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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
「ロウきゅーぶ!」 5
まったく、小学生は最高だったらしい作品。いやぁ、なんか最近じゃ珍しいくらいに無難に終わりましたな。アニメ単体で見た場合には、本当にまっとうなスポ根ものでしたよ。特に語ることも無くて、この感想だって8割が中の人の話になってもおかしくないくらいだ。 でも、やっぱり小学生だったわけです。世間的にはそっち方向のフィーバーっぷりが凄かったようで、この国はやっぱり法整備を考えるべきなのかなぁ、とちょっと心配になったりも。いや、2次元を相手にしている分には何の問題もないんですけどね。ただ、こういうもののシェアが拡大してくると、声高に主張してもいいんだ、っていうバカが出てくるのが怖いんですよ。アニオタだってそうかもね。趣味なんてもんはひっそりと自分1人で楽しんでりゃいいものなんだから、他人に認められるとかどうとか、関係無いんです。 ん、なんか変な方向に話が進んでしまったが、とにかく今期一番の「特に可も不可もない作品」になった。草川啓造監督作ということでアクション部分には特に注目して見ていたのだが、確かに細やかな配慮が感じられる部分が多く、具体的なモーションの説得力が物をいうスポーツアニメとしては上出来な部類だったと思う。ただ、やっぱりキャラクターデザインによる制約が大きくて、どれだけダイナミックな動きをつけても、どれだけ細かくバスケのモーションを再現しようとも、キャラ造形から来る違和感ってのはなかなか払拭しきれない。贅沢な注文ではあると思うのだが、そうした無茶もひっくるめて表現出来るのがアニメという媒体の可能性だと思っているので、出来ることならもう1段高いレベルの作画が見られれば良かった。 そして、ラノベ原作ってことでシナリオラインはただただ普通。いや、これでいいんですよ。下手に捻ろうとしたら数多の失敗作のようにグダグダになったり滑りまくったりする恐れがあるので。ちゃんと「小学生と高校生の交流」というただ1点の特異点を明示的に表に出して、それを中心に至極まっとうなスポ根を描いていた。これはこれで面白い。ただ、それだけだと今一歩、「この作品ならでは」っていうところまでは行けない。これまた贅沢な注文だとは思うが、「小学生が云々」を、シナリオ面でも先鋭化させて、何かしらのセールスポイントに繋げられたら良かったのだが。いや、具体的には思いつきませんけどね。 色々と無茶な注文ばかりしてしまっている気がするけど、それも全て、基本線は満たしている、という満足感はあったため。この後の智花たちのバスケ人生がどのように進展していくのか、2期とかがあって続きが見られるというのなら、喜んで応援させてもらいますよ。 というわけで、ようやく中の人の話だ。本作は、かなり若手寄りの「主力声優展覧会」みたいな様相を呈していた(ちなみに、もう少し上の年代の展覧会は「神様ドォルズ」だと思っている。そのあたりは今度の感想の時にでも)。花澤香菜を中心として、いぐち・小倉唯・日高里菜・伊瀬茉莉也などなど、今後の業界を牽引できそうな人材が華々しい活躍を見せてくれた。そして、それを見守る保護者役に伊藤静・能登麻美子・川澄綾子などが回っているのである。完全に、一世代分の世代交代を終えた形だ。キンキンと甲高い声が集まったのは小学生メインなのだから当然だともいえるが、そんな中でも個性をぶつけ合い、それぞれのキャラクターなりの愛らしさをアピールする職人芸の数々には惚れ惚れしてしまう。そして、5人で集まって歌って踊ったりもしてしまう。……本業が疎かになる可能性があるなら声優が歌ったり踊ったりする必要など無いとも思うのだが、そういうパフォーマンスをやってもらえると喜んじゃうのが声オタの性。申し訳ないが楽しかったです。井口のドヤ顔っぷりが楽しすぎました。このユニット、やっぱり番組が終わったら解散すんだよね……もっと見たかったのに。女子高生声優達の輝かしい姿を。たった1つの番組のためのユニットだったが、声優ユニット史に立派な1ページを刻んだと思いますよ。まぁ、数年後は黒歴史になってるかもしれないけど…… PR
「日常」 6→6
