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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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 「お前は御館様と呼ばれる側じゃなくて呼ぶ側だろうが」と誰もが思うだろう第4話。男たるもの一国一城の主となりたいでしょうが……智樹の器じゃなぁ……

 3話に引き続き、会長の悪だくみメインで進行しておりますこの作品。いきなり寒くなったので季節感はそれなりのものですが、気付けばニンフ奪還作戦が完了してから1年経った初雪の頃らしいです。いつの間にそんなに時が経っていたのかと多少驚きではありますが、ニンフとイカロスの落ち着きっぷりを見ると確かにそれくらいの経過は感じられるかも。そういや、あれだけがっつり雪が積もるって、空見町は一体どの辺にあるんでしょうか。

 アストレアで遊ぶための今回の題材は雪合戦。とは言っても、相変わらず乗りのいい近隣住民(というか学生軍団)のパワーを利用するためか、「一撃失格」という雪合戦の基本ルールを完全に無視し、「首領にとどめをさすまでは何をしてもいい」という凄まじく適当なルールでの勝負。しかし、そんな無茶苦茶でもきっちり利用して戦術に昇華するのが智樹のたくましいところ。布陣で利を得た女性陣に対し、名軍師英四郎を擁する男性軍は破竹の勢いを見せる。今回は会長の悪だくみも特に機能しているわけではなく、智樹たちの力業もそこそこの効果を見せた。そりゃまぁ、突然の思いつきで始まったイベントにあそこまでの武装が用意出来る手際の良さがありゃ、街亭や定軍山の1つくらい占拠出来る気がしますけどね。

 会長の目標は何故か知らないが山中の温泉。「サービスシーン」→「智樹が駆け付ける」→「本陣ががら空き」っていうところまで予測して温泉掘りに挑んだのかしら。でも、その場合にはのこのこ出てきた智樹を捕らえるのが一番手っ取り早いと思うんだが、そういう様子は見られなかったんだよな。今回は会長の意図がいまいち読み取りづらい。結果的に「そはだるま」のおかげで一騎当千劇場が見られたわけだが、結局単機のスペックで勝つ結果になっているわけで、あんまり策士っぽい勝ち方じゃなかったしなぁ。いや、この作品でそんなプロット部分をあれこれいう意味も無いけどさ。

 さて、今回描かれた要素としては、1つは「アストレアの目的」である。クライマックスでは雪玉の中という緊張感の欠片も無いロケーションの智樹が等身を戻してアストレアに同情するわけだが、お馬鹿なアストレアはあんな安っぽい揺さぶりでも結構揺れる。ニンフの時と違ってアストレアはダウナーとの接触がほとんど無いし、「私の使命はシナプスからの命令を果たすこと」っていう目標でも別に構わないと思うんだけどね。突然智樹がシリアスモードになったからそれに飲まれてしまったのだろうか。アサシンに狙われて今まさに命を落としそうなのに微塵もうろたえなかった智樹には覇王の素質を感じないではないが、「本当に自分で考えて選んだことなのか」って、自分の意志で動いた結果そんな格好になってる奴にいわれたかねーよ。結局、おっかないイカロス先輩に恫喝されてアストレアはあっさりリタイヤ。ほんと、エンジェロイドってやつらはどこまで真面目なのかが分からないなぁ。

 そして、今回意外にも深く描かれたもう1つのテーマは、会長と英四郎の過去の話であった。別に過去に直接触れているわけではないが、最近すっかり忘れていた「英四郎が家に帰っていない」という事実や、会長の過去の栄光などが二人の会話から確認出来る。英四郎は会長の過去についてもよく知っているようだが、「地面を掘るとその時ほしい物が出土する」という会長の人智を越えた能力は、エンジェロイドや新大陸なんかよりもよっぽど恐ろしい気がするのだが、そのへんを気にしないのか。

 傍若無人、天衣無縫の会長であるが、英四郎に対してだけは「幼なじみ」という属性があるおかげか幾らか人間らしい反応も見せてくれる。全裸で迫ることについては「面白そうだから」というので躊躇しない口ぶりだが、実際は別に英四郎に迫るわけではなく、あくまで茶化すレベルの話。いつも通りだったら、もっと遠慮無く暴れ回るところだろう。英四郎相手だからこそ、節度ある接し方をしているようにも見えるのである。こういう関係性って、なんだかいいですね。「英四郎のことを一番知っているのは会長だけど、美香子のことを一番知っているのも英四郎なのだ」っていう。ただ、会長は今回ニンフに対して放った2回の舌打ちのおかげですげぇひどいイメージも固まっちゃってますけどね……やっぱこの人は基本属性が悪なんでしょうね。ニンフはあれだけ言われてよくいいなりになってるよな。逆らったらまずいことは理解しているのか。会長は冒頭で英四郎に対して「辞表」も突きつけているし、今後のこの2人の関係性にも注目です。

 そして、今回も本当にひどい目にしか遭っていない、第2メインヒロインであるはずのそはらちゃん。未だかつて、恋心を寄せる幼なじみキャラに対して「埋めろ」だの「息の根を止めろ」だのと罵声を浴びせた作品があっただろうか。前回にも増して人智を越えちゃったそはらさんは、確実にオチの人としてのポジションを確立しつつあります。おいしいなぁ。あの後、どうやって脱出したんだろうね。

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 お元気そうで何よりです! コミックス同梱版の特別編。今期は「パンスト」「そらおと」と様々な方向にエッジの効いた終わってる作品が多いのでこの作品のことは忘れかけていましたが、たった一本見るだけで全てを思い出すことが出来ました。ほんと、抜かりない作品です。

