここからまたドロドロした人間関係でもってやきもきさせてくれるのかと思えば、セッティングは出来るだけえげつない方が良いので、まっさらな状態で今後の展開を楽しみたいと思います。それにしても、1期目では本当にウザいだけの存在だったくっちーがいつの間にか面白い奴になってたのが意外だった。リアルにいたら速攻でやめさせられるタイプだとは思うけども。というか、男1:女6(仮)っていう人数比を考えると、リアルだったらば「ハーレム!」とかいう前に、あの空間の空気に耐えきれなくなって挫けると思うんだけどな。くっちーの鋼の心臓に感謝である。

 さて、残す話題は中の人のことだ。先代からの引き継ぎキャストはおらず、全てのキャラが変更になっており、旧作ファンからの意見は分かれるところか。「5年以上経つんだから若返り策としてしかたない」とか言おうとしても、大野さんの中の人なんて年齢が上がっているのだから面倒臭い。ただ、少なくとも初見であわないと感じるようなキャストは1人もいない。大野さんや斑目、咲ちゃんなんかは先代の声で聞いてみたかった気もするのだが、新キャストも問答無用の説得力であるから、これはこれで充分だろう。特に咲ちゃんはキャストがサトリナになってしまい、「おいおい、社会に出てここまで落ち着いちゃったのかよ、こんな女性に学生時代散々なじられてたとか、斑目はどんな天国にいたんだ」とうらやむことしきり。

 1つのポイントとなるのはやはり荻上さんの中の人。ミズハスの起用を望む気持ちは当然あるのだが、のぞふぃす版も実に「荻上さんらしい」仕上がりになっており、これも文句は付けにくい。方言が出る時のトーンは多少籠もりぎみのミズハスに分があると思うのだが、まぁ、これも慣れだろう。ミズハスが北海道出身、のぞふぃすは青森県民なので、方言のスキル自体に大きな差はない(一応荻上さんは山形出身らしいので、青森も北海道も山形弁と違うっていう意味では大差ないだろう)。実はこれが初の主演であるし、是非とも良い仕事を期待したい。その他、福山版くっちーは壮絶な仕上がりなので特に言うことは無いし(そもそも先代が石田彰というのが信じられん)、新入部員には内山夕実や上坂すみれなど、こちらも盤石の布陣。男の娘役は男女ボイスでスイッチするようだが、男性ボイスでも山本和臣だというなら納得するしかなかろう。女性ボイスの方、加隈亜衣という人は新人みたいだが、こちらもまったく見劣りしない。スーの中の人、大空直美という名前も同様。1つのアニメに出演してこんだけ色々やれるのは役得かもしれんな。

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○「きんいろモザイク」 5

 タイトルとパッと見の絵柄でも分かる(というか、散々芳文社のCMで名前聞いてたから分かる)きらら系4コマ作品。今期も4コマ枠は安定供給ですね。

 しかし、いつものように流れるゆるい女子高生の日常が始まるのかと思われたが、なんと1話目はいきなり主人公の女の子がホームステイでイギリスに行くところからスタート。そして4コマ原作とは思えないくらいにゆったりと、そしてしっかりと物語が刻まれていき、イギリスでの忍とアリスの交流は非常に丁寧に描かれていた。異文化交流を行う少女のアニメというと「異国迷路のクロワーゼ」を思い出すが、アレに負けないくらいに、ちゃんと外国での生活がお話になっていた。ただ、こちらの忍は別に一生をイギリスで過ごすつもりはないので、そこに重みがあるわけではなく、単に「可愛い子が2人、仲良くなった」ことが分かるというだけなのだが。しかし、英語はきちんと「違う言語」として描写が分かれていたし、どこか不器用で奥手なアリスの可愛らしさと変化もちゃんと見られたので、「どうせ萌えものだしなぁ」と思って見始めた割には、なんだか良い物を見せてもらった気分である。

 製作は五組、そして監督のクレジットには「天衝」という斬魄刀みたいな名前が記載されており、「どこの誰やねん」と思って調べてみたら、なんとこれ、田中基樹氏の変名なのですね。ということは当然初監督作品かー。「刀語」などでは独特な仕事ぶりで注目を集めた人ですし、1話の采配も面白かったので、今後のアニメ作りにも期待したいところです。ただまぁ、ホームステイ話が終わったあとはゆーても普通の学園4コマっぽいものになるわけで、ここから個性を出しての売り出しがどの程度出来るのかは定かじゃないけども。どうせだったらあのままホームステイ異国話でしばらく引っ張ってもらった方が面白かった気もするな。小学生は最高ですから。まぁ、このアニメのキャラだと小学生でも高校生でも大して変わらないけどさ。忍ちゃんの中の人が西明日香だっていうのも、ロリ度合いに拍車をかけている。フキンシンダワ!

