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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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これこそ異国情緒ファンタジー、第10話。前回までのカミーユ嬢のあれやこれやは既に片付いた問題なんでしょうか、今回はいかにもこの作品らしい、ひっそりとして、それでいてどこか懐かしいような、唯一無二の良さが出ていると思います。

 敢えてシナリオ上のトピックをあげるなら、それはクロードが亡き父親に向ける思いだろうか。これまで、クロードとオスカーの2人家族という構成には特に疑問も持たなかったために、その間に位置するはずのクロードの父親ジャンにはほとんど注目が行かなかった。しかし、このお話の重要なポイントを担っているのが「ギャルリの繋がり」であるならば、3世代にわたってギャルリの顔である看板を作り続けてきた職人の存在は無視できないものである。長きに渡り信頼を勝ち取ってきたアンセーニュ・ド・ロアの文字通りの「看板」は、親子3代で繋がって初めて、その価値があるのだ。

 しかし、今回クロードは初めて父親という存在とぶつかり合うことになる。湯音は「お父様と勝負する?」と何だか楽しそうであったが、常に先代の亡霊に囚われているような感覚になるクロードからしたら笑い事ではない。伝統は守りつつも、自分は自分、親父は親父。町の人たちにも、そうした努力と信念は伝わってほしいとは思うのだが、伝統と革新というのは実に難しいバランスの上でなりたっている。「親父さんのように」と、つい悪気無く言ってしまうのも致し方ないこと。クロードは、先代を越えて始めて先代と同等に見られるわけで、まだまだ試練は多そうである。

 で、そんなお兄ちゃんの苦労話とは全然関係無いところで、湯音が見付けてきた倉庫の奥の幻灯機。今回のお話は、この幻灯機を巡っての、この時代の何とも言えない不思議な「現代感」が最大の見せ場。シーツにうつして単なる影絵を投影させたり、連続写真機でそれを動かしてみたり。現代の技術からすれば本当に取るに足らないお遊びではあるのだが、湯音やアリスから見たら紛れもない「魔術」。そしてそれは、町のたくさんの大人達にとっても同じだったようで。有志で集まって見せた見事な幻灯ショーは、この時代の娯楽の雰囲気や、それを取り巻く町衆の活気なんかが分かりやすく伝わってくる名シーンであった。しかし、ちょっと呼びかけただけで昼日中からあんだけの数の人が見に来るってんだから、随分のんきな時代だったんだろうなぁ。

 もちろん、湯音・アリスの可愛さもばっちりアピール済み。今回はなんと言っても、2人の描いた愛らしい猫とミミズのイラストだろうか。アリスさんは、天井画のようなダイナミックな題材の方が真価が発揮出来る大物気質のようですな。お世辞にも「動いている」とは言えないへろへろした連続写真が、一切の容赦無くショボかったのが実に楽しい。それでも2人は喜んじゃうんだから、もう、本当に可愛いったらありゃしない。今宵も素敵な時間でございました。

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