 まず、せっかく金を払って見るOVAということで、マイナス面から触れておくと、いわゆる「OVAクオリティ」と言えるほどの質的な向上は見られない。特にクライマックスのアナスタシアが暴れ回るシーンなんかは動画も案外適当で、「流石に金がかかっている!」と膝を打つ機会は無かった。ま、この作品は放送当時からそこまで質が下がることはなかったので、平均値の高いものと比べるとなかなか差が出にくいとは思うが。また、話数としては「10.5話」ということで、主人公サーシャがまだそこまで覚醒しておらず、彼のおしゃれアクションや素晴らしい厨二台詞などが堪能できなかったのも残念。彼の活躍があって、この作品は完成するのだが。ちょっと物足りない部分であった。

 とはいえ、この作品は最終的に乳さえ出てくればその役目を果たす。今回は、本当に捻る気が欠片も感じられないくらいにストレートな「おっぱいネタ」を恥ずかしげもなく繰り広げており、あまりの馬鹿馬鹿しさに突っ込む気力も起こらない。そう、この突き抜けた馬鹿オーラこそがクェイサーだよ。ユーリや鳳が大真面目に今回の事件などに対してコメントしており、「真面目に不真面目」な雰囲気はちゃんと出ているし、クライマックスではカーチャが奇妙なイナバウアーもどきの搾乳アクションを見せており、無駄な格好良さ、無駄な決めポーズっぷりが際立っている。人はおっぱいのためにここまで本気になれるということなのか。

 そして、やはりこの作品は女性陣の活躍あってこそ。今回はまず、アバンで華とカーチャの猫プレイ。これが軽いジャブ扱いなのがこの作品のすごいところ。Aパートの身体測定シーンでは女子高生の胸談義を余すことなく披露。やってることは本放送でみせたネタの繰り返しが、美由梨の自信満々の様子や「つ〜るぺ〜た〜」と歌う史伽など、安定感のあるネタっぷり。そして、この作品の真骨頂である、保健室外で白熱したおっぱい談義に火花を散らす馬鹿2名。巨乳派代表サーシャと貧乳派代表鳳のニュータイプも真っ青の激論は、きれいなオチまで含めて今回のハイライトといえるシーンだろう。……あの保健室、便利だな。

 そして、Bパートはゲストキャラ椎崎るるを交えたカーチャと華の主従漫談。もう、ほんと馬鹿。そして、くだらねぇ。こんな世界なら戦争とか起こらなくて良さそうだなぁ。華さんの甲斐甲斐しさばかりが胸を打ちます。

 とにかく、あんまり視聴してるところを他人に見られたくない下劣さと馬鹿馬鹿しさは本当に健在。この勢いなら、2期もあるかもなぁ。無論、中の人の爆裂っぷりもちゃんと触れておかないとね。活躍の割合でいうと、日笠・日笠・平野・茅原・日笠・日笠・日笠・平野くらい(雨雨権藤雨権藤のノリで)。もう、ぴかしゃはこの道を究めてしまってもいいかもしれない。教団ビルでのカーチャ登場シーンでは、オフ気味でず〜〜〜っと何かいってんのね。楽しすぎる。そしてオチの一言はカーチャが決めた。もうほんと、最低。

 続編まってま〜す。

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 なんかいちいち笑ってしまうのが悔しい第3話。馬鹿に徹した作品といえば今期は「パンスト」とかがあるんだけど、ああいうパワープレイじゃなくて「普通の」ギャグで笑ってしまうってのが、なんか負けた気分。

 会長が本気を出す回は、個人的にすごく好きな回。正直言うと最後には本当にピンチっぽくなっていたので完璧超人の会長らしくない気もしたのだが、彼女が活き活きしているだけで、この作品は世界観が広がる気がします。今回は前期8話に続くお祭り回で、作中では1年たったということ……なのかな(智樹たちの学年とかが変わった様子はないのだが)? そして、会長の新しいおもちゃにはドジっ子天使のアストレアが加わり、事態はさらに混沌の中へ。

 町内レスリング大会という時点で既に怪しいのだが、何がすごいって、今回はそのレスリング対決に挑んだ智樹が徹底して2等身だったこと。アバンからCパートまでを通じて、智樹が普通の等身に戻ったのはイケメン置換された時のイメージの中と、ニンフに「試合だから恨むなよ」とちょっと雰囲気を出して謝ったときだけ(そしてこの台詞も、格好いいように見えるが、実際は最低のことを言っている)。その他の動きを必要とするシーンは、全て2等身のままで演じている。なんでわざわざあんな動きが出しにくいフォルムの奴にコブラツイストとかタワーブリッジ(正式にはアルゼンチンバックブリーカー)とかかけるんだよ。「智樹の背骨が変な方向に曲がっているぞ」って、その絵じゃわからんだろうが。ほんと、徹底してるわ。

 他にも細かいネタがいちいちナイス。ぬるぬるレスリングってのはなかなか皮肉の効いたネタだし、ローションじゃなくてごま油になってるあたりが流石の智樹。結局彼はリングに立って相手の乳を揉んでいただけだ。すげぇ主人公。そして女性陣はさらに充実したラインナップとなっており、平手で対戦相手をリングに埋めるメインヒロイン、アイアンクローで400キロの握力を誇るプロモーター、竹を寸断するチョップで金網をぶち破って人を一人殺めるヒロイン。こんな配置に誰がした。特にそはらの活躍は今回一番の見せ場で、それまでどうでもよかったレスリング描写が無駄にクオリティを上げて謎の覆面レスラーの活躍をフルスペックで届けてくれた。最後のオチも笑ったしなぁ。謎のレスラーが堂々と外にアレを干したらあかんやろ。っつうか、あれ私物かよ。