 というわけで中の人だが、日本側の女子高生は西ちゃんを中心にして、どこにでも使える非常に便利なサポート役、種田梨沙・内田夕実という配置。この2人の「女子校の友達」率は尋常じゃない。いや、でもこの2人、上手いのよね。どこでも色を消してすっと入ってくるくせして、印象にも残る仕事が出来る。なんか種田梨沙はこのまんまキタエリみたいな立ち位置になるんじゃないかと期待と不安が入り交じった気持ちで見てる。

 対するイギリス側、アリス役の田中真奈美という子は初めて見る名前だったが、英語でのお仕事も含めて、実に愛らしい良い第一印象だった。どうやら英語力も見込まれての起用のようである。やっぱりこういうところで秀でているとお仕事はくるものですね。そして、アリスのママンは当然の大原さやかである。「母親属性」+「英語が堪能」だから、多分一発オファーですわ。まぁ、だからこそずっとストーリーがイギリスホームステイ編で続けばいいのに、と思ったわけですが。びっくりしたのは学校の先生役。まさかの大人しゅが美である。皆無ってわけじゃないだろうが、女子高生より上の年齢層の役をやるのは非常にレア。本人もラジオで「先生役とかやる時が来るなんてね〜」と言ってたわけだが、この変化は実に頼もしい。イギリスのママンを取るか、日本の先生を取るか、何と残酷な2択を仕掛けてくる作品なんだ。

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○「神様のいない日曜日」 5

 ラノベですよ、と教えてくれる親切なタイトルと、一目で「そっち系か」と分かるビジュアル面を見て、過去の様々な作品がフラッシュバックする。これは一体どの作品に「似てる」という表現を使うことになるのかな、とか、そんな省エネなことばかり考えてアニメを見始めている時点で色々問題があることに気付いたり気付かなかったり。

 スタッフがほぼ持ち越しのようなので、確かにパッと見で似ているのは「織田信奈の野望」なのだろうが、もちろん作品のテイストは欠片も似ていないので、あまりそういう風には感じられない。キャラデザは確かに同じなのかな、というのは分かるが、「信奈」も画作りは割とニュートラルにやっていたので、割と「新しい作品」としてフラットに入ってきた。その上で、色々と上手いな、と思わせる部分もあり、残念ながら()今のところ「叩きたいラノベ」ではない。むしろ、こういうホラーテイストをにじませながらトリッキーなことをやってくれるのなら、今後のストーリーに期待したいと思う。とにかくどこか気になる作品ではある。

 世界設定が、事実上の不老不死を是認したというなかなかエッジの効いたもので、その理由が「神様が面倒になった」というのもなかなか酷い。つまり、あの世が無くなっちゃったせいで幽霊街に魂が淀んでいるラヴニカ世界みたいな設定ということだろうか。この世界では幽霊ではなく半ゾンビみたいなのがうじゃうじゃと蠢くことになっているのだが、そのへんの設定をあまり突き詰めることなく、いきなり主人公の少女の過酷な運命から入っている。これがおそらく、1話を「どこか気になる」出来にした最大の要因で、果たしてこの大仰な世界設定から得られるものが「単なるホラー混じりのエグいだけの話」なのか、「世界設定を上手いこと使って、主人公の少女の生い立ちから、何かエグいことを世界全体に仕掛けた作品」なのかがまだ分からないのである。もちろん、後者であることに期待したいわけですよ。

 「分からないコト」が現時点でプラスに働いているのは個人的で勝手な思い込みによる部分が大きいが、そういう風に視線誘導してくれるアニメの作り方は悪くないと思う。エグさを出す端的な表現で言ったら、頭が片方吹き飛んだおっさんとの対峙シーンが一番顕著だったわけだが、あそこで一瞬だけおっさんが主人公に襲い掛かるように見せたことは、本筋を考えると(今のところ)何の意味も無い。しかし、それが見ている人間にとっては「気になる」要素になっているわけだ。こういう「分からないが故に気になる」パーツをバラバラと蒔いている現時点が一番楽しいのは間違いないだろう。唯一気になるとすれば、そうした「分からない不安感」「足下がおぼつかない不安定さ」を面白さにする割には、割と抜けていてギャグっぽい要素も混ぜている点だろうか。主人公が少女なのだからそこに萌えポイントを置くのは当然の采配だと思うのだが、ただ、全編を通じてハードな展開になるのだったら、その辺の温度差はひょっとしたらノイズになってしまうかもしれない。1話目でも、村を壊滅させた男との会話が間抜けなものになっていて、そのままのユルさだと完全に本筋から浮いちゃうよ、というのは気になったところ。もちろん、そうした懸念を事前に取り払うために、わざわざ冒頭のシーンを入れ込んだのだとは思うけども。