色々と世間を賑わせながらも、2クールの長丁場を走りきって無事にゴールイン。結局最後の最後まで、充分に楽しませてもらいました。 個人的には、京アニ信者としての属性が強いので、京アニが作り上げるストイックな画面構成には感心することしきり。本当に「アニメ化に向かない」作品だったと思うのだが、あくまでも原作に忠実に、原作が良かった部分をそのまま何とかアニメ媒体に取り出すように、全力で作品にぶつかってくれていることがよく分かった。ここまでのものに仕上げるのは、京アニ以外のスタジオでは不可能だったのではなかろうか。これまでの京アニ作品とはまた違った努力方向で結果が出たと考えれば、これまた新たな記念碑として記憶に残しておくべき作品だったろう。 ただ、この作品の場合、手放しで褒めてハイそれまで、っていうのでは片手落ち。どうも、世間では「失敗した」という評価が散見される。珍しく京アニが滑ったとか、アニメ化して質が下がったとか、そういう評価がある。はっきり書いてしまえば、ちゃんちゃらおかしいと思っている。あの原作を、正攻法でアニメ化するならば、もう、これ以上のものは望むべくもない。生半可な技術で誤魔化そうとしても、確実に馬脚を現す結果になっていたことだろう。「原作を追いかけた」ことが明確に分かり、それが形になっただけでも、ものすごいことである。 その上で敢えて難をあげるとするなら、やはりこの「日常」という作品は、漫画媒体で1つの完成形になってしまっていたということが上げられるだろうか。京アニの過去の作品例を見てみれば、原作ものとしては「ハルヒ」「らき☆すた」「けいおん」「CLANNAD」など、元が小説媒体であったり、動きが見えにくいシンプルな漫画だったりする。その分、スタッフは1からコンテを書き起こし、そこに肉付けするだけの「あそび」が多く与えられていた。自由な枠の中で最大限の「らしさ」を提供することが出来るのが、京アニの強みなのだ。しかし、この「日常」については、そうした「あそび」が極めて少ない。原作漫画の時点で、構図や間合い、ネタ回しが1つの完成形を見ており、そこにプラスアルファを加えるのが本当に難しい。どちらかというと「シュールギャグ」であり、シチュエーションそのものを笑いに変えるのが基本姿勢なので、どれだけアニメとして膨らませようにも、ネタの骨子を動かしようが無いのだ。過去に「すごいよマサルさん」やら「ギャグ漫画日和」、「ユルアニ?」作品など、シュールを売りにする作品の場合、実質的なアニメ品質に言及せずとも、ワンアイディアで笑いに置換できる要素の方が強い。そのため、京アニはなかなかオリジナルブランドとしての強みを活かせなかったというのじは事実だろう。 だとしても、やはりこのアニメは京アニらしさが出ていたし、充分に「日常」の魅力が出ていた。原作ファンなら喜ぶべきことであるし、たっぷりとした尺で見せてくれたことを感謝しても良いと思う。繰り返し見られるだけの密度を持ったこの手のギャグアニメというのは、それだけで稀少なのだから。 そして、京アニのもう1つの特性というと、出来るだけ「色の薄い」キャストを配置するというこだわりがある。過去のヒット作でもそうだが、他の人気アニメに比べて、キャストに新人や無名な声優を起用する割合が高く、フラットにその作品と接することが出来る。相沢舞・今野宏美・白石稔あたりは「京アニ声優」であるが、その他、メインを務めた中で目を引いたのはゆっこ役の本多真梨子。彼女のいつでも本気で演技にぶつかっていく姿勢には、不覚にも惚れてしまった。声にしろ演技にしろ、充分に武器になるものを持っていると思うので、これをきっかけにガンガン先輩達の牙城を突き崩す若手勢力になって欲しいと思う。他にも、なの役の古谷静佳、ウェボシー役の玉置陽子など、ちょいちょい面白そうな名前も出てきた。声優業界の刺激を与える意味でも、この作品の存在は面白いものだった。 さて、次の京アニはなんじゃいな。
「怪盗天使ツインエンジェル〜キュンキュン☆ときめきパラダイス!!〜」 3→3