 そして最後の一発はエンディングである。選曲も流石だが、バックで流れる映像では、試合の残りの様子が丁寧に字幕つきで流れる。作中で突然タッグマッチが発生したところで「おいおい、トーナメントの組み合わせはどうなってるんだよ、適当だな」とか思ってたら、実はもっとたくさん出場者が居たのね。ワイルドセブンの時もそうだったけど、本当にこの商店街はノリがいいよな。ただ、ご町内の行事に野生動物が2体も乱入してきたのはどうかと思うけどね……空見町おそるべし。

 さらに、そんな馬鹿なネタの乱れ打ちの中でも、こっそり真面目な縦線部分のシナリオも織り交ぜてあるのがこの作品のにくいところ。今回はニンフの微妙な心情が描かれており、最初に智樹に群がる女性陣を見て少し嫉妬の表情を見せ、試合に乱入させられたところで智樹と自分の関係性を再確認(わざわざ出場を促したってことは、会長は全部お見通しなんだろうね)。そして、ラストシーンでは思い出のリンゴアメをもらって御機嫌となる。「好きになったんだ」などの細かい台詞回しのダブルミーニングも綺麗に決まっているし、こういう分かりやすい部分を丁寧に配置してくれるのは嬉しい。

 そして、それを見たイカロスがお面を被るシーンがまたたまらない。イカロスのお面は、1期ではラストバトル前にイカロスが使用していた「智樹との心の壁」を表すツールである。あのときと同じようにそっとお面を被ったイカロスの心境は、無表情であるにも関わらず色々と深い部分まで推察することが出来る。うまいシーンだと思います。もちろん、「お面」→「覆面」っていう繋ぎで最後のオチのダメージをあげる意味もあるしね。ほんと、この作品の製作姿勢はぶれなくていいなぁ。

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 「もうやだこの国」の名に恥じない、第2話。いや、別にそんなキャッチコピーは標榜してないけど、前期伝説を生み出したのは2話目。今期は流石にあそこまでのインパクトは生み出せないものの、充分「あぁ、この作品は病気だったんだ」ということを痛感させてくれるものになっている。病気だ。

 今更になって、2体のエンジェロイドとの共同生活に煩悩……っていうか単に性欲がおさえきれない智樹。そりゃ、どう考えたって普通の男子高校生の反応だと思うのだが、どうも変態紳士の桜井君には我慢出来ないらしい。突如思い立って出家(?)することに。そして、禅寺で修行する智樹を襲撃する天界からの使者、エンジェロイドΔ、通称アストレア。いやぁ、「感情制御と戦闘力にステータスを割り振ってるから馬鹿」って……天界人はバランスって言葉をしらんのか。普通に考えて戦闘力って演算能力無しで構築できるもんじゃなかろうになぁ。ま、そのへんのことを真面目に考えても仕方ない作品だけどさ。

 結局、絵に描いたようなドジっ子属性を持つアストレアはあっという間に目的を忘れ、禅寺で智樹とドタバタセクシー修行への道。おかげで心休まらない智樹が下した最終決断は、秘蔵のエロ本コレクションの処分という道。「何で持ってきとんねん!」とか「埋めるだけかよ!」とか「何カ所埋めてんだよ!」とかいくらでも突っ込みは浮かんでくるが、智樹の必須アイテムとも言えるエロ本を巡り、4人の女性キャラが4者4様の顔を見せてくれるのが、この作品が単なるエロ馬鹿でなくてちゃんとコメディとして成立している部分。

 トップバッターのニンフは、智樹の卑猥な妄想をさらに妄想することで逆ギレ、興味ねーよと言われたことでさらにキれ、時間を飛ばすことで未来の希望を見る。こんな無駄な時間制御の使い方は初めて見ました。いや、どこぞの馬鹿は時間を停止させた上でパンツタワーとパンツ帝國を築いてましたが。貧乳は希少価値でステータスですよ、ニンフさん。

 2番手イカロスは、マスターの言うことを素直に信じ、ストレートにエロ本を焼却処分。あれだけの情報から地中に埋まった「敵勢力」まで全てサーチすることが出来るのは流石である。これが「電算と戦闘力にステータスを割り振り過ぎて感情が欠如したエンジェロイド」の力か……って、イカロスのあの性格って単なるスペック不足なんだな。なんかいい話じゃない気がしてきた。

 3番手はアストレア。自らエロ本になって隙を狙う、っていう発想がまず分からない(隙だらけならさっさとねらえよ)わけだが、「感情にステータスを割り振っちゃった」おかげで羞恥心も人並み。でも、それまでのコスチュームはブラなんかしてないのに、突如ブラをはずして恥ずかしがるっていう精神もよく分からないよな。絶対に間違った方向に解脱してしまった智樹の小宇宙によって構成された曼荼羅に取り込まれ、これまで登場したどのエンジェロイドよりも恐ろしい目に。「これが天界だ」の一言は酷すぎて笑った。乙女座のシャカも泣いておるわ。

 トリを務めてくれるのは、我らがそはらさん。前回あれだけ卑猥な妄想を膨らませていた耳年増のくせに、やっぱり智樹の淫行には我慢出来ないらしい。幼き智樹に鍛え上げられた必殺のそはらチョップは竹をもぶった切る破壊力。バルゴの次はカプリコーンですか。智樹もきれいにずんばらりん。見事なオチ。

 と思いきや、オチはさらに先に待ち受けている。虚脱した智樹を心配したイカロスによる、ある意味最も的確な処置といえるエロ本蘇生術。見事に復活を果たした歴戦のエロ本たちは愛すべき主の下へと(徒歩で)帰還し、自らの意志で復活祭まで行うという。日本の各種名祭、奇祭をモチーフとしたエロ本たちのどんちゃん騒ぎは、付喪神に最大の敬意を表する私でも流石に受け入れがたいレベルに達していた。だんじり、ねぶた、サンバカーニバルにマスゲーム。エロ本たちの饗宴は、一体いつまで続いたやら……「意志を持ったエログッズたちの物語」っていう意味では前期2話エンディングに合わせてきたともとれるな。曲はとても良い曲なのに……台無しだぁ!