 とりあえず映像面での見せ方は割と好きなタイプだと思えるので、出来ればシナリオ自体も期待しているような「面白い」方向に行ってほしいものです。ちなみに、製作にマッドハウスと書かれていたのを見て「マッドがこういう作品やるのって珍しいな」と思ったのだが、「信奈」もマッドハウスがやってたんだね。五組のイメージしかなかったから全然気付いてなかったわ。

 中の人については、1話目はとにかくメインの豊崎一人劇場。しつこいくらいここには書いているのだが、豊崎愛生は非常に器用な声優だと思っている。今回の役もその面白さが出ていて、引きつった嗚咽や怒号など、感情の起伏を出す場面での声の変化が非常に面白い。豊崎キャラが酷い目にあう機会って実はあんまりなくて、こういうのがたくさん聞きたいのでもっともっと酷い役で頑張って欲しいなぁ、とか思ってたりするのである。因果とか、ああいう方向性が好きなんだけどねぇ。

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○「ファンタジスタドール」 4

 聞いたこと無い名前の作品だったので、忙しい土曜日曜のラッシュが終わってからようやくの視聴。……なんだこれ?

 パッと見は「アイカツ」とか「プリティリズム」なんじゃないかと思うようなキャラクター設定とストーリー。しかしやってることは「カードバトル」らしいので、つまり「ヴァンガード」とか「遊戯王」とかそっち系ということになる(?)。まぁ、真っ先に思いつく突っ込みは、「朝番組でやれよ」だよね。いや、一応女の子がいっぱい出てくるし、ドールの衣装デザインなんかは大きなお友達向けなのかもしれないが、このデザインで薄い本が捗ったりするような展開になるとは思えないし、あんまり深夜番組に紛れ込んでくる意味がないような気がする。よりにもよって「進撃の巨人」とか「物語シリーズ」「超電磁砲」に混じって。出自のよく分からん作品だが、一応アニメオリジナルってことでいいのかな? しかも企画に参加しているのが谷口悟朗というのも謎だ。谷口さんらしさが今後どこかで出てくるのだろうか。この中身で? 想像もつかない。

 アニメとしての画面はそれなり。監督は斎藤久ということなので萌え方向での見せ方には期待したいところだが、1話目では残念ながら特に盛り上がるようなシーンは無かった。一応ドールがあられもない姿を見せているはずなのだが、そこに残念ながら萌えもエロも感じられない。単なる見せおっぱいである(そんな言葉があるのか知らんが)。そして、シナリオラインがあまりに謎過ぎるのが、真面目にやってるのか笑って欲しいのかが分からないので反応に困るという。まぁ、こういう巻き込まれ型主人公の場合は往々にして導入が不自然になってしまうものだが、今作の主人公も、「何がどう上手くいったらそんな状況になるんだよ」という不可解な巻き込まれ方である。変なカードリーダーを押しつけられたのは不可抗力だろうが、その後、追跡者を振り払うためになし崩し的に契約に至るくだりはどう考えても不自然過ぎるだろう。「得体の知れないものに追われてるから誰か助けて!」っていってる状態で(この時点で既にびびりすぎだが)、何で別な得体の知れないものの言うことを聞くんだよ。しかもあまりに事細かなアンケートにまで回答し、最後には有無を言わさぬ一方的トレード。まだ「巻きますか?巻きませんか?」の2択の方がうっかり契約しちゃう流れが分かりやすいだろう。

 その後も「カードゲームが得意だった過去があるから何とか戦える」という謎設定があったり、ドールのシステム自体もさっぱり分かっていないところにメインチームが横並びでずらっと揃ってしまったり、視聴者の突っ込みすら振り切る速さであさっての方向へ向かっている筋立て。でも最後に締めてくれたのが「ラフレシアの君」だからなぁ。タキシード仮面様みたいなものだと思えばいいんだよね。うん、やっぱりギャグなんだろうな。果たしてどこの層を狙った作品になるんだろうか。まぁ、あんまり期待しないで見守りたいと思います。ただでさえアニメシャワーは重たいのに、こんな不安定そうな作品が出てくると気疲れしそうである。

 中の人については、おねーさんドールの中の人さえいればあとはどうでもいい、というのが正直なところだが、主人公に大橋彩香、というのは見ておくべきところだろうか。最近少しずつキャリアを重ねてきているが、ここで一気に上がってくるだろうか。下手な子ではないが、まだ個性が出せる段階ではないので、要精進。その他、三澤紗千香やすみぺなどの年齢の近い子も多く、ハラハラしながら見守る現場になりそう。

 それにしても……今期は人形でバトるアニメが2本あるのか。倉田雅世の名前を久しぶりに見て思いだしたわ。

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Mantis Rider カマキリの乗り手 (U)(R)(W) R

