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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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BEASTARS」 7→7

 文句なし。今期のアニメの拠りどころ。こういう作品が一本あるだけでも随分救われた気になるわね。

 感想は毎週書いてきたし、そもそも2期決定の時点で物語としては完結してないのでここ改めて書くようなこともないのだが、とにかく全てに渡って隙のない作品。オレンジによる映像制作のベース時点で凡百のアニメとは次元が違うわけだが、そうした純正の技術力だけに寄りかかるのではなく、「使えるもの」がある状態から、さらにプラスアルファで「これを使って何が描けるか」を考えている作品である。すでに話題性充分だった原作を手にし、クセの強い画風をどのようにアニメーションとしての表現に落とし込んでいくものか、そこに妥協がない。

 CGベースでは細やかな描写ができないなんてそしりは今や昔。今作では手描きでもかなりの難題となる「ケモ」要素を不気味なくらいに自然にアニメーションに落とし込んでおり、そこに現れる感情芝居はもしかしたら単なる「人間」のそれをも上回る。ケモノだったらどんな描き方を余剰分で載せていくことができるか、それを常に考えた作劇である。特に感想で何度も触れた「舞台」を意識した画面作りは大仰な青春ドラマには臭いくらいにしっくりきており、馬鹿馬鹿しいくらいに劇的だ。理不尽極まりない世界観は見ようによっては悪ふざけの域ですらあるはずなのに、そこにある様々な矛盾や違和感を吹き飛ばすかのように、生々しい生き様がそこかしこに息づいている。アニメを作るというのは本当に無から有を生み出す気の遠くなるような作業だが、今作ではそうした世界創造を七日七晩サボることなく、余計なまでに積み重ねてくれている。その結果、レゴシが、ハルが、ルイが、ジュノが、この世界に息づくのである。どのキャラも精一杯生きて、食べて、悩んでいるのだよなぁ。

 2期がいつ放送になるのかはわからないが、このままでは終わらない、終われないミラクルケモノファンタジー。変な性癖に目覚めないように気をつけつつ、新たなドラマを楽しみに待ちたい。

 

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「アサシンズプライド」 4→5

 のすたるじぃ。もう、こういうラノベアニメが懐かしいっていうテンションだけで評価をあげている感があるが、ラノベなんてほとんど接したこともない私がそんな過去の時流にノスタルジーを感じるというのも珍妙な話。今のアニメ業界がラノベ界隈をメインストリームとしなくなったことの表れといえるのだろうか。

 評価の難しいところではあるのだが、もしも今作が別なシーズンに放送されていたら評価は下がってしまったかもしれない。周りにあるアニメのクオリティとの相対評価によって何かが上がったという微妙な理由は間違いなくあるだろう。それくらいに今期はシビアなシーズンになった。ただ、「他と比べてマシ」という消極的理由以外にももちろん今作を擁護する理由はいくつか存在しており、その中でも個人的にみるべきだと思ったのは、十把一絡げのなろう作品と違い、おそらく作者の中に確固たる「描きたい世界」みたいなものが確認できるということである。

 「騎士」「暗殺者」「姫」などの要素は手垢のついたファンタジー要素であり、それをハーレム的「学園もの」に落とし込むのはラノベ界隈では定番中の定番。「インフィニットストラトス」とか「学戦都市アスタリスク」とか「最弱無敗の神装機竜」とかとか、そういう「なんかよく分からないバトル専門学園」ものの空気の中、さっさとハーレム要素だけにまとまってしまう展開というのはこれまで多かったが、今作ではそうした陳腐な学園要素の中にも、なんとなく「ノーブル」な要素を維持しようという意識が見て取れて、アニメスタッフも単なる美少女動物園で終わらせないように、という空気作りに気を払っている様子。常に薄暗く、どこか背徳的な匂いのする映像効果は、「騎士と魔法のファンタジー」をうまく他の作品と差別化させる要因になっている。まぁ、展開されるドラマ自体は子供騙しではあるのだが、少なくとも単なるオレツエーに終わるような適当なものでもないし、一から作った設定をちゃんと回収できてるな、と思えるのである。いや、小説なんだから当たり前の話なんだが……それすらできてない作品がどれだけ多いかを考えるとなぁ。

 ちなみに、なぜかエンディングテーマがお気に入りです。こういう作風のアニソンって、最近少ないよね。楠木ともりにはこのまままっすぐ伸びてほしいなぁ。

 