 あ、一応Cパートで真面目な話もしてましたね。夢の話は直接関係なかったけど、智樹が「向こう側」を浸食しちゃったせいで狙われるはめになったと。それって、前回智樹をそそのかしてあのマシンを使ったニンフが全部悪いのでは……まぁ、今後もアストレアみたいなばかげた襲撃者がやってくるんでしょうか。それとも1期最終話みたいにそこそこ強そうな懲罰部隊が繰り出されるんでしょうか。よく分からないけど、英四郎は都合良く情報を手に入れすぎだな。

 今回は放送20分を過ぎるまで一度たりとも智樹の等身が2等身から回復しなかったという、完全ネタ回である。なんて生き生きしたエピソードなんだろう。そして、何て馬鹿なスタッフなんだろう。……頑張れ。

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 崩壊、タイマン、最終話。なんだろう、この時代がかった終わり方。いや、嫌いじゃないけど。

 崩壊が進行する中、とにかく上にのぼるしかない皆人と結。その影では、松と草野が必死に塔の爆破を食い止めようと奮戦していた。監視システムが草野の防御網を突破して松に襲いかかろうとした瞬間、すんでのところで救いの手を差し伸べたのは、なんと瀬尾軍団。氷峨の依頼でMBIのサーバのデータを奪いに来たという瀬尾は、松に最後の鍵となるパスワードを手渡す。これにより、ギリギリのタイミングで塔の爆破は停止し、罠のプログラムも止まる。皆人は時間いっぱいで指定通りに最上階へと到達。見事に千穂を救うためのデータを手にすることが出来た。

 しかし、問題はその後。崩壊を続ける塔は見事に瓦解し、最上階にいた皆人たちは逃げ場所を失う。結局、途中の階から結が決死のダイブを決行。何がどうなったか分からないままに生きていた面々であったが、最後に立ちふさがったのは、懲罰部隊首領、鴉羽だった。

 結との直接対決を望み、それに応えた結を一蹴する鴉羽。「皆人を殺せば結の真の力が引き出せるかもしれない」と脅迫するが、結は最後の力を振り絞り、鶺鴒器官を起動させ、皆人の力を借りて祝詞を完成させる。全身全霊を込めた結の一撃は鴉羽の刀を破壊。それでもなお向かってこようとした鴉羽に対し、出雲荘メンバーは全員で皆人を守る姿勢を見せる。「今回はここまで」。まだ何か含みを持たせたまま、鴉羽はその場から姿を消した。

 千穂は手に入れたデータのおかげで歩けるまでに回復し、鈿女の希望は達成された。再び平和な光景が戻ってきた出雲荘。帝都からセキレイの数は一気に減り、また再びの動乱まで、ひとときの休息である。しかし、MBIメインサーバが起動した「第3段階」という言葉。松だけは、その不審な響きに、名状しがたい不安を覚えるのであった。

 鶺鴒計画は、終わらない。

 

 

 というわけで、1期同様、特に終わった様子もないのに最終回です。この作品の場合、そこは予想出来ているので何の問題もないですけどね。1期は帝都脱出計画、2期は帝都タワー攻略戦。それなりの山場は用意出来たし、最終回としての出来は悪くないんじゃないでしょうか。

 多分多くの視聴者が思ったであろう突っ込みを先にしておくと、「結局塔の崩壊って大したことないよね」。あれだけ必死で「戦う姿勢」を見せていた松と草野とか、防護システム相手にはなんとか勝利したのに、その後の塔の崩壊は眠ってるところにモロに喰らってるんだよね。しかも彼女たち、塔のかなり下の方のフロアで作業をしてたはず。普通に考えると、あれだけの崩壊に巻き込まれて生きてるとは思えないんだが。そこまでして生きてるんだったら、サーバールームでの激戦とか、こけおどしもいいところである。

 月海と風花、それに焔が生きていたのはいいとして、ものすげぇ高さから大ジャンプした結と皆人があっさり助かっているのもよく分からない。そんだけの耐久力があるなら、最初から「塔の中を降りる」っていう選択をする前に飛んどけよ。そして、結は平気でも構わんが、どんだけ上手く担いだところで、一緒に落ちた皆人はやっぱ無傷ではすまないだろ。2話もかけてのぼった塔なのに、あんまりそれ絡みのファクターに注意が向けられてないよ。確かに塔が崩れりゃ最終回っぽいけど……いらんかった気もする。

 塔のあれこれは納得いかない点が多いのだが、その後の鴉羽様とのバトルは、ずっと待ち望んでいたものだったので眼福でした。時間は本当に短かったが、2期では特に少なかった結のガチステゴロバトルがようやく描かれたのだ。刀を使う鴉羽との試合が拳っていうのはどう考えても無茶なのだが、バトルシーンでは結の力強い踏み込みの様子と、それを紙一重でのらりくらりとかわしながら刀を踊らせる鴉羽の対比が実に見事。これや、これが見たかったんや。草川監督、もっとガチンコバトルを! 特にスバルのバトルを!