クリーチャー・人間、モンク

3/3 飛行 警戒 速攻

 ……こちらの記事をご覧下さい。長いんで最初の部分だけで結構なんですが、該当部分を抜き出すと、【よくあるサイズにクリーチャーに各色から1個づつキーワード能力を付けてみましょう。例えば「稲妻の天使(APC)」はこの分類に当てはまります。飛行()、速攻(赤)、警戒(白)、3/4で4マナです。このようなカードを少し作るのはまあアリなのですが、我々がセット全体で作りたいものではありません】。…………これやな。まぁ、セット全体でやるわけじゃないから、こいつがいることに何の問題もないのだが、まさかここまで直球でそのまんまのカードが出てくるとは、予想外である。というわけで、1マナ軽くなった代わりにタフネスが下がった「稲妻の天使」である。「稲妻の一撃」で落ちるか否かが関わってくるのでタフネス1の違いは小さくないのだが、3マナと4マナの差もそれと同じくらい大きいので一応トレードオフと見なせるだろうか。今の時代にレアとして出てこられてもちょっと地味な気がするのだが、それでもリミテッドなら充分嫌らしいダメージソースとして活躍出来るはずだ。ただ、「稲妻の天使」様の売りの1つであったrk postデザインの天使であるという外面の良さがなくなり、嫌にリアルなカマキリのカードになってしまったのはちょっと……。しかも「このカマキリ、油断すると乗ってる人間でも食う」らしい。そういうテラフォマる展開は火星でやってくれませんかね。

 

Mardu Ascendancy マルドゥの隆盛 (R)(W)(B) R

エンチャント

あなたのコントロールするトークンでないクリーチャーが1体攻撃するたび、1/1で赤のゴブリン・クリーチャー・トークンを1体、タップした攻撃状態で戦場に出す。

〜を生け贄に捧げる:あなたのコントロールするクリーチャーは、ターン終了時まで+0/+3の修正を受ける。

 隆盛サイクルのマルドゥ。上の能力はマルドゥの真骨頂である波状攻撃、強襲を強くサポートするもので、基本セットで人気カードとなった「ゴブリンの熟練先導者」よろしく、ガンガントークンを生んでアタックの手を止めない効果がある。「先導者」と違ってアタッカーの数が増えればトークンの数も増えるので、1,2ターン目にクリーチャーを出して3ターン目にコレなら、なんと3ターン目にしてアタッカーが4体である。なるほど強そう。その分、下の能力はやや微妙で、ゴブリン生成が赤黒あたりの能力とみなされたとすると、白い保護能力はやんわりと自軍クリーチャーを助けてくれるというものである。まぁ、そりゃタフネスが3も上がれば生存確率はかなり跳ね上がるのでありがたい能力ではあるが、何故か「隆盛」サイクルでこれだけがサクっての起動能力になってしまっているのよね。重ね張りする意味もあるし、上の能力だけでも充分強いカードなので、あまり積極的にサクりたいとは思わないので悩ましいのである。いっそテーロスのエンチャントサポートカードを使って、墓地とグルグル回して星座誘発させてみるとか? まぁ、置いとくだけで相手はかなり嫌だろうから、牽制に使って実際はサクらない、っていうのが一番いいのかも。

 

Mardu Charm マルドゥの魔除け (R)(W)(B) U

インスタント

次のうちから1つを選ぶ。「〜は対象のクリーチャーに4点のダメージを与える」「1/1で白の、戦士・クリーチャー・トークンを2体戦場に出す。それらはターン終了時まで先制攻撃を得る」「対象の対戦相手は手札を公開する。あなたはその中からクリーチャーでも土地でもないカードを1枚選ぶ。そのプレイヤーはそのカードを捨てる」

 チャームサイクルのマルドゥ。赤モードは4点火力。「ボロスの魔除け」と違ってクリーチャー限定だが、最近のバーンデッキで「かき立てる炎」が活躍していることからも分かる通り、4点火力というのは「クルフィックスの狩猟者」などが処分出来る大事な火力。これだけでも充分ニーズはあるだろう。白モードはおまけ付きの「急報」。単なるトークンスペルだと3マナインスタントでも損した気になるが、先制攻撃のおまけがつくので、ブロッカーとして使った時にアドバンテージを稼ぎやすいのがポイント。除去したいクリーチャーのタフネスが2以下なら火力じゃなくてこちらの方がおいしいし、単に頭数が増やせるモードが選べるっていうだけでも意味はある。そして最後はまんまインスタント版の「強迫」。「強迫」は上2つのモードと違って純正1マナスペルなのでちょっと損した気になるかもしれないが、インスタントであるというのがハンデス呪文の中では特異であり、相手ドローステップに唱えることで(うまく当たれば)引いたばかりのカードを事前に処理することが可能になる。相手がクリーチャーデッキなら赤モードが活躍し、コントロール寄りなら黒モード。どちらでも無駄にならない白モード、といったバランスだろうか。まぁ、やっぱり3色チャームはほんと強い。