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「私、能力は平均値でって言ったよね!」 4→4

 噛み合わんなぁ。多分要素としては色々と美味しい部分があった作品だと思うのだが、それが一切シナジーを生み出さずにぶつ切りになっていた。そういう意味では、純正なろう風味だけで勝負をしていた有象無象の作品群よりもタチが悪いといえなくもない。「ありふれ」や「超余裕」が吹っ切れて「これはこれでしゃーない」みたいな処理ができたのとは好対照を成す作品と言える。いや「なろうは全部なろうやんけ!」というのも正しいとは思うが、今のご時世、多分そうした一面的な見方だけでは通用しなくなっているのだろう。Narrow世界というハンデマッチの中で、どれくらい戦えるかを細分化して見ていく必要があるのだ。どう考えても徒労な気がするが、最近周りに「真面目になろうに向き合ってるニキ」が増えているので、多少なりともアニメとの向き合い方を考えなきゃな、と思っている。いや、俺の周りにも2人しかいないけど。

 今作の場合に焦点となるのは大きく2つ。1つは太田雅彦作品という強力な誘致要因が空回りしていたという事実。例えば今作はオープニングの評判がよく、その辺りはまさにコロコロとコミカルな演出に秀でる太田作品の真骨頂。これまでも「みつどもえ」「うまる」「うざメイド」などの数々の傑作OPを生み出した太田雅彦は、今作でもそのセンスを遺憾無く発揮している。当然、作中でもいつも通りの演出でキャラの可愛らしさを引き立たせている部分はあったのだが、根本的に「可愛くないキャラ」は如何ともしがたい。それこそ丸井みつばや土間うまる、高梨ミーシャは魅力的なキャラクターだったわけだが、今作のマイルは、根本的に可愛げがない。そこを引き立たせようとすると、どうしても太田演出の方向性とはちぐはぐになってしまう。なろう的なマウント性質って、可愛げとは対極にある概念なので、鼻につく要素をギャグにまで落とし込みきれないとどうしても浮いてしまうのである。周りの3人も可愛らしさとは接続しきれなかったし、太田作品の見せ場であるしっとりしたギャップ部分も、どこまでがマジでどこからがギャグなのかをうやむやにしてしまっているので、なんだかいつもとは見え方が違った。

 そうして「ギャグ」を掘り下げる際のもう1つの焦点が、とにかくぶっこまれ続けたパロディ要素だ。その道の有識者に教えてもらったのだが、アニメで目立ったパロディ要素、全部原作には無かったらしい。つまりアニメオリジナルの味付けとしてぶっこまれていた要素だ。それは……必要だったんだろうか……要所に挟むパロディがあまりにも紋切り型で、いわゆる「オタクが嫌う薄っぺらい要素」に見えてしまうのである。もともと主人公のキャラがどういう生い立ちだったかも定かじゃない状態で、そんなに多方面にオタ知識を蓄えるような人生を歩んでいたようにも見えなかったし、彼女が「通用しない」と分かっている異世界に来てまでそうしたパロディ要素を乱発する意味が全くない。つまり、誰がどう見ても「視聴者サービス」以外の意味がないのに、それがサービスになっていないのである(一応最終回でそうしたオタ要素のフォローが入ったのだが、どう見ても手遅れであろう)。「なろう主人公」をどのように描くのが最善手なのかという(なんだか虚しい)問題を考える上で、今作の設定は色々と反省点が多い貴重な事例であるといえるだろう。

 まー、何はともあれ映像部分は常に安定していたので今期の作品の中では評価が上がってもいい気はするのだが、「太田作品なのに」という口惜しさがあるのでこの評価にしておきます。

 

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Fairy gone フェアリーゴーン(第2期)」 5→4

 やぁ、P.A.WORKS大好きおじさんだよ!? うん、おじさんなんだけど……

 ねぇ、最終回近づくにつれてキャラ作画も怪しくなってなかった? P.A.だから何はともあれとにかく映像が綺麗! っていうのを拠り所にしたかったのに、それすら怪しくなっちゃうと流石に大好きおじさんも擁護しきれないぞ。結局、何一つ番狂わせもなく、最初から「そういう話なんかなぁ、流石にもうちょいなぁ」と思っていた筋立てからはみ出ることなく終わった。正直、過去のP.A.作品の中でも三本の指に入る残念作品になってしまったんじゃなかろうか。そして、個人的には残りの2本は「Angel Beats!」と「Charlotte」で争っていただきたいが、作画ダメになった時点で今作の敗色が濃厚である。個人的には例に挙げた2作があまり好きではないのだが、それでも映像面は文句がなかったし、それぞれになにがしかの傷跡を残そうという冒険心があったのは事実だ。それに対し、今作はとにかく「妖精世界」という最初の設定におんぶにだっこというか、与えられた設定以上の物語性が生まれてこなかった。2クールかけて引っ張ったわりにあっさり仲直りした挙句になんで死ぬ必要があったのかわからないベルなんて最たるものだし、ウルフにしろマルコにしろ、悪役がいちいち「なんか言わされてる感しかない」っていう。そもそも要職に大塚芳忠が付いててその部下が津田健次郎の時点でこいつらがまともなわけないやんけ。本当に、予定調和で引かれた線をなぞってなんとなく終わった作品である。