 とまぁ、にわかに興奮してしまったラストバトルなんですが、やっぱりちょっと短かったね。ここでどちらかが死ぬまでやられるとそれはそれで困るのだが、もう少し結に粘って欲しかった気もするんだ。まだまだ鴉羽様のおっかなさが足りてないから、今後はガンガン人を斬りまくってアピールして欲しいところ。いや、3期があるかは知りませんけどね。

 で、無事に出雲荘に帰還しての最後の総まとめ。一番気になったのは瀬尾軍団のことなんだけど、結局あいつらって、別なセキレイを機能停止にさせたの? もしさせてないなら、今回のペナルティで機能停止になるはずなんだがね。めっちゃ余裕ぶっこいてたから、大丈夫なんだろうな。どういうことだろう。

 他にも、なんか暴れたりなかったらしい西に、陰謀が見抜かれてハズレくじを引かされた氷峨、そして未だにテンションが軽くてうぜぇ御子神。四極の戦いは、つかず離れずの状態がこのあとも続くんでしょうか。ノルマを果たして安心したユカリと椎菜は、氷峨に目を付けられたみたいだけど、どうなるんでしょうか。そして皆中さんは、宇宙から帰ってこられるんでしょうか。あの状態から単身帰投出来たら、江田島平八レベルだぞ。うーむ、最終回とは思えないくらい気になる点がてんこ盛り。是非、原作を読んでいないアニメ派のためにも、3期はやってもらわないと駄目ですね。

 最後はやっぱり社長で締めるんだな。やっぱどこか変だよ、このアニメ。

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 これぞ王道の最終話。色々と寄り道おふざけが多かった割には、最後の2話でそれっぽいところは締めてきましたな。

 特攻をかける坂本少佐は、ミーナの制止を振り切り、ウィッチーズ全員の見ている前で大和へ到達する。大和を守る戦いで他の隊員達は魔力を使い果たしており、戦えなかったことが、皮肉にも最後のチャンスを少佐に与えたのである。魔導エンジンに魔力を注ぎ込み、狙い通りに大和は主砲を発射。ロマーニャ上空を覆うネウロイの巣を木っ端微塵に破壊することが出来た……かに見えた。

 大爆発の中、ネウロイは多数の核を復元させ、その中に坂本少佐を取り込むことによって、巨大な核を再び形成する。艦隊からの主砲に扶桑のシールドで応戦するネウロイ。その魔力は、取り込んだ少佐から吸収しているものであった。坂本少佐の窮地に、ついに芳佳がユニットを履いてしまう。既に飛べない状態にも関わらず、仲間の声援を受けてなんとか飛び立つ芳佳。そんな彼女の姿を見て、他の面々も最後の力を振り絞って支援に向かう。

 目標となる大和甲板の烈風丸を手に入れた芳佳は、皆の声援を受け、11人目のメンバーである坂本少佐のために、最初で最後の烈風斬を放つ。彼女の膨大な魔力が直撃したネウロイは今度こそ消し飛び、ロマーニャに青空が戻った。魔力を失って落下する芳佳と少佐。そんな彼女たちを受け止めたのは、かけがえのない仲間達であった。

 ロマーニャ奪還作戦が成功し、再び解散することになった501部隊。メンバーは各自、再び自分たちの戦場へと舞い戻っていく。そんな中、全ての魔法力を失ってしまった芳佳は、祖国扶桑に戻り、元のように診療所での生活を始める。そこには、魔法力ではなく普通の治療で小鳥を看る芳佳がいた。もう2度とあの戦場には戻れなくなってしまったが、彼女の表情は明るかった。

 

 

 というわけで、どこをどう見ても最終回という、今時珍しいくらいにすっきりとした終わり方。芳佳が魔法力を失ったことについては賛否両論あるようだが(これでは続編が作れないからね)、全ての作品には終わるべきタイミングというものがある。どれだけ惜しまれようとも、少なくとも宮藤芳佳という少女の物語は、ここで一旦幕引きなのだ。それはそれで1つの事実であり、そういう彼女の人生を受け入れることも、また1つの楽しみではなかろうか。

 前回から随分必死になっていた坂本少佐。今回のミッションでは無事にその宿願を果たしたわけだが、ネウロイがどこをどうやからしたのか、まさかの「ウィッチ吸収」という大技で目論見をひっくり返してしまった。こればかりはもっさんの浅慮とかいうわけではないので、どうしようもなかった展開。そして、そんな絶望に絶望を重ねた状態を打破するのが、主人公の役目なのである。

 多分視聴者全員が思ったことだろうが、「お前ら案外飛べるやん」という突っ込みはなしの方向で。あれだけミーナさんが「もう私たちは飛べないから」とか言ってた割には、他の連中は本当に楽しそうに空を飛び回ってましたがな。芳佳以外の人間があの状態で坂本さんの最期を受け入れようとしていたのはちょっとひどくないか(特にペリーヌ)? まぁ、みんな上官命令にちゃんと従っていたっていうだけかもしれないけどさ。今までのシナリオの中でも軍規無視はお約束だったのにね。

 ま、そんなこんなで巻き起こったウィッチVSネウロイの最終バトル。賑やかな空戦描写は前回充分にやっているので今回は目新しい部分はそんなに無かったけど、1人1人が芳佳に声をかけながらの連繋っていうのが新しい見どころだろうか。相変わらず戦闘シーンにはきちんと個性が出ているし、パンツだって忘れちゃいない。やっぱりこの作品は空を飛んでいるシーンが一番生き生きしてるなぁ。最後の烈風斬にしても、その後の自由落下のシーンにしても、青空がバックのバトルシーンがこれだけ見栄えがするというのは、やはり画面構成のこだわりの賜物だと思われる。今回やたらとキャラ作監が多かったんだけど、やっぱり最終回だから気合い入ってたんでしょうね。最後に1人1人フルネームでテロップが出るところとか、やっぱり1つの節目なんだ、というのが実感出来て切なくもなりました。