 

Mardu Roughrider マルドゥの荒くれ乗り (2)(R)(W)(B) U

クリーチャー・オーク、戦士

5/4

〜が攻撃するたび、対象のクリーチャーはこのターンブロック出来ない。

 「荒くれ乗り」っていう名称はとてもどうでもいいコモンである「ゴブリンの荒くれ乗り(M15)」にしか使われてないんだけど、はたして、乗ってる奴が荒くれなのか、それとも騎乗する乗り物の方が荒くれているのか。まぁ、見た見た感じではどっちも荒くれてますけど。あまりの荒くれっぷりにブロック側が1人怖じ気づくという特殊能力がマルドゥ風味。「激情のゴブリン(M15)」の例もある通り、繰り返し使えるブロック制限は割と強い。相手の一番強いクリーチャーを確実に抑えられるので、ブロック計画が大きく歪むのだ。しかもこいつの場合は殴ってくるのが5/4と充分サイズなので圧力もひとしお。止めようと思えば止められないサイズではないが、片腕をもがれた状態でのブロックは少なからずダメージを被るはず。デッキタイプ次第ではこのマナ域のファッティの投入って悩ましいところだし、変異もないので色事情が上手く解決しないと厳しいんだけど、苦労しただけの見返りはあるヤツ。

 

 

Master the Way 道極め (3)(U)(R) U

ソーサリー

カードを1枚引く。〜は、対象のクリーチャーかプレイヤーに、あなたの手札の枚数に等しい値のダメージを与える。

 お前は一体何の道を極めたというのか。曲芸士かな? イフリートなんだから、炎を操れるのは当然だと思うんだけども。ジェスカイ武術も色々あるんでしょうね。さておきの火力。キャントリップなのでダメージなんぞ何点でもある程度我慢出来るが、最低は1点から、最高は無限大まで夢が広がる。まぁ、まったく同じ仕様の「螺旋形の燃えさし(SOK)」はリミテッドで使っててもなかなか思い通りのダメージが飛ばなくて四苦八苦した記憶があるのだけども……わずか1マナの追加で1ダメージ、1アドバンテージが約束されてるなら、今度は割と使いやすいと思いたい。目標は4点くらいかな。

 

Mindswipe 精神振り (X)(U)(R) R

インスタント

対象の呪文を、そのコントローラーが(X)を支払わない限り打ち消す。〜はそのコントローラーにX点のダメージを与える。

 レアのカウンター。それだけ聞くとワクワクしたりびくびくしたりするもんだが、基本的にカウンター呪文でレアが強かった事例ってあんまり多くない。個人的に「吸収(INV)」「蝕み(INV)」ペア(あと「神秘の蛇(TSB)」)の印象が強すぎて、未だにアレを越えるのが出てきていない印象であるが、今回はどうだろう。基本仕様は「魔力消沈(6ED)」や「中略(RTR)」と同じ追加マナ請求型。仕様上、極力軽い方が確実にカウンター出来る機会が増えて強いのだが、この呪文は余計な赤マナが一つ必要になっており、その分本体火力としての運用が可能である。なるほど、たとえばゲーム中盤以降、とりあえずマナさえ立てておけば相手の要所がカウンター出来るし、その際に残ったマナを全力で注ぎ込めば、上手くいけば3〜4点くらいのダメージは期待出来るかもしれない。……でもさ、そこって別に1枚のカードで受け持つ必要はないよね。多分軽めの確定カウンターをキープして、「稲妻の一撃」をついでに持ってた方が何倍も汎用性は高いよね。もちろん1枚のカードでまとめて仕事が出来るのは利点だが、「カウンター」と「本体を攻める」が同時に処理出来てありがたいデッキってあんまりないんだよなぁ。ニッサが起こした森からファッティを出そうとした相手の呪文をカウンターしてついでにニッサも焼く、とかが出来れば気持ちいいだろうけども、それなら先にニッサをカウンターしろよ、って話だもんなぁ。「本質の反発(RTR)」はリミテッドではそこそこ強かったので、ドラフトでは遅めで回ってきたのを何となく回収する感じで。

 

Narset, Enlightened Master 悟った達人、ナーセット (3)(U)(R)(W) M

伝説のクリーチャー・人間、モンク

3/2 先制攻撃 呪禁

〜が攻撃するたび、貴方のライブラリを上から4枚追放する。ターン終了時まで、あなたはこのターン〜に追放されたクリーチャーでないカードを、マナコストを支払うことなく唱えても良い。