やった! なんだかんだ言ってちゃんと最終話まで見たぞ! ……いや、すまん、絶対途中でやる気なくして飛ばしてる。正直、間のとことか何やってか全然覚えてないし。大体ネットで麻雀うちながら横目で見てた気がする。すまん、無理だったんだもん。 終わってみての感想は……多分、初回放送の時の印象から何一つ変わってないので、そっちの文章を確認してもらうと早いと思います。あとは……無いなぁ。ほんとどうでもいいなぁ……あ、一応最終回はちゃんと見ていたので、「我慢したんだ!」のとこだけはちょっと面白かったかな。 あれ、でもこれってさ、怪盗とか、チームとか、変態仮面とかの要素だけ並べると、ひょっとしてうまくいってたら「ミルキィホームズ」みたいになってた可能性もあるってことかな? ……無いなぁ。岩崎さんにそこまで尖った仕事は求めてないしなぁ……とにかく予定通りに、期待された以上も以下もないような、針の穴を抜けるようなお仕事です。ま、ぶっちゃけ面白かったかつまらなかったかと聞かれたら、野茂英雄ばりのトルネード投法でもって全力で「つまらない」フォルダにぶん投げるのは間違い無いんだろうけど、だからって特に嫌悪感も抱かないという……これって堕落? 私は駄目になった? 「どうせ田村・能登・釘の3人がしゃべってるんだから、それだけで一定の健康促進効果はあるだろ」とか、思ったら負け? でも、これってそういう作品だよね。「岩崎良明作品だから堀江由衣が出てるはず! よし、出てる、終わり!」って、そういう作品だよね。それでいいじゃない。
「神様のメモ帳」 5→3
個人的には、今期最も「はずした」作品。「はずす」ってのは、単につまらないとか合わないっていうんじゃなくて、1話目で受けた印象からの逸脱があって、期待した方向に作品が進まなかった、という意味。結局いつもこの言葉を使ってしまうが、やっぱりラノベか。 1話視聴時点では、様々な点で期待を込めることが出来た。動きの良い岸田メルのキャラクターデザインは分かりやすいセールスポイントだったろうし、1時間スペシャル枠を利用して放送した1エピソードは、目新しさこそ無かったものの、どこかで現実と非現実のバランスが考えられており、終わった後にちょっとした寂しさと考えさせるだけの余韻を残していた。この時点で既にどこぞの作家との炎上劇なんかもあったみたいだが、そんなピントのずれた議論は興味もなかったし、率直に受け入れられると思えたその第一印象は今でも変わらないと思う。そもそも、ラノベ原作の自称「探偵もの」なんて信じちゃ駄目だってことは、過去の作品から嫌というほど教え込まれているわけで、いわゆるミステリ的な要素なんて気にする方が間抜けであろう。 だが、残念ながら、2話以降を視聴するにつけ、ミステリ的な要素以外でも、1話目がたまたまだったんだろうなぁ、と思えるような脚本しかお目にかかることが出来なかった。理屈が無いし、描写も無い。だからこそ道理も無いし共感もない。当初「自分で動いて考えられる主人公だ」と思った鳴海は、すぐに「訳の分からない思い込みで愚にもつかないことをやり始める埒外」に見えるようになり、「どこか余韻が残る」と思われた作中の事件については「余韻っていうか、結末が無いだけだね」ということが分かる。展開が安易なのは許せるが、展開が意味不明なのは流石にフォロー出来ない部分だ。ネタ部分での「え? 何でそうなるの?」が発生するのと同時に、作中キャラのやりとりでも「え? 何でそう思うの?」「何が君をそんな行動に走らせているの?」が乱舞し出すと、もう筋を追うのも困難になる。脚本をあげる時点で、誰かおかしいと思わなかったんだろうか。 メインシナリオが追えない、もしくは追うに値しないと感じられると、残った要素も自然と辛くなってくる。「花咲くいろは」では可愛らしさとコミカルさのキーとなっているキャラクターデザインも、地に足がつかないキャラの空虚なイメージに繋がってしまうし、胡散臭いキャラ造形は、どんどんあさっての方向に行ってしまうように見える。実際には他のアニメだって大した差はないのかもしれないが、作られたキャラが、実シナリオと遊離してしまっているために、「現実感のなさ」がプラスに働くことが無いのである。ラノベ媒体なんだから開き直り方には様々な方向性があり、例えば西尾維新作品のように、絶対にあり得ないレベルにまで造形を突き抜けさせてしまえば、それはそれで文句のないものだ。もしくはそれこそ「花咲くいろは」のように、ベタでも阿漕でも古くさくてもいいから、とにかく分かりやすさに重点をおいて書くことも出来る。ニートを書くなら「あの花」みたいに多少心の傷を抉るくらいの無茶な生々しさを伴わせてもいいだろう。