 ひとまず、お疲れ様でした。

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 ここは俺に任せて先に行けー! な第12話。王道王道。大して役割分担出来てねーはずなのになんかうまい具合にばらけましたね。

 ラストバトルの舞台、帝都タワー。実に108階という超高層建築を1時間で登頂するという無理難題をふっかけられたチーム出雲荘は、罠と知りつつもひたすら上へ上へ。その間には数々の古式ゆかしいトラップが仕掛けられており、1人、また1人と仲間が欠けていく。

 一方、地下からの侵入を果たした松と草野は、偶然も手伝って無事に目的のサーバールームへ。あらゆる局面でピンチを迎えていた塔の中の面々を救出するファインプレーを見せる。しかし、皆中の仕掛けはそのサーバールームにも及んでおり、戦闘力の低い松たちは大ピンチ。草野の能力でなんとか堪えようとするも、興が乗った皆中はそのまま塔の起爆装置に手をかけて……

 

 というわけで、実に見事な王道展開。やっぱりこういうことをされると、苦笑いをしつつも何となく燃えてしまうのは、ジャンプに洗脳された我が身を呪うしかない。

 まず、塔の上では分断されて狙い澄ましたマッチメイク。第1試合は風花VS紅翼。紅翼の本心から言えば結を叩きたかったのだろうが、一応風花にも3話での借りを返すという大義名分がある。相手が誰であろうと、とにかく拳がふるえれば彼女の場合は満足なのかもしれないけど。一応風花が元懲罰部隊であるという警戒心はあるのか、巨大なコンテナ状のトラップに幽閉することで彼女の風の能力をシャットアウト。一方的なブン殴り劇場を演じる。そうか、風花の能力は屋内だと弱いのか。……でも、3話も倉庫の中だったよね。そもそも幽閉したって言うけど、元々塔の中は屋内じゃんね。とにかく密閉された容積が問題なのかな? とすると、あのトラップは幽閉装置というよりも密閉装置。空気の出入りする隙間さえ与えない完全防御壁だったわけだな。流石MBIである。しかし、痛快な打撃を披露する紅翼の活躍も、松のハッキングにより終了。ガチンコで戦っていたら流石に風花には負けるのかな。

 第2試合は、今まであんまり真面目に戦っているのを見たことがない灰翅と、案外すんなり結に花を持たせることを選んだ月海。月海は意地でも皆人についていくイメージがあるのだが、何故かあっさりと壁役を引き受けている。灰翅との絡みとかも特にないのにね。

 試合自体は、流石に月海有利で展開する。灰翅も懲罰部隊なんだから弱くはないのだろうが、固有技が特にないので水を操る月海相手には防戦一方。「駄目じゃーん」と思っていたら、なんと主な役割はトラップルームに月海を引き込むことだった模様。何で日本の一企業のビルにそんなもんがあるんだ、と突っ込み待ちのスライドウォールは、月海自慢の水でも破壊することが出来ない代物。ただ、こちらも松の尽力のおかげでギリギリ停止。余裕が出来た月海は水流によって部屋を脱出することが出来た。……なら最初からドアを破れた気もするんだけどな。

 前回から続く、屋外で行われた第3試合は、焔と御子神のとこの2人組。氷+霧のコンボで完封されたと思われた焔だったが、その体内の炎は皆人と契って以来安定しているとのこと。あっさりと脱出に成功し、屋外での一戦は「北」陣営の勝利。だが、その後の焔は高美さんから電話を受けて慌てて駆けつけるも間に合わないという、なんだか損な役回りに。槍をよけたり落とし穴をかわしたりするのは分かるけど、何でご丁寧にハードルや跳び箱も跳んでたんでしょう。

 松と草野が目撃したのは、突発イベントである鴉羽VS陸奥のハイレベル剣戟バトル。元懲罰部隊同士の斬り合いはもっともっと凄惨なものになるかと思われたが、今回も鴉羽の気紛れによって没収試合。脇でギャーギャー言ってる御子神がウザイが、そもそも最強戦力である鴉羽様をわざわざ地下の防衛にあてた皆中の胸中が気になる。それとも単なる鴉羽様の気紛れだったのだろうか。読めない連中だ。

 そんなラッキーハプニングのおかげで無事にサーバールームにたどり着いた松と草野のコンビも、こちらはこちらで大奮闘。草野は屋内での戦いにはあまり向いてないのだが、一応用意してきた武器でなんとか戦えている状態。松は松で色々と活躍してくれてるんだけど、結局彼女の場合は能力云々じゃなくて「単にめっちゃタイピングが速い人」としての出番しかないような……それにしても、あれだけでかい外付けのインターフェースがあるサーバールームって凄いよな。どんだけ脆弱なシステムやねん。

 そして、残されたのは頂上を目指す皆人と結。実際は、ラス前のクライマックスなのにメインヒロインの結がやったことといえば転がってきた鉄球を破壊したことくらい。バトルがなかったので、むしろ損してるようにも見える。まぁ、1時間で108階のぼらなきゃいけないとなると、なかなか戦っている余裕もないだろうけどさ。1時間で108階……1分に2階ずつくらいか。しんどそうだなぁ。もうのぼっても意味が無さそうだけどさー。

 今回はバトルが3〜4局並行して描かれ、画面の見応えもなかなかのもの。中でも、個人的な趣味は入るが紅翼の身体を使ったアクションがお気に入りで、気合いのこもった鉄拳やキック、それに「粉☆砕」などの超必殺技の見せ所も心得たもの。やっぱり草川監督のヒロインは殴り合ってナンボみたいなとこありますよ。