 一応みるべき点を拾うとするなら、当初は「なんかCGで浮いてない?」と懐疑的だった妖精の描写について、他の部分の作画の質が落ちることで相対的に安定感を発揮し、むしろその異質さこそが唯一の今作のオリジナリティとして掘り下げられた部分か。妖精と人間の関係をもっと掘り下げて、マーリアたちの村の物語についても最終的な悪役にもっと絡むようにできれば、幾らかでも戦う理由に説得力が与えられたとは思うのだが。ラスボスが「とにかく世界壊したいよー」っていうだけだし、他の連中も対話が必要な部分で全くその意思がないし……なんだかなぁ。マーリアが一人で奮戦してたイメージなので彼女の印象は悪くなってないのだが、それだけに周りのあれこれが実感を伴っていなかったのは勿体無い。

 正直、P.A.作品というとちょっと前の「天狼」の時に「せっかく世界観を作り込んだのに、話が上滑りして1クールで終わってしまうのがすげぇもったいないやん、天下のP.A.なんだからもっと腰を据えてやったらよかったのに」と思っていたのに、今回は2クールにしたせいでかえって脚本の陳腐さが浮き彫りになってしまった。うーん、やっぱりP.A.は方向性としてあんまりバトルものに向いてないんじゃねぇかなぁ。「クロムクロ」がなんとか面白くなったのはかなりラッキーだった気もしてきたわ(あ、「CANAAN」は名作だ)。

 個人的に一番心配なのは、まさかそんなことにはならないと信じていたP.A.作品ですら作画に不安が出てしまったこと。これ、今期は日本のアニメ業界の限界を示すシーズンになってるんじゃなかろうか。一部の噂では京アニ関連の動力が全て止まってしまい、そこに関わる部分が業界全体に飛び火したって話もあるんだが……どうなんだろうなぁ。

 

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Z/X Code reunion」 4→3

 ごめん、ギブアップです。一応最後まで流してたはずなんだけど、途中からついていくことは放棄してた。いや、別に何が大変ってこともなかったはずなのだが……。

 最後までハードルになっていたのは、「結局これって過去作との繋がりがあったんかなぁ」というどうしようもない疑問である。別にこれ1本でもおおよその内容は理解できるし、気にしなければむしろ楽になったはずなのだが、半端に「世界観が広がっている」ことを匂わせる描写が多く、「曲がりなりにも前作を見ていたはず」という意識が罪悪感となってしまい、「はて、どの世界がどうなってて、過去作のキャラはどこにいるんだったか……」と気にしたらどんどん楽しめなくなってしまった。結局主人公の設定とかって前作からの引き継ぎ要素はあったんかなぁ。

 本当はそうした無駄な前作の広がりなど気にせず、単に女の子がいっぱい集まってわちゃわちゃしてる作品としてみるべきだったのだろう。それなら、そこらへんのソシャゲアニメに比べて女の子の数も少ないので見やすくはなったはず。ただ、どれもこれも藤真絵のロリなもんだからなかなか識別ができなくて……例によってキャストで区別するしかないんだけど、長縄まりあが強すぎるっていう謎現象のせいで周りがなかなか入ってこないっていう(アズレンでも同じ現象が起こっている)。なんだろ、こうしてみると「おもしろくなかった」理由のほとんどが自分サイドにある気がしてきた。ごめん。

 えー、でもやっぱり画にもシナリオにも特にみるべき点は無かった気がするんだが……。キャラの雑な消化はやっぱりゲーム原作ならではの展開かなぁ……。

 

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「スタンドマイヒーローズ」 4→5

 悔しいがなんか変なところで笑ってしまう作品。「周りのイケメンが全部麻薬捜査がらみ」っていう時点でかなり面白いわけだが、これが「作る側」「捜査する側」など陣営を多岐に展開し、さらにそのイケメン全員が「単なる悪役」になるわけにもいかないので「クスリ側のイケメンも理由があったし、もっと大きな陰謀の中で戦っているイケメンだったんだ」という落とし方にするため、少しずつ話が大きくなって、薬剤をめぐる一大イケメンドラマになっていくという、この流れはちょっと予想していなかった。大体この手の作品ってイケメン動物園になって、毎回特定イケメンの紹介エピソードやっておしまい、みたいな薄っぺらい話になりがちなのだが、今作は主軸となるドラマが(いささかファニーではあるが)歴然と存在しており、その中でヒロインが引き立つように構成されているのでイケメン目当ての視聴じゃなくとも普通にドラマとして見られるのである。これ、ソシャゲ発祥のはずなんだけど、ゲームはどんなシナリオになってるんだろう。