しかし、この作品はそういったどの方向にも尖ることはなく、ただ最初に設けたスタート地点にコマを置き、一切動かそうとはしなかった。「あとはシナリオがかってにキャラを動かして、運んでくれるから」とでもいうように、1話で生み出したそのままに、設定を放り投げた。そのまま、全員を乗せた状態で迷走を始めるというのに、である。 どうにも、お話自体もアニメとしても、何をキーとして売り出していきたい作品なのか、ということが分からず、見ていても熱意が受け取れなかったのは残念なことである。どこかで、原作の脚本をアニメにする時点で大きくいじっており、アニメスタッフの罪が重い、という風な意見も目にしたのだが、何の理由もなしにこれだけ空虚な脚本には落ち着かないとは思う。原作は読んだことがないし、これからも読むことは無いと思うが、全部が全部アニメスタッフだけの責任、ってことはないだろう。ま、犯人探しをする意味も無いけどね……と、桜美かつし監督を応援したい身としては適当なフォローを入れておきます。 最後に中の人の話。今作はなんといっても、小倉唯のヒロインデビュー作、というのが最大の注目ポイント。ただ、個人的にはアリスよりもひなたの方が好きだな……小倉唯はあの徹底的に甘ったるいアニメ声が武器になるのだから、まだ抑えめで声を作るよりは突き抜けさせた方が面白いものになる。もちろん若いうちにガンガン色んな方向にチャレンジするのは良いことだと思うけどね。あとは……鈴村が割と面白かったかな。あんな訳の分からないキャラでなければ、もう少し格好良い見せ場が作れたんじゃないかな、とは思うんだけど。
「ゆるゆり」 5→6
アニメを見ていて「上手いな」って思う要素は色々とあると思うんですが、この作品についても、何かしら「上手いな」と思わせる部分が多かった。ネガティブな感想がほとんど出てこないという点で、まずこの作品は面白かった。 始まった当初はさしたる期待もしてなかったんですよ。毎度お馴染みひらがな4文字で、内容は女子高生のだらだら日常。オフビートといえば聞こえはいいが、その実山もオチもないものを垂れ流されるだけの「萌えの産廃」みたいなものが出てくる危険性っていのは多分にありましたし。基本的にその手の作品についてはかなり肯定派の側だと思ってますが、それでも今ひとつミートポイントが分からずにぼんやりと終わってしまうことも少なくないですから(「Aちゃんねる」とかね)。 しかし、この作品はその点「上手かった」。先に断っておくと、メイン4人のキャラクターと配置にはそこまでの新鮮味は無い。あかりのいじり方については目先が変わって面白い部分であったが、それだって前例の無い話ではないし、回を重ねれば慣れてくるのでそこまで持久力のあるネタでもない。スタッフが最後の最後まであかりをあかりのままで維持できたのは、たゆまぬ努力があってこそだろう。その他、京子については割と普通のボケ役だし、結衣は普通のクール系突っ込みだし、ちなつに至っては11話以外では大した個性も発揮出来ず、「実はあかりよりも影が薄い」という巷の評判通りのキャラだった。この4人だけで1クール回そうと思ったら、それは確実に無理だったと思われる。 その上で、この作品はメイン4人に拘泥せずに、生徒会組という第2陣を送り込み、メイン4人との絡みで複層的な楽しみ方を提供してくれた。おかげでキャラの切り取り方に選択肢が増えたし、1年生と2年生を「ごらく部」「生徒会」という縦の関係で区切るパートと、学年ごとに区切るパートで視点を切り替えることが出来た。ランダムデートの回なんかはその効果が上手く出ていた部分で、あり得ない組み合わせ、奇妙なセッティングでも、「何となく知り合い」っていうレベルでうまいこと場が成立していたのは、物語の中心を定めずに、生徒会組を「第二の主人公」として設定していたおかげだろう。 また、百合要素の配分の仕方が絶妙。ガチ百合要素というほどではないのでそこまで視聴者層を限定せずにすみ、その上でキャラクター間の関係性に常に刺激を維持し続ける恋模様の配分は、他の「ユルい4コマ」では得られないテイストになっていた。キャラクターが交錯する設定のおかげで、本気で見たい人には多数のパターンの絡みが妄想出来るようになったり、カップルごとの色合いを明確に示すことによって、同じ「百合ネタ」でも常に味が変わるようになっていたのが面白い。