 次回はいよいよ最終回。塔が崩れ落ちるラストっていうと本当に終わりみたいに聞こえるが、これはあくまで「鶺鴒計画第二段階」の終了らしい。原作も続いているし、まだまだ先は長いんだろうな。……どうやって終わるんだろうな、これ。

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 どうみてもラス前、第11話。ここまで散々酷いこと(褒め言葉)やってきて、ここに来て急に普通のアニメだー。

 突如発表された「最終作戦」は、ロマーニャ上空にあるネウロイ本拠地をネウロイ化した大和で特攻するというもの。そこにウィッチの助力は必要とせず、あくまで勝負を決めるのは最新技術と男の浪漫だ。「既に余力は残されていないから、やるとしたらこれしかない」とはミーナさんのお言葉。上層部がそこまで悲壮な決意で挑んでいるのかどうかは分かりませんが、自分たちがロマーニャ一円を守ってきたという自負がある501部隊はちょっとご不満。そして、そんな中で1人焦りを見せるのが、最後の最後でメインを持っていったもっさんであった。

 既に引退の歳を迎えているはずの坂本少佐。彼女はシールドが張れないというビハインドをたぎる魔力とその発動技である烈風斬によって埋め合わせていたわけだが、魔剣烈風丸は急激な魔力吸引を行っており、これまでの連戦連闘で彼女の魔力も既に限界。皆を守る為に常に戦い続けることを旨としていた1人の軍人にも、引退という現実が突きつけられる。

 最後の作戦において、501部隊の11人は、本意ではないかもしれない中でものびのびと空を駆ける。大和の護衛任務を十全にこなし、歴戦の名にふさわしい戦いを見せた。その甲斐あって、大和は無事に作戦行動を遂行。ネウロイ化に成功して敵本拠地を叩き、最後の一撃を見舞うところまで肉薄した。しかし、最後の最後で魔導エンジンが停止。あと一歩のところで作戦は失敗してしまう。

 全てを諦めた大和クルーだったが、こんな結末は誰も望んでいない。戦い、勝利、そして仲間。全てを護るために、坂本少佐は捨て身の突撃を敢行した。

 

 エロや馬鹿がてんこ盛りのこの作品も、一応ミリタリーバトルものであるということをなんとか思い出させてくれるラス前のクライマックス。最後に主役の座にあがったのは、坂本少佐その人である。

 2話の時点で既に現役引退を臭わせていたわけだが、1クールの作戦行動をこなしてそろそろ限界。彼女のラストバトルが、ロマーニャ奪還戦という大舞台とリンクする。「失敗すれば部隊そのものが終わり」というウィッチーズの現状が「失敗すれば軍人生活が終わり」という少佐の人生にリンクし、「ここで働かなければ何も守れない」という大和のクルーが「もう守る為に戦うことが出来ない」という少佐の悲壮な覚悟ともリンクする。全ての環境が彼女の限界をあざ笑うかのように追い詰めていく。

 猪突猛進のきらいがある坂本さん。今回はあまりに焦りがすぎて、ちょっと回りが見えなくなっているところがある。最後の特攻がその最たるものだが、自分1人の悲劇に思い悩むあまり、作戦行動もあまりうまく行っていない。もう戦力としてカウント出来ない状態であると自覚できるなら、軍人が取るべき行動は特攻ではなく身を引くこと。それが出来なかった時点で、彼女に同情の余地はない。その上で、芳佳が抱く感情は「これで坂本さんは戦わずにすむ」という同情以外の何物でもないもので、ここに来て坂本少佐というキャラクターがいささかみっともない立場に立たされてしまっている。悲劇としてのクライマックスを引き立てるためには仕方ないところだろうが、彼女の男気や司令官としての手腕に惹かれていた人間は、少々残念に思うことだろう。

 他方、その脇でいい仕事をしているのは、中間管理職ながら理と情のコントロールが巧くできているミーナ中佐だ。意に沿わぬ上層部からの司令にもぐっと感情を抑え、部隊に伝達してきちんと意思の疎通、統一を果たすのは流石であるし、長年の付き合いで培ってきた坂本少佐との関係性も美しい。普通、こうした「個人の感情を殺して現実を見る役」というのは嫌われ者になってしまうものだが、彼女の場合は前提として回りのことを最優先に考える思慮深さがあるので、今回もいい場面が多かったような気がする。

 そう、やっぱり心の通った百合は良いものだ。今回はこの2人以外にも、バトルシーンではお馴染みのコンビ芸が堪能できて、ウィッチーズの面々が遺憾なく持ち味を発揮しているのが最大の見どころだった。

 まずは芳佳。彼女は盾魔道士(Shildmage)と呼ぶのが相応しいような防御のエキスパート。大和の防衛という今回の任務の中軸を果たし、特大シールドで完璧な防御を見せた。そんな彼女のパートナーは遠距離射撃の名手であるリーネ。レーザーを放つネウロイをピンポイントで打ち落とし、芳佳のバックアップに回っている。

 愉快なタンデムを見せてくれるのはシャーリーとルッキーニ。今回の作戦は、ルッキーニの故郷であるロマーニャの存亡をかけた一大決戦。パートナーであるシャーリーは彼女を鼓舞し、ぐるぐる回転からの人間大砲という大技を披露。戦闘中も楽しそうでなによりです。ま、今回最大の見せ場は風呂場での幅跳びだった気もしますけど。

 相変わらず一向にシールドを張る気がないエイラ。へろへろとネウロイの攻撃をかわし、誘導した先に待ち受けているのは、特大火力を用意したサーニャである。おとり誘導からの一撃大量破壊は、長年のコンビネーションの堅さを見せてくれる安心のクオリティだ。