 ジェスカイのカンである女性修験僧。5マナのくせに3/2とやたらボディが細いのは女性であるからしょうがないのだろうが、もちろんそこはレジェンド神話らしいギミックが盛り込まれている。ジェスカイ民は割と手が早いので、当然この人も殴る。殴りに行くと、いきなりアドバンテージチャンスが4枚。ここでインスタントがめくれれば、当然戦闘中にガンガン使ってこの人を生き残らせたり、周りにいる果敢持ちクリーチャーを盛り上げたり出来る。トリックが1枚程度用意出来れば、先制呪禁の彼女もそうそう戦闘で倒れることもないだろう。そして、生き残ってからが祭りである。この能力でめくれたカードは、クリーチャーでさえなければ、どんなカードでもコスト踏み倒し。つまり、戦闘後に「全知(M13)」だろうが「ワームの突進(JDG)」だろうが「ちらつき蛾の注入(5DN)」だろうが撃ち放題なのである。こんな斬新なコスト踏み倒し装置もなかなかないぞ。めくれたのが「連続突撃(10ED)」だったらもう4枚のアタックチャンスである。色々と夢は広がるばかり。一度でいいから「ガラク」「アジャニ」「エルズペス」「ドムリ」とかめくってみたいもんである。

 

Ponyback Brigade 小馬乗り部隊 (3)(R)(W)(B) C

クリーチャー・ゴブリン、戦士

2/2 変異 (2)(R)(W)(B)

〜が戦場に出るか表向きになったとき、1/1で赤のゴブリン・クリーチャー・トークンを3体戦場に出す。

 多色コモンサイクルのマルドゥ版。サイクル中では最小のサイズと、なんだかコミカルなイラストのせいでショボいカードに見えなくもないが、トータルで出てくるサイズだけを見れば合計5/5。なんとあの「包囲攻撃の司令官(M10)」と全く同じである。いや、司令官の一番大事な能力が欠けてるんだけども。「横に並べる」マルドゥ戦略の終着地点になるのがここで、3ターン目「軍族童の突発」、4ターン目「マルドゥの軍族長」、5ターン目「武器を手に」から6ターン目のこれに繋ぐと、なんとトークンは驚きの10体!! ほら、ラッパを一吹きするだけで確実にゲームが決まる。そりゃそんな上手く行く試合はなかなか無いだろうが、全体的にもっさりしている環境だし、他の環境に比べれば全体にダメージを飛ばす手段は乏しくなっている。早めにかき集めれば意外に馬鹿に出来ない路線なのでは?

 

Rakshasa Deathdealer ラクシャーサの死与え (B)(G) R

クリーチャー・猫、デーモン

2/2

(B)(G):〜はターン終了時まで+2/+2の修正を受ける。

(B)(G):〜を再生する。

 スゥルタイに属する猫・デーモンのクリーチャータイプを持つのがラクシャーサ。何故ライオンでなくて「猫」なのかはよく分からないが、アブザンに属する犬型亜人アイノクや、同じスゥルタイに属する蛇人間のナーガと同じように、Magic的にはタルキール特産の限定種族と言うことになる。で、そんな猫デーモンの2マナレアバージョンは「黒檀のツリーフォーク(APC)」をダイナミックに強くしたような、もしくはあの「朽ちゆくヒル(ARB)」にいくらか制限を付けて吹っ切れさせたような、ゴルガリの伝統を受け継ぐカードになっている。マナが必要なので、自由自在に4/4になっていた「ヒル」に比べると構築での耐久力は低そうだが、連続起動出来る爆発力と、再生による手堅い防壁で中盤以降も続けて活躍出来るのはこちらの方。特に能力に回数制限が無いのは非常に魅力で、在りし日の「ナントゥーコの影(M11)」のようにデッキの先陣を切り開きながらそのままフィニッシャーになる活躍も見込めるかもしれない。まー、最近は3マナ4/4が多いので1ターン早く出ても窮屈な思いをすることの方が多いかもしれないが、そうした連中相手でも4マナ余るようになれば一方的に勝利出来るのだ。頑張れば構築も見えるカードだが……でもなぁ、実は「ロッテスのトロール(RTR)」ってあんまり活躍出来なかったんだよな……。

 