向日葵と櫻子の組み合わせなんて、完全に独立してたのに気づけばあの2人もちゃっかり輪の中に入ってましたしね。 で、そんな諸々の中で個人的に一番ありがたかったのは、なんと言っても千歳の存在である。豊崎パワーフル充填の美味しすぎる役どころで、常にこの作品が「百合」を持ち続けることに貢献しながら、類をみない奇妙なテンションで「緩さ」を生み出すのにも一役買っている。この作品は千歳のおかげで成り立っていたといっても過言ではある。あるんだ。 そして、そんなナイス百合空間を維持し続けたフレッシュなキャストの面々。生徒会組はある程度の実績があるメンバーで固められており、前述の通り豊崎エナジーに充ち満ちていたのが特筆すべき点だが、藤田咲・加藤英美里・三森すずこと並べば、どんな狭い部屋でも殺傷力に優れた兵器となるのである。そして、主人公組では絶妙な立ち位置にあるあかり役を最後まで健気に勤め上げた三上枝織が良い仕事をしてくれていたと思うし、残り3人も、予想外の反響となったこの出世作で、きちんと重責を果たしていた。実際にはまだまだ足りない部分も多かろうが、ほとんどが新人であることを考えれば、充分に期待が持てる人材だろう。こりゃ、その他アイドルたちもうかうかしてられません。
「異国迷路のクロワーゼ」 5→5
いやぁ、良かったんじゃないでしょうか。特に何も無い世界ではあったんですけど、そこがちゃんとパリであることは伝わってきました。パリなんて行ったこと無いですけどね。 本当に「なにもない」お話なので、アニメとしての勝負は画面でどれだけその雰囲気を醸し出せるか、という部分。その1点において、この作品はきちんと仕事をしてくれた。なんと言ってもギャルリを取り囲んだ細々とした風景の描写が美しく、非常に鮮明な絵柄にも関わらず、どこか古ぼけて湿った、土臭いパリの臭いが感じられるようなデザイン。そしてそこで息づく人々の生活は、何か目を見張るものがあるわけではないのだが、そこにずっとあり続けたであろう安定感が確認出来る。こうして地域に根付いた文化の重量感が出たおかげで、そこに舞い込んできた異分子の湯音を描くストーリーが新鮮に見えるのである。 シナリオの配分については、ちょっとぼやけすぎかな、と思うくらいにのんびりしたものだったが、この世界で何かとんでもない事件を起こせ、と言われても無理な話だろうし、誰もそれは望んでいなかっただろう。毎週楽しみに正座をしてみる、というような性格の作品ではないのだが、毎日きちんとご飯を食べるかのように、毎週きちんと湯音たちの様子を確認することで、ごく当たり前の日常を享受することが出来たのでした。それでいいじゃないですか。 いわゆるアニメジャンルの「日常物」とは少し違ったカテゴリになるのかもしれないが、こういう切り口の「文学小説的な日常感」はもっと他の作品でもアピールしていい要素だと思います。この作品の場合は海外渡航と文化差っていう部分で見せていたわけだけど、世の中に溢れるあらゆるもので、「視聴者にとって新鮮なもの」っていうのは表現出来る気がするんだよね。 最後は当然中の人チェック。今作は……あおちゃんだなぁ。すみませんね、メインヒロインの東山奈央をさておいてサブヒロインの方をあげてしまって。湯音の中の人も頑張っていたとは思いますよ。ただ、今期はやたらとしのぎを削るロリヒロインが多くてね。個人的にはあおちゃんのハイトーンボイスを聞いてしまうと他の全てがぶっ飛んでしまうので、「東山? 多分、頑張ってたはず」くらいの感想になってしまう。大丈夫、湯音の独特の声音はちゃんと印象に残ってますから。今後の活躍も期待しています。あおちゃんは……いつも通りでお願いします。
「にゃんぱいあ The Animation」 ー→ー
あぁ見てたさ。ちゃんと最終回のエンディングまで全部見てたさ。だから何かを語る権利はちゃんとあるはずなんだが、特に語ることはないぞ。うん、猫キャラってのは総じて可愛いから、見てて平和になりますよね、くらいなもんで。 結局さー、こういう作品の最大の問題点は、「毎週楽しみにしててテレビの前で見る」っていうモチベーションが、流石に5分枠じゃ維持できないってことなんですよ。5分番組には5分ぶんの良さが有ればいいと思うし、この作品はちゃんとそのくらいの満足感は得られてたと思うんだけど、じゃ、その5分のためにわざわざ毎週見るかっていうとね。そこまでせんでも、見ずに逃してしまうロスも5分ぶんだけだしね。……良かった、自動追尾で録画出来る時代に生まれて。文明の進歩に感謝するんだぞ、にゃんぱいあ。あと、森田さん。 この作品、画面はシンプルだし、ネタも大したもんじゃないんだけど、さりげない愛らしさは割といい仕事してましたね。全員同じ顔だけど。ゆるキャラってこれくらいでいいと思いますよ。そして一番のお仕事は、にゃんぱいあの中の人、小清水の働きかな。中の人本人の持つ緩さが良い感じに醸し出されてて、うざいと可愛いの中間くらいのにゃんぱいあの持ち味が堪能出来ました。小清水は、やっぱり器用な子である。
