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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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 結婚って難しい、第7話。これまで順風満帆な家族関係がほとんどだった本作だけに、春子さんのリアルな悩みっぷりは痛々しいものがありますね。私事ですが、最近血族たちの「夫婦」を立て続けに見る機会に恵まれてしまい、どうにもリアルな「夫婦の在り方」について考えてしまいます(注:うちの親戚連中の夫婦関係は円満です。多分)。

 大吉のいとこである春子は、序盤の葬儀のシーンなんかでも登場していたキャラクターで、ちょっとだけおうちでの生活も描かれていた。確かに、どこか姑とうまくいっていないようなちぐはぐな描写はあったが、そこまで強くプッシュされた部分でもなかったので、まさか家を飛び出すまでの不仲になっているとはおもわなんだ。それだけ、些細なところから不満は爆発するってことなんだろうか。

 今回のエピソードでは、2つの事象が大吉に投げかけられている。1つは、大吉がいうところの「すっ飛ばした」過程である「結婚」ということについて考える機会。確かに、結婚どころか恋愛も何も無しでいきなり子持ちというあり得ない状態で落ち着いてしまった大吉は、そこに欠けている「伴侶」というものをこれまで一切考えることがなかった。自分に時間がなければわざわざ作るために部署を移動して解決させたし、微妙な子供との関係性も、りんが実に良くできた子供だったおかげであまり問題にならずに済んだ。元々一人暮らしの長い身だったので、家事や生活習慣でりんを煩わせることも(そんなに)無い。つまり、「すっ飛ばした」ことが問題にならなかった。本来ならそうした経験を持っていそうな正子にも一切「結婚」の断片が無く、「2人の親」が自然に当たり前の行程をスルーしたままで現状に至っているのである。

 今回、そうした「すっ飛ばした」過程である「結婚」の1つの形を持ち込んで来たのが、春子である。しかも、嫁姑問題という実にシンプルで分かりやすい問題を抱えての参入は、正直言って大吉には理解の及ぶところではなかっただろう。あくまで「幼い頃に見ていたあの春子」が、幼い頃と同じように泣いていたのを見て、放っておけなかっただけである。そこに共感も無ければ理解も無い。単に「りんとの家庭」だけを持った大吉には、共感など持てるはずがないのだ。しかし、少しは「そうしたこと」を考えるきっかけを与えたことも事実。あの後で春子はどんな顔をして家に戻ったのかは分からないが、今後も大吉は春子の家庭を1つのモデルケースとして観察することで、「夫婦関係が成立した家庭とは、そしてその家庭における子供との接し方とは」ということを学んでいくことになるのだろう。問題は少なくない春子の家庭でも、子供と両親の関係は円満そのものであり、「親子の愛情」というこの作品のテーマが揺らがなかったのはありがたかった。

 そして、春子の突飛な行動によって大吉が得たもう1つの事象は、やはり「母は強し」という1点だろう。春子自身は「自分一人の生活力ではどうしようもない」と折れてしまった部分こそあるものの、子供と一緒に生活を築き上げていこうという覚悟は大吉以上のものがあるし、自ら渦中に舞い戻る決断をした春子の行動は、これまで大吉がりんのために費やしてきた努力とはまた別の苦労である。そうした精神的な重圧に立ち向かおうとする「母」の姿は、吉井正子からは一切感じられなかった、1つの新しい「母親」の姿である。

 そうした「母」の強さを端的に表したのが、エンディングに入る前の短いワンカットであろう。大量の荷物を詰め込んだ重たい荷物を軽々と持ち上げ、ひょいと肩に担いで何事も無かったかのように家路につく春子の背中。それまで一切見せなかったような大胆なカメラワークのおかげでインパクトが大きい上に、ラストシーンなのだからもう少し余韻を持たせた表現にしてもいいように見えるのに、実にあっさりと、非常に短い時間で切り取ったシーンになっており、「このぐらいじゃ、細腕で子育てをしている母親はへこたれませんよ」という信念が強烈に伝わってくる。大吉が回想した、夜の台所で泣き崩れた「少女」の春子と、麗奈の前では強さだけを見せ付ける「母親」の春子の対比が実に面白い。

 そして、最後のCパートは「女は面倒」の1シーン。こうしてみると、やっぱり大吉とコウキは同じ目線で仲が良い。ほんと、ショッピングについていくのは男にとって拷問以外の何ものでもないね。

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