Rakshasa Vizier ラクシャーサの大臣 (2)(B)(G)(U) R

クリーチャー・猫、デーモン

4/4

1枚以上のカードがあなたの墓地から追放されるたび、それと同じ数の+1/+1カウンターを〜の上に置く。

 2体目のラクシャーサ。せっかく猫が活躍出来る世界なんだからもう少し愛くるしくデザインしてもいいと思うのだが、残念ながらあんまり可愛くなかったMagicで可愛かった猫なんてほとんどいねぇんだよ畜生! さておき、その身に「スゥルタイ頑張れ」の心を宿した微妙サポート。「墓地からカードが追放される」というマニアックなトリガーで成長するので、もちろん探査でガンガンカードを潰していけばそれだけでニャニャっと大きくなるわけだが、「単にサイズがでかくなる」っていうセールスポイントはちょっと雇用の際に上手く働かないような気がするのだが。まー、綺麗に探査出来るデッキが組めて、そのおまけ程度に入れておく分には悪くないんだろうけども……流石にここから何かを目指すってレアじゃないよなぁ。

 

Ride Down 騎乗追撃 (R)(W) U

インスタント

対象のブロッククリーチャー1体を破壊する。この戦闘で、そのクリーチャーにブロックされていたクリーチャーは、ターン終了時までトランプルを得る。

 目から鱗の新型除去カード。初めて見るタイプなのに、「なるほどそういうことか」と理解しやすい良いデザイン。ブロッカーのみを破壊する白除去というのは実は「克服(5DN)」のみの珍しいタイプなのだが、他の環境でも「神聖なる評決」大先生のおかげで「アタック時に使うとなんか損した気分になるよなー」という感情はおよそ理解してもらえるはずだ。特に「評決」の場合、急いで殴りたいからブロッカーに除去を使っているのに、殴って、止められて、4マナ使ってそのターンはダメージ無し。除去られた方も「まぁ、このターンは止めたし、カード使わせたからいいか」と思えるわけだ。しかしこのカードはそこをひっくり返した。多色になり、攻めにしか使えなくなった代償として、2マナという低コストを実現、更に殴った際のダメージも全弾本体にお届け出来る。「ブロッカーがいるから」と安心しているライフレースを易々とひっくり返すだけの力のあるカードだ。攻め手の止まらぬマルドゥらしいカードだし、色合いも性能もジェスカイに噛み合う。次の世界のブロック指定にはくれぐれも注意を。

 

Sage of the Inward Eye 内向きの目の賢者 (2)(U)(R)(W) R

クリーチャー・ジン、ウィザード

3/4 飛行

あなたがクリーチャーでない呪文を唱えるたび、あなたのコントロールするクリーチャーはターン終了時まで絆魂を得る。

 割と早めにイメージイラストで登場してたプロモカードの1枚。3/4飛行は5マナなら並だが、果敢能力にも似た支援装置は相当なライフアドバンテージが期待出来る。クランの性格を考えれば当然脇には何体かの果敢持ちクリーチャーが並んでいるはずであり、それらが攻撃時に一斉にパワーを増し、更に絆魂付きでワンパン喰らわしてくれば、たとえ防御が手薄になろうとも趨勢は決する。どうせ絆魂は重ねがけしても意味はないので、適当な呪文1つでこれだけのサポートが得られるっていう安心感があるだけでも問題無いだろう。もういっそ「陽絆」つけたこいつに全部任せようか。

 

Sagu Mauler サグのやっかいもの (4)(G)(U) R

クリーチャー・ビースト

6/6 トランプル 呪禁 変異(3)(G)(U)

 強い。以上。でかい体に呪禁がついてりゃ大体強いって「北の樹の木霊(CHK)」さんが言ってた。更にこいつは変異もついてるので6マナクリーチャーのはずが5ターン目に殴りにいけるおまけまでついてる。こういうのがシンプルなレアっていうんだな。他の変異も流行るようなら、そこに混ぜ込む形で構築だってチャンスがある骨太さん。

 

Savage Knuckleblade 凶暴な拳刃 (G)(U)(R) R

クリーチャー・オーガ、戦士

4/4

(2)(G):〜はターン終了時まで+2/+2の修正を受ける。この能力は各ターンに一度だけ起動出来る。

(2)(U):〜をそのオーナーの手札に戻す。

(R):〜はターン終了時まで速攻を得る。

 もう、3色の組み合わせであることを一切恥じらわない圧倒的オーガ。このセットでは割とよく見かける3マナ4/4というボディだが、そのボディを引き立てるための能力がぺたぺたと3つも付けられているおかげで、このクリーチャーはサイズがちゃんと売りになっている。まず、普通に3ターン目に出して次のターンに殴る場合には6/6クリーチャーになれる。4ターン目に殴れる6/6って、それだけで事件性がむんむん。もし相手が何かトリックを持って待ち構えていると思ったら、増強は一旦やめて青含みの3マナを残しておけばいい。柔軟なお帰り能力で死をかいくぐることが出来る。更に、4ターン目に出せば4マナ4/4速攻クリーチャーという選択肢もある。流石に帰還用の3マナを毎度毎度残すのは困難なのである程度は使い捨て、除去されるのは覚悟の上でプレイするクリーチャーだとは思うが、速攻モードで4点たたき込んでしまえば、その後除去られても充分仕事をしたといえるだろう。なるほど、やはりファッティを扱わせたらティムールが一歩秀でているのは間違いないようだ。次の環境で楔3色のデッキが流行るかどうかは定かじゃないが、このカラーリングが受け入れられるならば、構築で見かけてもおかしくないスペックである。リミテッドなら相手の「卑怯者」「死ね」「レアゲー乙」などの罵詈雑言も甘んじて受け入れること。