「ユルアニ?」 5→5
これについてはコメントが難しいのだが……とりあえず半年間ずっと見続けて、何の不満もない、というか、不思議な癖になるこのヤらしさは本当にこのFROGMANの野郎め、という感想しか出てこない。これはこれで立派なモデルの一つになったような気もするし、大量生産アニメ社会の弊害として流れていったあだ花の一つにも見えるし……ま、いいや、なんだか終わるのが寂しいくらいには楽しかったです。一応一本ずつ。 ○「シマコー」シリーズ ある意味、この作品シリーズが生み出した最大の遺産。最終回まで、徹底的に変な笑いが漏れ続ける野心作でしたね。この絶妙なメタ具合とか抜きまくったギャグの塩梅とか、こんなみみっちい枠でも充分ネタって回せるんだなぁ、というのが分かるのは収穫でした。 ○「汐留ケーブルテレビ」 一番シンプルなFROGMAN風味。それだけにネタも見慣れたものだったけど、安心して見られる作品ではありましたね。相沢舞は、今作と「日常」と、今期やたらシュールな作品に縁があった印象。 ○「プーねこ」 途中でダイナミックなスタイル変更があったのは何だったんだろうね。後半版では千和が無駄に小技を効かせた芸を披露してくれていたのが楽しかったです。 ○「だぶるじぇい」 マガジンから乱入してきた刺客。華の少年マガジンからのアニメ化だけどこの枠で良かったんだかどうか……でも、身の丈にあったネタだったねぇ。こんなフラッシュアニメでも、キャラの可愛らしさを押せばそれなりに形になっているように見えるのは不思議な発見。大橋歩夕がいると小見川が上手く聞こえる、という新発見があったのは革新的。 ○「ほんとにあった!霊媒先生」 居並ぶ異物群の中では割と普通の漫画だったせいか、ちょっと印象が薄くなってしまった作品。それだけに、最終回での暴虐っぷりはインパクトが出かかった。普段ならしょうもないように見えてしまう、「ブシロードのCMレベルか!」というアニメでも、普段があれだとものすごいことになるという、人間の慣れと経験を逆手に取った見事なトリックであった。 ○「元気!!江古田ちゃん」 他のアニメには絶対にない文化を持っていた、という意味では唯一無二の作品。まぁ、生活スタイルのせいでそこまで徹底的に楽しめる作品ってわけでもなかったのだが、これ以外の方策でアニメ化されたらどうなっていただろう、ということを想像すると、これで良かったんだろうな、という気もする。個人的には、岡本信彦のスタンスと、愛河里花子の持つあふれ出るパワーが楽しかったです。 ○「ハトのお嫁さん」 いや、感想とか言われても……
「うさぎドロップ」 5→8
もう、今期はこれで決まり、という作品。ほんとね、死にたくなることが多くてね、見ているだけで打ちのめされて、はっ倒されて、その上で癒しになってね……こんだけぎゅんぎゅん心が揺り動かされるアニメってのは、やはりものすごいパワーを持っていたんだと思います。 原作が女性向け漫画誌であり、放送枠も「一般向け」を標榜する(実践できてるかどうかは置いとくとしてね)ノイタミナ枠ということで、設定や内容はいわゆる「アニメ的なもの」とは一線を画す。幼女が主人公ではあるものの、それが昨今の阿漕な「萌え文化」的なものとして現れるのではなく、純粋に「子供」という要素が作中に必要だから現れているだけ。どこぞの小学生が最高なアニメとは根本から違う。そして、ドラマというのは野望や諍い、強烈な事件などなくとも、人と人がふれあう中で起こっていくものだ。そこに登場するキャラクターだって、何かがおかしいとか、ものすごく個性があるってわけではない。みんな少しずつ違って、少しずつ自分が出したいだけ。そうした人と人との関わりの中で、なにかがすれ違い、なにかが混ざることによって起こるのが、日常の事件なのである。 