 あとはどれくらいヒロインを応援できるかってのが男目線では重要なポイントになってくるわけだが、今作はそういう意味でバランスも良い。最初は彼女の免罪体質みたいなとんでもない設定で「どないやねん!」と思っていたわけだが、単なる無敵設定ではなくてきちんとドラマ部分でも彼女の体質は関わってくるので一応トンデモで終わらない説得力(?)がある。だって「君、薬物効かないらしいじゃん、俺と付き合う?」だと頭おかしいしな。ちゃんと芯の通った「捜査官」としてのバックグラウンドを構築してもらった上での刑事物なので、今期やたらと被っていた刑事物ラッシュの中でもなんだか特異な存在感を放っていたように思える。

 まぁ、こんだけほめといても全然キャラの区別がつかない状態で観てたのは事実なのだが……(出てくるたびにキャストでなんとなく陣営を判断してた)。まぁ、あまりにも無茶苦茶だと思ってた設定からきちんとアニメが出来上がったのだから、とりあえずそこに満足すべきであろう。

 

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「アフリカのサラリーマン」 6→5

 なんで最後の最後だけ中の人出てきたんだ。まぁ、中の人要素強めの作品ではあったが。

 いや、嫌いじゃなかったんだけど、やっぱり流石にマンネリ気味にはなったので「ふつーの作品」っていうくらいに落ち着いた。なかなか30分アニメを1クール、全力ギャグだけで走り抜けるのは難しいもんである。テイストとしては本当に「ビジネスフィッシュ」の後継みたいなもんで、一応「社畜あるある」の部分をベースにしているはずなのだが、そこから不条理系の方に振り切れてるのが今作の売り。そのくせ、主なネタ回しがSNSの炎上とかなので「アフリカ」要素は微塵も関係ない。これ、別に日本のサラリーマンでも一切問題ない、いや、むしろアフリカって言ってる分問題ありまくりな内容である。そういう意味で「設定の意味は?」ってなったのは多少減点要素か。まぁ、割とよくキャラが死ぬ(?)し、血みどろ展開も多いので人間でやると危険な可能性もあったけども。でもギャグアニメならそんなもんだよなぁ。社畜要素が危険なのだとしたら「少年アシベ」なんて余裕でアウトだったしな。

 映像部分は「意外と癖になる」くらいの程よいユルさ、ネタ回しは過激さはあるけどあんまり独特のひねりはないので途中で飽きるくらいのもの。というわけで大体平均点。あとはキャストの濃さを推していく部分がややプラス。個人的には石田彰の社長が大好きだし、ラーテルやってるたっつんが毎回ぶっ壊れてて「中の人の顔想像するとおもしれぇな」ってなってた。最終回ではツイン大塚・速水というコテコテのキャストを前に、取引先の社長が誰になるかと思ったらまさかの若本で「そこしかないかー」ってなんか納得してしまった。あとは「カラス」役のゆーきちの存在感。なんで最終回はあんなに罵倒されなきゃいけなかったんだよ。単にちょっと拗ねたゆーきちやんけ。ばかー。うん、個性っていいよね。

 ところで、結局殺生ハムスターって何者だったんだろう……。

 

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「戦×恋(ヴァルラヴ)」 4→4

 キャストは好きだった、うん、キャストは。

 まぁ、こういう作品が令和の世にも立派に生き残っているということが肌で感じられるのは貴重な経験ですよね。手垢のついた設定を実に安易な形で展開する臆面のなさに、現代っ子らしさを表現するはっきりしたステータス主義の付与など、なろう系を見るのも飽きたし、だからといってゼロ年代の粗製乱造ラノベみたいなものが見たいわけでもないし……という贅沢なお悩みにバッチリ応えないデザインである。

 まぁ、戦隊ヒーローみたいなもんでさ、ワンパターンで伝統芸にすらなりつつあるけど、読者層は世代とともに移行しているわけで、新しい少年少女たちがまたこうして再構築された文化に触れるのは大事なんだよ。こうして作品が作られ続ければ、きっとそのうち親子で一緒に見ながら「お父さんの時代にもあったんだよなぁ」なんて世代間の違いを比較しながら楽しく見られる作品になるに違いない。……いや、ならないけどね。お茶の間で流れてるのを親子で見たら無言になるタイプの作品だしね(こんなもんお茶の間で流すな)。

