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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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 キャストロールの「フナムシ」がなんか可哀想、第10話。一応記録しておくと、フナムシ役は桑原由気と古木のぞみでした。

 炸裂する「ひとでなし」のエゴ。ようやく明かされた汐莉の過去話。これがなんとも「人外的価値観」に満ちたお話でして……今作はゴリゴリの百合をやろうとしているだろうに、人外のものたちの価値観の設定とか、頑なに守ろうとしてる部分がやたらソリッドなのが怖いよな……。この国はその辺に不老不死レベルの化け物がちょいちょい存在しているらしい。

 1つずつ確認していくと、前回までの予測とズレてる部分があるとすれば「比名子一家の事故」と「汐莉の血」に因果関係はなかったということ。てっきり「事故に遭って死にそうになってる比名子を見つけて、汐莉が苦肉の策で自分の血を飲ませた」だと思ってたのだが、実際は「事前に血を飲んでたもんで、比名子だけが家族の中で死ななかった」らしい。ってことで特に命の危機でもなんでもない状況で比名子が人魚の血を飲むセッティングが必要だったわけだが……正解は「なんか、惚れちゃったから」である。ほんと、この人外はやることなすこと一方的すぎる。そりゃミコちゃんだっておかんむりですわよ。

 動物由来でそれなりに出自が明らかになっているミコちゃんと違い、汐莉の発生については本人も分かっていない。こないだ海に行った時に「なんか分からんけど恐ろしいもの」はいっぱい渦巻いていたので、海から怪異が生まれる過程ってのはあまり生物学的なものとは結びつかずにポンと不意に出てくるものなのかもしれない。海に関わるなんらかの人間の情念が結実したのか、はたまた地形的な偶然か、とにかく汐莉はいつの間にか海の上にいた。他の有象無象のあやかしと違い、その段階から明確な自我と理性を伴っており、どこぞの岩礁で生活をし始めたということは、なんらかの「生きるモチベ」がその時点で存在していたのだろうか。まぁ、口減しの子供は遠慮なく喰っていたとのことなので、人間の美味さは知っていたのかもしれないが。

 そうしてちょっとずつ人間界を「外」から観察して知識を増やしていった汐莉だったが、ダイレクトに接触するわけにもいかないので価値観も倫理観も、そして生死観も擦り合わせるのは難しい。偶然一緒に生活した人の子に気まぐれで肉を与えてみたら、それがもう恨み骨髄でして。まーねぇ、なんの断りもなくいきなりの不老不死は、そりゃ重すぎるもんな。私だってノーサンキューだわ。そして、うっかり肉を与えちゃった女の子は思いの外アグレッシブな性格だったようで。「私が死ねない分お前が死ね」とばかりに汐莉のストーキングを開始、戦後には余った手投げ弾を大量に抱え込み、煉獄級戦艦でも沈めたろうとばかりに万歳アタック。さしもの汐莉さんも無事では済まず、しばし活動停止のペナルティをくらってしまった。

 そして流れ着いたのが運命の入江。幼い比名子は当然今のように影を落としまくる陰鬱な空気などまとっておらず、実に素直で快活な幼女であったらしい。食うも食わないもあんまり興味がなかった汐莉さんだが、ポッキーやポテチのハイカロリーを得てみるみる回復。自らの手で比名子をどうにかできるだけの下地はできてしまった。その結果が「このロリ可愛い」である。いわば単なるロリコンであるが、まぁ、彼女なりの「内側に入れてもらえた」という実感は言葉で説明できる類のものでもなかろう。不気味なご面相の自分にも怖気付かずに分け隔てなく接してくれた比名子に、初めての何かを感じた気がした汐莉さん。爆弾少女の教訓を活かせばよかったのに、性懲りも無くまた血を与えてしまった。今度は恨まれないように記憶消去のオプションまで施して。考えようによっては以前よりもやってることの悪どさは増している。でもしょうがない。初めて人間に興味を持ったことの表明が、こんな形でしかできなかったのだろう。人外ができる「歩み寄り」の一歩目は、相当歪んだものになってしまった。

 そうしてたどり着いた現在、不幸な事故のせいで比名子は見る影もない姿になり、ミコちゃんの庇護の下でギリギリ生存している状態。たった1度の人間とのコミュニケーションの願いすらまともに果たせていないことが分かり凹んだ汐莉さんは、改めて願いを成就するために、愛媛の地に降り立ったということである。

 以上のお話、まー、ひとでなしなりに頑張ってるけどそれでもひどいよね、という内容なのだが、こんな小っ恥ずかしい失敗談をミコちゃんに包み隠さず語ってみせたあたり、なんやかんやで汐莉さんも反省とか後悔とかはあるのだろう。信頼できる人外仲間に託す形にもなるが、なんとか比名子に希望を失わせないように望みを繋ぐ。そして当然、懸命なミコちゃんのジャッジは「いいからちゃんと話し合え」である。最初から、そうしてれば色々と解決したかもしれないんだから。

 さて、汐莉はちゃんと同じ目線に並んで比名子と対話することができるのだろうか、そして、そんな汐莉を比名子は受け入れてくれるんだろうか。汐莉のゴールは「比名子が生きてくれる」でフィックスである。当然ミコちゃんもそれは同じ。だとすれば、あとは比名子がこの世界に絶望しなくなれば三方丸くおさまるわけだが……もうちょい導入がまともだったら、いくらか簡単に生きる理由を与えられたかもしれないけどなー。

 

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