 

Secret Plan 秘密の計画 (G)(U) U

エンチャント

あなたのコントロールする裏向きのクリーチャーは+0/+1の修正を受ける。

あなたのコントロールするパーマネントが表向きになるたび、カードを1枚引く。

 今回は変異クリーチャーを積極的にサポートしていく仕事は緑に回されているのだろうか。「神秘の痕跡」に続いて、こちらでも裏向きボーナスが。イラストにはラクシャーサが描かれているのでスゥルタイの技ということになるが、特にどこのクランが変異支援してる、っていう設定はなさそうである。とりあえず、これ1枚置いておけば全ての変異クリーチャーは2/3。更に変異解除で漏れなくカード1枚のお年玉までついてくる。各クランの戦略と違って、変異を出したりひっくり返したりする行為は別に狙ってデッキを組まずとも自然に絡んでくるギミックなので、それを底上げ出来るカードは想像以上に優秀。あまり意味の無い変異クリーチャーでも3マナ2/3ならいいかな、って気になるし、キャントリップ出来るなら大抵のカードはレベルが2段くらい跳ね上がるのである。これが複数枚取れちゃったりすると、意地でも変異クリーチャーしか出したくなくなりそう。集めすぎてもクリーチャーが足りなくなったら本末転倒だが、デッキテーマってほど意識せずに、軽いおまけと考えておけば。

 

Sidisi, Brood Tyrant 血の暴君、シディシ (1)(B)(G)(U) M

伝説のクリーチャー・ナーガ、シャーマン

3/3

〜が戦場に出るか攻撃するたび、あなたのライブラリを上から3枚墓地に置く。

あなたのライブラリから1枚以上のクリーチャー・カードが墓地に置かれるたび、2/2で黒の、ゾンビ・クリーチャー・トークンを1体戦場に出す。

 「え?シディシ?」っていうとすごく強そうに聞こえるよね。血の暴君っていうか、熱を操って血を滾らせる流派(モード)ですけども。っつうか、過去に「血の暴君/Blood Tyrant(CON)」っていうカードあったやん。あっちは「blood/血」だったから良かったけど、今回は「Brood」だから厳密に言うと「血の暴君」は誤訳だぞ。まぁ、「同族」とか「種族」っていう意味だから、「血族」と解釈すれば間違いではないのかもしれないが(過去のカードでBroodが入っているものの訳は「大群守り/Broodwarden(ROE)」とか「群れの誕生/Brood Birthing(ROE)」なんかがある)……翻訳する人が単に読み違えただけかな。で、そんなシディシさんの能力であるが、なんと、たってるだけだと何も出来ないし、4マナ3/3で強くもなく、アタック誘発能力も起動させにくい。そして、頑張って起動させても報酬はゾンビトークン1体と、割と大したことない。つまり、単体で使うと弱い。「黒メインのチームってなんでレジェンドは弱いんだろう!」と嘆いてみたが、一応、こいつには「とにかくライブラリを削れれば能力が誘発出来る」といううまみはある。アタックは諦めて、これ以外の探査サポートカードなんかでガリガリライブラリを削ってみれば、ひょっとしたらそれなりの数のゾンビは得られるかも。あとはその餌を使って探査で後続を送り込めれば完璧。……前提が多すぎるよ、ママン。

 

Siege Rhino 包囲サイ (1)(W)(B)(G) R

クリーチャー・サイ

4/5 トランプル

〜が戦場に出た時、各対戦相手は3点のライフを失い、あなたは3点のライフを得る。

 なんだかこの世界のお約束みたいになってきた、「レア? うん、まぁ、サイズはでかいしね」みたいなクリーチャー。4マナ4/5トランプラーっていうだけで破格なのだから特に文句が出るもんでもないのだが、合わせてつけられた能力がすげぇおまけ臭くて違和感があるのだ。ボディとトランプルが緑、ライフゲインとルーズで白と黒……それって別に黒単体でも出来てたやん。とりあえず3点のライフを吸う呪文は4マナ以上の効果なので、それがパッケージングされた「単に強い肉」は「より強い肉」になるというだけです。187持ちのファッティっていうだけでも充分構築クラス。でも、これが大活躍する環境とか、ちょっとヤだ。

 


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