 これでもうちょい作画演出に力が入ってれば、いわゆる「紳士枠」として一定のニーズはあったのだろうが、キャラデザも作画も適切すぎるくらいに省エネだからなぁ。クオリティだけ考えたらもっと点数下げたい気持ちもあるのだが、頑張って喘ぎ声をあげているキャストのことを考えると下げるのも忍びない。キャストは好きだった、キャストは(2回目)。

 個人的には「なんかあんまり活躍できないキャラかなぁ」と思ってたゆーみんが中盤以降出ずっぱりで思いっきりメインの活躍してたのが嬉しかった。普段あんまり喘ぎ声をあげない声優なので(喘ぎ声をあげる声優ってなんだ)、こういう作品でプロフェッショナルのお仕事を見せてくれるだけでも嬉しい。ゆーみん&はらみーの活躍が楽しみな作品っていう意味では、そこそこOVERLORDの領域と言えないこともないな。

 まぁ、この作品を通じて性徴を感じたり、新たな性癖に目覚める青少年がいるといいよね。俺だって小学校高学年とかでこの作品に出会ってたら、多分親に隠れて必死に読んでたと思うよ。……いや、どうなんだろう、今の小学生ってスマホやらなんやらであっという間にもっとダイレクトなエロコンテンツにアクセスできるだろうしな……おっちゃんの時代はなぁ、おっちゃんの時代はなぁ……。

 

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「ハイスコアガールⅡ」 5→6

 まっすぐなお話。終わってみれば、実に素直に楽しめるラブストーリーであった。ちゃんとここまでアニメとして放送してくれた制作チームにはまず感謝せねばなるまい。

 1期の時点では「のぺっとしたCG作画」の部分だけ見て「あんまり好きになるタイプのアニメじゃないかなぁ」と思っていたのだが、今になって思えば、このデザインのおかげで持ち味である「ゲームキャラとの共存世界」の融和性が上がっていたことを考えると、きちんと狙った上でのデザインだったことがわかる。最大の武器となる「実際のゲームのあれこれ」を画面のそこら中に散りばめるためには、やはりそれ専用の土壌は必要だったのだろう。普通のアニメとして作ることも不可能ではなかろうが、こちらの作画の方が手間も違和感も削減されるはずだ。CGの難点だと考えられる「ディティールの描き分け」についても、今作はすごく細かい表情芝居なんかに気を使って描いていたため、ほとんどデメリットにはならなかった。

 そうして独自の世界を構築して描かれたのは、格ゲーというツールを媒介とした、至極真っ当なラブロマンスである。そりゃぁもう背中が痒くなるようなお話であるが、主人公・春雄のキャラがスパッと割り切った「良いゲーマー」であることも効果的に働き、青臭い中高生の恋愛が身の丈にあった物語になっている。春雄がどうでもいいようなちっちゃいことで悩んだり、得意がったりするのはいかにも「子供」で、そこから一歩成長して恋愛関係にふさわしい「男」になる有様を、おっさんたちは羨望や郷愁を持ちながら静かに見守っていく。応援してやりたくなるだけの度量を持つ主人公で本当に良かった。

 そして、そんな春雄の思いを受け止める2人のヒロイン。登場時は「単なる暴力ヒロインやんけ」と思っていた大野が、「まぁ、この流れだったら春雄が惚れるのも致し方なしやなぁ」と納得できるだけの女の子に仕上がっているし、大野と春雄の関係をがっちりと補強して身動きできないくらいに固めてくれた日高の存在感があまりに大きすぎる。個人的には、性癖的な部分もあって「負けヒロイン」である日高の方が圧倒的に刺さるんだけどさ。ちょっと良い子すぎて本当にかわいそうになるんだけど、彼女を哀れむのはお門違いなんだろうなぁ。発展的な関係を維持しながら、ちゃんと日高は日高で幸せな結末にたどり着いていると考えることもできるわけだし。春雄は本当に「周りの人間に恵まれてる」っていうのが正直な感想よね。まぁ、そうして良い人たちに囲まれているのも春雄の人徳ゆえなのだろうけども。もちろん、「いい人」には日高姉やかーちゃんも含まれてますよ。あんな風にゲームに接することができるご家庭、日本にどれくらいあるもんだろうな……。

 考えてみりゃ、ここまで愚直に「ラブコメ」やって文句なしのゴールインを果たしたアニメ作品って、最近じゃかなり貴重だな。探せばいくらでもあると思うんだが、もっとこういうじんわりくる作品をアニメにしてほしいなぁ。

 

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関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
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