 忙しく空を駆け回るバルクホルンは、面倒臭そうなハルトマンを引きずり回してガンガン撃墜数を稼いでいく。流石のエースパイロットたち。「勲章が向こうから飛んでくると思えばいい」とは、いかにもお姉ちゃんらしいお言葉。

 このように、ウィッチーズたちはそれぞれの特性を活かして、いかにも最終決戦らしい活躍を……って…………誰なんだろうね、ウィッチーズのメンバーを奇数にしちゃったのは。どこもかしこもコンビで描かれるから、1人余っちゃうんだよ……今回、特に活躍してなかったしね……頑張れ、誰か。

 さて、何はともあれ、次回で今作もひとまず終わり。実は、1期で描かれていたネウロイとの心の交流みたいなものが全く描かれなかったのが驚きであった。ま、いくらでも続きが作れる設定だし、実際色んなメディアで「ストパン」の世界は広がっているらしいので、今回のミッションが終わっても、まだまだ3期とかがあると期待しましょう。次回予告では、芳佳がオープニングテーマの歌詞になぞらえたメッセージを送るという心憎いサービスを披露。単純だけど、こういうギミックがあると見続けてきた視聴者は何となく嬉しい。石田耀子の歌って、こうして読み上げるだけでもイメージが湧いて力がもらえる気がします(作詞は監督なんだけどね)

 そういえば、今回も司令部で命令を受けているシーンでは「尻で語る」カットがありました。もっさん、臀部に力を入れすぎだと思います。

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 最終決戦秒読み開始の第11話。こうしてキャラクターがぞくぞく集まってくると、やっぱりこの作品は賑やかだなぁと思いますね(主に中の人的に)。

 鈿女の遺志を継ぐべく氷峨と邂逅する皆人。ただ、緊迫の初顔合わせは特に衝突が起こるわけでもなく、氷峨は「鶺鴒計画の全ては皆中広人の勝手な遊びでしかない」という事実を再確認し、互いを狙っていた矛先を皆中へと向けることになる。こうして皆人の怒りをMBIに逸らすことで、敵勢力と諸悪の根源の2つをぶつけることこそが、氷峨の狙いのようだ。

 皆人は、結局この氷峨の思惑にまるまる乗った形になる。千穂の病気という急所を握られているので致し方ない部分もあるが、高美さんとのやりとりをうまいこと皆中に利用されてしまったため、もう後戻りできない事態。いかに出雲荘がセキレイの力を蓄えているとはいっても、なかなか帝都中のセキレイの相手をするのは酷である。

 それでも行かねばならない最終ステージ。一応松と相談して計画は練っていったようだが、やっていることは愚直な正面突破。あっという間に回りを囲まれ、進退に窮しているとラッキーハプニングが発生し、なんとか有象無象のセキレイだけは相手にせずに済んだ模様。無事に帝都タワーには到着したが、さて、ここからが真のゲームの始まりとなる……

 

 1期のラストバトルは帝都脱出戦、そして、今回のクライマックスは帝都タワー攻略戦だ。シンプルながらなかなか魅力的なセッティングで、南、東、西の全勢力の思惑が絡むことになるし、皆中というラスボスの背中も見えるため、宿敵の懲罰部隊との衝突も確実。現段階でセキレイたちは既に半数にまで数を減らしているらしいが、このゲームで果たしてどこまでその数が減ることになるのだろうか。

 一極ずつ戦局を確認していくと、現時点で一番まずいことになっているのは焔。氷のセキレイである秋津に霧を操るセキレイがタンデムを決め、一気にホワイトアルバム作戦を仕掛けられた。あれだけ炎をまき散らしていた焔だったのに、今回の対決は相性が悪かったのだろうか。ちゃっちゃと鶺鴒紋をおさえられたら機能停止である。どうすんだ。それにしても……あの霧使いは秋津無しで単体だとどうやって戦うんだろうな。霧の能力なんて……エンヤ婆くらいしか思いつかんぞ。

 さらに、そんな焔を置いて逃げ出した草野と松も、現時点で最も頼りない戦力。幸い御子神はそこまで追撃に執心しているようには見えないが、とてもじゃないけど陸奥の追撃をしのげるとは思えない。松は、きちんと役割を果たすことが出来るのか。そして、松は本当に実戦でつかえねー奴なのか。要注目。

 正面突破組は、直情馬鹿の西がうまいこと絡んでくれたおかげで無血開城に成功。しかし、そこまでが皆中の計画通りだったらしく、風花・月海・結という武闘派3人を引き連れてタワーを上ることに。メールで呼び出された連中の大半は外にいただろうから、中で待ち受けるのは基本的に懲罰部隊くらいのものだろう。雪辱に燃える紅翼や灰翅はもちろんだが、はたして鴉羽は動くのだろうか。

 あと、地味に気になるのは妹尾の動きですかね。今回なにやら裏で怪しげな取引をしていたようだけど……あいつらも実は機能停止の危険性があるんだよね。随分鷹揚に構えていたけど、何か策があるのだろうか。何はともあれ、あと2話でとりあえずの決着はつけてくれるはず。ガチンコバトル展開を楽しみに待ちましょう。

 ……ただね、今回はちょっとキャラ絵のくずれが全体的に目立ちましたね。登場キャラが多くて大変だったろうとは思うけど……こういうキャラの魅力で引っ張る作品は、極力止め画くらいは維持してほしいとは思う。その分次回予告は良い感じみたいだったから次回に期待するけどさ。

 そして、今回ちょっと気になったのは霧使いのセキレイの中の人。聞いたことない名前だったけど、ちょっとくせにある声が印象に残った。高梁碧っていう名前だけでも覚えておくといいかも。

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