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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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 キウイちゃんの八重歯は左右どちらにもにょきにょき出てきてかわいいねぇ、第11話。八重歯がかわいいアイコンになっているのは日本だけだと言うが、海外の視聴者はあのキウイちゃんの口元をどう思いながら見てるんでしょうね。

 というわけでキウイちゃんの決着回と言えるエピソードだが、同様のテーマを持ってメンバー3人の戦いが並行して描かれている。共通するテーマは「自己肯定」、そして「再誕」である。まず、前回時点でとりあえずの復帰を果たした花音。引き続き彼女のことを全面的にサポートしてくれているのがめいさんで、前回の衝撃生配信はおそらく今後の彼女の人生において黒歴史に認定されることはほぼ確実。しかしJELEEとしてはおいしいコンテンツにもなり、花音が全肯定してくれることでめいとしても何となくオーライみたいな雰囲気にもなった。そして、そんなめいのがむしゃらな行動に、一番の「推し」である花音が救われた。「歌えるかどうかはまだわからない」という彼女に対し、ファンにあるまじき近距離で応援し続けるめい。今回はキウイ・まひる組がずっと行動を共にしていたこともあり、こちらの花音・めいコンビも終始べったりである。そして悩み続ける花音に対し、「本当の花音の歌じゃない」とのダメ出しをし、問題点として「歌詞が前のやつじゃダメじゃね?」というクリティカルな指摘も出てきた。あのまひるとのドタバタのせいで、花音は深く傷ついたわけだが、その前後で人間的な成長があったのも事実。以前書いた歌詞では、すでに「今の花音が歌いたい歌」ではなくなっているということ。それを見抜き、歌詞のリライトを提案しためいさんは流石にトップオタである。改めて自分が歌う意味を考え、歌う相手を見定める。山ノ内花音の「再誕」は順調に行われている。

 そして、今回新たに壁にぶち当たったのがまひる。好き勝手に創作をしているうちは自由でいいが、そこにオファーがかかり、「仕事」としてのクライアントが出てくると途端に創作は難しくなる。先方は「好きな絵をのびのび描いていい」と言ってくれているはずなのだが、それでも余計なことを考えてがんじがらめ。作品が迷走するなんてのもお約束だろう。海月ヨルのファンを自称しているもののお仕事となればクール&ドライなのが雪音という女。もちろんビジネス上の付き合いなのでとんでもない無礼は働かないが、最終的にはまひるの尊厳を叩き壊す非情な決断だって下してくる。「自分の絵が好きじゃないのだろう」という雪音の指摘は、まひるのど真ん中にブッ刺さる。

 自己を肯定し、改めて自分のオリジンを探し求めることは、今後まひるがクリエイターとして生きていくためには避けて通れない道。かつての心を取り戻すためにまひるが求めたのはあの壁画を描いた頃の自分。そこには無垢だった自分の創作魂もこもっているであろうし、何よりあの絵は花音が好きだと言ってくれた「自分が好きな人が好きなもの」だ。一度他者に写した鏡像の自分を見れば、苦手だった自己肯定もとっかかりが掴めそうな気がする。そして捜索ついでに道中でキウイの男泣きも見られたことで、改めて「自分を好きになる」というモチベーションの向上がいかに重要かを気付かされるまひる。見事に雪音の試練を突破して1人のアーティストとして立脚することに成功した。

 まひると時を同じくして「自己の探究」を余儀なくされていたキウイ。彼女の場合はリアルタイムでの「再誕」を要求された花音・まひると違い、すでに一度「転生」を経験した身。彼女の切った啖呵に全てが込められていたが、嫌いだった自分をいっぺんリセットして、再チャレンジできるフィールドでいちから自分を作り直し、それを世間が認めてくれた。そこに何の問題があるというのか。キウイは自分の才を客観的に分析できており、「何でも人よりできるけど、情熱を傾けられないからこそ、本当に好きな奴にはいつか抜かれてしまう」と漏らしていた。そして自虐的なジョークとして「だから他の連中に追いつかれる前に逃げるのだ」とも言っていたが、さて、この方法論はどこまで冗談なのか。

 そう、別にキウイが本当にそのような生き方をしていたとて、否定されるいわれはどこにもない。できるタイミングでやれることを全部やり、自分に必要ないと思ったらすぐに切る。ヒット&アウェーのようなその生き方だって、自分の個性に合わせた立派な選択肢。確かにかつてのクラスメイトが言うような「普通」ではないかもしれないが、それが出来てしまったからこそ今のキウイがある。そして幸いなことに、彼女が同級生たちよりひと足先に生まれ変わったVTuberというお仕事においては、彼女はまだ「逃げ」る必要はないのだ。いろんなところに手を出して、結果として得られた自分の「居場所」。そこには恥もなければ遠慮も必要ない。堂々たる渡瀬キウイの、彼女なりの生き方だ。

 歌詞が新たに生み出され、まひるも自分の絵の本当の姿を見つけ、キウイは自分の第2の人生に誇りを持てるようになった。みな、真っ白いキャンバスから新たな1ページを生み出したのだ。そしてまひるは、みんなにもらったかけがえのない勇気を使って、さらにもう一歩踏み出した。さて、この判断が吉と出るか凶と出るか。最後の勝負は、花音の胆力にかかっている。

 

 
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