本作の中で、事件らしい事件といえば、りんの存在そのものであった。80過ぎたじいさんが養っていた隠し子の存在が発覚し、あれよあれよという間に30歳独身独居の大吉が引き取ることになる。このあたりの流れは流石にお話的ではあるのだが、それ以降の、大吉とりんの交流については、全てが「普通の」生活の一部でしかない。その中で、初めて子供と関わる人間に特有の苦労があり、驚きがあり、喜びがある。だからこそ、これを見たら「娘が欲しいな」という気分にさせてくれるのである。 作中の登場人物がみんな「良い人」であるというのも、この作品の長所を大きく伸ばす要因になっていた。大吉にとって、唯一正子だけはあまり得意とは言えず、主義主張でもぶつかり合う存在でこそあったが、それでも、どちらが悪いという話ではなく、あくまで思いが違い、その結果たどり着いた人生の到着点がずれていただけ。大吉がりんに対して持つ愛情は、ちゃんと正子にもあったし、正子はどれだけ自分の母性を捨て去ろうとしていても、どこか未練のように残っているものがあり、視聴者の目から見ても「悪い母親」というだけで終わらないだけの内面性がある。子供を前にすれば大人は皆同じ気持ちになる。そうした万人に共通した幸せな感情を描き上げることが、この作品の至上命題であり、最もうまくいった点だったのではなかろうか。この作品を作るにあたって、脚本家の岸本卓氏という人が起用されたのは、なんでも「子育て真っ最中で気持ちがよく分かると思われたため」らしい。そういう「気持ちの入り方」は、見事に結果として表れていた。 独特の絵柄をそのまま描き起こすアニメーションの手心の加え方も職人技で、ふわっとしたどこか懐かしい絵柄の雰囲気が、そのまま「幼い子供」や「不慣れな保護者」のたどたどしい世界を作り上げるのに一役買っていた。エンディング画面にはまさかのイヌカレーまでが採用されていたが、どこか現実離れした絵柄が、不思議と「大吉とりん」という不格好な2人の関係を上手く表しているようで、最初から終わりまで、どこを切り取っても「うさぎドロップ」ワールドになっていたのが素晴らしい。子供の持つ、大人には絶対得られないような新鮮な目線、世界の見方が、こういう形で画面に落とし込まれるというのは、なかなか見られない演出だったのではなかろうか。 最後はやっぱり、中の人の話。この作品においては、キャラクターといえばもう、りんと大吉しかいないわけで。大吉役の土田大については、木訥としながらもしっかりと芯を持ち、他人に対して最大限の心配りが出来る大吉の実直さがじわっと伝わってくるのが良かった。そしてりん役の松浦愛弓ちゃん。なんだろう、他の子役とは違う不思議な存在感が、普段なら「子供のキャラクターだからってリアル餓鬼にやらせてどうすんだよ! 声優は子供でも老人でもなんでも出来るからすごいんやんけ! 本職起用しろ本職!」とがなっている私も、文句を挟むことが出来なかった。彼女の舞台勘というか、役を作ることに対するプロ意識みたいなものは、既にこの年齢で本物の風格が感じられる。是非とも今後も声優業を営んでいるところを見てみたいものだが……まぁ声のバリエーションを出せるような状態じゃないしなぁ。出来れば役者業を続けて色んな刺激、経験を積んでもらって、もし良かったら声優業も思い出して帰ってきてもらいたい、かな。 あとはまぁ、コウキママことゆかりさんですよ。もう、ゆかりさんなんですよ。慈母です、聖母です、マザーオブジイヤーです。「ノイタミナの母」です。日本の母親像は、この先大原さやかが支えていく。異論は認めない。 何はともあれ、素晴らしい作品をありがとうございました。 |
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プロフィール
HN:
Thraxi
性別:
男性
趣味:
声優のこと全般
自己紹介:
関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
大原さやか 桑島法子 ーーーーーーーーーー ↑越えられない壁 沢城みゆき 斎藤千和 中原麻衣 田中理恵 渡辺明乃 能登麻美子 佐藤利奈 佐藤聡美 高垣彩陽 悠木碧
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